JP6950777B2 - エレベータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータシステムに関する。
複数台のエレベータを有するエレベータシステムにおける呼びの登録方式として、乗場行先階登録方式がある。乗場行先階登録方式では、通例、エレベータ乗場やその近傍に、利用者による行先階登録を受け付ける行先階登録装置が設けられる。行先階登録装置において利用者により行先階が登録されると、当該利用者が乗車すべきエレベータ(割当号機)が群管理制御装置により決定され、割当号機を示す情報が行先階登録装置により表示される。
また、エレベータ乗場には、行先階登録装置とは別に、各エレベータの乗場扉の近傍において、各エレベータの行先階を案内する行先階インジケータが設けられる場合がある(特許文献1参照)。
特開2017−52621号公報
乗場行先階登録方式では、予測外れ等により利用者の予測待ち時間が極端に大きくなった場合、待ち時間を短縮するために、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更する場合がある。割当変更を行った場合、割当変更元のエレベータの行先階インジケータに割当変更の内容が表示される。
ここで、行先階インジケータは、コスト削減等のために、利用者の発生が少ない階床等には設置されない場合がある。行先階インジケータが設置されない場合、当該階床で乗車待ちをしている利用者に割当変更を報知できない。そのため、待ち時間が長くなる場合でも割当変更ができず、利用者に長待ちを強いることとなる。
本発明は、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制可能なエレベータシステムを提供する。
本発明のエレベータシステムは、
利用者により乗車前に登録された行先階呼びの出発階及び行先階を複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御装置と、
各エレベータのかごに設けられ、利用者への報知を行う報知装置と、を備え、
制御装置は、
出発階が、制御装置が割り当てた割当エレベータを他のエレベータに割当変更することができない割当変更不可能階であり、かつ割当エレベータが出発階へ到着するまでの利用者の待ち時間が第1所定時間以上であるときは、割当エレベータ以外のエレベータのうち第1所定時間よりも短い第2所定時間以内で出発階へ到着可能なエレベータに行先階呼びを追加割り当てし、
追加割り当てした追加割当エレベータが出発階に到着したときに、追加割当エレベータのかごの報知装置に、利用者に乗車を促すメッセージを報知させる。
本発明によれば、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける各階床のエレベータ乗場の平面図 実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図 実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階以外の階のエレベータ乗場を示す図 実施の形態1におけるエレベータシステムの電気的構成を示すブロック図 実施の形態1における行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図 実施の形態1における号機制御装置の電気的構成を示すブロック図 実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図(行先階インジケータにおいて割当変更が表示されている状態を示す図) 実施の形態1における群管理制御装置の追加割当処理を説明したフローチャート 実施の形態1における群管理制御装置の追加割当処理を説明したフローチャート 実施の形態1における号機制御装置の音声アナウンス出力処理を示すフローチャート 実施の形態1の作用を説明した図 実施の形態2に係るエレベータシステムの電気的構成を示すブロック図
(実施の形態1)
本発明の実施の形態に係るエレベータシステムについて、図面を参照して説明する。
1.構成
1−1.エレベータシステムの概要
本実施の形態に係るエレベータシステムの概要について説明する。図1は、実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける各階床のエレベータ乗場の平面図である。本実施の形態に係るエレベータシステムは、複数台のエレベータ(以下適宜「号機」という)60A〜60Hを備える。エレベータ60A〜60Hは、エレベータ乗場を挟んで4台ずつ対向配置されている。なお、以下では適宜、各エレベータを単に「エレベータ60」という場合がある。本実施の形態のエレベータシステムでは、一例として1号機から8号機の8台のエレベータ60A〜60Hが設けられた例を示すが、本発明は2台以上のエレベータを有するエレベータシステムに広く適用できる。
本実施の形態に係るエレベータシステムでは、乗場行先階登録方式を採用しており、ビルの各階のエレベータ乗場には、利用者による行先階の登録を受け付ける行先階登録装置30が設けられている。
図2Aは、実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場の一部の正面図である。図2Bは、実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階以外の階のエレベータ乗場の一部の正面図である。図2A、図2Bでは、エレベータ60A〜60Hのうちエレベータ60A〜60Cのみを示している。ここで、特定階とは例えば当該ビルの外部につながるロビー階である。外部からビルへ入場したビルの利用者は特定階を経由して他の階に移動することとなる。
各階のエレベータ乗場には、各エレベータ60A〜60Hの乗車扉Drの近傍において、各エレベータ60A〜60Hの号機名を表示する号機名表示PLが設けられている。利用者は、複数台のエレベータ60A〜60Hのうち自己に割り当てられたエレベータに号機名表示PLを確認して乗車する。
図2Aに示すように、特定階のエレベータ乗場には、複数台のエレベータ60A〜60Hのそれぞれに対応付けて行先階インジケータ120が設けられている。
一方、図2Bに示す特定階以外の階のエレベータ乗場には、行先階インジケータ120は設けられていない。
1−2.エレベータシステムの構成
1−2−1.概要
本実施の形態におけるエレベータシステムの構成を説明する。図3は、実施の形態1におけるエレベータシステムの電気的構成を示すブロック図である。エレベータシステムは、複数台のエレベータ60A〜60Hと、群管理制御装置10と、複数台の行先階登録装置30と、複数台の号機制御装置40A〜40Hと、複数台の行先階インジケータ120とを有する。群管理制御装置10は、号機制御装置40A〜40Hを介してエレベータ60A〜60Hの運行を統合的に制御する。行先階インジケータ120は、前述したように特定階にのみ配置される。
エレベータシステムでは、前述のように、行先階登録方式を採用しており、新規に発生した行先階呼び(以下適宜「新規行先階呼び」という)を、複数台のエレベータ60のうちのいずれかに割り当てる制御を行う。具体的な制御については後述する。
エレベータシステムを構成する各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、エレベータシステムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
各エレベータ(各号機)60A〜60Hは、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。
1−2−2.群管理制御装置
群管理制御装置10は、行先階登録装置30を利用して利用者により登録された行先階に関する行先階呼びを、複数台のエレベータ60A〜60Hのうちのいずれかに割り当てる制御を行う。なお、行先階呼びをエレベータに割り当てることを、以下において、行先階をエレベータに割り当てるという場合がある。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、図3に示すように、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13とを備える。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10と、行先階登録装置30、号機制御装置40(40A〜40H)、及び行先階インジケータ120との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換して行先階登録装置30、号機制御装置40、及び行先階インジケータ120に出力する。また、入出力インタフェース13は、行先階登録装置30、号機制御装置40、及び行先階インジケータ120から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1−2−3.行先階登録装置
図4は、実施の形態1における行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。行先階登録装置30は、利用者による行先階の登録(入力)を受け付ける装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部32には、データとして、例えば、行先階登録装置30の装置識別情報が格納されている。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
操作部35は、利用者による行先階の入力を受け付けるインタフェースである。操作部35は、操作部35に対する操作内容に応じた信号を制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく表示を行う。
表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成されている。なお、表示部34と操作部35とは、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。また、操作部35は、ハードウェア式のテンキー等により構成されてもよい。
1−2−4.号機制御装置
号機制御装置40A〜40H(1号機制御装置40A、2号機制御装置40B、…、8号機制御装置40H)は、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A〜60Hの巻上機61(モータ)等の動作を制御することにより、各エレベータ60A〜60Hのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、号機制御装置40A〜40Hは、対応するエレベータ60A〜60Hのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報を含むかご状態信号を群管理制御装置10に出力する。また、号機制御装置40A〜40Hは、対応するかご内に配置されたスピーカ50から音声アナウンスを出力させる。なお、複数台の号機制御装置40A〜40Hは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各号機制御装置を「号機制御装置40」という。
図5は、実施の形態1における号機制御装置40(40A〜40H)の電気的構成を示すブロック図である。各号機制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を備える。
記憶部42は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の号機制御装置40の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部41は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部41は、記憶部42から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、号機制御装置40における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、号機制御装置40と群管理制御装置10、巻上機61、スピーカ50との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10、巻上機61、スピーカ50に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1−2−5.行先階インジケータ
行先階インジケータ120は、群管理制御装置10から行先階情報を受信したときに、受信した行先階情報が示す行先階を表示する。前述の図2Aにおいて、1号機の行先階インジケータ120は、1号機の行先階が4階、5階、B2階であることを表示している。2号機の行先階インジケータ120は、2号機の行先階が8階、9階であることを表示している。3号機の行先階インジケータ120は、3号機の行先階が10階、11階であることを表示している。
2.動作
2−1.動作の概要
エレベータシステムは、行先階登録装置30によって利用者の行先階の登録を受け付ける。行先階登録装置30で登録を受け付けると、登録された行先階に係る行先階呼びを、群管理制御装置10により、複数台のエレベータ60A〜60Hのうちのいずれかに割り当てる。さらに、号機制御装置40により、登録された行先階を割り当てた割当号機を、行先階の登録が行われた登録階(出発階)から、登録された行先階へ走行させるように運行制御を行う。また、登録を受け付けた行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当号機情報を受信すると、割当号機番号(割当号機名)などの情報を表示する。
2−2.群管理制御装置の動作
群管理制御装置10は、エレベータの割当処理を行う。エレベータの割当処理は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Hのうちのいずれかのエレベータに割り当てる処理である。具体的に、群管理制御装置10の制御部11は、行先階登録装置30から入出力インタフェース13を介して割当依頼信号を受信すると、エレベータの割当処理を開始する。割当依頼信号は、行先階登録装置30で登録された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Hのうちのいずれかのエレベータに割り当てることを要求する信号である。割当依頼信号には、利用者によって登録された行先階を示す行先階情報と、当該行先階の登録操作が行われた階(出発階)を示す出発階情報、および当該行先階の登録が行われた行先階登録装置30を識別する装置識別情報とが含まれる。なお、割当依頼信号が示すこれらの情報を以下適宜「割当依頼情報」という。制御部11は、割当依頼情報が示す出発階及び行先階を、エレベータ60A〜60Hのうちのいずれかに、例えばエレベータ60A〜60H(1〜8号機)毎に求めた評価値E[c]に基づいて、割り当てる。
より具体的に、制御部11は、各エレベータ60の運行情報を取得する。各エレベータ60A〜60H(1〜8号機)の運行情報は、例えば、各エレベータ60A〜60Hのかご状態(かごの位置、運転方向(走行方向)、ドアの開閉状態、荷重等を含む)を示す情報を含む。制御部11は、各エレベータ60の運行情報等に基づいて、エレベータ60A〜60Hのそれぞれについて評価値E[c]を算出する。
上記評価値E[c]の算出後、制御部11は、複数台のエレベータ60A〜60Hのうち最も高い割当適性を示す評価値E[c]を有するエレベータを選択し、選択したエレベータに新規行先階呼びを割り当てる。
制御部11は、割り当てたエレベータ60(割当号機)に対応する号機制御装置40に、割り当てた行先階呼びの出発階から行先階への走行を指示する制御信号を出力する。
制御部11は、特定階において、各エレベータ60に対応させて設けられた行先階インジケータ120に、当該エレベータ60の行先階を表示させる信号を出力する。
制御部11は、行先階呼びの割当後に、ある利用者(行先階呼び)の予測待ち時間が第1所定時間(例えば60秒)よりも大きくなった場合、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更する処理を行う。制御部11は、割当変更を行うと、特定階において各エレベータ60に対応させて設けられた行先階インジケータ120のうち、割当変更元のエレベータ60に対応する行先階インジケータ120に、当該エレベータ60の行先階変更(割当変更)を表示させる信号を出力する。
図6は、実施の形態1に係るエレベータシステムが適用されたビルにおける特定階のエレベータ乗場を示す図(行先階インジケータ120において割当変更が表示されている状態を示す図)である。本図の例では、2号機用の行先階インジケータ120に、2号機に割当済みの8階及び9階が1号機に割当変更されたことが表示されている。
ここで、制御部11は、特定階以外の階で発生した行先階呼びについては、割当変更は行わない。特定階以外の階には、行先階インジケータ120が設けられていないからである。以下、割当変更を行うことができない階を「割当変更不可能階」という。
2−3.行先階登録装置の動作
行先階登録装置30は、操作部35により、利用者による行先階の登録操作を受け付ける。行先階登録装置30の制御部31は、利用者により登録された行先階を示す行先階情報と、その行先階を登録する操作が行われた行先階登録装置30の設置階を示す出発階情報と、当該行先階登録装置30を識別する装置識別情報とを含む割当依頼信号を生成する。行先階登録装置30の制御部31は、生成した割当依頼信号を、群管理制御装置10に出力する。
また、行先階登録装置30の制御部31は、割当依頼信号に対する応答として、群管理制御装置10から、割当号機情報を受信すると、利用者によって登録された行先階と、割当号機情報が示す割当号機番号とを、表示部34に表示させる。
2−4.本発明の具体的課題
行先階インジケータ120は、コスト削減等のために、利用者の発生が少ない階床等には設置されない。行先階インジケータ120が設置されていない階床では、予測待ち時間が長くなった場合でも、乗車待ちをしている利用者に割当変更を報知できない。したがって、割当変更を行うことができない。本実施の形態では、このように割当変更が不可能である場合でも、乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制することを課題とする。
このような課題を解決するために、本実施の形態では以下の構成を採用している。すなわち、本実施の形態のエレベータシステムの群管理制御装置10は、出発階が、群管理制御装置10が割り当てた割当号機を他のエレベータに割当変更することができない割当変更不可能階であり、かつ、割当号機が出発階へ到着するまでの利用者の待ち時間が第1所定時間P以上であるときは、割当号機以外のエレベータのうち第1所定時間Pよりも短い第2所定時間Q以内で出発階へ到着可能なエレベータに行先階呼びを追加割り当てし、号機制御装置40は、追加割り当てした追加割当号機が前記出発階に到着したときに、追加割当号機のかごのスピーカ50(報知装置の一例)に、利用者に乗車を促すメッセージを報知させる。以下、群管理制御装置10による動作について詳しく説明する。
2−5.具体的動作
群管理制御装置10により行われる追加割当処理について説明する。図7、図8は、群管理制御装置10により行われる追加割当処理を説明したフローチャートである。本フローチャートによる処理は、所定時間に1回行われる。所定時間は例えば1秒である。
群管理制御装置10は、追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上であるか否かを判断する(S101)。追加割当個数上限値Aは、全エレベータ台数に基づいて予め設定された値であり、例えば全エレベータ台数の半分の値に設定される。本実施の形態のように8台のエレベータが設けられている場合には、追加割当個数上限値Aは例えば「4」に設定される。
追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上である場合(S101でYES)、群管理制御装置10は、本フローチャートによる追加割当処理を終了する。
追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上でない場合(S101でNO)、群管理制御装置10は、変数iに1を設定する(S102)。変数iは階床を示す値であり、以下適宜、変数iを用いて「i階」という場合がある。
群管理制御装置10は、変数dに「UP」を設定する(S103)。変数dは運転方向を示し、以下適宜、変数dを用いて「d方向」という場合がある。「UP」は上方向である。
群管理制御装置10は、i階が割当変更不可能階であるか否かを判断する(S104)。
i階が割当変更不可能階である場合(S104でYES)、群管理制御装置10は、i階にd方向の割当済行先階呼びがあるか否かを判断する(S105)。
i階にd方向の割当済行先階呼びがある場合(S105でYES)、群管理制御装置10は、i階でd方向の割当済行先階呼びを持つ号機の全てを号機リストtmp_car[]に追加するとともに、号機リストtmp_car[]に追加される号機の数をリストアップ号機数NCに設定する(S106)。号機リストtmp_car[]の[]内には、号機番号が登録される。例えば、号機リストtmp_car[]の[]内が[2,5]である場合、2号機、5号機が登録されていることを意味する。なお、以下において登場するtmp_car(m)は、号機リストtmp_car[]に登録されている号機番号のうちm番目に登録されている号機番号を示す。例えば、tmp_car(1)は号機リストtmp_car[b1,b2,…,bn]の1番目に登録されている号機番号b1を示し、tmp_car(2)は号機リストtmp_car[b1,b2,…,bn]の2番目に登録されている号機番号b2を示す。より具体的には、tmp_car[b1,b2,…,bn]が例えばtmp_car[2,5]である場合、tmp_car(1)は2号機を示し、tmp_car(2)は5号機を示す。
群管理制御装置10は、変数mに1を設定する(S107)。
群管理制御装置10は、tmp_car(m)号機をcar号機に設定する(S108)。
群管理制御装置10は、car号機がi階にd方向で到着するまでの時間が第1所定時間P以上であるか否かを判断する(S109)。第1所定時間Pは、例えば60秒である。
car号機がi階にd方向で到着するまでの時間が第1所定時間P秒以上である場合(S109でYES)、群管理制御装置10は、追加割当号機の設定処理を行う(S110)。追加割当号機の設定処理の詳細については後述する。
群管理制御装置10は、追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上であるか否かを判断する(S111)。
追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上である場合(S111でYES)、群管理制御装置10は、本フローチャートによる追加割当処理を終了する。
追加割当個数sum_assignが追加割当個数上限値A以上でない場合(S111でNO)、群管理制御装置10は、変数mに1を加算し(S112)、変数mがリストアップ号機数NCよりも大きいか否かを判断する(S113)。つまり、号機リストtmp_car[]に登録されているリストアップ号機数NC分の号機の全てについてステップS108〜S110の処理が完了したか否かを判断する。
変数mがリストアップ号機数NCよりも大きい場合(S113でYES)、つまりリストアップ号機の全てについて処理が完了した場合、群管理制御装置10は、運転方向dがUP(上方向)であるか否かを判断する(S114)。
運転方向dがUP(上方向)である場合(S114でYES)、群管理制御装置10は、運転方向dにDN(下方向)を設定し(S116)、ステップS105以後の処理を実行する。つまり、運転方向dがDN(下方向)である場合についてステップS105以後の処理を実行する。
運転方向dがUP(上方向)でない場合(S114でNO)、群管理制御装置10は、i階が最上階であるか否かを判断する(S115)。
i階が最上階である場合(S115でYES)、群管理制御装置10は、本フローチャートによる追加割当処理を終了する。
i階が最上階でない場合(S115でNO)、群管理制御装置10は、変数iに1を加算し(S117)、ステップS103以後の処理を実行する。つまり、次の階床についてステップS103以後の処理を実行する。
上述したステップS109において、car号機がi階にd方向で到着するまでの時間が第1所定時間P秒以上でない場合(S109でNO)、群管理制御装置10は、上述したステップS111を実行する。
上述したステップS105において、i階にd方向の割当済行先階呼びがない場合(S105でNO)、群管理制御装置10は、上述したステップS114を実行する。
上述したステップS104において、i階が割当変更不可能階でない場合(S104でNO)、群管理制御装置10は、上述したステップS115を実行する。
図7のステップS110の追加割当号機の設定処理について、図8を参照して詳しく説明する。
群管理制御装置10は、記憶部12からcar号機の追加割当候補号機リストcand[]を取得する(S201)。具体的には、群管理制御装置10の記憶部12には、号機毎に、追加割当候補号機リストcand[]が格納されており、制御部11は記憶部12からcar号機の追加割当候補号機リストcand[]を読み出す。追加割当候補号機リストcand[]の[]内には、追加割当候補号機の号機番号が登録される。例えば、追加割当候補号機がa1,a2,…,anである場合、cand[a1,a2,…,an]のように登録される。より具体的には、例えばcand[2,4]は、2号機、4号機が登録されていることを意味する。car号機の追加割当候補号機としては、例えば、car号機に隣接する位置にある号機が予め設定されている。例えば、図10(a)に示すように、3号機に対する追加割当候補号機としては2号機と4号機が設定される。隣接する位置にある号機とするのは、追加割当候補号機の中から設定される追加割当号機のスピーカ50から後述する音声アナウンスを行った際に、car号機の前で乗車待ちしている利用者に音声アナウンスを気付きやすくさせるためである。なお、以下において登場するcand(k)は、号機番号を示し、cand(1)は、追加割当候補号機リストcand[a1,a2,…,an]の1番目に登録されている号機番号a1を示し、cand(2)は、追加割当候補号機リストcand[a1,a2,…,an]の2番目に登録されている号機番号a2を示す。cand[a1,a2,…,an]がcand[2,4]である場合に、cand(1)は2号機を示し、cand(2)は4号機を示す。
群管理制御装置10は、諸パラメータを初期化する(S202)。具体的には、変数kに1を設定し、最小時間t_minに第2所定時間Qを設定し、追加割当個数sum_assignに0を設定する。第2所定時間Qは例えば25秒である。
群管理制御装置10は、追加割当候補号機cand(k)がi階にd方向で到着するまでの時間を待ち時間tとして設定する(S203)。追加割当候補号機cand(k)がi階にd方向で到着するまでの待ち時間tは、追加割当候補号機cand(k)に割り当てられている行先階呼びの出発階及び行先階、現在階などに基づいて、群管理制御装置10により逐次求められる。
群管理制御装置10は、追加割当候補号機cand(k)に追加割当した場合、追加割当候補号機cand(k)の停止数(停止階数)が増加するか否かを判断する(S204)。
追加割当候補号機cand(k)の停止数が増加する場合(S204でYES)、群管理制御装置10は、待ち時間tとして、現在の待ち時間tにペナルティ時間PENAを加算した時間を設定する(S205)。ペナルティ時間PENAは、例えば1回停止した際に、乗客を乗車させるために戸開や戸閉を行うことにより増加する時間であり、例えば10秒である。
追加割当候補号機cand(k)の停止数が増加しない場合(S204でNO)、群管理制御装置10は、ステップS205を実行しない。
群管理制御装置10は、待ち時間tが最小時間t_min未満であるか否かを判断する(S206)。
待ち時間tが最小時間t_min未満である場合(S206でYES)、群管理制御装置10は、追加割当号機assign_carに追加割当候補号機cand(k)を設定するとともに、最小時間t_minに待ち時間tを設定する(S207)。なお、本ステップS207は、ステップS212で変数kの値が変更されて、S206でYESと判断される都度、実行される。そのため、全ての追加割当候補号機cand(k)について、ステップS206の判断が終了したときに、追加割当号機assign_carが確定する。また、最小時間t_minに待ち時間tが設定されることで、ステップS206の判断の基となる最小時間t_minがより小さい値に更新される。これにより、全ての追加割当候補号機cand(k)のうち最も待ち時間tが短い追加割当候補号機cand(k)が、追加割当号機assign_carとして設定される。
待ち時間tが最小時間t_min未満でない場合(S206でNO)、群管理制御装置10は、ステップS207を実行しない。つまり、現在の変数kに対応する追加割当候補号機cand(k)は、追加割当号機assign_carに設定されない。
群管理制御装置10は、追加割当候補号機リストcand[]に登録されている全号機について処理が完了したか否かを判断する(S208)。
追加割当候補号機リストcand[]に登録されている全号機についての処理が完了していない場合(S208でNO)、群管理制御装置10は、変数kに1を加算し(S212)、ステップS203以後の処理を実行する。つまり、追加割当候補号機cand(k)の追加割当候補号機リストcand[]に登録されている次の号機について、ステップS203以後の処理を実行する。
追加割当候補号機リストcand[]に登録されている全号機についての処理が完了した場合(S208でYES)、群管理制御装置10は、追加割当号機assign_carが存在するか否かを判断する(S209)。
追加割当号機assign_carが存在しない場合(S209でNO)、群管理制御装置10は、本フローチャートによる追加割当候補号機の設定処理を終了し、図7のフローチャートのステップS111以後の処理に戻る。
追加割当号機assign_carが存在する場合(S209でYES)、群管理制御装置10は、car号機に割り当てられているi階d方向の全ての行先階呼びのデータ(出発階、行先階、運転方向)と、追加割当元の割当号機の号機番号と、を含む追加割当信号を、追加割当号機assign_carの号機制御装置40に送信する(S210)。
群管理制御装置10は、追加割当個数sum_assignとして現在の追加割当個数sum_assignに1を加算した値を設定する(S211)。そして、本フローチャートによる追加割当号機の設定処理を終了し、図7のフローチャートのステップS111以後の処理に戻る。
次に、号機制御装置40により行われる音声アナウンス出力処理について説明する。図9は、号機制御装置40により行われる音声アナウンス出力処理を説明したフローチャートである。このフローチャートの処理は、号機制御装置40毎に、つまり号機毎に並行して実行される。
号機制御装置40は、群管理制御装置10から新規割当信号を受信したか否かを判断する(S301)。新規割当信号は、新規行先階呼びの出発階fl、運転方向dirと、割り当てる行先階のデータとを含み、新規行先階呼びに応答することを指令する信号である。
新規割当信号を受信した場合(S301でYES)、号機制御装置40は、新規割当信号に含まれる出発階fl、運転方向dirに対応する行先階呼びリストcall(fl,dir)に、新規割当信号に含まれる行先階のデータを追加する(S302)。なお、行先階呼びリストは、出発階になり得る全ての階床と運転方向(UPまたはDN)の全ての組み合わせについて用意されている。各行先階呼びリストには、デフォルトではデータは登録されておらず、新規割当信号を受信したときに、新規割当信号に含まれる出発階flと当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirとの組み合わせに対応する行先階呼びリストcall(fl,dir)に、新規割当信号に含まれる行先階のデータが追加(登録)される。例えば、新規割当信号に含まれる出発階flが2階、当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirがUPであり、行先階が3階である場合、2階とUPの組み合わせに対応する行先階呼びリストcall(2,UP)に、新規割当信号に含まれる行先階の3階が登録される。これを、call(2,UP)=[3]と示す。なお、この状態でさらに、出発階flが2階、当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirがUPであり、行先階が7階である新規行先階呼びの新規割当信号を受信した場合、call(2,UP)に、行先階として7階がさらに追加され、call(2,UP)=[3,7]となる。
新規割当信号を受信していない場合(S301でNO)、号機制御装置40は、ステップS302を実行しない。
号機制御装置40は、群管理制御装置10から追加割当信号を受信したか否かを判断する(S303)。追加割当信号は、追加割当行先階呼びの出発階fl、運転方向dir、追加割当元の割当号機の号機番号cと、追加割当する行先階のデータとを含み、追加割当行先階呼びに応答することを指令する信号である。
追加割当信号を受信した場合(S303でYES)、追加割当信号に含まれる追加割当元の割当号機の号機番号c,出発階fl、運転方向dirに対応する追加割当行先階呼びリストadd_call(c,fl,dir)に、追加割当信号に含まれる行先階のデータを追加する(S304)。なお、追加割当行先階呼びリストは、全ての号機と、出発階になり得る全ての階床と、運転方向(UPまたはDN)の全ての組み合わせについて用意されている。各追加割当行先階呼びリストには、デフォルトではデータは登録されておらず、新規割当信号を受信したときに、追加割当信号に含まれる追加割当元の割当号機の号機番号cと出発階flと当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirとの組み合わせに対応する追加割当行先階呼びリストadd_call(c,fl,dir)に、追加割当信号に含まれる行先階のデータが追加(登録)される。例えば、追加割当信号に含まれる追加割当元の割当号機の号機番号cが3号機、出発階flが1階、当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirがUPであり、行先階が2階である場合、3号機と1階とUPの組み合わせに対応する追加割当行先階呼びリストadd_call(3,1,UP)に、新規割当信号に含まれる行先階の2階が登録される。これを、add_call(3,1,UP)=[2]と示す。なお、この状態でさらに、追加割当信号に含まれる追加割当元の割当号機の号機番号cが3号機、出発階flが1階、当該出発階flからの運転方向(出発方向)dirがUPであり、行先階が5階である新規行先階呼びの新規割当信号を受信した場合、追加割当行先階呼びリストadd_call(3,1,UP)に、行先階として5階がさらに追加され、add_call(3,1,UP)=[2,5]となる。
追加割当信号を受信していない場合(S303でNO)、号機制御装置40は、ステップS304を実行しない。
号機制御装置40は、当該号機制御装置40に対応する号機のかごが、停止予定階に到着したか否かを判断する(S305)。具体的に、号機制御装置40は、新規割当信号及び追加割当信号に基づいて、割当済で未応答の全ての行先階呼びについての全ての停止予定階を認識しており、それらの停止予定階のうちのいずれかにかごが停止したか否かを判断する。
停止予定階のうちのいずれかにかごが停止した場合(S305でYES)、号機制御装置40は、到着した階(到着階)の値を変数fに設定し、到着階からの運転方向を変数dに設定する(S306)。なお、到着階は、到着階から出発する際の出発階でもあり、以下では適宜、変数fを用いて「出発階f」といい、変数dを用いて「運転方向d」という。停止予定階のうちのいずれにもかごが停止していない場合(S305でNO)、ステップS301の処理に戻る。
号機制御装置40は、号機番号iに1を設定する(S307)。
号機制御装置40は、追加割当元の割当号機の号機番号i、出発階f、運転方向dに対応する追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)に1個以上の行先階呼びが含まれているか否かを判断する(S308)。
追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)に1個以上の行先階呼びが含まれている場合(S308でYES)、号機制御装置40は、追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)から、追加割当元の割当号機の号機番号iと、行先階のデータとを抽出する(S309)。
号機制御装置40は、対応号機のかご内のスピーカ50から、追加割当元の割当号機の号機番号i及び行先階のデータに基づいて、「i号機をお待ちのa1階,a2階,…,an階行きのお客様はご乗車できます」という音声アナウンスを出力させる(S310)。なお、「a1階,a2階,…,an階」の部分は、追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)に対応する行先階のデータに基づいて設定される。例えば、追加割当元の割当号機の号機番号iが「3号機」で行先階のデータに「5階」が含まれている場合において、図10(b)に示すように、追加割当号機の4号機が到着した場合、「3号機をお待ちの5階行きのお客様はご乗車できます」という音声アナウンスを出力させる。「3号機をお待ちの」というように、利用者が乗車待ちしている追加割当元の割当号機の号機番号iを明確に報知することで、追加割当号機の乗車対象となる利用者を明確にすることができる。
号機制御装置40は、追加割当個数sum_assignとして、現在の追加割当個数sum_assignから1を減算した値を設定する(S311)。
号機制御装置40は、追加割当元の割当号機の号機番号i、出発階f、運転方向dに対応する追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)の内容を空にする(S312)。
号機制御装置40は、号機番号iとして、現在の号機番号iに1を加算した値を設定する(S313)。
号機制御装置40は、号機番号iが号機台数CNよりも大きいか否かを判断する(S314)。号機台数CNは、図3の構成の場合、8である。
号機番号iが号機台数CNよりも大きくない場合(S314でNO)、号機制御装置40は、ステップS308以後の処理を実行する。つまり、次の号機について、ステップS308以後の処理を実行する。
追加割当行先階呼びリストadd_call(i,f,d)に1個以上の行先階呼びが含まれていない場合(S308でNO)、または、号機制御装置40は、号機番号iが号機台数CNよりも大きい場合(S314でYES)、出発階fと運転方向dとの組み合わせに対応する行先階呼びリストcall(f,d)の内容を空にし(S315)、ステップS301の処理に戻る。
3.作用
本実施の形態による作用について説明する。新規行先階呼びが発生すると、群管理制御装置10により、各エレベータ60(号機)について、割当に関する評価値E[c]が求められ、最適割当を示す評価値E[c]を有する号機が新規行先階呼びに割り当てられる。
しかし、乗場行先階登録方式では、前述したように、予測外れ等により割当済の利用者の予測待ち時間が極端に大きくなる場合がある。
この場合、割当変更可能階では、待ち時間を短縮するために、割当済の行先階呼びを他のエレベータに割当変更する。そして、図6に例示したように、割当変更元のエレベータの行先階インジケータ120に割当変更の内容が表示される。これにより、割当変更元のエレベータに割り当てられていた利用者は、割当変更後のエレベータに乗車することが可能となり、長待ちが抑制される。
これに対し、割当変更不可能階では、行先階インジケータ120が設けられていないため割当変更を行うことができない。しかし、本実施の形態では、割当号機が出発階へ到着するまでの利用者の待ち時間が第1所定時間P以上であるときは、割当号機以外のエレベータのうち第1所定時間Pよりも短い第2所定時間Q以内で前記出発階へ到着可能なエレベータに行先階呼びが追加割り当てされる。そして、追加割り当てした追加割当号機が出発階に到着したときに、当該追加割当号機のかごのスピーカ50から、利用者に乗車を促す音声アナウンスが出力される。そのため、利用者は、割当変更不可能階にいる場合でも、追加割当の割当号機に乗車することが可能となり、長待ちが抑制される。
また、追加割当候補号機は、追加割当元の割当号機に近接する位置にあるエレベータであるので、追加割当号機の到着に利用者が気付きやすくなる。
また、追加割り当てを行った場合でも追加割当元の割当号機への割当がそのまま残るので、利用者が追加割当号機の到着に気付かなかった場合でも当初の割当号機に乗車することができる。
また、全エレベータ台数の半分を上限として追加割り当てが行われるので、追加割り当てによってエレベータ群全体の輸送効率が大きく低下するようなことが抑制される。
また、スピーカ50から音声アナウンスにより、乗車を促すメッセージを利用者に伝達することができる。つまり、表示装置などを設けることなく簡易な構成で利用者にメッセージを伝達することができる。また、音声アナウンスの場合、音声アナウンスが出力されている方向に基づいて利用者が追加割当号機の位置を認識することができる。さらに、音声アナウンスには、行先階の情報が含まれているので、利用者は行先階を知った上で安心して追加割当号機に乗車することができる。また、自己の行先階に停止しない号機に誤って利用者が乗車することが抑制される。さらに、音声アナウンスには、割当号機番号の情報が含まれているので、追加割当号機の乗車対象でない利用者が追加割当号機に乗車することを抑制することができる。また、追加割当号機の乗車対象の利用者が、安心して追加割当号機に乗車することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2について説明する。 実施の形態1では、特定階に行先階インジケータ120が設けられている形態を説明した。しかし、本発明では、全ての階に行先階インジケータが設けられていない場合にも適用できる。つまり、全ての階が割当変更不可能階であってもよい。以下、この形態を説明する。
図11は、実施の形態2に係るエレベータシステムの電気的構成を示すブロック図である。図11では、図3の行先階インジケータ120が省略されている。そして、全ての階床で、図2Bのように行先階インジケータ120が省略された構成が採用される。
本実施の形態では、割当変更動作は行われないが、図7〜図9で説明したフローチャートに基づく動作が同様に行われる。その場合に、本実施の形態では、全ての階に関して図7のステップS104でYESと判断され、適宜、追加割当処理や音声アナウンス処理が行われることとなる。これにより、全ての階において、実施の形態1と同様の効果が得られる。
(実施の形態についてのまとめ)
(1)実施の形態のエレベータシステムは、
利用者により乗車前に登録された行先階呼びの出発階及び行先階を複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる群管理制御装置10(本発明における制御装置の一部)と、
各エレベータ60のかごに設けられ、利用者への報知を行うスピーカ50(報知装置)と、を備え、
群管理制御装置10は、
前記出発階が、群管理制御装置10が割り当てた割当号機(割当エレベータ)を他のエレベータに割当変更することができない割当変更不可能階であり、かつ、割当号機が出発階へ到着するまでの利用者の待ち時間が第1所定時間P以上であるときは、割当号機以外のエレベータのうち第1所定時間Pよりも短い第2所定時間Q以内で前記出発階へ到着可能なエレベータに行先階呼びを追加割り当てし、
号機制御装置40(本発明における制御装置の一部)は、
追加割り当てした追加割当号機が前記出発階に到着したときに、追加割当号機のかごのスピーカ50に、利用者に乗車を促すメッセージを報知させる。
これにより、割当変更不可能階で乗車待ちしている利用者の長待ちを抑制できる。
(2)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
群管理制御装置10は、割当号機以外のエレベータのうち、出発階へ第1所定時間Pよりも短い第2所定時間Q以内で到着可能で、かつエレベータ乗場において割当号機に近接する位置にあるエレベータに行先階呼びを追加割り当てする。
これにより、追加割当号機の到着に利用者が気付きやすくなる。
(3)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
群管理制御装置10は、追加割り当てを行った場合でも、割当号機への行先階呼びの割り当てをそのまま残す。
これにより、利用者が追加割当号機の到着に気付かなかった場合でも、追加割当元の割当号機に乗車することができる。
(4)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
群管理制御装置10は、全エレベータ台数の半分を上限として追加割り当てを行う。
これにより、追加割当を行った場合でも、追加割り当てによってエレベータ群全体の輸送効率が大きく低下するようなことが抑制される。
(5)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
報知装置は、音声アナウンスを行うスピーカ50(音声出力装置)である。
これにより、音声アナウンスにより、乗車を促すメッセージを利用者に伝達することができる。つまり、表示装置などを設けることなく簡易な構成で利用者にメッセージを伝達することができる。また、音声アナウンスの場合、音声アナウンスが出力されている方向に基づいて利用者が追加割当号機の位置を認識することができる。
(6)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
音声アナウンスには、行先階の情報が含まれる。
これにより、利用者は行先階を知った上で安心して追加割当号機に乗車することができる。また、自己の行先階に停止しない号機に誤って利用者が乗車することが抑制される。
(7)実施の形態のエレベータシステムにおいて、
音声アナウンスには、割当号機番号(割当エレベータの呼称の情報の一例)が含まれる。
これにより、追加割当号機の乗車対象でない利用者が追加割当号機に乗車することを抑制することができる。また、追加割当号機の乗車対象の利用者が、安心して追加割当号機に乗車することができる。
(その他の実施の形態)
前記実施の形態では、追加割当候補号機は、追加割当元の割当号機に隣接する位置にあるエレベータとした。しかし、本発明では、これに限定されない。例えば、割当号機の前で乗車待ちしている乗客に十分な音量の音声アナウンスを到達させることができるときは、さらに隣の号機を追加割当候補号機に設定してもよい。また、エレベータ台数が例えば6台未満でエレベータ乗場が狭く、いずれの号機から音声アナウンスを出力した場合でも、エレベータ乗場内の各号機の前で乗車待ちしているほとんどの乗客に十分な音量の音声アナウンスを到達させることができるときは、追加割当元の割当号機との位置とは無関係に、全ての号機を追加割当候補号機に設定してもよい。
前記実施の形態では、割当変更不可能階は、エレベータ60A〜60Hの行先階を表示する行先階インジケータ120(行先階表示器)が乗場に設けられていない階である。しかし、割当変更不可能階は、例えば、エレベータの運行制御上の理由あるいはエレベータやビルの物理的な理由等その他の理由により割当変更ができない階であってもよい。また、行先階インジケータが設置されていても割当変更を案内する機能を有していない場合、その階は割当変更不可能階としてもよい。
前記実施の形態では、各装置の制御部は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現する。つまり、各制御部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。しかし、各制御部は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成されてもよい。
前記実施の形態では、ネットワークNWはEthernetであり、各装置の入出力インタフェースはLANアダプタ等を利用して構成されている。しかし、これは一例であり、ネットワークNWは、例えばIEEE規格に準拠した無線LANで構成され、入出力インタフェースは無線LANアダプタ等で構成されてもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
30 行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
40、40A〜40H 号機制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 入出力インタフェース
50 スピーカ
61 巻上機
60、60A〜60H エレベータ
120 行先階インジケータ

Claims (7)

  1. 利用者により乗車前に登録された行先階呼びの出発階及び行先階を複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御装置と、
    各エレベータのかごに設けられ、利用者への報知を行う報知装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記出発階が、乗場に行先階インジケータが設置されていないことにより、前記制御装置が割り当てた第1割当エレベータを他のエレベータに割当変更することができない割当変更不可能階であり、かつ前記第1割当エレベータが前記出発階へ到着するまでの利用者の待ち時間が第1所定時間以上であるときは、前記第1割当エレベータ以外のエレベータのうち前記第1所定時間よりも短い第2所定時間以内で前記出発階へ到着可能な第2エレベータに前記行先階呼びを追加割り当てし、
    追加割り当てした前記第2割当エレベータが前記出発階に到着したときに、前記第2割当エレベータのかごに設けられた報知装置から前記第1割当エレベータに割当済で前記出発階の乗場にいる前記利用者に向けて、前記第2割当エレベータへの乗車を促すメッセージを報知させる、
    エレベータシステム。
  2. 前記制御装置は、前記第1割当エレベータ以外のエレベータのうち、前記第2所定時間以内で前記出発階へ到着可能で、かつエレベータ乗場において前記第1割当エレベータに近接する位置にある前記第2エレベータに前記行先階呼びを追加割り当てする、
    請求項1に記載のエレベータシステム。
  3. 前記制御装置は、追加割り当てを行った場合でも、前記第1割当エレベータへの前記行先階呼びの割り当てをそのまま残す、
    請求項1または2に記載のエレベータシステム。
  4. 前記制御装置は、全エレベータ台数の半分を上限として追加割り当てを行う、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のエレベータシステム。
  5. 前記報知装置は、音声アナウンスを行う音声出力装置である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のエレベータシステム。
  6. 前記音声アナウンスには、前記利用者の行先階の情報が含まれる、
    請求項5に記載のエレベータシステム。
  7. 前記音声アナウンスには、前記利用者に割り当てられた前記第1割当エレベータの呼称の情報が含まれる、
    請求項5に記載のエレベータシステム。
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