JP2017126598A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、意図しないエキサイプレックスによる特性低下を低減するが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、支持基板1上に、陽極2と、発光層3と、陰極4とをこの順に備えており、発光層3は、少なくとも一種類の発光ドーパントと、少なくとも一種類のホスト化合物とを含有し、発光ドーパントのうち、少なくとも一種類は、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料であり、発光ドーパントのうち、HOMOのエネルギー準位の最大絶対値DHと、LUMOのエネルギー準位の最小絶対値DLと、ホスト化合物のうち、HOMOのエネルギー準位の最小絶対値HHと、LUMOのエネルギー準位の最大絶対値HLとが、下記式(1)及び式(2)を満たす。DH < HH …(1)DL > HL …(2)【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は電圧を印加することにより、有機発光層において、注入された電子と正孔とが再結合する。この際、有機発光層中の発光ドーパントは、再結合エネルギーによりいったん励起状態となり、その後、励起状態から基底状態に戻る。この際に放出されるエネルギーを光として取り出すことにより有機エレクトロルミネッセンス素子は発光する。
有機発光層に電圧を印加するために、その発光層の両側には電極が設けられており、有機発光層からの光を外部へ取り出すために少なくとも一方の電極は透光性を有する。このような有機エレクトロルミネッセンス素子の構造の一例としては、支持基板上に、電極、発光層、対向電極を順次積層したものが挙げられる。ここで、支持基板上に形成される電極を陽極とし、発光層上に形成される対向電極を陰極として利用する態様が一般的である。
有機発光層を構成する発光体に、例えば燐光発光体を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子は、三重項励起状態を使用することができるため、高い効率を得ることができる。これは、一重項励起子のみを利用する蛍光発光体では内部量子効率がおおよそ25%であるのに対し、三重項励起子も利用する燐光発光体では内部量子効率がほぼ100%となるためである。
また、近年、熱活性化型遅延蛍光(Thermally Activated Delayed Fluorescence:以下、適宜「TADF」と略記する)機構を利用した蛍光発光体の、有機エレクトロルミネッセンス素子への利用の可能性が報告されている(特許文献1参照)。このTADF材料は、一重項励起状態(S)と三重項励起状態(T)との間のエネルギー差(ΔEST)を小さく分子設計し、熱エネルギーを利用することで逆項間交差による遅延蛍光を最大限に利用し、内部量子効率が100%に相当する高効率特性を実現することができる。
特開2011−213643号公報
しかしながら、上記TADFに代表されるような一分子内にHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital:最高被占軌道)とLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital:最低空軌道)の電子密度分布が実質的に分離している蛍光発光体、つまりある程度の双極子モーメントを持った蛍光発光体は、組み合わせるホスト化合物や、その他の発光ドーパント材料によっては、意図しない二分子会合(エキサイプレックス)による特性低下を招いてしまうおそれがあるといった課題があった。
そこで、本発明は、上記のような点に着目してなされたものであり、意図しないエキサイプレックスによる特性低下を低減することが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、支持基板上に、少なくとも、陽極と、有機物を少なくとも含む発光層と、陰極とをこの順に備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記発光層は、少なくとも一種類の発光ドーパントと、少なくとも一種類のホスト化合物とを含有し、前記発光ドーパントのうち、少なくとも一種類は、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料であり、前記発光ドーパントのうち、例えば光電子分光法や光電子収量分光法などで測定した、真空準位を0としたHOMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きい発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHと、真空準位を0としたLUMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さい発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLと、前記ホスト化合物のうち、HOMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さいホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、LUMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きいホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLとが、下記式(1)及び式(2)を満たすことを特徴とする。
DH < HH …(1)
DL > HL …(2)
(式(1)と式(2)は、エネルギー準位の絶対値をそれぞれ表す)
本発明の一態様によれば、有機エレクトロルミネッセンス素子に備わる有機発光層(以下、適宜「発光層」と略記する)が少なくとも一種類の、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光ドーパントと、少なくとも一種類のホスト化合物とを含有し、前記発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位中最大の絶対値DHに比べ、前記ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位中最小の絶対値HHが大きく、前記発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位中の最小の絶対値DLに比べ、前記ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位中最大の絶対値HLが小さくなっている。こうすることで、発光ドーパントとホスト化合物との間における意図しない二分子会合やエキサイプレックスによる、例えば効率低下や色ずれといった特性低下を低減することが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供できる。
本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の積層構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子における、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHと、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLと、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLとの大小関係を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る発光層が一種類のホスト化合物及び二種類の発光ドーパントを含んだ場合のエネルギー準位の絶対値の大小関係を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る発光層にホスト化合物及び発光ドーパントをそれぞれ2種類含んだ場合のエネルギー準位の絶対値の大小関係を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の構成を、図1を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の積層構成の一例を模式的に示すものである。本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、図1に示すように、支持基板1上に、少なくとも、陽極2、発光層3、陰極4を備えている。より詳しくは、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、図1に示すように、支持基板1の一方の面上に形成された陽極2と、陽極2上に積層された正孔輸送層5と、正孔輸送層5上に積層された発光層3と、そして、発光層3の上に積層された電子輸送層6と、電子輸送層6上に積層されて陽極2と対向配置された陰極4と、陰極4を覆うように封入された樹脂バッファー層7と、樹脂バッファー層7を覆うように配置された封止基板8と、を備えている。上記各層の詳細について、以下、説明する。
(支持基板1)
支持基板1は、陽極2、発光層3、陰極4等を支持する基板であって、例えば、金属、ガラス、又はプラスチックなどのフィルムまたはシートによって構成されている。
プラスチック製のフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等を挙げることができる。
なお、支持基板1の両面のうち、陽極2が形成されない側の面に、例えば、セラミック蒸着フィルムやポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物などの他のガスバリア性フィルムを積層してもよい。
(陽極2)
陽極2は、基板(支持基板1)上に陽極2の材料からなる層を成膜し、作製したものである。陽極2の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができる。
また、陽極2の材料として、導電性を示す高分子化合物を用いてもよく、その高分子化合物は、例えばドーパントを含有していてもよい。その高分子化合物の導電性は、通常、導電率で10−5S/cm以上10S/cm以下の範囲内であり、好ましくは10−3S/cm以上10S/cm以下の範囲内である。
陽極2には、例えばITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。必要に応じて、陽極2の配線抵抗を低くするために、例えば、一様な網目状、櫛形あるいはグリッド型等の金属および/または合金の細線構造部を配置した導電性面を作製し、その上に陽極2を形成してもよい。
導電性を示す高分子化合物の構成材料としては、例えば、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、等を挙げることができる。また、導電性を示す高分子化合物に含有されるドーパントとしては、公知のドーパントを用いることができ、その例としては、ポリスチレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸、PF、AsF、SbF等のルイス酸が挙げられる。また、導電性を示す高分子化合物は、例えば、ドーパントが高分子化合物に直接結合した自己ドープ型の高分子化合物であってもよい。
陽極2の膜厚は、有機エレクトロルミネッセンス照明の素子構成により最適値が異なるが、単層、積層にかかわらず、10nm以上1000nm以下の範囲内であり、より好ましくは、10nm以上300nm以下の範囲内である。
陽極2の形成方法としては、材料に応じて、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができる。
(正孔輸送層5)
正孔輸送層5は、図1に示すように、例えば、発光層3と陽極2との間に配置されている。
正孔輸送層5は、1層で形成されていてもよいし、複数層で形成されていてもよい。正孔輸送層5中の少なくとも1層は、陽極2から注入された正孔を陰極4の方向へ進め、正孔を通しながらも電子が陽極2の方向へ進行することを防止する機能を有していることが望ましい。また、正孔輸送層5中の陽極界面に接する1層は、電界印加時に陽極2から正孔輸送層5への正孔注入を促進する機能を有してもよい。また、正孔輸送層5中の発光層界面に接する1層は、正孔輸送層5から発光層3内への正孔輸送を促進する機能を有してもよい。また、正孔輸送層5は、1層で正孔注入及び正孔輸送の両方の機能を有していてもよい。
正孔輸送層5の形成に用いられる材料、即ち正孔輸送層材料は、例えば、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔輸送層材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含む高分子正孔輸送層材料、ポリマー、ポリチオフェンオリゴマー材料、CuO、Cr、Mn、FeOx(x〜0.1)、NiO、CoO、Pr、AgO、MoO、Bi、ZnO、TiO、SnO、ThO、V、Nb、Ta、MoO、WO、MnOなどの無機材料、その他既存の正孔輸送層材料の中から選ぶことができる。
正孔輸送層5の形成方法としては、正孔輸送層5の形成に用いられる材料に応じて、例えば、スピンコートやバーコート、ワイヤーコート、スリットコート、ダイコート、スプレーコート、カーテンコート、フローコート、凸版印刷法、凸版反転オフセット印刷法、インクジェット法、ノズルプリント法などの湿式法や、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの蒸着法を用いることができる。
(発光層3)
本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層3は、少なくとも一種類以上の発光ドーパントと、少なくとも一種類以上のホスト化合物とを含有している。そして、その発光ドーパントのうち、少なくとも一種類は双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料である。また、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値の最小値は、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値の最大値より大きく、0.2eVより大きいことがより好ましい。また、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値の最大値は、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値の最小値より小さく、0.2eVより小さいことがより好ましい。以降、上記エネルギー準位の各絶対値の大小関係については、図2を参照しつつ説明する。図2は、本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子における、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHと、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLと、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLとの大小関係を示す概念図である。ここで、図中の「G」は、上記絶対値HLと上記絶対値DLとのエネルギー差を示している。また、同図中の「G」は、上記絶対値HHと上記絶対値DHとのエネルギー差を示している。つまり、上記「ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値の最小値は、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値の最大値より大きく、0.2eVより大きいことがより好ましい。」とは、即ち図2に示したGの絶対値が0.2eVより大きいことを意味している。なお、上記「エネルギー準位の絶対値」とは、真空準位を0としたときの各エネルギー準位の絶対値を意味するものである。また、以降、「エネルギー準位の絶対値」とは、真空準位を0としたときの各エネルギー準位の絶対値を意味するものとする。
本実施形態の、1デバイ以上の双極子モーメントを有する蛍光発光材料としては、条件を満たしている限り特に限定されるものではない。上記蛍光発光材料としては、例えば、トリス(キノリレート)アルミニウム(略称:Alq3、双極子モーメント5〜6)等のキノリン錯体や公知の蛍光材料やTADFを示す物質等を用いることができる。
1デバイ以上の双極子モーメントを有するTADFを示す物質の例としては、例えば、2−(ビフェニル−4−イル)−4,6−ビス(12−フェニルインドロ[2,3−a]カルバゾール−11−イル)−1,3,5−トリアジン(略称:PIC−TRZ、双極子モーメント1〜2)、1,2,3,5−テトラキス(カルバゾロ−9−リル)−4,6−ジシアノベンゼン(略称:4CzIPN、双極子モーメント4〜5)、4,5−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)フタロニトリル(略称:2CzPN、双極子モーメント6〜7)を挙げることができる。
ここで、これらの化合物は、カルバゾール環等の電子供与性複素芳香環と、トリアジン環、ピリミジン環、ピリジン環等の環を構成する原子中に窒素原子を有する電子受容性複素芳香環、またはシアノ基、トリフルオロメチル基、カルボニル基、スルフォニル基等の電子吸引性置換基を有する芳香環や複素芳香環とが直接結合したものである。
そのような化合物は、HOMOとLUMOとが分離しそれらの重なりが小さくなり、最低一重項励起状態(S1)のエネルギーレベルと、最低三重項励起状態(T1)のエネルギーレベルとのエネルギー差ΔESTが小さくなる。その結果、T1からS1への熱励起による逆項間交差が室温付近の温度でも効率良く進むようになり、発光に寄与していなかった三重項エネルギーを遅延蛍光として発光に使えるようになる。このため、上記化合物であれば、高発光効率化するので、特に好ましい。
その際、ΔESTが0.3eV以下、好ましくは0.1eV以下、さらに好ましくは0.08eV以下の発光ドーパントを用いることが望ましい。
双極子モーメントのデバイ数の上限値は特に限定されるものではないが、実用上、12デバイ程度が上限である。なお、双極子モーメントは、例えば、「MOPAC」、「Gaussian」、「Firefly」、「Spartan」などの量子力学を利用した計算化学プログラムによって求めた値を用いることができる。
また、発光ドーパントの濃度は、発光層3の重量の0.05重量%から49重量%の範囲が可能であるが、好ましくはホスト化合物から発光ドーパントへの必要なエネルギー移動を確保し、発光ドーパントの濃度消光を抑制する観点から0.1重量%から20重量%の範囲が適当である。
また、発光ドーパントの濃度が10重量%以上の高濃度にした場合、有機エレクトロルミネッセンス素子の耐熱性を低下させないために、ガラス転移温度100℃以上の発光ドーパントを用いることが望ましい。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子において白色を得る場合、発光層3に、それぞれ異なる発光ピーク波長で発光する発光ドーパントを複数種類含有する方法を用いることができる。例えば、赤色や緑色及び青色など、それぞれを混合した複数の色の発光ドーパントを用いてもよい。赤色の場合には610nm〜750nm程度に極大波長を、緑色の場合には500nm〜580nm程度に極大波長を、青色の場合には430nm〜480nm程度に極大波長をそれぞれ有する発光ドーパントであれば、発光材料としては特に限定されるものではない。
発光層3に、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光材料と、その他にもう一種類の蛍光発光材とを含有させてもよい。その場合、その他の蛍光発光材が、双極子モーメントが1デバイ未満の蛍光発光、より好ましくは0.1デバイ未満の蛍光発光を示す材料であれば、発光ドーパント同士の静電的な会合を抑制し、二分子会合やエキサイプレックス等による各発光ドーパントの発光色からの色ズレや効率低下を低減することができる。
また、発光層3が二種類以上の発光ドーパントを含み、それぞれが双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料の場合には、発光ドーパント間のHOMOのエネルギー差の絶対値(最大絶対値)を0.5eV以下にすることで、ホールまたは電子の発光ドーパント上でのトラッピングによる素子の高電圧化、及び会合体やエキサイプレックス形成による色ずれといった特性低下を低減することができる。ここで、発光層3は、発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料のみを二種類以上含有してもよいし、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料を二種類以上含有するとともに、例えば双極子モーメントが1デバイ未満の蛍光発光を示す材料を含有してもよい。
なお、有機エレクトロルミネッセンス素子の素子構成により適正範囲は異なるが、発光ドーパント間のHOMOのエネルギー差の絶対値(最大絶対値)はより好ましくは0.2eV以下、さらにより好ましくは0.15eV未満である。
上記エネルギー差の絶対値の大小関係を、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る発光層3が一種類のホスト化合物及び二種類の発光ドーパントを含んだ場合のエネルギー準位の絶対値の大小関係を示す概念図である。図3中で、「ΔDH」とは、発光層3に含有される第1発光ドーパントと第2発光ドーパントとの間におけるHOMOのエネルギー差を意味している。つまり、上記「発光ドーパント間のHOMOのエネルギー差の絶対値(最大絶対値)を0.5eV以下にする」とは、図3中に示したΔDHの絶対値を0.5eV以下にすることを意味する。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層3の形成に使用されるホスト化合物や発光ドーパントは複数であっても良く、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の最大絶対値に比べ、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の最小絶対値が大きい化合物であり、より好ましくは0.2eVより大きい化合物であって、かつ発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の最低絶対値に比べ、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の最大絶対値が小さい化合物であり、より好ましくは0.2eVより小さい化合物である。ここで、上記エネルギー準位の絶対値の大小関係を、図4を用いてより詳しく説明する。図4は、本発明の実施形態に係る発光層にホスト化合物及び発光ドーパントをそれぞれ2種類含んだ場合のエネルギー準位の絶対値の大小関係を示す概念図である。図4に示すように、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の最大絶対値DH1に比べ、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の最小絶対値HH1は大きく、より好ましくは0.2eVより大きい。また、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の最低絶対値DL1に比べ、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の最大絶対値HL1は小さく、より好ましくは0.2eVより小さい。
本実施形態において、上記条件を満たす任意の材料であれば特に限定はなく用いることができる。例えば、アントラセン誘導体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム等のオキシン錯体、カルバゾール誘導体、スチリルアリーレン誘導体、テトラセン誘導体、フルオレン誘導体、トリアリールアミン誘導体などが挙げられるが、これらに限定するものではない。また、三重項励起状態(T1)についても、各発光ドーパントのT1よりも各ホスト化合物のT1の方が大きいことがより好ましい。
ホスト化合物の材料(以下、単に「ホスト材料」と略記する)は単独材料で用いることもできるが、例えば、複数のホスト材料を混合して用いることにより、ホスト化合物間の凝集によるホスト化合物の発光量子収率低下を抑制し発光ドーパントのエネルギー移動を高めることもできる。また、複数のホスト材料を用いる場合は、それぞれのホスト材料におけるHOMO間とLUMO間のエネルギーレベルの差が0.1eV以下であることがホスト化合物間のエキサイプレックス形成を抑制し意図しない長波長発光の発生を抑制するためには好ましい。より詳しくは、図4に示した、HOMO間のエネルギーレベルの差ΔHHの絶対値と、LUMO間のエネルギーレベルの差ΔHLの絶対値とがそれぞれ0.1eV以下であれば、ホスト化合物間のエキサイプレックス形成を抑制し意図しない長波長発光の発生を効果的に抑制することができる。また、正孔輸送性が高いホスト材料と電子輸送性が高いホスト材料を組み合わせて混合された発光層3を用いることで発光層3中へ正孔と電子がキャリアバランスよく注入され、発光層3の中間で再結合できるようになり発光層3と隣接層界面での失活を抑制する上で好ましい。
また、正孔輸送性が電子輸送性よりも高いホスト化合物を使用する場合は、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHより0.2eV以上小さいHOMOのエネルギー準位の絶対値DHを有し、かつホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLより0.2eV未満の範囲で大きいLUMOのエネルギー準位の絶対値DLを有する発光ドーパントを選び、正孔トラップとすることで発光層3の正孔移動度を電子移動度よりも低下させて発光層3中の正孔と電子のキャリアバランスを「1」に近づけ、発光効率を上げることもできる。
逆に、正孔輸送性が電子輸送性よりも低いホスト化合物を使用する場合は、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位のHH絶対値より0.2eV未満の範囲で小さいHOMOのエネルギー準位の絶対値DHを有し、かつホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLより0.2eV以上大きいLUMOのエネルギー準位の絶対値DLを有する発光ドーパントを選び、電子トラップとすることで発光層3の電子移動度を正孔移動度よりも低下させて発光層3中の正孔と電子のキャリアバランスを「1」に近づけ、発光効率を上げることもできる。
また、ホスト化合物のガラス転移温度は、有機エレクトロルミネッセンス素子の耐熱性の点から100℃以上であることが望ましい。さらに、ΔESTが室温でも逆項間交差が進むように、ΔESTが0.3eV以下、好ましくは0.1eV以下のTADF材料であることが望ましい。
ホスト化合物の三重項励起状態(T1)のエネルギーレベルは、発光ドーパントの三重項励起状態(T1)のエネルギーレベルより高い必要があるので、ホスト化合物が室温において発光寿命0.1μ秒以上を有するTADF材料であると、一重項励起状態(S1)と三重項励起状態(T1)とのエネルギーレベルが離れた、従来の燐光発光層に使われる発光寿命が100n秒未満の通常の蛍光性ホスト材料を使った場合に比べて一重項励起状態(S1)のエネルギーレベルを低くできる。そのため、エネルギー差を小さくでき、ホスト材料への電子と正孔の注入障壁が下がり、駆動電圧を1〜2V程度低くすることができる。このため、上記態様の有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、電力効率や寿命の改善に効果がある。
また、ホスト材料として用いることができるTADF材料の例としては、9−(4−(4,6−diphenyl−1,3,5−triazin−2−yl)phenyl)(3,6−bis(3,6−diphenyl−9H−carbazole−9−yl))−9H−carbazolや、4‘−bis(9,9−dimethyl−9,10−dihydroacridine−10−yl)diphenylsulfoneなどのトルエン溶液の蛍光ピーク波長が480nm以下、かつΔESTが0.1eV以下、かつ膜の発光量子収率が50%以上、より好ましくは70%以上の発光量子収率の材料が挙げられる。それらの少なくとも一種以上のホスト材料と、20重量%程度以下のTADF発光ドーパント材料や通常の蛍光発光ドーパント材料とを共蒸着や塗布により混合して成膜することにより発光層3とすることができる。
その際に用いるTADF発光ドーパント材料の例としては、緑色発光材料の4CzIPN(ΔEST=0.01eV)や、赤色発光材料の2−(4−(diphenylamino)phenyl)−9H−thioxanthen−9−one 10,10−dioxide(ΔEST=0.052eV)等が挙げられる。また、それらの材料を共蒸着等で0.1重量%〜数重量%以下の濃度で混合成膜し発光層3を形成することで白色発光を得ることもできる。
発光層3の成膜方法は、用いる材料に応じて、例えば、抵抗加熱蒸着法などの真空蒸着法を用いることができる。また、溶解または分散した有機発光インク(インク)を正孔輸送層5上に、例えば、スプレーコート、凸版印刷法、凸版反転オフセット印刷法、インクジェット法、ノズルプリント法、グラビア印刷法などの塗り分け可能な湿式法を用いて付着させ、その後乾燥させることで発光層3を形成することもできる。なお、それぞれの発光層3の膜厚は、10nm以上100nm以下の範囲内であればよい。上記膜厚の範囲外となった場合、発光効率が低下する傾向にある。
(電子輸送層6)
電子輸送層6に用いられる材料、即ち電子輸送層材料としては、例えば、2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等の有機材料や、酸化亜鉛等のn型半導体からなる無機材料を用いることができる。また、これらの電子輸送層材料に、ナトリウムやバリウム、リチウムといった仕事関数が低いアルカリ金属、アルカリ土類金属を少量ドープすることにより、陰極界面に電子注入層を形成してもよい。
電子輸送層6の形成方法としては、用いる材料に応じて、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの真空蒸着法を用いることができる。
(陰極4)
陰極4は、発光層3への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質が相応しく用いられる。具体的には、Mg、Al、Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAg、Al、Cu等を積層して用いてもよい。または、電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属一種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。
陰極4の形成方法としては、材料に応じて、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いることができる。また、陰極4の厚さに特に制限はないが、10nm以上1000nm以下の範囲内が望ましい。
陰極4と封止材との間の、例えば陰極4上にパッシベーション層を形成してもよい。パッシベーション層の材料としては、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物、フッ化アルミニウム、フッ化マグネシウム等の金属フッ化物、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化炭素などの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、炭化ケイ素などの金属炭化物、必要に応じて、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜との積層膜を用いてもよい。特に、バリア性と透明性の面から、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiNx)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)を用いることが好ましく、さらには、成膜条件により、膜密度を可変した積層膜や勾配膜を使用してもよい。
パッシベーション層の形成方法としては、材料に応じて、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法等を用いることができるが、特に、バリア性や透光性の面でCVD法を用いることが好ましい。CVD法としては、例えば、熱CVD法、プラズマCVD法、触媒CVD法、VUV−CVD法などを用いることができる。
また、CVD法における反応ガスとしては、例えば、モノシランや、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)やテトラエトキシシランなどの有機シリコーン化合物に、N、O、NH、H、NOなどのガスを必要に応じて添加してもよい。また、例えば、シランの流量を変えることにより、パッシベーション層(膜)の密度を変化させてもよく、使用する反応性ガスにより、パッシベーション層(膜)中に水素や炭素が含有させることもできる。また、パッシベーション層の膜厚としては、有機エレクトロルミネッセンス素子の電極段差や基板の隔壁高さ、要求されるバリア特性などにより異なるが、0.01μm以上10μm以下程度が一般的に用いられている。
(封止基板8)
本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、封止材を備える。これは、本実施形態に係る発光層(有機発光層)3を形成する材料は大気中の水分や酸素によって容易に劣化してしまうため、外部と遮断する必要があるからである。本実施形態に係る封止材は、例えば、封止基板8と、陰極4またはパッシベーション層との間に形成された樹脂バッファー層7とを備えたものである。
封止基板8としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、その材料の例としては、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス板、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス板、石英板、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、耐湿性フィルムなどを挙げることができる。また、耐湿性フィルムの例としては、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤を塗布した重合体フィルムなどがある。また、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m2/dayオーダー以下であることが好ましい。
(樹脂バッファー層7)
樹脂バッファー層7の材料の例としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、アイオノマー樹脂などからなる光硬化型、熱硬化型、2液硬化型等の接着性樹脂や粘着性樹脂、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂等を挙げることができる。また、樹脂バッファー層7中には熱伝導性や強度を高めるために、例えば、ダイヤモンドや窒化アルミニウム等の微粉末やカーボンナノチューブ等が混合されていてもよい。
樹脂バッファー層7の形成方法の例としては、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができる。また、必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を樹脂バッファー層7に含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機エレクトロルミネッセンス素子の大きさや形状により任意に決定されるが、5μm以上500μm以下の範囲内が望ましい。
有機エレクトロルミネッセンス素子と、封止基板8との貼り合わせは、乾燥不活性ガス雰囲気下の封止室で行う。封止材を、封止基板8と樹脂バッファー層7の2層構造とし、樹脂バッファー層7に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。また、樹脂バッファー層7に熱硬化型接着樹脂や光硬化性接着性樹脂を使用した場合は、ロール圧着や平板圧着した状態で、光もしくは加熱硬化を行うことが好ましい。
また、樹脂バッファー層7にゲル状粘着性樹脂を用いフレキシブル性の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を作製する場合には、封止基板8の周囲の領域には接着性の高い樹脂を塗布し支持基板1と接着を行うことが望ましい。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、支持基板1上に、少なくとも、陽極2と、有機物を少なくとも含む発光層3と、陰極4とをこの順に備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、発光層3は、少なくとも一種類の発光ドーパントと、少なくとも一種類のホスト化合物とを含有し、発光ドーパントのうち、少なくとも一種類は、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料であり、発光ドーパントのうち、HOMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きい発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHと、LUMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さい発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLと、ホスト化合物のうち、HOMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さいホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、LUMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きいホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLとが、下記式(3)及び式(4)を満たす。
DH < HH …(3)
DL > HL …(4)
(式(3)と式(4)は、エネルギー準位の絶対値をそれぞれ表す)
(2)また、本実施形態に係る発光層3に、発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ未満の蛍光発光を示す材料をさらに含有させてもよい。
(3)また、本実施形態に係る発光層3に、発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料を二種類以上含有させ、且つそれらのHOMOのエネルギー準位の差ΔDHの最大絶対値を0.5eV以下、より好ましくは0.3eV以下としてもよい。
このように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、発光層3に複数含有される、双極子モーメントが1デバイ以上の発光ドーパント間でのエキサイプレックスを低減することができる。また、そのような有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、ホールの発光ドーパント上でのトラッピングによる素子の高電圧化、及び会合体やエキサイプレックス形成による色ずれといった特性低下を低減することができる。
(4)また、本実施形態に係る発光層3に、発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料のみを二種類以上含有させ、且つそれらのHOMOのエネルギー準位の差ΔDHの最大絶対値を0.5eV以下、より好ましくは0.2eV以下としてもよい。
このように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、発光層3に複数含有される、双極子モーメントが1デバイ以上の発光ドーパント間でのエキサイプレックスを低減することができる。また、そのような有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、ホールの発光ドーパント上でのトラッピングによる素子の高電圧化、及び会合体やエキサイプレックス形成による色ずれといった特性低下を低減することができる。
(5)また、本実施形態に係る発光層3に、黄色を発光する黄色発光ドーパントと、青緑色を発光する青緑色発光ドーパントとを少なくとも含有させてもよい。
このように補色の発光の組み合わせで構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、発光層3が発光する光の色を白色とすることができる。
(6)また、本実施形態に係る発光層3に、赤色を発光する赤色発光ドーパントと、緑色を発光する緑色発光ドーパントと、青色を発光する青色発光ドーパントとをそれぞれ含有させてもよい。
このように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、発光層3が発光する光の色を白色とすることができる。
(7)また、本実施形態に係る、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHとのエネルギー差Gの絶対値を、0.2eV以上としてもよい。
このように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、正孔を発光ドーパントに有効にトラップし発光効率をより高めることができる。
(8)また、本実施形態に係る発光ドーパントの濃度を、発光層3の重量に対し、0.05重量%以上49重量%以下の範囲内としてもよい。
このように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子であれば、ホスト化合物から発光ドーパントへの必要最低限のエネルギー移動量を確保することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、陽極2には、導電性を示す高分子化合物を用いてもよく、必要に応じて、陽極2の配線抵抗を低くするために、一様な網目状、櫛形あるいはグリッド型等の金属および/または合金の細線構造部を配置した導電性面を作製し、その上に陽極2を形成してもよい。
また、正孔輸送層5と発光層3との間に電子ブロック層、発光層3と電子輸送層6との間に正孔ブロック層、電子輸送層6と陰極4との間に電子注入層をそれぞれ形成してもよい。ここで、電子ブロック層は、正孔輸送層5と同様に、陽極2から正孔を対向電極である陰極9の方向へ進めて正孔を層中で通しながらも、電子が陽極2の方向へ進行することを防止する機能を有している。また、正孔ブロック層は、対向電極である陰極9から電子を陽極2の方向へ進めて電子を通しながらも、正孔が陰極4の方向へ進行することを防止する機能を有している。
また、フッ化リチウムやフッ化ナトリウムなどの薄膜を陰極4と有機発光媒体層との間に設け電子注入層としてもよい。
[実施例]
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<第1実施例>
[素子作成]
図1に示すように、支持基板1(白板ガラス;縦100mm×横100mm×厚さ0.7mm)上にスパッタリング法により厚さ0.15μmのITOからなる陽極2を形成した。
次に、陽極2上に2層からなる正孔輸送層5を以下のように形成した。
まず、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α−NPD)、次に、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)−トリフェニルアミン(略称:TCTA)をそれぞれ真空蒸着法により、成膜速度0.1nm/secとして、それぞれの厚さが30nmとなるように形成した。
正孔輸送層5上に形成する発光層3には、双極子モーメントが1デバイ以上である蛍光発光ドーパント材料として、双極子モーメントが6〜7デバイ(半経験的量子化学計算プログラム「MOPAC」による計算値)、HOMOのエネルギー準位の絶対値DHが5.8eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値DLが3.0eVである4,5−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)フタロニトリル(略称2CzPN)を用いた。
ホスト化合物には、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHに比べ、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHが大きく、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLに比べ、ホスト化合物のLUMOエネルギー準位の絶対値HLが小さい化合物として、ビス(2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル)エーテルオキシド(略称:DPEPO)を用いた。DPEPOのHOMOのエネルギー準位の絶対値HHは6.1eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値HLは2.0eVであった。
ホスト化合物と発光ドーパントとの比率が9:1となるように、ホスト化合物及び発光ドーパントの蒸着速度比(成膜速度比)を調整し、厚さ30nmの発光層3を形成した。
なお、HOMOエネルギー準位の絶対値は、ITOガラス上に蒸着した膜を大気下光電子分光装置AC−1(商品名、理研計器株式会社製)で測定したイオン化エネルギーの値を用いた。また、LUMOのエネルギー準位の絶対値は、石英ガラス上に蒸着した膜を吸光度測定装置(商品名:UV−2000、株式会社島津製作所製)で吸収スペクトルの測定、または蛍光分光光度計(商品名:RF5300PC、株式会社島津製作所製)にて蛍光励起スペクトルの測定を行い、長波長側の吸収端波長からエネルギー差を求め、AC−1で求めたイオン化エネルギーから差し引いた値を用いた。
さらに、発光層3上に、真空蒸着法により、電子輸送層6として2,8−ビス(ジフェニルフォスフォリル)ジベンゾ[b,d]チオフェン(略称:PPT)を成膜速度0.1nm/secで、厚さが20nmである層を形成した。その後、電子注入層/陰極4として、LiF/Al=0.5nm/150nmである層を蒸着により形成した。その後、陰極4を覆うよう樹脂バッファー層7を封入した。最後に、樹脂バッファー層7を覆うように封止基板8を接着して、第1実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。
このようにして得られた有機エレクトロルミネッセンス素子の表示部の周辺部においては、陽極2に接続されている陽極2側の取り出し電極と、陰極4に接続されている陰極4側の取り出し電極とが設けられている。これら取り出し電極を電源に接続し、有機エレクトロルミネッセンス素子を点灯かつ表示させ、点灯状態及び表示状態を確認した。得られた有機エレクトロルミネッセンス素子を駆動し、表示確認を行ったところ、発光層3の蛍光スペクトルと類似した青色発光が得られ、発光状態は良好であった。
<第2実施例>
第1実施例と同一の方法で、正孔輸送層5を形成し、正孔輸送層5上に形成する発光層3には、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光ドーパント材料として、2CzPN(HOMOのエネルギー準位の絶対値DHは5.8eV)と、1,2,3,5−テトラキス(9H−カルバゾール−9−イル)−4,6−ジシアノベンゼン(略称:4CzIPN、MOPACによる計算値で双極子モーメント4〜5デバイ、HOMOのエネルギー準位の絶対値DHは5.8eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値DLは3.4eV)を用い、さらに双極子モーメントが1デバイ未満の蛍光発光ドーパントとして双極子モーメントがMOPACによる計算値で0.1以下のジベンゾテトラフェニルペリフランテン(略称:DBP、HOMOのエネルギー準位の絶対値DHは5.5eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値DLは3.5eV)を用いた。また、ホスト化合物には、第1実施例と同様に、ビス(2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル)エーテルオキシド(DPEPO)を用い、ホストと3種のドーパントの比率は9:1、かつ蒸着膜中のモル分率が2CzPN>4CzIPN>DBPとなるように蒸着速度を調整し、厚さ30nmの発光層3を形成した。その後、電子輸送層6等を第1実施例と同一の方法で形成して、第2実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。
このように得られた有機エレクトロルミネッセンス素子を駆動し、表示確認を行ったところ、DPEPOホスト中にそれぞれの発光ドーパントを混合して得た発光層3の蛍光スペクトルを成分として重ね合わせたスペクトルに類似した白色発光が得られ、発光状態は良好であった。
<第3実施例>
第1実施例と同一の方法で、正孔輸送層5を形成し、正孔輸送層5上に形成する発光層3には、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光ドーパント材料として、2CzPNと、1,2,3,5−テトラキス(9H−カルバゾール−9−イル)−4,6−ジシアノベンゼン(4CzIPN、MOPACによる計算値で双極子モーメント4〜5デバイ、HOMOのエネルギー準位の絶対値DHは5.8eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値DLは3.4eV)を用い、ホスト化合物には第1実施例と同様にDPEPOを用い、ホストとドーパントの比率は9:1、かつ蒸着膜中のモル分率が2CzPN>4CzIPNとなるように蒸着速度を調整し、厚さ30nmの発光層3を形成した。その後、電子輸送層6等は第1実施例と同一の方法で形成して、第3実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。
また、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の差は0eVであり、0.5eV以下であった。
このように得られた有機エレクトロルミネッセンス素子を駆動し、表示確認を行ったところ、DPEPOホスト中にそれぞれの発光ドーパントを混合して得た発光層3の蛍光スペクトルを成分として重ね合わせたスペクトルに類似した白色系発光が得られ、発光状態は良好であった。
<第1比較例>
第1実施例と同一の方法で、正孔輸送層5を形成し、正孔輸送層5上に形成する発光層3には、発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上である化合物として2CzPNを用い、ホスト化合物として、発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHに比べ、ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHが小さく、発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLに比べ、ホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLも小さい化合物として、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(略称:TPD)(HOMOのエネルギー準位の絶対値HHは5.5eV、LUMOのエネルギー準位の絶対値HLは2.3eV)を用いた。また、ホスト化合物と発光ドーパントの比率が9:1となるように、ホスト化合物及び発光ドーパントの蒸着速度比(成膜速度比)を調整し、厚さ30nmの発光層3を形成した。その後、電子輸送層6等は第1実施例と同一の方法で形成して、第1比較例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。
このように得られた有機エレクトロルミネッセンス素子を駆動し、表示確認を行ったところ、発光ドーパントとホスト化合物との間のエキサイプレックス起因と思われる発光層3の蛍光スペクトルに類似した橙色発光が得られ、第1実施例と比べて緑色から赤色の波長範囲の発光成分が増大し、効率の低下が見られた。
本発明は、1デバイ以上の双極子モーメントを持った蛍光発光ドーパント材料の、意図しない二分子会合やエキサイプレックスによる特性低下を抑制することが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにおいて、有用である。
1…支持基板
2…陽極
3…発光層
4…陰極
5…正孔輸送層
6…電子輸送層
7…樹脂バッファー層
8…封止基板

Claims (8)

  1. 支持基板上に、少なくとも、陽極と、有機物を少なくとも含む発光層と、陰極とをこの順に備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層は、少なくとも一種類の発光ドーパントと、少なくとも一種類のホスト化合物とを含有し、
    前記発光ドーパントのうち、少なくとも一種類は、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料であり、
    前記発光ドーパントのうち、HOMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きい発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHと、LUMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さい発光ドーパントのLUMOのエネルギー準位の絶対値DLと、前記ホスト化合物のうち、HOMOのエネルギー準位の絶対値が最も小さいホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、LUMOのエネルギー準位の絶対値が最も大きいホスト化合物のLUMOのエネルギー準位の絶対値HLとが、下記式(1)及び式(2)を満たすことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    DH < HH …(1)
    DL > HL …(2)
    (式(1)と式(2)は、エネルギー準位の絶対値をそれぞれ表す)
  2. 前記発光層は、前記発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ未満の蛍光発光を示す材料をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記発光層は、前記発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料を二種類以上含有し、且つそれらのHOMOのエネルギー準位の差の最大絶対値が0.5eV以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記発光層は、前記発光ドーパントとして、双極子モーメントが1デバイ以上の蛍光発光を示す材料のみを二種類以上含有し、且つそれらのHOMOのエネルギー準位の差の最大絶対値が0.5eV以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記発光層は、緑色を発光する緑色発光ドーパントと、青色を発光する青色発光ドーパントとを少なくとも含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記発光層は、赤色を発光する赤色発光ドーパントをさらに含有することを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記発光層は、前記ホスト化合物を複数含有し、前記ホスト化合物のHOMOのエネルギー準位の絶対値HHと、前記発光ドーパントのHOMOのエネルギー準位の絶対値DHとのエネルギー差の絶対値は、0.2eV以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記発光ドーパントの濃度は、前記発光層の重量に対し、0.05重量%以上49重量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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