JP2017128369A - キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造ラインでボトルに嵌め込む際の不具合を防止できるほか、無理なく製造可能で、しかもボトルからの取り外しも容易なキャップを提供すること。【解決手段】キャップは、天板17と側周壁13と拘束手段で構成する。そして拘束手段の機能を解除できるよう、側周壁13に引き手11と脆弱線を設け、引き手11は、側周壁13の中間部に配置する。また脆弱線は、側周壁13を概ね一周する環状線34と、引き手11の付け根を起点とする二列の横行線21、31と、一方の横行線21と側周壁13の下端面を結ぶ下行線23と、他方の横行線31と環状線34を結ぶ上行線33と、で構成する。さらに下行線23や上行線33が横行線21、31と接続する箇所には、交点窓22、32を設けることで、脆弱線を軽い力で引き裂くことができ、ボトル51からの取り外しが容易である。そのほかキャップの下端面は完全な環状で、嵌め込み時に不具合を生じない。【選択図】 図1

Description

本発明は、包装用容器の開口部に嵌め込み、内部を密閉するキャップに関する。
包装用容器の形態は様々だが、内容物が液体の場合、筒状となることが多い。このような容器は一般にボトルと称され、その上部には、円筒状の首部が形成されており、首部の先端にキャップを組み込むことで、内部を密閉することができる。このキャップについても、様々な形態が存在するが、通常は内部を繰り返し密閉できるよう、ネジなどを形成し、着脱自在な構造とする。しかし、飲料水や薬液などを封入した容器については、衛生面を考慮し、嵌め込み構造のキャップを用い、内容物がなくなるまで、キャップを取り外すことのない形態も存在する。
嵌め込み構造のキャップの形状例を図7に示す。この図で描いたボトルは、ウォーターサーバーに飲用水を供給するために用いられ、薄肉の軟質樹脂で形成され、上下反転させた状態でウォーターサーバーに組み込まれる。組み込み後、飲用水の消費に連れてジャバラなどが大気圧で押し潰され、飲用水がなくなった時点でボトルとしての用途を終えるため、衛生面に優れている。そしてこのボトルの首部には、ウォーターサーバーとの接続部となるキャップを嵌め込むが、首部の外周面に形成した凸条により、キャップはボトルと離脱不能に一体化される。なおキャップは、ボトルの首部の端面を塞ぐ天板や、首部を取り囲む側周壁などで構成される。
通常、ボトルとキャップは、要求される特性が異なるため、異なる素材を用いることが多く、資源リサイクルを実現するため、処分に先立ち、キャップをボトルから取り外し可能な構造とすることがある。図7のキャップも取り外し可能な構造で、その側周壁には、引き手とスリットと脆弱線を形成してあり、スリットの奥が脆弱線の起点となっている。そして実際にキャップを取り外す際は、まず引き手の裏側に指などを差し入れ、次に引き手を外側に引き出し、脆弱線を徐々に引き裂いていくと、最終的にキャップの側周壁が上下に分割され、凸条による拘束が解除され、キャップを簡単に取り外すことができる。
本願発明と関連のある技術の例として、後記特許文献が挙げられる。そのうちの特許文献1では、ガラスビンやペットボトルに嵌め込むリサイクルキャップが開示されており、処分時、工具などを用いることなくキャップを取り外し可能で、しかも従来品と形状が同等であることを特徴とする。これらの特徴を実現するため、このリサイクルキャップは、ガラスビンなどの口部を取り囲む筒状部を備え、筒状部の内壁には、口部との抜け止めとなる凸部を形成してある。さらに筒状部には、ほぼ上下方向に伸びる二列のカット加工を施してあり、この二列のカット加工の間(内側部)を下方から押し上げることで、凸部による拘束が解除され、キャップを取り外すことができる。なお凸部については、カット加工に隣接する区間で高さを抑制してあり、工具などを用いることなくキャップを取り外すことができる。
特許文献2では、吊り具を設けたウォーターサーバー用ボトルが開示されている。ウォーターサーバー用ボトルは、内容量が十リットルを超えることがあり、しかもボトルをウォーターサーバーに組み込む作業は、人手で行うため、ボトルには何らかの吊り具が必要になる。特許文献2では、この吊り具として帯状の粘着テープを用い、その両端部をボトル本体の側面に貼り付けてある。このように粘着テープを用いることで、ボトル本体の形状が単純化するほか、専用の吊り具を製造する必要がなく、コストダウンが実現する。なおこの文献では、ボトル本体の首部にキャップを嵌め込むことが描かれている。このキャップは、ウォーターサーバーとの接続部として機能するため、使用時、ボトル本体から離脱することはない。
特開2000−72166号公報 特開2012−46216号公報
図7のように、キャップの取り外しを実現するため、キャップに引き手とスリットと脆弱線を形成する構成は、これまでにも広く普及している。このスリット(図7では、「L」を上下反転させたような形状で、その右上で脆弱線につながっている)は、引き手のつまみ易さを考慮すると、キャップの下端面に到達していることが好ましい。しかし、スリットがキャップの下端面に到達していることで、図7の右下に描くように、キャップをボトルに嵌め込む際、スリットがボトルの首部に入り込み、キャップが傾いた姿勢で浮き上がることがある。このような事態が、自動充填器を用いた製造ラインで発生した場合、後の工程に多大な被害を及ぼす恐れがある。
図7の右下に描くような事態を避けるため、図8のように、スリットの代替として切り抜きを形成することがある。切り抜きは、キャップの下端面に到達していないため、スリットのような事態を招くことはない。ただし金型を用いてキャップを製造する際、溶融樹脂の流動性との兼ね合いから、切り抜きをキャップの下端面に接近させることが難しく、引き手をつまんだ際、どうしても大きな力が必要になり、操作性が悪化する。なお、切り抜きをキャップの下端面に接近させた場合、製造時に溶融樹脂の流動不良を引き起こし、切り抜きがキャップの下端面に到達する恐れがある。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、製造ラインでボトルに嵌め込む際の不具合を防止できるほか、無理なく製造可能で、しかもボトルからの取り外しも容易なキャップの提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、ボトルの首部に嵌め込むキャップであって、前記首部の端面を塞ぐ天板と、該首部を取り囲む側周壁と、前記ボトルと一体化するための拘束手段と、からなり、前記側周壁には、前記拘束手段の機能を解除するため、引き手と、該引き手の付け根から伸びる脆弱線と、を設け、前記引き手は、前記側周壁の中間部に位置し、前記脆弱線は、前記側周壁の周方向に伸び且つ該側周壁を概ね一周する環状線と、前記引き手の付け根を起点とし且つ前記側周壁の周方向に伸びる二列の横行線と、一方の該横行線と前記側周壁の下端面を結ぶ下行線と、他方の該横行線と前記環状線を結ぶ上行線と、からなり、前記下行線または前記上行線が前記横行線と接続する箇所の一方または両方には、前記側周壁の表裏面を貫く交点窓を設けてあることを特徴とするキャップである。
本発明によるキャップは、ボトルの首部に嵌め込んだ後、処分時までボトルと一体化している構造で、ネジなどで着脱自在とした構造ではない。ただし、資源リサイクルを実現するため、処分に先立ち、簡単な操作でボトルから取り外すことのできる機能を備えている。なおキャップやボトルは、用途を限定される訳ではなく、様々な分野で使用可能である。またキャップは、樹脂類の成型品であることを前提とする。
キャップと対になるボトルは、前記のように用途を限定しないほか、形状も限定しないが、円筒状の首部を有しており、その端面が開放していることを前提とする。またキャップは、首部の端面を塞ぐ円盤状の天板と、天板の外縁部から垂れ下がるように伸びる側周壁と、ボトルと一体化するための拘束手段と、で構成される。側周壁は、ボトルの首部の外周面を取り囲む筒状で、キャップの脱落を防ぐ。なお、ボトルやキャップの姿勢は自在だが、本願では、首部が上方に突出し、その上端部を塞ぐようにキャップを嵌め込む形態を前提としている。
拘束手段は、ボトルとキャップを一体化する役割を担い、その具体的な形態は自在だが、通常は双方の境界面に何らかの凹凸を設け、これらの嵌め合わせを利用する。なお凹凸は、境界面に沿って環状に設けることが多い。また凹凸ではなく、双方に凸状の突出部を設け、その接触を利用することもある。そのほか、キャップをボトルに嵌め込む際、キャップの側周壁が突出部を乗り越えられるよう、キャップにはある程度の柔軟性を持たせる。
引き手は、キャップをボトルから取り外す際の起点となる部位で、側周壁の一部を切り抜いて形成する。側周壁に「コ」の字状や「U」字状などの切り抜きを設けると、その内側の領域は、周囲からの拘束が弱くなり、簡単に変形させることができる。このような変形しやすい領域が引き手となり、引き手を外側に引き出すことで、側周壁を順次引き裂くことができる。なお引き手は、側周壁の中間部に形成し、キャップの下端面に露出することはないものとする。また引き手の形状は自在だが、引き手を囲む切り抜きは、指などを差し入れ可能な大きさとする。
脆弱線は、側周壁を局地的に薄肉化し、これを線状に連ねたもので、この脆弱線を実際に引き裂くことで、側周壁がボトルの首部から離れ、キャップを取り外すことができる。したがって脆弱線は、引き手を囲む切り抜きの端部と接続させ、引き手を外側に引き出した際、脆弱線が自然に引き裂かれるようにする。なお脆弱線は、側周壁の内周面側または外周面側のいずれかに形成する。仮に内周面側に形成すると、外部からは脆弱線が視認できず、美感に優れる。
本発明での脆弱線は、環状線と横行線と上行線と下行線の計四種類からなり、そのうちの環状線は、側周壁を天板から切り離す役割を担う。そのため環状線は、側周壁の周方向に伸びるが、引き手との交差を避けるため、引き手よりも上方(天板に近い側)に設ける。さらに、前記の拘束手段よりも上方(天板に近い側)に設け、拘束手段が首部から離脱できるようにする。なお、キャップが完全に分割されることを避けるため、環状線は、あえて完全な環状としないこともある。
横行線は、引き手の付け根(切り抜きの端部)を起点とし、側周壁の周方向に伸びる脆弱線である。本発明による引き手は、概ね水平方向に引き出すものとする。したがって横行線は、引き手の付け根の上端を起点とする方と、下端を起点とする方の計二列が存在する。そして実際に引き手を外側に引き出すと、引き手の付け根に荷重が集中し、やがて二列の横行線が引き裂かれていく。
上行線は、上方の横行線から環状線に向かう脆弱線で、側周壁を斜め上方に進んでいく。なお引き手と環状線の間には、拘束手段が存在するが、双方の交差を避けるため、上行線の周辺には拘束手段を設けていない。また下行線は、下方の横行線から側周壁の下端面に向かう脆弱線で、側周壁を斜め下方に進んでいく。このように一連の脆弱線を配置することで、環状線を境界として側周壁を上下に分割することができ、拘束手段の機能を解除し、キャップをボトルから取り外すことができる。
交点窓は、横行線が上行線または下行線と接続する箇所に設ける切り抜きである。横行線が上行線または下行線と接続する箇所は、必然的に交角を有するため、引き裂く際の荷重条件も異なり、引き手を移動させる際、他の区間よりも大きな力が必要になる。そのため、移動の途中で違和感を与えるほか、握力などを十分に発揮できない場合、引き手の移動を継続できない恐れもある。しかしこの箇所に交点窓を設けることで、引き手を移動させる際、局地的に大きな力を加える必要がなくなる。
交点窓は、脆弱線の奥面を掘り下げて形成する場合もあれば、脆弱線のみならず、その外側を含む範囲を切り抜いて形成する場合もある。なお、脆弱線の奥面を掘り下げて形成する場合、方向の異なる二本の脆弱線を接続するため、交点窓は、「く」の字状や円弧状など、屈曲を有する形状となることが多い。また交点窓は、上下の横行線の両方に設けることもあれば、一方だけに設けることもある。交点窓を設けることで、引き手を移動させる際、反力が一時的に低下し、引き手の移動に勢いが付くため、後の上行線や下行線を円滑に引き裂き始めることができる。
本発明では、引き手を側周壁の中間部に設けるため、キャップの下端面は、スリットなどの存在しない完全な環状になり、キャップをボトルに嵌め込む際の不具合を防止できる。また、引き手の付け根から上下二本の脆弱線(横行線)を形成するため、引き手をキャップの下端面に接近させる必要がなく、成型時、溶融樹脂の流動不良を防止できる。さらに交点窓を設けることで、引き手を移動させる際、局地的に大きな力を必要とする区間がなくなり、キャップを容易に取り外すことができる。
請求項1記載の発明のように、キャップの側周壁の中間部に引き手を設けるほか、脆弱線を横行線と環状線と下行線と上行線で構成し、さらに下行線または上行線が横行線と接続する箇所には、交点窓を設けることで、引き手を無理なく移動させることができ、脆弱線を円滑に引き裂くことができる。仮に交点窓を設けないならば、脆弱線が途中で屈曲しているため、引き裂き時の反力が局地的に大きくなる。しかし本発明では交点窓により、このような反力の増大が解消される。そのため引き手をつまんだ後、これを周方向に移動させていくと、大きな反力を受けることなく脆弱線が順次引き裂かれ、容易にキャップを取り外すことができる。
またキャップの下端面は、途切れることのない環状となるため、キャップの嵌め込みを確実に実施でき、製造ラインを止めるような不具合を招くことがない。そのほか下行線を設けることで、キャップの下端面から切り抜き(引き手を囲む)までの距離を十分に確保できる。そのためキャップの製造時、溶融樹脂は流動不良を生じることなく全体に回り込み、歩留まりや品質にも優れる。
本発明によるキャップの形状例と、このキャップが嵌め込まれるボトルを示す斜視図で、図の右上には、キャップ単体の縦断面を描いてある。 図1のキャップの平面図と正面図と縦断面(A−A断面)図である。 図1のキャップをボトルの首部に嵌め込んだ状態と、その後に引き手をわずかに引き出した状態を示す斜視図である。 図3の後、キャップを取り外す直前までの状態を示す斜視図である。 交点窓の配置例を示す斜視図である。 交点窓の形状例を示す斜視図である。 従来から普及している嵌め込み構造のキャップの形状例を示す斜視図で、引き手に隣接してスリットを形成してある。 従来から普及している嵌め込み構造のキャップの形状例を示す斜視図で、図7の改良型であり、スリットの代替として切り抜きを形成してある。
図1は、本発明によるキャップの形状例と、このキャップが嵌め込まれるボトル51を示し、図の右上には、キャップ単体の縦断面を描いてある。ボトル51は、各種液体を封入するためのもので、軟質樹脂を素材としており、大気圧や外力で押し潰されることを想定している。そのためボトル51の側面には、複数のジャバラ53を形成してある。またボトル51の上部には、円筒状の首部52を形成してあり、その上端面を塞ぐためキャップを嵌め込む。
キャップは、首部52の上端面に覆い被さる天板17と、首部52の外周を取り囲む側周壁13で構成され、天板17の中央には、ボトル51の内容物の出口となる注出口18を設けてある。さらに注出口18の外周には、ボトル51の首部52との密閉性を確保するため、垂下壁19を形成してある。垂下壁19は途切れることのない環状で、天板17から真下に伸び、首部52の内周面に密着する。
側周壁13の外周面には、引き手11と切り抜き12と交点窓22、32を形成してある。切り抜き12は、側周壁13の一部を文字通り切り抜いた部位で、その内側は、周囲からの拘束が解かれて変形しやすくなり、引き手11として機能する。切り抜き12は、「U」を横倒しにしたような形状だが、その上端部は、側周壁13の周方向に長く伸びている。対して切り抜き12の下端部は、周方向の長さが抑制されている。したがって切り抜き12の上端部と下端部は、同一の垂直線上に並ぶことなく、食い違いが生じている。なお切り抜き12の上端部と下端部は、引き手11の付け根となる。
引き手11は、キャップを分割する際の起点となる部位で、指などで外側に引き出す。図1の引き手11は、切り抜き12の内側に位置することから、必然的に「U」を横倒しにしたような形状となり、その先端は半円形としてある。また引き手11を外側に引き出す際を考慮し、引き手11の先端付近では、切り抜き12を拡大してあり、指などを無理なく差し入れることができる。そのほか、引き手11の付け根からやや離れた位置には、交点窓22、32を設けてある。下側の交点窓22は、切り抜き12から遠ざかるに連れ、下向きとなっているが、上側の交点窓32は、上向きとなっている。
図1右上の縦断面に描くように、側周壁13の内周面には、ストッパ45や脆弱線を形成してある。ストッパ45は、側周壁13の内周面を局地的に突出させた部位で、周方向に伸び、ボトル51とキャップを一体化する拘束手段として機能する。また脆弱線は、側周壁13の内周面に形成した狭い溝で、線状に伸びており、本発明での脆弱線は、切り抜き12の端部からの伸びる二本の横行線21、31と、ストッパ45と天板17の間で側周壁13の周方向に伸びる環状線34と、下側の交点窓22から側周壁13の下端面に向かう下行線23と、上側の交点窓32から環状線34に向かう上行線33で構成される。なお図1では、美感を向上するため、全ての脆弱線を側周壁13の内周面側に形成してあるが、脆弱線の存在を認識しやすくするため、側周壁13の外周面側に形成することもある。
切り抜き12の下端部を起点とし、横行線21と交点窓22と下行線23が順に並んでいる。したがって引き手11を外側に引き出すと、横行線21が徐々に引き裂かれ、やがて、切り抜き12と交点窓22がつながる。その瞬間、引き手11に作用する反力が一時的に弱まり、引き手11の移動速度が増し、勢いよく次の下行線23を引き裂くことができ、引き手11の下方の側周壁13が一気に分割される。なお交点窓22から側周壁13の下端面までは、製造に支障がない程度の距離を確保する。ただし下行線23は、交点窓22から下端面までを途切れることなく結ぶため、引き裂きは円滑に進む。
対して引き手11の上方では、切り抜き12の上端部を起点とし、横行線31と交点窓32と上行線33が順に並び、上行線33は、環状線34に到達している。したがって引き手11を外側に引き出すと、横行線31が徐々に引き裂かれ、やがて、切り抜き12と交点窓32がつながる。その瞬間、引き手11に作用する反力が一時的に弱まり、引き手11の移動速度が増し、勢いよく次の上行線33を引き裂き、最終的に環状線34を引き裂くことができる。
環状線34と引き手11の間には、ストッパ45が存在しており、上行線33は、ストッパ45を横切るように伸びる。そのためストッパ45は、上行線33と交差する区間に限り途切れており、完全な環状ではない。また環状線34についても、キャップの完全分割を避けることや、上行線33との接続を考慮し、完全な環状ではない。なお環状線34のほぼ全域が引き裂かれると、これよりも下の側周壁13は、ボトル51の首部52から離脱可能になり、ストッパ45の機能も消失し、キャップを無理なく取り外すことができる。
図2は、図1のキャップの平面と正面と縦断面(A−A断面)を示す。平面図と正面図に示すように、キャップは円筒形で、その上面を塞ぐ天板17は円形で、天板17の中心には、注出口18を設けてある。注出口18は、天板17から下方に伸びる円筒状で、そこに中栓59を圧入することで、内部を密閉する。また、ボトル51とキャップを一体化する拘束手段として、キャップの内周面にはストッパ45を設け、ボトル51の首部52の外周面には凸条55を設けてある。ストッパ45と凸条55のいずれも、内周面や外周面から突出し、周方向に伸びており、ストッパ45を凸条55の下に押し込むことで、キャップがボトル51と一体化する。そのほか天板17の下面からは、垂下壁19が突出している。垂下壁19は、首部52の内周面に接触し、密閉性を確保する。
引き手11は、「U」を横倒ししたような形状で、側周壁13の周方向に伸び、先端を半円形に仕上げてある。また引き手11を囲む切り抜き12は、引き手11の先端付近で隙間を広くしてあり、引き手11の裏側に無理なく指などを差し入れることができる。そして上下二箇所の交点窓22、32は、切り抜き12の端部の先に設けてある。なお交点窓22、32は、いずれも途中で折れ曲がり、その左側部分は水平方向(側周壁13の周方向)に伸びているが、右側部分は斜方向に伸びている。
側周壁13の内周面には、切り抜き12を起点として複数の脆弱線を設けてあり、切り抜き12の上下両端部からは、横行線21、31が伸びている。そして横行線21、31の先には交点窓22、32があり、さらに交点窓22、32を過ぎると、下行線23や上行線33につながる。下行線23を完全に引き裂くことで、切り抜き12よりも下方は、側周壁13が分割された状態になる。また上行線33を経て環状線34を完全に引き裂くことで、側周壁13は上下に分割される。ただし環状線34は、上行線33との兼ね合いで完全な環状ではない。そのため環状線34を引き裂いた後も、上下が完全に切り離される訳ではない。
図3は、図1のキャップをボトル51の首部52に嵌め込んだ状態と、その後に引き手11をわずかに引き出した状態を示す。キャップを首部52に嵌め込むと、図2で描いたストッパ45が凸条55の下に入り込み、キャップは、図3上方に描くように、ボトル51から離脱不能になる。その後、ボトル51の内容物が全量消費され、ボトル51を処分する際、ボトル51からキャップを取り外すため、切り抜き12に指などを差し入れ、図3下方に描くように、引き手11の先端付近を外側に引き出す。
切り抜き12の上端部は、側周壁13の周方向に長く伸びているが、切り抜き12の下端部は、比較的短い。そのため図3下方に描くように、引き手11を外側に引き出すと、まず下側の横行線21が引き裂かれ始め、その後、上側の横行線31が引き裂かれ始め、やがてそれぞれの横行線21、31が完全に引き裂かれ、交点窓22、32と切り抜き12がつながる。このように、上下の横行線21、31の配置を調整することで、当初は片方の横行線21だけが引き裂かれ、一度に大きな力を加える必要がない。
図4は、図3の後、キャップを取り外す直前までの状態を示す。図3下方に描いた状態から、さらに引き手11を図の右方向に移動させていくと、図4上方に描くように、下側の横行線21から下行線23までが完全に引き裂かれ、切り抜き12が外部とつながる。同時に上側の横行線31も完全に引き裂かれ、隣接する交点窓32も上下に分割され、上行線33も途中まで引き裂かれている。なお、上下の交点窓22、32の配置により、上行線33の引き裂きが始まる際、既に下行線23の引き裂きは完了しており、下行線23と上行線33を同時に引き裂くことはない。そのため一連の引き裂きに際し、大きな力は不要で、無理なく作業を進めることができる。
上行線33は環状線34と接続しており、上行線33の引き裂きが終わると、図4下方に描くように、環状線34の引き裂きが始まる。この段階では、環状線34よりも下方に位置する側周壁13が帯状に引き出され、これに応じてストッパ45も外側に引き出されていく。そして引き手11を一回りさせると、環状線34の引き裂きが終わり、側周壁13の大半が帯状に引き出され、ストッパ45が凸条55から離れる。そのため、天板17を含むキャップ全体をボトル51から取り外すことができる。なお環状線34は完全な環状ではないため、引き手11などが天板17から離脱することはない。
図5は、交点窓22、32の配置例を示す。交点窓22、32は、引き手11をつまんだ際の反力を低下させる役割を担い、必然的に引き手11の移動速度が上昇し、その先の脆弱線を勢いよく引き裂くことができる。ただし交点窓22、32は、引き手11の付け根の両側に配置するとは限らず、この図のように片方にだけ配置することもある。図5上方に描くキャップは、引き手11の上側に限り交点窓32を設けてあり、引き手11下方の横行線21は、下行線23とつながっている。対して図5下方に描くキャップは、引き手11の下側に限り交点窓22を設けてあり、引き手11上方の横行線31は、上行線33とつながっている。なお環状線34などの各種脆弱線は、図1と同様、側周壁13の内周面側に形成してある。
図6は、交点窓26、36の形状例を示す。交点窓22、26、32、36は、横行線21と下行線23の接続箇所、または横行線31と上行線33の接続箇所に形成するが、これまでの各図に描いた交点窓22、32は、脆弱線の奥面を掘り下げて貫通させた形態で、その外形は、屈曲を有する「く」の字状だった。しかし図6に描くように、これ以外の形態とすることもできる。
図6では、円形の交点窓26、36を上下に配置しているが、そのうち横行線31(上側)と上行線33の接続箇所には、これらの脆弱線の横幅よりも大径の交点窓36を形成してある。また、横行線21(下側)と下行線23の接続箇所には、これらの脆弱線の横幅に合わせた直径の交点窓26を形成してある。なお、これらの交点窓26、36の直径は、周辺の形状など、諸事情を考慮して決めてある。そのほか図6の交点窓26、36は、キリなどで形成するため円形であるが、当然ながら他の形状でも構わない。
11 引き手
12 切り抜き
13 側周壁
17 天板
18 注出口
19 垂下壁
21 横行線(脆弱線・下側)
22 交点窓(下側)
23 下行線(脆弱線)
26 交点窓(円形・下側)
31 横行線(脆弱線・上側)
32 交点窓(上側)
33 上行線(脆弱線)
34 環状線(脆弱線)
36 交点窓(円形・上側)
45 ストッパ(拘束手段)
51 ボトル
52 首部
53 ジャバラ
55 凸条(拘束手段)
59 中栓

Claims (1)

  1. ボトル(51)の首部(52)に嵌め込むキャップであって、
    前記首部(52)の端面を塞ぐ天板(17)と、該首部(52)を取り囲む側周壁(13)と、前記ボトル(51)と一体化するための拘束手段と、からなり、
    前記側周壁(13)には、前記拘束手段の機能を解除するため、引き手(11)と、該引き手(11)の付け根から伸びる脆弱線と、を設け、
    前記引き手(11)は、前記側周壁(13)の中間部に位置し、
    前記脆弱線は、
    前記側周壁(13)の周方向に伸び且つ該側周壁(13)を概ね一周する環状線(34)と、
    前記引き手(11)の付け根を起点とし且つ前記側周壁(13)の周方向に伸びる二列の横行線(21、31)と、
    一方の該横行線(21)と前記側周壁(13)の下端面を結ぶ下行線(23)と、
    他方の該横行線(31)と前記環状線(34)を結ぶ上行線(33)と、
    からなり、
    前記下行線(23)または前記上行線(33)が前記横行線(21、31)と接続する箇所の一方または両方には、前記側周壁(13)の表裏面を貫く交点窓(22、26、32、36)を設けてあることを特徴とするキャップ。
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