以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、本明細書において、三次元直交座標系のX軸及びY軸は水平線に平行であり、Z軸は鉛直線に平行である。Z軸の正方向は、重力方向と反対方向であり、上方向を示し、Z軸の負方向は、重力方向であり、下方向を示す。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る支持装置1を示す斜視図である。図1に示すように、支持装置1は、天井板のような取付板Aに取り付けられる。そして、支持装置1は照明器具を支持する。つまり、照明器具は支持装置1に取り付けられる。その結果、照明器具は、支持装置1を介して取付板Aに取り付けられる。なお、照明器具は、例えば、ダウンライトである。
具体的には、支持装置1は、プレート3と、枠体5と、複数の接続部7(実施形態1では、2つの接続部7)とを備える。プレート3は、複数の支持部15(実施形態1では、2つの支持部15)を含む。枠体5は、鍔部21と、筒部22とを含む。接続部7は、棒状部材としてのボルト41と、螺合部材としてのナット42とを含む。プレート3、枠体5、及び接続部7は、例えば、金属製である。
プレート3は取付板Aの上面AUに配置される。接続部7は枠体5に固定される。そして、接続部7及び筒部22が取付板Aの取付孔Bを貫通するように、枠体5及び接続部7は下面AL側から上方向D1に移動される。なお、取付孔Bは略円形状である。さらに、枠体5及び接続部7は回転方向D2に回転される。さらに、枠体5及び接続部7は自重により下方向D3に移動される。そして、接続部7が支持部15に当接すると、支持部15は、接続部7を介して枠体5を支持し、接続部7は、プレート3と枠体5とを接続する。さらに、ナット42を回転させると、枠体5が上方向D1に移動し、鍔部21が取付板Aの下面ALに当接する。その結果、プレート3と鍔部21とで取付板Aが挟まれ、支持装置1が取付板Aに取り付けられる。なお、上面AUは、例えば、天井裏側の面であり、下面ALは、例えば、室内側の面である。
次に、図2〜図7を参照して、プレート3について説明する。図2は、プレート3を下方から見たときの斜視図である。図3は、プレート3を下方から見たときの平面図である。
図2及び図3に示すように、プレート3は本体部9をさらに含む。本体部9は、略C字状であり、略板状である。本体部9は、略円弧状の外縁9aと、略円弧状の内縁9bと、一対の端縁9cとを有する。外縁9aは略C字状である。内縁9bは略C字状である。
一対の端縁9cのうちの一方の端縁9cは、外縁9aの両端のうちの一方端から、内縁9bの両端のうちの一方端まで延びている。一対の端縁9cのうちの他方の端縁9cは、外縁9aの両端のうちの他方端から、内縁9bの両端のうちの他方端まで延びている。
一対の端縁9cは、互いに対向するとともに離間している。そして、一方の端縁9cは、他方の端縁9cに向かって凸状に湾曲している。他方の端縁9cは、一方の端縁9cに向かって凸状に湾曲している。端縁9cの各々は、略曲線状である。
端縁9cの各々は、略弧状の第1縁13aと、略弧状の第2縁13bとを含む。第1縁13aは、外縁9aと第2縁13bとの間に形成される。第2縁13bは、内縁9bと第1縁13aとの間に形成される。第2縁13bの曲率は、第1縁13aの曲率よりも小さい。
プレート3は、第1開口OP1と、第2開口OP2とを有する。具体的には、内縁9bは第1開口OP1を規定する。一対の端縁9cは第2開口OP2を規定する。第2開口OP2は、第1開口OP1に連通する。
プレート3は、複数の第1凸部11(実施形態1では、4つの第1凸部11)と、複数の第2凸部12(実施形態1では、4つの第2凸部12)とをさらに含む。
第1凸部11は、本体部9に形成され、略板状である。具体的には、第1凸部11は、図4に示すように、本体部9の下面9eから突出するように、本体部9から延びている。第1凸部11は、本体部9に対して略直角を形成する。複数の第1凸部11のうちの2つの第1凸部11は、互いに対向し、他の2つの第1凸部11は、互いに対向する。図2に示すように、複数の第1凸部11は第1円周CK1上に配置される。図3に示すように、複数の第1凸部11は、略円形状の取付孔B1の縁に沿って配置される。取付孔B1は、天井板のような取付板に形成される。第1凸部11は、取付孔B1を規定する壁面b1よりも、プレート3の径方向内側に配置される。
第2凸部12は、本体部9に形成され、略板状である。具体的には、第2凸部12は、図4に示すように、本体部9の下面9eから突出する。第2凸部12は、本体部9に対して鋭角を形成するように、本体部9に対して傾斜している。複数の第2凸部12は、それぞれ、複数の第1凸部11に対向している。図2に示すように、複数の第2凸部12は第2円周CK2上に配置される。図3に示すように、複数の第2凸部12は、略円形状の取付孔B2の縁に沿って配置される。取付孔B2は、天井板のような取付板に形成される。取付孔B2の半径r2(直径の例:2×r2=150mm)は取付孔B1の半径r1(直径の例:2×r1=125mm)よりも大きい。第2凸部12は、取付孔B2を規定する壁面b2よりも、プレート3の径方向内側に配置される。
引き続き、図2及び図3を参照して、第1凸部11と第2凸部12とを関連付けて説明する。第2凸部12は、本体部9の外縁9aと第1凸部11との間に配置される。プレート3の中心軸線AX1から第2凸部12までの距離R2は、中心軸線AX1から第1凸部11までの距離R1よりも長い。距離R2は第2円周CK2の半径R2を示し、距離R1は第1円周CK1の半径R1を示す。従って、第2円周CK2の半径R2は、第1円周CK1の半径R1よりも大きい。第1凸部11は、内縁9bよりも、プレート3の径方向外側に配置される。第2凸部12は、第1凸部11よりも、プレート3の径方向外側に配置される。なお、中心軸線AX1は第1開口OP1の中心軸線を示す。
図4を参照して、引き続き、第1凸部11及び第2凸部12について説明する。図4は、第1凸部11及び第2凸部12を示す側面図である。図4では、図2及び図3に示す方向D4から、第1凸部11及び第2凸部12を見ている。また、図4では、説明の便宜のため、枠体5の鍔部21を図示している。
図4に示すように、第1凸部11及び第2凸部12の各々は、本体部9から、枠体5の鍔部21に向かって突出している。鍔部21は本体部9の下方に配置される。第2凸部12は、本体部9に対して鋭角θを形成するように、鍔部21の側に傾斜している。
本体部9の下面9eと第2凸部12の先端との間隔H2(以下、「第2突出長H2」と記載する。)は、本体部9の下面9eと第1凸部11の先端との間隔H1(以下、「第1突出長H1」と記載する。)よりも短い。第2突出長H2は、例えば、第1突出長H1の略1/2である。換言すれば、第1突出長H1は、下面9eに略直交する方向に沿って、下面9eから第1凸部11の先端までの長さを示す。第2突出長H2は、下面9eに略直交する方向に沿って、下面9eから第2凸部12の先端までの長さを示す。
図5を参照して、第1凸部11及び第2凸部12によるプレート3の位置決めについて説明する。
図5(a)は、第1凸部11により位置決めされたプレート3を示す断面図である。図5(a)に示すように、取付孔B1が取付板Aに形成されている。プレート3を小径の取付孔B1に位置決めするときは、プレート3は、複数の第1凸部11によって取付孔B1に位置決めされる。具体的には、複数の第1凸部11が取付孔B1に入る。従って、取付孔B1の径方向へのプレート3の移動が、複数の第1凸部11及び壁面b1によって規制される。その結果、プレート3が取付孔B1に位置決めされる。この場合、複数の第2凸部12は上面AUに当接している。
図5(b)は、第2凸部12により位置決めされたプレート3を示す断面図である。図5(b)に示すように、取付孔B2が取付板Aに形成されている。プレート3を大径の取付孔B2に位置決めするときは、プレート3は、複数の第2凸部12によって取付孔B2に位置決めされる。具体的には、複数の第2凸部12が取付孔B2に入る。従って、取付孔B2の径方向へのプレート3の移動が、複数の第2凸部12及び壁面b1によって規制される。その結果、プレート3が取付孔B2に位置決めされる。
以下、取付孔B1及び取付孔B2を総称して、取付孔Bと記載する場合がある。
図5(a)及び図5(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、取付孔Bの直径の大きさに応じて、第1凸部11及び第2凸部12のいずれかを選択できる。従って、第1凸部11及び第2凸部12のいずれかによって、取付孔Bの直径の大きさに応じて、プレート3を取付孔Bに適切に位置決めできる。つまり、プレート3に適合する取付孔Bの制約が大きくなることを抑制できる。
また、第2突出長H2は第1突出長H1よりも短い。従って、第2突出長H2が第1突出長H1に等しい場合及び第2突出長H2が第1突出長H1よりも長い場合と比較して、第1凸部11を確実に取付孔B1に挿入できる。その結果、第1凸部11を使用して、プレート3を小径の取付孔B1に更に適切に位置決めできる。
なお、第2突出長H2が第1突出長H1に等しい場合又は第2突出長H2が第1突出長H1よりも長い場合、上面AUへの第2凸部12の当接のために、第1凸部11が小径の取付孔B1に十分に挿入され難い可能性がある。これらの場合でも、環境によっては、プレート3を取付孔B1に適切に位置決めすることは可能であるが、第2突出長H2を第1突出長H1よりも短くすることで、プレート3を取付孔B1に更に適切に位置決めできる。
さらに、第2突出長H2は第1突出長H1よりも短いため、第2突出長H2が第1突出長H1に等しい場合及び第2突出長H2が第1突出長H1よりも長い場合と比較して、プレート3の本体部9と取付板Aの上面AUとの間隙を狭くできる。従って、取付板A及び支持装置1から照明器具を取り外すときに、照明器具の一部が間隙に入り込み難くできる。その結果、取付板A及び支持装置1から照明器具を容易に取り外すことができる。
照明器具を容易に取り外すことができる具体例を説明する。照明器具は、支持装置1を介して、天井板としての取付板Aに取り付けられる。照明器具は、電源別置型のダウンライトである。具体的には、照明器具は、光源を有する器具本体と、電源部とを備える。器具本体と電源部とは、取付板Aの上面AUに略平行な方向に、所定距離だけ離れて配置される。また、電源部の台部が上面AUに設置される。台部は、上面AUに略平行な平板状の接触部を有する。そして、接触部が上面AUに接触している。
取付板A及び支持装置1から照明器具を取り外す場合、取付板Aの上面AUに設置された電源部を取付孔B1から引っ張り出す必要がある。一方、第2突出長H2を第1突出長H1よりも短くして、本体部9と上面AUとの間隙を狭くしている。従って、照明器具を取り外す場合、電源部の台部の接触部が間隙に引っ掛かり難くすることができる。その結果、取付板A及び支持装置1から照明器具を容易に取り外すことができる。
なお、図5(a)に示すように、第2凸部12が上面AUに当接している場合に、図1に示すように、プレート3と枠体5とを接続部7により接続すると、接続部7による締め付けによって、第2凸部12を本体部9の側に戻す力が、取付板Aから第2凸部12に作用し、第2凸部12が弾性変形する。従って、接続部7による接続前と比較して、第2突出長H2は短くなる。その結果、本体部9と上面AUとの間隙を更に狭くでき、台部の接触部が間隙に引っ掛かることを更に抑制できる。
また、プレート3は照明器具から荷重を受けるため、第2凸部12を本体部9の側に戻す力が、取付板Aから第2凸部12に更に作用する。従って、照明器具の取付前と比較して、第2突出長H2は更に短くなる。その結果、本体部9と上面AUとの間隙を更に狭くでき、台部の接触部が間隙に引っ掛かることを更に抑制できる。
図6を参照して、引き続き、プレート3について説明する。図6は、プレート3を上方から見たときの斜視図である。図6に示すように、本体部9の上面9dには、第1マーカー16が付されている。実施形態1では、第1マーカー16は、略三角形状であり、本体部9に刻印されている。第1マーカー16は、支持装置1に照明器具を取り付けるときの目印である。
支持部15の各々は、壁部6aと、当接部6bと、2つの突出部6cと、2つのヘッド部6dと、第1切欠部6eとを含む。壁部6a、当接部6b、突出部6c、及びヘッド部6dは略板状である。
壁部6aは、本体部9の上面9dから突出するように中心軸線AX1に沿って本体部9の内縁9bから延びている。壁部6aは、本体部9に対して略直角を形成する。当接部6bは、壁部6aの先端縁から中心軸線AX1に向かって、中心軸線AXに略直交する方向に沿って延びている。当接部6bは、壁部6aに対して略直角を形成する。
突出部6cは、当接部6bの上面から突出するように、中心軸線AX1に沿って延びている。突出部6cは、当接部6bに対して略直角を形成する。ヘッド部6dは、突出部6cの先端縁から、中心軸線AX1に略直交する方向に沿って延びている。ヘッド部6dの先端縁は湾曲している。ヘッド部6dは、突出部6cに対して略直角を形成する。一対の第1切欠部6eは、プレート3の所定周方向D5に向かって開口している。なお、所定周方向D5は、回転方向D2(図1)と反対方向である。
本体部9と当接部6bとヘッド部6dとは、互いに略面平行であり、水平線に略平行である。壁部6aと突出部6cとは、鉛直線に略平行である。
図7を参照して、引き続き、支持部15について説明する。図7(a)は、支持部15を上方から見たときの平面図である。図7(a)では、説明の便宜のため、接続部7のボルト41を図示している。ただし、ボルト41の頭部は、図面の簡略化のため省略している。図7(b)は、支持部15を中心軸線AX1の側から見たときの側面図である。図7(b)では、接続部7がプレート3と枠体5とを接続している。
図7(a)に示すように、第1切欠部6eは、係合縁8aと、一対の対向縁8bとを含む。係合縁8aにはボルト41が係合する。一対の対向縁8bは互いに対向する。一対の対向縁8bは、それぞれ、係合縁8aの両端から延びている。
図7(a)及び図7(b)に示すように、一対の突出部6cのうちの一方の突出部6cは、一対の対向縁8bのうちの一方の対向縁8bに隣接している。他方の突出部6cは、他方の対向縁8bに隣接している。突出部6cの各々は、所定周方向D5において、当接部6bの前端に形成される。突出部6cの各々は、鍔部21から離れるように、ボルト41の長手方向に沿って、当接部6bから突出している。ボルト41の長手方向は中心軸線AX1に略平行である。
一対のヘッド部6dは、係合縁8aから離れるように、ボルト41の長手方向に交差する方向(実施形態1では、ボルト41の長手方向に略直交する方向)に沿って、それぞれ、一対の突出部6cの先端から延びている。
プレート3は第2切欠部17をさらに含む。第2切欠部17は支持部15に隣接する。第2切欠部17は、本体部9の内縁9bから外縁9aに向かって本体部9に形成される。第2切欠部17は、所定周方向D5において、支持部15の前方に配置される。そして、第1切欠部6eは、第2切欠部17の側に開口している。
次に、図8を参照して、接続部7について説明する。図8は、枠体5及び接続部7を上方から見たときの斜視図である。図8では、説明の便宜上、支持部15を二点鎖線で示している。図8に示すように、一対の接続部7は互いに対向する。ボルト41は、枠体5の中心軸線AX2に沿って枠体5から延びる。ボルト41の長手方向に沿った側部は、ボルト41の長手方向に交差する方向(実施形態1では、ボルト41の長手方向に略直交する方向)から、支持部15の第1切欠部6eに係合する。ボルト41の長手方向は中心軸線AX2に略平行である。なお、中心軸線AX2は、筒部22の中心軸線を示す。
ナット42はボルト41に螺合している。ナット42は、例えば、時計回りの回転により、ボルト41上を上方向に移動する。一方、ナット42は、例えば、反時計回りの回転により、ボルト41上を下方向に移動する。ナット42は略円筒状である。ナット42は、例えば、ローレットナットである。
次に、図8及び図9を参照して、枠体5について説明する。図8に示すように、枠体5は、一対の接続部7に対応して、一対の基部28をさらに含む。一対の基部28は互いに対向する。基部28は、鍔部21と筒部22との境界に配置される。ボルト41は、鍔部21から離れるように、基部28から延びている。
筒部22は、略筒状(実施形態1では、略円筒状)であり、略円形状の開口OP3を有する。筒部22は開口OP3を規定する。筒部22は、鍔部21の内縁から立設される。筒部22は、一対の接続部7に対応して、一対の切欠部30を含む。切欠部30は、略U字状であり、接続部7に対向している。切欠部30は、筒部22の先端縁から基端縁に向かって形成されている。
図9(a)は、枠体5を示す断面図である。図9(a)では、説明の便宜のため、プレート3及び照明器具100を2点鎖線で示している。図9(b)は、枠体5を下方から見たときの平面図である。
図8及び図9(a)に示すように、鍔部21は、略環状(実施形態1では、略円環状)であり、略板状である。従って、鍔部21の外縁は略円形状である。
鍔部21は、凸縁部24と、隆起部26と、凹部32とを含む。凸縁部24は、鍔部21の外縁に沿って形成され、略円形状である。凸縁部24は、鍔部21の上面21aから突出している。上面21aは、鍔部21の一対の主面のうち、プレート3の側の主面を示す。隆起部26は、鍔部の上面21aから、筒部22の外周面22aに沿って隆起している。隆起部26の外縁は、略円形状である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、凹部32は、鍔部21の下面21bから、筒部22の基端に向かって凹んでいる。下面21bは、鍔部21の一対の主面のうち、プレート3の側の主面の反対の主面を示す。凹部32は、平面視略円環状である。凹部32には、プレート3の第1マーカー16(図6)に対応して、第2マーカー34が付されている。実施形態1では、第2マーカー34は、略三角形状であり、凹部32に刻印されている。第2マーカー34は、支持装置1に照明器具100を取り付けるときの目印である。
照明器具100が筒部22に挿入されると、照明器具100の鍔部102が凹部32に嵌る。鍔部102は略円環状である。なお、筒部22は、プレート3の側に向かって延びている。
次に、図10〜図12を参照して、プレート3と枠体5と接続部7とを関連付けて説明する。図10は、支持装置1を上方から見たときの斜視図である。図11は、支持装置1を示す断面図である。図12は、支持装置1を上方から見たときの平面図である。図10及び図12では、図面の簡略化のため、取付板Aを省略している。また、図12では、図面の簡略化のため、ボルト41の頭部及びナット42を省略している。
図10及び図11に示すように、接続部7のナット42の下端42aは、支持部15の当接部6bに当接する。下端42aは、ナット42の長手方向の両端のうち、ボルト41の先端から遠い端を示す。ナット42を締め付けると、枠体5が上方向D1へ引き上げられ、プレート3の本体部9と枠体5の鍔部21とが、取付板Aを挟んで取付板Aを強く締め付ける。その結果、支持装置1が取付板Aに取り付けられる。この場合、鍔部21の凸縁部24が取付板Aの下面ALに当接する。
図11及び図12に示すように、枠体5の基部28は、筒部22の内周面22b(内面)よりも、筒部22の中心軸線AX2から離れた規定位置Pに配置される。つまり、基部28は、筒部22の内周面22bよりも、筒部22の径方向外側に配置される。
接続部7のボルト41は、筒部22の内周面22bよりも、中心軸線AX2から離れた規定位置Pから延びる。つまり、ボルト41は、筒部22の内周面22bよりも、筒部22の径方向外側に配置される。具体的には、中心軸線AX2とボルト41との間の距離L1は、中心軸線AX2と筒部22の内周面22bとの間の距離L2よりも長い。
また、ボルト41は、第1凸部11よりも中心軸線AX2に近い規定位置Pから延びている。つまり、ボルト41は、第1凸部11よりも、筒部22の径方向内側に配置される。具体的には、距離L1は、中心軸線AX2と第1凸部11との間の距離L3よりも短い。
ナット42は、筒部22の内周面22bに対して、中心軸線AX2の側に突出しないように、ボルト41に螺合される。つまり、ナット42は、筒部22の内周面22bよりも、筒部22の径方向外側に配置される。なお、中心軸線AX2は中心軸線AX1と略一致する。
次に、図13を参照して、支持装置1及び照明器具100について説明する。図13は、支持装置1及び照明器具100を示す断面図である。
図13に示すように、支持装置1の筒部22が取付孔Bに挿入され、支持装置1は、取付板Aに取り付けられている。そして、支持装置1は、照明器具100を支持している。
照明器具100は光を照射する。照明器具100は、例えば、ダウンライトである。照明器具100は、器具本体104と、電源部106と、複数の取付ばね110(実施形態1では、2つの取付ばね110)とを備える。
器具本体104は光源108を含む。光源108は、例えば、単数又は複数のLED(Light Emitting Diode)を含む。また、器具本体104は略円環状の鍔部102を含む。電源部106は光源108に電力を供給する。その結果、光源108は点灯する。取付ばね110は、弾性を有する金属製であり、略V字状である。取付ばね110は器具本体104に固定される。
照明器具100を筒部22の開口OP3に挿入すると、取付ばね110が筒部22の先端縁部に当接する。そして、取付ばね110の弾力によって、取付ばね110と鍔部102とで筒部22が締め付けられる。その結果、照明器具100が支持装置1に取り付けられ、支持装置1は照明器具100を支持する。支持装置1は、取付板Aに取り付けられているため、照明器具100は、支持装置1を介して、取付板Aに取り付けられる。
次に、図14〜図16を参照して、支持装置1を取付板Aに取り付ける手順について説明する。図14(a)、図14(b)、図15(a)、図15(b)、図16(a)、及び図16(b)は、支持装置1を取付板Aに取り付ける手順を示す図である。
まず、図14(a)に示すように、作業者は、プレート3の一方の端縁9cの側から、プレート3を上方向D1に向かって取付孔Bに挿入する。図14(a)は、取付板A及びプレート3を下方から見た斜視図を示している。
次に、図14(b)に示すように、作業者は、プレート3を、取付孔Bから、更に上方向D1に向かって挿入する。図14(b)は、取付板A及びプレート3を上方から見た斜視図を示している。
次に、図15(a)に示すように、作業者は、プレート3を取付板Aの上面AUに載置し、第1凸部11又は第2凸部12によって、プレート3を取付孔Bに位置決めする。図15(a)では、プレート3は、第1凸部11によって、取付孔Bに位置決めされている。
次に、作業者は、接続部7を固定した枠体5を取付孔Bの下方に移動させる。この場合、作業者は、ナット42を緩めておく。つまり、ナット42をボルト41上で上方に移動させておく。
次に、作業者は、枠体5を上方向D1に向かって移動し、ナット42の下端42aがヘッド部6dよりも上方に位置するまで、接続部7及び筒部22を取付孔Bに挿入する。この場合、作業者は、接続部7を第2切欠部17に対向させながら、接続部7を取付孔Bに挿入する。
その結果、図15(b)に示すように、接続部7が支持部15及び第2切欠部17に対向するように、筒部22が取付孔Bに挿入される。具体的には、ボルト41が、支持部15及び第2切欠部17に対向する。また、鍔部21は取付板Aの下面ALに配置される。
次に、作業者は、ナット42がヘッド部6dの上方を通り過ぎるまで、回転方向D2に枠体5を回転させる。そして、図16(a)に示すように、作業者は、ボルト41を第1切欠部6eに係合させる。
次に、作業者は、枠体5を下方向D3に移動させる。そして、図16(b)に示すように、ナット42の下端42aは当接部6bに当接する。その結果、枠体5は、接続部7を介して支持部15に支持される。つまり、枠体5は、枠体5の自重によって、支持部15に吊り下がる。つまり、枠体5は、仮留めされる。
次に、作業者は、ナット42を締め付ける。具体的には、ナット42の鉛直方向に沿った位置は当接部6bによって一定であるため、ナット42を締め付けると、枠体5が引き上げられる。従って、プレート3の本体部9と枠体5の鍔部21とが、取付板Aを強く締め付ける。その結果、支持装置1が取付板Aに取り付けられる。
以上、図1〜図5を参照して説明したように、実施形態1に係る支持装置1よれば、第1凸部11及び第2凸部12を備えるため、取付孔Bの制約が大きくなることを抑制しつつ、プレート3を取付孔Bに適切に位置決めできる。
具体的には、図2〜図4を参照して説明したように、プレート3の第2凸部12は、本体部9の外縁9aと第1凸部11との間に配置される。従って、図5(a)及び図5(b)に示すように、小径の取付孔B1に対しては、第1凸部11によってプレート3を位置決めでき、大径の取付孔B2に対しては、第2凸部12によってプレート3を位置決めできる。換言すれば、従来よりも、プレート3に適合する取付孔Bが多く、取付孔Bの制約が大きくなることを抑制できる。
加えて、第1凸部11を使用して、プレート3を小径の取付孔B1に適切に位置決めでき、第2凸部12を使用して、プレート3を大径の取付孔B2に適切に位置決めできる。
加えて、図4、図5(a)、及び図5(B)を参照して説明したように、第2突出長H2は、第1突出長H1よりも短い。従って、第1凸部11を取付孔B1に確実に挿入できるため、第1凸部11によってプレート3を小径の取付孔B1に更に適切に位置決めできる。また、照明器具の一部が間隙に入り込むことを抑制できるため、取付板A及び支持装置1から照明器具を容易に取り外すことができる。
また、図1〜図5を参照して説明したように、実施形態1によれば、4つの第1凸部11と、4つの第2凸部12とを設けている。ただし、2つの第1凸部11と、2つの第2凸部12とを設けてもよい。この場合でも、略円形状の取付孔Bに、プレート3を適切に位置決めできる。なお、2つの第1凸部11と2つの第2凸部12とを設けている場合でも、略四角形状の取付孔に、プレート3を位置決めできるが、4つの第1凸部11と、4つの第2凸部12とを設けることが好ましい。この場合、4つの第1凸部11又は4つの第2凸部12を、取付孔の4辺に対応させることができるため、略円形状の取付孔Bに限らず、略四角形状の取付孔にも、プレート3を適切に位置決めできる。
さらに、図3を参照して説明したように、実施形態1によれば、プレート3の一対の端縁9cは凸状に湾曲している。従って、一対の端縁が直線状であり、プレートの両端部が角部を有する場合と比較して、プレート3を取付孔Bに挿入するときに、プレート3が取付孔Bの周縁に突き当たることを抑制できる(図14(a)、図14(b))。その結果、プレート3を容易に取付板Aの上面AUに配置できる。また、作業者は、プレート3を取付板Aの上面AUに片手で配置できる。
なお、一対の端縁が直線状であり、プレートの両端部が角部を有する場合に、プレートが取付孔Bの周縁に突き当たることを抑制するためには、一対の端縁の間隔を大きくする必要がある。一対の端縁の間隔を大きくすると、プレートの表面積が小さくなる。従って、プレートを取付板Aの上面AUに配置したときに、プレートと上面AUとの接触面積が小さくなる。
しかしながら、実施形態1によれば、一対の端縁9cを凸状に湾曲させることによって、プレート3の表面積が小さくなることを抑制しつつ、プレート3が取付孔Bの周縁に突き当たることを抑制している。従って、プレート3を取付板Aの上面AUに配置したときに、プレート3と上面AUとの接触面積が小さくなることを抑制できる(図15(a))。その結果、プレート3の姿勢が安定し、ひいては、支持装置1に支持された照明器具100の姿勢が安定する。
また、プレート3を取付孔Bに挿入するときは、端縁9cのうち、内縁9b側の第2縁13bが、外縁9a側の第1縁13aよりも、取付孔Bの周縁に接触し易い可能性がある。そこで、第2縁13bの曲率を、第1縁13aの曲率よりも小さくしている。従って、実施形態1によれば、プレート3が取付孔Bの周縁に突き当たることを更に抑制できる。また、第1縁13aの曲率を大きくすることで、プレート3の表面積を更に大きくできる。その結果、プレート3の姿勢が更に安定し、ひいては、支持装置1に支持された照明器具100の姿勢が更に安定する。
さらに、図6、図7(a)、図7(b)、及び図10を参照して説明したように、実施形態1によれば、ナット42の下端42aが支持部15の当接部6bに当接する。従って、図16(b)を参照して説明したように、枠体5を仮留めできる。従って、作業者が手を離しても、枠体5は落下しない。その結果、作業者は、枠体5を手で支えることなく、片手でナット42を締め付けることができる。また、枠体5が仮留めされているため、作業者は、片手でナット42を締め付けることができる。
さらに、図6、図7(a)、及び図7(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、支持部15の各々は突出部6cを含む。従って、枠体5が支持部15に仮留めされている状態で(図16(b))、振動等に起因してボルト41が動いたときでも、ナット42が突出部6cに当接する。その結果、ボルト41が支持部15の第1切欠部6eから抜けることを抑制でき、ひいては、枠体5が落下することを抑制できる。
また、ナット42を締め付け、支持装置1を取付板Aに取り付けた後において、ナット42が緩む場合がある。そして、振動等に起因して枠体5を回転させる力が、枠体5に作用する場合がある。この場合に、ボルト41が動いたときでも、ナット42が突出部6cに当接する。その結果、ボルト41が支持部15の第1切欠部6eから抜けることを抑制でき、ひいては、枠体5が落下することを抑制できる。
さらに、図6、図7(a)、及び図7(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、支持部15の各々はヘッド部6dを含む。従って、作業者がナット42を締め付けるときに(図16(b))、作業者の指が突出部6cに当たることを抑制できる。その結果、作業者はナット42を容易に締め付けることができる。また、ヘッド部6dの先端縁は湾曲している。従って、ヘッド部が角部を有している場合と比較して、作業者の指がヘッド部6dに当たった場合でも、作業者は円滑にナット42を締め付けることができる。
さらに、図7(a)及び図7(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、プレート3は第2切欠部17を含む。従って、接続部7を取付孔Bに挿入するとき(図15(a))、又はボルト41を第1切欠部6eに係合させるとき(図15(b))、ナット42がプレート3に接触することを抑制できる。その結果、接続部7によって、プレート3と枠体5とを容易に接続できる。
さらに、図6及び図9(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、プレート3に第1マーカー16を設け、枠体5に第2マーカー34を設けている。第1マーカー16及び第2マーカー34は、照明器具100を支持装置1に取り付けるときの照明器具100の向きを案内する。従って、作業者は、第2マーカー34に従った向きで、照明器具100を支持装置1に取り付ける。その結果、照明器具100を容易に支持装置1に取り付けることができる。
第1マーカー16及び第2マーカー34は、照明器具100の種類に対応して設けられている。例えば、特定の形状又は機能を有する照明器具100を支持装置1に取り付けるときには、照明器具100を特定の方向に向けて取り付けないと、取り付けが困難になる場合がある。そこで、特定の方向を案内する第1マーカー16及び第2マーカー34を設けることで、作業者は、照明器具100を容易に支持装置1に取り付けることができる。例えば、複数の照明器具100の向きを揃えたり、複数の照明器具100ごとに、照明器具100の向きを設定したりする場合に、特定の方向を案内する第1マーカー16及び第2マーカー34を設けることで、作業者は、照明器具100を所望の向きで容易に支持装置1に取り付けることができる。
例えば、照明器具100がセンサー(例えば、人感センサー又は照度センサー)を有する場合に、第1マーカー16及び第2マーカー34を設けて、照明器具100の取付けの向きを案内することは効果的である。
さらに、実施形態1によれば、図6に示すプレート3は、1枚の金属板を加工することにより成形できる。つまり、1枚の金属板に対して、孔を空けたり、切断したり、切り込みを入れたり、くり抜いたり、折り曲げたりすることによって、本体部9と、支持部15と、第1凸部11と、第2凸部12と、第2切欠部17とが一体成形される。従って、この場合、金属板の加工によって、バリが生じる可能性がある。バリとは、加工部分に生じる不要な突起のことである。
例えば、折り曲げ加工の前では、本体部9と、支持部15と、第1凸部11と、第2凸部12と、第2切欠部17とは、略面一である。従って、支持部15のヘッド部6dにバリが残っている場合、バリは下方に突起している。そこで、略直角の折り曲げ加工により、突出部6cを形成し、更に、略直角の折り曲げ加工により、ヘッド部6dを形成する。従って、プレート3が完成したときでも、ヘッド部6dのバリは下方に突起している。その結果、バリが側方に突起する場合と比較して、バリが、接続部7によって枠体5をプレート3に接続する作業の邪魔になることを抑制できる。なお、例えば、研磨処理を施すことにより、バリを除去することも可能である。
さらに、図8を参照して説明したように、実施形態1によれば、枠体5をプレート3に接続する前に、ナット42はボルト41に螺合されている。さらに、枠体5をプレート3に接続する前に、ナット42の螺合されたボルト41は、枠体5に取り付けられ、枠体5から延びている。従って、枠体の筒部を取付孔Bに挿入した後にボルト及びナットを取り付ける場合と比較して、枠体5をプレート3に容易に接続できる。また、取付板Aへの支持装置1の取付作業時に、ボルト41及び/又はナット42が紛失することを抑制できる。
さらに、図8及び図11を参照して説明したように、実施形態1によれば、枠体5には凸縁部24が設けられる。凸縁部24が、取付板Aの下面ALに当接するため、鍔部の上面が平坦である場合と比較して、鍔部21と取付板Aの下面ALとの間の接触面積を小さくできる。従って、取付板Aの下面ALの表面状態(例えば、凸凹)の影響を受け難い。その結果、枠体5が、取付板Aの下面ALから浮き上がることを抑制できる。枠体5の浮き上がりを抑制することで、取付板Aと枠体5との間の空気流通を抑えることができるので、支持装置1を室内に施工した場合に室内空間の気密性低下を抑制できる。
さらに、図9(a)及び図9(b)を参照して説明したように、実施形態1によれば、枠体5には、鍔部21の下面21bの側に凹部32が設けられる。そして、凹部32には、照明器具100の鍔部102が嵌る。従って、照明器具100が取付板Aの下方の側に突出することが抑制される。その結果、支持装置1に照明器具100を取り付けたときの美感を向上できる。
さらに、図11及び図12を参照して説明したように、実施形態1によれば、ボルト41は、筒部22の内周面22bよりも、中心軸線AX2から離れた規定位置Pから延びる。つまり、ボルト41は、筒部22の内周面22bに対して、中心軸線AX2の側に突出しないように配置される。従って、照明器具100を筒部22の開口OP3に挿入するときに、照明器具100が接続部7に接触することを抑制できる。その結果、照明器具100を支持装置1に容易に取り付けることができる。
また、ナット42は、筒部22の内周面22bに対して、中心軸線AX2の側に突出しない。従って、照明器具100を筒部22の開口OP3に挿入するときに、照明器具100が接続部7に接触することを更に抑制できる。その結果、照明器具100を支持装置1に更に容易に取り付けることができる。
さらに、ボルト41は、第1凸部11よりも中心軸線AX2に近い規定位置Pから延びている。従って、ボルト41に螺合されているナット42と開口OP3との間の距離は比較的短い。その結果、作業者の指がナット42に届き易く、作業者はナット42を容易に回すことができる。
(変形例)
図8、図10、及び図17を参照して、本発明の実施形態1の変形例に係る支持装置1について説明する。図17に示すように、変形例に係る支持装置1は、図10に示す支持装置1の構成に加えて、パッキン51をさらに備える。
図17(a)は、変形例に係る支持装置1のパッキン51を示す斜視図である。図17(b)は、図17(a)のXVIIB−XVIIB線に沿った断面図である。
図17(a)に示すように、パッキン51は、略円環状であり、弾性を有する樹脂製(例えば、ゴム製)である。パッキン51は略円形状の開口OP4を有する。パッキン51は、平面視略円形状の第1突起52と、平面視略円形状の第2突起53とを含む。
図17(a)及び図17(b)に示すように、第1突起52は、パッキン51の上面54aにおいて、パッキン51の外縁に沿って形成される。第1突起52は断面略三角形状である。第2突起53は、パッキン51の上面54aにおいて、第1突起52と対向し、第1突起52に対して所定間隔をおいて配置される。第2突起53は断面略三角形状である。第2突起53の半径は、第1突起52の半径よりも小さい。
図17(b)に示すように、パッキン51は、凹部55を有する。凹部55は、パッキン51の下面54bに対して凹んでいる。凹部55は、凹部55を下方から見たときの平面視において、略円形状に形成されている。
パッキン51は、開口OP4を図8に示す枠体5の筒部22に貫通させることによって、鍔部21の上面21aに配置される。この場合、パッキン51の凹部55が、鍔部21の凸縁部24に嵌る。加えて、パッキン51の開口縁が隆起部26に当接する。その結果、パッキン51が鍔部21に対して適切に位置決めされる。
以上、実施形態1の変形例によれば、パッキン51を鍔部21の上面21aに配置している。従って、取付板Aの下面ALと枠体5とを密着させることができ、下面ALと枠体5とに隙間が発生することを抑制できる。その結果、取付板Aの下面ALと枠体5との隙間を通して、取付板Aの上面AUの側の空間(例えば、天井空間)と、取付板Aの下面ALの側の空間(例えば、室内空間)との間で、気体が流入及び/又は流出することを抑制できる。つまり、室内の気密性を向上できる。
(実施形態2)
図10及び図18を参照して、本発明の実施形態2に係る支持装置1について説明する。実施形態2に係る支持装置1は、図18(a)及び図18(b)に示すように、図10に示すプレート3に代えて、プレート3Aを備える。具体的には、実施形態2では、プレート3Aの支持部15Aの各々が、1つの突出部6cと1つのヘッド部6dとを有する。これに対して、実施形態1では、プレート3の支持部15の各々が、2つの突出部6cと2つのヘッド部6dとを有する。以下、実施形態2が実施形態1と異なる点を主に説明する。
図18(a)は、実施形態2に係るプレート3Aを上方から見たときの斜視図である。図18(b)は、プレート3Aの支持部15Aを上方から見たときの平面図である。
図18(a)及び図18(b)に示すように、プレート3Aは複数の支持部15A(実施形態2では、2つの支持部15A)を含む。支持部15Aの各々は、1つの突出部6cと1つのヘッド部6dとを含む。また、支持部15Aの各々は、第1切欠部6e、壁部6a、及び当接部6bをさらに含む。
第1切欠部6eは、プレート3の所定周方向D5に向かって、末広がりとなるように、開口している。具体的には、第1切欠部6eは、係合縁8aと、対向縁8bと、対向縁8cとを含む。対向縁8bと対向縁8cとは互いに対向する。対向縁8b及び対向縁8cは、それぞれ、係合縁8aの両端から延びている。対向縁8bは、対向縁8cよりも、プレート3の径方向内側に配置される。対向縁8cは、対向縁8bに対して傾斜している。突出部6cは、対向縁8bに隣接し、対向縁8cに対向している。
以上、実施形態2によれば、プレート3の第1切欠部6eは、末広がりとなるように開口している。従って、ボルト41を第1切欠部6eに容易に係合させることができる。また、ボルト41を係合縁8aに容易に位置決めできる。
また、実施形態2に係る支持装置1は、実施形態1と同様に、第1凸部11及び第2凸部12を備えるため、取付孔Bの制約が大きくなることを抑制しつつ、プレート3を取付孔Bに適切に位置決めできる。その他、実施形態2は、実施形態1と同様の効果を有する。
(実施形態3)
図10、図19、及び図20を参照して、本発明の実施形態3に係る支持装置1について説明する。実施形態3に係る支持装置1は、図19に示すように、図10に示す枠体5に代えて、枠体5Aを備える。具体的には、実施形態3に係る枠体5Aが、略四角形状の外縁を有する点で、略円形状の外縁を有する実施形態1に係る枠体5と異なる。以下、実施形態3が実施形態1と異なる点を主に説明する。
図19は、実施形態3に係る枠体5Aを上方から見たときの斜視図である。図20は、枠体5Aを下方から見たときの斜視図である。図19及び図20に示すように、枠体5Aは鍔部21Aを含む。鍔部21Aは、略円形状の開口OP3を有し、略板状である。鍔部21Aの外縁は略四角形状である。
鍔部21Aは凸縁部24Aを含む。凸縁部24Aは、鍔部21Aの外縁に沿って形成され、略四角形状である。凸縁部24Aは、鍔部21Aの上面21aから突出している。
以上、実施形態3によれば、鍔部21Aの外縁は略四角形状である一方、隆起部26の外縁は略円形状である。従って、略四角形状の取付孔にも、略円形状の取付孔Bにも、筒部22及び隆起部26を挿入できる。つまり、略四角形状の取付孔が形成された取付板にも、略円形状の取付孔Bが形成された取付板Aにも、支持装置1を容易に取り付けることができる。ただし、隆起部26の外径を、略四角形状の取付孔の最短辺よりも小さくするとともに、略円形状の取付孔Bの内径よりも小さくする。なお、隆起部26を設けない場合は、筒部22の外径を、略四角形状の取付孔の最短辺よりも小さくするとともに、略円形状の取付孔Bの内径よりも小さくする。
例えば、取付孔が略四角形状である場合、鍔部の外縁を略円形状に形成すると、取付孔が鍔部で覆われず、取付孔が露出する場合がある。そこで、鍔部21Aの外縁を略四角形状に形成すると、略四角形状の取付孔の全体を覆うことができ、取付孔が露出することを抑制できる。ただし、鍔部21Aの外縁の各辺の長さを、略四角形状の取付孔の最長辺の長さよりも長くする。
取付孔が略四角形状である場合、隆起部の外縁を略四角形状に形成しても、支持装置を容易に取付けることができる。しかしながら、隆起部を略四角形状に形成すると、略円形状の取付孔Bに支持装置1を取り付ける場合、取付孔Bのサイズによっては、取付孔Bに筒部及び隆起部を挿入することが困難な場合もある。
そこで、鍔部21Aの外縁が略四角形状であっても、隆起部26の外縁を略円形状に形成する。その結果、略円形状の取付孔Bを有する取付板Aに支持装置1を取り付けることもできるし、略四角形状の取付孔の露出を抑制しつつ、略四角形状の取付孔を有する取付板に支持装置1を取り付けることもできる。
また、実施形態3に係る支持装置1は、実施形態1と同様に、第1凸部11及び第2凸部12を備えるため、取付孔Bの制約が大きくなることを抑制しつつ、プレート3を取付孔Bに適切に位置決めできる。その他、実施形態3は、実施形態1と同様の効果を有する。
(実施形態4)
図10及び図21を参照して、本発明の実施形態4に係る支持装置1について説明する。実施形態4に係る支持装置1は、図21に示すように、図10に示すプレート3に代えて、プレート3Bを備える。以下、実施形態4が実施形態1と異なる点を主に説明する。
図21は、実施形態4に係るプレート3Bを上方から見たときの斜視図である。図21に示すように、プレート3Bは、本体部9Aと、複数の第1凸部11A(実施形態4では、4つの第1凸部11A)と、複数の第2凸部12A(実施形態4では、4つの第2凸部12A)と、複数の支持部62(実施形態4では、2つの支持部62)とを含む。
本体部9Aは、略板状であり、略長方形状の外縁64と、略円形状の内縁65とを含む。プレート3Bは、略円形状の開口OP5を有する。内縁65は開口OP5を規定する。
本体部9Aは、互いに対向する一対の短辺部67と、互いに対向する一対の長辺部68とを含む。長辺部68の各々は、断面略U字状に折り返されている。その結果、プレート3Bに、方向D6に沿った撓みが発生することを抑制できる。なお、距離d1が距離d2よりも短いため、長辺部68が折り返されていない場合は、方向D7に沿った撓みよりも、方向D6に沿った撓みが発生し易い。距離d1は、長辺部68と内縁65との間の距離を示す。距離d2は、短辺部67と内縁65との間の距離を示す。
第1凸部11Aの構成及び配置は、実施形態1に係る第1凸部11の構成及び配置と同様である。ただし、第1凸部11Aは、略板状であり、本体部9Aの下面9eから突出する。また、第1凸部11Aは、本体部9Aに対して鋭角を形成するように、本体部9に対して傾斜している。
第2凸部12Aの構成及び配置は、実施形態1に係る第2凸部12の構成及び配置と同様である。また、実施形態1と同様に、本体部9Aの下面9eと第2凸部12Aの先端との間隔(第2突出長)は、本体部9Aの下面9eと第1凸部11Aの先端との間隔(第1突出長)よりも短い。換言すれば、第1突出長は、下面9eに略直交する方向に沿って、下面9eから第1凸部11Aの先端までの長さを示す。第2突出長は、下面9eに略直交する方向に沿って、下面9eから第2凸部12Aの先端までの長さを示す。
支持部62は、実施形態1に係る支持部15と同様に、接続部7を介して枠体5を支持する。ただし、実施形態4では、接続部7のボルト41は頭部を有しない。従って、ボルト41を支持部62の孔部66に貫通させた後に、ナット42がボルト41に螺合される。
以上、実施形態4に係る支持装置1は、実施形態1と同様に、第1凸部11A及び第2凸部12Aを備えるため、取付孔Bの制約が大きくなることを抑制しつつ、プレート3を取付孔Bに適切に位置決めできる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(10))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)実施形態1〜実施形態4において、取付板Aに形成される取付孔の形状は、略円形状に限らず、任意の形状を有していてもよい。例えば、取付孔は、略楕円形状であってもよいし、略多角形状(例えば、略四角形状)であってもよい。
(2)実施形態1及び実施形態3において、プレート3の本体部9の形状は、略C字状に限定されず、任意の形状であってもよい。例えば、プレート3の本体部9は、角張った略C字状であってもよい。また、プレート3の第1開口OP1の形状は、略円形状に限定されず、任意の形状であってもよい。例えば、第1開口OP1は、略楕円形状であってもよいし、略多角形状(例えば、略四角形状)であってもよい。また、第2開口OP2の形状も特に限定されない。
(3)実施形態1及び実施形態3において、支持部15を2つ設けたが、支持部15の数は特に限定されない。例えば、支持部15を3以上設けることもできる。
(4)上記(2)及び(3)に記載したことは、実施形態2に係るプレート3Aにも適用される。
(5)実施形態1〜実施形態3において、第1凸部11及び第2凸部12の各々を4つ設けたが、第1凸部11及び第2凸部12の各々を、2以上の任意の数だけ設けることもできる。また、第1凸部11と第2凸部12とは、対向していたが、対向していなくてもよい。第1凸部11及び第2凸部12の形状は特に限定されない。
(6)実施形態1〜実施形態3において、2種類の凸部(第1凸部11及び第2凸部12)を設け、互いに半径の異なる2つの円周(第1円周CK1及び第2円周CK2)上に配置した。ただし、3種類以上の凸部を設け、互いに半径の異なる3以上の円周上に配置することもできる。3種類以上の凸部を設ける場合、例えば、プレートの中心軸線から離れる程、凸部の突出長を短くする。
(7)上記(5)及び(6)に記載したことは、実施形態4に係るプレート3Bにも適用される。
(8)実施形態1〜実施形態4において、接続部7を2つ設けたが、接続部7の数は特に限定されない。例えば、接続部7を3以上設けることもできる。
(9)実施形態1、実施形態2、及び実施形態4において、筒部22の形状は、略円筒状に限定されない。例えば、筒部22は、略角筒状(例えば、略四角筒状)であってもよい。また、鍔部21の形状は、略円環状に限定されない。例えば、鍔部21は、略角環状(例えば、略四角環状)であってもよい。また、鍔部21の外縁の形状は、略円形状に限定されず、任意の形状であってよい。
(10)上記(9)に記載したことは、実施形態3に係る枠体5Aにも適用される。