JP2017128238A - バケット装置及びバケット台車 - Google Patents
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Abstract
【課題】
被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにしたバケット装置を提供する。
【解決手段】
バケット111の被支持部111aと、バケット支持体112における支持部112aのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、バケット111を横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケット111を横方向に移動させることができるようにしたバケット装置110において、被収容物300を収容したバケット111を初期位置から横転させ始めた際にバケット111が急に横転しないようにバケット111の横転動作に抵抗を付与するための第一傾斜部A1を、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けた。
【選択図】図4
被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにしたバケット装置を提供する。
【解決手段】
バケット111の被支持部111aと、バケット支持体112における支持部112aのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、バケット111を横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケット111を横方向に移動させることができるようにしたバケット装置110において、被収容物300を収容したバケット111を初期位置から横転させ始めた際にバケット111が急に横転しないようにバケット111の横転動作に抵抗を付与するための第一傾斜部A1を、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けた。
【選択図】図4
Description
本発明は、バケットが横転可能な状態で支持されたバケット装置と、このバケット装置を備えたバケット台車とに関する。
法面工事等では、生コンクリート等の資材を施工地点まで運搬したり、施工地点で発生した瓦礫や土砂を運搬したりするために、バケット台車を備えた軌条運搬機が用いられている。バケット台車は、そのバケットの内容物(被収容物)を容易に排出することができるように、台車に固定された支持躯体(バケット支持体)に対して横転可能な状態で支持されることが多い(例えば、特許文献1の第2図を参照。)。しかし、この種のバケット台車においては、バケットをある程度横転させると、バケットが台車等の周辺部材に干渉するため、バケットを大きく傾けることができなかった。したがって、バケットを限界まで横転させたにもかかわらず、全ての被収容物が排出されずに、被収容物の一部がバケット内に残ることがあった。
このような実状に鑑みてか、これまでには、バケットにおけるバケット支持体に支持される部分(被支持部)を歯車状に形成するとともに、バケット支持体における前記被支持部を支持する部分(支持部)をラック状に形成したバケット台車も提案されている(例えば、特許文献2の第2図を参照。)。この種のバケット台車では、バケットを横転させる際に、前記被支持部(歯車状の部分)が前記支持部(ラック状の部分)に対して回転しながら前記支持部の上側を転がるようになっており、バケットを横方向に移動させることができるようになっている。このため、バケットの被収容物を排出する際に、バケットを大きく傾け、バケットの被収容物を排出することが容易となっている。
ところが、従来のバケット台車には、バケットを操作する際に、バケットが意図しない向きに急に回転する虞があった。以下、このことについて、図1を参照しながら具体的に説明する。図1は、バケット111を初期位置から横転させて収容物を排出した後、再度、初期位置に復帰させるまでの様子を段階的に示した図である。図1(a)は、被収容物300を収容したバケット111が初期位置にある状態を、図1(b)は、バケット111を図1(a)に示す状態から20°回転させた状態を、図1(c)は、バケット111を図1(b)に示す状態からさらに20°回転させた状態を、図1(d)は、バケット111を図1(c)に示す状態からさらに20°回転させた状態を、図1(e)は、バケット111を図1(d)に示す状態からさらに40°回転させた状態を、図1(f)は、空になったバケット111が再び初期位置に復帰した状態を、それぞれ示している。
従来のバケット台車では、図1(a)に示すように、バケット111が初期位置にあるときには、バケット111の重心G0と被収容物300の重心G1とがバケット111の回転中心C0を通る鉛直線L0上に配されており、バケット111と被収容物3000とを合わせた全体の重心G2(バケット111の重量と比較して被収容物300の重量がかなり大きいため、バケット111内に被収容物300が多量に入っている場合には、全体の重心G2は、被収容物300の重心G1に近い所にある。)も鉛直線L0上にある。このため、バケット111には、回転中心C0回りのトルクは発生しない。
ところが、図1(b)に示すように、バケット111を初期位置から一側(図1の場合は、紙面に向かって左側)へ横転させ始めると、被収容物300の重心G1が鉛直線L0よりも一側(左側)へと移動し、全体の重心G2も鉛直線L0よりも一側(左側)へ移動する。このため、バケット111には、バケット111を一側(左ぐぁ)へ横転させる向きのトルクT1が作用するようになる。したがって、従来のバケット装置では、被収容物300を収容したバケット111を横転させ始めると、バケット111が急に横転する虞があり、危険であった。
したがって、被収容物300の収容されたバケット111を横転させる作業者は、バケット111が急に横転しないように、自らの力(この種のバケット111は、通常、人力によって操作される。)を制御しながらバケット111を操作する必要があった。しかし、全体の重心G2の位置は、図1(a)〜(f)に示すように、バケット111の傾きの変化や、バケット111内の被収容物300の残量の変化に伴って変わり、バケット111に発生するトルクも常に変わるため、人力でそのような操作を行うことは、非常に困難であった。
また、従来のバケット台車では、図1(e)に示すように、横転させて被収容物300を排出し終えた後のバケット111は、全体の重心G2がバケット111の重心G1に一致するようになることに加えて、バケット111の重心G1が、鉛直線L0よりも他側(図1の場合は、紙面に向かって右側)に位置しているため、バケット111には、バケット111を初期位置に復帰させる向きのトルクT2が作用するようになる。また、被収容物300を完全に排出し終える前のバケット111であっても、バケット111内における被収容物300の残量が十分に少なくなったときには、バケット111を初期位置に復帰させる向きのトルクが作用するようになる。このため、従来のバケット装置では、バケット111を横転させて被収容物300を排出した後又は排出している途中に、バケット111が急に初期位置へと復帰しようとする虞があり、危険であった。
したがって、バケット111を横転させて被収容物300を排出する作業者は、バケット111が急に初期位置へと復帰しないように、自らの力を制御しながらバケット111を操作する必要があった。しかし、既に述べたように、バケット111に発生するトルクは、バケット111の傾きの変化やバケット111内の被収容物300の残量の変化に伴って常に変わるため、人力でそのような操作を行うことは、非常に困難であった。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにしたバケット装置を提供するものである。また、横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにしたバケット装置を提供することも本発明の目的である。さらに、これらのバケット装置を備えたバケット台車を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにバケットの横転動作に抵抗を付与するための第一傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置(以下、「横転防止型のバケット装置」と呼ぶことがある。)
を提供することによって解決される。
被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにバケットの横転動作に抵抗を付与するための第一傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置(以下、「横転防止型のバケット装置」と呼ぶことがある。)
を提供することによって解決される。
これにより、被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにすることが可能になる。このため、バケットを横転させる作業を行う際の安全性を高めるだけでなく、人力でバケットを横転させる場合であっても、バケットの急な横転を意識することなく(バケットに加える操作力を特に制御することなく)、作業を行うことも可能になる。
ここで、「摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がる」とは、摩擦車と摩擦条との相対的な動作を表しており、固定された摩擦条に対して、摩擦車が回転しながら転がる態様(当該態様の場合には、通常、前記被支持部が摩擦車となり、前記支持部が摩擦条となる。)に限定されない。すなわち、固定された摩擦車に対して、摩擦条が回転しながら転がる(傾きながら移動する)態様(当該態様の場合には、通常、前記被支持部が摩擦条となり、前記支持部が摩擦車となる。)も、「摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がる」という記載に概念的に含まれるものとする。
また、上記課題は、
被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにバケットの復帰動作に抵抗を付与するための第二傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置(以下、「初期位置復帰防止型のバケット装置」と呼ぶことがある。)
を提供することによっても解決される。
被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにバケットの復帰動作に抵抗を付与するための第二傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置(以下、「初期位置復帰防止型のバケット装置」と呼ぶことがある。)
を提供することによっても解決される。
これにより、横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにすることが可能になる。このため、バケットから被収容物を排出する作業を行う際の安全性を高めるだけでなく、人力でバケットを横転させる場合であっても、バケットの初期位置への急な復帰を意識することなく(バケットに加える操作力を特に制御することなく)、作業を行うことも可能になる。初期位置復帰防止型のバケット装置における第二傾斜部に係る構成は、横転防止型のバケット装置における第一傾斜部に係る構成と合わせて好適に採用することができる。
上記の横転防止型のバケット装置、及び、上記の初期位置復帰防止型のバケット装置において、摩擦車と摩擦条は、摩擦車が静止しているときには、摩擦車における面βと摩擦条における面αとの間に作用する摩擦力(掛止等による力も含む。以下同じ。)によって、摩擦条に対して摩擦車を静止した状態に保ち、摩擦車が回転しているときには、摩擦車における面βと摩擦条における面αとの間に作用する摩擦力によって、摩擦条に対して滑ることなく摩擦車が摩擦条に沿った方向に移動するものであれば、特に限定されない。しかし、摩擦車を、その外周部の面βに多数の噛合歯を有するピニオンとし、摩擦条を、その長手方向に沿って延びる面αに多数の噛合歯を有するラックとすると好ましい。これにより、バケットや被収容物の重量が大きい場合でも、上記の機能を確実に発揮できるようにするだけでなく、摩擦車と摩擦条の構造を簡素にして摩擦車と摩擦条を壊れにくくすることも可能になる。強度を確保できるのであれば、摩擦条は、チェーン等、撓むことが可能な部材によって代用することもできる。
さらに、上記課題は、上記の横転防止型のバケット装置、又は、上記の初期位置復帰防止型のバケット装置と、そのバケット装置を載せるための台車とを備えたことを特徴とするバケット台車を提供することによっても解決される。バケット台車(特に、軌条運搬機に備えられるバケット台車)は、法面や山岳地帯等、大型の重機を持ち込めない現場で使用されることが多く、そのバケットは、人力による操作で横転等させることが多いため、上記の横転防止型のバケット装置に係る構成や、上記の初期位置復帰防止型のバケット装置に係る構成を採用するメリットが大きいからである。
以上のように、本発明によって、被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにしたバケット装置を提供することが可能になる。また、横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにしたバケット装置を提供することも可能になる。さらに、これらのバケット装置を備えたバケット台車を提供することも可能になる。
本発明のバケット装置の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図2は、被収容物300を収容したバケット111が初期位置にあるときのバケット台車100を側方から見た状態を示した図である。図3〜7は、本発明のバケット装置を用いたバケット台車100を前方から見た状態を示した図であり、図3は、被収容物300を収容したバケット111が初期位置にあるときを、図4は、被収容物300を収容したバケット111を初期位置から横転させ始めたときを、図5は、被収容物300を収容したバケット111を図4に示す状態からさらに横転させたときを、図6は、被収容物300を収容したバケット111を図5に示す状態からさらに横転させて被収容物300を排出し終えたときを、図7は、被収容物300を排出し終えたバケット111が初期位置に復帰したときを、それぞれ示している。図2〜7においては、図示の便宜上、バケット111を、その中身(被収容物300)が見える状態で描くとともに、一部の部材を省略して描いている。図3〜7における直線L0は、バケット111の回転中心C0を通る鉛直線であり、図4〜6における破線は、バケット111が初期状態(図3に示す状態)にあるときの鉛直線L0を示している。図8は、被支持部111aと支持部112aとをそれぞれ前方から見た状態を拡大して示した図である。
以下においては、説明の便宜上、軌条運搬機に備えられるバケット台車で採用する場合を例に挙げて、本発明のバケット装置を説明するが、本発明のバケット装置の用途は、これに限定されない。例えば、手押し式の運搬車におけるバケット等にも、本発明のバケット装置の構成を好適を採用することができる。
1.バケット台車
本実施態様のバケット台車100は、図2示すように、バケット装置110と、バケット装置110を載せるための台車120とを備えたものとなっている。
本実施態様のバケット台車100は、図2示すように、バケット装置110と、バケット装置110を載せるための台車120とを備えたものとなっている。
2.台車
本実施態様のバケット台車100において、台車120は、図3に示すように、バケット装置110を支持するための台車本体121と、台車本体121に設けられた、主ローラ122と、ガイドローラ123と、サイドローラ124とを備えている。主ローラ122は、主レール201(主軌条)の上面に接触されている。ガイドローラ123は、主レール201の下面に接触されており、主ローラ122が主レール201から脱落しないようにするためのものとなっている。サイドローラ124は、台車120が左右に傾かないようにするためのものとなっており、主レール201の両側に設けられた一対のサイドレール202(副軌条)の上面に接触されている。
本実施態様のバケット台車100において、台車120は、図3に示すように、バケット装置110を支持するための台車本体121と、台車本体121に設けられた、主ローラ122と、ガイドローラ123と、サイドローラ124とを備えている。主ローラ122は、主レール201(主軌条)の上面に接触されている。ガイドローラ123は、主レール201の下面に接触されており、主ローラ122が主レール201から脱落しないようにするためのものとなっている。サイドローラ124は、台車120が左右に傾かないようにするためのものとなっており、主レール201の両側に設けられた一対のサイドレール202(副軌条)の上面に接触されている。
主ローラ122、ガイドローラ123及びサイドローラ124は、通常、図2に示すように、台車120の前側と後側とに設けられる。本実施態様のバケット台車100においては、前側のガイドローラ123と後側のガイドローラ123を、それぞれ2つずつ設けており、前方の左側のサイドローラ124と前方の右側のサイドローラ124と後方の左側のサイドローラ124と後方の右側のサイドローラ123を、それぞれ2つずつ設けている。これにより、台車120の前後姿勢を安定させることができる。
台車120には、駆動装置を備え付け、当該駆動装置で主ローラ122を駆動するようにしてもよいが、本実施態様のバケット台車100は、駆動装置を備えたものとなっていない。すなわち、本実施態様のバケット台車100は、その前方又は後方に接続される駆動車両(図示省略)によって牽引される又は押し進められるようになっている。駆動車両の主ローラは、駆動装置に連結され、主レール201に接触される。このため、駆動車両の駆動装置が軌道されて駆動車両の主ローラが回転駆動されると、その回転力が主レール201に伝わることで、駆動車両が主レール201に沿って移動し、それに接続されたバケット台車100も主レール201に沿って移動するようになっている。
ところで、本実施態様のバケット台車100は、1本の主レール201上を移動する単軌条運搬機用のものとなっているが、バケット台車100は、複数本(通常2本)の主レール202上を移動する副軌条運搬機用のものとしてもよい。
2.バケット装置
バケット装置110は、図2に示すように、バケット111と、バケット支持体112と、把手113とを備えたものとなっている。バケット111は、被運搬物300(被収容物)を収容するためのものとなっており、その上面が開放された形態を有している。バケット支持体112は、バケット111を回転中心線C0を中心として横転させることが可能な状態で支持するためのものとなっている。バケット支持体112は、台車本体121に対して動かない状態で固定される。本実施態様のバケット装置110において、バケット支持体112は、フレーム状のものとしており、バケット111の前方(図2の紙面に向かって右側)と、バケット111の後方(図2の紙面に向かって左側)との2箇所に設けている。把手113は、バケット111を横転する際に手で掴んで操作するための部分となっている。本実施態様のバケット装置110において、把手113は、バケット111の前側において上下2段に設けている。
バケット装置110は、図2に示すように、バケット111と、バケット支持体112と、把手113とを備えたものとなっている。バケット111は、被運搬物300(被収容物)を収容するためのものとなっており、その上面が開放された形態を有している。バケット支持体112は、バケット111を回転中心線C0を中心として横転させることが可能な状態で支持するためのものとなっている。バケット支持体112は、台車本体121に対して動かない状態で固定される。本実施態様のバケット装置110において、バケット支持体112は、フレーム状のものとしており、バケット111の前方(図2の紙面に向かって右側)と、バケット111の後方(図2の紙面に向かって左側)との2箇所に設けている。把手113は、バケット111を横転する際に手で掴んで操作するための部分となっている。本実施態様のバケット装置110において、把手113は、バケット111の前側において上下2段に設けている。
図2に示すように、バケット111には、バケット支持体112に支持される被支持部111aが設けられており、バケット支持体112には、バケット111の被支持部111aを支持するための支持部112aが設けられている。被支持体111aは、バケット111に対して動かない状態で設けられており、支持体112aは、バケット支持体112に対して動かない状態で設けられている。本実施態様のバケット装置110において、被支持部111a及び支持部112aは、バケット111の前側と後側にそれぞれ設けられている。
被支持部111aと支持部112aのうち、いずれか一方は摩擦車とされて、他方は摩擦条とされる。本実施態様のバケット装置110においては、図3に示すように、被支持部111aを摩擦車とし、支持部112aを摩擦条としている。具体的には、被支持部111aを、その外周面(支持部112aに接触する面β)に多数の噛合歯111a1を有するピニオン(摩擦車)とし、支持部112aを、その長手方向に沿って延びる面(被支持部111aに接触する面β。本実施態様のバケット装置110においては支持部112aの上面)に多数の噛合歯112a1を有するラック(摩擦条)としている。
このため、本実施態様のバケット装置110では、図2に示すように、バケット111が初期位置にある状態から、図3〜6に示すように、バケット111を横転させていく(傾けていく)に連れて、ピニオン(被支持部111a)が、ラック(支持部112a)に対して回転しながらラック(支持部112a)の軌道上を転がることにより、バケット111が横転方向(バケット111を横転させている側。以下同じ。)に移動するようになっており、バケット111の回転中心C0も横転方向に移動するようになっている。したがって、バケット111の内部の被運搬物300を排出する際(図5,6を参照)には、バケット111をバケット支持体112等の部材に干渉させることなく、バケット111を大きく傾けることができるようになっており、被運搬物300を容易に排出することが可能となっている。バケット111は、初期位置から一側にしか横転させることができないようにしてもよいが、本実施態様のバケット装置110では、初期位置から一側及び他側の両方に横転させることができるようにしている。
ところで、被収容物300を収容したバケット111を初期位置から横転させ始めた際には、図4に示すように、バケット111と被運搬物300とを合わせた全体の重心G2が、バケット111の回転中心C0を通る鉛直線L0よりも横転方向へ移動するため、バケット111には、バケット111を横転させる向きのトルクT1(以下において、「横転方向のトルクT1」と表記することがある。)が発生して、バケット111が急に横転する虞があることについては既に述べた。しかし、本実施態様のバケット装置110では、ラック(支持部112a)の上面βにおける、横転方向のトルクT1が発生するときにピニオン(被支持部111a)の外周面αに接触する部分に、上り傾斜(図8における点P0側から見て上り傾斜。以下同じ。)の第一傾斜部A1(図8における支持部112aの長手方向に沿って延びる面αの区間P0P1を参照)を設けている。このため、横転方向のトルクT1が発生するときに、バケット111の横転動作に抵抗を付与することができるようになっており、バケット111が急に横転しないようになっている。
第一傾斜部A1の傾斜角度(水平面に対する傾斜角度。以下同じ。)は、特に限定されないが、横転方向のトルクT1の増減に伴って変化させると好ましい。これにより、バケット111を横転させる際に必要な操作力の変化を小さく抑えて、バケット111を横転させる作業をより容易且つ安全に行うことが可能になる。横転方向のトルクT1は、通常、連続的に変化するため、第一傾斜部A1の傾斜角度も連続的に変化させると好ましい。本実施態様のバケット装置110においても、図8に示すように、支持部112aにおける第一傾斜部A1を形成する面αは、その傾斜角度が連続的に変化する曲面状に形成している。
また、バケット111を横転した後又は横転している途中の場合には、図6に示すように、バケット111と被運搬物300とを合わせた全体の重心G2が、バケット111の回転中心C0を通る鉛直線L0よりも横転方向と反対側へ移動するため、バケット111には、バケット111を初期位置に復帰させる向きのトルクT2(以下において、「復帰方向のトルクT2」と表記することがある。)が発生して、バケット111が急に初期位置に復帰する虞があることについては既に述べた。しかし、本実施態様のバケット装置110では、ラック(支持部112a)の上面βにおける、復帰方向のトルクT2が発生するときにピニオン(被支持部111a)の外周面αに接触する部分に、下り傾斜(図8における点P0側から見て下り傾斜。以下同じ。)の第二傾斜部A2(図8における支持部112aの長手方向に沿って延びる面αの区間P1P2を参照)を設けている。このため、復帰方向のトルクT2が発生するときに、バケット111の復帰動作に抵抗を付与することができるようになっており、バケット111が急に初期位置側へ復帰しないようになっている。
第二傾斜部A2の傾斜角度(水平面に対する傾斜角度。以下同じ。)は、特に限定されないが、復帰方向のトルクT2の増減に伴って変化させると好ましい。これにより、バケット111を初期位置へ復帰させる際に必要な操作力の変化を小さく抑えて、バケット111を初期位置へ復帰させる作業をより容易且つ安全に行うことが可能になる。復帰方向のトルクT2は、通常、連続的に変化するため、第二傾斜部A2の傾斜角度も連続的に変化させると好ましい。本実施態様のバケット装置110においても、図8に示すように、支持部112aにおける第二傾斜部A2を形成する面αは、その傾斜角度が連続的に変化する曲面状に形成している。
さらに、本実施態様のバケット装置110では、図8に示すように、第一傾斜部A1と第二傾斜部A2が、点P1で滑らかに接続するようにしており、支持部112aの上面αの点P1における傾斜角度は、0°になるようにしている。これにより、ピニオン(被支持部111a)が点P1を通過する際に、バケット111がガタつかないようにすることが可能になる。さらにまた、本実施態様のバケット装置110では、バケット111を横転させる際にトルクが反転する(ゼロになる)とき、すなわち、図5に示すように、全体の重心G2が鉛直線L0に重なるときに、ピニオン(被支持部111a)が、第一傾斜部A1と第二傾斜部A2との接続点P1でラック(支持部112a)に接触するようにしている。これにより、バケット111を横転させる作業をより容易且つ安全に行うことが可能になる。
そして、本実施態様のバケット装置110では、図8に示すように、第二傾斜部A2のさらに外側に水平部A3(同図における支持部112aの長手方向に沿って延びる面αの区間P2P2を参照。)を設けている。第二傾斜部A2と水平部A3は、接続点P3で滑らかに接続している。このため、バケット111を横方向にさらに大きく移動させるだけでなく、横転したバケット111を初期位置へ復帰させる際に水平部A3で振りを付けることも可能となっている。
以上で述べた第一傾斜部A1や第二傾斜部A2や水平部A3は、支持部112aの一側(左側)だけでなく、他側(右側)にも設けると好ましい。これにより、バケット111を一側に横転させる場合だけでなく、他側に横転させる場合にも、上記の効果が奏されるようにすることができる。本実施態様のバケット装置110においても、図8に示すように、支持部112aの他側(右側)に、第一傾斜部A4と第二傾斜部A5と水平部A6を設けている。他側(右側)の第一傾斜部A4は、一側(左側)の第一傾斜部A1に対して、他側(右側)の第二傾斜部A5は、一側(左側)の第二傾斜部A2に対して、他側(右側)の水平部A6は、一側(左側)の水平部A3に対して、それぞれ、被支持部111aにおける点P0を中心として左右対称としている。図3に示すように、バケット111が初期位置にあるときには、一側(左側)の第一傾斜部A1と他側(右側)の第一傾斜部A4とで形成される凹部に、ピニオン(被支持部111a)が保持された状態となるため、初期位置におけるバケット111の姿勢を安定させることも可能となっている。
ところで、本実施態様のバケット装置110では、ラック(支持部112a)側に第一傾斜部A1や第二傾斜部A2を設ける場合について説明したが、第一傾斜部A1や第二傾斜部A2は、ピニオン(被支持部111a)側に設けることもできる。この場合、第一傾斜部A1や第二傾斜部A2は、水平面に対してではなく、ピニオン(被支持部111a)の外周面βに対して傾斜させる。ただし、ピニオン(被支持部111a)の外周面β(円弧状の面)に第一傾斜部A1を設けるよりも、ラック(支持部112a)の上面αに第一傾斜部A1を設ける方が容易である。
また、本実施態様のバケット装置110では、被支持部111aを摩擦車とし、支持部112aを摩擦条とする場合について説明したが、支持部112aを摩擦車とし、被支持部111aを摩擦条としても、本実施態様のバケット装置110と同様の動作を実現することができる。支持部112aを摩擦車とし、被支持部111aを摩擦条とする場合には、例えば、支持部112a(摩擦車)の上側に被支持部111a(摩擦条)を載せ、被支持部111a(摩擦条)の下面が支持部112a(摩擦車)の外周面に接触するようにすると、簡素な構造で、本実施態様のバケット装置110と同様の動作を実現することができる。
100 バケット台車
110 バケット装置
111 バケット
111a 被支持部
111a1 噛合歯
112 バケット支持体
112a 支持部
113 把手
120 台車
121 台車本体
122 主ローラ
123 ガイドローラ
124 サイドローラ
201 主レール(主軌条)
202 副レール(副軌条)
300 被運搬物(被収容物)
110 バケット装置
111 バケット
111a 被支持部
111a1 噛合歯
112 バケット支持体
112a 支持部
113 把手
120 台車
121 台車本体
122 主ローラ
123 ガイドローラ
124 サイドローラ
201 主レール(主軌条)
202 副レール(副軌条)
300 被運搬物(被収容物)
Claims (5)
- 被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
被収容物を収容したバケットを初期位置から横転させ始めた際にバケットが急に横転しないようにバケットの横転動作に抵抗を付与するための第一傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置。 - 横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにバケットの復帰動作に抵抗を付与するための第二傾斜部が、面αと面βとのうち少なくとも一方に設けられた請求項1記載のバケット装置。
- 被収容物を収容するためのバケットと、
バケットを横転可能に支持するためのバケット支持体と、
を備え、
バケットにおけるバケット支持体に支持される被支持部と、バケット支持体における前記被支持部を支持する支持部とのうち、一方が摩擦車とされて、他方が摩擦条とされ、
バケットを横転させる際に、摩擦車が摩擦条に対して回転しながら摩擦条の軌道上を転がることにより、バケットを横方向に移動させることができるようにしたバケット装置であって、
横転した後又は横転している途中のバケットが初期位置へと急に復帰しないようにバケットの復帰動作に抵抗を付与するための第二傾斜部が、摩擦条における摩擦車に接触する面αと、摩擦車における摩擦条に接触する面βとのうち少なくとも一方に設けられたことを特徴とするバケット装置。 - 摩擦車が、その外周部の面βに多数の噛合歯を有するピニオンとされ、
摩擦条が、その長手方向に沿って延びる面βに多数の噛合歯を有するラックとされた
請求項1〜3いずれか記載のバケット装置。 - 請求項1〜4いずれか記載のバケット装置と、
バケット装置を載せるための台車と、
を備えたことを特徴とするバケット台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016009347A JP2017128238A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | バケット装置及びバケット台車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016009347A JP2017128238A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | バケット装置及びバケット台車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017128238A true JP2017128238A (ja) | 2017-07-27 |
Family
ID=59395461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016009347A Pending JP2017128238A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | バケット装置及びバケット台車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017128238A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109607234A (zh) * | 2019-01-26 | 2019-04-12 | 温州乾含节能科技有限公司 | 一种煤矿井下绿色高效运输设备 |
CN110667613A (zh) * | 2019-10-14 | 2020-01-10 | 周翔 | 一种用于煤矿的输送矿车 |
-
2016
- 2016-01-21 JP JP2016009347A patent/JP2017128238A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110667613A (zh) * | 2019-10-14 | 2020-01-10 | 周翔 | 一种用于煤矿的输送矿车 |
CN110667613B (zh) * | 2019-10-14 | 2020-11-27 | 周翔 | 一种用于煤矿的输送矿车 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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