JP7029730B2 - 部材及び部材の表面処理方法 - Google Patents
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Description
粘着性食品材料と接触する部材であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成したことを特徴とする。
粘着性食品材料と接触する部材であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の長径若しくは直径が1μm~30μm程度、深さが1μm~4μm程度のディンプルをランダムに無数に形成し、
当該表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成したことを特徴とする。
粘着性食品材料と接触する部材の表面処理方法であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成することで粘着性食品材料の付着を抑制可能な表面にすることを特徴とする。
粘着性食品材料と接触する部材の表面処理方法であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の長径若しくは直径が1μm~30μm程度、深さが1μm~4μm程度のディンプルをランダムに無数に形成し、
当該表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成することで粘着性食品材料の付着を抑制可能な表面にすることを特徴とする。
また、本実施の形態において、グルーブとは、表面に形成される線状溝をいい、テクスチャとは、表面に意図的に付与した凹凸をいうものとする。
これにより、粘着性食品材料の付着抑制効果を良好に発揮することができる。
これにより、粘着性食品材料の付着抑制効果をより一層良好に発揮することができる。
食品用器具の表面が凹凸のほとんど無い表面1(従来の市販の器具)の場合、この表面1に粘着性食品材料2が付着すると、ディンプル等のテクスチャ(表面凹凸形状)を有する面に対し接触面積が大きいので付着力も大きく、粘着性食品材料2を引き剥がし難い(図2(A)参照)。
これに対し、食品用器具の表面にディンプル3が形成されている場合はそのディンプル3が空気溜りとなり、図2(A)の凹凸の無い表面1の場合に対し、粘着性食品材料2の接触する面積が小さいので付着力は小さくなる(図2(B)参照)。
上述した空気溜りが負圧になることによる付着抑制効果の阻害要因を排除する手法について、本発明者等は種々の検討・実験を繰り返し、その結果、ディンプル3が存在する表面1にディンプル3の内部と大気(外気)を連通させて、ディンプル3の内部が負圧にならないようにすることが有効であることに至った。
ここで、実際に、粘着性食品材料の一例としてハンバーグの素(挽肉と、玉ねぎ、パン粉などを混ぜた一般的なもの)を、凹凸の無い表面(図3)に相当する市販のステンレス製ボールを用いて捏ねた場合の付着状況を、図4に示す。
また、SUS304を♯700で仕上げた略鏡面と言える表面の3D画像を図5(B)に示す。
また、図4から、粘着性食品材料であるハンバーグの素が市販のステンレスボールの表面に、ハンバーグの素の一種である主に肉が付着していることが確認できる。
図7の3D画像の通り、ランダムに無数のディプル、グルーブが認められ、ディプルとグルーブが連通していることも確認できる。
本付着抑制面は、投射材(メディア)を被処理面に投射することによりディンプル等を形成する投射加工とすることができ、付着抑制のためのディンプルは単一サイズのディンプルだけ(図3(A)相当)としても良いし、サイズの異なるメディアを混ぜ合わせて複数のサイズのディンプルが混在するように形成したディンプル面も複合ディンプル面としても良いものである。また、上述したように、大きなディンプルの上に小さなディンプルを形成した複合ディンプル面とすることも可能である。
なお、投射加工の一例である微粒子ピーニング処理(WPC処理)については後述する。
本付着抑制面は、ランダムに無数のディンプルを形成することによる付着抑制効果発揮を、ディンプル面にグルーブを付加することにより、一層高めることができる面となる。
このようなグルーブ形成方法としては、下記のような手法が挙げられる。
(1)砥粒研削処理
砥粒研削処理:粘弾性を有する高分子材料にSiCやダイヤモンド等を担持させた投射材を用い、被加工物表面の極微細な突起を研磨除去すると共に、極微細なグルーブをランダムに無数に形成する処理。詳細については後述する。
(2)サンドペーパーで研磨する方法
(3)食器・調理具洗浄みがき用研磨粒子入り不織布で研磨する方法
(4)その他、グルーブを形成できる処理方法であれば如何なる方法であっても可
(5)その他、グルーブと同等機能を有するテクスチャ(表面凹凸形状)を形成できる方法であれば採用可能である。
WPC(Wide Peening and Cleaning)処理とは、「微粒子ピーニング」、「精密ショットピーニング」、「FPB(Fine Particle Bombarding)」などと称される表面処理で、金属製品の表面に、目的に応じた材質の微粒子を圧縮性の気体に混合して高速衝突させる表面改質処理である。
具体的には、下記のような噴射装置からショット(投射材)を噴射してWPC処理対象に衝突させることにより行う。
本発明に係る微粒子ピーニング処理は、既知のブラスト装置によりショットを噴射して金属製品の表面に衝突させる。
本発明において使用されるショット(メディア)は、図1(A)、図1(B)に示された諸元(仕様)のディンプルを形成できるものであれば、特に限定されるものではなく、アルミナシリカビーズ、ハイスビーズなどを使用することができる。
(1)研磨砥粒:微小粒径(例えば粒径5μm以下)のダイヤモンドその他の研磨剤(炭化ケイ素、コランダム:アルミナなど)を単独もしくは樹脂等に担持させて研磨に用いる。
(2)複雑形状部材の研磨のために、上記の研磨砥粒を、部材に投射 (投射処理) 或いはバレル容器内で部材と共に運動させる(バレル処理)
(3)投射処理
以下の2通りが想定される。
(a)研磨砥粒を空気あるいは各種気体と混合し、ノズルから圧送し、被加工部材に投射する。
(b)研磨砥粒を回転羽根等により機械的に速度を付加し,被加工部材に投射する。
(4)バレル処理
通常のバレル処理と同様(研磨砥粒を、バレル容器内で部材と共に運動させる)
2 粘着性食品材料
3 ディンプル(略球面状微小凹部)
4 グルーブ(線状溝)
Claims (4)
- 粘着性食品材料と接触する部材であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成したことを特徴とする部材。 - 粘着性食品材料と接触する部材であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の長径若しくは直径が1μm~30μm程度、深さが1μm~4μm程度のディンプルをランダムに無数に形成し、
当該表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成したことを特徴とする部材。 - 粘着性食品材料と接触する部材の表面処理方法であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成することで粘着性食品材料の付着を抑制可能な表面にすることを特徴とする部材の表面処理方法。 - 粘着性食品材料と接触する部材の表面処理方法であって、
少なくとも粘着性食品材料と接触する領域の表面に、入り口部の長径若しくは直径が50μm以下、深さが15μm未満のディンプルをランダムに無数に形成すると共に、
前記表面に、更に、入り口部の長径若しくは直径が1μm~30μm程度、深さが1μm~4μm程度のディンプルをランダムに無数に形成し、
当該表面に、更に、入り口部の幅が5μm以下、深さ15μm未満、長さが50μm以上の線状の溝をランダムに複数或いは無数に形成することで粘着性食品材料の付着を抑制可能な表面にすることを特徴とする部材の表面処理方法。
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JP2017209735A (ja) | 2016-05-23 | 2017-11-30 | 株式会社不二Wpc | 処理器具 |
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