JP2017134874A - 磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の製造工程と比較して磁気ディスク基板に対して表面欠陥を低減可能な磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
【解決手段】積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)の異なる2種類以上のコロイダルシリカ(A)と、2種以上の酸(B)と、水とを含む研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)とD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)とを含む(A)であり、(B)が硫酸と第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸とであり、25℃における研磨液組成物のpHが0以上3未満であり、(A1)と(A2)とを混合してから研磨する工程に使用するまでの時間が48時間未満である磁気ディスク基板の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)の異なる2種類以上のコロイダルシリカ(A)と、2種以上の酸(B)と、水とを含む研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)とD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)とを含む(A)であり、(B)が硫酸と第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸とであり、25℃における研磨液組成物のpHが0以上3未満であり、(A1)と(A2)とを混合してから研磨する工程に使用するまでの時間が48時間未満である磁気ディスク基板の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、磁気ディスク基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法に関する。
磁気ディスクは、年々小型化、高容量化の一途をたどっており、磁気ヘッドと磁気ディスク基板間の距離がますます小さくなってきている。そのため、磁気ディスク基板の製造での研磨工程直後の洗浄工程で、研磨に使用した研磨粒子や発生した研磨屑等のパーティクルの残留が極力ない基板が求められている。それに加えてまた、近年はスクラッチやピット、表面うねり、端面ダレ等の表面欠陥の低減が求められるようになってきている。
磁気ディスク製造工程は、基板用の板を面取り加工する工程であるラッピング工程と、平坦化した基板を作成する工程であるサブストレート製造工程と、磁性層をこの基板上に形成する工程であるメディア工程とを含む。
サブストレート製造工程では、基板の平坦化のために研磨パッドと、コロイダルシリカ、酸化セリウム等の研磨粒子を含む研磨材による研磨を行い、それに続く洗浄工程で基板表面の研磨粒子や発生した研磨屑等のパーティクルを除去した後、乾燥工程を経て、加工された基板は所定の容器に梱包されメディア工程に輸送されるといった煩雑なプロセスから成る。
サブストレート製造工程では、基板の平坦化のために研磨パッドと、コロイダルシリカ、酸化セリウム等の研磨粒子を含む研磨材による研磨を行い、それに続く洗浄工程で基板表面の研磨粒子や発生した研磨屑等のパーティクルを除去した後、乾燥工程を経て、加工された基板は所定の容器に梱包されメディア工程に輸送されるといった煩雑なプロセスから成る。
近年の旺盛な需要に対応するために、前述した基板の表面欠陥の低減が一層求められており、表面欠陥を低減することができる研磨材が強く求められている。
従来から、被研磨物に対する高い平坦性と研磨速度の向上を目的にイタコン酸(塩)を含む単量体の(共)重合体を含有する研磨用組成物が提案されている(例えば特許文献1)。
また、研磨後の基板表面のスクラッチ等の欠陥を低減するために、酸と複素環芳香族化合物を含む研磨液組成物が提案されている(例えば特許文献2)。
従来から、被研磨物に対する高い平坦性と研磨速度の向上を目的にイタコン酸(塩)を含む単量体の(共)重合体を含有する研磨用組成物が提案されている(例えば特許文献1)。
また、研磨後の基板表面のスクラッチ等の欠陥を低減するために、酸と複素環芳香族化合物を含む研磨液組成物が提案されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、特許文献1〜2に代表されるような従来の研磨材では基板の表面欠陥の低減が十分ではなく、一層の改善が求められている。
そこで、磁気ディスク製造工程において、従来の製造工程と比較して磁気ディスク基板に対して表面欠陥を低減可能な磁気ディスク基板の製造方法を提供することを目的とする。
そこで、磁気ディスク製造工程において、従来の製造工程と比較して磁気ディスク基板に対して表面欠陥を低減可能な磁気ディスク基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)の異なる2種類以上のコロイダルシリカ(A)と、2種以上の酸(B)と、水とを含む研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)とD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)とを含む(A)であり、(B)が硫酸と第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸とであり、25℃における研磨液組成物のpHが0以上3未満であり、(A1)と(A2)とを混合してから研磨する工程に使用するまでの時間が48時間未満である磁気ディスク基板の製造方法である。
本発明の磁気ディスク基板の製造方法は、従来の製造方法と比較して、磁気ディスク基板に対して表面欠陥を低減可能である。そのため、磁気ディスク基板の品質を高めることができる。
本発明における研磨液組成物は、磁気ディスク基板に用いられる研磨液組成物であって、25℃における研磨液組成物のpHが0以上3未満である。研磨液組成物のpHは、研磨速度の観点から好ましくは0.8以上2.5未満、更に好ましくは0.9以上1.5未満である。研磨液組成物のpHは市販のpHメーターによって25℃において測定した値である。
磁気ディスク基板とは、磁気ディスク用ガラス基板又は表面がニッケル−リン(Ni−P)メッキされた磁気ディスク用アルミ基板等の磁気ディスク用基板が挙げられる。
磁気ディスク基板とは、磁気ディスク用ガラス基板又は表面がニッケル−リン(Ni−P)メッキされた磁気ディスク用アルミ基板等の磁気ディスク用基板が挙げられる。
これらのうち、生産効率向上の観点で好ましくは磁気ディスク用基板であり、具体的に磁気ディスク用ガラス基板又は表面がニッケル−リン(Ni−P)メッキされた磁気ディスク用アルミ基板である。
磁気ディスクには、磁気ディスクになる前の状態の被研磨物が含まれ、例えば磁気ディスク用ガラス基板には、ラッピングされる前のガラス基板や、酸化セリウム等で粗研磨される前のガラス基板や、コロイダルシリカ等で精密研磨される前のガラス基板等が含まれる。
本発明における研磨工程とは、材料を砥石や研磨粒子を用いて平坦に加工する工程のことを指し、例えば砥石が固定された研磨パッドを用いて粗く面取りするラッピング工程や、研磨粒子を用いて精密に平坦化する研磨工程を含む。
本発明における研磨パッドとは、ポリウレタン樹脂製やポリエステル樹脂製のパッドであり、表面にダイヤモンド等の砥石が固定されているパッドを含む。また、発泡タイプであってもスエードタイプであっても良く、様々な硬さのものが使用できる。これら研磨パッドは特に限定するものではなく、市販されている研磨パッドを使用することができる。研磨テープも研磨パッドと同様である。
本発明におけるコロイダルシリカ(A)は、積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)の異なる2種類以上のコロイダルシリカである。
コロイダルシリカ(A)としては、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)及びD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)等が挙げられる。
本発明におけるコロイダルシリカ(A)の粒径は、透過型電子顕微鏡の測定画像を画像解析ソフト(Mac view)を用いて解析することで得られる積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)である。
コロイダルシリカ(A)としては、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)及びD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)等が挙げられる。
本発明におけるコロイダルシリカ(A)の粒径は、透過型電子顕微鏡の測定画像を画像解析ソフト(Mac view)を用いて解析することで得られる積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)である。
本発明における酸(B)は、硫酸と第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸である。
本発明における第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸は、例えば、無機酸、有機酸及びこれらの塩等が挙げられる。
無機酸としては、硫酸を除く、リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸及びヘキサメタリン酸等が挙げられる。
有機酸としては、カルボン酸基を分子内に有する有機酸が挙げられる。
なお酸(B)のpKaは、25℃水中におけるpKaであり、例えば「化学便覧(改訂5版)基礎編II」(日本化学会編)332〜342頁(1993年5月発行)等の書籍に記載されている値を用いることができる。
本発明における第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸は、例えば、無機酸、有機酸及びこれらの塩等が挙げられる。
無機酸としては、硫酸を除く、リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸及びヘキサメタリン酸等が挙げられる。
有機酸としては、カルボン酸基を分子内に有する有機酸が挙げられる。
なお酸(B)のpKaは、25℃水中におけるpKaであり、例えば「化学便覧(改訂5版)基礎編II」(日本化学会編)332〜342頁(1993年5月発行)等の書籍に記載されている値を用いることができる。
酸(B)が塩を形成する場合、その塩としては、特に限定は無い。
例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
本発明には、水溶性高分子を含んでもよい。水溶性高分子としては、非イオン性もしくはイオン性のものがあり、非イオン性の水溶性高分子としては、グァーガム、ジェランガム等に代表される天然多糖類系高分子;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルピロリドン、ポリ(N−アルキルピロリドン)等のピロリドン系高分子;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール共重合体等のポリアルキレングリコール系高分子;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル系高分子等が挙げられる。イオン性の水溶性高分子としては、ポリアクリル酸又はその塩等のカルボン酸系高分子;アルキル硫酸エステル又はその塩、ポリスチレンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩等のスルホン酸系高分子等が挙げられる。
本発明において、酸(B)以外の酸(C)を使用しても良い。
酸(B)以外の酸(C)としては、例えば、無機酸、有機酸、アルカノールアミン及びこれらの塩等が挙げられる。
無機酸としては、スルファミン酸、塩酸、硝酸等が挙げられる。
有機酸としては、スルホン酸基を分子内に有する有機酸、カルボン酸基を分子内に有する有機酸、ホスホン基又はリン酸基を分子内に有する有機酸が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等が挙げられる。
酸(B)以外の酸(C)としては、例えば、無機酸、有機酸、アルカノールアミン及びこれらの塩等が挙げられる。
無機酸としては、スルファミン酸、塩酸、硝酸等が挙げられる。
有機酸としては、スルホン酸基を分子内に有する有機酸、カルボン酸基を分子内に有する有機酸、ホスホン基又はリン酸基を分子内に有する有機酸が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等が挙げられる。
スルホン酸基を分子内に有する有機酸としては、メタンスルホン酸、スルファニル酸、タウリン、パラトルエンスルホン酸等が挙げられる。
カルボン酸基を分子内に有する有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、酒石酸、クエン酸、酒石酸モノサクシネート、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸(DCTA)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)、ニトリロ酢酸(NTA)、β−アラニン二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、イミノジコハク酸、セリン二酢酸、ピロメリット酸、ベンゾポリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸ジサクシネート、マレイン酸誘導体、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、没食子酸及び安息香酸等が挙げられる。
ホスホン基又はリン酸基を分子内に有する有機酸としては、メチルジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(HEDP)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(NTMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、トリアミノトリエチルアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、トランス−1、2−シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びテトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)等が挙げられる。
(C)が塩を形成する場合、その塩としては、特に限定は無い。
例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
例えば、上記に例示した酸の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩;2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩;3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等}塩;アミジン{1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1H−イミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩、アルカリ金属(ナトリウムカチオン及びカリウムカチオン等)塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム(テトラアルキルアンモニウム等)塩が挙げられる。
本発明において、酸化剤(過酸化水素)、還元剤(亜硝酸カリウム等の無機還元剤等)、防腐剤及び防錆剤(ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール等)を適宜含んでもよい。
磁気ディスク基板の製造方法で使用される水は、清浄度の観点から電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水が好ましく、超純水、イオン交換水、逆浸透水(RO水)、蒸留水などが挙げられる。
本発明の研磨液組成物を、研磨に使用した後、循環して再び研磨に使用しても良い。
本発明の磁気ディスク基板の製造方法は、本発明の研磨液組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法である。
本発明の製造方法において、(A1)と(A2)とを混合してから研磨する工程に使用するまでの時間が48時間未満である。(A1)と(A2)を混合してから研磨工程に使用するまでの時間は48時間以上であるとスクラッチの発生数の観点から問題があり、好ましくは24時間未満、更に好ましくは12時間未満である。48時間以上であるとD50vの異なる2種類以上のコロイダルシリカが互いに凝集するためスクラッチの発生数が増加するのではないかと推定する。
研磨する工程としては、研磨パッドや研磨テープ等で磁気ディスク基板を研磨する工程が挙げられる。
研磨装置は市販の研磨装置が使用でき、卓上サイズ(4B型等)であっても実生産サイズ(16B型〜22B型等)等を限定するものではない。また、研磨面は片面であっても両面であってもよい。
研磨条件は、通常の基板を研磨する条件(荷重、回転数等)が使用でき、特に限定するものではない。
本発明の研磨液組成物を用いた磁気ディスク基板の製造工程(一部)の一例として、ニッケル−リン(Ni−P)メッキされた磁気ディスク用アルミ基板(Ni−P基板)の研磨工程を例にとり、以下に述べる。
(1)Ni−P基板を研磨装置のキャリアにセットし、ポリウレタン製の研磨パッドが貼られた定盤でNi−P基板を挟む。
(2)本発明の研磨液組成物を供給しながら荷重をかけ、定盤及びキャリアを回転させる。
(3)一定膜厚が研磨できたことを確認し、回転を止める。
(4)Ni−P基板を流水リンスし、キャリアから取り出し、洗浄剤で浸漬洗浄もしくはスクラブ洗浄する。
(5)再び流水リンスする。
(6)乾燥、梱包する。
(1)Ni−P基板を研磨装置のキャリアにセットし、ポリウレタン製の研磨パッドが貼られた定盤でNi−P基板を挟む。
(2)本発明の研磨液組成物を供給しながら荷重をかけ、定盤及びキャリアを回転させる。
(3)一定膜厚が研磨できたことを確認し、回転を止める。
(4)Ni−P基板を流水リンスし、キャリアから取り出し、洗浄剤で浸漬洗浄もしくはスクラブ洗浄する。
(5)再び流水リンスする。
(6)乾燥、梱包する。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜12、比較例1〜18
表1〜2に記載の組成にしたがい、容器に所定量を加えて合計100gとなるように調整し均一になるまで撹拌した。(A1)と(A2)とを混合してから研磨工程に使用するまでの時間は表1〜2に記載の通りである。なお、コロイダルシリカ(A)、酸(B)、酸(C)、35重量%過酸化水素水の配合量は純分換算した値を記載した。
コロイダルシリカ(A)、酸(B)、酸(C)は、下記の(A−1)〜(A−6)、(B−1)〜(B−3)をそれぞれ使用した。
なお、(A−4)〜(A−6)は(A−1)〜(A−3)を混合してから48時間以上経過させた後、研磨液組成物を調製した。
(A−1);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=29nm、有効成分濃度30重量%)
(A−2);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=11nm、有効成分濃度30重量%)
(A−3);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=5nm、有効成分濃度20重量%)
(A−4);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%、(A−2):有効成分濃度12.5重量%及び(A−3):有効成分濃度2.5重量%の混合物)
(A−5);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%及び(A−2):有効成分濃度15重量%の混合物)
(A−6);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%及び(A−3):有効成分濃度15重量%の混合物)
(B−1);硫酸(有効成分濃度98重量%)
(B−2);α−アラニン(pKa1:2.35)
(B−3);リン酸(pKa1:2.12)
(C−1);デイクエスト2010(HEDP、有効成分濃度60重量%)
表1〜2に記載の組成にしたがい、容器に所定量を加えて合計100gとなるように調整し均一になるまで撹拌した。(A1)と(A2)とを混合してから研磨工程に使用するまでの時間は表1〜2に記載の通りである。なお、コロイダルシリカ(A)、酸(B)、酸(C)、35重量%過酸化水素水の配合量は純分換算した値を記載した。
コロイダルシリカ(A)、酸(B)、酸(C)は、下記の(A−1)〜(A−6)、(B−1)〜(B−3)をそれぞれ使用した。
なお、(A−4)〜(A−6)は(A−1)〜(A−3)を混合してから48時間以上経過させた後、研磨液組成物を調製した。
(A−1);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=29nm、有効成分濃度30重量%)
(A−2);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=11nm、有効成分濃度30重量%)
(A−3);水系コロイダルシリカスラリー(D50v=5nm、有効成分濃度20重量%)
(A−4);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%、(A−2):有効成分濃度12.5重量%及び(A−3):有効成分濃度2.5重量%の混合物)
(A−5);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%及び(A−2):有効成分濃度15重量%の混合物)
(A−6);水系コロイダルシリカスラリー((A−1):有効成分濃度15重量%及び(A−3):有効成分濃度15重量%の混合物)
(B−1);硫酸(有効成分濃度98重量%)
(B−2);α−アラニン(pKa1:2.35)
(B−3);リン酸(pKa1:2.12)
(C−1);デイクエスト2010(HEDP、有効成分濃度60重量%)
研磨液の性能評価として、被研磨物として磁気ディスク用ニッケル−リンめっき基板又はガラス基板を用い、基板の表面欠陥の評価試験は下記の方法で行った。なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
<スクラッチ評価>
光を評価用基板上のスクラッチに当て、発生する微弱な散乱光を集光、増幅させることで表面の微細なスクラッチを強調し、検査することができる表面検査装置(ビジョンサイテック社製、「MicroMax VMX−6100SK」)を使って、評価用基板表面上のスクラッチ数を目視で観察し比較した。
光を評価用基板上のスクラッチに当て、発生する微弱な散乱光を集光、増幅させることで表面の微細なスクラッチを強調し、検査することができる表面検査装置(ビジョンサイテック社製、「MicroMax VMX−6100SK」)を使って、評価用基板表面上のスクラッチ数を目視で観察し比較した。
結果を表1〜2に示す。
実施例に関する研磨材は、比較例に関する研磨材に比べて表面欠陥を低減していることが明らかである。
本発明の研磨液組成物は、被研磨物に対して高い研磨速度を有し、生産効率を高める効果があるため、製造工程に研磨工程を含む研磨液組成物、例えば磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク用Ni−Pメッキされたアルミ基板の研磨液組成物として有用である。
また、本発明の研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法は、被研磨物に対して高い研磨速度を有し、生産効率の高い製造方法であるので、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク用Ni−Pメッキされたアルミ基板等の製造方法として利用できる。
また、本発明の研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法は、被研磨物に対して高い研磨速度を有し、生産効率の高い製造方法であるので、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク用Ni−Pメッキされたアルミ基板等の製造方法として利用できる。
Claims (2)
- 積算粒径分布(体積基準)が50%となる粒径(D50v)の異なる2種類以上のコロイダルシリカ(A)と、2種以上の酸(B)と、水とを含む研磨液組成物を用いて研磨する工程を含む磁気ディスク基板の製造方法であって、D50vが1nm以上20nm未満であるコロイダルシリカ(A1)とD50vが20nm以上40nm未満であるコロイダルシリカ(A2)とを含む(A)であり、(B)が硫酸と第一酸解離定数(pKa1)が2.0以上3.0未満である酸とであり、25℃における研磨液組成物のpHが0以上3未満であり、(A1)と(A2)とを混合してから研磨する工程に使用するまでの時間が48時間未満である磁気ディスク基板の製造方法。
- 磁気ディスク基板が、磁気ディスク用ガラス基板又は表面がニッケル−リン(Ni−P)メッキされた磁気ディスク用アルミ基板の磁気ディスク用基板である請求項1に記載の磁気ディスク基板の製造方法。
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