JP2015216907A - トラクタ - Google Patents

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敏之 三輪
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Abstract

【課題】エンジン出力回転数が変動しても作業機を昇降させる油圧シリンダ装置による前記作業機の上昇時間が変化することを防止乃至は低減する。【解決手段】エンジンによって作動的に駆動される油圧ポンプから前記油圧シリンダ装置への作動油の供給を許可又は遮断すると共に、付加される電圧値又は電流値に応じて前記油圧シリンダ装置への作動油の供給量を変化させる上昇用電磁弁が備えられ、制御装置は、前記作業機を上昇させる際において、エンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加する一方で、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加する。【選択図】図4

Description

本発明は、昇降自在に付設された作業機及び前記作業機を昇降させる油圧シリンダ装置を備えたトラクタに関する。
車輌本機に昇降自在に連結された作業機を油圧シリンダ装置によって昇降させるトラクタは、従来から広く利用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
詳しくは、前記トラクタには、エンジンからの回転動力によって駆動される油圧ポンプと、前記油圧シリンダ装置と、前記油圧ポンプ及び前記油圧シリンダ装置の間に介挿されたリフトバルブユニットとが備えられている。
前記リフトバルブユニットには、制御装置によって作動制御される上昇用電磁弁及び下降用電磁弁が備えられており、前記油圧ポンプからの圧油が前記上昇用電磁弁を介して前記油圧シリンダ装置へ供給されることで前記油圧シリンダ装置が前記作業機を上昇させる上昇動作を行う一方、前記油圧シリンダ装置から前記下降用電磁弁を介して作動油がドレンされることで前記油圧シリンダ装置が前記作業機を下降させる下降動作を行うようになっている。
ところで、前記油圧ポンプは、前記トラクタの走行部を駆動するエンジンによって作動的に駆動されており、前記油圧ポンプから吐出される圧油の油量は前記エンジンの出力回転数の変動に応じて変化する。
即ち、前記油圧ポンプから吐出される圧油量は、前記エンジンの出力回転数が低い場合には少なくなり、前記エンジンの出力回転数が高い場合には多くなる。
その為、従来のトラクタにおいては、前記油圧シリンダ装置によって前記作業機を上昇させる際の所要時間が、前記エンジンの出力回転数に応じて変動するという問題があった。
前記作業機としてロータリー耕耘機を用い、往復走行によって耕耘作業を行う際には、圃場の枕地で前記ロータリー耕耘機を上昇させて前記トラクタの方向転換を行う必要があるが、前記ロータリー耕耘機の上昇に要する時間が変動すると、枕地幅が不均一になってしまう。
特許第3612583号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、エンジンによって作動的に回転駆動される油圧ポンプと前記油圧ポンプからの圧油を作動油として作業機を上昇させる油圧シリンダ装置とを備えたトラクタであって、前記エンジンの出力回転数が変動しても、前記油圧シリンダ装置による前記作業機の上昇時間の変化を防止乃至は低減できるトラクタの提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、走行部を作動的に駆動するエンジンからの回転動力によって駆動される油圧ポンプと、昇降可能に付設された作業機を昇降させる油圧シリンダ装置と、前記油圧シリンダ装置に対する作動油の給排を切り換えるリフトバルブユニットと、制御装置とを備え、前記リフトバルブユニットは、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダ装置への作動油の供給を許可又は遮断すると共に、付加される電圧又は電流値に応じて前記油圧シリンダ装置への作動油の供給量を変化させる上昇用電磁弁を有しているトラクタであって、前記制御装置は、前記作業機を上昇させる際において、エンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加する一方で、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加するトラクタを提供する。
好ましくは、前記エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には、前記作動電圧値又は作動電流値は、前記エンジン出力回転数及び前記基準回転数の偏差の大きさに比例して前記基準値に対して上昇される。
好ましくは、前記制御装置は、エンジン回転数制御に関し、人為操作されるエンジン回転数変更操作部材による設定回転数をエンジン回転数変更アクチュエータの目標回転数として用いる通常制御と、前記設定回転数より低速の低速回転数を前記目標回転数として用いる減速制御とを実行可能とされ、前記トラクタには、前記通常制御が固定的に実行される通常制御固定モードと前記通常制御及び前記減速制御が所定条件に応じて切替実行される通常制御/減速制御切替モードとを人為的に選択する走行モード選択手段と、旋回操作部材の操作角が所定値を越えると前記作業機を上昇させる旋回時作業機上昇機能を人為的にオン・オフさせる旋回上昇スイッチとが備えられ得る。
この場合に、前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時においては基本制御として前記通常制御を実行しつつ、前記作業機が旋回時作業機上昇機能によって上昇される際には前記通常制御から前記減速制御へ移行するように構成され、前記制御装置は、前記通常制御から前記減速制御への移行を伴う前記作業機の上昇時には、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるものとされる。
前記旋回上昇スイッチに代えて又は加えて、前記トラクタには前後進切換操作部材が後進操作されると前記作業機を上昇させる後進時作業機上昇機能を人為的に作動又は解除させる後進上昇スイッチが備えられ得る。
この場合に、前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において前記作業機が後進時作業時上昇機能によって上昇される際にも前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるものとされる。
好ましくは、前記トラクタには、人為操作される手動昇降操作部材、ワンタッチ昇降操作部材及び上昇位置設定部材を備えられ、前記制御装置は、前記手動昇降操作部材の操作時には前記作業機が前記手動昇降操作部材の操作位置に応じた高さとなるように前記上昇用電磁弁への前記作動電圧又は作動電流の付加制御を行い、前記ワンタッチ昇降操作部材の上昇操作時には前記作業機が前記上昇位置設定部材によって設定されている高さまで上昇するように前記上昇用電磁弁への前記作動電圧又は作動電流の付加制御を行うように構成される。
この場合に、前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において前記作業機が前記ワンタッチ昇降操作部材の上昇操作によって上昇される際にも前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるものとされる。
本発明によれば、エンジンによって駆動される油圧ポンプと作業機昇降用油圧シリンダ装置との間に、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダ装置への作動油の供給を許可又は遮断すると共に、供給許可状態においては付加される電圧値又は電流値に応じて前記油圧シリンダ装置への作動油の供給量を変化させ得る上昇用電磁弁が介挿されているトラクタにおいて、制御装置は、前記作業機を上昇させる際において、エンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には前記作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加する一方で、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加するように構成されているので、前記エンジンの出力回転数の変動に起因する前記油圧シリンダ装置による前記作業機の上昇時間の変化を防止乃至は低減することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るトラクタの側面図である。 図2は、前記トラクタの伝動模式図である。 図3は、前記トラクタにおける制御装置のブロック図である。 図4は、前記トラクタの油圧回路図である。 図5は、前記トラクタにおけるリンク機構近傍の部分拡大図である。
以下、本発明に係るトラクタの好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係るトラクタ1の側面図及び伝動模式図を示す。
図1及び図2に示すように、前記トラクタ1は、車輌フレーム10と、前記車輌フレーム10に支持された運転席15と、前記車輌フレーム10に支持されたエンジン50と、左右一対の前輪20Fと、左右一対の後輪20Rと、前記エンジン50からの回転動力を駆動輪に伝達する走行系伝動構造60と、外部に向けて回転動力を出力するPTO軸95と、前記エンジン50からの回転動力を前記PTO軸95に伝達するPTO系伝動構造80と、制御装置100(下記図3参照)と、車輌本機に昇降自在に連結された作業機300とを有している。
図3に、前記制御装置100のブロック図を示す。
図3に示すように、本実施の形態においては、前記制御装置100は、本機コントローラ101及びエンジンコントローラ102等の複数のコントローラを有している。
前記複数のコントローラ101、102には、それぞれ、対応する前記センサ及び前記アクチュエータが電気的に接続されており、前記複数のコントローラ101、102はCAN通信バス105を介して互いに電気的に接続されている。
前記制御装置100は、前記エンジン50の出力制御として、前記エンジン50の出力回転数が人為操作されるエンジン回転数変更操作部材110による設定回転数となるようにエンジン回転数変更アクチュエータを作動させる通常制御を実行するように構成されている。
詳しくは、図3に示すように、前記トラクタ1は、アクセルレバー等の前記エンジン回転数変更操作部材110と、前記エンジン回転数変更操作部材110の操作位置を検出する操作側エンジン回転数センサ110aと、前記エンジン回転数変更アクチュエータとして作用し、前記エンジン50の燃料噴射装置における燃料調節ラック57を移動させるラックアクチュエータ56を含む電子ガバナと、前記燃料調節ラック57のラック位置を検出するラック位置センサ57aと、前記エンジン50の出力回転数を検出する作動側エンジン回転数センサ50aとを有している。
前記制御装置100は、前記通常制御においては、前記操作側エンジン回転数センサ110aによって検出される設定回転数をエンジン出力回転数の目標回転数として用いて、前記ラックアクチュエータ56を作動させる。
具体的には、前記制御装置100は、ROM等の記憶部に予め記憶されているエンジン回転数とラック位置(燃料噴射量)との関係を用いて、前記ラックアクチュエータ56の作動制御を行う。
即ち、前記制御装置100は、前記操作側エンジン回転数センサ110aによって検出される前記エンジン回転数変更操作部材110による設定回転数、前記作動側エンジン回転数センサ50aによって検出される前記エンジン50の出力回転数、及び、前記ラック位置センサ57aによって検出される前記燃料調節ラック57のラック位置から、前記関係を用いて目標ラック位置(燃料噴射量の目標値)を算出し、前記燃料調節ラック57が目標ラック位置に位置するように前記ラックアクチュエータ56を作動させる。
なお、前記関係は実験等によって求められ、マップ形式又は関数形式として記憶され得る。
図2に示すように、本実施の形態においては、前記走行系伝動構造60は、油圧式無段変速装置(HST)61、前後進切換装置62及びギヤ式多段変速装置63を有している。
前記HST61、前記前後進切換装置62及び前記ギヤ式多段変速装置63は、ミッションケース30(図1参照)に支持又は収容されている。
前記HST61は、図2に示すように、メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を無段変速するように構成されている。
なお、図2中の符号52及び53は、前記メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力によって駆動される第1油圧ポンプ及び第2油圧ポンプである。
本実施の形態においては、前記HST61は、前記制御装置100によって作動制御される主変速アクチュエータ220を介して変速動作するように構成されている。
詳しくは、図3に示すように、前記トラクタ1は、人為操作される主変速操作部材120と、前記主変速操作部材120の操作位置を検出する操作側主変速センサ120aと、前記主変速アクチュエータ220と、前記HST61の出力回転速度を検出する作動側主変速センサ61aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側主変速センサ61aによって検出される前記HST61の出力回転速度が前記操作側主変速センサ120aによって検出される前記主変速操作部材120の操作状態に応じた速度となるように、前記主変速アクチュエータ220の作動制御を行うようになっている。
図4に、本実施の形態に係る前記トラクタの油圧回路図を示す。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記主変速アクチュエータ220は、油圧シリンダ220aと、前記油圧シリンダ220aに往復動自在に収容され、前記HST61における制御軸等の変速作動部材に作動連結される油圧ピストン220bと、前記油圧シリンダ220aに対する作動油の給排を切り換える電磁弁220cとを有するものとされており、前記電磁弁220cが前記制御装置100によって作動制御されている。
これに代えて、前記主変速アクチュエータ220が電動モータを有するように構成することも可能である。
図4に示すように、前記主変速アクチュエータ220は、前記HST61のチャージ油源としても作用する前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
なお、図4に示すように、前記第1油圧ポンプ52及び前記第2油圧ポンプ53は、前記ミッションケース30内の貯留油を油源としている。
前記前後進切換装置62は、前記HST61から作動的に伝達される回転動力の回転方向を切り替えて出力するように構成されている。
前記前後進切換装置62は、前記HST61からの回転動力を正転方向(前進方向)の回転動力として前記駆動輪へ向けて出力する前進状態、前記HST61からの回転動力を逆転方向(後進方向)の回転動力として前記駆動輪へ向けて出力する後進状態、及び、前記HST61から前記駆動輪への動力伝達を遮断する中立状態を選択的にとり得るように構成されている。
前記前後進切換装置62は、人為操作されるF/Rレバー等の前後進切換操作部材130への人為操作に応じて、選択的に、前進状態、中立状態又は後進状態をとり得るようになっている。
詳しくは、図3に示すように、前記トラクタ1は、前記前後進切換操作部材130と、前記前後進切換操作部材130の操作位置を検出する操作側前後進センサ130aと、前後進切換アクチュエータ230と、前後進切換アクチュエータ230の作動状態検出する作動側前後進センサ62aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側前後進センサ62aによって検出される前記前後進切換装置62の出力状態が前記操作側前後進センサ130aによって検出される前記前後進切換操作部材130の操作状態に応じたものとなるように、前記前後進切換アクチュエータ230の作動制御を行う。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記前後進切換アクチュエータ230は、前進用油圧ピストン203Fと、後進用油圧ピストン230Rと、前記前進用油圧ピストン230F及び前記後進用油圧ピストン230Rに対する作動油の給排を切り換える電磁弁230aとを有するものとされており、前記電磁弁230aが前記制御装置100によって作動制御されている。
これに代えて、前記前後進切換アクチュエータ230が電動モータを有するように構成することも可能である。
なお、図4に示すように、前記前後進切換アクチュエータ230は前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
前記多段変速装置63は、前記前後進切換装置62を介して入力される回転動力を変速して、走行系出力軸65に伝達している。
本実施の形態においては、前記多段変速装置63は、前記制御装置100によって作動制御される副変速アクチュエータ240を介して変速動作するように構成されている。
詳しくは、図3に示すように、前記トラクタ1は、人為操作される副変速操作部材140と、前記副変速操作部材140の操作位置を検出する操作側副変速センサ140aと、前記副変速アクチュエータ240と、前記多段変速装置63の変速段を検出する作動側副変速センサ63aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側副速センサ63aによって検出される前記多段変速装置63の変速段が前記操作側副変速センサ140aによって検出される前記副変速操作部材140の操作状態に応じた変速段となるように、前記副変速アクチュエータ240の作動制御を行うようになっている。
本実施の形態においては、図2及び図3に示すように、前記走行系伝動構造60は、さらに、前記走行系出力軸65の回転動力を主駆動輪として作用する前記一対の後輪20Rに差動伝達する主駆動輪側デファレンシャルギヤ装置66と、前記走行系出力軸65の回転動力を入力するサブ駆動輪駆動装置70と、前記サブ駆動輪駆動装置70からの回転動力をサブ駆動輪として作用する前記一対の前輪20Fに差動伝達するサブ駆動輪側デファレンシャルギヤ装置71と、前記左右一対のメイン駆動輪にそれぞれ制動力を付加し得る左右一対のブレーキ装置75L、75Rとが備えられている。なお、図2においては、左側ブレーキ装置75Lのみ図示している。
さらに、図1、図3及び図4に示すように、前記トラクタ1には、人為操作されるステアリングホイール等の旋回操作部材115と、前記旋回操作部材115の操作位置を検出する操作側旋回センサ115aと、パワーステアリング装置等の旋回アクチュエータ215と、車輌旋回角度を検出する作動側旋回センサ90aとが備えられている。
そして、前記制御装置100は、前記作動側旋回センサ90aによって検出される車輌旋回角が前記操作側旋回センサ115aによって検出される前記旋回操作部材115の操作角となるように、前記旋回アクチュエータ215の作動制御を行う。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記旋回アクチュエータ215は、油圧シリンダ215aと、前記油圧シリンダ215aに往復動自在に収容され、操舵輪に作動連結された油圧ピストン215bと、前記油圧シリンダ215aに対する作動油の給排を切り換える電磁弁215cとを有するものとされており、前記電磁弁25cが前記制御装置100によって作動制御されている。
なお、図4に示すように、前記旋回アクチュエータ215は前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
次にPTO伝動構造80について説明する。
図2に示すように、本実施の形態においては、前記PTO系伝動構造80は、PTOクラッチ装置81と、PTO変速装置82とを有している。
前記PTOクラッチ装置81は、前記メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を選択的に伝達又は遮断するように構成されている。
前記PTO変速装置82は、前記PTOクラッチ機構81を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を変速して、前記PTO軸95へ向けて出力するように構成されている。
本実施の形態においては、前記PTOクラッチ装置81及び前記PTO変速装置82は、前記制御装置100によって作動制御されるPTOクラッチアクチュエータ260及びPTO変速アクチュエータ270によって、それぞれ、動作するように構成されている。
即ち、図3に示すように、前記トラクタ1は、人為操作されるPTO入切操作部材160と、前記PTO入切操作部材160の操作位置を検出する操作側PTO入切センサ160aと、前記PTOクラッチアクチュエータ260と、前記PTOクラッチ装置81の作動状態を検出する作動側PTO入切センサ81aと、人為操作されるPTO変速操作部材170と、前記PTO変速操作部材170の操作位置を検出する操作側PTO変速センサ170aと、前記PTO変速アクチュエータ270と、前記PTO変速装置82の作動状態を検出する作動側PTO変速センサ82aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側PTO入切センサ81aによって検出される前記PTOクラッチ装置81の作動状態が前記操作側PTO入切センサ160aによって検出される前記PTO入切操作部材160の操作状態に応じて変化するように、前記PTOクラッチアクチュエータ260の作動制御を行い、さらに、前記作動側PTO変速センサ82aによって検出される前記PTO変速装置82の作動状態が前記操作側PTO変速センサ170aによって検出される前記PTO変速操作部材170の操作状態に応じて変化するように、前記PTO変速アクチュエータ270の作動制御を行うようになっている。
前記作業機300は、前記PTO軸95を介して前記エンジン50から作動的に伝達される回転動力を入力し得る状態で車輌本機にリンク機構380を介して昇降自在に連結されており、前記トラクタ1に備えられる昇降アクチュエータ320によって昇降されるようになっている。
図5に、前記リンク機構380近傍の部分拡大図を示す。
本実施の形態においては、図1及び図5に示すように、前記リンク機構380は、トップリンク381と左右一対のロワーリンク382とを有している。
本実施の形態においては、前記昇降アクチュエータ320は、昇降用油圧シリンダ装置330と、前記昇降用油圧シリンダ装置330に対する作動油の給排を切り換えるリフトバルブユニット340とを有している。
図4に示すように、前記昇降用油圧シリンダ装置330は、油圧シリンダ331と、前記油圧シリンダ331に往復動自在に収容された油圧ピストン332とを有している。
図4及び図5に示すように、前記油圧ピストン332はリフトアーム385及びリフトロッド386を介して前記ロワーリンク382に作動連結されており、前記油圧ピストン332の伸縮動作に応じて前記作業機300が昇降するようになっている。
図4に示すように、前記リフトバルブユニット340は、バルブブロック350と、前記バルブブロック350に収容された上昇用電磁弁360U及び下降用電磁弁360Dとを有している。
図4に示すように、前記バルブブロック350には、前記第2油圧ポンプ53からの圧油を受け入れるインレットポート351と、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油のうちの余剰油を排出する余剰油排出ポート352と、前記昇降用油圧シリンダ装置330に対して作動油を給排する給排ポート353と、前記昇降用油圧シリンダ装置330から排出される作動油をドレンするドレンポート354とが設けられている。
前記上昇用電磁弁360Uは前記制御装置100によって作動制御されており、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油を前記給排ポート353に供給する状態及び前記圧油の前記給排ポート353への供給を遮断する状態を選択的に現出させると共に、前記圧油を前記給排ポート353に供給する状態においては開口幅(即ち、前記圧油の供給量)を前記制御装置100から付加される作動電圧値又は作動電流値の大きさに応じて変化させ得るようになっている。
前記下降用電磁弁360Dも前記制御装置100によって作動制御されており、前記給排ポート353を介して流入する前記昇降用油圧シリンダ装置330からの圧油を前記ドレンポート354から排出させる状態及び前記圧油の前記ドレンポート354への流れを遮断する状態を選択的に現出させると共に、前記圧油を前記ドレンポート354から排出させる状態においては開口幅(即ち、前記圧油の排出量)を前記制御装置100から付加される作動電圧値又は作動電流値の大きさに応じて変化させ得るようになっている。
なお、図4中の符号362は、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油のうちの余剰油を前記余剰油排出ポート352へ流す分流弁である。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記リフトバルブユニット350の前記給排ポート353と前記油圧シリンダ装置330とを流体接続する給排ラインには、下降防止バルブ機構370が介挿されている。
前記下降防止バルブ機構370は、前記給排ラインに介挿された下降防止弁371と、下降防止電磁弁372とを備えている。
前記下降防止弁371は、パイロット圧に応じて、前記給排ポート353から前記油圧シリンダ装置330への圧油の流れを許容しつつ逆向きの流れを防止する下降防止状態と、前記油圧シリンダ装置330から前記給排ポート353への作動油の流れを許容する下降状態とを選択的にとり得るように構成されている。
前記下降防止電磁弁372は、人為操作に応じて、前記下降防止弁371のパイロット圧を維持する状態及び解放する状態を選択的にとり得るように構成されている。
なお、本実施の形態においては、図4に示すように、さらに、前記下降防止弁371及び前記昇降用油圧シリンダ装置330の間にスローリターン弁375が介挿されている。
前記スローリターン弁375は、前記給排ポート353から前記油圧シリンダ装置330への作動油の流れを許容しつつ逆向きの流れを防止する第1流路376と、前記給排ポート353及び前記昇降用油圧シリンダ装置330の間を可変絞りを介して流体接続する第2流路377とを有しており、前記可変絞りによる絞り量は人為操作によって変更可能とされている。
さらに、本実施の形態に係る前記トラクタ1は、前記作業機300を左右方向に傾動させる傾動アクチュエータ420を有している。
前記傾動アクチュエータ420は、図4に示すように、前記作業機300を左右方向に傾動させる傾動用油圧シリンダ装置430と、前記傾動用油圧シリンダ装置430に対する作動油の給排を切り換える傾動用電磁弁440とを備えている。
前記傾動用油圧シリンダ装置430は、左右一対の前記リフトロッド386の一方に介挿され、作動油の給排制御に応じて伸縮することで前記作業機300の前記車輌本機に対する水平姿勢を変更させ得るように構成されている。
図4に示すように、前記傾動用油圧シリンダ装置430は、油圧シリンダ431と、前記油圧シリンダ431に往復動自在に収容された油圧ピストン432とを有している。
前記傾動用電磁弁440は、人為操作される傾動操作部材185(図3参照)への人為操作に応じて前記制御装置100によって位置制御される。
即ち、図3に示すように、前記トラクタ1は、前記傾動操作部材185と、前記傾動操作部材185の操作位置を検出する操作側傾動センサ185aと、前記作業機300の傾動状態を検出する作動側傾動センサ300bとを有しており、前記制御装置100は、前記作動側傾動センサ300bによって検出される前記作業機300の傾動状態が前記操作側傾動センサ185bによって検出される前記傾動操作部材185の操作状態に応じたものとなるように、前記傾動用電磁弁440の位置制御を行う。
本実施の形態においては、前記傾動用油圧シリンダ装置430は、前記第2油圧ポンプ53からの圧油を作動油として受け入れるように構成されている。
詳しくは、図4に示すように、前記第2油圧ポンプ53の吐出口に流体接続された圧油ライン510は分流弁520を介して昇降用ライン511及び傾動用ライン512に分岐されている。
そして、前記昇降用ライン511が前記リフトバルブユニット350の前記インレットポート351に流体接続され、前記傾動用ライン512が前記傾動用電磁弁440に流体接続されている。
なお、図4中の符号530は前記圧油ライン510の油圧を設定するメインリリーフ弁であり、符号540は前記昇降用油圧シリンダ装置330の作動油が異常高圧となることを防止する安全弁である。
ここで、前記トラクタ1における前記作業機300の昇降制御について説明する。
図3に示すように、前記トラクタ1には、手動昇降操作部材181、ワンタッチ昇降操作部材182及び上昇位置設定部材183が備えられている。
前記手動昇降操作部材181は前記作業機300を任意の昇降位置に位置させる為の操作部材である。
即ち、前記手動昇降操作部材181が操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記手動昇降操作部材181の操作位置に応じた高さに位置するように前記昇降用電磁弁360U及び前記下降用電磁弁360Dを作動させる。
なお、図3中の符号181aは、前記手動昇降操作部材181の操作位置を検出する手動操作位置センサであり、符号300aは、前記作業機300の昇降位置を検出する作業機ポジションセンサである。
前記ワンタッチ昇降操作部材181はワンタッチ操作で前記作業機300を所定の上げ位置又は下げ位置に位置させる為の部材である。
即ち、前記ワンタッチ昇降操作部材182が上昇操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記上昇位置設定部材183によって設定されている高さまで上昇するように前記上昇用電磁弁360Uを作動させる。
なお、図3中の符号182aは、前記ワンタッチ昇降操作部材182の操作状態を検出するワンタッチ昇降操作センサであり、符号183aは前記上昇位置設定部材183による設定位置を検出する設定上昇位置センサである。
前記ワンタッチ昇降操作部材182が下降操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記手動昇降操作部材181の操作位置によって画される下降位置まで下降するように前記下降用電磁弁360Dを作動させる。
即ち、本実施の形態においては、前記手動昇降操作部材181が下降位置設定部材としても作用するようになっている。
ところで、前記昇降用油圧シリンダ装置330は前記第2油圧ポンプ53からの圧油を作動油として作動するが、前記第2油圧ポンプ53は前記エンジン50によって作動的に駆動される為、前記第2油圧ポンプ53から吐出される圧油の量は前記エンジン50の出力回転数に応じて変動する。
つまり、前記第2油圧ポンプ53から吐出される圧油量は、前記エンジン50の出力回転数が低い場合には少なくなり、前記エンジン50の出力回転数が高い場合には多くなる。
そして、前記第2油圧ポンプ53の圧油量の変動は、前記昇降用油圧シリンダ装置330によって前記作業機300を上昇させる際の所要時間の変動を招く。
この点に関し、本実施の形態に係る前記トラクタ1においては、前記制御装置100は、前記作業機300を上昇させる際において、エンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には前記上昇用電磁弁360Uに付加する作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加しつつ、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加するように構成されている。
斯かる構成によれば、エンジン出力回転数の変動に起因する前記作業機300の上昇時間の変化を防止乃至は低減することができる。
即ち、エンジン出力回転数が前記基準回転数以上である場合には、前記第2油圧ポンプ53は十分な量の圧油を吐出している。
この場合には、前記上昇電磁弁360Uの開口幅を格別に大きくすること無く、十分な量の圧油を前記第2油圧ポンプ53から前記上昇用電磁弁360Uを介して前記昇降用油圧シリンダ装置330へ供給することができる。
従って、前記作業機300を上昇させる際にエンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には、前記制御装置100は、前記上昇用電磁弁360Uの開口幅が基準開口幅となるように、前記上昇用電磁弁360Uに前記基準値の作動電圧又は作動電流を付加するものとされている。
一方、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には、前記第2油圧ポンプ53が吐出する圧油の量も少なくなる。
その為、仮に、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合に前記上昇用電磁弁360Uの開口幅を前記基準開口幅と同一とすると、前記第2油圧ポンプ53から前記上昇用電磁弁360Uを介して前記昇降用油圧シリンダ装置330へ供給される圧油量は、エンジン出力回転数が前記基準回転数以上の場合に比して少なくなり、それに応じて、前記作業機300の上昇に要する時間が長くなる。
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記作業機300を上昇させる際にエンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には、前記制御装置100は、前記上昇用電磁弁360Uの開口幅が前記基準開口幅よりも大きくなるように、前記上昇用電磁弁360Uに前記基準値より大きい値の作動電圧又は作動電流を付加するものとされている。
従って、前記エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合に前記作業機300を上昇させる際には、前記第2油圧ポンプ53が吐出する吐出油量は少なくなるものの、前記第2油圧ポンプ53から前記上昇用電磁弁360Uを介して前記昇降用油圧シリンダ装置330へ供給される圧油量の低下は、前記エンジン出力回転数が前記基準回転数以上の場合に比して有効に防止乃至は低減される。
なお、前記基準回転数は実験等によって求められ、前記制御装置100の記憶部に予め記憶される。
好ましくは、前記作業機300を上昇動作させる際の前記エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合においては、前記エンジン出力回転数及び前記基準回転数の偏差の大きさに応じて、前記上昇用電磁弁360Uに付加する作動電圧値又は作動電流値を前記基準値から上昇させることができる。
斯かる構成によれば、前記エンジン出力回転数が低くなるに従って、前記上昇用電磁弁360Uに付加される作動電圧又は作動電流の値が大きくなり、前記上昇用電磁弁360Uの開口幅が大きくなる。
従って、前記作業機300の上昇に要する時間をより均一化させることができる。
この場合においては、前記エンジン出力回転数及び前記基準回転数の偏差の大きさと前記上昇用電磁弁360Uに付加すべき作動電圧又は作動電流の値との関係は実験等によって求められ、前記制御装置100の記憶部に予め記憶される。
本実施の形態に係る前記トラクタ1においては、前記制御装置100は、前記エンジン50の出力制御に関し、前記通常制御に加えて減速制御を実行し得るように構成されている。
詳しくは、前述の通り、前記通常制御は、前記エンジン50の出力回転数が前記エンジン回転数変更操作部材110による設定回転数となるように、前記エンジン回転数変更アクチュエータ56の目標回転数として、前記エンジン回転数変更操作部材110による設定回転数を用いるように構成されている。
これに対し、前記減速制御は、前記エンジン回転数変更アクチュエータ56の目標回転数として、前記エンジン回転数変更操作部材110による設定回転数に代えて前記設定回転数よりも低速の低速回転数を用いるように構成されている。
前記低速回転数は、前記設定回転数に所定の減速係数(例えば、0.85)を乗算したものとされ得る。
本実施の形態に係る前記トラクタ1は、前記通常制御が固定的に実行される通常制御固定モードと、前記通常制御及び前記減速制御が所定条件に応じて切替実行される通常制御/減速制御切替モードとを人為選択可能とされている。
具体的には、図3に示すように、前記トラクタ1には、前記通常制御固定モード及び前記通常制御/減速制御切替モードを人為選択し得る走行モード選択手段450が備えられている。
前記通常制御/減速制御切替モード450の選択時においては、前記制御装置100は、前記通常制御を基本制御として実行しつつ、下記条件が満たされると前記通常制御から前記減速制御へ移行するように構成されている。
なお、前記減速制御は、前記低速回転数として前記設定回転数より低速の第1低速回転数(例えば、前記設定回転数×0.85)を用いる第1減速制御と、前記低速回転数として前記第1低速回転数より低速の第2低速回転数(例えば、前記設定回転数×0.7)を用いる第2減速制御とを含み得る。
この場合には、前記走行モード選択手段450は、前記通常制御固定モードと、通常制御/第1減速制御切替モードと、通常制御/第2減速制御切替モードとを選択し得るように構成される。
ここで、前記通常制御から前記減速制御への移行条件について説明する。
本実施の形態に係る前記トラクタ1は、前記旋回操作部材115の操作角が所定値を越えると自動的に前記作業機300を上昇させる旋回時作業機上昇機能を有しており、前記制御装置100は、前記通常制御/減速制御切替モードが選択されている状態で旋回時作業機上昇機能によって前記作業機300が上昇動作する際には前記通常制御から前記減速制御へ移行するように構成されている。
詳しくは、図3に示すように、前記トラクタ1には、旋回時作業機上昇機能を人為的にオン・オフさせる旋回上昇スイッチ460が備えられている。
前記制御装置100は、前記旋回上昇スイッチ460のオン操作時には旋回時作業機上昇機能を有効化させ、前記旋回上昇スイッチ460のオフ操作時には旋回時作業機上昇機能を無効化させる。
旋回時作業機上昇機能を備えることにより、圃場の枕地での方向転換時における人為操作の容易化を図ることができる。
即ち、前記作業機300を接地させた状態で前記トラクタ1を往復走行させて作業を行う際には、圃場の枕地で前記作業機300を上昇させて前記トラクタ1の方向転換を行う必要がある。この際に、旋回時作業機上昇機能が備えられていると、操縦者は車輌旋回操作を行うだけで、前記作業機300の上昇操作を行うこと無く、前記作業機300が自動的に上昇される。
その上で、前述の通り、本実施の形態に係る前記トラクタ1においては、前記通常制御/減速制御切替モードが選択されている状態で旋回時作業機上昇機能によって前記作業機300が上昇動作する際には前記制御装置100は前記通常制御から前記減速制御へ移行する。
斯かる構成を備えた前記トラクタ1においては、操縦者は前記旋回操作部材115によって前記トラクタ1の旋回操作を行うだけで、旋回時作業機上昇機能によって前記作業機300が自動的に上昇動作されつつ、前記減速制御によって走行速度が減速される。
従って、前記作業機300を接地させて高速走行で作業を行っている状態から枕地で方向転換を行う際には、車輌旋回操作を行うだけで、前記作業機300が自動的に上昇された上に、走行速度が自動的に減速され、安全且つ確実な旋回動作が実現される。
さらに、前記制御装置100は、前記通常制御から前記減速制御への移行を伴う前記作業機300の上昇時には、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるように構成されている。
即ち、本実施の形態に係る前記トラクタ1においては、前記制御装置100は、前記作業機300を上昇させる為に前記上昇用電磁弁360Uに付加する作動電圧又は作動電流の値の決定に際し、基本的には、前記操作側エンジン回転数センサ110a又は前記作動側エンジン回転数センサ50aによって検出されるエンジン出力回転数が前記基準回転数以上であるか否かを判断し、YESの場合には前記作動電圧又は前記作動電流として基準値の電圧又は電流を付加し、NOの場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加するが、前記作業機300の上昇が前記通常制御から前記減速制御への移行を伴う場合においては、前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を前記基準回転数と対比させるようになっている。
つまり、前記作業機300の上昇動作に伴って前記通常制御から前記減速制御へ移行される場合には、前記制御装置は、前記低速回転数が前記基準回転数以上であるか否かを判断し、YESの場合には前記作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加し、NOの場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加するようになっている。
斯かる構成によれば、旋回時作業機上昇機能及び前記減速制御による効果を得つつ、車輌旋回操作に伴って前記作業機300が自動上昇される際の作業機上昇時間の均一化を図ることができる。
本実施の形態に係る前記トラクタ1は、旋回時作業機上昇機能に加えて、前記前後進切換操作部材130の後進操作に応じて前記作業機300を上昇させる後進時作業機上昇機能を有している。
具体的には、図3に示すように、前記トラクタ1には、前記前後進切換操作部材130の後進操作に応じて前記作業機300を上昇させる後進時作業機上昇機能を人為的に作動又は解除させる後進上昇スイッチ470が備えられており、前記制御装置100は、前記後進上昇スイッチ470のオン操作及びオフ操作に応じて後進時作業機上昇機能を有効及び無効にする。
ここで、本実施の形態に係る前記トラクタ1においては、前記制御装置100は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において前記作業機300が後進時作業時上昇機能によって上昇される際にも前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるように構成されている。
斯かる構成によれば、後進時作業機上昇機能及び前記減速制御による効果を得つつ、車輌後進操作に伴って前記作業機が自動上昇される際の作業機上昇時間の均一化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る前記トラクタ1には前記手動昇降操作部材181及び前記ワンタッチ昇降操作部材182が備えられているが、前記ワンタッチ昇降操作部材182による上昇操作は、前記作業機300を非作業位置へ上昇させるという操縦者の意図に基づくものと考えられる。
即ち、前記手動昇降操作部材181は前記作業機300の昇降位置を任意に設定する際に操作する部材であり、前記手動昇降操作部材181が操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記手動昇降操作部材181の操作位置に応じた高さに位置するように前記昇降用電磁弁360U及び前記下降用電磁弁360Dを作動させる。
この前記手動昇降操作部材181への上昇操作は、必ずしも前記作業機300を非作業位置へ上昇させる為の操作とは限られず、作業状態のままで前記作業機300の昇降位置を微調整させる為の操作の可能性もあり得る。
これに対し、前記ワンタッチ昇降操作部材182の上昇操作は、前記作業機300による作業を中断して、前記作業機300を非作業位置へ上昇させる為の操作と判断できる。
この点を考慮して、本実施の形態においては、前記制御装置100は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において、前記作業機300が前記手動昇降操作部材181による上昇操作によって上昇される際には前記通常制御を維持し、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数を用いる一方で、前記作業機300が前記ワンタッチ昇降操作部材182の上昇操作によって上昇される際には前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いるように構成されている。
1 トラクタ
50 エンジン
53 第2油圧ポンプ(油圧ポンプ)
56 ラックアクチュエータ(エンジン回転数変更アクチュエータ)
100 制御装置
110 エンジン回転数変更操作部材
181 手動昇降操作部材
182 ワンタッチ昇降操作部材
183 上昇位置設定部材
300 作業機
330 昇降用油圧シリンダ装置
350 リフトバルブユニット
360U 上昇用電磁弁
450 走行モード選択手段
460 旋回上昇スイッチ
470 後進上昇スイッチ

Claims (5)

  1. 走行部を作動的に駆動するエンジンからの回転動力によって駆動される油圧ポンプと、昇降可能に付設された作業機を昇降させる油圧シリンダ装置と、前記油圧シリンダ装置に対する作動油の給排を切り換えるリフトバルブユニットと、制御装置とを備え、前記リフトバルブユニットは、前記油圧ポンプから前記油圧シリンダ装置への作動油の供給を許可又は遮断すると共に、付加される電圧値又は電流値に応じて前記油圧シリンダ装置への作動油の供給量を変化させる上昇用電磁弁を有しているトラクタであって、
    前記制御装置は、前記作業機を上昇させる際において、エンジン出力回転数が基準回転数以上である場合には作動電圧又は作動電流として基準値の電圧又は電流を付加する一方で、エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には前記作動電圧又は作動電流として前記基準値より大きい値の電圧又は電流を付加することを特徴とするトラクタ。
  2. 前記エンジン出力回転数が前記基準回転数より低い場合には、前記作動電圧又は作動電流の値は、前記エンジン出力回転数及び前記基準回転数の偏差の大きさに比例して前記基準値に対して上昇されることを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。
  3. 前記制御装置は、エンジン回転数制御に関し、人為操作されるエンジン回転数変更操作部材による設定回転数をエンジン回転数変更アクチュエータの目標回転数として用いる通常制御と、前記設定回転数より低速の低速回転数を前記目標回転数として用いる減速制御とを実行可能とされ、
    前記トラクタには、前記通常制御が固定的に実行される通常制御固定モードと前記通常制御及び前記減速制御が所定条件に応じて切替実行される通常制御/減速制御切替モードとを人為的に選択する走行モード選択手段と、旋回操作部材の操作角が所定値を越えると前記作業機を上昇させる旋回時作業機上昇機能を人為的にオン・オフさせる旋回上昇スイッチとが備えられ、
    前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時においては基本制御として前記通常制御を実行しつつ、前記作業機が旋回時作業機上昇機能によって上昇される際には前記通常制御から前記減速制御へ移行するように構成され、
    前記制御装置は、前記通常制御から前記減速制御への移行を伴う前記作業機の上昇時には、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクタ。
  4. 前後進切換操作部材が後進操作されると前記作業機を上昇させる後進時作業機上昇機能を人為的に作動又は解除させる後進上昇スイッチを備え、
    前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において前記作業機が後進時作業時上昇機能によって上昇される際にも前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いることを特徴とする請求項3に記載のトラクタ。
  5. 人為操作される手動昇降操作部材、ワンタッチ昇降操作部材及び上昇位置設定部材を備え、
    前記制御装置は、前記手動昇降操作部材の操作時には前記作業機が前記手動昇降操作部材の操作位置に応じた高さとなるように前記上昇用電磁弁への前記作動電圧又は作動電流の付加制御を行い、前記ワンタッチ昇降操作部材の上昇操作時には前記作業機が前記上昇位置設定部材によって設定されている高さまで上昇するように前記上昇用電磁弁への前記作動電圧又は作動電流の付加制御を行うように構成されており、
    前記制御装置は、前記通常制御/減速制御切替モードの選択時において前記作業機が前記ワンタッチ昇降操作部材の上昇操作によって上昇される際にも前記通常制御から前記減速制御へ移行させると共に、前記基準回転数との対比に際し前記エンジン出力回転数の代わりに前記低速回転数を用いることを特徴とする請求項3又は4に記載のトラクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114294273A (zh) * 2021-12-31 2022-04-08 江苏徐工工程机械研究院有限公司 液压控制系统、拖拉机和液压控制方法

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