JP2017132588A - エレベータの群管理制御装置、群管理システム、及びエレベータシステム、並びにエレベータの群管理制御方法 - Google Patents

エレベータの群管理制御装置、群管理システム、及びエレベータシステム、並びにエレベータの群管理制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制する。
【解決手段】群管理制御装置10の制御部11は、複数台のエレベータ60A〜60Cについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]を求め、当該評価値E[c]が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てる。制御部11は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、利用者が当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間wt[p]を求め、複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値、または予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]あるいは合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
【選択図】図7

Description

本発明は、新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御装置、群管理システム、及びエレベータシステム、並びにエレベータの群管理制御方法に関する。
複数台のエレベータを有するエレベータシステムにおける呼びの登録方式として、乗場行先階登録方式がある。乗場行先階登録方式では、通例、エレベータ乗場(以下適宜単に「乗場」という)やその近傍に、利用者による行先階登録を受け付ける行先階登録装置が設けられる。行先階登録装置において利用者により行先階が登録されると、当該利用者が乗車すべきエレベータ(割当号機)が群管理制御装置により決定され、割当号機を示す情報が行先階登録装置により表示される。
また、行先階登録装置とは別に、乗場の各エレベータの近傍には、各エレベータの行先階を案内する行先階インジケータが設けられる場合がある(特許文献1参照)。
特開平8−324899号公報
乗場行先階登録方式では、複数台のエレベータのうちのいずれかにおいて予測外れ等により特定の利用者の予測待ち時間が例えば極端に大きくなった場合、待ち時間を短縮するために、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更する場合がある。割当変更を行った場合、割当変更元のエレベータの行先階インジケータに、当該エレベータの行先階変更が表示される。
ここで、行先階インジケータは、コスト削減等のために、利用者の発生が少ない階床等には設置されない場合がある。行先階インジケータが設置されない場合、当該階床で乗車待ちをしている利用者に割当変更を報知できない。したがって、予測待ち時間が長くなった場合でも割当変更が不可能であり、利用者に長待ちを強いることとなる。
本発明は、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制可能なエレベータの群管理制御装置、群管理システム、及びエレベータシステム、並びにエレベータの群管理制御方法を提供する。
本発明の第1の態様のエレベータの群管理制御装置は、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる。
群管理制御装置は、新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御部を備える。
制御部は、
複数台のエレベータについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
求めた評価値が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成されている。
制御部は、
仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる。
本発明の第2の態様のエレベータの群管理制御装置は、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる。
群管理制御装置は、新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御部を備える。
制御部は、
複数台のエレベータについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
求めた評価値が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成されている。
制御部は、
仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる。
本発明の第3の態様のエレベータの群管理システムは、
乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階指定装置と、
行先階指定装置で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる、本発明のエレベータの群管理制御装置と、を備える。
本発明の第4の態様のエレベータシステムは、
複数台のエレベータと、
乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階指定装置と、
行先階指定装置で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる、本発明のエレベータの群管理制御装置と、を備える。
本発明の第5の態様のエレベータの群管理制御方法では、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる。
群管理制御方法では、
複数台のエレベータについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
求めた評価値が最も小さいエレベータに前記新規行先階呼びを実際に割り当てる。
その場合において、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる。
本発明の第6の態様のエレベータの群管理制御方法では、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる。
群管理制御方法では、
複数台のエレベータについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
求めた評価値が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てる。
その場合において、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる。
本発明によれば、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図 実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階以外の階のエレベータ乗場を示す図 実施形態1に係るエレベータの群管理システムの電気的構成を示すブロック図 実施形態1における行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図 実施形態1における行先階登録装置の表示部の表示例を示す図 実施形態1におけるエレベータ制御装置の電気的構成を示すブロック図 実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図(行先階インジケータにおいて割当変更が表示されている状態を示す図) 実施形態1に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート 実施形態2に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート 実施形態3に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート 実施形態4に係るエレベータの群管理システムの電気的構成を示すブロック図 実施形態5に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート 実施形態6に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート 実施形態7に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャート
(実施形態1)
本発明の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置及び群管理システム、並びにエレベータシステムについて、図面を参照して説明する。
1.構成
1−1.エレベータシステムの概要
本実施形態に係るエレベータシステムの概要について説明する。図1Aは、実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図である。図1Bは、実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階以外の階のエレベータ乗場を示す図である。ここで、特定階とは例えば当該ビルの外部につながるロビー階である。外部からビルへ入場したビルの利用者は特定階を経由して他の階に移動することとなる。
本実施形態に係るエレベータシステムは、複数台のエレベータ(以下適宜「号機」という)60A〜60Cと、群管理システムとを含む。群管理システムは、エレベータ60A〜60Cの走行および運行を統合的に制御する。本実施形態では、一例としてA号機からC号機の3台のエレベータ60A〜60Cが設けられている。なお、複数台のエレベータ60A〜60Cは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各エレベータを「エレベータ60」という。
本実施形態に係るエレベータの群管理システムでは、乗場行先階登録方式を採用しており、ビルの各階のエレベータ乗場には、利用者による行先階の登録を受け付ける行先階登録装置30が設けられている。
各階のエレベータ乗場には、各エレベータ60A〜60Cの乗車扉Drの近傍において、各エレベータ60A〜60Cの号機名を表示する号機名表示PLが設けられている。利用者は、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちの自己に割り当てられたエレベータに、号機名表示PLを確認して乗車する。
図1Aに示すように、特定階のエレベータ乗場には、複数台のエレベータ60A〜60Cのそれぞれに対応付けて行先階インジケータ120が設けられている。
一方、図1Bから把握可能なように、特定階以外の階のエレベータ乗場には、行先階インジケータ120は設けられていない。
1−2.エレベータの群管理システムの構成
1−2−1.概要
本実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を説明する。図2は、実施形態1に係るエレベータの群管理システムの電気的構成を示すブロック図である。本実施形態に係るエレベータの群管理システムは、群管理制御装置10、複数台の行先階登録装置30、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Cを有する。
本実施形態に係るエレベータの群管理システムは、エレベータ60A〜60Cの運行を統合的に制御する。
また、本実施形態に係るエレベータの群管理システムでは、前述のように、行先階登録方式を採用しており、新規に発生した行先階呼び(以下適宜「新規行先階呼び」という)を、複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる制御を行う。具体的な制御については、後述する。
群管理システムを構成する各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、群管理システムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
各エレベータ(各号機)60A〜60Cは、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。
1−2−2.群管理制御装置
群管理制御装置10は、行先階登録装置30において登録された行先階に係る行先階呼びを、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに割り当てる制御を行う。なお、行先階呼びをエレベータに割り当てることを、以下において、行先階をエレベータに割り当てるという場合がある。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、図2に示すように、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13とを備える。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10と、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40(40A〜40C)、及び行先階インジケータ120との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換して行先階登録装置30、エレベータ制御装置40、及び行先階インジケータ120に出力する。また、入出力インタフェース13は、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40、及び行先階インジケータ120から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1−2−3.行先階登録装置
図3は、実施形態1における行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。行先階登録装置30は、利用者が行先階の登録(入力)を行うための装置である。つまり、行先階登録装置30は、利用者の行先階を取得する装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部32には、データとして、例えば、行先階登録装置30の装置識別情報が格納されている。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
操作部35は、利用者が行先階を入力するためのインタフェースである。操作部35は、操作部35の操作内容に対応する信号を制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく表示を行う。
表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成されている。なお、表示部34と操作部35とは、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。また、操作部35は、ハードウェア式のテンキー等により構成されてもよい。
図4は、実施形態1における行先階登録装置30の表示部34の表示例を示す図である。本図の例では、行先階として9階が利用者により入力されたときに、当該9階に対してA号機が割り当てられたことが表示されている。
1−2−4.エレベータ制御装置
エレベータ制御装置40A〜40C(A号機制御装置40A、B号機制御装置40B、C号機制御装置40C)は、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A〜60Cの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、各エレベータ60A〜60Cのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A〜40Cはそれぞれ、対応するエレベータ60A〜60Cのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報を含むかご状態信号を群管理制御装置10に出力する。なお、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Cは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各エレベータ制御装置を「エレベータ制御装置40」という。
図5は、実施形態1におけるエレベータ制御装置40(40A〜40C)の電気的構成を示すブロック図である。各エレベータ制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を備える。
記憶部42は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態のエレベータ制御装置40の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部41は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部41は、記憶部42から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、エレベータ制御装置40における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、エレベータ制御装置40と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1−2−5.行先階インジケータ
行先階インジケータ120は、上述のように特定階にのみ設けられている。行先階インジケータ120は、制御部、記憶部、表示部、入出力インタフェース等を備える。制御部は、記憶部に記憶されているプログラムに基づく処理を行う。制御部は、入出力インタフェースを介して、群管理制御装置10から行先階情報を受信したときに、受信した行先階情報が示す行先階を表示部に表示させる。なお、行先階インジケータ120は、群管理制御装置10から受信した行先階情報が示す行先階を表示できれば、どのような構成でもよい。前述の図1Aにおいて、A号機の行先階インジケータ120は、A号機の行先階が4階、5階、B2階であることを表示している。B号機の行先階インジケータ120は、B号機の行先階が8階、9階であることを表示している。C号機の行先階インジケータ120は、C号機の行先階が10階、11階であることを表示している。
2.動作
2−1.動作の概要
本実施形態に係るエレベータの群管理システムの動作の概要について説明する。本システムは、行先階登録装置30によって利用者の行先階の登録を受け付ける。行先階登録装置30で登録を受け付けると、登録された行先階に係る行先階呼びを、群管理制御装置10において、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに割り当てる。さらに、エレベータ制御装置40において、登録された行先階を割り当てた割当号機を、行先階の登録が行われた登録階(出発階)から、登録された行先階へ走行させるように運行制御を行う。また、登録を受け付けた行先階登録装置30は、割当号機を示す割当号機情報を群管理制御装置10から取得し、割当号機を示す情報を表示する。
2−2.群管理制御装置の動作
群管理制御装置10の動作について図2を参照して説明する。群管理制御装置10は、制御部11によってエレベータの割当処理を行う。エレベータの割当処理は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかのエレベータに割り当てる処理である。具体的に、制御部11は、行先階登録装置30から入出力インタフェース13を介して割当依頼信号を受信すると、エレベータの割当処理を開始する。割当依頼信号は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Cのうちのいずれかのエレベータに割り当てることを要求する信号である。割当依頼信号には、利用者によって登録された行先階を示す行先階情報と、当該行先階の登録操作が行われた階(出発階)を示す出発階情報、および当該行先階の登録が行われた行先階登録装置30を識別する装置識別情報とが含まれる。なお、割当依頼信号が示すこれらの情報を以下適宜「割当依頼情報」という。制御部11は、割当依頼情報が示す出発階及び行先階を、エレベータ60A〜60Cのうちのいずれかに、エレベータ60A〜60C(1〜3号機)毎に求めた後述する評価値E[c]に基づいて割り当てる。
具体的に、制御部11は、各エレベータ60の運行情報を取得する。各エレベータ60A〜60C(1〜3号機)の運行情報は、例えば、各エレベータ60A〜60Cのかご状態(かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む)を示す情報を含む。制御部11は、各エレベータ60の運行情報等に基づいて、後述する複数のパラメータの値を、エレベータ60A〜60Cのそれぞれについて求める。さらに、制御部11は、行先階を割り当てるエレベータを選択するための評価値E[c]を、複数のパラメータの値に基づいて、エレベータ60A〜60Cのそれぞれについて算出する。ここで、各エレベータ60A〜60Cの運行情報は、例えば、各エレベータ60A〜60Cのかご状態(かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む)を含む。
評価値E[c]を算出する際に用いられる複数のパラメータとしては、例えば、予測待ち時間合計値sum_wt[c]、予測乗車時間合計値sum_bt[c]、予測待ち時間最大値max_wt[c]等がある。予測待ち時間合計値sum_wt[c]は、c号機に割り当てられている(仮割当てを含む)全利用者の予測待ち時間wt[p]の合計値である。予測待ち時間wt[p]は、割当依頼信号を受け付けてから割当号機が出発階に到着するまでの時間である。なお、これらのパラメータの算出においては、割り当てられたc号機が行先階呼びの出発階に到着したときに、c号機への割当が完了したものとして消去する。つまり、「c号機に割り当てられている」とは、割り当てられたc号機が行先階呼びの出発階にまだ到着していないことを意味する。予測乗車時間合計値sum_bt[c]は、c号機に割り当てられている(仮割当てを含む)全利用者の予測乗車時間bt[p]の合計値である。予測乗車時間bt[p]は、出発階から行先階への利用者の乗車時間である。予測待ち時間最大値max_wt[c]は、c号機に割り当てられている(仮割当てを含む)全利用者の予測待ち時間wt[p]のうち最大の値を有する予測待ち時間である。なお、本実施形態では、予測待ち時間最大値max_wt[c]を求めるに際しては、上記全利用者の予測待ち時間wt[p]のうち、出発階が割当変更不可能階である利用者の予測待ち時間wt[p]のみを対象としている。そのため、予測待ち時間最大値max_wt[c]は、全利用者のうち出発階が割当変更不可能階である利用者の予測待ち時間wt[p]の最大値となる。
上記評価値E[c]の算出後、制御部11は、複数台のエレベータ60A〜60Cのうち最も小さい評価値E[c]を有するエレベータを選択し、新規行先階呼びを、選択したエレベータに割り当てる。
制御部11は、割り当てたエレベータ60(割当号機)に対応するエレベータ制御装置40に、割り当てた新規行先階呼びの出発階から行先階への走行を指示する制御信号を出力する。
制御部11は、割当結果に基づいて、特定階において各エレベータ60に対応させて設けられた行先階インジケータ120に、当該エレベータ60の行先階を表示させるための信号を出力する。
制御部11は、行先階呼びの割当後に、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]が所定値(例えば90秒)よりも大きくなった場合、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更する処理を行う。制御部11は、割当変更を行うと、特定階において各エレベータ60に対応させて設けられた行先階インジケータ120のうち、割当変更元のエレベータ60に対応する行先階インジケータ120に、当該エレベータ60の行先階変更を表示させるための信号を出力する。
図6は、実施形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図(行先階インジケータにおいて割当変更が表示されている状態を示す図)である。本図の例では、B号機用の行先階インジケータ120に、B号機に割当済みの8階及び9階がA号機に割当変更されたことが表示されている。
ここで、本実施形態において、制御部11は、特定階以外の階で発生した行先階呼びについては、割当変更は行わない。特定階以外の階には、行先階インジケータ120が設けられていないからである。以下、特定階以外の階を、適宜「割当変更不可能階」という。
2−3.行先階登録装置の動作
行先階登録装置30は、操作部35において、利用者による行先階の登録操作を受け付ける。行先階登録装置30の制御部31は、利用者により登録された行先階を示す行先階情報と、その行先階を登録する操作が行われた行先階登録装置30の設置階を示す出発階情報と、当該行先階登録装置30を識別する装置識別情報とを含む割当依頼信号を生成する。行先階登録装置30の制御部31は、生成した割当依頼信号を、群管理制御装置10に出力する。
また、行先階登録装置30の制御部31は、上述の割当依頼信号の応答として、群管理制御装置10から、割当号機を示す割当号機情報を受信すると、利用者によって登録された行先階と、割当号機情報が示す割当号機を示す情報とを、表示部34に表示させる。これによって、行先階登録装置30は、登録された行先階が、表示された割当号機に割り当てられたことを利用者に報知する。
2−4.具体的動作
実施形態1に係るエレベータの群管理制御装置10により行われるエレベータの割当処理について説明する。図7は、実施形態1に係るエレベータの群管理制御装置10により行われるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、新規行先階呼びが発生した時に行われる。
群管理制御装置10は、新規行先階呼びが発生したか否かを判断する(S11)。具体的に、群管理制御装置10は、行先階登録装置30から割当依頼信号を受信したか否かに基づいて、新規行先階呼びが発生したか否かを判断する。
新規行先階呼びが発生していない場合(S11でNO)、群管理制御装置10は、本ステップS11の判断を再度実行する。
これに対し、新規行先階呼びが発生した場合(S11でYES)、群管理制御装置10は、新規行先階呼びの出発階をF、行先階をDとして設定(記憶)する(S12)。
群管理制御装置10は、号機番号cとして1を設定する(S13)。なお、本実施形態では、3台のエレベータ60A〜60C(号機)が設けられているため、cは1〜3である。エレベータ60Aは1号機であり、エレベータ60Bは2号機であり、エレベータ60Cは3号機である。
群管理制御装置10は、計算対象の出発階fとして1階を設定する(S14)。
群管理制御装置10は、出発階F、行先階Dの行先階呼びをc号機に仮割当てして、c号機の運行をシミュレーションし、c号機に割り当てられている全利用者(仮割当ての利用者を含む)の予測待ち時間wt[p]や予測乗車時間bt[p]を求める(S15)。シミュレーションにおけるc号機の運行は、例えばセレクティブ・コレクティブ方式により行われる。セレクティブ・コレクティブ方式とは、運転方向の維持を優先して、運転方向と同一方向に移動する乗客を乗合させる運転方式である。なお、本発明は、運行方式が他の方式である場合にも適用可能である。
群管理制御装置10は、予測待ち時間最大値max_wt[c]、予測待ち時間合計値sum_wt[c]、予測乗車時間合計値sum_bt[c]を、それぞれゼロ(0)に初期化する(S16)。
群管理制御装置10は、計算対象の行先階dとして1階を設定する(S17)。
群管理制御装置10は、計算対象の出発階fと計算対象の行先階dとが等しいか否かを判断する(S18)。
計算対象の出発階fと計算対象の行先階dとが等しい場合(S18でYES)、群管理制御装置10は、計算対象の行先階dに1を加算し(S19)、再度ステップS18の判断を実行する。
計算対象の出発階fと計算対象の行先階dとが等しくない場合(S18でNO)、群管理制御装置10は、c号機に、出発階f、行先階dの行先階呼びが既に割り当てられているか否かを判断する(S20)。
割り当てられていない場合(S20でNO)、群管理制御装置10は、行先階dが最上階か否かを判断する(S21)。
行先階dが最上階でない場合(S21でNO)、群管理制御装置10は、ステップS19で行先階dに1を加算し、ステップS18以後の処理を実行する。つまり、群管理制御装置10は、次の行先階についてステップS18以後の処理を実行する。
行先階dが最上階である場合(S21でYES)、群管理制御装置10は、出発階fが最上階か否かを判断する(S22)。
出発階fが最上階でない場合(S22でNO)、群管理制御装置10は、出発階fに1を加算し(S23)、ステップS17で行先階dとして1を設定する。つまり、群管理制御装置10は、次の出発階についてステップS17以後の処理を実行する。
出発階fが最上階である場合(S22でYES)、群管理制御装置10は、割当に関する評価値E[c]を数式1に基づいて求める(S24)。

(式1)
E[c]=A・sum_wt[c]+B・sum_bt[c]+C・max_wt[c]

ここで、sum_wt[c]は、前述のように、c号機に割り当てられている全利用者(仮割当ての利用者を含む)の予測待ち時間wt[p]の合計値である。sum_bt[c]は、c号機に割り当てられている全利用者(仮割当ての利用者を含む)の予測乗車時間bt[p]の合計値である。max_wt[c]は、c号機に割り当てられている全利用者(仮割当ての利用者を含む)の予測待ち時間wt[p]の最大値である。また、本フローチャートによる処理においては、max_wt[c]として、特定階以外の階(割当変更不可能階)で発生した行先階呼びに係る利用者についてのもののみが利用される。割当変更可能階で発生した行先階呼びについては、割当変更により長待ちを回避できるため、max_wt[c]を求めるときの対象とはしない。A、B、Cは正の値を有する係数であり、求める効果の内容や程度に応じてシミュレーションや実験により設定される。
群管理制御装置10は、号機番号cがエレベータ60の台数と等しいか否かを判断する(S25)。つまり、全ての号機について上記各ステップでの判断が完了したか否かを判断する。
号機番号cがエレベータ60の台数と等しくない場合(S25でNO)、群管理制御装置10は、出発階fに1を加算し(S26)、ステップS14で出発階fとして1を設定する。つまり、群管理制御装置10は、次の号機についてステップS14以後の処理を実行する。
号機番号cがエレベータ60の台数と等しい場合(S25でYES)、群管理制御装置10は、割当に関する上記評価値E[c]が最小である号機を割当号機として決定し(S27)、本フローチャートの最初に戻り、ステップS11以後の処理を再度実行する。
ここで、上記のステップS20において、c号機に、既に出発階f、行先階dの行先階呼びが割り当てられていると判断した場合(S20でYES)、群管理制御装置10は、処理対象の行先階呼びに係る利用者に対して利用者番号pを設定(記憶)する(S28)。
群管理制御装置10は、計算対象の出発階fが割当変更不可能階か否かを判断する(S29)。なお、群管理制御装置10は、割当変更不可能階を示す情報を、記憶部12にデータとして予め格納している。
計算対象の出発階fが割当変更不可能階である場合(S29でYES)、群管理制御装置10は、利用者番号pの利用者の予測待ち時間wt[p]が、予測待ち時間最大値max_wt[c]よりも大きいか否かを判断する(S30)。
予測待ち時間wt[p]が予測待ち時間最大値max_wt[c]よりも大きい場合(S30でYES)、群管理制御装置10は、予測待ち時間wt[p]を最大値max_wt[c]として設定(記憶)する(S31)。
予測待ち時間wt[p]が予測待ち時間最大値max_wt[c]よりも大きくない場合(S30でNO)、または、ステップS31を実行した場合、あるいは、計算対象の出発階fが割当変更不可能階でない場合(S29でNO)、群管理制御装置10は予測待ち時間wt[p]の合計値sum_wt[c]として、現在の予測待ち時間wt[p]の合計値sum_wt[c]に当該利用者番号pの利用者の予測待ち時間wt[p]を加算する(S32)。
群管理制御装置10は、予測乗車時間合計値sum_bt[c]として、現在の予測乗車時間合計値sum_bt[c]に当該利用者番号pの利用者の予測乗車時間bt[p]を加算した値を設定する(S33)。
群管理制御装置10は、c号機に既に割り当てられている出発階f、行先階dの全ての行先階呼びについて、ステップS28〜S33の処理が完了したか否かを判断する(S34)。
c号機に既に割り当てられている出発階f、行先階dの全ての行先階呼びについての上記の処理が完了していない場合(S34でNO)、群管理制御装置10は、ステップS28以後の処理を再度実行する。
c号機に既に割り当てられている出発階f、行先階dの全ての行先階呼びについて上記の処理が完了した場合(S34でYES)、群管理制御装置10は、前述のステップS21以後の処理を実行する。
3.作用
本実施形態による作用について説明する。新規行先階呼びが発生すると、群管理制御装置10により、各エレベータ60(号機)について、前述の複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]が求められ、当該評価値E[c]が最も小さい号機が新規行先階呼びに割り当てられる。その場合において、本実施形態では、複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者が当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値が含まれている。そのため、仮割当てしたときに、割当変更不可能階における予測待ち時間最大値max_wt[c]が他の号機と比べて大きい号機は、評価値E[c]についても他の号機と比べて大きくなりやすく、その結果、新規行先階呼びが割り当てられにくくなる。つまり、仮割当てしたときに、割当変更不可能階における予測待ち時間最大値max_wt[c]が他の号機と比べて大きい号機に対しては、新規行先階呼びの割当てが抑制される。したがって、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(実施形態2)
実施形態1では、評価値E[c]を求めるための複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値が含まれているが、実施形態2では、前記一のパラメータとして、予測待ち時間最大値max_wt[c]に代えて、c号機に割り当てられている全利用者(全行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]に比例する値が含まれる。
具体的処理について、図8を参照して説明する。図8は、実施形態2に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。なお、図8のフローチャートは、図7のフローチャートにおけるステップS30、S31、及びS24を、ステップS30A及びS24Aに置換した以外同一である。ステップの番号も同一の処理に対しては同一としている。以下、実施形態1の図7のフローチャートによる処理に対する相違点を中心に説明する。
すなわち、ステップS29において、計算対象の出発階fが割当変更不可能階である場合(S29でYES)、群管理制御装置10は、c号機に割り当てられている全利用者(全行先階呼び)に対する予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]を求める(S30A)。所定個数は、例えば2個や3個である。
平均値avg_wt[c]を求めると、群管理制御装置10は、前述のステップS32を実行する。
群管理制御装置10は、割当に関する評価値E[c]を数式2に基づいて求める(S24A)。

(式2)
E[c]=A・sum_wt[c]+B・sum_bt[c]+C・avg_wt[c]

各パラメータの定義は、実施形態1等で説明した通りである。
本実施形態によれば、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]の一時的な急激な変動による評価値E[c]の急激な変動を抑制しつつ、適切に割当号機の決定を行うことができる。
(実施形態3)
実施形態1では、評価値E[c]を求めるための複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値が含まれているが、実施形態3では、前記一のパラメータとして、予測待ち時間最大値max_wt[c]に代えて、c号機に割り当てられている全利用者(全行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
具体的処理について、図9を参照して説明する。図9は、実施形態3に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。なお、図9のフローチャートは、図7のフローチャートのステップS30、S31、及びS24を、ステップS30B及びS24Bに置換した以外同一である。ステップの番号も同一の処理に対しては同一としている。以下、実施形態1の図7のフローチャートによる処理に対する相違点を中心に説明する。
すなわち、ステップS29において、計算対象の出発階fが割当変更不可能階である場合(S29でYES)、群管理制御装置10は、c号機に割り当てられている全利用者(全行先階呼び)に対する予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値sum2_wt[c]を求める(S30B)。所定個数は、例えば2個や3個である。
合計値sum2_wt[c]を求めると、群管理制御装置10は、前述のステップS32を実行する。
群管理制御装置10は、割当に関する評価値E[c]を数式3に基づいて求める(S24B)。

(式3)
E[c]=A・sum_wt[c]+B・sum_bt[c]+C・sum2_wt[c]

各パラメータの定義は、実施形態1等で説明した通りである。
本実施形態によれば、実施形態2同様、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]の一時的な急激な変動による評価値E[c]の急激な変動を抑制しつつ、適切に割当号機の決定を行うことができる。
(実施形態4)
前記各実施形態では、行先階の登録(指定)は行先階登録装置30を利用して行われる。しかし、近年、行先階登録装置30だけでなく、利用者の所持する、無線通信可能なスマートフォン等の情報通信端末を利用して行先階を登録(指定)可能な行先階登録システムがある。本実施形態は、このようなシステムに適した技術を提供する。以下、詳しく説明する。
このようなシステムにおいて、利用者の所持する情報通信端末を利用して行先階の登録(指定)が行われた場合、当該利用者の情報通信端末に割当変更の情報を無線通信で送信することにより、割当変更を利用者に報知可能である。そこで、本実施形態では、情報通信端末を利用して行先階登録(行先階指定)が行われた場合、群管理制御装置10は、当該行先階に係る行先階呼びの出発階が割当変更不可能階である場合でも、当該出発階が割当変更可能階であるものとして割当処理を行う。また、群管理制御装置10は、以後、必要に応じて割当変更を行い、情報通信端末に割当変更情報を送信する。
具体的には、群管理制御装置10は、行先階登録装置30でなく、情報通信端末を利用して行先階の登録が行われた場合には、当該行先階登録に係る利用者の予測待ち時間wt[p]を、予測待ち時間最大値max_wt[c]の設定対象としない。より具体的には、群管理制御装置10は、行先階登録装置30からでなく、情報通信端末から受信した割当依頼情報に係る行先階呼びについては、図7のフローチャートのステップS29の判断において、当該行先階呼びの出発階fに行先階インジケータ120(行先階表示器)が設けられているか否かによらず、出発階fが割当変更不可能階でない(NO)と判断する。これにより、当該行先階呼びの出発階fが割当変更不可能階である場合でも、当該出発階fが割当変更可能階であるものとして割当処理が行われる。
本例では、ハードウェアとして、図10に示すように、情報通信端末CTとの間で割当依頼情報、割当号機情報、割当変更情報等を無線通信により伝送可能とする通信装置130が追加され、入出力インタフェース13に接続されている。情報通信端末CTには、専用のアプリケーション(プログラム)がインストールされている。専用のアプリケーションは、情報通信端末CT(コンピュータ)を、出発階及び行先階に応じた割当依頼情報を生成可能とする割当依頼生成手段、割当号機情報を受信して表示部等に報知させる手段、割当変更情報を受信して表示部等に報知させる手段、として機能させる。無線通信のための技術や規格としては種々の公知のものが利用可能である。本例によれば、行先階登録(行先階指定)に利用された手段に応じて適切に利用者の長待ちを抑制できる。
(実施形態5)
実施形態1では、予測待ち時間最大値max_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者の予測待ち時間wt[p]のうちの最大の予測待ち時間である。しかし、予測待ち時間最大値max_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうちの最大の予測待ち時間であってもよい。
図11は、実施形態5に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、図7のフローチャートにおけるステップS29を削除した点以外同一である。
本実施形態においては、実施形態1のステップS29におけるf階が割当変更不可能階であるか否かの判断が省略されているため、ステップS30〜S33では、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうちの最大の予測待ち時間が、予測待ち時間最大値max_wt[c]として設定されることとなる。
そして、ステップS24において、この予測待ち時間最大値max_wt[c]を前述の(式1)に代入することにより、割当に関する評価値E[c]が求められることとなる。
本実施形態では、複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者の予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値が含まれている。そのため、仮割当てしたときに、予測待ち時間最大値max_wt[c]が他の号機と比べて大きい号機は、評価値E[c]についても他の号機と比べて大きくなりやすく、その結果、新規行先階呼びが割り当てられにくくなる。つまり、仮割当てしたときに、予測待ち時間最大値max_wt[c]が他の号機と比べて大きい号機に対しては、新規行先階呼びの割当てが抑制される。そのため、各階において当該号機の乗車待ちをしている利用者の待ち時間が長くなるのが抑制される。つまり、各階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。ここで、割当変更可能階では、前述のように、予測待ち時間が所定時間以上になると、割当変更を行うことができるため、長待ちはもともと発生しにくい。したがって、利用者の待ち時間が長くなりやすい階床は、実質的に割当変更不可能階となる。そのため、予測待ち時間最大値max_wt[c]として設定されるのは、実質的に、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の予測待ち時間となる。そのため、仮割当てしたときに、割当済の階として割当変更不可能階が含まれている場合には、割当変更不可能階において当該号機の乗車待ちをしている利用者の待ち時間が予測待ち時間最大値max_wt[c]として設定されやすく、その結果、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちが抑制される。
(実施形態6)
実施形態2では、平均値avg_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値である。しかし、平均値avg_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値であってもよい。
図12は、実施形態6に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、図8のフローチャートにおけるステップS29を削除した点以外同一である。
本実施形態においては、実施形態2のステップS29におけるf階が割当変更不可能階であるか否かの判断が省略されているため、ステップS30A〜S33では、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値が、平均値avg_wt[c]として設定されることとなる。
そして、ステップS24Aにおいて、この平均値avg_wt[c]を前述の(式2)に代入することにより、割当に関する評価値E[c]が求められることとなる。
本実施形態によれば、複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]に比例する値を用いる場合において、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]の一時的な急激な変動による評価値E[c]の急激な変動を抑制しつつ、適切に割当号機の決定を行うことができる。
(実施形態7)
実施形態3では、合計値sum2_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値である。しかし、合計値sum2_wt[c]は、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値であってもよい。
図13は、実施形態7に係る群管理制御装置によるエレベータの割当処理を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、図9のフローチャートにおけるステップS29を削除した点以外同一である。
本実施形態においては、実施形態3のステップS29におけるf階が割当変更不可能階であるか否かの判断が省略されているため、ステップS30B〜S33では、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値が、合計値sum2_wt[c]として設定されることとなる。
そして、ステップS24Bにおいて、この合計値sum2_wt[c]を前述の(式3)に代入することにより、割当に関する評価値E[c]が求められることとなる。
本実施形態によれば、複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、全利用者(全ての階の利用者)の予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の合計値sum2_wt[c]に比例する値を用いる場合において、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間wt[p]の一時的な急激な変動による評価値E[c]の急激な変動を抑制しつつ、適切に割当号機の決定を行うことができる。
4.まとめ
(1)実施形態5〜7のエレベータの群管理制御装置10は、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる。
群管理制御装置10は、新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる制御部11を備える。
制御部11は、
複数台のエレベータ60A〜60Cについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]を求め、
求めた評価値E[c]が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成されている。
制御部11は、
仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間wt[p]を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値、または予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]あるいは合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
これにより、乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。したがって、所定の割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちについても抑制できる。
(2)実施形態1〜4のエレベータの群管理制御装置10は、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる。
群管理制御装置10は、新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる制御部11を備える。
制御部11は、
複数台のエレベータ60A〜60Cについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]を求め、
求めた評価値E[c]が最も小さいエレベータに新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成されている。
制御部11は、
仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間wt[p]を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値、または予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]あるいは合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
これにより、所定の割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(3)実施形態1〜4の群管理制御装置10において、
所定の割当変更不可能階は、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更することを利用者へ案内する装置としての行先階インジケータ120(行先階表示器)が乗場に設けられていない階である。
これにより、行先階インジケータ120(行先階表示器)等の割当変更することを利用者へ案内する装置が乗場に設けられていない階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(4)実施形態4の群管理制御装置10において、
制御部11は、利用者が所持する所定の情報通信端末CTで指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当て可能に構成され、
制御部11は、当該新規行先階呼びの出発階が所定の割当変更不可能階である場合でも、出発階が割当変更可能階であるものとして、新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる。
これにより、行先階登録(行先階指定)に利用された手段に応じて適切に利用者の長待ちを抑制できる。
(5)実施形態1〜7のエレベータの群管理システムは、
乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階登録装置30(行先階指定装置)と、
行先階登録装置30(行先階指定装置)で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御装置10と、を備える。
これにより、エレベータの群管理システムにおいて、乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(6)実施形態1〜7のエレベータシステムは、
複数台のエレベータ60A〜60Cと、
乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階登録装置30(行先階指定装置)と、
行先階登録装置30(行先階指定装置)で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御装置10と、を備える。
これにより、エレベータシステムにおいて、乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(7)実施形態5〜7のエレベータの群管理制御方法では、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる。
群管理制御方法では、
複数台のエレベータ60A〜60Cについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]を求め、
求めた評価値E[c]が最も小さいエレベータを新規行先階呼びに実際に割り当てる。
その場合において、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間wt[p]を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値、または予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]あるいは合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
これにより、乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。したがって、所定の割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちについても抑制できる。
(8)実施形態1〜4のエレベータの群管理制御方法では、乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータ60A〜60Cのいずれかに割り当てる。
群管理制御方法では、
複数台のエレベータ60A〜60Cについて、それぞれ、新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータに基づいて割当に関する評価値E[c]を求め、
求めた評価値E[c]が最も小さいエレベータを新規行先階呼びに実際に割り当てる。
その場合において、仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間wt[p]を求め、
複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間wt[p]のうちの最大の値である予測待ち時間最大値max_wt[c]に比例する値、または予測待ち時間wt[p]のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間wt[p]の平均値avg_wt[c]あるいは合計値sum2_wt[c]に比例する値が含まれる。
これにより、所定の割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、所定の割当変更不可能階は、エレベータ60A〜60Cの行先階を表示する行先階インジケータ120(行先階表示器)が乗場に設けられていない階である。しかし、本発明において、所定の割当変更不可能階は、例えば、エレベータの運行制御上の理由あるいはエレベータやビルの物理的な理由等その他の理由により割当変更ができない階であってもよい。また、行先階インジケータが設置されていなくても、例えば「8、9階行きの利用者はA号機へ乗車ください」等のメッセージを音声案内する装置あるいは文字情報で表示する装置が設置されていれば割当変更は可能となる。従って、行先階インジケータが設置されておらず、且つこのような装置が設置されていない階を割当変更不可能階としてもよい。また、行先階インジケータが設置されていても、割当変更を案内する機能を有さなければ、その階は割当変更不可能階としてもよい。
前記各実施形態では、制御部11、31、41は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部12、32、42から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現している。つまり、各制御部11、31、41は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されている。しかし、各制御部11、31、41は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成してもよい。
前記各実施形態では、行先階指定装置として、利用者の操作により行先階を指定可能な行先階登録装置30を例示した。しかし、本発明において、行先階指定装置はこれに限定されない。例えば、行先階指定装置は、セキュリティゲートであってもよい。すなわち、ビルによっては、エレベータ乗場の近傍に、エレベータ乗場への利用者の進入を許可または遮断するためのセキュリティゲートが配置される場合があり、さらに、当該セキュリティゲートのカードリーダで読み取られたIDカードのカードIDに基づいて当該利用者の行先階を自動で指定する場合がある。本発明において、行先階指定装置は、このようなセキュリティゲートであってもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
30 行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
40、40A〜40C エレベータ制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 入出力インタフェース
60、60A〜60C エレベータ
120 行先階インジケータ
130 通信装置
CT 情報通信端末
Dr 乗車扉
PL 号機名表示

Claims (8)

  1. 乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御装置であって、
    前記新規行先階呼びを前記複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記複数台のエレベータについて、それぞれ、前記新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
    求めた評価値が最も小さいエレベータに前記新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成され、
    前記制御部は、
    仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
    前記複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または前記予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる、
    エレベータの群管理制御装置。
  2. 乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御装置であって、
    前記新規行先階呼びを前記複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記複数台のエレベータについて、それぞれ、前記新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
    求めた評価値が最も小さいエレベータに前記新規行先階呼びを実際に割り当てるように構成され、
    前記制御部は、
    仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
    前記複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または前記予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる、
    エレベータの群管理制御装置。
  3. 前記所定の割当変更不可能階は、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更することを利用者へ案内する装置が乗場に設けられていない階である、
    請求項2に記載のエレベータの群管理制御装置。
  4. 前記制御部は、利用者が所持する所定の情報通信端末で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当て可能に構成され、
    前記制御部は、当該新規行先階呼びの出発階が前記所定の割当変更不可能階である場合でも、当該出発階が割当変更可能階であるものとして、前記新規行先階呼びを前記複数台のエレベータのいずれかに割り当てる、
    請求項2または請求項3に記載のエレベータの群管理制御装置。
  5. 乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階指定装置と、
    前記行先階指定装置で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベータの群管理制御装置と、を備えた、
    エレベータの群管理システム。
  6. 複数台のエレベータと、
    乗場またはその近傍に配置され、利用者が行先階を指定するための行先階指定装置と、
    前記行先階指定装置で指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベータの群管理制御装置と、を備えた、
    エレベータシステム。
  7. 乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御方法であって、
    前記複数台のエレベータについて、それぞれ、前記新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
    求めた評価値が最も小さいエレベータに前記新規行先階呼びを実際に割り当てる場合において、
    仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
    前記複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または前記予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる、
    エレベータの群管理制御方法。
  8. 乗場またはその近傍で利用者により指定された行先階に係る新規行先階呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てるエレベータの群管理制御方法であって、
    前記複数台のエレベータについて、それぞれ、前記新規行先階呼びを仮割当てして、仮割当てしたエレベータの運行状態を示す複数のパラメータの値に基づいて割当に関する評価値を求め、
    求めた評価値が最も小さいエレベータに前記新規行先階呼びを実際に割り当てる場合において、
    仮割当てしたエレベータに割り当てられている全利用者のうち出発階が所定の割当変更不可能階である利用者のそれぞれについて、当該エレベータに乗車可能となるまでの予測待ち時間を求め、
    前記複数のパラメータのうちの一のパラメータとして、求めた予測待ち時間のうち最大の予測待ち時間に比例する値、または前記予測待ち時間のうち長い方から所定個数分の予測待ち時間の平均値あるいは合計値に比例する値が含まれる、
    エレベータの群管理制御方法。
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