JP2023003120A - 部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法及び部材 - Google Patents

部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法及び部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 表面の剥離などがなく、ご飯等の粘着性物質の付着を効果的に抑制できる表面処理方法、及び表面への粘着性物質の付着抑制効果のある部材を提供する。【解決手段】 このため、本発明に係る部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法は、部材の表面に、微小凹凸を無数にランダムに形成し、その凹部の周囲の凸部の上面を平坦化することを特徴とする。また、本発明において、前記部材の表面のスキューネス「Rsk」が、-1.6μm<Rsk<-0.3μmであることを特徴とすることができる。また、本発明において、前記部材の表面の凹凸の凹部の深さが2~35μmの範囲にある凹部の入口幅が25~110μmの範囲にあることを特徴とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ご飯等の粘着性物質の付着抑制技術に関する。
しゃもじ(杓子)などに対するごはんの付着抑制に関しては、特許文献1を始め、粘着成分の付着抑制に凹凸が寄与することが知られている。なお、「ごはん(ご飯)」とは、米などの穀物を炊いた後にできる粘着性のある物(粘着性物質)をいうものとする。
例えば、特許文献1においては、2段階のシボ加工(金属や樹脂などを成形またはプレス加工する際に金型(鋳型・プレス型)の表面を鏡面仕上げではなく細かい模様(凹凸)をつけ成形品にその模様を転写する加工)を施したダブルエンボス表面が粘着成分の付着抑制に寄与している、とされている。
実際に、ダブルエンボス加工が施された市販のしゃもじの表面観察をすると、図10(A)に示すように、約3.55mm間隔で比較的大きなサイズの凸部が配列(所定の間隔で整列)されていることが確認された。
その凸部付近を詳しく観察してみると、図10(B)に示すように、その表面には小さな凹凸が無数に形成されており、ダブルエンボス加工となっていることが確認された。
特許第3634720号公報
特許文献1では、その小さな凹凸の凸部の高さが数十~数百(150~300)μmであるとされている。また、その凹凸部の入口形状については、真円状なのか、楕円形なのか、または正方形や三角形であるのか、その形状においては定義がされていない。
また、凹凸形成の手法については、特に記載はないが、形成される凹凸は「シボ面」と表記があり、シボ面と呼ばれるものは、シボ加工を施した(物理的にしわ模様を付与した)面であることが、一般的である。なお、シボ(しわ)の高さ(深さ)は30~140μm程度とされ、素材は樹脂製である。
しかし、特許文献1に記載のしゃもじは、図10(A)に示したように、約3.55mm間隔で凸部が複数配列されているため、樹脂製であれば比較的簡単に製造できるが、板状の金属製素材などからではその製造が比較的難しいといった面がある。
また、凸部の間の凹部(底部)にごはん粒などが付着する場合があり、かかる場合には平坦面でないため洗浄が面倒で衛生面で問題があると共に、この凹部に残ったごはん粒を落とそうとタワシやスポンジ等によるこすり洗いを行うと付着抑制効果のあるシボ加工が摩滅してしまうおそれがあり、所期のごはんの付着抑制効果を長期に亘って維持することが難しいといった実情がある。
なお、金属製のしゃもじなどについては、フッ素コーティングがなされているが、そのフッ素コーティングも付着抑制効果に寄与しているものの、コーティング層が剥離して食品に混入し、延いては人体へ影響を及ぼすおそれが懸念されるといった実情がある。
本発明は、上述した実情に鑑みなされたもので、表面の剥離などがなく、ご飯等の粘着性物質の付着を効果的に抑制できる表面処理方法、及び表面への粘着性物質の付着抑制効果のある部材を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法は、
部材の表面に、微小凹凸を無数にランダムに形成し、その凹部の周囲の凸部の上面を平坦化することを特徴とする。
また、本発明において、前記部材の表面のスキューネス「Rsk」が、-1.6μm<Rsk<-0.3μmであることを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記部材の表面の凹凸の凹部の深さが2~35μmの範囲にある凹部の入口幅が25~110μmの範囲にあることを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記凹凸のある表面の全体の表面積と、前記凸部の上面の表面積と、の割合が、45~65%であることを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記微小凹凸を、ショット材投射処理、化学エッチング、或いはプラズマ処理の少なくとも一つに基づいて形成することを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記凸部の上面を平坦化は研磨処理により行い、研磨処理後に仕上げ加工を行うことを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記仕上げ加工は、3次元研磨処理であることを特徴とすることができる。
本発明に係る部材は、表面に、微小凹凸の凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する凹凸を無数にランダムに有することを特徴とする。
また、本発明に係る部材において、前記表面のスキューネス「Rsk」が、-1.6μm<Rsk<-0.3μmであることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る部材において、前記表面の凹凸の凹部の深さが2~35μmの範囲にある凹部の入口幅が25~110μmの範囲にあることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る部材において、前記凹凸のある表面の全体の表面積と、前記凸部の上面の表面積と、の割合が、45~65%であることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る部材において、前記凹凸のある表面が、粘着性物質に接触する部位に設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る部材において、しゃもじ、杓子、へら、スプーン、攪拌羽、釜、鍋、フライパンに用いられることを特徴とすることができる。
また、本発明において、前記粘着性物質が、炊飯した白米、炊き込みご飯、チャーハン、ピラフ、リゾットであることを特徴とすることができる。
本発明によれば、表面の剥離などがなく、ご飯等の粘着性物質の付着を効果的に抑制できる表面処理方法、及び粘着性物質の表面への付着抑制効果のある部材を提供することができる。
本実施の形態に係る試料(1)~(7)の実験結果をまとめて示した図である。 (A)は試料(1)の表面拡大画像(3D画像)であり、(B)は試料(2)の表面拡大画像(3D画像)であり、(C)は試料(3)の表面拡大画像(3D画像)であり、(D)は試料(4)の表面拡大画像(3D画像)である。 (A)は試料(5)の表面拡大画像(3D画像)であり、(B)は試料(6)の表面拡大画像(3D画像)であり、(C)は試料(7)の表面拡大画像(3D画像)である。 スキューネス(Rsk)の説明図である。 (A)は試料(7)の表面形状及び測定データの一例を示す図であり、(B)は試料(4)の表面形状及び測定データの一例を示す図である。 試料(1)~(3)の表面形状及び測定データの一例を示す図である。 本実施の形態に係る研磨工程による研磨条痕の幅と深さの測定結果の一例を示す図である。 試料(1)~(7)の表面のスキューネス(Rsk)の値をまとめた図である。 試料(1)~(4)の表面の平坦部の割合を取得した結果を示す図である。 (A)はダブルエンボス加工が施された市販しゃもじの表面を観察した画像であり、(B)はその凸部付近を詳しく観察した画像である。 ショット材投射処理の一例である微粒子ピーニング処理に用いるメディアをワンショットすることにより実験的に形成した単一の微小凹部の断面SEM像である。 レーザ加工による凹部断面SEM像である。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
これまで、本発明者等は、ショット材を投射するショット材投射処理の一つである微粒子投射処理(例えば、MD処理、微粒子ピーニング処理など)によって部材表面にディンプル状の微小凹凸を無数にランダムに形成することによる表面改質技術の様々な分野への適用の可能性を探るべく、部材の表面(対象物と接触する表面)に微小凹凸を無数に形成することによる作用効果を様々な分野で確認するといったアプローチを種々行っているが、その過程において、今回、これまで知られていなかった新たな知見を得たので、実験結果を示しつつ以下で説明する。
なお、部材の表面にショット材を投射するショット材投射処理(例えば、MD処理、微粒子ピーニング処理などがある)により形成される微小ディンプル凹部の入口部サイズ(凹部入口幅、開口部開口幅)は、表面形状から計測される凹凸ピッチ(隣接する凹部の間隔或いは隣接する凸部の間隔)を代用することができる。また、ショット材投射処理は、表面にディンプル状の微小凹部と凹部周辺に稜線状の凸部を不均一に形成する(表面にクレーター状の微小凹部を複数(無数)にランダムに形成する)処理として表現することができる。
本実施の形態では、仕様の異なるショット材投射処理(MD処理)(ショット材(メディア)の材質やサイズが異なっていたり、ショット材の噴出条件などが異なっている)を複数の種類準備すると共に、仕様の異なる研磨工程(ラッピング工程)を複数の種類準備して実験を行ったが、その中からいくつかを抽出して説明する。
試料(1)は、SUS304からなるステンレス製の板材の表面を700番バフにより研磨仕上げした基材の表面に対して、仕様1のショット材投射処理(MD処理1)にて微小凹部を無数にランダムに形成した後、仕様1の研磨処理(研磨工程1)を施している。MD処理1は、例えば粒径1~1.4mm程度のセラミック系メディア(アルミナ(Al))を用いて1.0MPa以下の投射圧力でショット材投射処理を行う処理である。また、研磨工程1は、例えば800番程度のペーパーを用いて研磨した後、3Dラッピングを行っている。3Dラッピングの処理については後述する。
試料(1)の表面の3D画像を、図2(A)に示す。
図2(A)から、MD処理1にて形成された凹部10と、その周囲に研磨工程1にて形成された平坦部(凸部の上面)20が形成されていることが確認された。
試料(1)は、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果があることが確認された。
付着抑制効果の確認は、炊いたご飯粒の集合体である塊を試料の上に乗せ、その塊を試料の上で転がしたときに、その塊からご飯粒が離脱して試料の表面側に付着する度合い(程度)を確認する方法、しゃもじのように試料でご飯をすくった際の試料の表面にご飯が付着する度合い(程度)を確認する方法などにより行った。
また、図1に示したように、試料(1)の表面形状データとして、Rz(μm)=72.3、Ra(μm)=5.81、Rku(μm)=5.07、Rsk(μm)=-1.43であった。なお、これらは、JISに定められた輪郭曲線方式(線粗さ)のパラメータである。
なお、3Dラッピング(3次元研磨)とは、微小粒径(粒径5μm以下)のダイヤモンド等の研磨剤を樹脂(弾性変形する担体)に担持させた研磨砥粒を投射等により処理対象(被加工物)に衝突させることで、小さな研磨剤(樹脂担体はφ1mm~2mm程度の大きさで、ダイヤモンド研磨材はφ0.25μmから1μm程度の粒径)を使用しているので、複雑な三次元形状の凹部などまで入り込んで研磨することができることができる処理である。
すなわち、本実施の形態では、凹部と凹部の間の凸部の上面を研磨加工により平坦化した際に角部に生じるバリ状のものを3Dラッピング等の仕上げ加工により取り除き、ご飯等の粘着性物質へのバリ状のものの食い込みなどを抑制することで、付着抑制効果を効果的に発揮させることができるようにしている。
なお、後述するものを含めて、本実施の形態における3D画像、表面形状、表面形状データは、KEYENCE社製の形状測定レーザーマイクロスコープVK-X100を用いて取得した。
試料(2)は、同様のステンレス製の基材の表面に対して、仕様2のショット材投射処理(MD処理2)にて微小凹部を無数にランダムに形成した後、仕様2の研磨処理(研磨工程2)を施している。MD処理2は、例えば粒径0.3~0.425mm程度のセラミック系メディア(アルミナ(Al))を用いて1.0MPa以下の投射圧力でショット材投射処理を行う処理である。また、研磨工程2は、例えば320番程度のぺーパーを用いて研磨した後、800番程度のペーパーを用いて研磨し、更にその後、3Dラッピングを行っている。
試料(2)の表面の3D画像を、図2(B)に示す。
図2(B)から、MD処理2にて形成された仕様1より大きなサイズの凹部11と、その周囲に研磨工程2にて形成された平坦部21が形成されていることが確認された。
試料(2)は、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果があることが確認された。
また、図1に示したように、試料(2)の表面形状データは、Rz(μm)=91.4、Ra(μm)=8.32、Rku(μm)=3.37、Rsk(μm)=-0.68であった。
試料(3)は、同様のステンレス製の基材の表面に対して、仕様2のショット材投射処理(MD処理2)にて微小凹部を無数にランダムに形成した後、仕様1の研磨処理(研磨工程1)を施している。
試料(3)の表面の3D画像を、図2(C)に示す。
図2(C)から、MD処理2にて形成された凹部12と、その周囲に研磨工程1にて形成された平坦部22が形成されていることが確認された。
試料(3)は、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果があることが確認された。
また、図1に示したように、試料(3)の表面形状データは、Rz(μm)=145.3、Ra(μm)=6.48、Rku(μm)=4.91、Rsk(μm)=-1.18であった。
試料(4)は、SUS304からなるステンレス製の板材の表面を400番バフにより研磨仕上げした基材の表面に対して、仕様3のショット材投射処理(MD処理3)にて微小凹部を無数にランダムに形成した後、仕様3の研磨処理(研磨工程3)を施している。MD処理3は、例えば粒径0.4~0.6mm程度の球形のセラミック系メディア(セリア安定化ジルコニア (ZrO:78%以上 CeO:15%以上))を用いて0.2MPa以下の投射圧力でショット材投射処理を行う処理である。また、研磨工程3は、例えば♯800~♯1000のペーパーを使用して研磨を行った後、♯8000のラッピングフィルムシートによる仕上げ加工を施している。
なお、ラッピングフィルムシートでの仕上げ加工も、3Dラッピングと同様、凹部と凹部の間の凸部の上面を研磨加工により平坦化する際に、角部に生じるバリ状のものを仕上げ加工により取り除き、ご飯等の粘着性物質へのバリ状のものの食い込みなどを抑制することで、付着抑制効果をより効果的に発揮させるための処理である。
試料(4)の表面の3D画像を、図2(D)に示す。
図2(D)から、MD処理3にて形成された仕様2より大きなサイズの凹部13と、その周囲に研磨工程3にて形成された平坦部23が形成されていることが確認された。
試料(4)は、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果があることが確認された。
また、図1に示したように、試料(4)の表面形状データは、Rz(μm)=12.2、Ra(μm)=0.87、Rku(μm)=3.74、Rsk(μm)=-0.81であった。
試料(5)は、同様のステンレス製の基材の表面に対して、仕様1のショット材投射処理(MD処理1)にて微小凹部を無数にランダムに形成している(研磨工程はなし)。
試料(5)の表面の3D画像を、図3(A)に示す。
図3(A)から、MD処理1にて形成された凹部14が無数にランダムに形成されているが、その周囲には、試料(1)~(4)までのような研磨工程にて形成される平坦部が形成されていない。
試料(5)には、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果がないことが確認された。
また、図1に示したように、試料(5)の表面形状データは、Rz(μm)=148.6、Ra(μm)=8.38、Rku(μm)=3.52、Rsk(μm)=-0.25であった。
試料(6)は、同様のステンレス製の基材の表面に対して、仕様2のショット材投射処理(MD処理2)にて微小凹部を無数にランダムに形成している(研磨工程はなし)。
試料(6)の表面の3D画像を、図3(B)に示す。
図3(B)から、MD処理2にて形成された凹部15が無数にランダムに形成されているが、その周囲には、試料(1)~(4)までのような研磨工程にて形成された平坦部が形成されていない。
試料(6)には、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果がないことが確認された。
また、図1に示したように、試料(6)の表面形状データは、Rz(μm)=126.6、Ra(μm)=6.87、Rku(μm)=3.85、Rsk(μm)=-0.26であった。
試料(7)は、同様のステンレス製の基材の表面に対して、仕様3のショット材投射処理(MD処理3)にて微小凹部を無数にランダムに形成している(研磨工程はなし)。
試料(7)の表面の3D画像を、図3(C)に示す。
図3(C)から、MD処理3にて形成された凹部16が無数にランダムに形成されているが、その周囲には、試料(1)~(4)までのような研磨工程にて形成された平坦部が形成されていない。
試料(7)には、炊いた後のご飯(ご飯粒)の付着抑制効果がないことが確認された。
また、図1に示したように、試料(7)の表面形状データは、Rz(μm)=14.5、Ra(μm)=1.42、Rku(μm)=2.68、Rsk(μm)=-0.13であった。
ここで、本実施の形態に係る実験結果によれば、炊いた後のご飯粒などの粘着性物質の付着抑制効果がある試料は(1)~(4)で、ショット材投射処理(MD処理)にて微小凹部を無数にランダムに形成した後、形成された凸部を研磨工程により平坦化した試料であった。
粘着性物質の付着抑制効果がある表面形状データは、図1より、Rz=10~150μm、Ra=0.5~10μm、Rku=3.0~5.5μm、Rsk=-1.43~-0.68μmであった。
なお、粘着性物質の付着抑制効果のない表面形状と比較すると、Rz、Ra、Rku、Rskの何れか或いはすべてを組み合わせて考えることで、粘着性物質の付着抑制効果のあった表面形状と区別可能であると考えられるが、単独では、Rskのパラメータのみが区別可能であった。
Rskについて、図4に従って説明する。
スキューネス(Rsk)は、二乗平均平方根高さ(Rq)の三乗によって無次元化した基準長さにおけるZ(x)の三乗平均を表したもので、歪度(わいど)を意味し、平均線を中央としたときの山部と谷部の対称性を表している。
すなわち、
Rsk=0は、平均線に対して対称(正規分布)となっている形状を示し、
Rsk>0は、平均線に対して下側に偏っている形状(凸部が残っている面)を示し、
Rsk<0は、平均線に対して上側に偏っている形状(凸部が削られた面)を示している。
なお、図8に各試料のRskの結果を示すが、これによれば、バラつきなどを考慮すると、-1.6μm<Rsk<-0.3μm、或いは-1.5μm<Rsk<-0.4μmであれば、その表面には粘着性物質の付着抑制効果があることがわかった。
図5(A)に試料(7)(MD処理3のみ、研磨工程なし)の表面形状の測定結果を示し、図5(B)に試料(4)(MD処理3+研磨工程3)の表面形状の測定結果を示す。
試料(7)(MD処理3のみ、研磨工程なし)の表面形状は、図5(A)から解るように、表面に形成された凹凸の凸部の高さがそろっていないことがわかる。また、図3(C)の観察も踏まえ、凸部は、凹部の周囲に形成された稜線部のみとなっているため、ショット材の衝突により形成される凹部周囲の盛り上がり量(稜線高さ)もランダムになっているものと考えられる。
なお、試料(7)の表面に形成されている凹凸の凹部入口幅は48.7~141.4μmであり、当該凹凸ピッチに関連する凹部深さは2.76~4.80μmであった。
この一方、試料(4)(MD処理3+研磨工程3)の表面形状は、図5(B)から解るように、表面に形成された凹凸の凸部(凹部の周囲)の高さがそろっていると共に、比較的平坦に均された凸部の先端面(図5(B)において凸部の上方の面)には、研磨工程による細かな傷(目視ではすじ状の傷)がランダムに形成されていることが確認された。比較的目の粗い研磨材を用いてランダムな方向から研磨しているため、そのすじ状の傷もランダムに形成されている。
なお、試料(4)の表面に形成されている凹凸の凹部入口幅は68.8~106.0μmであり、当該凹凸ピッチに関連する凹部深さは2.36~3.07μmであった。
また、試料(4)に形成された凹部の周囲の平坦部23(凸部の上面)を含む表面にランダムに形成されている研磨条痕(すじ状の傷)の幅は、3.5~8.5μm程度であり、その深さは0.5~2.0μm程度であった(図7参照)。
また、図6に、試料(1)~(3)の表面形状の測定結果を示す。試料(1)~(3)についても、図5(B)の試料(4)と同様、表面に形成された凹凸の凸部(凹部の周囲)の高さがそろっていると共に、比較的平坦に均された凸部の先端面において凸部の上方の面)には、研磨工程による細かな傷(目視ではすじ状の傷)が形成されていることが確認された。
なお、試料(1)の表面に形成されている凹凸の凹部入口幅は28.7~107.9μmであり、当該凹凸ピッチに関連する凹部深さは12.8~27.3μmであった。
また、図7に示すように、試料(1)に形成された凹部の周囲の平坦部20(凸部の上面)を含む表面に形成されている研磨条痕のピッチ(幅)は、2.5~10.0μm程度であり、その深さは0.5~1.5μm程度であった。
試料(2)の表面に形成されている凹凸の凹部入口幅は48.1~86.5μmであり、当該凹凸ピッチに関連する凹部深さは16.9~28.7μmであった。
また、試料(2)に形成された凹部の周囲の平坦部21(凸部の上面)を含む表面に形成されている研磨条痕のピッチ(幅)は、3.0~10.0μm程度であり、その深さは1.5~8.0μm程度であった(図7参照)。
試料(3)の表面に形成されている凹凸の凹部入口幅は59.6~107.7μmであり、当該凹凸ピッチに関連する凹部深さは18.9~31.7μmであった。
また、試料(3)に形成された凹部の周囲の平坦部22(凸部の上面)を含む表面に形成されている研磨条痕のピッチ(幅)は、5.0~12.0μm程度であり、その深さは4.0~12.0μm程度であった(図7参照)。
なお、上述したように、試料(1)~(4)の何れにも粘着性物質の付着抑制効果があるが、試料(1)、(4)が試料(2)、(3)に比べて粘着性物質の付着抑制効果が若干高い傾向にあった。
以上より、部材の表面にショット材投射処理により微小凹凸を無数にランダムに形成した後、その凹部の周囲の凸部の上面を研磨工程により平坦化することで、その表面に対する粘着性物質の付着を抑制する効果を生じさせることができることがわかった。
また、表面に、微小凹凸の凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する凹凸を無数にランダムに有する部材には、その表面に対する粘着性物質の付着を抑制する効果があることがわかった。
なお、本実施の形態に係る試料(1)~(4)が、本発明に係る部材の一例に相当している。
また、本実施の形態によれば、微小凹凸の凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する凹凸を無数にランダムに有する表面の形状のみで付着抑制効果を発揮することが確認され、素材もフッ素などのコーティングが必要がなく剥離などの心配もない。
すなわち、本実施の形態によれば、表面の剥離などがなく、かつ、表面の洗浄を容易なものとしつつ、ご飯等の粘着性物質の付着を効果的に抑制できる表面処理方法、及び粘着性物質の表面への付着抑制効果のある部材や器具を提供することができる。
また、微小凹凸及びその凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する表面を有する部材の表面のスキューネス(Rsk)は、図8より、-1.6μm<Rsk<-0.3μm、或いは-1.5μm<Rsk<-0.4μmである場合に、粘着性物質の付着を抑制する効果があることがわかった。
また、本実施の形態によれば、微小凹凸及びその凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する表面の凹凸の凹部の深さが2~35μm程度の範囲にある凹部の入口幅が25~110μm程度の範囲にある場合に、粘着性物質に対する付着抑制効果があることがわかった。
また、本実施の形態によれば、微小凹凸及びその凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する表面の全体の表面積と、凸部の上面の表面積と、の割合(凸部の表面積/全体の表面積)が、図9に示すように、46~61%程度の範囲にある場合に、或いはばらつきなどを考慮すると45~65%の範囲にある場合に、粘着性物質に対する付着抑制効果があることがわかった。なお、当該割合は、図2の3D画像を、KEYENCE社製の形状測定レーザーマイクロスコープVK-X100により解析することで取得した。
また、微小凹凸及びその凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する表面を有する部材の表面に仕上げ工程(ラッピング工程やポリッシング工程)を施すことができる。
なお、本発明において、粘着性物質は、米などの穀物を炊いた後にできる粘着性のある物(粘着性物質)を含む他、ペースト状の物質や、味噌や茹でたうどんなどのほか、食品以外の粘着性物質なども含むことができるが、具体的には、例えば、炊飯した白米、炊き込みご飯、チャーハン、ピラフ、リゾットなどとすることもできる。
また、本発明に係る部材は、粘着性物質の付着を抑制したいあらゆる部材に適用可能であるが、一例としては、しゃもじ、杓子、へら、スプーン、フォーク、ナイフ(バターナイフなども含む)などのほか、ボール、パックなどの保管容器や収容容器、食器など、釜、鍋、フライパンなどの調理器具、更には粘着性物質を扱う生産ラインなどにおいて粘着性物質と接触する器具(ホッパー、搬送容器、搬送プレート、攪拌羽などの撹拌器具、へらなどの調理用器具など)に利用することができる。
また、本発明において、微小凹凸及びその凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する凹凸表面を形成することには、化学エッチング、プラズマ処理、ショット材投射処理、研磨処理などに基づいて(利用して)形成した凹凸表面をその表面に有する型を用いて、例えば転写等により、部材の表面に凹凸表面を形成する場合なども含まれるものである。
ここで、本実施の形態に係るショット材投射処理(或いは微小凹凸形成処理、マイクロディンプル処理)は、既知の噴射装置により、上述したようなメディア(ショット材、研磨材粒子)を噴射して加工対象である部材の表面に衝突させることで行うことができる。
例えば、噴射装置としては、ブラスト装置を用いることができ、ブラスト装置の一例としては、例えば、株式会社不二製作所製の「PNEUMA BLASTER」(型式:SCシリーズ、SGシリーズなど)などを用いることができる。また、例えば、特開2019-25584号公報などに記載されているものを用いることができる。
より具体的には、噴射粒体を部材の表面に向けて噴射する噴射装置としては、圧縮気体(空気、アルゴン、窒素等)と共に研磨材(微粒子)の噴射を行う既知のブラスト加工装置(ブラスト処理装置)を使用することができる。
そして、ブラスト加工装置(ブラスト処理装置)としては、圧縮気体の噴射により生じた負圧を利用して研磨材を噴射するサクション式のブラスト加工装置,研磨材タンクから落下した研磨材を圧 縮気体に乗せて噴射する重力式のブラスト加工装置,研磨材が投入されたタンク内に圧縮気体を導入し、別途与えられた圧縮気体供給源からの圧縮気体流に研磨材タンクからの研磨材流を合流させて噴射する直圧式のブラスト加工装置、及び、上記直圧式の圧縮気体流を、ブロワーユニットで発生させた気体流に乗せて噴射するブロワー式ブラスト加工装置等が市販されているが,これらはいずれも前述した噴射粒体の噴射に使用可能である。
また、水などの液体と共にショットを高圧で噴射するウォータージェットも使用することができる。
ところで、本実施の形態では、微小凹凸をショット材投射処理により、ランダムに無数に(複数、多数)形成することとして説明したが、例えば、部材の表面に化学研磨(化学エッチング)或いはプラズマ処理(例えばアルゴンボンバード処理)などにより微小凹凸をランダムに無数に(複数、多数)形成することもできる。
なお、化学研磨(化学エッチング)としては、例えば、塩酸・硝酸・硫酸・リン酸などの酸性薬剤や塩化鉄(III)などを任意の割合で水溶液に調製し使用することが想定される。
また、本実施の形態は、例えばステンレス材であれば、処理前のベース材の♯400、♯700、2B等、表面の仕上げ仕様には拘らず、特に非磁性のオーステナイト系のステンレス(SUS303、304、316など)、どれでも同等の効果が得られる。また、ステンレス材以外の金属材料(例えば、鉄の場合には、例えばスチール(SS400など)、アルミニウム、チタン等の金属製或いは合金製など)であっても本発明は適用可能である。
なお、本発明に係る部材等は、樹脂製部材とすることも可能であり、その材料は特に限定されるものではない。例えばセラミックスとすることも可能である。
また、本発明に係る部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法は、当該粘着性物質の付着抑制の表面処理が施された部材の生産方法でもある。
ここで、本発明では、微小凹凸形成処理、マイクロディンプル処理、微粒子投射処理などのショット材投射処理或いは化学エッチングやプラズマ処理(以下、これらを単にショット材投射処理と称する)により(或いは基づいて)形成された凹凸表面を形状或いは構造面から特定するために、レーザ加工等で予め設計された図面に従って形成される幾何学的かつ規則的な凹凸形状とは全く異なり、ディンプル状の微小凹部と凹部周辺に稜線状の凸部が、それぞれの形状、ピッチ、深さが無数にランダムに形成されているという特定方法を用いている。
すなわち、「ショット材投射処理により(或いは基づいて)、その表面に微小凹部を形成した」という表現を用いる代わりに、「部材の表面に、微小凹凸を無数にランダムに形成した」などの特定方法(表現)を用いている。
しかしながら、先行技術などとの対比において、上記特定方法(表現)では、ショット材投射処理により形成された凹凸表面を、他と区別した特徴的な特定方法(表現)として採用することが難しくなる場合も想定される。
このため、「ショット材投射処理により(或いは基づいて)表面に微小凹凸を形成する」という特定方法(表現)により、ショット材投射処理により(或いは基づいて)形成された凹凸表面を特定せざるを得ない状況が想定される。
従って、ショット材投射処理により形成された微小凹凸を形状、構造、特性等により特定することには、本願出願時において不可能・非現実的事情が存在しており、「ショット材投射処理により(或いは基づいて(転写などの場合を考慮))表面に微小凹凸を形成することで」という表現を用いざるを得ない場合があることについて、以下に説明しておく。
ショット材投射処理は、投射粒(メディア)を、圧縮空気を介し秒速数十から百m以上の速度で加工対象表面に衝突させ、有意な寸法変化を伴わずに、その縁に凸部を有する略球面状のミクロンサイズの微小凹部を不規則に加工面の略全面に形成するものであり、ショット材投射処理においてメディアが衝突して微小凹部が形成される際には、クレーター状に、その周囲が隆起して凸部が形成され(図11参照)、この隆起した凸部は、他のメディアが衝突することで、凹まされるため凸部の高さは不規則となる。
これに対して、レーザ加工や切削加工等の機械的加工は規則正しい凹部が形成されると共に、除去加工であるため凸部は形成されない(凹部の形成に伴って凸部が隆起されることはない)。このため、レーザ加工や切削加工等の機械的加工における微小凹部の周囲の凸部の高さは被加工材(レーザ加工されている部材)の表面(元々の素材表面)の高さに一致している(図12参照)。
また、ショット材投射処理により形成される微小凹凸は無数に不規則に(ランダムに)形成されるため、当該ショット材投射処理により形成される表面テクスチャ(形状)は、研磨や研削処理などの表面を削って傷(すじ状などの溝)を付与する処理により形成される表面形状(テクスチャ)とは異なるが、表面粗さ計などにより測定すると、両者は数値的には似た値となってしまうため、表面粗さなどにより両者を区別することはできない。
しかし、ショット材投射処理により形成される表面テクスチャ(形状)によって得られる効果(粘着性物質の付着抑制効果などへの貢献)は、研磨や研削処理などの表面を削って傷を付与する処理により形成される表面形状(テクスチャ)からは予想できない格別なものである。
また、数ミリオーダーのメディアを衝突させて残留応力を付与して疲労限を改善するショットピーニング処理からは、ショット材投射処理を施した表面が粘着性性物質の付着抑制効果などに貢献するといったことは到底予測できないものである。
このように、ショット材投射処理により形成される微小凹凸は無数に不規則に(ランダムに)形成され、微小凹部及びその周囲の凸部の形状は不規則であり、その不規則性が本発明により奏される作用効果の源になっていることに鑑みれば、ショット材投射処理により形成された表面テクスチャ(形状)を特定するための用語として、「ショット材投射処理により形成された」という表現を用いる以外には、ショット材投射処理により形成された表面を特定することはできない。
以上のように、ショット材投射処理により形成された微小凹凸を形状、構造、特性等により特定することには、本願出願時において不可能・非現実的事情が存在している。
ところで、本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
本発明は、部材の表面に粘着性物質の付着抑制効果を持たせることができ、粘着性物質扱う産業界において有益であり利用可能である。
10、11、12、13 凹部
20、21、22、23 平坦部(凸部の上面)

Claims (14)

  1. 部材の表面に、微小凹凸を無数にランダムに形成し、その凹部の周囲の凸部の上面を平坦化することを特徴とする部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  2. 前記部材の表面のスキューネス「Rsk」が、-1.6μm<Rsk<-0.3μmであることを特徴とする請求項1に記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  3. 前記部材の表面の凹凸の凹部の深さが2~35μmの範囲にある凹部の入口幅が25~110μmの範囲にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  4. 前記凹凸のある表面の全体の表面積と、前記凸部の上面の表面積と、の割合が、45~65%であることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか一つに記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  5. 前記微小凹凸を、
    ショット材投射処理、化学エッチング、或いはプラズマ処理の少なくとも一つに基づいて
    形成することを特徴とする請求項1~請求項4の何れか一つに記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  6. 前記凸部の上面を平坦化は研磨処理により行い、研磨処理後に仕上げ加工を行うことを特徴とする請求項1~請求項5の何れか一つに記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  7. 前記仕上げ加工は、3次元研磨処理であることを特徴とする請求項6に記載の部材の粘着性物質の付着抑制表面処理方法。
  8. 表面に、微小凹凸の凹部の周囲に上面が平坦な凸部を有する凹凸を無数にランダムに有することを特徴とする部材。
  9. 前記表面のスキューネス「Rsk」が、-1.6μm<Rsk<-0.3μmであることを特徴とする請求項8に記載の部材。
  10. 前記表面の凹凸の凹部の深さが2~35μmの範囲にある凹部の入口幅が25~110μmの範囲にあることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の部材。
  11. 前記凹凸のある表面の全体の表面積と、前記凸部の上面の表面積と、の割合が、45~65%であることを特徴とする請求項8~請求項10の何れか一つに記載の部材。
  12. 前記凹凸のある表面が、粘着性物質に接触する部位に設けられていることを特徴とする請求項8~請求項11の何れか一つに記載の部材。
  13. しゃもじ、杓子、へら、スプーン、攪拌羽、釜、鍋、フライパンに用いられることを特徴とする請求項8~請求項12の何れか一つに記載の部材。
  14. 前記粘着性物質が、炊飯した白米、炊き込みご飯、チャーハン、ピラフ、リゾットであることを特徴とする請求項8~請求項13の何れか一つに記載の部材。
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