JP2007172881A - 電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い放置特性を有する電池を提供する。
【解決手段】非水電解質二次電池10は帯状をなす集電体21,31上に活物質を含有する合剤層22,32を形成してなる正極板20と負極板30とを備える。
集電体21には合剤層22が形成されていない露出部24が設けられ、その露出部24にリード端子が接続されると共に、正極板20の合剤層22においては、集電体21の短辺25に平行な断面においてその幅方向のリード端子23側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも少なくなっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電池およびその製造方法に関する。
例えば非水電解質二次電池(以下、電池という)は、高エネルギー密度であるメリットを活かして、主にデジタルカメラやノートパソコン、携帯電話などの小型電源に使用され、電気自動車、ハイブリッド電気自動車の電源などの電源に利用すべく大型化も図られている。
このような電池としては、正極板と負極板とをセパレータを挟んで巻回した発電要素を電池ケースに収容してなるものなどが用いられ、その正極板および負極板には、その集電体上に活物質を含有する合剤層が形成されかつ、合剤層が形成されていない露出部にリード端子が接続されている。
従来、このような電池としては特許文献1に記載されたものなどが知られている。特許文献1に記載の電池の電極板は、その集電体の両側端を合剤層の形成されていない露出部とし、両面に活物質を含有する合剤を均一に塗布後、乾燥・プレスして製造される。
特開平10−208730号公報
ところで、電池は、充電状態で長期間放置されることが多々あるため、長期放置中における容量低下は、その後の放電容量に影響を及ぼすことになる。長期放置した場合の容量低下には、種々の要因があるものの、充電後の長期間の放置による活物質の溶出や、集電体からの活物質の脱落などが一因と考えられる。これについては以下のように考えられる。長期放置中に活物質間の密着性が低下すると活物質の膨張収縮の影響を受けて、活物質が集電体から脱落し易くなる。活物質が脱落すると集電体との導電性が取れない状態または取り難い状態となり容量が低下するということが考えられる。
一般に、電池において、集電体上の抵抗はリード端子が接続される部分(以下、リード端子接続部という)から離れるほど高くなる。合剤層における抵抗は集電体と活物質の距離などの因子により影響を受けるが、合剤層が非常に薄い層でできていることから集電体上の抵抗の影響を受けやすい。したがって、合剤層における抵抗は集電体と活物質の距離などの因子よりも集電体における抵抗の影響を受け、合剤層のうちリード端子接続部に近い部分ほど抵抗が小さくなり、合剤層のうちリード端子接続部に近い部分の活物質ほど電池反応に対しても寄与率が高く、活物質の膨張収縮が起こり易いと考えられる。したがって、合剤層のうちリード端子接続部に近い部分ほど活物質の脱落が起こりやすい。
特許文献1に記載の電池を充電後に長期放置すると、特にリード端子接続部に近い部分ではより多くの割合の活物質が膨張収縮することから活物質の脱落割合が多くなる。ところが、この電池においてはリード端子接続部からの距離にかかわらず均一な活物質量の合剤層が形成されていることから、合剤層のうちリード端子接続部に近い部分において活物質が多く脱落し、全体として活物質の脱落量が多くなって、容量低下が大きくなるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、長期間放置しても電池容量の低下を起こし難い放置特性に優れた電池を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、一対の長辺及び短辺によって囲まれた帯状をなす集電体上に活物質を含有する合剤層を形成してなる正極板と負極板とを、セパレータを挟んで重ねて巻回して構成した発電要素を電池ケースに収容した電池において、前記集電体には合剤層が形成されていない露出部が設けられ、その露出部にリード端子が接続されると共に、前記正極板の合剤層においては、前記集電体の巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも少ないことを特徴とする電池である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記負極板の合剤層は、前記集電体の前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも多くされると共に、前記正極板および前記負極板の活物質量が多い部分が互いに対向した状態とされているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記正極板の前記リード端子側における合剤層の活物質量は、その反対側における活物質量に対して3%〜20%少ないところに特徴を有する。
請求項4の発明は、一対の長辺及び短辺によって囲まれた帯状をなす集電体上に活物質を含有する合剤層が形成されると共に、前記合剤層の形成されていない露出部にリード端子が接続されている正極板と負極板とを、セパレータを挟んで重ねて巻回して構成した発電要素を電池ケースに収容した電池の製造方法において、前記正極板の合剤層は、前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも少なくなるように前記集電体に合剤を塗布した後、前記合剤層が前記集電体上で均一な厚みを有するようにプレスすることを特徴とする電池の製造方法である。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記負極板の合剤層は、前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも多くなるように前記集電体に合剤を塗布した後、前記合剤層が前記集電体上で均一な厚みを有するようにプレスし、かつ、前記正極板の合剤層の活物質の密度の高い部分と前記負極板の合剤層の活物質の密度の高い部分とを互いに対向させて巻回するところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1に記載の発明によれば、正極板の合剤層においては、集電体の巻回軸に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも少ないから、電池反応への寄与率の高い部分で活物質量が少なく、電池反応への寄与率の低い部分で活物質量が多くなっている。したがって、長期放置中の活物質の脱落の割合が多い部分の活物質量が少なくなっているので電池全体として脱落する活物質量を少なくすることができ、長期放置後の容量低下を防ぐことができる。
<請求項2の発明>
負極板の合剤層は、集電体の短辺に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも多くされると共に、正極板および負極板の活物質量が多い部分が互いに対向した状態とされているから、対向しているところの活物質量が対応している。したがって、放電深度が部分的に深くなることがなく、電池の寿命低下を防ぐことができる。
<請求項3の発明>
正極板のリード端子側における合剤層の活物質量は、その反対側における活物質量に対して3%〜20%少ないから、活物質の脱落の割合を考慮した合剤層が形成されており、長期放置後の容量低下をより防ぐことができる。
<請求項4の発明>
正極板の合剤層は、短辺に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも少なくなるように集電体に合剤を塗布した後、合剤層が集電体上で均一な厚みを有するようにプレスするから、本発明の電池に使用する正極板を簡易に製造することができる。
<請求項5の発明>
負極板の合剤層は、短辺に平行な断面においてその幅方向のリード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも多くなるように集電体に合剤を塗布した後、合剤層が集電体上で均一な厚みを有するようにプレスし、かつ、正極板の合剤層の活物質の密度の高い部分と負極板の合剤層の活物質の密度の高い部分とを互いに対向させて巻回して製造されるから、本発明の電池に使用する負極板を簡易に製造することができる。
<実施形態1>
以下本発明の実施形態について説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
図1には、完成形態の非水電解質二次電池10を破断して示す。この電池10には、円筒状に形成された電池ケース11と、その内部に収容される発電要素15とが備えられている。
電池ケース11は、有底の円筒容器状に形成された金属製の電池ケース11と、略円盤状に形成されてこの電池ケース11の開放口を封止する金属製のキャップ12とで構成されている。電池ケース11内には、渦巻状に構成された発電要素15が、その上下に円盤状の絶縁板13を配した状態で収容されている。そして、この電池ケース11の開放口には、キャップ12が封口ガスケット14を介してかしめつけられている。また、電池ケース11の内部には、非水電解液が注入されている。
非水電解液は非水溶媒に電解質塩を溶解してなり、非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート、ビニレンカーボネートなどの極性溶媒を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
非水溶媒に溶解する電解質塩は、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCF(CF、LiCF(C、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCF、LiPF(CFCF等の塩を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
電池ケース11内に収容された発電要素15は、正極板20と負極板30とをセパレータ16を挟んで巻回されて構成されている。
セパレータ16としては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。なかでも、ポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いることができる。
正極板20は、アルミニウムなどの金属により形成された厚さ10〜20μmの正極集電体21の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を含有する正極合剤層22(後述する)を備えている。また、正極集電体21は、図2に示すように、帯状をなし、具体的には、10〜20cmの一対の短辺25および1〜5mの長辺26A,26Bによって囲まれた形状をなしている。長辺26Aを含む所定の帯状領域は、正極合剤層22の形成されていない露出部24とされる。この露出部24には長辺26Aに交差するように正極リード端子23が約10cm間隔で多数接続されている。この正極リード端子23は巻回後ひとまとめにされ、その先端部は、正極板20から上方へ突出され、正極端子の役割を果たすキャップ12に接続されている。正極リード端子23の材質としては、アルミニウム、ニッケルまたはチタン等の金属を用いることができる。
正極合剤層22は、図4に示すように、短辺25に平行な断面において露出部24に隣り合うリード側端部21Aから長辺26Bを反リード側端部21A(リード端子23の反対側)としてほぼ均一な厚みを有し、その片側の厚みが100μm前後になるように正極集電体21に対して略対称に形成されている。正極合剤層22は、そのリード側端部21Aから反リード側端部21Bに近づくに従って合剤層の密度が高くなるように形成されており、その結果、リード側端部21Aから反リード側端部21Bに近づくに従って活物質量が多くなっている。長期放置中の活物質の脱落の割合を考慮すると、正極合剤層22のうち最も密度が低いリード側端部21Aにおける活物質量は、密度が最も高いリード端子23と反対側の反リード側端部21Bの活物質量に対して3%〜20%少ないのが好ましい(請求項3に記載の発明)。活物質量の差が3%未満であると活物質の脱落の割合の多いリード側端部21Aにおける活物質の量が多いので電池全体としての活物質の脱落量が増え、20%を超えるとリード側端部21Aにおける活物質量が少なくなりすぎて電池そのものの容量が低くなる。
正極合剤層22に含有される正極活物質としては、組成式LiMO、Li、NaMO(ただし、Mは一種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造または層状構造の金属カルコゲン化物または、金属酸化物などのリチウムを吸蔵放出する遷移金属酸化物を用いることができる。その具体例としては、LiCoO、LiNiO、LiNi1/2Mn1/2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiCoNi1−x、LiMn、LiMn、MnO、FeO、V、V13、TiOまたはTiS等が挙げられる。
上記した正極活物質には、導電剤、結着剤等を添加することができる。導電剤としては、無機化合物、有機化合物を用いることができる。無機化合物としては、カーボンブラック、グラファイトなどを用いることができ、有機化合物としては、例えばポリアニリン等の導電性ポリマーなどを用いることができる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、ポリアクリロニトリルなどを単独で、あるいは混合して用いることができる。
負極板30は、銅などの金属により形成された厚さ10ないし20μmの銅箔からなる負極集電体31の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含有する負極合剤層32(後述する)を備えている。負極集電体31は、図2に示すように、帯状をなし、具体的には、10〜20cmの一対の短辺35および1〜5mの長辺36A,36Bによって囲まれた形状をなしている。長辺36Aを含む所定の帯状領域(本発明における長辺側の側縁部)は、負極合剤層32の形成されていない露出部34とされる。この露出部34には長辺36Aに交差するように負極リード端子33が約10cm間隔で多数接続されている。この負極リード端子33は巻回後ひとまとめにされ、その先端部は、負極板30から下方へ突出され、負極端子としての役割を果たす電池ケース11の底部に接続されている。負極リード端子33の材質としては、銅やニッケルなどの金属を用いることができ、銅箔にニッケルをメッキしたものが好ましい。
負極合剤層32は、図4に示すように、短辺35に平行な断面において露出部34に隣り合うリード端子33側のリード側端部31Aから反リード側端部31B(リード端子33と反対側)にかけてほぼ均一な厚みを有し、その片側の厚みが100μm前後になるように負極集電体31に対して略対称に形成されている。負極合剤層32は、リード側端部31Aから反リード側端部31Bに近づくに従って密度が低くなるように形成されており、その結果、リード側端部31Aから反リード側端部31B側に近づくに従って活物質量が少なくなっている。
また、負極合剤層32のうち活物質量の少ない反リード側端部31Bは正極合剤層22の活物質量の少ないリード側端部21Aと互いに対向した位置に配されており、対向する位置にある合剤層の活物質量が対応するようになっている。
負極合剤層32に含有される負極活物質としては、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合金、LiFe、WO、MoO、SiO、CuO等の金属酸化物、グラファイト、カーボン等の炭素質材料、Li(LiN)等の窒化リチウム、もしくは金属リチウム、またはこれらの混合物を用いることができる。
本実施形態においては、正極合剤層22と負極合剤層32とはその厚みがリード側端部21A,31Aから反リード側端部21B,31Bにかけてほぼ均一に形成されているが、正極合剤層22ではリード側端部21Aの活物質量が反リード側端部21Bよりも少なくなるように形成され、かつ負極合剤層32ではリード側端部31Aの活物質量が反リード側端部31Bよりも多くなるように形成されていればよく、例えば、図3に示すように、リード側端部21A,31Aと反リード側端部21B,31Bにおける厚みに差があるものなども本発明に含まれる。
次に本実施形態の電池10の製造方法について説明する。
まず、それぞれの集電体21,31の両面に対応する合剤組成物を塗布して、乾燥し、ロールプレス機により圧延することで合剤層22,32が形成された正極板20および負極板30が製造される。
本発明においては、結果として、正極板20の集電体21上には、そのリード側端部21Aにおける活物質量がその反リード側端部21Bおける活物質量より少ない合剤層22が形成され、かつ負極板30の集電体31上には、そのリード側端部31Aにおける活物質量がその反リード側端部31Bおける活物質量より多い合剤層32が形成されていればよい。
具体的には、まず正極集電体21の両面に集電体21の巻回方向と直交する方向の両端を露出部24として、露出部24に隣接する合剤層22の両端部から巻回方向と直交する方向における中央部に近づくに従い合剤の量が多くなるように合剤を塗布する。すなわち前述の合剤層22の両端部は図3および図4に示すリード側端部21Aに相当し、前述の合剤層22中央部は反リード側端部21Bに相当し、この反リード側端部21Bを軸として対称の形になるように合剤が塗布される。次いで、正極合剤層22の厚みがほぼ均一となるようにプレスする(請求項4に記載の発明)。その後、中央部(反リード側端部21Bの位置に相当)を切断して図4に示す正極板20が作製される。
負極板30については、まず負極集電体31の両面に集電体31の巻回方向と直交する方向の両端を露出部34として、露出部34に隣接する合剤層32の両端部から巻回方向と直交する方向における中央部に近づくに従い合剤の量が少なくなるように合剤を塗布する。すなわち前述の合剤層32の両端部は図3および図4に示すリード側端部31Aに相当し、前述の合剤層32の中央部は反リード側端部31Bに相当し、この反リード側端部31Bを軸として対称の形になるように合剤が塗布される。次いで、負極合剤層32の厚みがほぼ均一となるようにプレスする(請求項5に記載の発明)。その後、集電体31の中央部(反リード側端部31Bに相当)を切断して図4に示す負極板30が製造される。
簡易に本発明における正極板20および負極板30を製造することができるという観点からは上記の方法で製造することが好ましいが、以下の方法で正極板20および負極板30を製造してもよい。例えば、上記のように塗布する合剤の量を調整して集電体21,31上に合剤を塗布した後、合剤層22,32の厚みを均一化せず、厚みに差がある状態となるようにプレスして製造してもよいし、合剤の塗布量の調整をせずに各集電体21,31に合剤を塗布した後、正極板20においてはリード側端部21Aの活物質量が反リード側端部21Bよりも少なくなるようにプレスし、負極板30においてはリード側端部31Aの活物質量が反リード側端部31Bよりも多くなるようにプレスして製造してもよい。
合剤を塗布する際には、リバースロール方式、ダイレクトロール方式、ブレード方式、ナイフ方式、ダイノズル方式、ディップ方式など、一般的な塗布方式を用いることができるが、塗布量を機械的に制御しやすいことから、ダイノズル方式により行うことが好ましい。
合剤層をプレスする際には、ロールの左右の力を変えてロールプレスしてもよいし、ロール間の距離を変えてロールプレスしてもよい。
上記方法によって得られた正極板20の長辺21A側と負極板30の長辺31B側とを、間にセパレータ16を挟んで付き合わせて巻回する。すなわち正極合剤層22のリード側端部21Aと負極合剤層32の反リード側端部31Bとを対向させて、一方の短辺25、35を中心として巻回する。この巻回工程を経て巻回体とされ、発電要素15が製造される。
正極板20および負極板30に接続されるリード端子23,33は巻回工程中に超音波溶接等の手段を用いて正極板20および負極板30の合剤層未形成部24,34の端に取り付けられる。
次に、巻回工程を終えて製造された発電要素15は電池容器11に収容され、非水電解液を含浸させた後に容器を封止することで本実施形態の電池10が製造される。
本実施形態によれば、正極合剤層22において、合剤層22のリード側端部21Aの活物質量がその反リード側端部21Bよりも少ないから、長期放置中の活物質の脱落の割合が多い部分の活物質量が少なくなっているので電池全体として脱落する活物質量を少なくすることができ、長期放置後の容量低下を防ぐことができる。
また、負極板30の集電体31上には、対向する正極合剤層22の活物質量に対応させた量の活物質を含有する合剤層32が形成されているから、負極合剤層32の充電深度が部分的に深くなるようなことがない。その結果、寿命低下を防ぐことができる。
<実施例1〜4および比較例1>
以下、本発明の実施例および比較例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
1.電池の作製
実施例1〜4および比較例1では図1に示す実施形態1にかかる電池10を作製した。
(1)正極板の作製
LiCoO91重量部と、導電剤のアセチレンブラック3重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン6重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを適宜加えてペースト状にして正極活物質を含有する組成物(以下正極合剤組成物という)を調製した。
この正極合剤組成物を、厚さが20μmのアルミニウム製の正極集電体21の両面に吐出量を調節しながら、ダイノズル方式で塗布した。このとき、実施例1〜3と比較例2については、図2に示すように正極合剤層22のリード側端部21Aから反リード側端部21Bに近づくに従い塗布量が徐々に多くなるように正極合剤組成物を塗布し、比較例1についてはリード側端部21Aから反リード側端部21Bまで均一に正極合剤組成物を塗布した。
塗布工程を経た正極板20を乾燥させた後、ロールプレスで厚みが均一になるように圧縮成形し、中央部で切断した。そして図4に示すように、所定の厚さの正極合剤層22と合剤層未形成部24とを備え、正極合剤層22のうち、反リード側端部21Bの単位容積当たりの合剤塗布重量をリード側端部21Aの単位容積当たりの合剤塗布重量で除した値が表1に示した値(以下、正極合剤重量比という)である正極板20を得た。ここで、正極合剤重量比が例えば1.1の場合には、反リード側端部21Bの活物質量がリード側端部21Aの活物質量に対して10%多いことを示す。
(2)負極板の作製
黒鉛92重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン8重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを適宜加えてペースト状の負極活物質を含有する組成物(以下負極合剤組成物という)を調製した。
この負極合剤組成物を厚さが14μmの銅製の負極集電体31の両面に吐出量を調節しながら、ダイノズル方式で塗布した。このとき、実施例1,2,4については、図2に示すように負極合剤層32のリード側端部31Aから反リード側端部31Bに近づくに従い塗布量が徐々に少なくなるように負極合剤組成物を塗布し、実施例3については負極合剤層32のリード側端部31Aから反リード側端部31Bに近づくに従い塗布量が徐々に多くなるように負極合剤組成物を塗布し、比較例1についてはリード側端部31Aから反リード側端部31Bまで均一に負極合剤組成物を塗布した。
塗布工程を経た負極板30を乾燥させた後、ロールプレスで厚みが均一になるように圧縮成形し、中央部で切断した。そして、図4に示すように所定の厚さの負極合剤層32と合剤層未形成部34とを備え、負極合剤層32のうち、リード側端部31Aの単位容積当たりの合剤塗布重量を反リード側端部31Bの単位容積当たりの合剤塗布重量で除した値が表1に示した値(以下、負極合剤重量比という)である負極板30を得た。ここで、負極合剤重量比が例えば1.1の場合には、リード側端部31Aの活物質量が反リード側端部31Bの活物質量に対して10%多いことを示し、0.9の場合には、リード側端部31Aの活物質量が反リード側端部31Bの活物質量に対して10%少ないことを示す。
(3)電池の作製
(1)で得られた正極板20と、厚さ25μmの微多孔性ポリエチレンフィルム製のセパレータ16と、(2)で得られた負極板30とを順に重ね合わせ、これをポリエチレン製の長方形状の巻芯の周囲に長円渦状に巻回して発電要素15とした。詳しくは、正極板20の正極合剤層22のリード側端部21Aと負極合剤層32の反リード側端部31Bを、正極合剤層の反リード側端部21Bと負極合剤層32のリード側端部31Aとを対向させ、間にセパレータ16を挟んで、短辺25,35を巻回中心軸として巻回した。この巻回工程中にアルミニウム製のリード端子23を正極板20の合剤層未形成部24に、銅製のリード端子33を負極板30の合剤層未形成部34に超音波溶着した。このようにして得られた発電要素15を電池容器11に収納し、電解液を注液した。このとき、発電要素15の巻回中心軸が電池容器11の開口面に対して垂直となるようにした。公称容量は4Ahとした。
2.電池性能試験
上記方法により得られた実施例1〜4および比較例1電池について下記の性能試験を行い、その結果を表1に示した。
(1)1ヶ月後の容量保持率(放置特性)
実施例1〜4および比較例1の電池10について、25℃において、4Aの定電流で4.1Vまで充電し、続いて4.2Vの定電圧で保持して合計3時間充電した後、4Aの電流で2.7Vまで放電し、初期容量を測定した。この充電状態の電池を25℃で30日間放置して一ヶ月後の容量を測定した。
初期容量と一ヵ月後の容量との差を初期容量で除して百分率表示したものを一ヵ月後の放電容量減少率とし、この値が小さいほど放置特性に優れていることを示す。上記試験結果と正極合剤重量比と負極合剤重量比とを対応させて表1に示す。
Figure 2007172881
3.試験結果と考察
本発明の電池(実施例1〜4)については、比較例1の電池と比較して放置特性が高かった。この結果について考察すると、実施例1〜4の電池においては、正極合剤層22は、そのリード側端部21Aの活物質量が反リード側端部21Bの活物質量よりも少なくなるように形成されているから、活物質の脱落の割合が多い部分で活物質量が少なく、活物質の脱落の割合が少ない部分で活物質量が多くなっている。したがって、活物質が多く脱落しても、リード側端部21Aの活物質量は少ないので電池全体としての活物質の脱落量を少なくすることができる。その結果、電池の容量減少を少なく抑えることができたのではないかと考えられる。
4.まとめ
以上より、本発明によれば、長期間放置しても電池容量の低下を起こし難い放置特性に優れた電池を提供することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態においては、リード端子は長辺を含む所定の帯状をなす露出部に複数、長辺に対し垂直な位置になるように設けられているが、長辺を含む所定の帯状の露出部に長辺に対し平行に設けても良いし、短辺を含む領域を露出部として短辺に対し垂直な位置に設けても良い。
(2)本発明においては、非水電解液のみならず固体電解質を用いてもよく、両者を併用することもできる。固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、例えば無機固体電解質、ポリマー固体電解質を用いることができる。また、ゲル状の高分子固体電解質を用いる場合には、ゲルを構成する電解液と、電極板の活物質の細孔中などに含有されている電解液とが異なっていてもよい。また、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組み合わせて使用することもできる。
(3)実施形態1においては円柱形の電池容器を使用したが、電池容器は長円形や袋形のものであってもよいし素材も金属ラミネート樹脂フィルムなどであってもよい。
実施形態1の電池の全体図 正極板と負極板の平面図 プレス工程前の正極板と負極板の短辺方向の断面図 プレス工程後の正極板と負極板の短辺方向の断面図
符号の説明
10…電池
20…正極板
21…正極集電体
21A…リード側端部
21B…反リード側端部
22…正極合剤層
23…正極リード端子
24…合剤層未形成部
30…負極板
31…負極集電体
31A…リード側端部
31B…反リード側端部
32…負極合剤層
33…負極リード端子
34…合剤層未形成部

Claims (5)

  1. 一対の長辺及び短辺によって囲まれた帯状をなす集電体上に活物質を含有する合剤層を形成してなる正極板と負極板とを、セパレータを挟んで重ねて巻回して構成した発電要素を電池ケースに収容した電池において、
    前記集電体には合剤層が形成されていない露出部が設けられ、その露出部にリード端子が接続されると共に、
    前記正極板の合剤層においては、前記集電体の巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも少ないことを特徴とする電池。
  2. 前記負極板の合剤層は、前記集電体の前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量が、その反対側における活物質量よりも多くされると共に、前記正極板および前記負極板の活物質量が多い部分が互いに対向した状態とされていることを特徴とする請求項1に記載の電池。
  3. 前記正極板の前記リード端子側における合剤層の活物質量は、その反対側における活物質量に対して3%〜20%少ないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電池。
  4. 一対の長辺及び短辺によって囲まれた帯状をなす集電体上に活物質を含有する合剤層が形成されると共に、前記合剤層の形成されていない露出部にリード端子が接続されている正極板と負極板とを、セパレータを挟んで重ねて巻回して構成した発電要素を電池ケースに収容した電池の製造方法において、
    前記正極板の合剤層は、前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも少なくなるように前記集電体に合剤を塗布した後、前記合剤層が前記集電体上で均一な厚みを有するようにプレスすることを特徴とする電池の製造方法。
  5. 前記負極板の合剤層は、前記巻回軸に平行な断面においてその幅方向の前記リード端子側の活物質量がその反対側における活物質量よりも多くなるように前記集電体に合剤を塗布した後、前記合剤層が前記集電体上で均一な厚みを有するようにプレスし、かつ、前記正極板の合剤層の活物質の密度の高い部分と前記負極板の合剤層の活物質の密度の高い部分とを互いに対向させて巻回することを特徴とする請求項4に記載の電池の製造方法。
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