JP2014084699A - 逆流防止弁部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】弾性を有する逆流防止弁本体を有する逆流防止弁部材について、逆流防止弁部材の接続する管体の管径が複数種類に渡っても対応して接続することができる逆流防止弁部材を提供する。
【解決手段】逆流防止弁部材を、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、接続部を、異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3a等にて構成する。
【選択図】図4
【解決手段】逆流防止弁部材を、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、接続部を、異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3a等にて構成する。
【選択図】図4
Description
本発明は内部に液体、気体など流体を通過させる配管構造に用いられる逆流防止弁部材に関するものであって、更に詳しくは、排水配管の途中に、臭気や害虫類、上水、排水等の、下流側からの逆流を防止する逆流防止弁部材に関するものである。
従来より、クーラーやヒーター等の空調機器などで生じる空気を流す通気配管、給湯器等の給湯機器などで生じる上水を流す上水配管、洗面台や流し台等の排水機器などで生じる排水を流す排水配管等、様々な機器と、機器より生じる気体・液体などの流体を通過させる配管構造が良く知られている。
これらの配管には、一般に、配管内の流体の流れ方向に適正な向き、即ち流体の起点側である上流と、流体の排出側である下流があり、上流から下流に向かって流体が流れてゆく。
この「適正な向き」とは、例えば排水機器において生じた排水を配管に勾配を設けて下水側に排出する、というように、機能的な理由から上流(排水機器)と下流(下水側)が設定されるものである。このように、上流と下流は、機能的な必要性から設定されるものであって、配管構造に流体を流したとしても、必ずしも流体が上流から下流に向かって流れるとは限らない。このため、この上流と下流の設定に合わせて、上流から下流に向かって流体が流れるように何らかの構成、上記排水配管の例では勾配の設定等が追加される場合もある。
しかしながら、配管に何らかの不具合が生じると、この配管上の流れが阻害され、下流から上流に向かって流体が流れる、逆流が生じる場合がある。
例えば、上記した排水機器の場合、下水側の配管に何らかの理由で高い正圧が作用すると、下水側から排水機器に排水が逆流する場合がある。この場合、屋内側に配置された排水機器に、不衛生な下水側の排水が逆流して流れ込むことで、屋内が汚される、と言った問題が生じる。上記した事例は排水機器の逆流であるが、上記のように、配管構造の上流また下流は、機能上の理由から設定されているため、機能上の目的に反して下流から上流に流体の逆流が生じることは、多くの場合で何らかの不具合を発生させる。
このような不具合を防止するため、これら配管構造に対して、内部を流れる流体が下流側から上流側に逆流することを防止する逆流防止弁部材が備えられる場合がある。以下に、従来の配管構造と、この配管構造に採用される逆流防止弁部材について説明する。
これらの配管には、一般に、配管内の流体の流れ方向に適正な向き、即ち流体の起点側である上流と、流体の排出側である下流があり、上流から下流に向かって流体が流れてゆく。
この「適正な向き」とは、例えば排水機器において生じた排水を配管に勾配を設けて下水側に排出する、というように、機能的な理由から上流(排水機器)と下流(下水側)が設定されるものである。このように、上流と下流は、機能的な必要性から設定されるものであって、配管構造に流体を流したとしても、必ずしも流体が上流から下流に向かって流れるとは限らない。このため、この上流と下流の設定に合わせて、上流から下流に向かって流体が流れるように何らかの構成、上記排水配管の例では勾配の設定等が追加される場合もある。
しかしながら、配管に何らかの不具合が生じると、この配管上の流れが阻害され、下流から上流に向かって流体が流れる、逆流が生じる場合がある。
例えば、上記した排水機器の場合、下水側の配管に何らかの理由で高い正圧が作用すると、下水側から排水機器に排水が逆流する場合がある。この場合、屋内側に配置された排水機器に、不衛生な下水側の排水が逆流して流れ込むことで、屋内が汚される、と言った問題が生じる。上記した事例は排水機器の逆流であるが、上記のように、配管構造の上流また下流は、機能上の理由から設定されているため、機能上の目的に反して下流から上流に流体の逆流が生じることは、多くの場合で何らかの不具合を発生させる。
このような不具合を防止するため、これら配管構造に対して、内部を流れる流体が下流側から上流側に逆流することを防止する逆流防止弁部材が備えられる場合がある。以下に、従来の配管構造と、この配管構造に採用される逆流防止弁部材について説明する。
図17に示した、従来の逆流防止弁部材を採用した配管構造は、排水機器の排水を処理する配管構造である、排水配管に関するものであって、逆流防止弁本体、パイプ管、アダプター部材、管体、その他の部材より構成されてなる。
尚、排水配管において、臭気や害虫類の逆流防止を目的とする逆流防止の機構は排水トラップと呼ばれる。排水トラップは臭気(及び害虫類)の逆流を防止することを目的とし、その機能を有するものであって、排水に対しては必ずしも逆流を防止する機能を有する必要は無い(むろん排水の逆流を防止する機能があっても構わない)。対して逆流防止弁部材は、臭気(及び害虫類)に加え、排水の逆流など配管構造内を通過する流体のすべての逆流を防止する機能を有することを求められる。即ち、逆流防止弁部材は排水トラップとして使用することも可能である。
逆流防止弁本体は、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部と、からなる。
パイプ管は略円筒状の部材であって、上流側の端部に後述するアダプター部材を取り付ける被取付部を、下流側の端部に配管部材を取り付ける下流側接続部を、それぞれ備えてなる。
アダプター部材は、略円錐状の部材であって、上流側の外側面にはパイプ管の被接続部に接続される接続部を、内部には配管部材を取り付ける上流側接続部を、下端には逆流防止弁本体の開口を接続する逆流防止弁接続部を、それぞれ備えてなる。
管体は配管構造の一部を成す円筒状の部材であって、上流側と下流側とにそれぞれ配管接続されてなる。
尚、排水配管において、臭気や害虫類の逆流防止を目的とする逆流防止の機構は排水トラップと呼ばれる。排水トラップは臭気(及び害虫類)の逆流を防止することを目的とし、その機能を有するものであって、排水に対しては必ずしも逆流を防止する機能を有する必要は無い(むろん排水の逆流を防止する機能があっても構わない)。対して逆流防止弁部材は、臭気(及び害虫類)に加え、排水の逆流など配管構造内を通過する流体のすべての逆流を防止する機能を有することを求められる。即ち、逆流防止弁部材は排水トラップとして使用することも可能である。
逆流防止弁本体は、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部と、からなる。
パイプ管は略円筒状の部材であって、上流側の端部に後述するアダプター部材を取り付ける被取付部を、下流側の端部に配管部材を取り付ける下流側接続部を、それぞれ備えてなる。
アダプター部材は、略円錐状の部材であって、上流側の外側面にはパイプ管の被接続部に接続される接続部を、内部には配管部材を取り付ける上流側接続部を、下端には逆流防止弁本体の開口を接続する逆流防止弁接続部を、それぞれ備えてなる。
管体は配管構造の一部を成す円筒状の部材であって、上流側と下流側とにそれぞれ配管接続されてなる。
上記のように構成された逆流防止弁部材と、該逆流防止弁部材を採用した排水配管(配管構造)は、以下のように構成される。
逆流防止弁本体の開口に、アダプター部材の逆流防止弁接続部を接続する。その上で、逆流防止弁本体をパイプ管内に収納するようにして、アダプター部材の接続部を、パイプ管の被接続部に接続する。更に上流側接続部、下流側接続部のそれぞれに、配管用の管体を接続して、逆流防止弁部材を備えた排水配管の接続が完了する。
逆流防止弁本体の開口に、アダプター部材の逆流防止弁接続部を接続する。その上で、逆流防止弁本体をパイプ管内に収納するようにして、アダプター部材の接続部を、パイプ管の被接続部に接続する。更に上流側接続部、下流側接続部のそれぞれに、配管用の管体を接続して、逆流防止弁部材を備えた排水配管の接続が完了する。
上記のように構成した逆流防止弁部材を備えた排水配管(配管構造)において、排水が生じない状態においては、逆流防止弁部材中の、逆流防止弁本体の下端部分にある閉塞部は閉塞している。このため、下流側からの臭気や害虫類(また排水など)の逆流が防止され、下水側から屋内側に臭気や害虫類の侵入が生じることはない。
排水配管に排水が生じて、上流側の管体内部に排水が生じると、排水は、上流側の管体から、アダプター部材内部を介し、逆流防止弁本体内に流れ込む。逆流防止弁本体内部に排水がある程度排水が溜まると、水の重量(水圧)によって、弾性を備えた逆流防止弁本体の閉塞部が内部から押し開けられるようにして開口し、排水が吐水されて排水が行われる(当然ながら、この排水時においては排水が障害となり、臭気や害虫類の逆流は生じない)。
以下、逆流防止弁本体の閉塞部は、閉塞状態か排水状態のいずれかの状態のみが生じるため、下水側から屋内側への臭気や害虫類の侵入が防止され、逆流防止弁による逆流防止機能(特に臭気の逆流を防止する排水トラップとしての機能)を得ることができる。
排水配管に排水が生じて、上流側の管体内部に排水が生じると、排水は、上流側の管体から、アダプター部材内部を介し、逆流防止弁本体内に流れ込む。逆流防止弁本体内部に排水がある程度排水が溜まると、水の重量(水圧)によって、弾性を備えた逆流防止弁本体の閉塞部が内部から押し開けられるようにして開口し、排水が吐水されて排水が行われる(当然ながら、この排水時においては排水が障害となり、臭気や害虫類の逆流は生じない)。
以下、逆流防止弁本体の閉塞部は、閉塞状態か排水状態のいずれかの状態のみが生じるため、下水側から屋内側への臭気や害虫類の侵入が防止され、逆流防止弁による逆流防止機能(特に臭気の逆流を防止する排水トラップとしての機能)を得ることができる。
また、従来の逆流防止弁部材を利用して、排水トラップを採用した排水配管(配管構造)において、破損した排水トラップが破損した場合に、排水トラップの補修を行う事も可能である。以下に、排水トラップを採用した排水配管(配管構造)の、逆流防止弁部材を利用した、排水トラップの補修方法を説明する。
特許文献2に記載の、逆流防止弁本体を利用した排水トラップの補修方法は、以下に記載する、トラップ本体、防臭オワン、目皿部材、管体、その他の部材から構成されてなる封水式排水トラップに対して行われる。
尚、以下の部材の内、トラップ本体また防臭オワンは鋳鉄によって構成されてなる。
トラップ本体は以下に記載した本体上部及び本体下部から構成される。
本体上部は、略円筒状の部材であって、上端は床面上に配置されると共に、下端は本体下部の開口に水密的に接続されてなる。また、上端部分の開口に、目皿部材を載置する載置部を備えた排水口を有してなる。
本体下部は、有底円筒状を成す部材であって、上方に排水口を開口すると共に、底面下方中央に円形の排出口を備えてなる。また、この底面に、排出口に連通する円筒状の防臭筒部を垂立するようにして設けてなる。
防臭オワンは、有底筒状を成す部材であって、開口を下方に向け、内部に上記防臭筒部を収納するようにしてトラップ本体内に配置される。
管体は排出口に接続される円筒状の部材で、この管体を介して、排出口が下水側の配管に配管接続される。
目皿部材は円盤状の平板に、通水用のスリットを複数開口した部材である。
尚、以下の部材の内、トラップ本体また防臭オワンは鋳鉄によって構成されてなる。
トラップ本体は以下に記載した本体上部及び本体下部から構成される。
本体上部は、略円筒状の部材であって、上端は床面上に配置されると共に、下端は本体下部の開口に水密的に接続されてなる。また、上端部分の開口に、目皿部材を載置する載置部を備えた排水口を有してなる。
本体下部は、有底円筒状を成す部材であって、上方に排水口を開口すると共に、底面下方中央に円形の排出口を備えてなる。また、この底面に、排出口に連通する円筒状の防臭筒部を垂立するようにして設けてなる。
防臭オワンは、有底筒状を成す部材であって、開口を下方に向け、内部に上記防臭筒部を収納するようにしてトラップ本体内に配置される。
管体は排出口に接続される円筒状の部材で、この管体を介して、排出口が下水側の配管に配管接続される。
目皿部材は円盤状の平板に、通水用のスリットを複数開口した部材である。
上記のように構成した、排水トラップを採用した排水配管(配管構造)は、以下のようにして、床面上に取り付けられる。
まず、本体上部と下部を接続してトラップ本体とする。次に、下水側の配管に管体の一端を接続した上で、他端をトラップ本体の排出口に接続する。更にトラップ本体の周囲にコンクリート等を打込み、床面を形成する。
更に、排水トラップ内に、防臭筒部を覆うようにして、防臭オワンを配置し、排水口の載置部に目皿部材を載置して、排水トラップの施工が完了する。
まず、本体上部と下部を接続してトラップ本体とする。次に、下水側の配管に管体の一端を接続した上で、他端をトラップ本体の排出口に接続する。更にトラップ本体の周囲にコンクリート等を打込み、床面を形成する。
更に、排水トラップ内に、防臭筒部を覆うようにして、防臭オワンを配置し、排水口の載置部に目皿部材を載置して、排水トラップの施工が完了する。
上記のように構成した排水トラップは、以下のようにして使用される。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材のスリットを介して排水口からトラップ本体内部に流れ込み、防臭オワン側面を流下した後、防臭オワン内部を通過して、防臭筒部上端の位置まで水位が上昇する。更に防臭筒部上端を排水が超えて防臭筒部内部に流れ込み、排出口、管体を通過し、下水側に排出される。
また、上記のようにして、トラップ本体内部を排水が通過すると、排水時また排水終了後に、防臭オワンの側面とトラップ本体内部の一部において、排水の流路が常に満水状態となる部分が生じる。下水側から臭気や害虫類が配管内を逆流しても、この満水部分を通過することができないため、臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することが防止される。
上記したように、特許文献2に記載の従来例の排水トラップは、流路上に排水が満水になる部分を設けて臭気(及び害虫類など)が下水側から屋内側に逆流することを防止するトラップ機能を付与している。この溜まり水は「封水」と呼ばれるもので、このような封水によって下流側からの臭気や害虫類の逆流を防止する排水トラップは、「封水式排水トラップ」と呼ばれる。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材のスリットを介して排水口からトラップ本体内部に流れ込み、防臭オワン側面を流下した後、防臭オワン内部を通過して、防臭筒部上端の位置まで水位が上昇する。更に防臭筒部上端を排水が超えて防臭筒部内部に流れ込み、排出口、管体を通過し、下水側に排出される。
また、上記のようにして、トラップ本体内部を排水が通過すると、排水時また排水終了後に、防臭オワンの側面とトラップ本体内部の一部において、排水の流路が常に満水状態となる部分が生じる。下水側から臭気や害虫類が配管内を逆流しても、この満水部分を通過することができないため、臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することが防止される。
上記したように、特許文献2に記載の従来例の排水トラップは、流路上に排水が満水になる部分を設けて臭気(及び害虫類など)が下水側から屋内側に逆流することを防止するトラップ機能を付与している。この溜まり水は「封水」と呼ばれるもので、このような封水によって下流側からの臭気や害虫類の逆流を防止する排水トラップは、「封水式排水トラップ」と呼ばれる。
このように構成された排水トラップでは、トラップ本体や防臭オワンを鋳物など金属で製造する場合、常に封水の溜まり部分に水が存在しているため、封水に触れている部分が錆びる等して、腐食する場合があった。特に排水には洗剤などの薬剤が含まれている場合が多く、上水に触れている金属と比べてもこれら薬剤の含まれている排水に触れている金属の方が錆等による腐食が生じやすくなる傾向にあった。
また合成樹脂でトラップ本体などを製造した場合、上記のような腐食を防ぐことはできるが、合成樹脂製トラップは金属製トラップに比べて強度の点で劣るため、屋内の浴室やキッチンの排水トラップに利用するのであればともかく、屋外や業務用厨房など比較的強い衝撃が加えられる可能性のある場所に採用すると、使用時に排水トラップそれ自体が破損する場合があった。
また合成樹脂でトラップ本体などを製造した場合、上記のような腐食を防ぐことはできるが、合成樹脂製トラップは金属製トラップに比べて強度の点で劣るため、屋内の浴室やキッチンの排水トラップに利用するのであればともかく、屋外や業務用厨房など比較的強い衝撃が加えられる可能性のある場所に採用すると、使用時に排水トラップそれ自体が破損する場合があった。
上記のようにして、排水トラップに破損があった場合、円筒部分と、該円筒部分の上端に逆流防止弁本体を備えた補修部材を用い、防臭筒部に補修部材の円筒部分を水密的に内接及び/又は外接するようにして水密的に接続させることで、排水トラップを再生する方法を提案している。この方法によれば、上述したように、錆などの腐食により破損した排水トラップのトラップ機能を再生させることができる。
しかしながら、上述した従来例のような逆流防止弁部材を備えた排水配管(配管構造)においては、以下のような問題を有していた。
図17の従来例の場合は逆流防止弁本体の上流側と下流側それぞれを、図17の従来例の場合は逆流防止弁の下流側を、それぞれ排水配管中の管体等の部材に水密的に接続する必要がある。排水配管に使用される管体は、規格によってその径が何種類かに決まっている場合が多いが(これは排水配管に限らず、通気用の管体や、上水用の管体でも同様である)、それでも全て同じ径の管体を使用している訳ではなく、異なる径を有する規格化された管体の中から適切なものを選択して使用している。このため、その管径に合わせて接続部の径も様々に用意する必要がある。
特に、特許文献2に示した従来例における逆流防止弁部材を採用した排水配管(配管構造)の場合、逆流防止弁本体の施工を行う補修作業者と、トラップ本体の施工を行う施工者は特に関係がない場合が殆どであり、補修作業者が防臭筒部の径を知るためには事前に何らかの方法でトラップ本体を確認し、採寸する必要がある。つまり事前確認と、その後の実際の補修作業の少なくとも二度、補修対象の排水トラップを確認するか、あるいは補修部材の円筒部分(とこれに組み合わされる逆流防止弁本体)を、接続する防臭筒部の径の種類だけ複数種準備して補修現場に持ち込むようにするか、いずれにしても無駄な手間が増す、といった問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであって、弾性を有する逆流防止弁本体を有する逆流防止弁部材について、逆流防止弁部材の接続する管体の管径が複数種類に渡っても対応して接続することができる、逆流防止弁部材に関するものである。
図17の従来例の場合は逆流防止弁本体の上流側と下流側それぞれを、図17の従来例の場合は逆流防止弁の下流側を、それぞれ排水配管中の管体等の部材に水密的に接続する必要がある。排水配管に使用される管体は、規格によってその径が何種類かに決まっている場合が多いが(これは排水配管に限らず、通気用の管体や、上水用の管体でも同様である)、それでも全て同じ径の管体を使用している訳ではなく、異なる径を有する規格化された管体の中から適切なものを選択して使用している。このため、その管径に合わせて接続部の径も様々に用意する必要がある。
特に、特許文献2に示した従来例における逆流防止弁部材を採用した排水配管(配管構造)の場合、逆流防止弁本体の施工を行う補修作業者と、トラップ本体の施工を行う施工者は特に関係がない場合が殆どであり、補修作業者が防臭筒部の径を知るためには事前に何らかの方法でトラップ本体を確認し、採寸する必要がある。つまり事前確認と、その後の実際の補修作業の少なくとも二度、補修対象の排水トラップを確認するか、あるいは補修部材の円筒部分(とこれに組み合わされる逆流防止弁本体)を、接続する防臭筒部の径の種類だけ複数種準備して補修現場に持ち込むようにするか、いずれにしても無駄な手間が増す、といった問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであって、弾性を有する逆流防止弁本体を有する逆流防止弁部材について、逆流防止弁部材の接続する管体の管径が複数種類に渡っても対応して接続することができる、逆流防止弁部材に関するものである。
請求項1に記載の本発明は、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、該接続部を、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aとしたことを特徴とする逆流防止弁部材である。
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aとしたことを特徴とする逆流防止弁部材である。
請求項2に記載の本発明は、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、該接続部を、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型接続部3bとしたことを特徴とする逆流防止弁部材である。
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型接続部3bとしたことを特徴とする逆流防止弁部材である。
請求項3に記載の本発明は、上記逆流防止弁部材を、有底略筒状にして上方に排水口7を、下方に排出口8を有するトラップ本体6と、上記排出口8に連通する防臭筒部6cと、該防臭筒部6cを覆うように配置される防臭オワン9と、から成る封水式排水トラップに対し、防臭オワン9を取り外して、防臭筒部6cを管体として平坦型接続部3bに接続することを特徴とする、上記段落0015に記載の逆流防止弁部材である。
請求項4に記載の本発明は、弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、
逆流防止弁部2の上流側に備えた、異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aと、
逆流防止弁部2の下流側に備えた、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型管体接続部と、からなる逆流防止弁部材である。
逆流防止弁部2の上流側に備えた、異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aと、
逆流防止弁部2の下流側に備えた、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型管体接続部と、からなる逆流防止弁部材である。
請求項5に記載の本発明は、上記逆流防止弁部材において、逆流防止弁部2に、平坦型接続部3bを備えると共に、該平坦型接続部3bの、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、開口側端部が、逆流防止弁側端部に近い側に位置することを特徴とする、段落0015乃至段宅0017のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材である。
請求項6に記載の本発明は、上記逆流防止弁部材において、逆流防止弁部材1に、その形状を保持するための硬質部を備えたことを特徴とする、段落0015乃至段宅0018のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材である。
請求項7に記載の本発明は、上記逆流防止弁部材において、環状部4の管体との当接する面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えたことを特徴とする、段落0015乃至段宅0019のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材である。
請求項8に記載の本発明は、上記逆流防止弁部材において、施工完了時、管体と接続をした環状部4よりも外側の環状部4を切り離す事が可能な切り離し部を備えたことを特徴とする、段落0015乃至段宅0020のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材である。
請求項1、請求項2、請求項4に記載の本発明は、弾性を有する逆流防止弁本体を採用した逆流防止弁部材において、一種類の逆流防止弁部材で、接続する管体の管径が複数種類に渡っても対応して接続することができる。
特に請求項4に記載の本発明は、全高を低くしつつ、且つ逆流防止弁部材内に溜まり水が生じないようにすることができる。
請求項3に記載の本発明では、逆流防止弁部材を用いて、破損した封水式排水トラップを補修することができる。
請求項5に記載の本発明では、積層型の逆流防止弁部材において、外側の環状部ほど、内側の環状部に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成したことで、接続できる部分のバリエーションが増え、施工の自由度を高めることができる。
請求項6に記載した本発明では、部材の一部に硬質部を備えたことで、逆流防止弁部材が不適切な形状に変形したり、流体の通過に不具合となる形に傾斜することを防止することができる。
請求項7に記載の本発明では、逆流防止弁部材の接続部に突条部を設けたことで、接続する配管構造の管体に対して水密性を高めることができる。
請求項8に記載の本発明では、管体の接続の際に、不要な環状部を切り取ることで、接続できる部分のバリエーションが増え、施工の自由度を高めることができる。
特に請求項4に記載の本発明は、全高を低くしつつ、且つ逆流防止弁部材内に溜まり水が生じないようにすることができる。
請求項3に記載の本発明では、逆流防止弁部材を用いて、破損した封水式排水トラップを補修することができる。
請求項5に記載の本発明では、積層型の逆流防止弁部材において、外側の環状部ほど、内側の環状部に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成したことで、接続できる部分のバリエーションが増え、施工の自由度を高めることができる。
請求項6に記載した本発明では、部材の一部に硬質部を備えたことで、逆流防止弁部材が不適切な形状に変形したり、流体の通過に不具合となる形に傾斜することを防止することができる。
請求項7に記載の本発明では、逆流防止弁部材の接続部に突条部を設けたことで、接続する配管構造の管体に対して水密性を高めることができる。
請求項8に記載の本発明では、管体の接続の際に、不要な環状部を切り取ることで、接続できる部分のバリエーションが増え、施工の自由度を高めることができる。
以下に、本発明の第一実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図7に示した、本発明の第一実施例の配管構造は、排水機器である洗面台Tの排水配管(配管構造)であって、洗面台T、逆流防止弁部材1、管体、カバー部材13、その他の部材から構成される。
洗面台Tは、合成樹脂からなる、上方が開口した箱体からなり、底面に平面視円形を成す排水口7を備えた洗面ボウルT1と、該洗面ボウルT1の下方に配置されたキャビネットT2と、からなる排水機器(使用によって排水を生じる機器)である。
また、洗面ボウルT1は、側面にもオーバーフロー排水を行うための開口であるオーバーフロー排水口14を備えると共に、該オーバーフロー排水口14を通過した排水を、後述するT字管体P1に接続するためのオーバーフロー配管を設けてなる。
逆流防止弁部材1は、以下に説明する、逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流に設けた積層型接続部3aと、逆流防止弁部2の下流に設けた平坦型接続部3bと、から構成される。逆流防止弁部2、積層型接続部3a、平坦型接続部3bは、弾性を有するシリコンゴムから一体に成型されてなる。
逆流防止弁部2は、弾性を有する素材からなる円筒形状を成す筒状体であって、開口を有する上流側端部と、対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる下流側端部と、から構成されてなる。
また、逆流防止弁部2の上流側の開口の周縁から、上方に向かって、積層型接続部3aを構成してなる。
積層型接続部3aについて詳述すると、円環形状を成す、異なる径を有する複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、
側面視においては、逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、つまりこの実施例では下方ほど小径になるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続してなる。このため、積層型接続部3aは、図2、図3等に示したように、断面は略階段形状となる。また、軸方向視における、複数の環状部4の中心には逆流防止弁部2が配置される。
また、逆流防止弁部2の円筒部分の周縁に、平坦型接続部3bを構成してなる。平坦型接続部3bについて詳述すると、異なる径を有する、複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、側面視においては、逆流防止弁部2の円筒部分の周縁より側面方向に壁部5が設けられ、この壁部5を上端部分として複数の環状部4が同心円状に接続されてなる。
また、図2等に示したように、上記平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると共に、壁部5の、環状部4の間に、切り離し部として凹溝12を円形状に形成してなる。
また、上記逆流防止弁部材1においては、積層型接続部の環状部4の内周面と、平坦型接続部の環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなる。
管体は略円筒形状を成す複数の部材であって、曲がり部分を有し両端が90度の角度で曲がったエルボ管体P2、略T字形状を成し三方に開口を設けたT字管体P1等がある。特に、略T字形状を成すT字管体P1は、両端に開口を有する直線部分の一端が洗面ボウルT1の排水口7に水密的に取付可能に構成されてなる。
カバー部材13は、カバー部材本体部13aと台座部13bとからなる部材であって、カバー部材本体部13aと台座部13bのいずれもポリエチレンなど硬質の樹脂材より成型されてなる。
カバー部材本体部13aは、略円筒形状を等分した形状を成す部材を2つ組み合わせた部材であって(即ち2つの部材を組み合わせることで略円筒形状を成す)、その内周面は、積層型接続部3aの外形形状にほぼ合致するように構成されるとともに、外周面の一部に雄ネジ部13cを備えてなる。
台座部13bは略円盤状の部材であって、中央部分に平面視円形の筒部分を有し、その内側面にカバー部材本体部13aの外側面と螺合する雌ネジ部13dを備えてなる。
図1乃至図7に示した、本発明の第一実施例の配管構造は、排水機器である洗面台Tの排水配管(配管構造)であって、洗面台T、逆流防止弁部材1、管体、カバー部材13、その他の部材から構成される。
洗面台Tは、合成樹脂からなる、上方が開口した箱体からなり、底面に平面視円形を成す排水口7を備えた洗面ボウルT1と、該洗面ボウルT1の下方に配置されたキャビネットT2と、からなる排水機器(使用によって排水を生じる機器)である。
また、洗面ボウルT1は、側面にもオーバーフロー排水を行うための開口であるオーバーフロー排水口14を備えると共に、該オーバーフロー排水口14を通過した排水を、後述するT字管体P1に接続するためのオーバーフロー配管を設けてなる。
逆流防止弁部材1は、以下に説明する、逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の上流に設けた積層型接続部3aと、逆流防止弁部2の下流に設けた平坦型接続部3bと、から構成される。逆流防止弁部2、積層型接続部3a、平坦型接続部3bは、弾性を有するシリコンゴムから一体に成型されてなる。
逆流防止弁部2は、弾性を有する素材からなる円筒形状を成す筒状体であって、開口を有する上流側端部と、対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる下流側端部と、から構成されてなる。
また、逆流防止弁部2の上流側の開口の周縁から、上方に向かって、積層型接続部3aを構成してなる。
積層型接続部3aについて詳述すると、円環形状を成す、異なる径を有する複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、
側面視においては、逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、つまりこの実施例では下方ほど小径になるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続してなる。このため、積層型接続部3aは、図2、図3等に示したように、断面は略階段形状となる。また、軸方向視における、複数の環状部4の中心には逆流防止弁部2が配置される。
また、逆流防止弁部2の円筒部分の周縁に、平坦型接続部3bを構成してなる。平坦型接続部3bについて詳述すると、異なる径を有する、複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、側面視においては、逆流防止弁部2の円筒部分の周縁より側面方向に壁部5が設けられ、この壁部5を上端部分として複数の環状部4が同心円状に接続されてなる。
また、図2等に示したように、上記平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると共に、壁部5の、環状部4の間に、切り離し部として凹溝12を円形状に形成してなる。
また、上記逆流防止弁部材1においては、積層型接続部の環状部4の内周面と、平坦型接続部の環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなる。
管体は略円筒形状を成す複数の部材であって、曲がり部分を有し両端が90度の角度で曲がったエルボ管体P2、略T字形状を成し三方に開口を設けたT字管体P1等がある。特に、略T字形状を成すT字管体P1は、両端に開口を有する直線部分の一端が洗面ボウルT1の排水口7に水密的に取付可能に構成されてなる。
カバー部材13は、カバー部材本体部13aと台座部13bとからなる部材であって、カバー部材本体部13aと台座部13bのいずれもポリエチレンなど硬質の樹脂材より成型されてなる。
カバー部材本体部13aは、略円筒形状を等分した形状を成す部材を2つ組み合わせた部材であって(即ち2つの部材を組み合わせることで略円筒形状を成す)、その内周面は、積層型接続部3aの外形形状にほぼ合致するように構成されるとともに、外周面の一部に雄ネジ部13cを備えてなる。
台座部13bは略円盤状の部材であって、中央部分に平面視円形の筒部分を有し、その内側面にカバー部材本体部13aの外側面と螺合する雌ネジ部13dを備えてなる。
上記の部材から構成される、配管構造としての洗面台Tの排水配管は、以下のようにして施工される。尚、以下の実施例においては、特に記載しない場合においても、接続箇所は必要に応じて接着剤やパッキンとナットによるネジ締めなどにより、水密的に接続される。
まず、洗面台Tを、下水側に繋がる床下配管に対して接続された、立上管P3を設けた床面上に設置する。次に、洗面ボウルT1の排水口7に、T字管体P1の、両端に開口を有する直線部分の一端を接続し、他端にエルボ管体P2を、キャビネットT2内の奥方向に向かうように接続する。更にエルボ管体P2とを組み合わせ(必要に合わせてエルボ管体P2の直線部分を切断して調整する)、図1に示したように、立上管P3の直上で、且つ配管がキャビネットT2背面に沿って下方に向かうように配管する。
また下流側のエルボ管体P2の直線部分にカバー部材13の台座部13bを挿通しておく。
この状態より、立上管P3に逆流防止弁部材1の平坦型接続部3bを接続する。立上管P3の直径は、規格により何種類かに定められており、平坦型接続部3bの、複数ある環状部4の内径は、管体の規格の外径に合わせて設定されているため、立上管P3に覆い被せるように平坦型接続部3bを接続することで、複数ある環状部4の一つの内周面の径が、立上管P3の外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、立上管P3と環状部4とが水密的に接続される。
尚、この時、立上管P3との接続に関わる環状部4、具体的には立上管P3に当接する環状部4を確認し、それよりも外周側の環状部4は、凹溝12に沿って切断し、取り除いてもよい。キャビネットT2内の底面には、立上管P3を貫通するために開口が設けられてなるが、この開口は必要以上に大きく形成されるものではないため、上記のように、不要の環状部4は取り除いた方が、キャビネットT2の底板T3に干渉せず施工に有利である(但し、この実施例は底板T3に対する干渉がなかったため取り除いていない)。
更にこの実施例では、事前に環状部4の外径を立上管P3の規格に合わせて調整することで、図5に示したように、立上管P3の外周面に当接している環状部4の、一つ内側にある環状部4の外周面が、立上管P3の内周面に水密的に当接し、水密性を高めている。
また、本実施例においては、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11部分において特に強く立上管P3と環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
更に逆流防止弁部材1の弾性を利用し、逆流防止弁部材1を変形させながら、排水口7からの配管の端部であるエルボ管体P2の直線部分の下端に、逆流防止弁部材1の積層型接続部3aを接続する。
直線状管体の直径は、規格により何種類かに定められており、積層型接続部3aの、複数ある環状部4の内径は、管体の規格の外径に合わせて設定されているため、管体であるエルボ管体P2の直線部分の外周面に環状部4の内周面を配置するように接続することで、複数有る環状部4の一つの内周面の径が、エルボ管体P2の直線部分の外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、管体(エルボ管体P2)と環状部4とが水密的に接続される。
また、本実施例においては、積層型接続部3aの環状部4の内周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11において特に強くエルボ管体P2の直線部分と環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
更に、この状態より、積層型接続部3aの外周部分に、カバー部材本体部13aを挟むようにして取り付け、次いでカバー部材本体部13aの雄ネジ部13cに、台座部13bの雌ネジ部13dを螺合させる。このカバー部材本体部13aと台座部13bの螺合は、カバー部材本体部13aの分離を防ぐと共に、台座部13bの位置調整を目的とするものであって、施工完了時、台座部13bがキャビネットT2内部の底面上に載架する位置まで螺合を進める。
最後に、オーバーフロー排水口14にオーバーフロー配管の一端を接続し、他端をT字管体P1の側方の管体の端部に接続して、配管構造である、洗面台Tの排水配管の施工が完了する。
まず、洗面台Tを、下水側に繋がる床下配管に対して接続された、立上管P3を設けた床面上に設置する。次に、洗面ボウルT1の排水口7に、T字管体P1の、両端に開口を有する直線部分の一端を接続し、他端にエルボ管体P2を、キャビネットT2内の奥方向に向かうように接続する。更にエルボ管体P2とを組み合わせ(必要に合わせてエルボ管体P2の直線部分を切断して調整する)、図1に示したように、立上管P3の直上で、且つ配管がキャビネットT2背面に沿って下方に向かうように配管する。
また下流側のエルボ管体P2の直線部分にカバー部材13の台座部13bを挿通しておく。
この状態より、立上管P3に逆流防止弁部材1の平坦型接続部3bを接続する。立上管P3の直径は、規格により何種類かに定められており、平坦型接続部3bの、複数ある環状部4の内径は、管体の規格の外径に合わせて設定されているため、立上管P3に覆い被せるように平坦型接続部3bを接続することで、複数ある環状部4の一つの内周面の径が、立上管P3の外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、立上管P3と環状部4とが水密的に接続される。
尚、この時、立上管P3との接続に関わる環状部4、具体的には立上管P3に当接する環状部4を確認し、それよりも外周側の環状部4は、凹溝12に沿って切断し、取り除いてもよい。キャビネットT2内の底面には、立上管P3を貫通するために開口が設けられてなるが、この開口は必要以上に大きく形成されるものではないため、上記のように、不要の環状部4は取り除いた方が、キャビネットT2の底板T3に干渉せず施工に有利である(但し、この実施例は底板T3に対する干渉がなかったため取り除いていない)。
更にこの実施例では、事前に環状部4の外径を立上管P3の規格に合わせて調整することで、図5に示したように、立上管P3の外周面に当接している環状部4の、一つ内側にある環状部4の外周面が、立上管P3の内周面に水密的に当接し、水密性を高めている。
また、本実施例においては、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11部分において特に強く立上管P3と環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
更に逆流防止弁部材1の弾性を利用し、逆流防止弁部材1を変形させながら、排水口7からの配管の端部であるエルボ管体P2の直線部分の下端に、逆流防止弁部材1の積層型接続部3aを接続する。
直線状管体の直径は、規格により何種類かに定められており、積層型接続部3aの、複数ある環状部4の内径は、管体の規格の外径に合わせて設定されているため、管体であるエルボ管体P2の直線部分の外周面に環状部4の内周面を配置するように接続することで、複数有る環状部4の一つの内周面の径が、エルボ管体P2の直線部分の外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、管体(エルボ管体P2)と環状部4とが水密的に接続される。
また、本実施例においては、積層型接続部3aの環状部4の内周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11において特に強くエルボ管体P2の直線部分と環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
更に、この状態より、積層型接続部3aの外周部分に、カバー部材本体部13aを挟むようにして取り付け、次いでカバー部材本体部13aの雄ネジ部13cに、台座部13bの雌ネジ部13dを螺合させる。このカバー部材本体部13aと台座部13bの螺合は、カバー部材本体部13aの分離を防ぐと共に、台座部13bの位置調整を目的とするものであって、施工完了時、台座部13bがキャビネットT2内部の底面上に載架する位置まで螺合を進める。
最後に、オーバーフロー排水口14にオーバーフロー配管の一端を接続し、他端をT字管体P1の側方の管体の端部に接続して、配管構造である、洗面台Tの排水配管の施工が完了する。
上記のように構成した、配管構造としての洗面台Tの排水配管は、以下のようにして使用される。
排水の流れが無い状態では、逆流防止弁部材1の逆流防止弁部2は、図5に示したような状態となる。
この状態より、排水機器である洗面台Tを使用し、洗面ボウルT1内に排水が生じると、排水は、排水口7、またはオーバーフロー排水口14を介して、T字管体P1、エルボ管体P2等を介し、逆流防止弁部材1の積層型接続部3aに接続されている、エルボ管体P2の直線部分内に流入する。この状態から、排水は逆流防止弁部材1の逆流防止弁部2内部に流れ込み、逆流防止弁部2内部にある程度排水が溜まった時点で、水圧によって逆流防止弁部2下端の閉塞部2aが弾性変形し、内部から押し広げられ、図6に示したような状態となり、開口して内部の排水を排出する。
更に、排出口8立上管P3を介して、床下配管から下水側に排出される。
排水が終了した状態など、逆流防止弁部2内部に排水など液体が閉塞部2aを開口させるほど充分に溜まっていない状態では、図5に示したように、下端の閉塞部2aは閉塞しているため、下流側からの臭気や害虫類が屋内側に侵入することはない。
このように、本実施例において、逆流防止弁部材1は、臭気(及び害虫類)の屋内側への逆流を防止する、排水トラップとして機能する(もちろん排水の逆流も防止するため、逆流防止弁としても機能している)。
排水の流れが無い状態では、逆流防止弁部材1の逆流防止弁部2は、図5に示したような状態となる。
この状態より、排水機器である洗面台Tを使用し、洗面ボウルT1内に排水が生じると、排水は、排水口7、またはオーバーフロー排水口14を介して、T字管体P1、エルボ管体P2等を介し、逆流防止弁部材1の積層型接続部3aに接続されている、エルボ管体P2の直線部分内に流入する。この状態から、排水は逆流防止弁部材1の逆流防止弁部2内部に流れ込み、逆流防止弁部2内部にある程度排水が溜まった時点で、水圧によって逆流防止弁部2下端の閉塞部2aが弾性変形し、内部から押し広げられ、図6に示したような状態となり、開口して内部の排水を排出する。
更に、排出口8立上管P3を介して、床下配管から下水側に排出される。
排水が終了した状態など、逆流防止弁部2内部に排水など液体が閉塞部2aを開口させるほど充分に溜まっていない状態では、図5に示したように、下端の閉塞部2aは閉塞しているため、下流側からの臭気や害虫類が屋内側に侵入することはない。
このように、本実施例において、逆流防止弁部材1は、臭気(及び害虫類)の屋内側への逆流を防止する、排水トラップとして機能する(もちろん排水の逆流も防止するため、逆流防止弁としても機能している)。
本実施例の逆流防止弁部材1においては、逆流防止弁部材1の上流側に積層型接続部3a、下流側に平坦型接続部3bを備えてなるため、逆流防止弁部材1の上流側、及び下流側のそれぞれ接続する管体の径が、図7に示したように、様々な種類の径であっても、水密的に接続することが可能であり、様々な洗面台等の配管構造の施工に対して、本実施例の逆流防止弁部材1一種のみで対応が可能となる(もちろんどの様な大きさであっても完全に対応できる、と言うわけではないが、一種類の管の径のみでは無く、何種類かの径に対して対応することが可能となる)。
また、図5乃至図7に示したように、上流側の管体の径と、下流側の管体(立上管P3)の径が異なる場合でも支障無く接続することができる。
また、配管構造の内部を流れる部材が液体である排水であること、排水を自重を利用した勾配により排水するために上流から下流に向かう向きが、上方から下方に向かう向きとなる。これに合わせて、本実施例の逆流防止弁部材1においては、逆流防止弁部材1の上流側に積層型接続部3aを設けてなるため、接続部内に排水が溜まることがない。仮に、上流側に、開口が上方を向くようにして積層型接続部3aを設けると(つまり壁部5が下方となるように設けると)、排水時環状部4の間に排水の溜まり水が発生し、雑菌などが繁殖して、不衛生となる場合があるが、本実施例では、上流側を積層型接続部3aとしたことで、溜まり水の発生を防ぐことができる。
また、本実施例の逆流防止弁部2の下流側では、平坦型接続部3bを設けてなるため、全高を上記積層型接続部3aに比べて低くすることができる。本実施例では、平坦型接続部3bは下方に向かって開口しているため、内部に排水が溜まることが無く、不衛生となることがない。
また、本実施例では、逆流防止弁部材1の下流側に設けられた平坦型接続部3bにおいて、壁部5の、環状部4の間に、凹溝12を円形状に形成してなる。施工時、管体(立上管P3)との接続に関わる環状部4よりも外周側の環状部4を、凹溝12に沿って切断し、取り除くことで、逆流防止弁部材1がコンパクトになり、キャビネットT2の底板T3の開口に干渉しないなど、施工に有利である。
また、図5乃至図7に示したように、上流側の管体の径と、下流側の管体(立上管P3)の径が異なる場合でも支障無く接続することができる。
また、配管構造の内部を流れる部材が液体である排水であること、排水を自重を利用した勾配により排水するために上流から下流に向かう向きが、上方から下方に向かう向きとなる。これに合わせて、本実施例の逆流防止弁部材1においては、逆流防止弁部材1の上流側に積層型接続部3aを設けてなるため、接続部内に排水が溜まることがない。仮に、上流側に、開口が上方を向くようにして積層型接続部3aを設けると(つまり壁部5が下方となるように設けると)、排水時環状部4の間に排水の溜まり水が発生し、雑菌などが繁殖して、不衛生となる場合があるが、本実施例では、上流側を積層型接続部3aとしたことで、溜まり水の発生を防ぐことができる。
また、本実施例の逆流防止弁部2の下流側では、平坦型接続部3bを設けてなるため、全高を上記積層型接続部3aに比べて低くすることができる。本実施例では、平坦型接続部3bは下方に向かって開口しているため、内部に排水が溜まることが無く、不衛生となることがない。
また、本実施例では、逆流防止弁部材1の下流側に設けられた平坦型接続部3bにおいて、壁部5の、環状部4の間に、凹溝12を円形状に形成してなる。施工時、管体(立上管P3)との接続に関わる環状部4よりも外周側の環状部4を、凹溝12に沿って切断し、取り除くことで、逆流防止弁部材1がコンパクトになり、キャビネットT2の底板T3の開口に干渉しないなど、施工に有利である。
以下に、本発明の第二実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図8乃至図16に図示した、逆流防止弁本体を利用した排水トラップの補修方法は、以下に記載する、トラップ本体6、防臭オワン9、目皿部材10、管体、その他の部材から構成されてなる封水式排水トラップに対して行われる。
尚、以下の部材の内、トラップ本体6また防臭オワン9は鋳鉄によって構成されてなる。
トラップ本体6は以下に記載した本体上部6a及び本体下部6bから構成される。
本体上部6aは、略円筒状の部材であって、上端は床面上に配置されると共に、下端は本体下部6bの開口に水密的に接続されてなる。また、上端部分の開口に、目皿部材10を載置する載置部6dを備えた排水口7を有してなる。
本体下部6bは、有底円筒状を成す部材であって、上方に排水口7を開口すると共に、底面下方中央に円形の排出口8を備えてなる。また、この底面に、排出口8に連通する円筒状の防臭筒部6cを垂立するようにして設けてなる。
防臭オワン9は、有底筒状を成す部材であって、開口を下方に向け、内部に上記防臭筒部6cを収納するようにしてトラップ本体6内に配置される。
管体は排出口8に接続される円筒状の部材で、この実施例では、エルボ管P2を使用してなり、このエルボ管P2を介して、排出口8が下水側の配管に配管接続される。
目皿部材10は円盤状の平板に、通水用のスリットを複数開口した部材である。
図8乃至図16に図示した、逆流防止弁本体を利用した排水トラップの補修方法は、以下に記載する、トラップ本体6、防臭オワン9、目皿部材10、管体、その他の部材から構成されてなる封水式排水トラップに対して行われる。
尚、以下の部材の内、トラップ本体6また防臭オワン9は鋳鉄によって構成されてなる。
トラップ本体6は以下に記載した本体上部6a及び本体下部6bから構成される。
本体上部6aは、略円筒状の部材であって、上端は床面上に配置されると共に、下端は本体下部6bの開口に水密的に接続されてなる。また、上端部分の開口に、目皿部材10を載置する載置部6dを備えた排水口7を有してなる。
本体下部6bは、有底円筒状を成す部材であって、上方に排水口7を開口すると共に、底面下方中央に円形の排出口8を備えてなる。また、この底面に、排出口8に連通する円筒状の防臭筒部6cを垂立するようにして設けてなる。
防臭オワン9は、有底筒状を成す部材であって、開口を下方に向け、内部に上記防臭筒部6cを収納するようにしてトラップ本体6内に配置される。
管体は排出口8に接続される円筒状の部材で、この実施例では、エルボ管P2を使用してなり、このエルボ管P2を介して、排出口8が下水側の配管に配管接続される。
目皿部材10は円盤状の平板に、通水用のスリットを複数開口した部材である。
上記のように構成した、排水トラップを採用した排水配管(配管構造)は、以下のようにして、床面上に取り付けられる。尚、以下の実施例においては、特に記載しない場合においても、接続箇所は必要に応じて接着剤やパッキンとナットによるネジ締めなどにより、水密的に接続される。
まず、本体上部6aと下部を接続してトラップ本体6とする。次に、下水側の配管にエルボ管P2の一端を接続した上で、他端をトラップ本体6の排出口8に接続する。更にトラップ本体6の周囲にコンクリート等を打込み、床面を形成する。
更に、排水トラップ内に、防臭筒部6cを覆うようにして、防臭オワン9を配置し、排水口7の載置部6dに目皿部材10を載置して、排水トラップの施工が完了する。
まず、本体上部6aと下部を接続してトラップ本体6とする。次に、下水側の配管にエルボ管P2の一端を接続した上で、他端をトラップ本体6の排出口8に接続する。更にトラップ本体6の周囲にコンクリート等を打込み、床面を形成する。
更に、排水トラップ内に、防臭筒部6cを覆うようにして、防臭オワン9を配置し、排水口7の載置部6dに目皿部材10を載置して、排水トラップの施工が完了する。
上記のように構成した排水トラップは、以下のようにして使用される。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材10のスリットを介して排水口7からトラップ本体6内部に流れ込み、防臭オワン9側面を流下した後、防臭オワン9内部を通過して、防臭筒部6c上端の位置まで水位が上昇する。更に防臭筒部6c上端を排水が超えて防臭筒部6c内部に流れ込み、排出口8、エルボ管P2を通過し、下水側に排出される。
また、上記のようにして、トラップ本体6内部を排水が通過すると、排水時また排水終了後に、防臭オワン9の側面とトラップ本体6内部の一部において、排水の流路が常に満水状態となる部分が生じる。下水側から臭気や害虫類が配管内を逆流しても、この満水部分を通過することができないため、臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することが防止される。この溜まり水は「封水W」と呼ばれるもので、このような封水Wによって下流側からの臭気や害虫類の逆流を防止する排水トラップは、「封水式排水トラップ」と呼ばれる。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材10のスリットを介して排水口7からトラップ本体6内部に流れ込み、防臭オワン9側面を流下した後、防臭オワン9内部を通過して、防臭筒部6c上端の位置まで水位が上昇する。更に防臭筒部6c上端を排水が超えて防臭筒部6c内部に流れ込み、排出口8、エルボ管P2を通過し、下水側に排出される。
また、上記のようにして、トラップ本体6内部を排水が通過すると、排水時また排水終了後に、防臭オワン9の側面とトラップ本体6内部の一部において、排水の流路が常に満水状態となる部分が生じる。下水側から臭気や害虫類が配管内を逆流しても、この満水部分を通過することができないため、臭気や害虫類が下水側から屋内側に逆流することが防止される。この溜まり水は「封水W」と呼ばれるもので、このような封水Wによって下流側からの臭気や害虫類の逆流を防止する排水トラップは、「封水式排水トラップ」と呼ばれる。
このように構成された排水トラップにおいて、トラップ本体6や防臭オワン9を鋳物など金属で製造する場合、常に流路上に封水Wが存在しているため、封水Wに触れている部分が錆びる等して、腐食する場合があった。特に排水には洗剤などの薬剤が含まれている場合が多く、上水に触れている金属と比べてもこれら薬剤の含まれている排水に触れている金属の方が錆等による腐食が生じやすくなる傾向にあった。
また合成樹脂でトラップ本体6などを製造した場合、上記のような腐食を防ぐことはできるが、合成樹脂製トラップは金属製トラップに比べて強度の点で劣るため、屋内の浴室やキッチンの排水トラップに利用するのであればともかく、屋外や業務用厨房など比較的強い衝撃が加えられる可能性のある場所に採用すると、使用時に排水トラップそれ自体が破損する場合があった。
また合成樹脂でトラップ本体6などを製造した場合、上記のような腐食を防ぐことはできるが、合成樹脂製トラップは金属製トラップに比べて強度の点で劣るため、屋内の浴室やキッチンの排水トラップに利用するのであればともかく、屋外や業務用厨房など比較的強い衝撃が加えられる可能性のある場所に採用すると、使用時に排水トラップそれ自体が破損する場合があった。
上記のようにして構成した排水トラップにおいて、破損があった場合、以下のように構成した逆流防止弁部材1を利用して排水トラップを補修することができる。
逆流防止弁部材1は、以下に説明する、逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の下流に設けた平坦型接続部3bと、から構成される。尚、逆流防止弁部2、平坦型接続部3bは、弾性を有するシリコンゴムなどから一体に構成されてなる。
逆流防止弁部2は、弾性を有する素材からなる円筒形状を成す筒状体であって、開口を有する上流側端部と、対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる下流側端部と、から構成されてなる。
また、逆流防止弁部2の周囲に、平坦型接続部3bを構成してなる。
平坦型接続部3bについて詳述すると、異なる径を有する、複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、側面視においては、逆流防止弁部2の上端の開口部分の周縁より側面方向に壁部5が設けられ、この壁部5を上端部分として複数の環状部4が同心円状に接続されてなる。
また、図11及び図12に示したように、上記平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると共に、壁部5の、環状部4の間に、切り離し部としての凹溝12を円形状に形成してなる。
また、上記逆流防止弁部材1においては、積層型接続部3aの環状部4の内周面と、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなる。
逆流防止弁部材1は、以下に説明する、逆流防止弁部2と、逆流防止弁部2の下流に設けた平坦型接続部3bと、から構成される。尚、逆流防止弁部2、平坦型接続部3bは、弾性を有するシリコンゴムなどから一体に構成されてなる。
逆流防止弁部2は、弾性を有する素材からなる円筒形状を成す筒状体であって、開口を有する上流側端部と、対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる下流側端部と、から構成されてなる。
また、逆流防止弁部2の周囲に、平坦型接続部3bを構成してなる。
平坦型接続部3bについて詳述すると、異なる径を有する、複数の環状部4からなり、これらの環状部4は、軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4が、同心円状となるように配置すると共に、側面視においては、逆流防止弁部2の上端の開口部分の周縁より側面方向に壁部5が設けられ、この壁部5を上端部分として複数の環状部4が同心円状に接続されてなる。
また、図11及び図12に示したように、上記平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると共に、壁部5の、環状部4の間に、切り離し部としての凹溝12を円形状に形成してなる。
また、上記逆流防止弁部材1においては、積層型接続部3aの環状部4の内周面と、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなる。
段落0028乃至0031に記載した排水トラップは、長期間に渡って使用すると、長期間排水に晒されること、また排水にとけ込んだ洗剤などの薬剤の成分などにより、鋳鉄により製造されたトラップ本体6、特に常時封水Wに晒される防臭筒部6cの先端や根元部分等が錆などで腐食し、図9に示したように、穴が開くなどして破損してトラップ機能を喪失する場合がある。
このような場合に、段落0032に記載した、逆流防止弁部材1を利用し、排水トラップのトラップ機能を再生させる。
具体的には、図10に示したように、排水トラップから目皿部材10及び防臭オワン9を取り外し、図14のように、防臭筒部6cである管体に、逆流防止弁部材1の平坦型接続部3bを覆うようにして取り付ける。
鋳鉄製排水トラップの防臭筒部6cの直径は、規格により何種類かに定められており、平坦型接続部3bの、複数ある環状部4の内径は、管体である防臭筒部6cの規格の外径に合わせて設定されているため(鋳鉄による排水トラップには、防臭筒部6cの径を定める規格がある)、防臭筒部6cに覆い被せるように平坦型接続部3bを接続することで、複数ある環状部4の一つの内周面の径が、防臭筒部6cの外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、防臭筒部6cと環状部4とが水密的に接続される。
尚、この時、排水口7よりも平坦型接続部3bの、外周側の環状部4の幾つかが、排水口7よりも大径の場合には、凹溝12に沿って壁部5を切断し、排水口7よりも大径の環状部4を取り除く。これにより、逆流防止弁部材1が、排水口7を挿通するのに不具合となるほど大径であっても、不要部分を取り除くことで、排水口7を挿通可能とし、トラップ本体6内部にある防臭筒部6cに、逆流防止弁部材1を支障無く取り付け作業を行うことができる。
更にこの実施例では、事前に環状部4の外径を防臭筒部6cの規格に合わせて調整することで、図14に示したように、防臭筒部6cの外周面に当接している環状部4の、一つ内側にある環状部4の外周面が、立上管P3の内周面に水密的に当接し、水密性を高めている。
また、本実施例においては、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11部分において特に強く防臭筒部6cと環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
また、本実施例では、図11等に示したように、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成してなる。トラップ本体6の底面の形状がどのように構成されるかは、製品によってまちまちではあるが、次のような理由から、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると好適である。
1.防臭筒部6cの内周側は、トラップ本体6の底面よりも下方まで開口が続いているため、防臭筒部6cの内周側に配置される環状部4は、外周側に配置される環状部4より下方に突出している方が、当接する面積が増えて水密性が増す。
2.内側から外側に向けて登り勾配を成す場合では、環状部4の下端部分が平坦な平面状に構成されている場合、管体である防臭筒部6cに環状部4を差し込む差し込み深さは、最外縁の環状部4が排水トラップの底面に達するまでとなり、管体である防臭筒部6cと、これに当接する環状部4都の間では、まだ差し込み深さに余裕がある場合がありうる(もちろん、各部材の形状や大きさによって、逆流防止弁部材1の下端が、排水トラップの底面に達する前に平坦型接続部3bの壁部5下端が、防臭筒部6cの上端に達する場合もありうる)。
このような場合に、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成したことで、トラップ本体6の底面が、内側から外側に向けて登り勾配を成す場合でも、これに沿うようにして平坦型接続部3bの下端部分が配置されるため、平坦型接続部3bの下端部分が、平坦な平面上に設けられている場合に比べ、より深く、筒体である防臭筒部6cに差し込みを行うことができ、その分水密性が向上する。
3.防臭筒部6cの根元部分に破損が生じて開口が発生している場合でも、上記したように、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が上方に位置するように構成したため、環状部4が防臭筒部6cよりも充分な縦幅が有れば、図14に示したように、防臭筒部6cの内側に配置される環状部4が、防臭筒部6cの根元よりも下方に位置することが可能となった。
これにより、少なくとも、防臭筒部6cの根元に開口した破損部分に、防臭筒部6c内部側より、下流側端部接続部(又は逆流防止弁部2)外側面が当接することができるようになり、破損部分を確実に閉塞することができるようになった。
最後に排水口7の載置部6dに目皿部材10を載置して、排水トラップの施工が完了する。
このような場合に、段落0032に記載した、逆流防止弁部材1を利用し、排水トラップのトラップ機能を再生させる。
具体的には、図10に示したように、排水トラップから目皿部材10及び防臭オワン9を取り外し、図14のように、防臭筒部6cである管体に、逆流防止弁部材1の平坦型接続部3bを覆うようにして取り付ける。
鋳鉄製排水トラップの防臭筒部6cの直径は、規格により何種類かに定められており、平坦型接続部3bの、複数ある環状部4の内径は、管体である防臭筒部6cの規格の外径に合わせて設定されているため(鋳鉄による排水トラップには、防臭筒部6cの径を定める規格がある)、防臭筒部6cに覆い被せるように平坦型接続部3bを接続することで、複数ある環状部4の一つの内周面の径が、防臭筒部6cの外周面の径にほぼ合致し、環状部4の弾性と合わせて、防臭筒部6cと環状部4とが水密的に接続される。
尚、この時、排水口7よりも平坦型接続部3bの、外周側の環状部4の幾つかが、排水口7よりも大径の場合には、凹溝12に沿って壁部5を切断し、排水口7よりも大径の環状部4を取り除く。これにより、逆流防止弁部材1が、排水口7を挿通するのに不具合となるほど大径であっても、不要部分を取り除くことで、排水口7を挿通可能とし、トラップ本体6内部にある防臭筒部6cに、逆流防止弁部材1を支障無く取り付け作業を行うことができる。
更にこの実施例では、事前に環状部4の外径を防臭筒部6cの規格に合わせて調整することで、図14に示したように、防臭筒部6cの外周面に当接している環状部4の、一つ内側にある環状部4の外周面が、立上管P3の内周面に水密的に当接し、水密性を高めている。
また、本実施例においては、平坦型接続部3bの環状部4の内周面及び外周面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えてなり、この突条11部分において特に強く防臭筒部6cと環状部4が当接し、水密性を高めてなる。
また、本実施例では、図11等に示したように、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成してなる。トラップ本体6の底面の形状がどのように構成されるかは、製品によってまちまちではあるが、次のような理由から、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成すると好適である。
1.防臭筒部6cの内周側は、トラップ本体6の底面よりも下方まで開口が続いているため、防臭筒部6cの内周側に配置される環状部4は、外周側に配置される環状部4より下方に突出している方が、当接する面積が増えて水密性が増す。
2.内側から外側に向けて登り勾配を成す場合では、環状部4の下端部分が平坦な平面状に構成されている場合、管体である防臭筒部6cに環状部4を差し込む差し込み深さは、最外縁の環状部4が排水トラップの底面に達するまでとなり、管体である防臭筒部6cと、これに当接する環状部4都の間では、まだ差し込み深さに余裕がある場合がありうる(もちろん、各部材の形状や大きさによって、逆流防止弁部材1の下端が、排水トラップの底面に達する前に平坦型接続部3bの壁部5下端が、防臭筒部6cの上端に達する場合もありうる)。
このような場合に、平坦型接続部3b共において、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が、上方に位置するように構成したことで、トラップ本体6の底面が、内側から外側に向けて登り勾配を成す場合でも、これに沿うようにして平坦型接続部3bの下端部分が配置されるため、平坦型接続部3bの下端部分が、平坦な平面上に設けられている場合に比べ、より深く、筒体である防臭筒部6cに差し込みを行うことができ、その分水密性が向上する。
3.防臭筒部6cの根元部分に破損が生じて開口が発生している場合でも、上記したように、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、下流側端部が上方に位置するように構成したため、環状部4が防臭筒部6cよりも充分な縦幅が有れば、図14に示したように、防臭筒部6cの内側に配置される環状部4が、防臭筒部6cの根元よりも下方に位置することが可能となった。
これにより、少なくとも、防臭筒部6cの根元に開口した破損部分に、防臭筒部6c内部側より、下流側端部接続部(又は逆流防止弁部2)外側面が当接することができるようになり、破損部分を確実に閉塞することができるようになった。
最後に排水口7の載置部6dに目皿部材10を載置して、排水トラップの施工が完了する。
このようにして再生した排水トラップは、以下のようにして使用される。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材10のスリットを介して排水口7からトラップ本体6内部に流れ込み、トラップ本体6内部に溜まるため、逆流防止弁部材1の上端の位置まで水位が上昇する。更に、排水は、逆流防止弁部2上端を超えて、逆流防止弁部2の上端の開口から、逆留湯防止弁部内部に流れ込む。逆流防止弁部2内部にある程度排水が溜まった時点で、逆流簿止弁部内部に加わった排水の水圧によって、下流側にある閉塞部2aが弾性変形し、水圧によって内部から押し広げられ、開口して内部の排水を排出し、更に、排出口8、エルボ管P2を通過し、下水側に排出される。
それ以外の、逆流防止弁部2内部に排水など液体の無い状態では、図14に示したように、下端の開口は閉塞しているため、下流側からの臭気や害虫類の上流側への逆流を防止することができる。
排水トラップが設置された床面上に排水が生じた場合、排水は、目皿部材10のスリットを介して排水口7からトラップ本体6内部に流れ込み、トラップ本体6内部に溜まるため、逆流防止弁部材1の上端の位置まで水位が上昇する。更に、排水は、逆流防止弁部2上端を超えて、逆流防止弁部2の上端の開口から、逆留湯防止弁部内部に流れ込む。逆流防止弁部2内部にある程度排水が溜まった時点で、逆流簿止弁部内部に加わった排水の水圧によって、下流側にある閉塞部2aが弾性変形し、水圧によって内部から押し広げられ、開口して内部の排水を排出し、更に、排出口8、エルボ管P2を通過し、下水側に排出される。
それ以外の、逆流防止弁部2内部に排水など液体の無い状態では、図14に示したように、下端の開口は閉塞しているため、下流側からの臭気や害虫類の上流側への逆流を防止することができる。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では、配管構造を全て排水機器の排水配管とし、配管内部を流れる流体も排水の場合のみを示してなるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、空調機器などで生じる空気を流す通気配管、給湯器などで生じる上水を流す上水配管、など様々な配管の、様々な流体に使用しても構わない。
また、上記実施例では、勾配を利用して、自重により、液体である排水を流出する配管構造であったため、上流側が上方、下流側が下方となる配置となったが、例えば気体や、加圧された上水等、配管が接続される機器と、配管構造の内部を流れる流体によっては、上流側が下方(又は水平方向)、下流側が上方(又は水平方向)等、その配管方向もまちまちに変化しうる。それらに併せ、使用する逆流防止弁部材1の構成や配置も適宜変化させることは当然である。
また、上記実施例では、逆流防止弁部2の上流側に積層型接続部3a、下流側に平坦型接続部3b、または逆流防止弁部2の下流側のみに平坦型接続部3bを配置したものを示したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
逆流防止弁部2の上流側に平坦型接続部3bのみ、または積層型接続部3aのみ設けたり、
図15、図16の実施例のように、逆流防止弁部2の下流側に積層型接続部3aのみ設けたり、
逆流防止弁部2の上流側に平坦型接続部3b、下流側に積層型接続部3aを設けて構成してもよい。
但し、接続する配管レイアウトに応じて、適切な構成を採用することは当然である。
例えば、上記実施例では、配管構造を全て排水機器の排水配管とし、配管内部を流れる流体も排水の場合のみを示してなるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、空調機器などで生じる空気を流す通気配管、給湯器などで生じる上水を流す上水配管、など様々な配管の、様々な流体に使用しても構わない。
また、上記実施例では、勾配を利用して、自重により、液体である排水を流出する配管構造であったため、上流側が上方、下流側が下方となる配置となったが、例えば気体や、加圧された上水等、配管が接続される機器と、配管構造の内部を流れる流体によっては、上流側が下方(又は水平方向)、下流側が上方(又は水平方向)等、その配管方向もまちまちに変化しうる。それらに併せ、使用する逆流防止弁部材1の構成や配置も適宜変化させることは当然である。
また、上記実施例では、逆流防止弁部2の上流側に積層型接続部3a、下流側に平坦型接続部3b、または逆流防止弁部2の下流側のみに平坦型接続部3bを配置したものを示したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
逆流防止弁部2の上流側に平坦型接続部3bのみ、または積層型接続部3aのみ設けたり、
図15、図16の実施例のように、逆流防止弁部2の下流側に積層型接続部3aのみ設けたり、
逆流防止弁部2の上流側に平坦型接続部3b、下流側に積層型接続部3aを設けて構成してもよい。
但し、接続する配管レイアウトに応じて、適切な構成を採用することは当然である。
また、上記実施例においては、接続する管体また接続部の環状部4の形状を、軸方向視円形形状として構成してなるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、軸方向視楕円、方形、多角形形状など必要に応じて様々な形状を採用することができる。このような非円形形状の場合においては、「径」とは単に円の直径(または半径)を示すものではなく、管体や接続部の大きさを指し示す表現である。
1 逆流防止弁部材 2 逆流防止弁部
2a 閉塞部 3a 積層型接続部
3b 平坦型接続部 4 環状部
5 壁部 6 トラップ本体
6a 本体上部 6b 本体下部
6c 防臭筒部 6d 載置部
7 排水口 8 排出口
9 防臭オワン 10 目皿部材
11 突条 12 凹溝
13 カバー部材 13a カバー部材本体部
13b 台座部 13c 雄ネジ部
13d 雌ネジ部 14 オーバーフロー排水口
O オーバーフロー配管 P1 T字管体
P2 エルボ管 P3 立上管
T 洗面台 T1 洗面ボウル
T2 キャビネット T3 キャビネットの底板
W 封水
2a 閉塞部 3a 積層型接続部
3b 平坦型接続部 4 環状部
5 壁部 6 トラップ本体
6a 本体上部 6b 本体下部
6c 防臭筒部 6d 載置部
7 排水口 8 排出口
9 防臭オワン 10 目皿部材
11 突条 12 凹溝
13 カバー部材 13a カバー部材本体部
13b 台座部 13c 雄ネジ部
13d 雌ネジ部 14 オーバーフロー排水口
O オーバーフロー配管 P1 T字管体
P2 エルボ管 P3 立上管
T 洗面台 T1 洗面ボウル
T2 キャビネット T3 キャビネットの底板
W 封水
Claims (8)
- 弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、
逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、
該接続部を、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、
軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、
且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aとしたことを特徴とする逆流防止弁部材。 - 弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、
逆流防止弁部2の上流側又は下流側のいずれか一方、または両方に設けられた、複数の径の管体を接続可能な接続部を備え、
該接続部を、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、
軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、
該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型接続部3bとしたことを特徴とする逆流防止弁部材。 - 上記逆流防止弁部材を、
有底略筒状にして上方に排水口7を、下方に排出口8を有するトラップ本体6と、
上記排出口8に連通する防臭筒部6cと、
該防臭筒部6cを覆うように配置される防臭オワン9と、から成る封水式排水トラップに対し、
防臭オワン9を取り外して、防臭筒部6cを管体として平坦型接続部3bに接続することを特徴とする、
上記請求項2に記載の逆流防止弁部材。 - 弾性を有する素材からなる筒状体であって、上流側端部は開口を有し、下流側端部は対向する面同士が当接することによって閉塞される閉塞部2aからなる逆流防止弁部2と、
逆流防止弁部2の上流側に備えた、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と内接する複数の環状部4からなり、
軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、
且つ断面視逆流防止弁部2により近い環状部4ほど小径となるように、複数の環状部4を軸方向にずらして接続した、積層型接続部3aと、
逆流防止弁部2の下流側に備えた、
異なる径を有し、接続時少なくとも一つが管体と外接または内接する複数の環状部4からなり、
軸方向視、より大径の環状部4の内側に、より小径の環状部4を配置し、
該環状部4の逆流防止弁部2側端部を、最も外周の環状部4から逆流防止弁まで連続する壁部5にて閉塞した、平坦型管体接続部と、
からなる逆流防止弁部材。 - 上記逆流防止弁部材において、
逆流防止弁部2に、平坦型接続部3bを備えると共に、
該平坦型接続部3bの、外側の環状部4ほど、内側の環状部4に比べ、開口側端部が、逆流防止弁側端部に近い側に位置することを特徴とする、請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材。 - 上記逆流防止弁部材において、
逆流防止弁部材1に、その形状を保持するための硬質部を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材。 - 上記逆流防止弁部材において、
環状部4の管体との当接する面に、周縁に沿って連続して設けた突条11を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材。 - 上記逆流防止弁部材において、
施工完了時、管体と接続をした環状部4よりも外側の環状部4を切り離す事が可能な切り離し部を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の逆流防止弁部材。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016121431A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 田島応用化工株式会社 | 排水ドレン部材、継手部材および排水構造の改修方法 |
JP2020020399A (ja) * | 2018-08-01 | 2020-02-06 | アロン化成株式会社 | 間接排水用継手用保護体、間接排水用継手用保護体セット、配管構造、及び配管施工方法 |
JP7446610B2 (ja) | 2020-08-27 | 2024-03-11 | ミヤコ株式会社 | 排水トラップ |
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- 2012-10-26 JP JP2012237334A patent/JP2014084699A/ja active Pending
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