JP5639903B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、安全性の高いリチウムイオン二次電池に関し、より詳しくは簡素な構造でPTC素子を具備したリチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いという特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターなどの携帯機器の電源として広く用いられている。特に近年においては、携帯機器の高性能化に伴って前記リチウムイオン二次電池の高容量化が進む傾向にあり、さらに安全性や、品質の管理による信頼性の確保が重要となっている。
電池の安全性を確保するために、正極、負極の活物質材料や、電解液、セパレータなどの各構成部材について工夫がされている。また、円筒形のリチウムイオン二次電池においては、筒上部にあるトップカバー(正極端子となる)と破裂板との間に、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)なる異常時に電流を遮断する安全素子が設けられている。
PTC素子とは、カーボンブラックなどの導電性フィラーを、多くの場合には結晶性の樹脂に含有させた導電性樹脂材料から構成されており、過充電時や内部短絡などの異常時に電池温度が上昇すると前記樹脂が膨張することで、導電性フィラーの電気伝導ネットワークが分断されて、導電性樹脂の電気抵抗が著しく上昇して電流を遮断する機構を有するものである。
PTC素子は円筒形のリチウムイオン二次電池のみならず、前述した携帯電話等に広く使われている角形リチウムイオン二次電池にも採用されている。角形リチウムイオン二次電池におけるPTC素子の設置は、電池パックに設けることが多々あるが、より安全性を高めるために、単セルに直付けする構成も考えられ、例えば外装缶の上部や缶底にある、正極あるいは負極端子の中間に設置する手法が提案されている(特許文献1、2)。
特開2005−011814号公報 特開2007−035622号公報
特許文献1および2に記載の電池においては、正極または負極のリード端子の間にPTC素子を設置しているため、スペース上の問題があること、1ないし2本のリード端子とPTC素子が必要であり部品点数が多くなること、リード端子との接合が必要であり工程数が増えることなどの問題があった。そのため、より小スペースで、しかも簡素な構造で、さらに工程数を増すことなくPTC素子を単セルに直付けした角形リチウムイオン二次電池が要望されている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な構造で安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウムイオン二次電池は、角筒形の外装缶に扁平状の電極体と非水電解液を少なくとも含むリチウムイオン二次電池において、前記外装缶を封口する封口体に、負極端子と封止体とを設け、前記封止体は、前記封口体の注液孔において嵌合する注液孔嵌合部と、外部端子接続部との間にPTC素子部を設けてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池である。
本発明によれば、限定されたスペースにPTC素子を設置できるので、簡素な構造で安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の組立状態を示す斜視図である。 図2は、外装缶に封口体を接合した状態を示す斜視図である。 図3は、封止体の構成を示す側面図である。 図4は、リチウムイオン二次電池の完成状態の斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るリチウムイオン二次電池1において、外装缶2の開口3に封口体4を嵌合させる様子を示す斜視図である。外装缶2は角形であり、上端に略矩形状の開口を形成した有底筒状体である。外装缶2は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金の薄板を深絞り加工して形成する。
外装缶2内には扁平状の電極体5を内蔵している。電極体5は、帯状の正極と帯状の負極との間に、帯状のセパレータを介在させた状態で、正極及び負極を渦巻状に巻回して作製したものである。負極からは薄板状の負極集電リード6を導出しており、正極からは薄板状の正極集電リード7を導出している。
封口体4は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金の薄板をプレス成形した横長状部材である。封口体4には、正極集電リード7が直接接合されている。このことにより、封口体4及び封口体4が接合される外装缶2は、正極電位に帯電することになる。封口体4の表面には負極端子9(図2)を設けている。また、封口体4には、注液孔20及び開裂ベント30を形成している。注液孔20は、電解液を外装缶2内に注液するための孔である。開裂ベント30は、電池内圧が異常上昇したときに、開裂して電池内圧を開放するためのものである。
図2は、外装缶2に封口体4を接合した状態を示す斜視図である。図2の状態は、図1の状態から、負極集電リード6及び正極集電リード7を折り曲げつつ、封口体4の外周を、外装缶2の開口3の内周面に嵌合させている。さらに図2では、封口体4は、外装缶2の開口3(図1)の内周面に嵌合した状態で、レーザ溶接により接合されている。
負極端子9は底面に凸部10を有し、凸部10と負極集電リード6がリード体8にそれぞれ接合されている。このことにより、凸部10と一体の負極端子9は負極電位に帯電することになる。また、負極端子9と封口体4との間は絶縁パッキング15が介在し、リード体8と封口体4との間は絶縁板16が介在している。このことにより、負極電位に帯電する負極端子9及びリード体8は、正極集電リード7が接合されて正極電位に帯電する封口体4と絶縁されている。
図2に示す注液孔20は、外装缶2内に非水電解液を注入するための孔であり、電解液注入後は封止体11を装着し閉塞する。
図3は、封止体11の構成を示す側面図である。封止体11は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されたアルミニウム板に注液孔20の挿入部21に挿入される凸部が一体化された注液孔嵌合部12と、例えばニッケル又はニッケル合金で形成した外部端子接続部13との間に、PTC素子部14を接合した積層体からなる。外部端子接続部13は正極端子として使用できる。これにより、リチウムイオン二次電池1に簡素な構造で直接PTC素子を配置する事を可能となる。
PTC素子部14は、従来公知の導電性ポリマーから構成されていればよく、例えば、結晶性ポリマーと、導電性フィラーを含むものである。PTC素子部14は、20℃における比抵抗が10オーム−cm以下であることが好ましく、より好ましくは1オーム−cm以下である。
前記結晶性ポリマーの具体例は、ポリエチレンなどのポリオレフィン、エチレンおよび酢酸ビニルなどポリオレフィンの共重合体、ポリフッ化ビニリデン、あるいはこれらを混合したポリマーがあげられる。また、熱安定性や成形性を向上させるためなどの目的で結晶性ポリマー以外のポリマーを添加することもできる。これらポリマー成分は、全組成分中30〜70容量%であることが前述の比抵抗値を達成するために好適である。
前記導電性フィラーは、炭素、金属、またはこれらで表面を被覆した金属酸化物やガラス体などがあげられる。炭素材の具体例はカーボンブラック、黒鉛粒子などであり、金属材の具体例は銅、銀、ニッケルなどである。またこれら導電性フィラーの前記結晶性ポリマーへの分散性を向上させたり、耐酸化性を付与するなどの目的で各種添加剤を用いてもかまわない。
図3に示す封止体11を構成するための、注液孔嵌合部12、外部端子接続部13とPTC素子部14の接合方法は、その手法に制限はなく、例えばエポキシ、シリコーン、ポリイミド、ポリウレタン系の樹脂に銀、ニッケル、炭素などの導電性フィラーを混合した導電性接着剤を用いることができる。また、圧着によりこれら部材を張り合わせることもできる。
図4は、リチウムイオン二次電池1の完成状態の斜視図を示している。本図の状態では、図2の注液孔20は封止体11で閉塞している。封止体11は、注液孔嵌合部12の外周部を封口体4にレーザ溶接することにより、封口体4に接合している。
封口体4と注液孔嵌合部12は、いずれもアルミニウム又はアルミニウム合金の同種金属で形成されている。このため両部材の溶接性は良好である。また、封止体11はPTC素子部14を介して外部端子接続部13を配置している。通常、リチウムイオン二次電池1に外部回路を接続するための外部リードとしては、良好な溶接性を確保するために、外部端子接続部13と同種の金属が用いられる。前述した通り、外部端子接続部13としてニッケルまたはニッケル合金を用いた場合には、外部リードも同種の金属を用いることで、両者の溶接性が良好になるため好ましい。
外装缶2内に内蔵される電極体5は、前述したように、正極集電リード7を溶接接合した帯状の正極と、負極集電リード6を溶接接合した帯状の負極との間に、帯状のセパレータを介在させた状態で、正極及び負極を渦巻状に巻回して作製したものである。なお、正極の基本構成は、正極集電体の少なくとも片面に正極合剤層を有したものであり、負極の基本構成は、負極集電体の少なくとも片面に負極合剤層を有したものである。
正極合剤層は、従来から知られているリチウムイオン二次電池に用いられている、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有するものであれば特に制限はない。例えば、活物質として、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mn、Al、Mgなど。なお、元素MはLi以外の他の金属元素で10原子%まで置換されていてもよい。)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMnやその元素の一部を他元素で置換したスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Feなど)で表されるオリビン型化合物などを用いることが可能である。前記層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物の具体例としては、LiCoOやLiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3、0.01≦y≦0.2)などのほか、少なくともCo、NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5など)などを例示することができる。特に、Niを40%以上含む活物質の場合には、電池が高容量となるので好ましく、また、O(酸素原子)はフッ素、イオウ原子で1原子%まで置換されていてもよい。
前記正極合剤層には、導電性を付与する等の目的で導電助剤を併用しても良い。導電助剤は、電池内で化学的に安定なものであればよく、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛などのグラファイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック;炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維;アルミニウム粉などの金属粉末;フッ化炭素;酸化亜鉛;チタン酸カリウムなどからなる導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、導電性の高い黒鉛と、吸液性に優れたカーボンブラックが好ましい。また、導電助剤の形態としては、一次粒子に限定されず、二次凝集体や、チェーンストラクチャーなど、集合形態のものも用いることができる。このような集合体の方が、取り扱いが容易であり、正極合剤層の生産性が良好となる。
さらに正極合剤層には、前記活物資や、導電助剤同士の結着性や、後述する集電体との結着性を確保するために、バインダを加えてもよい。使用するバインダは、電池内で化学的に安定なものであれば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(PHFP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、または、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体およびそれら共重合体のNaイオン架橋体などが挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、電池内での安定性や電池の特性などを考慮すると、PVDF、PTFE、PHFPが好ましく、また、これらを併用したり、これらのモノマーにより形成される共重合体を用いたりしてもよい。
正極合剤層は常法に従い、前記正極活物質と、導電助剤と、バインダとを混合し、この混合物を正極集電体片面または両面に塗布して作製することができる。ここで、前記正極混合物の組成としては、正極活物質の量を80〜99質量%とし、導電助剤を0.5〜10質量%とし、バインダを0.5〜10質量%とすることが好ましい。また、正極集電体との塗布性や生産性をあげるために、前記正極混合物には、必要に応じて水やN−メチルピロリドン(NMP)といった有機溶剤などの媒体を前記混合物に加えて、スラリー状として正極集電体に塗布してもよい。
前記正極集電体の材質は、電池内において化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、炭素、導電性樹脂などの他に、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレス鋼の表面に炭素層またはチタン層を形成した複合材などを用いることができる。これらの中でも、アルミニウムまたはアルミニウム合金が特に好ましい。これらは、軽量で電子伝導性が高いからである。正極集電体には、例えば、前記材質からなるフォイル、フィルム、シート、ネット、パンチングシート、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが使用される。また、正極集電体の表面に、表面処理を施して凹凸を付けることもできる。正極集電体の厚みは特に限定されないが、通常1〜500μmである。
正極集電体表面に正極混合物を塗布する際の塗工方法としては、例えば、ドクターブレードを用いた基材引き上げ方式;ダイコータ、コンマコータ、ナイフコータなどを用いたコータ方式;スクリーン印刷、凸版印刷などの印刷方式:などを採用することができ、塗布後、常法に従って乾燥を行い、媒体を除去して正極合剤層を形成する。
正極集電リードは、通常、正極作製時に、正極集電体の一部に正極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部として超音波などの溶接により接合する。リードの材質は正極集電体と同様のものが採用され、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金が好適である。
負極合剤層には、従来から知られているリチウム二次電池に用いられている、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有するものであれば特に制限はない。例えば、活物質として、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)や、PVDF、SBRなど、前述した正極に用いられるものと同様の結着剤などを適宜添加した負極混合物を、負極集電体片面または両面に塗布して作製することができる。
前記負極混合物の組成としては、負極活物質の量を80〜99質量%とし、導電助剤を10質量%以下とし、バインダを0.5〜10質量%とすることが好ましい。また、負極集電体との塗布性や生産性をあげるために、前記負極混合物には、必要に応じて水やN−メチルピロリドン(NMP)といった有機溶剤などの媒体を前記混合物に加えて、スラリー状として負極集電体に塗布してもよい。
負極集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、また、下限は5μmであることが望ましい。
負極集電リードは、通常、負極作製時に、負極集電体の一部に負極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部として超音波などの溶接により接合する。リードの材質は負極集電体と同様のものが採用され、特にニッケル、あるいはニッケルと銅のクラッド材が好適である。
セパレータは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートや共重合ポリエステルなどのポリエステル;などで構成された多孔質膜であることが好ましい。なお、セパレータは、100〜140℃において、その孔が閉塞する性質(すなわちシャットダウン機能)を有していることが好ましい。そのため、セパレータは、融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が、100〜140℃の熱可塑性樹脂を成分とするものがより好ましく、ポリエチレンを主成分とする単層の多孔質膜であるか、ポリエチレンとポリプロピレンとを2〜5層積層した積層多孔質膜などの多孔質膜を構成要素とする積層多孔質膜であることが好ましい。ポリエチレンとポリプロピレンなどのポリエチレンより融点の高い樹脂を混合または積層して用いる場合には、多孔質膜を構成する樹脂としてポリエチレンが30質量%以上であることが望ましく、50質量%以上であることがより望ましい。
このような樹脂多孔質膜としては、例えば、従来から知られているリチウムイオン二次電池などで使用されている前記例示の熱可塑性樹脂で構成された多孔質膜、すなわち、溶剤抽出法、乾式または湿式延伸法などにより作製されたイオン透過性の多孔質膜を用いることができる。
セパレータの平均孔径は、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であって、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。
また、セパレータの特性としては、JIS P 8117に準拠した方法で行われ、0.879g/mmの圧力下で100mlの空気が膜を透過する秒数で示されるガーレー値が、10〜500secであることが望ましい。透気度が大きすぎると、イオン透過性が小さくなり、他方、小さすぎると、セパレータの強度が小さくなることがある。更に、セパレータの強度としては、直径1mmのニードルを用いた突き刺し強度で50g以上であることが望ましい。かかる突き刺し強度が小さすぎると、リチウムのデンドライト結晶が発生した場合に、セパレータの突き破れによる短絡が発生する場合がある。
非水電解液には、電解質塩を有機溶媒に溶解させた溶液を使用することができる。溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。また、アミンイミド系有機溶媒や、含イオウまたは含フッ素系有機溶媒なども用いることができる。これらの中でも、ECとMECとDECとの混合溶媒が好ましく、この場合、混合溶媒の全容量に対して、DECを15容量%以上80容量%以下の量で含むことがより好ましい。このような混合溶媒であれば、電池の低温特性や充放電サイクル特性を高く維持しつつ、高電圧充電時における溶媒の安定性を高めることができるからである。
非水電解液に係る電解質塩としては、リチウムの過塩素酸塩、有機ホウ素リチウム塩、トリフロロメタンスルホン酸塩などの含フッ素化合物の塩、またはイミド塩などが好適に用いられる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiCnF2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここで、Rfはフルオロアルキル基を表す。〕などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。これらの中でも、LiPFやLiBFなどが、充放電特性が良好なことからより好ましい。これらの含フッ素有機リチウム塩はアニオン性が大きく、かつイオン分離しやすいので前記溶媒に溶解しやすいからである。溶媒中における電解質塩の濃度は特に限定されないが、通常0.5〜1.7mol/Lである。
また、電池の安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、前記の非水電解液には、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンスルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。なお、電池を構成する正極に係る正極活物質(リチウム含有複合酸化物)がMnを含んでいる場合には、硫黄元素を含む添加剤を非水電解液に加えておくことが特に好ましく、これにより、正極活物質の表面活性を安定にすることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノート型パソコンなどのポータブル電子機器などの各種電子機器の電源用途を始めとして、例えば安全性が重視される電動工具、自動車、自転車、電力貯蔵用などの用途にも適用することができる。
以下、本発明の構成の一例を実施例として詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
<封止体の作製>
高密度ポリエチレン44質量部と、カーボンブラック56質量部からなる、厚さ0.5mmのPTC素子部14と、ニッケル製の外部端子接続部13と、アルミニウム製の注液孔嵌合部12とを、導電性接着剤(銀フィラー68質量部、アクリル樹脂32質量部で構成)で接合させ、図3に示す封止体11を作製した。
<封口体まわりの調整>
開裂ベント30および注液孔20を設けた封口体4に、図3に示すように負極端子9、絶縁パッキン15を、封口体4の裏面には絶縁板16を介在させつつリード体8を設けた。
負極端子9に接続した
<正極の作製>
正極活物質であるLiCoO:70質量部およびLiNi0.8Co0.2:15質量部、導電助剤であるアセチレンブラック:10質量部、並びにバインダであるPVDF:5質量部を、NMPを溶剤として均一になるように混合して、正極合剤含有スラリーを調製した。
前記正極合剤含有スラリーを、正極集電体となる厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って、全厚が150μmになるように正極合剤層の厚みを調整し、幅43mmになるように切断して、正極を作製した。正極は両面に対して正極合剤層と合剤層を塗布していないアルミニウム箔の露出部を設け、更にこの正極のアルミニウム箔の露出部に、アルミニウム製の正極集電リード7を超音波溶接した。
<負極の作製>
平均粒子径D50%が16μm、d002が0.3360nmである黒鉛:98質量部、粘度が1500〜5000mPa・sの範囲に調整された1質量%の濃度のカルボキシメチルセルロース水溶液:100質量部、およびスチレンブタジエンゴム:1.0質量部を、比抵抗が2.0×10オーム−cm以上のイオン交換水を溶剤として混合して、水系の負極合剤含有スラリーを調製した。
前記の負極合剤含有スラリーを、銅箔からなる厚さ10μmの集電体の両面に間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って全厚が142μmになるように負極合剤層の厚みを調整して負極を得た。また、前記負極を幅45mmになるように切断し、更に銅箔の露出部にニッケル製の負極集電リード6を超音波溶接した。
<電池の組み立て>
前記のようにして得た正極と負極と、電池用ポリエチレン製微多孔質セパレータ(厚み12μm、空孔率40%、平均孔径0.02μm)とを介在させつつ重ね、最内周側を巻回機の巻回軸に固定し渦巻状に巻回した。これを押圧して扁平状にした電極体5を、厚み6mm、高さ50mm、幅34mmのアルミニウム製の外装缶2に入れた。図1に示すように、負極集電リード6をリード体8に、正極集電リード7を封口体4にそれぞれ溶接接合させ図1に示す形態とした。負極集電リード6及び正極集電リード7を折り曲げつつ、封口体4の外周を、外装缶2の開口3の内周面に嵌合させた。さらに封口体4を、外装缶2の開口3(図1)の内周面に嵌合した状態で、レーザ溶接により接合し、図2に示す構造とした。
注液孔20から、非水電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比で1:2に混合した溶媒にLiPFを濃度1.2mol/Lで溶解させたもの)を注入した。その後、前述の通り作製した封止体11で注液孔20を閉塞し、封止体11の外周部を封口体4に溶接して図4に示すリチウムイオン二次電池1を作製した。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、図4に示すように、従来のリチウムイオン二次電池と外観がほぼかわらない形態でPTC素子を具備した構成となっているので、より安全性の高いリチウムイオン二次電池として有用である。
1 リチウムイオン二次電池
2 外装缶
3 外装缶の開口
4 封口体
5 電極体
6 負極集電リード
7 正極集電リード
8 リード体
9 負極端子
10 凸部
11 封止体
12 注液孔嵌合部
13 外部端子接続部
14 PTC素子部
15 絶縁パッキング
16 絶縁板
20 注液孔
30 開裂ベント

Claims (3)

  1. 角筒形の外装缶に扁平状の電極体と非水電解液を少なくとも含むリチウムイオン二次電池において、前記外装缶を封口する封口体に、負極端子と封止体とを設け、前記封止体は、前記封口体の注液孔において嵌合する注液孔嵌合部と、外部端子接続部との間にPTC素子部を設けており、前記PTC素子部は、前記注液孔の上に位置することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記封口体および前記注液孔嵌合部は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記外部接続端子部は、ニッケル又はニッケル合金からなる請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
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