JP2017130320A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部短絡や過充電が生じた場合の電池内部の温度上昇を抑制する機構を備えた二次電池を提供すること。【解決手段】ここで開示される二次電池では、電極体(80)と集電端子(72)との接合部分(73)の近傍に、該電極体と集電端子とが重なり合う状態のオーバーラップ部分があり、そのオーバーラップ部分において前記電極体と集電端子との間隙に、熱膨張材(60)が配置されており、前記電池ケース内の温度が上昇して前記熱膨張材が膨張することによって、前記接合部分が破断して前記電極体からの前記集電端子の分離が実現することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池に関する。詳しくは、二次電池に備えられる電極体と集電端子との接続構造に関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、軽量で高いエネルギー密度が得られることから、ポータブル電源や車両搭載用の高出力電源等として好ましく用いられている。かかる二次電池のうちでも、特に、高容量で、ハイレート充放電(急速充放電)を繰り返す用途の二次電池(例えば車載用途のリチウムイオン二次電池)については、電池性能が優れていることはもちろんのこと、高いレベルの安全性が求められている。
例えば釘のような鋭利な物質が電池に刺さったときのような内部短絡が生じた場合、急激な電流の流れにより電池内部(特に電池内部における短絡部分や電極体と接続する集電端子部分)にジュール熱が生じ、そのジュール熱によって電池内部の温度が上昇することがある。また、何らかの原因によって過充電が生じた場合にも電池内部の温度が上昇する場合がある。このようなジュール熱あるいは過充電によって電池内部の温度が過度に上昇すると当該電池の物理的若しくは化学的な安定性が低下するため好ましくない。
そこで、従来からこの種の二次電池には、電池内部の温度が上昇する事態が発生した場合において電池の安定性を維持するための様々な対策が施されている。例えば、特許文献1に記載の扁平な直方体形状(即ち角型)の電池ケースと該ケース内部に収容された捲回電極体とを備える角型リチウムイオン二次電池においては、内部短絡の発生に起因する発熱によってケース内に発生したガスを放出する放出弁(安全弁)が、電池ケースの一部に設けられている。また、特許文献2には、電池ケース内の圧力上昇時に作動する電流遮断機構を備えたリチウムイオン二次電池が記載されている。
特開2014−154291号公報 特開2015−060742号公報
本発明者は、内部短絡が発生した場合のような、電池内部温度の上昇による電池の安定性の低下を防止するべく、上記特許文献1や特許文献2に記載されるような構成とは異なる構成の対策を電池に施すことによって内部短絡や過充電が生じた場合の電池内部の温度上昇を抑制することを課題(目的)として種々検討した。そして、内部短絡や過充電によって電池内部の温度が所定のレベルを超えた場合に、当該電池内に配置される電極体と集電端子との接続が自動的に遮断され得る構成を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によって提供される電池は、電池ケースと、該電池ケース内に配置された電極体と、集電端子と、を備える二次電池である。上記電極体と上記集電端子とは、相互に接続された接合部分を有しており、その接合部分の近傍には、上記電極体と上記集電端子とが重なり合う状態のオーバーラップ部分がある。そのオーバーラップ部分において上記電極体と上記集電端子との間隙には、熱膨張材が配置されている。そして、上記電池ケース内の温度が上昇して上記熱膨張材が膨張することによって、上記接合部分が破断して上記電極体からの上記集電端子の分離が実現することを特徴とする。
かかる構成の二次電池では、電極ケース内に収容された電極体(即ち、正極および負極を含む電極構造体)と集電端子(例えば、該電極体の負極の一部に接合した負極集電端子、若しくは該電極体の正極の一部に接合した正極集電端子)とが、それら相互の接合部分(典型的には抵抗溶接等の溶接によって形成された部分)を介して電気的に接続されている。そして、上記オーバーラップ部分における電極体と集電端子との間に熱膨張材が配置されることによって、電池内部の温度上昇に伴い当該熱膨張材を膨張させ、上記オーバーラップ部分における電極体と集電端子との間隙を広げていき、遂には上記接合部分を剥離して上記電極体からの上記集電端子の分離、換言すれば当該電極体と集電端子との電気的な接続を自動的に遮断することができる。
このことにより、ここで開示される二次電池によると、内部短絡や過充電等が原因となって電池内部の温度が上昇した場合には、熱膨張材の膨張力によって電極体と集電端子との電気的な接続を遮断し、内部短絡の際にはジュール熱を抑制することにより、あるいはまた、過充電の際には充電を停止することにより、電池内部の温度上昇を抑制することができる。これにより、温度上昇に伴う電池の構造安定性の低下を抑制することができる。
一実施形態に係る二次電池(リチウムイオン二次電池)の外観を模式的に示す斜視図である。 図1のII−II線断面図であり、一実施形態に係る非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)のケース内部の電極体の構成を模式的に説明する図である。 (a)は、一実施形態に係る熱膨張材を負極集電端子と電極体(負極集電体)との接合部分の近傍のオーバーラップ部分の間隙に配置した状態を模式的に説明するための図であり、(b)は、当該熱膨張材が熱膨張したことにより、負極集電端子と電極体(負極集電体)との接合部分が破断した状態を説明する図である。
ここで開示される二次電池は、上記オーバーラップ部分において電極体と集電端子との間隙に熱膨張材が配置されており、且つ、電池ケース内の温度が上昇して熱膨張材が膨張することによって、上記接合部分が剥離して電極体からの集電端子の分離が実現することを特徴とする。かかる特徴を有する限りにおいて、その他の構成に特に制限はない。本発明は、内部短絡や過充電が生じた際に電池内部の温度の上昇があり得る電池に広く適用することができる。
なお、本明細書において「非水電解質二次電池」とは、電解質が非水系である有機系電解質(典型的には非水電解液若しくはポリマー電解質)を使用する二次電池をいう。また、「リチウムイオン二次電池」および「ナトリウムイオン二次電池」とは、それぞれ、非水電解質に含まれる電解質イオンとしてリチウムイオンあるいはナトリウムイオンを利用し、正負極間の当該イオンの移動により充放電が実現される二次電池をいう。また、「正極活物質」または「負極活物質」とは、電荷担体となる化学種(例えば、リチウムイオン二次電池においてはリチウムイオン、ナトリウムイオン二次電池においてはナトリウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出可能な活物質(正極活物質または負極活物質)をいう。
本発明は、電解質に用いる溶媒が有機系(非水系)である非水電解質二次電池に対して特に好ましく適用することができる。非水電解質二次電池では、電池内部の温度上昇による電解質の分解が助長されることがあるため、本発明の適用が好ましい。この種の電池の典型例として、リチウムイオン二次電池およびナトリウムイオン二次電池が挙げられる。
以下、ここで開示される二次電池の好適な一実施形態を、非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池を例として図面を参照しつつ説明する。本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって、本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、金属製のケース50を備える。このケース(外容器)50は、幅広面に接する一の面(ここでは上面部とする。)が開放された開口部である扁平な直方体状の角型ケース本体52と、その開口部を塞ぐ蓋体54とを備えており、かかるケース(外容器)の形状から本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、角型リチウムイオン二次電池ともいわれる密閉形状の非水電解質電池である。なお、電池のケース自体は、金属製である必要はなく、樹脂製ケース又はラミネートフィルム製ケースであってもよい。
蓋体54には、一方の集電端子であって本実施形態に係る電極体(捲回電極体)80の正極10の一端と接続するアルミニウムやアルミニウム合金製である正極集電端子70、および、他方の集電端子であって電極体(捲回電極体)80の負極20の一端と接続する銅や銅合金製である負極集電端子72が設けられている。
ケース50の内部には、長尺シート状の正極(正極シート)10および長尺シート状の負極(負極シート)20を計二枚の長尺シート状セパレータ(セパレータシート)40A、40Bとともに積層され、さらには捲回されてなる扁平形状の捲回電極体80が非水電解質(ここでは非水電解液)とともに収容されている。
ケース50の一部には、従来のこの種のリチウムイオン二次電池と同様、ケース50内部で発生したガスをケース50の外部に排出するための安全弁55等のガス排出機構が設けられているが、本発明を特徴付けるものではないため、詳細な説明を省略する。
正極シート10は、長尺シート状のアルミニウム箔等からなる正極集電体12の両面に正極活物質を主成分とする正極活物質層14が設けられている。但し、正極活物質層14は、正極シート10の長手方向に直交する方向である幅方向の一方の側縁(即ち、捲回軸方向の一方の端部)には設けられておらず、正極集電体12を一定の幅にて露出させた正極活物質層非形成部13が形成されている。
本実施形態において正極活物質は特に限定されない。リチウムイオン二次電池では、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な材料であって、リチウム元素と一種または二種以上の遷移金属元素とを含むリチウム含有化合物(リチウム遷移金属複合酸化物)を好適に用いることができる。好適例としては、層状岩塩型またはスピネル型の結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。例えば、リチウムニッケル複合酸化物(例、LiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(例、LiCoO)、リチウムマンガン複合酸化物(例、LiMn)、あるいはリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3)のような三元系リチウム含有複合酸化物である。これら複合酸化物としては、従来と同様、Ni、Co、Mn以外の遷移金属元素、典型金属元素等を含むものであってもよい。また、一般式がLiMPOあるいはLiMVOあるいはLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種以上の元素)等で表記されるようなポリアニオン系化合物を上記正極活物質として用いてもよい。正極活物質粒子(二次粒子)の平均粒子径は、概ね1μm以上25μm以下であることが好ましい。正極活物質粒子の粒子径(ならびに平均粒子径:D50)は当該分野で公知の方法、例えばレーザー回折・光散乱法に基づく測定によって求めることができる。
正極活物質層14は、上述した正極活物質を種々の添加材とともに混合して調製した組成物(例えば、非水系溶媒を加えて調製したペースト状(スラリー状)供給材料、あるいは、正極活物質を添加材とともに造粒して得た造粒物)を正極集電体12上に所定の厚みに付着させ、必要に応じて乾燥、プレス処理等を行うことにより形成することができる。
正極活物質層に含まれる正極活物質以外の添加材として、導電材、バインダが挙げられるが、これら添加材の種類は、従来この種のリチウムイオン二次電池で用いられているものであればよく、特に制限はない。例えば、導電材としては、カーボンブラック等のカーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料が挙げられる。バインダとしては、正極活物質層14をペースト状(スラリー状)供給材料により形成する場合において、非水性の供給材料を用いる場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等のハロゲン化ビニル樹脂、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドなど、有機溶媒に溶解するポリマー材料を用いることができる。また、水性の供給材料を用いる場合には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の水溶性のポリマー材料または水分散性のポリマー材料を好ましく採用し得る。
一方、負極シート20も正極シート10と同様に、長尺シート状の銅箔等からなる負極集電体22の両面に負極活物質を主成分とする負極活物質層24が設けられた構成を有する。但し、負極活物質層24は負極シート20の幅方向の一方の側縁(即ち、捲回軸方向の一方の端部であって正極活物質層非形成部13とは反対側の端部)には設けられておらず、負極集電体22を一定の幅にて露出させた負極活物質層非形成部23が形成されている。
本実施形態において負極活物質は特に限定されない。この種の二次電池の負極活物質として使用し得る各種の材料の一種を単独でまたは二種以上を組み合わせる(混合または複合体化する)等して用いることができる。
リチウムイオン二次電池の負極活物質の好適例として、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)、カーボンナノチューブ、あるいはこれらを組み合わせた構造を有するもの、等の炭素材料が挙げられる。特に黒鉛材料の使用が好ましい。例えば、表面にアモルファスカーボンがコートされた形態の黒鉛材料を好適に採用することができる。
負極活物質として使用する黒鉛材料の形態としては、特に限定はなく、いわゆる鱗片状(フレーク形状)であっても、球形状であってもよい。また、黒鉛粒子の平均粒子径は、特に制限はないが、概ね5μm以上50μm以下であるものを好適に用いることができる。負極活物質粒子の粒子径(ならびに平均粒子径:D50)についても上記正極活物質粒子と同様の方法(レーザー回折・光散乱法等)で測定することができる。
負極活物質層24は、上述したような負極活物質をその他の添加材とともに混合して調製した組成物(例えば、水系溶媒若しくは非水系溶媒を加えて調製したペースト状(スラリー状)供給材料あるいは造粒物)を負極集電体22上に所定の厚みに付着させ、必要に応じて乾燥、プレス処理等を行うことにより形成することができる。
添加材の例として、バインダが挙げられる。例えば上述した正極活物質層14に含まれるものと同様のものを用いることができる。その他の添加材として、増粘剤、分散剤等を適宜使用することもできる。例えば、増粘剤としてはカルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)を好適に用いることができる。
そして、上述した各種材料を用いて、正極活物質層14が形成された正極シート10および上記負極活物質層24が形成された負極シート20とともに積層されるセパレータ40A、40Bは、正極シート10と負極シート20とを隔てる部材である。
典型的には、セパレータ40A、40Bは、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ40A、40Bには、例えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータあるいは積層構造のセパレータを用いることができる。また、かかる樹脂で構成されたシート材の表面に、絶縁性を有する無機フィラー層(例えば、金属酸化物、金属水酸化物などのフィラーからなる耐熱層)をさらに形成してもよい。
そして、積層の際には、正極シート10の正極活物質層非形成部13と負極シート20の負極活物質層非形成部23とがセパレータシート40A、40Bの幅方向の両側からそれぞれはみ出すように、正極シート10と負極シート20とを幅方向にややずらして重ね合わせる。その結果、捲回電極体80の捲回方向に対する横方向(即ち図2において左右方向となる捲回軸方向)において、正極シート10および負極シート20それぞれの活物質層非形成部13、23がそれぞれ捲回コア部分(即ち、正極シート10の正極活物質層形成部と負極シート20の負極活物質層形成部と二枚のセパレータシート40A、40Bとが密に捲回された部分)から外方にはみ出ている。かかる正極側はみ出し部分(即ち、正極活物質層の非形成部)13および負極側はみ出し部分(即ち、負極活物質層の非形成部)23には、溶接等の接合手段によって正極集電端子および負極集電端子の一部分(以下「接合部分」ともいう。)71,73が接合されている。これにより、捲回電極体80における正極10(詳しくは正極集電体12)および負極20(詳しくは負極集電体22)は、それぞれ、正極集電端子70および負極集電端子72と物理的および電気的に接続される。これら集電端子70,72(接合部分71,73)と電極体80の正負極10,20との接合手段の詳細については後述する。
非水電解質(典型的には液状若しくはポリマー状(ゲル状)の非水電解質)としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられるものと同様のものを特に限定なく使用することができる。典型的な液状の非水電解質(非水電解液)として、適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成のものが挙げられる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等のうちの一種または二種以上を非水溶媒として用いることができる。また、上述したようなカーボネート系溶媒をフッ素化した溶媒、例えばモノフルオロエチレンカーボネート(FEC)等のフッ素化環状カーボネート、メチル2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MTFEC)等のフッ素化鎖状カーボネートが挙げられる。
また、上記支持塩としては、例えば、LiPF,LiBF,LiAsF,LiCFSO,LiCSO,LiN(CFSO,LiC(CFSO等のリチウム塩を用いることができる。一例として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合溶媒(例えば体積比3:4:3)にLiPFを約1mol/Lの濃度で含有させた非水電解液が挙げられる。
次に、本実施形態に係る二次電池(リチウムイオン二次電池)100の構築(組み立て)について詳細に説明し、あわせて上記熱膨張材の好適例について説明する。
本実施形態においては、蓋体54の所定の位置に設けられた2つの係合穴(図示せず)に正極集電端子70および負極集電端子72をそれぞれ嵌め込み、該端子70,72の嵌め込み部分の周囲をかしめることによって、蓋体54に正極集電端子70および負極集電端子72を固定させておく。その状態で、図2に示すように、正極集電端子70および負極集電端子72のケース内側となる部分を、それぞれ、捲回電極体80の正極活物質層非形成部13および負極活物質層非形成部23と重なり合わせ、その重なり合う部分(即ち、オーバーラップ部分)の一部を相互に溶接することにより接合する。
典型的には、アルミニウム等から集電端子70や集電体12が構成される正極10側では、超音波溶接が好適に用いられる。他方、銅等から集電端子72や集電体22が構成される負極20側では、抵抗溶接が好適に用いられる。なお、抵抗溶接や超音波溶接の具体的な手法は、従来のこの種の電池を構築する際に使用する場合と同じ条件でよく、特に限定されない。一般的なスポット溶接装置(抵抗スポット溶接機、超音波スポット溶接機)を用いて好適な溶接(接合)を実現することができる。
なお、溶接手段は、これらに限られず、接合するのに適当な他の手段、例えば抵抗溶接、超音波溶接以外の他の溶接手段(例えばレーザー溶接)あるいは両部材の電気的な接続が実現する限りにおいては、接着材等の材料を別途接合部分71,73に付与して接合してもよい。
ここで本発明の実施にあたっては、正負いずれかの集電端子70,72と電極体80(正負いずれかの集電体12,22)とからなる接合部分71,73の近傍の両部材が重なり合うオーバーラップ部分において、両部材の間隙に予め熱膨張材60を配置しておく。
図2および図3に示す実施形態では、負極集電端子72と負極集電体22(負極活物質層非形成部23)との間の隙間であって、抵抗溶接(抵抗スポット溶接)を施す2箇所の接合部分73の間に、シート状の熱膨張材60を挟み込んでおく。その状態で、該熱膨張材60の近傍において抵抗溶接により2箇所のスポット溶接部分(接合部分)73を形成する(図3の(a)参照)。
ここで開示される二次電池に使用される熱膨張材の材質としては、本発明の目的を実現し得る限りにおいて特に制限はない。種々の熱膨張性の物質からなる材料を使用することができる。熱膨張係数(線膨張係数)が、80×10−6/K以上である材質のものが好適である。100×10−6/K以上である材質のものが特に好ましい。例えば、線膨張係数が80×10−6/K以上(特には100×10−6/K以上)である合成樹脂製、あるいはゴム製のものが熱膨張材として好適である。例えば、この種の熱膨張材として、高融点(例えば融点100℃以上)のワックス類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、フッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂のような合成樹脂製のもの、あるいは、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム製(またはエラストマー製)のものが挙げられる。
また、熱膨張材の形状であるが、適用対象の二次電池の形状(具体的には電極体と集電端子の形状)によって適宜異なり得るが、電極体と集電端子との接合(典型的には溶接)に影響を及ぼさないという観点からは、シート形状(薄板形状)のものが好ましい。例えば、厚みが100μm以下(例えば10μm以上100μm以下)、より好ましくは50μm以下(例えば10μm以上50μm以下)のシート状熱膨張材が好適に使用し得る。
このような熱膨張材60を間隙に介在させた状態で、正負いずれかの集電端子70,72と電極体80(正負いずれかの集電体12,22)との接合部分73を当該熱膨張材60の近傍に形成することにより、本実施形態に係る電池100の内部が内部短絡その他の原因によって著しく温度上昇が生じた場合には、当該熱膨張材60が熱膨張する。そして、その熱膨張力により、図3の(b)に示すように、膨らんだ熱膨張材60の近傍の接合部分73を破断し、電極体80(負極集電体22)からの負極集電端子72の分離が行われる。換言すれば、膨らんだ熱膨張材60の近傍の接合部分73の破断により、電極体80と負極集電端子72との電気的接続(電流)を遮断することができる。
これにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100によると、内部短絡時の集電端子付近におけるジュール熱の発生を抑制することができる。あるいは、過充電時における通電を遮断して更なる過充電(およびそれに伴う温度上昇)を防止することができる。したがって、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100によると、電池内部における過度な温度上昇を抑制し、電池の安定性(構造上及び/又は化学上の安定性)を維持することができる。
なお、本実施形態では、熱膨張材60を負極集電端子72と負極集電体22(負極活物質層非形成部23)との間に配置しているが、熱膨張材60を正極集電端子70と正極集電体12(正極活物質層非形成部13)との間に配置してもよく、あるいは正負極側の両方に熱膨張材60を用いてもよい。
上記のようにして蓋体54、捲回電極体80および正負極集電端子70,72が一体となったものを、ケース本体52の上面部に設けられた開口部から該本体52内に捲回電極体80を収容するようにして配置し、適当な非水電解液を蓋体54に設けられた注液孔56からケース本体52内に供給(注液)する。その後、注液孔56に栓をするとともに、上記開口部を蓋体54との溶接等によって封止することにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の電池組立体の構築が完成する。なお、ケース50の封止プロセスや電解液の配置(注液)プロセスは、従来のリチウムイオン二次電池の製造で行われている手法と同様でよく、本発明を特徴付けるものではない。
上述のようにして構築したリチウムイオン二次電池100を構成する電池組立体に対して、次に初期充電処理を行う。典型的には、該電池組立体の正極(正極集電端子70)と負極(負極集電端子72)との間に外部電源を接続し、常温(典型的には25℃±5℃程度)で、端子間の電圧が所定値となるまで充電する。
初期充電処理は、例えば上記リチウムイオン二次電池100における正極集電端子70と負極集電端子72との間に電圧計を接続し、この電圧計により測定電圧値をモニタリングし、予め設定された所定の電圧値に到達した時点で終了すればよい。また、かかる初期充電工程の終了後、コンディショニング処理として、上記定電流充電時の充電レートと同程度の電流値で放電処理を実施してもよく、次いでさらに上記電流値と同程度のレートで充放電サイクルを数回繰り返してもよい。あるいは、該充放電サイクルの充放電レートとは異なるレートで充放電サイクルを数回繰り返してもよい。
このようなコンディショニング処理を施すことによって、好適に使用可能な状態のリチウムイオン二次電池100が得られる。
以下、本発明に関するいくつかの試験例を説明するが、本発明を試験例に示すものに限定することを意図したものではない。
<リチウムイオン二次電池(評価用サンプル電池)の作製>
正極活物質として平均粒子径が約15μmの三元系リチウム含有複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)を用い、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダ(結着材)としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、これらの材料の質量比が94:3:3となるようにN−メチルピロリドン(NMP)で混合して、ペースト状の正極活物質層形成用材料を調製した。この材料をアルミニウム箔(正極集電体:厚み15μm)の両面に均一に塗付し、乾燥した後、ロールプレスによる圧縮処理を施すことによって、シート状正極を作製した。
一方、負極活物質として平均粒子径が約8μmの黒鉛を用い、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)とを、これらの材料の質量比が98:1:1となるようにイオン交換水で混合して、ペースト状の負極活物質層形成用材料を調製した。この材料を銅箔(負極集電体:厚み10μm)の両面に均一に塗付し、乾燥した後、ロールプレスによる圧縮処理を施すことによって、シート状負極を作製した。
上記作製したシート状の正極および負極を、セパレータシートと共に捲回して、扁平形状の捲回電極体を作製した。セパレータシートとしては、ポリエチレン層の両側にポリプロピレン層が積層されている多孔質樹脂(PP/PE/PP)シートを使用した。扁平形状捲回電極体の幅方向の両端部分にある正極集電体および負極集電体(活物質層非形成部)に、それぞれ厚みが約100μmのアルミ製正極集電端子および銅製負極集電端子を溶接した。本試験例では正極側は超音波スポット溶接、負極側は抵抗スポット溶接によって両部材を接合した。
ここで、本試験例では、以下の表1に示すように、負極集電端子と負極集電体との間に熱膨張材を配置していないサンプル1(比較例)の他に、負極集電端子と負極集電体との間に線膨張係数が、50×10−6/Kである鉛製のシート状熱膨張材(シート厚み:50μm)、100×10−6/Kである合成樹脂製(ポリプロピレン系樹脂)のシート状熱膨張材(シート厚み:50μm)、および、110×10−6/Kである合成ゴム製(エラストマー)のシート状熱膨張材(シート厚み:50μm)を、負極集電端子と負極集電体(負極活物質層非形成部)の接合部分の近傍にそれぞれ配置した状態で溶接を行ったことを特徴とするサンプル2,3および4を作製した(図3の(a)参照)。
而して上記溶接後、扁平形状捲回電極体を直方体形状の電池ケースに収容した。
次に、ECとDMCとEMCとを、体積比率が3:4:3となるよう混合して、混合溶媒を調製した。この混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させ、非水電解液を調製した。そして、非水電解液をサンプル1〜4の電池ケース本体に注液した後、電池ケースの蓋体を封止し、所定の初期充電処理を行い、評価用サンプル1〜4の角型リチウムイオン二次電池を構築した。
<釘刺し試験>
上記得られたサンプル1〜4のリチウムイオン二次電池に対して、以下の釘刺し試験を行った。
即ち、25℃の温度環境下において、上記サンプル1〜4のリチウムイオン二次電池をSOC80%の充電状態に調整した。次いで、電池ケースの外表面に2枚の熱電対を貼り付けておき、25℃の温度環境下において、角型電池ケースの幅広面の中央付近に直径6mm、先端鋭度30°の鉄製の釘を、20mm/secの速度で直角に突き刺し、貫通させて内部短絡を強制的に生じさせた。
その後の各サンプル電池の温度変化を計測した。結果を表1の該当欄に示す。表1では、熱膨張材を使用していないサンプル1の電池の釘刺し後に到達した最高温度(基準値)と、熱膨張係数(線膨張係数)が相互に異なるサンプル2〜4の電池の釘刺し後に到達した最高温度(X)との差を、−(基準値−X)℃として示している。
Figure 2017130320
表1に示すように、本試験例に係る釘刺し試験では、線膨張係数が50×10−6/Kである熱膨張材を使用したサンプル2において、熱膨張材を何も使用していないサンプル1に比べて、約20℃の温度差(−20℃)が認められた。さらに、線膨張係数が100×10−6/Kまたは110×10−6/Kである熱膨張材を使用したサンプル3および4においては、熱膨張材を何も使用していないサンプル1に比べて、約100℃の温度差(−100℃)が認められた。かかる試験例の結果は、熱膨張材の使用により、その近傍に形成されている電極体と集電端子との接合部分が破断され、結果、高い温度上昇抑制効果が得られることを示すものである。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態ならびに試験例はあくまでも例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば上記実施形態は捲回電極体を備えるリチウムイオン二次電池に関するものであるが、これに限られず、例えば複数枚の正負極シートが積層されたタイプの電極体であってもよい。また、本発明は、リチウムイオン二次電池に限らず種々のタイプの二次電池に適用できる。
10 正極シート(正極)
12 正極集電体
13 正極活物質層非形成部
14 正極活物質層
20 負極シート(負極)
22 負極集電体
23 負極活物質層非形成部
24 負極活物質層
40A、40B セパレータシート
50 電池ケース
52 本体部
54 蓋体
55 安全弁
56 注液孔
60 熱膨張材
70 集電端子(正極集電端子)
71 接合部分
72 集電端子(負極集電端子)
73 接合部分
80 捲回電極体
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 電池ケースと、該電池ケース内に配置された電極体と、集電端子と、を備える二次電池であって、
    前記電極体と前記集電端子とは、相互に接続された接合部分を有しており、
    その接合部分の近傍には、前記電極体と前記集電端子とが重なり合う状態のオーバーラップ部分があり、
    そのオーバーラップ部分において前記電極体と前記集電端子との間隙には、熱膨張材が配置されており、
    前記電池ケース内の温度が上昇して前記熱膨張材が膨張することによって、前記接合部分が破断して前記電極体からの前記集電端子の分離が実現することを特徴とする、二次電池。
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