以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。本発明の実施形態において、X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交し、X軸及びY軸は水平面に平行であり、Z軸は鉛直線に平行である。
図1は、本発明の実施形態に係る照明器具1を示す斜視図である。照明器具1は、光源ユニット3と保持ユニット5とを備える。光源ユニット3は光を出射する。保持ユニット5は、光源ユニット3の延びる方向D(本実施形態では、Y軸に沿った方向)に沿って延びており、光源ユニット3を保持する。保持ユニット5は、建造物等における取付部に取り付けられる。本実施形態では、取付部は建造物における部屋の天井面である。なお、本実施形態において、各部材、各部、及び各面の延びる方向を、各部材、各部、及び各面の長手方向と記載する。各部材、各部、及び各面の延びる方向は、方向Dと略平行である。
図2を参照して、光源ユニット3及び保持ユニット5の詳細について説明する。図2は、照明器具1を示す分解斜視図である。光源ユニット3は、カバー部材40、一対のキャップ部材80、光源部90、取付部材100、引掛金具110、固定バネ112、電源装置114、及び端子台116を含む。
カバー部材40は、方向Dに沿って延びており、光源部90を覆い、光源部90が出射した光を拡散する。カバー部材40は、例えば、合成樹脂(例えば、ポリカーボネート)を押出成形することによって形成される。カバー部材40の色彩は、例えば、白色の半透明である。カバー部材40は、例えば、セードである。カバー部材40の下面(つまり、照明器具1を天井面に取り付けたときに下側を向く面)は湾曲している。カバー部材40は、例えば、半円柱形状に形成される。カバー部材40は、白色半透明の他、光拡散材料を含有した樹脂で成形したり、透明材料で成形した後に表面に光拡散処理を施したりしてもよい。
一対のキャップ部材80は、カバー部材40の長手方向の一対の端部に取り付けられる。本実施形態では、キャップ部材80は、カバー部材40と同じ素材で形成され、カバー部材40に溶着される。ただし、キャップ部材80は、カバー部材40と異なる素材で形成されていてもよい。
光源部90は、方向Dに沿って延びており、直線状に並んだ2つのLEDユニット91を含む。LEDユニット91の各々は、光を発光する複数のLED(Light Emitting Diode)92、及び基板94を含む。複数のLED92は、例えば、直線状に配列されて、基板94の実装面94aに実装される。本実施形態では、光源部90は2つのLEDユニット91を含む構成としたが、1つのLEDユニットでもよいし、3つ以上のLEDユニットを含む構成としてもよい。
取付部材100は、方向Dに沿って延びており、断面略U字状である。取付部材100は、底壁部102と、互いに対向する一対の側壁部104とを有する。一対の側壁部104は、底壁部102の長手方向に沿った一対の側縁部から上方に向かって略垂直に延びている。底壁部102の下面102aと各基板94の実装面94aの反対面とが対向するように、取付部材100に光源部90が取り付けられる。
引掛金具110は、底壁部102の上面に配置され、取付部材100の長手方向の一方端部に固定される。引掛金具110は鉤状の先端部を有する。
固定バネ112は、底壁部102の上面に配置され、取付部材100の長手方向の他方端部に固定される。固定バネ112は、底壁部102の上面に向かって付勢されている。具体的には、固定バネ112は、略U字状の結合部と、結合部の基端に形成された一対のコイルバネとを有する。そして、結合部は、一対のコイルばねによって、底壁部102の上面に向かって付勢されている。
電源装置114は、底壁部102の上面に配置され、取付部材100の長手方向の中央よりも引掛金具110の側に取り付けられる。電源装置114は、電源部114aと、電源部114aを収容する金属製のケース114bとを含む。電源部114aは、外部電源電圧に基づいて、各LED92を点灯させるための電力を各LED92に供給する。なお、電源装置114は、保持ユニット5の凹部130内に配置してもよく、例えば、天壁面130aに配置してもよい。
端子台116は、底壁部102の上面に配置され、取付部材100の長手方向の中央よりも固定バネ112の側に取り付けられる。端子台116によって、天井から引き出された電源線と電源部114aから延びる電源線とが接続される。その結果、電源部114aに外部電源電圧が供給される。なお、端子台116は、保持ユニット5の凹部130内に配置してもよく、例えば、天壁面130aに配置してもよい。
保持ユニット5は、凹部130、一対の延設部132、一対の角部133、一対のエンド部材134、受け具135、及び仮吊り部137を含む。本実施形態では、凹部130、延設部132、及び角部133は、鋼板を折曲加工することによって形成される。
凹部130は、方向Dに沿って延びており、溝状である。凹部130は、断面略U字状であり、取付部材100の上面に向かって開口している。凹部130は、天壁面130aと、互いに対向する一対の側壁面130bとを有する。天壁面130a及び一対の側壁面130bは、方向Dに沿って延びている。一対の側壁面130bは、天壁面130aの長手方向に沿った一対の側縁から下方に向かって略垂直に延びている。天壁面130aの長手方向の略中央には、天井から引き出された電源線を端子台116に導くための貫通孔136aが形成される。天壁面130aには、貫通孔136aを挟むように、一対の貫通孔136bが形成される。一対の貫通孔136bには、天井から突出する一対のボルトが通される。そして、一対のナットを一対のボルトに螺合し、締め付けることによって、保持ユニット5が天井に固定される。
延設部132は、凹部130に沿って延びている。延設部132は、側壁面130bに対して鋭角を形成するように、凹部130の外側に向かって凹部130から屈曲して設けられる。具体的には、延設部132は、側壁面130bの長手方向に沿った下端縁から斜め上方に向かって傾斜している。延設部132の傾斜面は、光源ユニット3が出射した光を効率良く反射するために、白色塗装などの反射加工が施されていることが好ましい。
角部133は、延設部132と凹部130との境界に形成され、方向Dに沿って延びている。一対のエンド部材134は、保持ユニット5の長手方向の一対の端部を構成する。受け具135は、天壁面130aに配置され、固定バネ112に対応して、凹部130の長手方向の一方端部に取り付けられる。仮吊り部137は、貫通孔を有し、受け具135に近傍において、天壁面130aに形成される。
図2及び図3を参照して、光源ユニット3の保持ユニット5への取付方法の一例について説明する。図3は、光源ユニット3及び保持ユニット5を示す斜視図である。図2及び図3に示すように、光源ユニット3は、取付部材100に紐によって取り付けられた鉤状の仮吊り部材118をさらに含む。
まず、作業者は、光源ユニット3の一方端部を矢印A1の方向に動かして、光源ユニット3の引掛金具110を保持ユニット5の一方のエンド部材134の裏部に引っ掛ける。次に、作業者は、光源ユニット3の他方端部と共に仮吊り部材118を矢印A2の方向に動かして、仮吊り部材118を保持ユニット5の仮吊り部137に引っ掛ける。次に、作業者は、光源ユニット3の固定バネ112を付勢力に抗して持ち上げ、光源ユニット3の他方端部と共に固定バネ112を矢印A3の方向に動かして、保持ユニット5の受け具135に固定バネ112を結合させる。そして、作業者は、光源ユニット3を矢印A4の方向に押し上げる。その結果、光源ユニット3が保持ユニット5に取り付けられる。
図4を参照して、カバー部材40の詳細について説明する。図4は、カバー部材40の一部を示す斜視図である。カバー部材40は、一対の第1ベース部42(一対のベース部)、一対の側壁部44、一対の張出部46、カバー部48、一対の突壁部50、及び一対の第1隆起部52(一対の隆起部)を含む。
一対の第1ベース部42の各々の上面は、平坦であり、方向Dに沿って延びる。一対の側壁部44の各々は、方向Dに沿って延びており、第1ベース部42の長手方向に沿った外縁部から斜め下方に傾斜するように形成される。一対の張出部46の各々は、方向Dに沿って延びており、側壁部44からカバー部材40の外側に向かって張り出している。
カバー部48は、方向Dに沿って延びており、一対の張出部46のうちの一方の張出部46と他方の張出部46との間に形成され、光源部90(図2)を覆う。カバー部48は、第1ベース部42から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。
一対の突壁部50は互いに対向している。突壁部50は、第1ベース部42から略垂直に突出する。突壁部50は、方向Dに沿って、カバー部材40の長手方向の一方端から他方端まで延びている。従って、突壁部50を含むカバー部材40を押出成形によって容易に製造できる。突壁部50の上部には嵌合凹部50aが形成される。突壁部50の先端部は鉤状である。
一対の第1隆起部52は、一対の突壁部50を挟むように、一対の第1ベース部42から隆起する。具体的には、一対の第1隆起部52は、一対の突壁部50よりも、突壁部50に直交する方向(つまり、X軸方向)の外側に配置される。このように、一対の第1隆起部52は、一対の突壁部50を挟む位置に配置される。そして、一対の第1隆起部52は、一対の第1ベース部42から上方に向かって(つまり、Z軸の正方向に)隆起する。第1隆起部52と、第1隆起部52の隣の突壁部50とは、一定間隔をおいて配置される。すなわち、第1隆起部52と第1隆起部52の隣の突壁部50との間には、第1ベース部42の上面の一部が露出している。第1隆起部52は、方向Dに沿って、カバー部材40の長手方向の一方端から他方端まで直線状に延びている。従って、第1隆起部52を含むカバー部材40を押出成形によって容易に製造できる。
なお、カバー部材40の長手方向の一対の端部に形成された一対の開口54は、一対のキャップ部材80(図2)によって塞がれる。
図5及び図6を参照して、第1隆起部52について説明する。図5は、図1に示す照明器具1のX軸に沿った断面図である。図5において、光源ユニット3は保持ユニット5に取り付けられている。図6は、照明器具1の一部を拡大して示す断面図である。
図5に示すように、光源ユニット3は、一対の突壁部50と一対の第1隆起部52とが一対の側壁面130bの間に配置されるように、保持ユニット5に取り付けられる。そして、図6に示すように、保持ユニット5の角部133は、第1ベース部42に当接する。具体的には、角部133は断面視で曲面を有し、この曲面が第1ベース部42に当接する。角部133が曲面を有することにより、第1ベース部42に対する当接面積は小さく、当接部分の形状が線状となる。したがって、第1ベース部42の加工精度および保持ユニット5の加工精度にバラツキがあっても、角部133と第1ベース部42とはがたつきが無く当接する。仮に、角部133と第1ベース部42とを面当接させる構成では、第1ベース部42の加工精度および保持ユニット5の加工精度にバラツキがあった場合、角部133と第1ベース部42との間にがたつきが生じる場合がある。
以上、図5を参照して説明したように、本実施形態によれば、第1隆起部52を有しない場合と比較して、カバー部材40と凹部130の側壁面130bとの間隙が小さくなる。つまり、第1隆起部52と側壁面130bとの間隙G1は、突壁部50と側壁面130bとの間隙G2よりも小さい。その結果、光源ユニット3が、凹部130においてX軸方向に偏って配置されることを抑制できる。これにより、光源ユニット3が偏って配置されることによって発生する隙間を介して凹部130内に埃等の異物が進入することを抑制したり、光源ユニット3が保持ユニット5に対してX軸方向に傾いて配置されることを抑制したりすることができる。また、光源ユニット3が保持ユニット5に装着された状態において、光源ユニット3のがたつきを抑制できる。本実施形態では、第1隆起部52が第1ベース部42に形成され、第1ベース部42は方向Dに沿っているため、方向Dに交差する方向への光源ユニット3の偏り及びがたつきが抑制される。
また、図5に示すように、本実施形態によれば、取付部材100の側壁部104が突壁部50の内壁面に密着するように、側壁部104の上部が突壁部50の嵌合凹部50aに嵌合される。その結果、取付部材100は一対の突壁部50に保持される。加えて、取付部材100の長手方向に沿った一対の側縁部は、一対の第1ベース部42によって支持される。従って、カバー部材40は、一対の突壁部50と一対の第1ベース部42とによって、取付部材100を安定して保持できる。
さらに、図6に示すように、本実施形態によれば、第1隆起部52の第1ベース部42に対する高さH1は、突壁部50の第1ベース部42に対する高さH2よりも低い。従って、第1隆起部52を含むカバー部材40を押出成形によって更に容易に製造できる。また、高さH1が高さH2よりも低いため、光源ユニット3の保持ユニット5への取付作業が容易になる。つまり、作業者は、一対の突壁部50を凹部130に挿入して、光源ユニット3を大まかに位置決めし、その後に、一対の第1隆起部52を凹部130に挿入して、最終的な位置決めをすることによって、保持ユニット5に光源ユニット3を容易に取り付けることができる。
さらに、本実施形態によれば、第1隆起部52と突壁部50とは、一定間隔をおいて配置される。従って、作業者は、第1隆起部52を容易に視認でき、保持ユニット5に光源ユニット3を更に容易に取り付けることができる。
さらに、本実施形態によれば、一対の張出部46を設けている。従って、塵等の異物が凹部130に入り込むことを抑制できる。加えて、凹部130の内部が見えることを抑制でき、美感を向上できる。
なお、図5では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、保持ユニット5、カバー部材40、及び取付部材100だけを示している。また、図6では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、カバー部材40及び保持ユニット5の一部だけが示される。
図7を参照して、引き続き、第1隆起部52について説明する。図7は、図1に示す照明器具1のX軸に沿った断面図である。図7においては、光源ユニット3は保持ユニット5に取り付けられていない。
第1距離W1は、一対の第1隆起部52のうちの一方の第1隆起部52と他方の第1隆起部52との間の距離である。具体的には、第1距離W1は、一対の第1隆起部52のうちの一方の第1隆起部52の外壁面の基端と他方の第1隆起部52の外壁面の基端との間の距離である。
第2距離W2は、一方の第1隆起部52と、その第1隆起部52が形成される第1ベース部42の長手方向に沿った外縁部との間の距離である。具体的には、第2距離W2は、第1隆起部52の外壁面の基端と、第1ベース部42の長手方向に沿った外縁との間の距離である。
第3距離W3は、凹部130の一対の側壁面130bのうちの一方の側壁面130bと他方の側壁面130bとの間の距離である。
本実施形態では、第1距離W1は、第3距離W3よりも短い。従って、一対の第1隆起部52を凹部130に挿入できる。例えば、温度変化により、カバー部材40及び/又は第1隆起部52が熱膨張した場合であっても、一対の第1隆起部52を凹部130に容易に挿入できる。
また、本実施形態では、第1距離W1と第2距離W2との和は、第3距離W3と同一又は第3距離W3よりも大きい。従って、凹部130がカバー部材40によって覆われる。その結果、塵等の異物が凹部130に入り込むことを更に抑制できる。また、凹部130の内部が見えないため、更に美感を向上できる。
なお、図7では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、保持ユニット5、カバー部材40、及び取付部材100だけを示している。
図6及び図8を参照して、第1隆起部52の第1変形例〜第3変形例について説明する。図6に示すように、第1隆起部52の断面形状は略鐘状である。ただし、第1隆起部52の断面形状は略鐘状に限定されない。例えば、次のような変形が可能である。
図8(a)は、第1変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第1変形例に係る第1隆起部52の断面形状は、三角形状である。第1隆起部52は、外壁面52a(傾斜部)及び内壁面52bを有する。外壁面52aは、平坦面であり、第1ベース部42から突壁部50に向かって上方に傾斜している。内壁面52bは、傾斜しているが、任意の形状を取り得る。第1変形例に係る第1隆起部52がカバー部材40の長手方向に連続的に形成されている場合は、第1隆起部52の全体形状は三角柱状である。
図8(b)は、第2変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第2変形例に係る第1隆起部52の断面形状は半円状である。第1隆起部52は、外壁面52a(傾斜部)及び内壁面52bを有する。外壁面52aは、曲面であり、第1ベース部42から突壁部50に向かって上方に傾斜している。内壁面52bは曲面であるが、任意の形状を取り得る。外壁面52aと内壁面52bとで、曲率は、同一でもよいし、異なっていてもよい。第2変形例に係る第1隆起部52がカバー部材40の長手方向に連続的に形成されている場合は、第1隆起部52の全体形状は半円柱状である。
図8(c)は、第3変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第3変形例に係る第1隆起部52の断面形状は矩形状である。第1隆起部52は、外壁面52a及び内壁面52bを有する。外壁面52aは、側壁面130bに略平行である。ただし、外壁面52aの一部が、側壁面130bに略平行であってもよい。内壁面52bは、側壁面130bに略平行であるが、任意の形状を取り得る。第3変形例に係る第1隆起部52がカバー部材40の長手方向に連続的に形成されている場合は、第1隆起部52の全体形状は四角柱状である。
図8(a)〜図8(c)に示すように、第1隆起部52の外壁面52aは、側壁面130bに対向し、側壁面130bに当接可能である。
以上、図8(a)〜図8(c)を参照して説明したように、本実施形態の第1変形例〜第3変形例に係る第1隆起部52を設けることによって、本実施形態の第1隆起部52(図6)と同様に、光源ユニット3が偏って配置されることを抑制できる。その他、第1変形例〜第3変形例に係る第1隆起部52は、本実施形態の第1隆起部52と同様の効果を有する。なお、図8(a)〜図8(c)では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、カバー部材40及び保持ユニット5の一部だけが示される。
図6及び図9を参照して、第1隆起部52の第4変形例及び第5変形例について説明する。図6に示すように、第1隆起部52と突壁部50とは、分離して形成される。ただし、第1隆起部52と、第1隆起部52の隣の突壁部50とは、一体的に形成されてもよい。つまり、第1隆起部52は、突壁部50の基端部を構成してもよい。例えば、次のような変形が可能である。
図9(a)は、第4変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第4変形例に係る第1隆起部52は、突壁部50と一体的に形成され、外壁面52a(傾斜部)を有する。外壁面52aは、第1ベース部42から突壁部50に向かって上方に傾斜している。
図9(b)は、第5変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第5変形例に係る第1隆起部52は、突壁部50と一体的に形成され、外壁面52aを有する。外壁面52aは、側壁面130bに略平行である。ただし、外壁面52aの一部が、側壁面130bに略平行であってもよい。
図9(a)及び図9(b)に示すように、外壁面52aは、側壁面130bに対向し、側壁面130bに当接可能である。
以上、図9(a)及び図9(b)を参照して説明したように、本実施形態の第4変形例及び第5変形例によれば、第1隆起部52と突壁部50とが一体的に形成されるため、第1隆起部52及び突壁部50の強度を向上できる。その他、第4変形例及び第5変形例に係る第1隆起部52は、本実施形態の第1隆起部52(図6)と同様の効果を有する。なお、図9(a)及び図9(b)では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、カバー部材40及び保持ユニット5の一部だけが示される。
図7及び図10を参照して、第1隆起部52の第6変形例について説明する。図7に示すように、第1距離W1は、第3距離W3よりも短い。ただし、第1距離W1は、第3距離W3と同一であってもよいし、第3距離W3より長くてもよい。例えば、次のような変形が可能である。なお、図10では、図面の簡略化のため、カバー部材40及び保持ユニット5の一部だけが示される。
図10は、第6変形例に係る第1隆起部52を示す断面図である。第1距離W1は、第3距離W3よりも長い。そして、第1隆起部52は、第1変形例に係る第1隆起部52(図8(a))と同じであり、外壁面52aは傾斜している。従って、光源ユニット3が保持ユニット5に取り付けられると、一対の第1隆起部52は、一対の角部133に当接する。具体的には、外壁面52aの各々が、対向する角部133に当接する。なお、第1隆起部52として、第2変形例に係る第1隆起部52(図8(b))を採用することもできるし、第4変形例に係る第1隆起部52(図9(a))を採用することもできる。
以上、図10を参照して説明したように、本実施形態の第6変形例によれば、一対の第1隆起部52は一対の角部133に当接する。従って、第1隆起部52と凹部130の側壁面130bとの間隙が更に小さくなるか、又は間隙がなくなる。その結果、光源ユニット3が凹部130において偏って配置されることを更に抑制できる。また、光源ユニット3が、がたつくことを更に抑制できる。第6変形例では、第1隆起部52が第1ベース部42に形成されており、第1ベース部42は方向Dに沿っているため、方向Dに交差する方向への光源ユニット3の偏り及びがたつきが更に抑制される。さらに、凹部130がカバー部材40によって確実に覆われるため、塵等の異物が凹部130に入り込むことを更に抑制できる。また、凹部130の内部が見えないため、更に美感を向上できる。なお、図10では、図面の簡略化のため、照明器具1の構成のうち、カバー部材40及び保持ユニット5の一部だけが示される。また、図8(a)、図8(b)、及び図9(a)に示すように、第1隆起部52の外壁面52aを傾斜させることによって、一対の第1隆起部52を一対の角部133に当接させる構成を容易に形成できる。
図11を参照して、キャップ部材80について説明する。図11は、キャップ部材80を示す斜視図である。なお、図11は、一対のキャップ部材80のうちの一方のキャップ部材80を示すが、他方のキャップ部材80の構成は、一方のキャップ部材80の構成と同様であり、説明を省略する。
キャップ部材80は、第2ベース部82、第2隆起部84、及び壁部86を含む。第2ベース部82は、カバー部材40の開口54(図4)を塞ぐ。第2隆起部84は、第2ベース部82の上面から隆起し、方向Dに直交する方向に沿って線状に延びる。第2隆起部84の形状は、特に限定されないが、例えば、図6、図8(a)、図8(b)、又は図8(c)に示す第1隆起部52の形状と同様の形状を採用することができる。一対のキャップ部材80の一対の第2隆起部84は、一対のエンド部材134(図2)の間に配置される。
壁部86は、板状であり、第2ベース部82の上面から起立している。壁部86は、取付部材100(図2)の長手方向の端部に形成された開口の一部を塞ぐ。第2隆起部84と壁部86とは、一定間隔をおいて配置される。なお、第2隆起部84と壁部86とは、一体的に形成されてもよい。つまり、第2隆起部84は、壁部86の基端部を構成してもよい。この場合、例えば、図9(a)又は図9(b)に示す第1隆起部52及び突壁部50と同様に、第2隆起部84と壁部86とを一体的に形成することができる。
以上、図11を参照して説明したように、本実施形態によれば、第2隆起部84を有しない場合と比較して、カバー部材40とエンド部材134との間隙が小さくなる。つまり、第2隆起部84とエンド部材134との間隙は、壁部86とエンド部材134との間隙よりも小さい。その結果、光源ユニット3が凹部130において方向Dに偏って配置されることを抑制できる。また、光源ユニット3が、方向Dにがたつくことを抑制できる。この場合、第2隆起部84が第2ベース部82に形成され、第2ベース部82は方向Dに交差する方向に沿っているため、方向Dへの光源ユニット3の偏り及びがたつきが抑制される。その他、第2隆起部84は、第1隆起部52と同様の効果を有する。
以上、図面(図1〜図11)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態及び変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(6))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)第1隆起部52は、第1ベース部42の長手方向の一方端から他方端まで延びているが、これに限定されない。第1隆起部52は、第1ベース部42の一部に設けられてもよい。第1隆起部52を第1ベース部42の一部に設ける場合は、第1ベース部42の長手方向の略中央に設けることが好ましい。
また、一対の第1ベース部42の各々において、1つの第1隆起部52が形成されるが、これに限定されない。各第1ベース部42において、複数の第1隆起部52が形成されてもよい。
さらに、第1隆起部52は、線状であるが、これに限定されない。第1隆起部52は、突起状でもよい。この場合、第1隆起部52は、例えば、角柱状、円柱状、円錐状、角錐状、又は半球状である。第1隆起部52を突起状に形成する場合、一対の第1ベース部42の各々に、複数の第1隆起部52を形成することが好ましい。
なお、各第1ベース部42に複数の第1隆起部52を形成する場合は、各第1ベース部42において、少なくとも2つの第1隆起部52は、第1ベース部42の長手方向の一方端部と他方端部とに形成することが好ましい。
(2)第2隆起部84は、第1隆起部52と同様の変形が可能である。
(3)照明器具1には、第1隆起部52と第2隆起部84との双方が設けられたが、これに限定されない。照明器具1には、第1隆起部52だけが設けられてもよいし、第2隆起部84だけが設けられてもよい。
(4)光源部90は、LED92を含むが、これに限定されない。例えば、光源部90は、LED92に代えて、蛍光灯を含んでもよい。
(5)電源装置114及び端子台116は、取付部材100に取り付けられるが、これに限定されない。例えば、電源装置114及び端子台116は、保持ユニット5の凹部130に取り付けられてよい。
(6)延設部132は、側壁面130bに対して略直角又は鈍角を形成するように、凹部130の外側に向かって凹部130から屈曲して設けられてもよい。
本明細書は、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
本願に開示する照明器具は、光源ユニットと、保持ユニットとを備える。光源ユニットは、光を出射する。保持ユニットは、前記光源ユニットの延びる方向に沿って延びており、前記光源ユニットを保持する。前記光源ユニットは、光源部と、前記光源部が取り付けられる取付部材と、前記光源部を覆うカバー部材とを含む。前記カバー部材は、前記方向に沿って延びる一対の第1ベース部と、前記一対の第1ベース部から突出し、前記取付部材を保持する一対の突壁部と、前記一対の突壁部を挟むように、前記一対の第1ベース部から隆起する一対の第1隆起部とを含む。前記保持ユニットは、前記方向に沿って延びる一対の側壁面を有する凹部を含む。前記一対の第1隆起部は、前記一対の側壁面の間に配置される。
(付記2)
本願に開示する照明器具において、前記第1隆起部と、前記第1隆起部の隣の前記突壁部とは、一定間隔をおいて配置されることが好ましい。
(付記3)
本願に開示する照明器具において、前記第1隆起部と、前記第1隆起部の隣の前記突壁部とは、一体的に形成されることが好ましい。
(付記4)
本願に開示する照明器具において、前記保持ユニットは、一対の第1傾斜部(一対の延設部132に対応)と、一対の角部とをさらに含むことが好ましい。一対の第1傾斜部の各々は、前記凹部の前記側壁面に対して鋭角を形成するように、前記凹部の外側に向かって傾斜している。一対の角部の各々は、前記第1傾斜部と前記凹部との境界に形成され、前記方向に沿って延びている。前記一対の第1隆起部は、前記一対の角部に当接することが好ましい。
(付記5)
本願に開示する照明器具において、前記第1隆起部は、前記凹部の前記側壁面に対向する第2傾斜部(外壁面52aに対応)を有し、前記第2傾斜部は、前記第1ベース部から前記突壁部に向かって傾斜していることが好ましい。
(付記6)
本願に開示する照明器具において、前記第1隆起部の前記第1ベース部に対する高さは、前記突壁部の前記第1ベース部に対する高さよりも低いことが好ましい。
(付記7)
本願に開示する照明器具において、前記第1隆起部は、前記方向に沿って延びていることが好ましい。
(付記8)
本願に開示する照明器具において、前記カバー部材は、一対の側壁部と、一対の張出部と、カバー部とをさらに含むことが好ましい。一対の側壁部の各々は、前記第1ベース部の延びる方向に沿った外縁部から形成される。一対の張出部は、前記一対の側壁部から張り出している。カバー部は、前記一対の張出部のうちの一方の張出部と他方の張出部との間に形成され、前記光源部を覆う。
(付記9)
本願に開示する照明器具において、第1距離と第2距離との和は、第3距離と同一又は前記第3距離よりも大きいことが好ましい。前記第1距離は、前記一対の第1隆起部のうちの一方の第1隆起部と他方の第1隆起部との間の距離である。前記第2距離は、前記一方の第1隆起部と、前記一方の第1隆起部が形成される前記第1ベース部の延びる方向に沿った外縁部との間の距離である。前記第3距離は、前記凹部の前記一対の側壁面のうちの一方の側壁面と他方の側壁面との間の距離である。
(付記10)
本願に開示する照明器具において、前記光源ユニットは、前記カバー部材の延びる方向の一対の端部に取り付けられる一対のキャップ部材をさらに含むことが好ましい。前記キャップ部材の各々は、前記カバー部材の前記端部に形成された開口を塞ぐ第2ベース部と、前記第2ベース部から隆起する第2隆起部とを含むことが好ましい。