JP2017128101A - 粉体付着抑制部材および粉体付着抑制部材の製造方法 - Google Patents

粉体付着抑制部材および粉体付着抑制部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉体と接触する面の強度を確保しつつ、粉体が付着することを抑制できる粉体付着抑制部材の提供。
【解決手段】粉体と接触する凹凸面11を有する皮膜13を有し、凹凸面11の算術平均粗さRaは、0.2〜1.6μmであり、皮膜13のビッカース硬度は、400以上であり、皮膜13の主成分は、Niである粉体付着抑制部材10。更に皮膜13には、P、B、W、Mo又はCoから一種以上の成分を含むことが好ましい。その上、好ましくは皮膜13が耐摩耗性を示す微粒子、更に、望ましくは皮膜13が潤滑性を示す微粒子を含む粉体付着抑制部材10。粉体付着抑制部材10における粉体と接触する表面に所定の厚さを有する皮膜13を形成する皮膜処理と、皮膜13の表面に凹凸面11を形成する加工処理と、を有する粉体付着抑制部材10の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉体が付着することを抑制するとともに、粉体の付着を抑制する効果を持続させることができる粉体付着抑制部材およびその製造方法に関する。
食用粉体(穀粉など)や合成樹脂粉体などの粉体(粉粒体ともいう)の性状は、粒子の大きさ・分布・形状によって異なり、ナノ粒子を作り出す技術まで進んだ現在でも種々の問題を抱えている。具体的には、所定の装置を用いて、粉体に対して所定の処理を行うとき、粉体が装置に付着してしまうことがある。この付着した粉体をそのまま放置しておくと、粉体の更なる付着(堆積)、粉体の固化が発生し、粉体に対する所定の処理の妨げになる。また、粉体の付着状態によっては、粉体が付着した装置を洗浄しても、付着した粉体を洗い落とすことも難しくなってしまう。
例えば、特許文献1では、粉体投入用のホッパーに振動を与えると共に、このホッパー内に空気を吐出させることにより、ホッパーの内面に付着した残留粉体を取り除いている。しかし、特許文献1の技術は、ホッパーの内面に粉体が付着することを前提としており、粉体の付着によるトラブルを根本的に解決するものではない。一方、特許文献2では、鋼材の表面に粉体が付着することを防止するために、鋼材の表面に所定の凹凸を形成している。
特開平9−95390号公報 特開2008−230665号公報
特許文献2のように、鋼材の表面に所定の凹凸を形成すると、鋼材の表面における機械的強度が低下しやすくなり、鋼材の表面(凹凸面)の摩耗が進行しやすくなったり、凹凸面(特に、凸部分)が欠けたりしてしまう。
例えば、鋼材と接触する粉体が高強度の材料で形成されているときには、粉体が鋼材の表面(凹凸面)に衝突することにより、凹凸面の摩耗が進行しやすくなったり、凹凸面(特に、凸部分)が欠けたりすることがある。また、鋼材を洗浄するとき、洗浄部材と鋼材の表面(凹凸面)との間の摩擦によって、凹凸面の摩耗が進行しやすくなったり、凹凸面(特に、凸部分)が欠けたりすることがある。
このように、鋼材の表面(凹凸面)が摩耗したり、凹凸面が欠けたりすると、所定の凹凸を維持できなくなり、所定の凹凸を形成することによる効果、すなわち、粉体の付着を抑制する効果が低下してしまう。また、鋼材の表面の摩耗や凹凸面の欠けなどによって、異物が発生して粉体に混入してしまうおそれもある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、粉体と接触する面の強度を確保しながら、粉体が付着することを抑制することができる粉体付着抑制部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、粉体と接触する凹凸面を有する皮膜を有し、前記凹凸面の算術平均粗さRaが0.2μm以上、1.6μm以下であり、前記皮膜のビッカース硬度が400以上であり、前記皮膜の主成分がニッケルであることを特徴とする粉体付着抑制部材。
第2の発明は、前記皮膜が、リン、ホウ素、タングステン、モリブテン及びコバルトのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする第1の発明の粉体付着抑制部材。
第3の発明は、前記皮膜が、耐摩耗性を示す無機微粒子を含むことを特徴とする第2の発明の粉体付着抑制部材。
第4の発明は、前記皮膜が、潤滑性を示す微粒子を含むことを特徴とする第2又は第3の発明の粉体付着抑制部材。
第5の発明は、第1から第4の発明のいずれか1つの粉体付着抑制部材の製造方法であって、前記粉体付着抑制部材における粉体と接触する表面に所定の厚さを有する皮膜を形成する皮膜処理と、前記皮膜の表面に凹凸面を形成する加工処理と、を有することを特徴とする粉体付着抑制部材の製造方法。
本発明によれば、粉体と接触する面を、算術平均粗さRaが0.2μm以上、1.6μm以下である凹凸面とすることにより、粉体の付着を抑制することができる。また、皮膜のビッカース硬度を400以上とすることにより、粉体が接触する面の強度を向上させることができる。これにより、粉体と接触する凹凸面の形状を維持し続けることができ、粉体の付着を抑制する効果を持続させることができる。
本実施形態の粉体付着抑制部材の断面の一部を拡大した部分拡大図である。 下地層を備える本実施形態の粉体付着抑制部材の断面の一部を拡大した部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態について詳述する。本実施形態である粉体付着抑制部材は、粉体と接触する面の強度を確保しつつ、粉体の付着を抑制するものである。
本実施形態である粉体付着抑制部材10の構造について、図1および図2を用いて説明する。
図1に示すように、粉体付着抑制部材10は、粉体と接触する凹凸面11を有する。凹凸面11の算術平均粗さRaは、0.2μm以上、1.6μm以下である。算術平均粗さRaは、JIS B 0601で定義されている。算術平均粗さRaが0.2μm未満であったり、算術平均粗さRaが1.6μmよりも大きかったりすると、粉体が付着しやすくなり、好ましくない。凹凸面11の算術平均粗さRaを0.2μm以上、1.6μm以下とすることにより、凹凸面11に粉体が付着することを抑制できる。算術平均粗さRaは、好ましくは0.2μm以上、1μm以下、より好ましくは0.2μm以上、0.8μm以下である。
凹凸面11の凹凸は、粗さ曲線パラメータ(R)に限らず、断面曲線パラメータ(P)、うねり曲線パラメータ(W)を用いても表すことができる。各パラメータは、JIS B 0601で定義されている。
粉体付着抑制部材10は、基材12と、基材12の表面(平坦面)に形成された皮膜13とを有する。皮膜13の外面には、凹凸面11が形成されており、皮膜13の厚さは、凹凸面11の形状に応じて異なっている。
皮膜13のビッカース硬度は、400以上である。ビッカース硬度は、JIS Z 2244に準拠し、25gの荷重でビッカース硬さ試験を行なうことにより測定できる。ここで、皮膜13の表面に凹凸面11が形成されたままでは、皮膜13のビッカース硬度を測定できない。そこで、粉体付着抑制部材10の表面(凹凸面11)から内部に向かって粉体付着抑制部材10を切断したときの切断面を研磨し、この切断面を用いて皮膜13のビッカース硬度を測定することができる。
皮膜13のビッカース硬度を400以上とすることにより、粉体と接触する面の機械的強度を確保でき、凹凸面11の形状を維持し続けることができる。これにより、凹凸面11によって、粉体の付着を抑制する効果を長期間維持することができる。ここで、粉体の付着を抑制する効果を維持する上では、皮膜13のビッカース硬度は、好ましくは800以上である。
皮膜13の主成分は、ニッケルである。所定の厚さを有する皮膜13を形成したり、皮膜13を加工しやすくしたりする上では、皮膜13の主成分をニッケルとすることが好ましい。また、皮膜13は、ニッケルの他に、リン、ホウ素、タングステン、モリブテン及びコバルトのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。そして、皮膜13は、リン、ホウ素、タングステン、モリブテン及びコバルトのうちの少なくとも1つに加えて、耐摩耗性を示す無機微粒子、潤滑性を示す微粒子および非粘着性を示す微粒子の少なくとも1つを含んでいてもよい。
基材12の材料としては、様々な材料を用いることができ、例えば、金属、金属合金、樹脂、セラミックスとすることができる。
上述した金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、チタン、マグネシウムを用いることができる。上述した金属合金としては、例えば、鉄合金(ステンレス鋼など)、アルミニウム合金、銅合金(真鍮(黄銅など))、亜鉛合金、チタン合金、マグネシウム合金を挙げることができる。
樹脂としては、例えば、ABS、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネイド(PC)、PC+ABS、ポリアミド(PA)6ナイロン、ポリエステル、ポリエステルテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、変性ポリフェニレンエーテル(MPPE)、変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)、ノリル樹脂を挙げることができる。
セラミックスとしては、例えば、アルミナ、シリカ、ステアタイト、ジルコニア、ジルコン、マグネシア、ハイドロキシアパタイト、窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、タングステンカーバイド、ガラス、セメント、コンクリート、ファインセラミックス、フェライト、コーディライト、フォルステライト、ムライト、高温超伝導セラミックスを挙げることができる。
図2は、下地層14を備える本実施形態の粉体付着抑制部材10の断面の一部を拡大した部分拡大図である。図2に示すように、粉体付着抑制部材10は、基材12に対する皮膜13の密着性を向上させるために、皮膜13と基材12との間に下地層14を形成することもできる。また、下地層14は、皮膜13と基材12との間に、二層以上形成されてもよい。
次に、粉体付着抑制部材10の製造方法について説明する。
基材12に対して皮膜処理を行うことにより、基材12の表面に、所定の厚さを有する皮膜13を形成することができる。皮膜13の厚さとしては、例えば、5μm以上有することが好ましく、10μm以上有することがより好ましい。次に、皮膜13の表面に対して加工処理を行うことにより、凹凸面11を有する粉体付着抑制部材10を製造することができる。皮膜13の厚さを5μm以上とすることで、皮膜13の表面に対して加工処理を行った際に、基材12が皮膜13の表面から露出しにくくなる。
皮膜処理としては、湿式めっきによる皮膜処理法を用いることができる。具体的な皮膜処理は、基材12の材料等を考慮して決めればよい。
湿式めっきとしては、例えば、電解めっき、無電解めっきを挙げることができる。電解めっき及び無電解めっきとしては、例えば、合金めっき、複合めっきを挙げることができる。
合金めっきとしては、例えば、Zr−Ni合金めっき、Ni−P合金めっき、Ni−B合金めっき、Ni−B−P合金めっき、Ni−W合金めっき、Ni−P−W合金めっき、Ni−B−W合金めっき、Ni−Fe合金めっき、Ni−Mo合金めっき、Ni−Co合金めっき、Ni−N合金めっきを用いることができる。熱膨張率が低く、耐摩耗性の高いニッケル合金めっきを形成するためには、リン、ホウ素、タングステン、モリブテン及びコバルトのうちの少なくとも1つを含むニッケル合金めっきを用いることが好ましい。ここで、ニッケルのみを用いたニッケルめっきにより皮膜13を形成した場合、凹凸面11の形状を維持するのに十分な硬度が得られないことがある。このため、ニッケル合金めっきを用いることが好ましい。
複合めっきで用いられる分散粒子の材料としては、例えば、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化タングステン、炭化ホウ素、二酸化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、酸化タングステン、二酸化チタン、二酸化モリブテン、黒鉛、窒化ホウ素、フッ化亜鉛、高分子フッ素化合物、フッ素樹脂を挙げることができる。これらの成分からなる分散粒子は、2種以上組合せて用いられてもよい。分散粒子として、例えば、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化タングステン、炭化ホウ素、二酸化ケイ素、アルミナ、ジルコニア、酸化タングステン、二酸化チタンで形成された無機微粒子を用いた場合、粉体付着抑制部材10の耐摩耗性を向上させることができる。また、分散粒子として、例えば、二酸化モリブテン、黒鉛、窒化ホウ素、フッ化亜鉛、高分子フッ素化合物で形成された微粒子を用いた場合、粉体付着抑制部材10の自己潤滑性を向上させることができる。また、分散粒子として、例えば、フッ化亜鉛、フッ素樹脂で形成された微粒子を用いた場合、粉体付着抑制部材10の非粘着性を向上させることができる。なお、上述した高分子フッ素化合物としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンを用いることができる。
皮膜13の主成分をニッケルとすることにより、ビッカース硬度が400以上であり、所定の厚みを有する皮膜13を形成しやすくなる。一方、皮膜13の主成分をニッケルとするだけでは、皮膜13のビッカース硬度を400以上にしにくいときには、皮膜13に対して熱処理を行うことができる。これにより、皮膜13のビッカース硬度を400以上とすることができる。
加工処理は、皮膜13の外面に凹凸面11を形成する処理である。凹凸面11を形成するための具体的な加工処理としては、例えば、ブラスト、ピーニング、バフ研磨、ラッピング、ブラッシング、ヘアライン、エッチングを用いることができる。これらの加工処理は、適宜選択することができる。また、これらの加工処理は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
加工処理の具体例を以下に示す。ブラストに用いられる研磨剤としては、例えば、JIS R 6001に規定される研磨剤を用いることができる。また、研磨剤の粒度は、例えば、JIS R 6001に規定される♯400〜♯3000とすることができる。研磨剤の粒度が♯400未満の場合、凹凸面11の算術平均粗さRaを上記所定の範囲内にしにくくなり、粉体が付着しやすくなるため、好ましくない。研磨剤の粒度が♯3000を超える場合、算術平均粗さRaのバラつきが大きくなり凹凸面11の形状の制御が困難となることがある。また、研磨剤を皮膜13に衝突させる方法としては、例えば、研磨剤を所定の圧力で噴出して皮膜13に衝突させる方法がある。研磨剤を噴出する所定の圧力は、例えば、0.3MPa〜1.0MPaとすることができる。研磨剤を噴出する圧力が0.3MPa未満の場合、粉体の付着抑制効果を示す凹凸面11を形成しにくくなる。研磨剤を噴出する圧力が1.0MPaを超える場合、皮膜13への負荷が大きくなるために変形、劣化等の問題を生じやすくなる。また、算術平均粗さRaのバラつきが大きくなり凹凸面11の形状の制御が困難となることがある。
皮膜13に対して熱処理および加工処理を行うとき、熱処理および加工処理を行う順序は適宜決めることができる。
基材12に対して、皮膜13の密着性を向上させるために、皮膜13を形成する前に、基材12の表面に前処理を行うことができる。この前処理には、基材12の表面に下地層14を形成する処理を組み合わせることができる。
基材12の材質が金属である場合の前処理方法としては、例えば、脱脂、酸処理、エッチング処理、酸活性、触媒活性処理を用いることができる。基材12に対して前処理を行うとき、基材12の材質等を考慮して、適宜前処理を選択することができる。また、基材12の材質等を考慮して、場合によっては皮膜13を形成する前にストライクめっきを用い、下地層14を形成することもできる。
基材12の材質がアルミニウム合金である場合の前処理方法としては、例えば、研磨、脱脂、エッチング処理、酸処理、置換処理(ジンケート処理)を用いることができる。基材12に対して前処理を行うとき、基材12の材質等を考慮して、適宜前処理を選択することができる。また、基材12の材質等を考慮して、場合によっては皮膜13を形成する前にストライクめっきを用い、下地層14を形成することもできる。
基材12の材質がセラミックスである場合の前処理方法としては、例えば、アルカリ脱脂、エッチング処理、中和、超音波洗浄、触媒活性処理を用いることができる。基材12に対して前処理を行うとき、基材12の材質等を考慮して、適宜前処理を選択することができる。
基材12の材質が樹脂である場合の前処理方法としては、例えば、エッチング処理、触媒活性処理、アクセレーター処理、を用いることができる。基材12に対して前処理を行うとき、基材12の材質等を考慮して、適宜前処理を選択することができる。
ここで、皮膜13と加工処理の具体的な内容に基づいて、凹凸面11の算術平均粗さRaが0.2μm以上、1.6μm以下となるような処理条件を予め決めておくことができる。これにより、予め決められた処理条件において、加工処理を行うことにより、凹凸面11の算術平均粗さRaを0.2μm以上、1.6μm以下とすることができる。なお、凹凸面11の算術平均粗さRaを、0.2μm以上、1μm以下としたり、0.2μm以上、0.8μm以下としたりするときも、加工処理の条件を予め決めておけばよい。また、上述したように、皮膜13に対して熱処理を行うときには、皮膜13の表面に加工処理を行った後に、熱処理を行うことが好ましい。
本実施形態の粉体付着抑制部材10の製造方法では、上述したように、基材12の表面に所定の厚さを有する皮膜13を形成する皮膜処理の後に、皮膜13の表面に凹凸面11を形成する加工処理を行っている。このような製造方法により粉体付着抑制部材10を製造することで、凹凸面11の算術平均粗さRaや皮膜13のビッカース硬度を上記所定の範囲内に調整しやすくなるとともに、皮膜13を所望の厚さに調整しやすくなる。
一方、凹凸面11を形成する方法としては、基材12の表面に凹凸面を形成した後、基材12の凹凸面に沿って均一の厚さを有する皮膜13を形成する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、均一な厚さを有する皮膜13を基材12の凹凸面に沿って形成させるためには、皮膜13を薄膜とすることが必要である。このため、皮膜13の剥離が生じやすく耐久性に乏しい皮膜13になる傾向がある。また、基材12の凹凸面上に、皮膜13の剥離が生じにくい十分な耐久性を発揮する厚さの皮膜13を形成した場合には、皮膜13が基材12の凹凸面に沿って形成されにくくなり、凹凸面11の算術平均粗さRaを上記所定の範囲内に調整しにくくなる。さらに、基材12の表面に凹凸面を形成する加工処理の際に、磨耗により基材12の表面に熱が発生することがある。このため、基材12として熱可塑性を有する材料を使用した場合には、基材12の表面に微細な凹凸を形成しにくくなり、凹凸面11の算術平均粗さRaを上記所定の範囲内に調整しにくくなる。つまり、上述した製造方法で粉体付着抑制部材10を製造することにより、基材12の材料に限定されることなく、樹脂やセラミックスなどの様々な材料を基材12として用いることができる。
本実施形態の粉体付着抑制部材10は、粉体に対して所定の処理を行う粉体処理装置などに用いることができる。次に、粉体処理装置について説明する。
上述したように、粉体処理装置は、粉体に対して所定の処理を行うものであればよい。この粉体処理装置には、粉体と接触する部材が含まれる。そこで、粉体と接触する部材として、本実施形態の粉体付着抑制部材10を用いることができる。粉体と接触する部材の形状は、粉体処理装置の構造に応じて決定されるため、本実施形態の粉体付着抑制部材10は、粉体処理装置の構造に応じた所望の形状に成形すればよい。ここで、粉体付着抑制部材10を所望の形状に成形するときには、粉体付着抑制部材10の基材を所望の形状に形成した後に、皮膜処理を行い、その後加工処理を行うことができる。
粉体処理装置としては、例えば、粉体を搬送する処理を行う装置がある。粉体を搬送するための粉体処理装置としては、空気輸送装置、ホッパー、ホッパフィーダ、振動フィーダ、電磁フィーダ、スクリューフィーダ、サークルフィーダ、バケットコンベア、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラコンベア、スクリューコンベア、振動コンベア、エレベーティングコンベア、空気フィルムコンベア等を挙げることができる。
また、粉体処理装置としては、上述した粉体を搬送する処理を行う装置の他にも、各種の処理をする装置があり、例えば、粉体に対して所定の処理を行う粉体処理装置がある。粉体処理装置が行う所定の処理としては、例えば、粉砕、造粒、搬送(移送)、分級、選別、混合、攪拌、混練、捏和(ねっか)、乾燥、集塵、貯蔵、整粒といった処理を挙げることができる。これらの処理を行う粉体処理装置の粉体と接触する部材として、本実施形態の粉体付着抑制部材10を用いることができる。
一方、粉体処理装置で取り扱われる粉体としては、例えば、食品、飼料、医薬品、化粧料、電池材料、化成品等で用いられる粉体や、金属製又はセラミックス製の粉体がある。なお、粉体処理装置で取り扱われる粉体は、上述した例の粉体に限られるものではない。すなわち、粉体の材料がいかなる材料であっても、粉体に対して所定の処理を行う上では、粉体の付着が発生するため、粉体の付着を抑制するために、本実施形態の粉体付着抑制部材10を用いることができる。
上述した食品や飼料としては、例えば、小麦粉、穀物、天然調味料、調味料、蛋白系食品、砂糖、糖類系、米、玄米、コーンスターチ、片栗粉、そば粉、コーヒー、ココア、食品添加物、卵白粉末、緑黄色野菜、根菜、茸、竹炭、まか、昆布、すっぽん、サメ軟骨、イースト菌、乳酸菌、酵素、香料、天然甘味料、粉末卵、粉末油脂、クロレラ、全脂粉乳、脱脂粉乳、各健康食品、セルロース等が挙げられる。
上述した医薬品としては、例えば、漢方薬、農薬、無機薬品、酵素、抗生物質、ビタミン剤等が挙げられる。
上述した化成品としては、例えば、有機薬品、有機触媒、酢酸ビニル、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、PE樹脂、PTFE樹脂、界面活性剤、塩化ビニル、リグニン、洗剤、油脂類、脂肪酸、モノグリセライド、タルク、酵母、アルミン酸塩、各種リン酸化合物、ケイ酸ソーダ、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、硫安、燐安、顔料、染料、塗料、トナー、無機触媒、P.V.C.、フタル酸ソーダ等が挙げられる。
金属製の粉体としては、例えば、Si、Ag、Cu、Ni、Sn、Al、WC、Co、Fe、Zn、Cr、W、Cu−W、Ag−W、高速度鋼、超合金、溶射用粉末、合金鋼、アルミ合金、鉛合金、銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、錫合金、Ni基合金、Co基合金、ネオジム磁石用粉、アモルファス、真鍮、フェロアロイ、分散強化合金、ステンレス鋼、ヘビーアロイ、スーパーアロイ、絶縁被膜処理鉄、各種希土類合金、マグネタイト等が挙げられる。
セラミックス製の粉体としては、例えば、アルミナ、シリカ、ステアタイト、ジルコニア、ジルコン、イットリア、マグネシア、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化鉛、ハイドロキシアパタイト、窒化ガリウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタン、窒化アルミニウム、石灰炭、珪石、石灰石、ソーダ灰、陶石、長石、粘土、蛍石、サファイア、ルビー、ガーネット、窒化ホウ素、タングステンカーバイド、ガラス、セメント、コンクリート、ファインセラミックス、フェライト、コーディライト、フォルステライト、ムライト、高温超伝導セラミックス、タイル陶器、陶磁器材料が挙げられる。
金属製やセラミックス製の粉体を用いたとき、粉体処理装置では、粉体と接触する面が粉体と衝突することによって摩耗しやすくなる。そこで、耐久性に優れた本実施形態の粉体付着抑制部材10を用いることにより、粉体処理装置の寿命を向上させることができる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜3)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのステンレス鋼により形成される基材を用意した。基材に対し、脱脂及び酸処理による前処理を実施した後、ストライクニッケルめっきを行った。その後、Ni−P合金めっきにより皮膜処理を行い、膜厚30μmの皮膜を得た。皮膜処理された基材に対し、ブラストによる加工処理を行った。その後、熱処理を行い、Ni−Pにより形成される皮膜を備える実施例1〜3の粉体付着抑制部材を得た。なお、実施例1〜3の粉体付着抑制部材において、ブラストによる加工処理は、異なる条件で行った。
(実施例4)
実施例1の加工処理の順序と、実施例1の熱処理の順序を入れ替えた。すなわち、実施例1の熱処理をした後、実施例1の加工処理を行った。これ以外の条件は、実施例1と同様の条件により、実施例4の粉体付着抑制部材を得た。
(実施例5)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのステンレス鋼により形成される基材を用意した。基材に対し、実施例1と同様の条件により、前処理を実施した。その後、ストライクニッケルめっきを行った後、Ni−W合金めっきにより皮膜処理を行い、膜厚10μmの皮膜を得た。皮膜処理された基材に対し、ブラストによる加工処理を行った。その後、熱処理を行い、Ni−Wにより形成される皮膜を備える実施例5の粉体付着抑制部材を得た。
(実施例6)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのアルミニウム合金により形成される基材を用意した。基材に対し、研磨、脱脂、エッチング処理、酸処理及びジンケート処理による前処理を実施した。これ以外の条件は、実施例1と同様の条件により、実施例6の粉体付着抑制部材を得た。
(実施例7)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのABS樹脂により形成される基材を用意した。基材に対し、エッチング処理、触媒活性処理、アクセレーター処理による前処理を実施した。その後、Ni−P合金めっきにより皮膜処理を行い、膜厚30μmの皮膜を得た。皮膜処理された基材に対し、ブラストによる加工処理を行った。その後、熱処理を行い、実施例7の粉体付着抑制部材を得た。
(実施例8)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのABS樹脂により形成される基材を用意した。基材に対し、実施例7と同様の条件により、前処理を実施した。その後、Ni−B合金めっきにより皮膜処理を行い、膜厚10μmの皮膜を得た。皮膜処理された基材に対し、ブラストによる加工処理を行い、Ni−Bにより形成される皮膜を備える実施例8の粉体付着抑制部材を得た。
(比較例1)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのステンレス鋼により形成される基材を用意した。基材に対し、ブラストによる加工処理を行い、比較例1の粉体付着抑制部材を得た。
(比較例2)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのステンレス鋼により形成される基材を用意した。基材に対し、実施例1と同様の条件により、前処理を実施した。その後、ストライクニッケルめっきを行った後、Ni−P合金めっきによる皮膜処理を行い、膜厚30μmの皮膜を得た。その後、熱処理を行い、Ni−Pにより形成される皮膜を備える比較例2の粉体付着抑制部材を得た。
(比較例3)
縦50mm,横50mm,厚さ1.5mmのステンレス鋼により形成される基材を用意した。基材に対し、実施例1と同様の条件により、前処理を実施した。その後、ストライクニッケルめっきを行った後、Ni−P合金めっきによる皮膜処理を行い、膜厚30μmの皮膜を得た。皮膜処理された基材に対し、ブラストによる加工処理を行った。その後、熱処理を行い、Ni−Pにより形成される皮膜を備える比較例3の粉体付着抑制部材を得た。なお、比較例3の粉体付着抑制部材において、ブラストによる加工処理は、実施例1〜3で用いたブラストによる加工処理とは異なる条件で行った。
(比較例4)
実施例1のNi−P合金めっきによる皮膜処理に代えて、Niめっきによる皮膜処理を行った。これ以外の条件は、実施例1と同様の条件により、Niにより形成される皮膜を備える比較例4の粉体付着抑制部材を得た。
<ビッカース硬度及び算術平均粗さRaの測定>
実施例1〜8及び比較例1〜4の粉体付着抑制部材を用意した。これらの粉体付着抑制部材について、マイクロビッカース硬さ試験機(株式会社ミツトヨ製)を用いて、皮膜(比較例2については、粉体付着抑制部材の表面)のビッカース硬度を測定した。具体的には、粉体付着抑制部材の表面から内部に向かって粉体付着抑制部材を切断したときの切断面を研磨し、この切断面を用いて皮膜のビッカース硬度を測定した。また、これらの粉体付着抑制部材について、表面粗さ形状測定機サーフコム570A(株式会社東京精密製)を用いて、凹凸面(比較例2については、粉体付着抑制部材の表面)の算術平均粗さRaを測定した。実施例1〜8の測定結果を表1に示し、比較例1〜4の測定結果を表2に示す。
[表1]

[表2]
<評価1>
イオナイザー(春日電機株式会社製、KD‐410)を用いて、実施例1〜8及び比較例1〜4の粉体付着抑制部材それぞれの電荷を中和した。電荷が中和された粉体付着抑制部材を計量器に載置し、粉体付着抑制部材の質量Mをそれぞれ測定した。凹凸面(比較例2については、粉体付着抑制部材の表面)を上方に向けた状態で、粉体付着抑制部材を水平な台に載置し、メジアン径が1.5μmの銀粒子50gを凹凸面に載せた。凹凸面全体に銀粒子を均一に広げ、銀粒子が載った粉体付着抑制部材を1分間放置した。1分間後、粉体付着抑制部材を90度回転させて、凹凸面を側方に向けた。この状態で、粉体付着抑制部材を3秒間保持し、銀粒子を自然落下させた。ここで、粉体付着抑制部材の質量Mをそれぞれ測定した。質量Mから質量Mを減じ、粉体付着抑制部材に対する銀粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出された銀粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:銀粒子の付着量が50mg未満
○:銀粒子の付着量が50mg〜500mg
×:銀粒子の付着量が500mgを超える。
<評価2>
評価1で用いた銀粒子に代えて、メジアン径が22.3μmの銅粒子25gを凹凸面に載せた。これ以外の条件は、評価1と同様の方法により、銅粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出された銅粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:銅粒子の付着量が30mg未満
○:銅粒子の付着量が30mg〜60mg
×:銅粒子の付着量が60mgを超える。
<評価3>
評価1で用いた銀粒子に代えて、メジアン径が0.3μmのPTFE粒子25gを凹凸面に載せた。これ以外の条件は、評価1と同様の方法により、PTFE粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出されたPTFE粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:PTFE粒子の付着量が25mg未満
○:PTFE粒子の付着量が25mg〜50mg
×:PTFE粒子の付着量が50mgを超える。
<評価4>
実施例及び比較例の粉体付着抑制部材と同じ寸法(縦50mm,横50mm,厚さ1.5mm)の複数の凹部が、内部底面に形成される有底筒状の容器を用意した。凹凸面(比較例2については、粉体付着抑制部材の表面)を上方に向けた状態で、実施例1〜8及び比較例1〜4の粉体付着抑制部材を、容器内部底面の凹部にそれぞれ嵌めこんだ。メジアン径が8μmのアルミナ(Al2O3)粒子500gを、容器の内部に入れ、容器内部底面とともに粉体付着抑制部材の凹凸面をアルミナ粒子で覆った。この容器を、小型振動篩器(MS−123 model300,株式会社中村製粉製)に設置し、上下方向に延びるモーター軸の両端に300gの偏心ウェイトを固定した状態で、モーターを1780rpmで回転させて容器を振動させた。容器を7日間振動させ続け、アルミナ粒子で粉体付着抑制部材の凹凸面(比較例2については、粉体付着抑制部材の表面)を摩擦した。7日後、凹部から粉体付着抑制部材を取り出し、エアーガンにて付着粉体を除去し、メタノールを用いてさらに清掃後、100℃で1分間乾燥することで、表面に付着するアルミナをそれぞれ除去した。アルミナが除去された実施例1〜8及び比較例1〜4の粉体付着抑制部材を用いて、評価1と同様の方法により、銀粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出された銀粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:銀粒子の付着量が50mg未満
○:銀粒子の付着量が50mg〜500mg
×:銀粒子の付着量が500mgを超える。
<評価5>
評価4で用いた銀粒子に代えて、メジアン径が22.3μmの銅粒子50gを、摩擦後の凹凸面に載せた。これ以外の条件は、評価4と同様の方法により、銅粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出された銅粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:銅粒子の付着量が30mg未満
○:銅粒子の付着量が30mg〜60mg
×:銅子の付着量が60mgを超える。
<評価6>
評価4で用いた銀粒子に代えて、メジアン径が0.3μmのPTFE粒子25gを、摩擦後の凹凸面に載せた。これ以外の条件は、評価4と同様の方法により、PTFE粒子の付着量をそれぞれ算出した。算出されたPTFE粒子の付着量を以下に示す3段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[評価基準]
◎:PTFE粒子の付着量が25mg未満
○:PTFE粒子の付着量が25mg〜50mg
×:PTFE粒子の付着量が50mgを超える。
[表3]
表3に示すように、実施例1〜8の粉体付着抑制部材では、評価1〜6の全ての評価において、○又は◎となった。一方、比較例1〜4の粉体付着抑制部材では、評価1〜6の少なくとも3つの評価において×となった。特に、比較例1及び4の粉体付着抑制部材は、凹凸面がアルミナ粒子で摩擦されると、銀粒子、銅粒子、PTFE粒子の付着を抑制することができなくなる。つまり、比較例1及び4の粉体付着抑制部材では、粉体の摩擦により、凹凸面が摩耗したり、凹凸面が欠けたりしたことが分かる。また、比較例2及び3の粉体付着抑制部材に形成される凹凸面の形状(表面の形状)では、評価1〜3においても付着抑制効果を確認することができない。このように、実施例1〜8の粉体付着抑制部材によれば、粉体の付着を抑制できるとともに、粉体と接触する凹凸面の形状を維持し続けることができ、粉体付着抑制効果を持続できることが分かる。
10:粉体付着抑制部材
11:凹凸面
12:基材
13:皮膜
14:下地層

Claims (5)

  1. 粉体と接触する凹凸面を有する皮膜を有し、
    前記凹凸面の算術平均粗さRaが0.2μm以上、1.6μm以下であり、
    前記皮膜のビッカース硬度が400以上であり、
    前記皮膜の主成分がニッケルであることを特徴とする粉体付着抑制部材。
  2. 前記皮膜が、リン、ホウ素、タングステン、モリブテン及びコバルトのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の粉体付着抑制部材。
  3. 前記皮膜が、耐摩耗性を示す無機微粒子を含むことを特徴とする請求項2に記載の粉体付着抑制部材。
  4. 前記皮膜が、潤滑性を示す微粒子を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の粉体付着抑制部材。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の粉体付着抑制部材の製造方法であって、
    前記粉体付着抑制部材における粉体と接触する表面に所定の厚さを有する皮膜を形成する皮膜処理と、
    前記皮膜の表面に凹凸面を形成する加工処理と、を有することを特徴とする粉体付着抑制部材の製造方法。
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