JP2017133334A - 排水トラップ、排水トラップ付き阻集器 - Google Patents

排水トラップ、排水トラップ付き阻集器 Download PDF

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Abstract

【課題】許容流入流量が増えても破封する可能性をできる限りなくし、かつ高い阻集効率を維持できる排水トラップおよび阻集器を提供すること。【解決手段】流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部と、前記縦管の上端開口部から排水が入り込めるよう空間を維持しつつ縦直管部の上端部を覆う封水キャップを備え、前記縦直管部の下流側には前記排水の流路を前記上下方向から水平方向に変更させる曲管部が接続され、前記封水キャップは、その中心軸が縦直管部の中心軸より前記曲管部の流路方向(曲がり方向)側に偏心していることを特徴とする封水トラップとその封水トラップを採用した阻集器。【選択図】図1

Description

本発明は、排水に含まれる油脂類などが下水に流出する前に排水から油脂類を分離し収集する阻集器や枡などに使われる排水トラップに関する。
油脂、ガソリン、土砂その他を含む排水をそのまま下水に流すと、下水管などを閉塞したり損傷する等、配管設備の機能に支障をきたすなどのおそれがある場合、有効な位置に阻集器を設置することが義務付けられている。阻集器の一例として、飲食店の厨房から排出される排水から油脂類等を分離し収集するグリース阻集器などがある。
グリース阻集器は、貯留槽本体を有し、側溝あるいはパイプから貯留槽本体に流れ込んできた排水に混入している残さやゴミなどを取り除くバスケットを設けた排水流入室と、残さやゴミなどを取り除かれた後の排水から油脂類を分離させる分離室と、油脂類が分離された排水を下水管へと流出させる流出口に下水管から臭気や虫が侵入してくるのを防ぐ排水トラップが設けられる。
グリース阻集器の設置位置は、厨房の床上に設置する場合と、床下に設置する場合があるが、大半が床下に設置される。そして、床下に設置される場合には、厨房の存する建物の建築構造体の違いに応じて施工方法に違いがあり、埋設、増打コンクリート埋設(以下、「増打」という。)、床つり形埋設(以下、「床つり」という。)などのいずれかで設置される(SHASE−S217。空気調和・衛生工学会規格。以下、「SHASE規格」という。)。施工方法については後述する。
さらに、床下に設置されるグリース阻集器の貯留槽本体には、その高さ(深さ)が深いもの(深型)と浅いもの(浅型)があり、施工方法に応じて、深型あるいは浅型のどちらかが選定される。また、貯留槽本体の高さだけでなく、建築物の構造体の形状や建物内の配管の配置等に応じて、採用される排水トラップにもさまざまな種類があり、図8に示すようなP型、ワン型、T型、エルボ型、隔壁型がある(日本阻集器工業会・グリース阻集器認定委員会規定・規則集)。これも詳細については後述する。
まず、施工方法について説明する。図9(a)に示すように、埋設とは、厨房が建築物の最下階にある場合には、貯留槽本体100の大きさに合わせて土間を掘り、阻集器を据え付ける方法をいう。埋設は、土中に貯留槽を埋め込むので、厨房が建物の最下階にある場合にのみ可能な施工方法である。また、増打とは、図9(b)に示すように、建物の構造体であるスラブコンクリート層101を貫通させることなく、その上に打設されたシンダーコンクリート層102に、浅型の貯留槽本体103を埋め込む。増打は、建物の構造体であるスラブコンクリート層101に穴を開ける必要がないので、施工が簡単で、配置場所の自由度も高く、そのため改築の際や、高層ビルや複合施設などの2階以上にある厨房などに好んで採用される施工方法である。
しかし、増打で使用される浅型の貯留槽本体では排水処理に必要とされる流量が足りないという場合もあり、その場合には、建物の2階以上にある厨房においても深型の貯留槽を採用しなければならない場合がある。その場合の施工方法としては、床つりという方法を用いる。床つりとは、図9(c)に示すように、建物の構造体であるスラブコンクリート層101を貫通させ、阻集器本体付属のアンカ(図示なし)をスラブコンクリート層内の鉄筋104に溶接するか、スラブコンクリート層内に打ち込んだ吊りボルト105等の支持金具のもう一方の端部を、貯留槽本体の底部に沿わせたL鋼(アングルサポート)106などの支持金具に取り付け、グリース阻集器全体を支持する施工方法である。
ここで、貯留槽本体に設けられる流出口の高さ位置は、貯留槽本体の下流の下水管につながる配管設備の配置に合わせて決められるのであるが、埋設や増打ちコンクリート埋設では、図9(a)(b)に示すように、貯留槽本体に貯留される排水の水面(標準水位面WLという)と同じかその管芯が多少高くなる位置に流出口107を設けることがほとんどである。一方、床つりにおいて、下水管につながる配管設備は建物の構造体であるスラブコンクリート層101の下に設けられることが多く、それに合わせて、貯留槽本体に設けられる流出口108は、標準水位面WLよりもかなり低い位置に設けられることが多い。
標準水位面と同じか管芯が多少高くなる程度の高さ位置に設けられる流出口に取り付けられる排水トラップは、図8(c)(d)に示すように、T型、エルボ型などのトラップが適しており、図8(e)に示すように隔壁型もその一つである。一方、流出口が標準水位面WLよりも低い位置に設けられる場合に使われる排水トラップには、図8(a)(b)に示すように、P型、ワン型が典型的で、場合によっては、図8(f)に示すような隔壁型が採用される場合もある。
実用新案登録第3056258号公報 特開2004−257081号公報
貯留槽本体の流出口を標準水位面より低い位置に設ける場合に採用されるP型、ワン型の排水トラップにおいて、図8(a)(b)に示すように、排水は、排水トラップの縦直管部109を流下し、曲管部110の曲がり方向側の内周面に沿って流下するため、曲管部110の底面に衝突して跳ね返り、上方からも順次流下する排水とぶつかって乱流を起こし、滞留したり一部逆流したりすることがある。この際、曲管部110内で滞留・逆流した排水は、曲管部110内の一部の空間を閉塞するなどウォータープラグとなって縦直管部109内に密封領域を作り、さらに流下してくる排水によって密封領域内の空気が下流へ引っ張られて負圧状態を引き起こし、排水トラップ内の排水がすべて引っ張られて下流に引き込まれ、封水を破ってしまう(破封)ことが往々に発生する。なお、P型とワン型を比較すると、P型の方が、ワン型と比べて、破封現象を引き起こす可能性がより高いことが知られている。
また、隔壁型の排水トラップにおいても、図8(f)に示すように流出口が標準水位面より低い位置に設けられている場合には、P型、ワン型の排水トラップと同じように、流出部111内で負圧状態が引き起こされ、P型、ワン型の排水トラップよりも可能性は低いものの、破封してしまうことも起こり得る。
そこで、P型の排水トラップにおいて負圧状態が発生して破封するのを防ぐため、特許文献1では、図10に示すように、排水トラップ112への排水の流入方向の軸線X−Xと、接続管部の排水方向の軸線Y−Yとの間の角度を50〜75度に偏心させている。また、図11に示すように、特許文献2では、排水トラップ113の立ち上がり部の管軸Y’−Y’の軸線角度を鉛直方向Y−Yに対し、10〜80度の角度となるように傾斜させている。
図10を参考に説明すると、一般的にグリース阻集器において、貯留槽本体に占める油脂類を排水から分離させる分離室114の表面積の割合はできるだけ大きい方が、同じ容量の貯留槽で比較すれば、油脂類の分離処理効率(阻集効率)は高くなる。また、SHASE規格では、原則として、貯留槽の中間部(排水から油脂類を浮上分離させるための分離室に相当)と排水トラップ112を含む排水の流出部115の間には隔板116を設けることが推奨されている。
さらに従来、SHASE規格では、グリース阻集器の処理能力を維持するために定めた許容流入流量を、貯留槽本体に貯留しうる水量(以下、「実用量」という。)の75%と定めていたのであるが、現在はそうした制限が撤廃されており、許容流入流量は、SHASE規格が求める阻集効率が維持できれば、その流量の決定はメーカー各社に委ねられている。
特許文献1・2によるP型の排水トラップ112、113を採用した場合、図8(a)に示すような従来の典型的な排水トラップ形状であるワン型やP型の排水トラップと比較すれば、破封する可能性は多少低くなるものの、排水トラップに必要なスペースが大きくなって流出部を広く取らなければならなくなり、その分、貯留槽本体に占める分離室の割合が小さくなってしまう。また、図12に示すように、貯留槽本体に設けられる流出口は、流入口から一直線上にあるところに設けられるばかりでなく、貯留槽本体の側面に設けられることもあり、その場合には、貯留槽の大きさ次第では、特許文献1・2によるP型の排水トラップを取り付けることができないこともある。
また、分離室をなるべく広く取りたいという観点から見るならば、比較的破封する可能性の低い隔壁型の排水トラップにおいても、貯留槽の幅一杯に隔板を設ける必要があることから、P型の排水トラップと同様、流出部に要するスペースが大きくなり、貯留槽本体に占める分離室の割合が小さくなってしまう傾向は避けられない。
そこで、本発明では、許容流入流量が増えても破封する可能性をできる限りなくし、かつ高い阻集効率を維持できる排水トラップおよびグリース阻集器を提供することを課題とする。
本発明の排水トラップは、流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部と、前記縦管の上端開口部から排水が入り込めるよう空間を維持しつつ縦直管部の上端部を覆う封水キャップを備え、前記縦直管部の下流側に前記排水の流路を前記上下方向から水平方向に変更させる曲管部が接続され、前記封水キャップは、その中心軸が縦直管部の中心軸より前記曲管部の流路方向(曲がり方向)側に偏心していることを特徴とする。
また、前述した排水トラップの封水キャップは、その中心軸を流路方向から左右へ最大90度までそれぞれ回転させることもできる。
また、本発明に係る阻集器は、少なくとも貯留槽本体に、排水が流れ込むバスケットと、水と油の比重差を利用して油脂分を浮上分離させる分離室と、排水流出部下流からの臭い等の逆流を防ぐ排水トラップとを備え、その排水トラップは、流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部と、その縦直管部の上端開口部から排水が入り込めるよう空間を維持しつつ縦直管部の上端部を覆う封水キャップを備え、縦直管部の下流側には排水の流路をその上下方向から水平方向に変更させる曲管部が接続され、さらにその封水キャップは、その中心軸が縦直管部の中心軸より曲管部の流路方向側に偏心していることを特徴とする。
また、前述の阻集器は、その排水トラップの封水キャップを、その中心軸を流路方向から左右へ最大90度までそれぞれ回転させることもできる。
さらに、阻集器は、排水トラップの周囲を囲う隔板を有していることを特徴とする。
これによって、許容流入流量が増えても破封する可能性をできる限りなくし、かつ高い阻集効率を維持できる排水トラップおよび阻集器を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係るワン型の排水トラップの(a)正面断面図と、(b)(a)正面断面図のA−A’から見た平面断面図である。 本発明の第一実施形態に係るワン型の排水トラップの偏心角度のバリエーションを示す平面図である。 本発明の第二実施形態に係るワン型の排水トラップの(a)正面断面図と、(b)平面図である。 本発明の第三実施形態に係るワン型の排水トラップの(a)正面断面図と、(b)平面図である。 本発明の第三実施形態に係るワン型の排水トラップの(a)封水キャップの正面図と、(b)隔板の斜視図である。 本発明の第四実施形態に係るワン型の排水トラップの(a)正面断面図と、(b)平面図である。 本発明に係るワン型の排水トラップを取り付けたグリース阻集器を示す平面図である。 排水トラップの種類を示す従来図である。 グリース阻集器の施工方法を示す断面図で、(a)埋設、(b)増打コンクリート埋設、(c)床つり形埋設である。 グリース阻集器に取り付けられた従来のトラップを示す図で、(a)正面図、(b)平面図である。 従来のトラップを示す正面図である。 グリース阻集器の流出口の位置を示す図で、(a)直進方向、(b)(流入方向から見て)左方向、(c)右方向である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、同一の部分または対応する部分には、同一の符号を付してある。
図1の符号1は、本発明の第一実施形態に係るワン型の排水トラップである。排水トラップ1は、流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部2と、その下端に接続されて排水の流路を前記上下方向から水平方向に変更させるエルボなどの曲管部3と、縦直管部2の上端開口部4を上方から覆うように取り付けられる封水キャップ5とを有し、曲管部3は、グリース阻集器の貯留槽本体100の標準水位面WLより低い位置に設けられた流出口108に接続される。
封水キャップ5は、その口径が縦直管部2の径よりも十分に大きい円筒状のもので、上面部5aと筒状部5bを有し、お椀を逆さにしたときのように開口部5cを下向きにし、縦直管部2の上端開口部4を覆うように、係止部材6を介して取り付けられる。その際、封水キャップ5は、封水キャップ5の中心軸5Lを、縦直管部2の中心軸2Lから曲がり方向側へ偏心させて、縦直管部2に取り付けられる。
封水キャップ5の中心軸5Lを流出口108側へ偏心させることにより、曲管部3内での排水の進行方向(曲がり方向)とは反対側の縦直管部2の上端外周部2aと排水キャップ5の筒状部5bの曲がり方向とは反対側の内周部5dが接するように、排水キャップ5を縦直管部2上に取り付けることができる。それによって、封水キャップ5の曲がり方向側の内周面5eと縦直管部2の曲がり方向側の外周面2bの間には排水の通り道となる間隙Gが形成される。
図1の矢印が示すように、排水は流出口108側(曲がり方向側あるいは流路方向側)に形成された間隙Gから上端開口部4へ流入することとなり、縦直管部2の流出口108とは反対側の内壁に沿って流下するため、曲管部3内の空間を閉塞することなく、流出口108へと案内され流れていくことができる。
なお、図1に示すように、封水キャップ5の下端5fは縦直管部2の上端2cよりも深い位置に設置され、そのオーバーラップした縦方向の距離が、SHASE規格で必要とされる封水深SWとなる。
図1に示す係止部材6は、上端開口部4の上方空間Sに合わせて切欠6aを有する板状のものを、図1(b)に示すようにクロスさせて、封水キャップ5内に固着させる。それにより、排水は、間隙Gから上方空間Sを通り、上端開口部4内へ案内される。
図2は、第一実施形態に係るワン型の排水トラップ1の封水キャップ5の偏心角度を変化させた図である。封水キャップ5の中心軸5Lは、曲がり方向(流路方向)側から左へ最大90度(封水キャップ5´およびその中心軸5L´)まで、あるいは右へ最大90度(封水キャップ5´´およびその中心軸5L´´)まで、つまり流路方向から最大180度の範囲で封水キャップ5の中心軸5Lを回転させた状態で縦直管部2を覆うこともできる。
図3は、本発明に係る第二の実施形態を示す図で、符号11は、ワン型の排水トラップである。第一実施形態と同様に、縦直管部12と、曲管部13と、封水キャップ15を有しているが、図3(b)に示すように縦直管部12は平面視直方形で、曲がり方向の反対側の上端外周部に封水キャップ15を係止する係止部材16が形成されている。この係止部材16は、縦直管部12の曲がり方向以外の外周であればどこに設けてもよい。本実施例では、係止部材を三方向の外周に係止部材16を設けているが、曲がり方向側の外周にのみ設けてもかまわず、貯留槽本体100側に係止部材を設けてもかまわない。また、縦直管部12は、平面視直方形に限らず、平面視方形でも、平面視円形などでもかまわない。
封水キャップ15は、平面視方形の箱型をしており、お椀を逆さにしたときのように開口部15cを下向きにし、筒状部15bが係止部材16に嵌め込まれるようになっている。封水キャップ15の中心軸15Lを、縦直管部12の中心軸12Lから曲がり方向側へ偏心させており、排水は、封水キャップ15の曲がり方向内周と縦直管部12の曲がり方向外周の間に設けられた間隙Gから、上端開口部14へ流入する。このとき、上端開口部14の上方空間Sをさえぎるものはなく、間隙Gから流入する排水の流れを邪魔することがないため、乱流や滞留を起こしにくい。排水も矢印に示すように縦直管部12の内壁に沿ってスムーズに流れる。
図4と図5は、本発明に係る第三の実施形態を示す図である。図4(a)に示すように、符号21は、ワン型の排水トラップである。第一実施形態と同様に、円筒状の縦直管部22と、エルボなどの曲管部23と、封水キャップ25を有している。
図5(a)は、封水キャップ25の正面図で、上面部25aと縦直管部22の径よりも十分に大きい円筒状の筒状部25bからなり、筒状部25bの中心軸25Lを、縦直管部22の中心軸22Lよりも曲がり方向側(流出口108側)へ偏心させて、縦直管部22の上端開口部24の上方の空間Sを維持しつつ覆う。
本実施形態の排水トラップ25を用いるグリース阻集器の貯留槽本体100には、排水トラップ25を含む流出部100Dを囲う隔板26が設けられている。隔板26は、図4(b)と図5(b)に示すように、流出口108側(曲がり方向側)を除いた三面に隔板を有する立体形状で、その流出口108側にはフランジ26aを形成している。貯留槽本体100内の流出口108側の内面に係止部材100aが設けられており、上から隔板26をスライドさせて隔板26のフランジ26aを貯留槽本体の係止部材100aに係止させる。
隔板26で囲われた空間は流出部100Dを形成し、隔板26の三面の下端26bは、貯留槽本体100の底面に接するようにされているが、三面の下方にはそれぞれ切欠26cが設けられている。この切欠26cと貯留槽本体100の底面で形成された開口26dから、分離室100Eで油脂類が分離された後の排水が流れ込む。なお図5(b)では、切欠26cは三面全てに設けられたものを開示しているが、切欠26cを設けるのは両サイドのみでもよく、あるいは曲がり方向の反対側の面にのみ設けてもかまわない。なお、切欠26cは、排水トラップ21の封水キャップ25の筒状部の下端よりも低い位置になるように設けられており、万が一破封した際でも、分離室の油脂類が流出口から流出しないようにしたものである。
封水キャップ25の上面部25aは、図4(b)に示すように平面視方形で、その周縁25cは隔板26の三面と同じ側に鉛直方向に折り曲げられており、曲がり方向と反対側の周縁25cの内面と隔板26の外面を接するように上面部25aを隔板26の上端26e上に載置することによって、周縁25cが封水キャップ25の位置を決め、封水キャップ25の曲がり方向とは反対側の内周部25dと、縦直管部22の上端外周部22aとが接するように、排水キャップ25を縦直管部22上に取り付けることができる。
第二実施形態と同様に、上端開口部24の上方空間Sをさえぎるものはなく、排水は、封水キャップ25の曲がり方向側の内周面25eと縦直管部22の曲がり方向側の外周面22bの間に形成された間隙Gから、流れを邪魔されることがなく、上端開口部24へ流入し、図4(a)の矢印に示すように縦直管部12の内壁に沿ってスムーズに流れ、乱流や滞留を起こしにくくなる。その結果、排水トラップ内での負圧が生じる可能性がぐっと低くなるのである。
また、図8のP型や隔壁型の排水トラップで採用されるようなグリース阻集器の貯留槽本体100の幅一杯に渡って設けられる隔板では、貯留槽本体100に対する流出部の占める割合が大きかったものが、本発明に係るワン型の排水トラップ21を採用し、さらに、この排水トラップ21を三面から囲う隔板26を採用することによって、図4(b)に示すように、本来、流出部であったところを分離室100Eとすることができ、同じ容量の貯留槽で比較すると、阻集効率も高くなり、さらに、許容流入流量を増やすことができる。
図6は、本発明に係る第四の実施形態を示す図である。排水トラップ31は、第一や第三実施形態と同様に、円筒形の縦直管部32と、エルボなどの曲管部33が流出口108に接続されている。封水キャップ35は、隔板36は第二実施形態の隔板26と同様に、流出口108側(曲がり方向側)を除いた三面に隔板を有する立体形状で、その流出口108側にはフランジ36aを形成している。
そして、貯留槽本体100内の流出口108側の内面には係止部材100aが設けられており、上から隔板36をスライドさせて隔板36のフランジ36aを貯留槽本体の係止部材100aに係止させるのであるが、この第四実施形態の隔板36は下端36bが貯留槽本体100の底面から離れて係止される。この下端36bは、排水トラップ31の封水キャップ35の筒状部の下端よりも低い位置になるように設けられており、万が一破封した際でも、分離室の油脂類が流出口から流出しないようにしたものである。隔板36の下端36bから下の空間から、分離室100Eで油脂類が分離された後の排水が、隔板36で囲われた空間である流出部100Dへと流れ込む。
また、封水キャップ35は、平面視方形の箱型をしており、お椀を逆さにしたときのように開口部35cを下向きにして、縦直管部32の上方の空間Sを維持しつつ覆うように取り付けられる。封水キャップ35の中心軸35Lを、縦直管部32の中心軸32Lから曲がり方向側へ偏心させており、排水は、封水キャップ35の曲がり方向内周と縦直管部32の曲がり方向外周の間に設けられた間隙Gから、上端開口部34へ流入するのは、前述した全ての実施形態と同じである。
封水キャップ35の上面部35aの周縁にはフランジ35gが形成されており、このフランジ35gを、隔板36の曲がり方向とは反対側の隔板の上端に設けられたフランジ36e上に載置させて固定することで、封水キャップ35の曲がり方向とは反対側の内周部35dと、縦直管部32の上端外周部32aとが接するように位置決めされ、排水キャップ35を縦直管部32上に取り付ける。
封水キャップ35と隔板36を係止し、位置決めするためにそれぞれにフランジ35gと36eは、図6のように限定されるわけでなく、他の周縁に設けてもかまわないのは言うまでもない。また、縦直管部32と曲管部33は円筒状のものでなくても方形状のものでもよい。
図7に示すように、第一実施形態や第二実施形態で示した排水トラップ1、11も、周囲を隔壁46に囲われて、グリース阻集器に採用されることができる。
また、封水キャップは全て上面部と筒状部とを一体で形成した実施形態を開示しているが、封水キャップを取り外して、縦直管部内を清掃できればよく、上面部のみを脱着可能にしたものであってもよく、さらに、上面部に脱着可能な蓋を設けたものであってもかまわない。
封水キャップの中心軸が、縦直管部の中心軸と比べて、曲がり方向へ偏心しているため、上端開口部の曲がり方向側から流入した排水は、縦直管部の曲がり方向とは反対側の内壁に沿って流下するため、曲管部の底面に衝突して跳ね返り、上方からも順次流下する排水とぶつかって乱流を起こしたり、滞留したり一部逆流したりすることが激減するのである。そのため、排水によって曲管部内の一部の空間を閉塞するなどのウォータープラグの発生も激減し、縦直管部内に密封領域を作ることもなく、よって密封領域内の空気が下流に引っ張られて負圧状態を引き起こすこと可能性も激減するので、排水トラップ内の排水がすべて引っ張られて下流に引き込まれ破封してしまう可能性が格段に減り、分離槽に浮遊する油脂類が下水へと流出する可能性も格段に減るのである。
本発明の排水トラップを採用したグリース阻集器においては、同じ容量の貯留槽と比較して許容流入流量が増え、かつ油脂類の阻集効率が格段にアップするのである。
さらに、本発明の封水キャップは、その中心軸が、縦直管部の中心軸と比べて、曲がり方向へ偏心しているだけであるため、従来、貯留槽の幅一杯に広げていた隔板を、排水トラップの周囲に排水が流れるのに必要な間隙のみを維持するのみで、排水トラップを囲う隔板を採用することができるようになるため、貯留槽本体に占める分離室の表面積の割合を増加させることができるため、同じ容量の貯留槽と比較して許容流入流量が増え、かつ油脂類の阻集効率が格段にアップするのである。
また、本発明の封水トラップは、図12に示すように、貯留槽本体の直進部でも左右側面にでも取り付けられる汎用性の高いものである。
1、11、21、31 排水トラップ
2、12、22、32 縦直管部
3、13、23、33 曲管部
4、14、24、34 上端開口部
5、15、25、35 封水キャップ
6、16 係止部材
26、36、46 隔板
100 貯留槽本体
108 流出口
2L、12L、22L、32L 縦直管部の中心軸
5L、15L、25L、35L 封水キャップの中心軸
G 間隙
S 上方空間
WL 標準水位面
SW 封水深

Claims (5)

  1. 流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部と、前記縦直管部の上端開口部から排水が入り込めるよう空間を維持しつつ前記縦直管部の上端部を覆う封水キャップを備える排水トラップにおいて、
    前記縦直管部の下流側には前記排水の流路を前記上下方向から水平方向に変更させる曲管部が接続され、
    前記封水キャップは、その中心軸が前記縦直管部の中心軸より前記曲管部の流路方向側に偏心していることを特徴とする排水トラップ。
  2. 前記封水キャップは、その中心軸を流路方向から左右へ最大90度までそれぞれ回転させることができることを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ。
  3. 阻集器の貯留槽本体に、少なくとも、排水が流れ込むバスケットと、水と油の比重差を利用して油脂分を浮上分離させる分離室と、排水流出部下流からの臭い等の逆流を防ぐ排水トラップとを備えた阻集器であって、
    前記排水トラップは、流路が上下方向に形成され、排水を流下させる縦直管部と、前記縦直管部の上端開口部から排水が入り込めるよう空間を維持しつつ前記縦直管部の上端部を覆う封水キャップを備え、
    前記縦直管部の下流側には前記排水の流路を前記上下方向から水平方向に変更させる曲管部が接続され、
    前記封水キャップは、その中心軸が前記縦直管部の中心軸より前記曲管部の流路方向側に偏心していることを特徴とする阻集器。
  4. 前記阻集器は、その封水キャップの中心軸を流路方向から左右へ最大90度までそれぞれ回転させることができることを特徴とする請求項3に記載の阻集器。
  5. 前記阻集器は、排水トラップの周囲を囲う隔板を有していることを特徴とする請求項3または4に記載の阻集器。




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