JP2017125888A - 現像剤回収容器のシール構造、現像剤回収容器及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送部材が接続されている状態及び搬送部材が取り外された状態において、現像剤回収容器からのトナーまたは現像剤の漏れを抑制することを目的とする。【解決手段】シール構造は、現像剤回収容器72に搬送部材71が接続された状態において開口部75に挿入された挿入部73に密着すると共に、搬送部材71が取り外された状態において開口部75を閉じるシール部材80を備える。シール部材80は、厚み方向に貫通し挿入部73を挿入可能なスリット81a,82aが形成され、且つ、引っ張り強さが7MPa以上である複数のシート部材81,82を有する。複数のシート部材81,82は、開口部75の中心軸線が延在する方向に積層され、当該複数のシート部材81,82のスリット81a,82aが交差して配置されている。複数のスリット81a,82aの端部81b,82b同士は、中心軸線が延在する方向から見て異なる位置に配置されている。【選択図】図5
Description
本発明は、現像剤回収容器のシール構造、現像剤回収容器及び画像形成装置に関する。
画像形成装置は、像担持体として感光体ドラムを有し、帯電装置によって電荷を付与することで一様に帯電した感光体ドラムの表面を選択的に露光して静電像を形成する。画像形成装置では、現像剤担持体である現像ローラに担持された現像剤によって、静電像をトナー像として顕像化する。そして、画像形成装置は、感光体ドラムの外周面上に形成されたトナー像を、中間転写体を介して又は介さずに媒体に転写し、媒体上に転写されたトナー像に熱や圧力を加えることでトナー像を媒体に定着させて画像記録を行う。
このような画像形成装置は、像担持体又は中間転写体に残留したトナーを回収する現像剤回収容器(廃トナー回収容器)を有する。像担持体から中間転写体にトナー像を転写した後に像担持体の表面に残留したトナーは、クリーニングユニットによって除去される。同様に、中間転写体から媒体にトナー像を転写した後に像担持体の表面に残留したトナーは、クリーニングユニットによって除去される。そして、クリーニングユニットによって除去された廃トナーは、搬送部材によって搬送されて現像剤回収容器に収容される。
また、画像形成装置の現像方式の例として、現像装置内の現像剤の帯電量を一定に保つため、劣化した現像剤(廃現像剤)を排出し、排出した量分のフレッシュな現像剤を供給する、いわゆるトリクル現像方式がある。このトリクル現像方式では、新しいキャリアが補給され、古いキャリアが排出されるように現像剤が入れ替わる。そして、現像剤回収容器は、トリクル現像によって排出された廃現像剤を回収する。
特許文献1には、現像剤を収容する現像剤回収容器のシール構造が開示されている。このシール構造は、搬送部材が挿入される現像剤回収容器の開口部を開閉する第1のシール部材と第2のシール部材とを備える。これらの第1のシール部材及び第2のシール部材は、スポンジ部材により構成されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、トナーまたは現像剤を搬送する搬送部材の筒状の挿入部が現像剤回収容器の開口部に挿入されて接続された状態において、挿入部の外周面と開口部の内壁面との間の隙間から、現像剤回収容器内の現像剤が外部に漏れ出すおそれがある。また、現像剤回収容器の内部に現像剤が貯められた後、現像剤回収容器を取り外した際に、現像剤回収容器の開口部から現像剤が漏れ出すおそれがある。
本発明は、搬送部材が接続されている状態、及び搬送部材が取り外された状態の両方において、現像剤回収容器からのトナーまたは現像剤の漏れを抑制することを目的とする。
本発明は、トナーまたは現像剤を収容する現像剤回収容器の開口部を開閉するシール構造である。現像剤回収容器の開口部は、トナーまたは現像剤を搬送する搬送部材の挿入部が挿入されて接続される。シール構造は、搬送部材が接続された状態において開口部に挿入された挿入部に密着すると共に、搬送部材が取り外された状態において開口部を閉じるシール部材を備える。シール部材は、厚み方向に貫通し挿入部を挿入可能なスリットが形成された複数のシート部材を有する。複数のシート部材のうち少なくとも1枚は、引っ張り強さが7MPa以上である。複数のシート部材は、開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、当該複数のシート部材のスリットが交差して配置されている。複数のスリットの端部同士は、中心軸線が延在する方向から見て異なる位置に配置されている。
このシール構造では、挿入部を現像剤回収容器の開口部に挿入する際に、挿入部は複数のシート部材のスリットの周縁部分を押し広げて、スリットを通過して開口部に挿入される。挿入部に押し広げられたシート部材は、挿入部の外面に密着した状態となる。また、スリットの端部において、シート部材と挿入部の外面との間に隙間が生じても、複数のスリットの端部同士は、開口部の中心軸線が延在する方向から見て異なる位置に配置されている。これにより、スリットの端部の隙間は、異なるシート部材によって覆われることになる。そのため、搬送部材が接続された状態において、現像剤回収容器からのトナーまたは現像剤の漏れを抑制することができる。
また、現像剤回収容器から挿入部が引き抜かれた後、シート部材においてスリットの周縁部分は接近した位置に復帰する。これにより、現像剤回収容器の開口部は、複数のシート部材によって覆われた状態となる。また、複数のシート部材のスリット同士は、現像剤回収容器の開口部の中心軸線が延在する方向から見て交差して配置されるので、スリットの交点を除いてスリット同士が重なる部分を無くすことができる。そのため、搬送部材が現像剤回収容器から取り外された状態において、スリットを通じてトナーまたは現像剤が漏れるおそれが低減される。
また、シート部材は、厚さ2mm以下であり伸縮性を有するゴム膜から成るものでもよい。これにより、シート部材が確実に伸縮するので、挿入部を挿入する際にはスリットが好適に押し広げられる。また、挿入部が引き抜かれた後において、スリットの周縁部分が元の位置に復帰して開口部が閉じられる。
また、中心軸線L1が延在する方向から見た場合に、隣り合う複数のスリットが交差する角度のうち小さい方の角度θA〔deg〕が下記式(1),(2)を満たしていてもよい。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
これにより、複数のスリットが中心軸線L1を中心として周方向にほぼ均等に配置される。周方向に隣接するスリットの端部同士が接近し過ぎない。そのため、スリットを通じてトナーまたは現像剤が漏れるおそれが確実に低減される。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
これにより、複数のスリットが中心軸線L1を中心として周方向にほぼ均等に配置される。周方向に隣接するスリットの端部同士が接近し過ぎない。そのため、スリットを通じてトナーまたは現像剤が漏れるおそれが確実に低減される。
中心軸線L1が延在する方向から見た場合に、複数のスリットが交差する交点は、開口部の中心軸線を中心とする直径DAの仮想円の内側に配置されている。直径DAは、挿入部の外径DCの25%以下としてもよい。これにより、挿入部を挿入する際には、中心軸線L1を中心として、開口部の径方向外側にスリットの周縁部分が押し広げられるので、挿入部を挿入し易くすることができる。
シート部材の永久圧縮歪みは15%以下であってもよい。これにより、シート部材の経年劣化を抑止し、信頼性を向上させることができる。
搬送部は、挿入部の外面の開口部に対応する位置に、全周に亘って形成される溝を有していてもよい。開口部に対して挿入部を挿入した状態において、挿入部の外面に形成された溝部にシート部材のスリットの周縁部分を配置することができる。これにより、挿入部の外面において段差を設けることができ、搬送部材が接続されている状態において、トナーまたは現像剤の漏れを抑制することができる。
搬送部は、挿入部の外面の開口部に対応する位置に、全周に亘って形成されるテーパを有していてもよい。テーパは、挿入部の先端側に向かって縮径するように形成されている。これにより、シート部材のスリットの周縁部分は、テーパに沿って押し広げられるので、挿入部を挿入し易くすることができる。また、挿入部を引き抜く際には、シート部材のスリットの周縁部分は、テーパに沿って接近し元の状態に復帰する。そのため、挿入部を引き抜く際の抵抗を低減することができ、挿入部を引き抜き易くすることができる。
本発明は、トナーまたは現像剤を収容する現像剤回収容器の開口部を開閉するシール構造である。現像剤回収容器は、トナーまたは現像剤を搬送する搬送部材の挿入部が挿入されて接続される開口部を有する。シール構造は、搬送部材が接続された状態において開口部に挿入された挿入部に密着すると共に、搬送部材が取り外された状態において開口部を閉じるシール部材を備える。シール部材は、開口部の径方向に対向して、開口部の中心側に向かって張り出す一対のシート片を備えた複数のシート部材を有する。一対のシート片は、互いの先端部において重なり合うラップ部を形成している。複数のシート部材は、開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、複数のラップ部は、シート部材ごとに異なる方向に延在している。
このシール構造では、挿入部を現像剤回収容器の開口部に挿入する際に、挿入部は一対のシート片によるラップ部を押し広げて、対向する一対のシート片間を通過して開口部に挿入される。挿入部に押し広げられた一対のシート片は、挿入部の外面に密着した状態となる。また、ラップ部の長手方向(開口部の径方向外側)の端部において、一対のシート片と挿入部の外面との間に隙間が生じても、複数のラップ部の端部同士は、開口部の中心軸線が延在する方向から見て異なる位置に配置されている。これにより、ラップ部の端部の隙間は、異なるシート部材によって覆われることになる。そのため、搬送部材が接続された状態において、現像剤回収容器からのトナーまたは現像剤の漏れを抑制することができる。
また、現像剤回収容器から挿入部が引き抜かれた後、シート部材において対向する一対のシート片の先端部同士が元の位置に復帰して重なりラップ部を形成する。これにより、現像剤回収容器の開口部は、複数のシート部材によって覆われた状態となる。そのため、搬送部材が現像剤回収容器から取り外された状態において、トナーまたは現像剤が漏れるおそれが低減される。
一対のシート片のうちの少なくとも一方のシート片の引っ張り強さは、7MPa以上でもよい。これにより、シート片を確実に伸縮させることができる。挿入部材が開口部に挿入されている状態において、シート片の先端部を挿入部の外面に密着させることができる。
また、シート片は、厚さ2mm以下であり伸縮性を有するゴム膜から成るものでもよい。これにより、シート片が確実に伸縮するので、挿入部を挿入する際には一対のシート片の対向する先端部が好適に押し広げられる。また、挿入部が引き抜かれた後において、対向する先端部同士が元の位置に復帰してラップ部を形成して開口部が閉じられる。
中心軸線が延在する方向から見た場合に、隣り合う複数のラップ部が交差する角度のうち小さい方の角度θB〔deg〕が下記式(3),(4)を満たしていてもよい。
0.9B≦θB…(3)
B=180/m…(4)
(ただし、mはシート部材の数であり、2以上の自然数である。)
これにより、複数のラップ部が中心軸線を中心として周方向にほぼ均等に配置される。周方向に隣接するラップ部の端部同士が接近し過ぎない。そのため、一対のシート片の対向する先端部間の隙間を通じてトナーまたは現像剤が漏れるおそれが確実に低減される。
0.9B≦θB…(3)
B=180/m…(4)
(ただし、mはシート部材の数であり、2以上の自然数である。)
これにより、複数のラップ部が中心軸線を中心として周方向にほぼ均等に配置される。周方向に隣接するラップ部の端部同士が接近し過ぎない。そのため、一対のシート片の対向する先端部間の隙間を通じてトナーまたは現像剤が漏れるおそれが確実に低減される。
中心軸線が延在する方向から見た場合に、複数のラップ部が交差する交差部は、開口部の中心軸線を中心とする直径DBの仮想円の内側に配置されている。直径DBは、挿入部の外径DCの25%以下としていてもよい。これにより、挿入部を挿入する際には、中心軸線を中心として、開口部の径方向外側に一対のシート片の対向する先端部が押し広げられるので、挿入部を挿入し易くすることができる。
現像剤回収容器のシール構造は、第1のシール部材と、第2のシール部材とを備える構成でもよい。第1のシール部材は、厚み方向に貫通し挿入部を挿入可能なスリットが形成され、且つ、引っ張り強さが7MPa以上である複数のシート部材を有する。第1のシール部材の複数のシート部材は、開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、当該複数のシート部材のスリットが交差して配置されている。複数のスリットの端部同士は、中心軸線が延在する方向において異なる位置に配置されている。第2のシール部材は、開口部の径方向に対向して、開口部の中心側に向かって張り出す一対のシート片を備えた複数のシート部材を有する。第2のシール部材の一対のシート片は、互いの先端部において重なり合うラップ部を形成している。第2のシール部材の複数のシート部材は、開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、複数のラップ部は、シート部材ごとに異なる方向に延在している。
本発明の現像剤回収容器は、上記のシール構造を有する。この現像剤回収容器は、開口部を有し、トナーまたは現像剤が収容される収容部と、開口部に装着されたシール部材と、を備える。
本発明の画像形成装置は、上記の現像剤回収容器を備える。この画像形成装置は、静電像担持体を有し、静電像担持体の表面に静電像を現像するための現像装置と、静電像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニングユニットと、クリーニングユニットで除去されたトナーを搬送する搬送部材と、を備える。また、トリクル現像方式の画像形成装置は、トリクル現像装置から排出された廃現像剤を搬送する搬送部材を備える構成でもよい。このトリクル現像装置では、新しいキャリアが補給され、古いキャリアを含む廃現像剤が排出される。トリクル現像装置から排出された廃現像剤は、搬送部材によって搬送されて、現像剤回収容器に収容される。
本発明によれば、搬送部材が接続されている状態、及び搬送部材が取り外された状態の両方において、現像剤回収容器からのトナーまたは現像剤の漏れを抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る画像形成装置1は、マゼンダ、イエロー、シアン、ブラックの各色を用いてカラー画像を形成する装置である。図1に示されるように、画像形成装置1は、媒体Pを搬送する媒体搬送ユニット10と、静電潜像を現像する現像装置20と、トナー像を媒体Pに二次転写する転写ユニット30と、表面に画像が形成される静電潜像担持体である感光体ドラム40と、トナー像を媒体Pに定着させる定着装置50と、を備えている。
第1実施形態に係る画像形成装置1は、マゼンダ、イエロー、シアン、ブラックの各色を用いてカラー画像を形成する装置である。図1に示されるように、画像形成装置1は、媒体Pを搬送する媒体搬送ユニット10と、静電潜像を現像する現像装置20と、トナー像を媒体Pに二次転写する転写ユニット30と、表面に画像が形成される静電潜像担持体である感光体ドラム40と、トナー像を媒体Pに定着させる定着装置50と、を備えている。
媒体搬送ユニット10は、画像が形成される記録媒体としての媒体Pを収容すると共に、媒体Pを搬送経路R1上に搬送する。媒体Pは、カセットKに積層されて収容される。媒体搬送ユニット10は、媒体Pに転写されるトナー像が二次転写領域R2に到達するタイミングで、媒体Pを搬送経路R1を介して二次転写領域R2に到達させる。
現像装置20は、各色ごとに4個設けられている。各現像装置20は、トナーを感光体ドラム40に担持させる現像ローラ21を備えている。現像装置20では、トナーとキャリアとが混合撹拌されて十分に帯電された後、トナーとキャリアとの混合によって生成される現像剤を現像ローラ21に担持させる。そして、現像ローラ21の回転により現像剤が感光体ドラム40と対向する領域まで搬送されると、現像ローラ21に担持された現像剤のうちのトナーが感光体ドラム40の周面上に形成された静電潜像に移動し、静電潜像が現像される。
転写ユニット30は、現像装置20で形成されたトナー像を媒体Pに二次転写する二次転写領域R2に搬送する。転写ユニット30は、転写ベルト31と、転写ベルト31を懸架する懸架ローラ31a,31b,31c,31dと、感光体ドラム40と共に転写ベルト31を挟持する一次転写ローラ32と、懸架ローラ31dと共に転写ベルト31を挟持する二次転写ローラ33とを備えている。
転写ベルト31は、懸架ローラ31a,31b,31c,31dにより循環移動する無端状のベルトである。一次転写ローラ32は、転写ベルト31の内周側から感光体ドラム40を押圧するように設けられる。二次転写ローラ33は、転写ベルト31の外周側から懸架ローラ31dを押圧するように設けられる。
感光体ドラム40は、色ごとに4個設けられている。各感光体ドラム40は、転写ベルト31の移動方向に沿って設けられている。感光体ドラム40の周上には、現像装置20と、帯電ローラ41と、露光ユニット42と、クリーニングユニット43と、が設けられている。
帯電ローラ41は、感光体ドラム40の表面を所定の電位に均一に帯電させる。露光ユニット42は、帯電ローラ41によって帯電した感光体ドラム40の表面を、媒体Pに形成する画像に応じて露光する。これにより、感光体ドラム40の表面のうち露光ユニット42により露光された部分の電位が変化し、静電潜像が形成される。4個の現像装置20は、それぞれの現像装置20に対向して設けられたトナータンク22から供給されたトナーによって感光体ドラム40に形成された静電潜像を現像し、トナー像を生成する。各トナータンク22内には、それぞれ、マゼンダ、イエロー、シアン及びブラックのトナーが充填されている。
クリーニングユニット43は、感光体ドラム40上に形成されたトナー像が転写ベルト31に一次転写された後に、転写ベルト31に転写されずに感光体ドラム40上に残存したトナーを回収する。
また、転写ユニット30は、転写ベルト31上に残像したトナーを回収するクリーニングユニット34を備えている。クリーニングユニット34は、転写ベルト31上に形成されたトナー像が媒体Pへ二次転写された後に、媒体Pに転写されずに転写ベルト31上に残存したトナーを回収する。
定着装置50は、転写ベルト31から媒体Pへ二次転写されたトナー像を媒体Pに定着させる。定着装置50は、媒体Pを加熱する加熱ローラ51と、加熱ローラ51を押圧する加圧ローラ52とを備えている。加熱ローラ51及び加圧ローラ52は円筒状に形成されている。加熱ローラ51と加圧ローラ52との間には接触領域である定着ニップ部54aが設けられ、定着ニップ部54aに媒体Pを例えば搬送方向に通過させることにより、トナー像を媒体Pに溶融定着させる。加熱ローラ51は、内部に発熱体を有し、この発熱体による熱が加熱ローラ51の外周面に伝熱される。加熱ローラ51は、例えば鋼管によって形成されたローラでもよく、無端状ベルトによって形成されたローラでもよく、その他の材質から形成されたローラでもよい。また、加圧ローラ52の外周側の表層には、弾性体(例えばゴムなど)が配置されている。なお、加圧ローラ52は、外周側の表層に弾性体が配置されていないものでもよい。
また、画像形成装置1には、定着装置50によりトナー像が定着された媒体Pを装置外部へ排出するための排出ローラ61及び62が設けられている。
次に、画像形成装置1の動作について説明する。画像形成装置1に被記録画像の画像信号が入力されると、画像形成装置1の制御部は、受信した画像信号に基づいて、帯電ローラ41により感光体ドラム40の表面を所定の電位に均一に帯電させる。その後、露光ユニット42により感光体ドラム40の表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。
一方、現像装置20では静電潜像が現像されてトナー像が形成される。こうして形成されたトナー像は、感光体ドラム40と転写ベルト31とが対向する領域において、感光体ドラム40から転写ベルト31へ一次転写される。転写ベルト31には、4個の感光体ドラム40上に形成されたトナー像が順次積層されて、1つの積層トナー像が形成される。そして、積層トナー像は、懸架ローラ31dと二次転写ローラ33とが対向する二次転写領域R2において、媒体搬送ユニット10から搬送された媒体Pに二次転写される。
積層トナー像が二次転写された媒体Pは、定着装置50へ搬送される。媒体Pを加熱ローラ51と加圧ローラ52との間で熱及び圧力を加えながら通過させることにより、積層トナー像を媒体Pへ溶融定着させる。その後、媒体Pは、排出ローラ61及び62によって画像形成装置1の外部へ排出される。
ここで、画像形成装置1は、図2〜図6に示されるように、クリーニングユニット34,43で除去されたトナー(粉体)を回収する現像剤回収装置(トナー回収装置)70を備えている。現像剤回収装置70は、クリーニングユニット34,43で除去されたトナーを搬送する搬送部材71と、搬送部材71で搬送されたトナーを回収する現像剤回収容器(トナー回収容器)72とを有する。
画像形成装置1は、図2に示されるように、現像装置20及び感光体ドラム40を一体化したプロセスカートリッジ25を備える。プロセスカートリッジ25は、クリーニングユニット43及び搬送部材71を一体的に備える。搬送部材71は、搬送スクリュー76(図10参照)を有する。搬送部材71には、搬送されたトナーを排出する筒状の排出部(挿入部)73が設けられている。
また、プロセスカートリッジ25は、いわゆるトリクル現像方式の画像形成装置1において、トリクル現像装置から排出された廃現像剤を搬送する搬送部材71を備える構成でもよい。廃現像剤を搬送する搬送部材71は、搬送スクリュー76及び筒状の排出部(挿入部)73を有する。
トリクル現像装置は、当該現像装置内の現像剤の帯電量を一定に保つため、劣化した現像剤(廃現像剤)を排出する。このトリクル現像装置には、排出した量分の新しい現像剤(キャリア+トナー)が補給され、廃現像剤が排出される。搬送部材71は、トリクル現像装置から排出された廃現像剤についても搬送することができる。
排出部73は、図10に示されているように、搬送スクリュー76を収容する内筒77と、内筒77を収容する外筒78とを備える。なお、外筒78は、内筒77に対して摺動し、内筒77の排出口77aを開閉するシャッタとして機能する。
図3に示されるように、現像剤回収容器72は、トナーまたは現像剤を収容する収容部本体74を備える。収容部本体74は、箱形を成し、搬送部材71で搬送されたトナーまたは現像剤を収容する。収容部本体74には、開口部75(図10参照)が設けられている。開口部75は、収容部本体74の壁体74aを貫通している。搬送部材71の排出部73は、この開口部75に挿入される。これにより、搬送部材71と現像剤回収容器72が接続される。
また、現像剤回収容器72は、開口部75を開閉するシール構造を有する。シール構造は、図4及び図5に示されるように、複数のシート状の部材が積層されて形成されたシール部材80を備える。シール部材80は、排出部73を挿入可能であると共に、排出部73が引き抜かれた状態において開口部75を閉じるように構成されている。
シール部材80は、図5に示されるように、搬送部材71による搬送方向において、上流側に配置された第1のシート部材81と、下流側に配置された第2のシート部材82と、を有する。これらの第1のシート部材81及び第2のシート部材82は、搬送部材71による搬送方向に積層されている。
第1のシート部材81には、厚み方向に貫通するスリット81aが設けられている。スリット81aは、排出部73を挿入可能な開口を形成する。スリット81aの長さは、排出部73の外径より若干大きくなっている。排出部73が挿入されていない状態において、第1のシート部材81のスリット81aの両側の周縁部分(スリット81aが延在する方向と直交する方向に対向する部分)は、隣接して配置されて、排出部73を挿入可能な開口は閉じられた状態となっている。
第2のシート部材82には、厚み方向に貫通するスリット82aが設けられている。スリット82aは、排出部73を挿入可能な開口を形成する。スリット82aの長さは、排出部73の外径より若干大きくなっている。排出部73が挿入されていない状態において、第2のシート部材82のスリット82aの両側の周縁部分(スリット82aが延在する方向と直交する方向に対向する部分)は、隣接して配置されて、排出部73を挿入可能な開口は閉じられた状態となっている。
スリット81aは、第1のシート部材81において1本のみ設けられている。スリット82aは、第2のシート部材82において1本のみ設けられている。これらのスリット81a,82aは、シートの厚み方向から見て交差するように配置されている。スリット81a,82aは、例えば直交している。スリット81aは、上下方向に延在し、スリット82aは、左右方向に延在している。
シートの厚み方向から見た場合に、複数のシート部材(81,82)のスリット(81a,82a)が交差する角度のうち小さい方の角度θA〔deg〕は、下記式(1),(2)を満たしている。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は2枚(n=2)であり、スリットが交差する角度θAは、90〔deg〕となっている。スリットが交差する角度のうち小さい方の角度θAは、式(2)によって算出された角度A(=90〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は2枚(n=2)であり、スリットが交差する角度θAは、90〔deg〕となっている。スリットが交差する角度のうち小さい方の角度θAは、式(2)によって算出された角度A(=90〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
また、スリット81aの両端部81bと、スリット82aの両端部82bとは、シート部材の厚み方向から見て異なる位置に配置されており重なっていない。また、複数のスリット81a,82aの交点O80は、開口部75の中心軸線L1上に配置されている。
なお、複数のスリット81a,82aの交点O80は、中心軸線L1を中心とする直径DAの仮想円80aの内側に配置されていることが好ましい。また、直径DAは、排出部73の外径(挿入部の外径)DCの25%以下であることが好ましい。
第1のシート部材81の引っ張り強さは例えば7MPa以上である。第1のシート部材81は、例えば厚さ2mm以下となっている。第1のシート部材81は、伸縮性を有するゴム膜からなる。第1のシート部材81の永久圧縮歪みは15%以下となっている。なお、永久圧縮歪みは、JISK6301「加硫ゴム物理試験方法」により測定することができる。
第2のシート部材82の引っ張り強さは例えば7MPa以上である。第2のシート部材82は、例えば厚さ2mm以下となっている。第2のシート部材82は、伸縮性を有するゴム膜からなる。第2のシート部材82の永久圧縮歪みは15%以下となっている。
また、シール部材80は、図5に示されるように、第1のシート部材81及び第2のシート部材82の他に、土台板83及び両面テープ84,85を備えている。土台板83及び両面テープ84,85には、排出部73を挿通可能な開口部83a,84a,85aがそれぞれ設けられている。開口部83a,84a,85aの内径は、排出部73の外径より若干大きくなっている。
土台板83は、収容部本体74の壁体74aに取付けられる部分であり、シール部材80の形状を維持するための土台として機能する。土台板83は、第1のシート部材81及び第2のシート部材82より厚くて硬くなっている。土台板83は、例えば発泡ゴム等の弾性材料から形成されている。土台板83の収容部本体74側の面には、図示しない両面テープが貼り付けられている。
また、両面テープ84は、土台板83と第2のシート部材82との間に配置されて、これらの土台板83及び第2のシート部材82を接着する。両面テープ85は、第2のシート部材82と第1のシート部材81との間に配置されて、これらの第2のシート部材82及び第1のシート部材81を接着する。シール部材80は、収容部本体74側から順に、土台板83、両面テープ84、第2のシート部材82、両面テープ85、第1のシート部材81が積層されて一体的に構成されている。
そして、シール部材80は、収容部本体74の壁体74aの外面において、開口部75に対応する位置に貼り付けられている。開口部75の中心と、スリット81a,82aの交点とが重なるように、シール部材80が配置されている。
次に、現像剤回収容器72のシール構造の作用について説明する。
搬送部材71は、画像形成装置1の使用状態において、現像剤回収容器72に対して接続されている。搬送部材71を現像剤回収容器72に接続する際には、図6及び図7に示されるように、排出部73をシール部材80に対して挿入する。この挿入の際に、排出部73は、第1のシート部材81のスリット81aの周縁部分を開口部75の径方向外側に押し広げると共に、第2のシート部材82のスリット82aの周縁部分を開口部75の径方向外側に押し広げる。これにより、排出部73が挿入される開口が形成される。
排出部73は、図10に示されるように、開口部75の中心軸線L1が延在する方向において、所定の位置まで挿入される。排出部73の先端部は、収容部本体74の内部に配置され、トナーまたは現像剤を排出する排出口は、収容部本体74の内部に配置されている。このとき、第1のシート部材81のスリット81aの周縁部分及び第2のシート部材82のスリット82aの周縁部分は、排出部73の外面に密着した状態で、排出部73と共に移動して、開口部75内に進入している。
排出部73が開口部75に挿通されて、搬送部材71が現像剤回収容器72に接続された状態において、排出部73の外面は、全周においてシール部材80に密着した状態となっている。シール部材80では、スリット81a,82aが交差して配置され、スリット81aの端部とスリット82aの端部とが異なる位置に配置されている。これにより、スリット82aの端部82bにおいて、排出部73の外面と第2のシート部材82との間に僅かな隙間が生じたとしても、この隙間は、外側に配置された第1のシート部材81によって覆われることになる。そのため、搬送部材71が接続された状態において、収容部本体74の内部に収容されているトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
収容部本体74の内部のトナーまたは現像剤が満杯になった際には、現像剤回収容器72の交換が行われる。現像剤回収容器72を交換する際には、収容部本体74の開口部75から排出部73を引き抜く。排出部73を引き抜く際には、第1のシート部材81のスリット81aの周縁部分及び第2のシート部材82のスリット82aの周縁部分が、排出部73の外面に密着した状態のまま、排出部73が移動して引き抜かれる。
排出部73が引き抜かれた後、スリット81aは元の状態(図4参照)に復帰し、第1のシート部材81のスリット81aの周縁部分は近接した状態となり、第2のシート部材82のスリット82aの周縁部分は近接した状態となる。これにより、収容部本体74の開口部75は閉じられた状態となる。そのため、搬送部材71が現像剤回収容器72から取外された状態において、収容部本体74の内部のトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
また、シール部材80では、複数のスリット81a,82aが角度θA(=90〔deg〕)で交差するので、筒状の排出部73をシール部材80に挿入した場合に、スリット81a,82aの両端部に生じた隙間部が周方向において接近しないようにすることができる。そのため、隙間部を通じたトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
次に、複数のスリット81a,82aが交差する角度θAとシール部材80の性能との関係について説明する。複数のスリット81a,82aが交差する角度θA(90、85、81、75〔deg〕)が異なるシール部材80を用いて、性能を評価した。シール部材(実施例1〜3、比較例1)を装着した現像剤回収容器72を用いて、性能評価を行った。表1に評価結果を示す。
実施例1〜3のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。比較例1のシール部材では、実用上、問題のないレベルであるが、廃トナーの漏れ、飛散が若干認められた。
次に、スリット81a,82aの交点O80の中心軸線L1からのずれ量(仮想円80aの直径DA)とシール部材80の性能との関係について説明する。スリット81a,82aの交点O80の位置が異なるシール部材80を用いて、性能を評価した。シール部材(実施4〜6、比較例2)を装着した現像剤回収容器72を用いて、性能評価を行った。表2に評価結果を示す。交点O80がずれる方向は、搬送部材71の排出部73を挿入する方向から見て水平方向右側であり、スリット82aが延在する方向である。なお、その他の方向にずらした場合であっても評価結果に違いはなかった。
実施例4,5のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、塑性変形は認められなかった。実施例6のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
実施例4,5のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、塑性変形は認められなかった。実施例6のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
また、比較例2のシール部材では、実用上、問題のないレベルであるが、廃トナーの漏れ、飛散が若干認められた。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
(第2実施形態)
次に、図8を参照して、第2実施形態のシール構造について説明する。第2実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、2枚のシート部材81,82を有するシール部材80(図5参照)に代えて、3枚のシート部材91〜93を有するシール部材90(図8参照)を備える点である。なお、上記の第1実施形態と同様の説明は省略する。
次に、図8を参照して、第2実施形態のシール構造について説明する。第2実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、2枚のシート部材81,82を有するシール部材80(図5参照)に代えて、3枚のシート部材91〜93を有するシール部材90(図8参照)を備える点である。なお、上記の第1実施形態と同様の説明は省略する。
図8(a)は、シール部材90の斜視図であり、搬送部材71による搬送方向の上流側から示す図である。図8(b)は、シール部材90の分解斜視図である。シール部材90は、図8(b)に示されるように、搬送部材71による搬送方向において、上流側に配置された第1のシート部材91と、第1のシート部材91より下流側に配置された第2のシート部材92と、第2のシート部材92より下流側に配置された第3のシート部材93と、を有する。これらの第1のシート部材91、第2のシート部材92及び第3のシート部材93は、搬送部材71による搬送方向に積層されている。
第1のシート部材91には、厚み方向に貫通するスリット91aが設けられている。スリット91aは、排出部73を挿入可能な開口を形成する。スリット91aの長さは、排出部73の外径より若干大きくなっている。通常の状態において、第1のシート部材91のスリット91aの両側の周縁部分(スリット91aが延在する方向と直交する方向に対向する部分)は、隣接して配置されて、排出部73を挿入可能な開口は閉じられた状態となっている。
第2のシート部材92には、厚み方向に貫通するスリット92aが設けられている。スリット92aは、排出部73を挿入可能な開口を形成する。スリット92aの長さは、排出部73の外径より若干大きくなっている。通常の状態において、第2のシート部材92のスリット92aの両側の周縁部分(スリット92aが延在する方向と直交する方向に対向する部分)は、隣接して配置されて、排出部73を挿入可能な開口は閉じられた状態となっている。
第3のシート部材93には、厚み方向に貫通するスリット93aが設けられている。スリット93aは、排出部73を挿入可能な開口を形成する。スリット93aの長さは、排出部73の外径より若干大きくなっている。通常の状態において、第3のシート部材93のスリット93aの両側の周縁部分(スリット93aが延在する方向と直交する方向に対向する部分)は、隣接して配置されて、排出部73を挿入可能な開口は閉じられた状態となっている。
シートの厚み方向から見た場合に、複数のシート部材(91〜93)のスリット(91a,92a,93a)が交差する角度のうち小さい方の角度θA〔deg〕は、下記式(1),(2)を満たしている。例えば、角度θAは、複数のスリットが交差する角度のうち最も小さい角度である。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は3枚(n=3)であり、スリットが交差する角度θAは、60〔deg〕となっている。スリットが交差する角度のうち小さい方の角度θAは、式(2)によって算出された角度A(=60〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nはシート部材の枚数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は3枚(n=3)であり、スリットが交差する角度θAは、60〔deg〕となっている。スリットが交差する角度のうち小さい方の角度θAは、式(2)によって算出された角度A(=60〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
また、スリット91aの両端部91bと、スリット92aの両端部92bと、スリット93aの両端部93bとは、シート部材の厚み方向から見て異なる位置に配置されており重なっていない。また、複数のスリット91a,92a,93aの交点は、開口部75の中心軸線L1上に配置されている。
シート部材91〜93の引っ張り強さは例えば7MPa以上である。シート部材91〜93は、例えば厚さ2mm以下となっている。シート部材91〜93は、伸縮性を有するゴム膜からなる。シート部材91〜93の永久圧縮歪みは15%以下となっている。
また、シール部材90は、図8(b)に示されるように、第1のシート部材91、第2のシート部材92及び第3のシート部材93の他に、土台板94及び両面テープ95〜97を備えている。土台板94及び両面テープ95〜97には、排出部73を挿通可能な開口部94a,95a,96a,97aがそれぞれ設けられている。開口部94a,95a,96a,97aの内径は、排出部73の外径より若干大きくなっている。
土台板94は、収容部本体74の壁体74aに取付けられる部分であり、シール部材90の形状を維持するための土台として機能する。土台板94は、複数のシート部材91〜93より厚くて硬くなっている。土台板94は、例えば発泡ゴム等の弾性材料から形成されている。土台板94の収容部本体74側の面には、図示しない両面テープが貼り付けられている。
また、両面テープ95は、土台板94と第3のシート部材93との間に配置されて、これらの土台板94及び第3のシート部材93を接着する。両面テープ96は、第3のシート部材93と第2のシート部材92との間に配置されて、これらの第3のシート部材93及び第2のシート部材92を接着する。両面テープ97は、第2のシート部材92と第1のシート部材91との間に配置されて、これらの第2のシート部材92及び第1のシート部材91を接着する。
そして、シール部材90は、収容部本体74の壁体74aの外面において、開口部75に対応する位置に貼り付けられている。開口部75の中心と、スリット91a,92a,93aの交点とが重なるように、シール部材90が配置されている。
このような第2実施形態のシール構造においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
(第3実施形態)
次に、図9を参照して、第3実施形態のシール構造について説明する。第3実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、複数のシート部材81,82を有するシール部材80(図5参照)に代えて、複数のシート部材101,102を有するシール部材100(図9参照)を備える点である。なお、上記の第1実施形態及び第2実施形態と同様の説明は省略する。
次に、図9を参照して、第3実施形態のシール構造について説明する。第3実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、複数のシート部材81,82を有するシール部材80(図5参照)に代えて、複数のシート部材101,102を有するシール部材100(図9参照)を備える点である。なお、上記の第1実施形態及び第2実施形態と同様の説明は省略する。
図9(a)は、シール部材100の斜視図であり、搬送部材71による搬送方向の上流側から示す図である。図9(b)は、シール部材100の分解斜視図である。シール部材100は、図9(b)に示されるように、搬送部材71による搬送方向において、上流側に配置された第1のシート部材101と、第1のシート部材101より下流側に配置された第2のシート部材102と、を有する。これらの第1のシート部材101、第2のシート部材102は、搬送部材71による搬送方向に積層されている。
第1のシート部材101は、収容部本体74の開口部75の径方向に対向して、当該開口部75の中心側に向かって張り出す一対のシート片101a,101bを備えている。この一対のシート片101a,101bは、互いの先端部101c,101dにおいて重なり合うラップ部101eを形成する。ラップ部101eを形成する先端部101c,101d同士は、接着されておらず接離可能となっている。先端部101c,101d同士が開口部75の径方向外側に離間することで、排出部73を挿入可能な開口が形成される。また、排出部73が挿入されていない状態において、ラップ部101eが形成されて、開口部75は閉じられた状態となる。
第2のシート部材102は、収容部本体74の開口部75の径方向に対向して、当該開口部75の中心側に向かって張り出す一対のシート片102a,102bを備えている。この一対のシート片102a,102bは、互いの先端部102c,102dにおいて重なり合うラップ部102eを形成する。ラップ部102eを形成する先端部102c,102d同士は、接着されておらず接離可能となっている。先端部102c,102d同士が開口部75の径方向外側に離間することで、排出部73を挿入可能な開口が形成される。また、排出部73が挿入されていない状態において、ラップ部102eが形成されて、開口部75は閉じられた状態となる。
第1のシート部材101のラップ部101eは、上下方向に延在し、第2のシート部材102のラップ部102eは、左右方向に延在している。これらのラップ部101e,102eは、シートの厚み方向から見て交差するように配置されている。ラップ部101e,102eは直交している。なお、ラップ部101e,102eは、その他の方向に延在するものでもよく、直交していなくてもよい。
シートの厚み方向から見た場合に、複数のシート部材(101,102)のラップ部スリット(101e,102e)が交差する角度のうち小さい方の角度θB〔deg〕は、下記式(3),(4)を満たしている。
0.9B≦θB…(3)
B=180/m…(4)
(ただし、mはシート部材の数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は2つ(m=2)であり、ラップ部101e,102eが交差する角度θBは、90〔deg〕となっている。ラップ部が交差する角度のうち小さい方の角度θBは、式(4)によって算出された角度B(=90〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
0.9B≦θB…(3)
B=180/m…(4)
(ただし、mはシート部材の数であり、2以上の自然数である。)
本実施形態では、シート部材は2つ(m=2)であり、ラップ部101e,102eが交差する角度θBは、90〔deg〕となっている。ラップ部が交差する角度のうち小さい方の角度θBは、式(4)によって算出された角度B(=90〔deg〕)の90%以上、100%以下であればよい。
また、ラップ部101eの長手方向の両端部101fと、ラップ部102eの長手方向の両端部101fとは、シート部材の厚み方向から見て異なる位置に配置されており重なっていない。また、複数のラップ部101e,102eの交差部100aは、開口部75の中心軸線L1上に配置されている。
なお、複数のラップ部101e,102eの交差部100aは、図9(a),図9(c)に示されるように、中心軸線L1を中心とする直径DBの仮想円100bの内側に配置されていることが好ましい。また、直径DBは、排出部73の外径(挿入部の外径)DC(図7(a)参照)の25%以下であることが好ましい。
シート片101a,101b,102a,102bの引っ張り強さは例えば7MPa以上である。シート片101a,101b,102a,102bは、例えば厚さ2mm以下となっている。シート片101a,101b,102a,102bは、伸縮性を有するゴム膜からなる。シート片101a,101b,102a,102bの永久圧縮歪みは15%以下となっている。
また、シール部材100は、図9に示されるように、第1のシート部材101及び第2のシート部材102の他に、土台板103及び両面テープ104〜106を備えている。土台板103及び両面テープ104〜106には、排出部73を挿通可能な開口部103a,104a,105a,106aがそれぞれ設けられている。開口部103a,104a,105a,106aの内径は、排出部73の外径より若干大きくなっている。
土台板103は、収容部本体74の壁体74aに取付けられる部分であり、シール部材100の形状を維持するための土台として機能する。土台板103は、シート片101a,101b,102a,102bより厚くて硬くなっている。土台板103は、例えば発泡ゴム等の弾性材料から形成されている。
また、両面テープ104は、土台板103の収容部本体74側の面に配置されて、収容部本体74の壁体74a(図10参照)及び土台板103を接着する。両面テープ105は、土台板103と第2のシート部材102との間に配置されて、これらの土台板103及び第2のシート部材102を接着する。両面テープ106は、第2のシート部材102と第1のシート部材101との間に配置されて、これらの第2のシート部材102及び第1のシート部材101を接着する。シール部材100は、収容部本体74側から順に、両面テープ104、土台板103、両面テープ105、第2のシート部材102、両面テープ106、第1のシート部材101が積層されて一体的に構成されている。
そして、シール部材100は、収容部本体74の壁体74aの外面において、開口部75に対応する位置に貼り付けられている。開口部75の中心と、ラップ部101e,102eの交差部100aとが重なるように、シール部材100が配置されている。
次に、現像剤回収容器72のシール構造の作用について説明する。
搬送部材71は、画像形成装置1の使用状態において、現像剤回収容器72に対して接続された状態となる。搬送部材71を現像剤回収容器72に接続する際には、排出部73をシール部材100に対して挿入する。この挿入の際に、排出部73は、第1のシート部材101のラップ部101eを構成する先端部101c,101dを開口部75の径方向外側に押し広げると共に、第2のシート部材82のラップ部102eを構成する先端部102c,102dを開口部75の径方向外側に押し広げる。これにより、排出部73が挿入される開口が形成される。
排出部73は、開口部75の中心軸線L1が延在する方向において、所定の位置まで挿入される。排出部73の先端部は、収容部本体74の内部に配置され、トナーまたは現像剤を排出する排出口は、収容部本体74の内部に配置されている。このとき、第1のシート部材101のシート片101a,101bの先端部101c,101d及び第2のシート部材102のシート片102a,102bの先端部102c,102dは、排出部73の外面に密着した状態で、排出部73と共に移動して、開口部75内に進入している。
排出部73が開口部75に挿通されて、搬送部材71が現像剤回収容器72に接続された状態において、排出部73の外面は、全周においてシール部材100に密着した状態となっている。シール部材100では、ラップ部101e,102eが交差して配置され、ラップ部101eの端部101fとラップ部102eの端部102fとが異なる位置に配置されている。これにより、ラップ部102eの端部102fにおいて、排出部73の外面と第2のシート部材102との間に僅かな隙間が生じたとしても、この隙間は、外側に配置された第1のシート部材101によって覆われることになる。そのため、搬送部材71が接続された状態において、収容部本体74の内部に収容されているトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
収容部本体74の内部のトナーまたは現像剤が満杯になった際には、現像剤回収容器72の交換が行われる。現像剤回収容器72を交換する際には、収容部本体74の開口部75から排出部73を引き抜く。排出部73を引き抜く際には、第1のシート部材101のシート片101a,101bの先端部101c,101d及び第2のシート部材102のシート片102a,102bの先端部102c,102dが、排出部73の外面に密着した状態のまま、排出部73が移動して引き抜かれる。
排出部73が引き抜かれた後、ラップ部101e,102eは元の状態に復帰し、第1のシート部材101のシート片101a,101bの先端部101c,101dは重なった状態となり、第2のシート部材102のシート片102a,102bの先端部102c,102dは重なった状態となる。これにより、収容部本体74の開口部75は閉じられた状態となる。そのため、搬送部材71が現像剤回収容器72から取外された状態において、収容部本体74の内部のトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
また、シール部材100では、複数のラップ部101e,102eが角度θB(=90〔deg〕)で交差するので、筒状の排出部73をシール部材100に挿入した場合に、ラップ部101e,102eの両端部に生じた隙間部が周方向において接近しないようにすることができる。そのため、隙間部を通じたトナーまたは現像剤の漏れが抑制される。
次に、複数のラップ部101e,102eが交差する角度θBとシール部材100の性能との関係について説明する。複数のラップ部101e,102eが交差する角度θBが異なるシール部材100を用いて、性能を評価した。シール部材(実施例7〜9、比較例3)を装着した現像剤回収容器72を用いて、性能評価を行った。表3に評価結果を示す。
実施例7〜9のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。比較例3のシール部材では、実用上、問題のないレベルであるが、廃トナーの漏れ、飛散が若干認められた。
次に、ラップ部の交差部100aの中心軸線L1からのずれ量(仮想円100bの直径DB)とシール部材100の性能との関係について説明する。ラップ部の交差部の位置が異なるシール部材を用いて、性能を評価した。シール部材(実施例10〜12、比較例4)を装着した現像剤回収容器72を用いて、性能評価を行った。表4に評価結果を示す。交差部がずれる方向は、搬送部材71の排出部73を挿入する方向から見て水平方向右側であり、ラップ部102eが延在する方向である。また、交差部100aの中心軸線L1からのずれ量は、交差部の中心の中心軸線L1からのずれ量である。なお、その他の方向にずらした場合であっても評価結果に違いはなかった。
実施例10,11のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、塑性変形は認められなかった。実施例12のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
実施例10,11のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、塑性変形は認められなかった。実施例12のシール部材では、廃トナーの漏れ、飛散が無かった。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
また、比較例4のシール部材では、実用上、問題のないレベルであるが、廃トナーの漏れ、飛散が若干認められた。また、使用後のシート部材において、若干の塑性変形が認められた。
(第4実施形態)
次に、図10を参照して、第4実施形態のシール構造について説明する。第4実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面に溝部110が形成されている点である。
次に、図10を参照して、第4実施形態のシール構造について説明する。第4実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面に溝部110が形成されている点である。
図10に示されるように、排出部73の外筒78の外周面には、全周に亘って連続する溝部110が形成されている。この溝部110は、排出部73の長手方向(搬送方向)において、開口部75に対応する位置に設けられている。
このシール構造において、排出部73が開口部75に挿入された状態において、シール部材80のシート部材81,82のスリット81a,82aの周縁部分は、溝部110内に配置されている。そのため、シート部材81,82と排出部73の外面との接触部分が、排出部73の最外周よりも径方向内側に配置されるので、シール部材80と排出部73との間に隙間が形成される可能性が減る。その結果、収容部本体74の内部のトナーまたは現像剤が漏れる可能性が低減される。
また、この排出部73は、収容部本体74の開口部75に挿入された状態において、排出部73の長手方向の端部から棒状部材111が外筒78内に進入する。これにより、外筒78の内部に配置された内筒77及び搬送スクリュー76が、搬送方向における上流側に押される。そのため、外筒78に対して、内筒77及び搬送スクリュー76が摺動して、内筒77の開口77aと外筒78の開口78aとが同じ位置となり、排出部73の排出口(77a,78a)が開口された状態となり、搬送スクリュー76で搬送されたトナーまたは現像剤は、排出部73の排出口を通り、収容部本体74に排出される。
排出部73を収容部本体74の開口部75から引き抜きた後は、内筒77及び搬送スクリュー76は、元の位置に復帰して、内筒77の開口は、外筒78によって覆われた状態となり、排出部73の排出口は閉じられた状態となる。これにより、排出部73からのトナーまたは現像剤の漏れが防止される。
(第5実施形態)
次に、図11を参照して、第5実施形態のシール構造について説明する。第5実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面にテーパ120が形成されている点である。
次に、図11を参照して、第5実施形態のシール構造について説明する。第5実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面にテーパ120が形成されている点である。
図11に示されるように、排出部73の外筒78の外周面には、テーパ120が形成されている。このテーパ120は、搬送スクリュー76による搬送方向において、上流側から下流側に向かって縮径するように形成されている。換言すれば、排出部73の先端側から基端側に向かって、外筒78の外径が大きくなるようにテーパ120が形成されている。
この構成によれば、排出部73を開口部75に挿入する際には、シート部材81,82のスリット81a,82aは、テーパ120に沿って徐々に押し広げられるので、テーパ120が形成されていない場合と比較して、排出部73を挿入し易くすることができる。
また、排出部73を開口部75から引き抜く際には、シート部材81,82のスリット81a,82aの周縁部分は、テーパ120に沿って徐々に接近し元の状態に復帰する。これにより、排出部73を引き抜く際の抵抗を低減することができ、排出部73を引き抜き易くすることができる。
(第6実施形態)
次に、図12を参照して、第6実施形態のシール構造について説明する。第6実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面に第1の凸状部131及び第2の凸状部132が形成されている点である。
次に、図12を参照して、第6実施形態のシール構造について説明する。第6実施形態のシール構造が、第1実施形態のシール構造と異なる点は、筒状の排出部73の外筒78の外周面に第1の凸状部131及び第2の凸状部132が形成されている点である。
図12に示されるように、排出部73の外筒78の外周面には、第1の凸状部131及び第2の凸状部132が形成されている。第1の凸状部131及び第2の凸状部132は、外筒78の外周面において全周に連続している。第1の凸状部131及び第2の凸状部132は、排出部73の長手方向において離間している。
排出部73が収容部本体74の開口部75に挿入された状態において、第1の凸状部131は、壁体74aの内側に配置され、第2の凸状部132は、壁体74aの外側に配置されている。
また、第2の凸状部132には斜面132aが形成されている。斜面132aは、搬送スクリュー76による搬送方向において、上流側から下流側に向かって縮径するように形成されている。換言すれば、排出部73の先端側から基端側に向かって、第2の凸状部132の外径が大きくなるように斜面132aが形成されている。
この構成のシール構造では、排出部73が開口部75に挿入されている状態において、シート部材81,82のスリット81a,82aの周縁部分は、第1の凸状部131と第2の凸状部132との間に配置されている。
そして、シート部材81,82のスリット81a,82aの周縁部分は、第2の凸状部132の斜面132aに沿って密着している。これにより、シート部材81,82と斜面132aとの接触面積を増やすことができ、シート部材81,82と排出部73の外面とをより密着させることができる。そのため、搬送部材71が現像剤回収容器72に接続されている状態において、収容部本体74の内部からのトナーまたは現像剤の漏れを確実に抑制することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記の実施形態では、スリットが直線的に形成されているが、スリットは例えば緩やかに湾曲しているものでもよい。
また、1枚のシール部材を1つの開口部75に対して適用してもよく、1枚のシール部材を複数の開口部75に対して適用してもよい。
また、上記の実施形態では、両面テープを用いて第1のシート部材及び第2のシート部材を接着しているが、例えば接着剤を用いて、シート部材同士を接着してもよく、その他の方法により、シート部材同士を接合してもよい。
また、複数のスリットは等間隔に配置されていないものでもよい。
また、シール構造は、複数のシール部材を備える構成でもよい。例えば、第1のシール部材としてシール部材80を備え、第2のシール部材として、シール部材100を備える構成でもよい。
また、上記の実施形態では、第1のシート部材81及び第2のシート部材82の両方において、引っ張り強さが7MPa以上であるとしているが、複数のシート部材のうち少なくとも1枚の引っ張り強さが7MPa以上であればよい。
また、上記の実施形態では、複数のシート片の全てにおいて、引っ張り強さが7MPa以上であるとしているが、複数のシート片のうち少なくとも1枚の引っ張り強さが7MPa以上であればよい。
1…画像形成装置、43…クリーニングユニット、70…現像剤回収装置(トナー回収装置)、71…搬送部材、72…現像剤回収容器(トナー回収容器)、73…排出部(挿入部)、75…開口部、80,90…シール部材(第1のシール部材)、80a…仮想円、81,91…第1のシート部材、82,92…第2のシート部材、93…第3のシート部材、81a,82a,91a,92a,93a…複数のスリット、100…シール部材(第2のシール部材)、100a…ラップ部の交差部、100b…仮想円、DA,DB…仮想円の直径、DC…排出部の外径(挿入部の外径)、L1…中心軸線、P…媒体、θA…スリットが交差する角度、θB…ラップ部が交差する角度。
Claims (13)
- トナーまたは現像剤を収容する現像剤回収容器の開口部を開閉するシール構造であって、
前記開口部は、前記トナーまたは前記現像剤を搬送する搬送部材の挿入部が挿入されて、前記搬送部材が接続され、
前記シール構造は、前記搬送部材が接続された状態において前記開口部に挿入された前記挿入部に密着すると共に、前記搬送部材が取り外された状態において前記開口部を閉じるシール部材を備え、
前記シール部材は、厚み方向に貫通し前記挿入部を挿入可能なスリットが形成された複数のシート部材を有し、
前記複数のシート部材のうち少なくとも1枚は、引っ張り強さが7MPa以上であり、
前記複数のシート部材は、前記開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、当該複数のシート部材の前記スリットが交差して配置され、
前記複数のスリットの端部同士は、前記中心軸線が延在する方向から見て異なる位置に配置されている現像剤回収容器のシール構造。 - 前記シート部材は、厚さ2mm以下であり伸縮性を有するゴム膜から成り、
前記中心軸線が延在する方向から見た場合に、隣り合う前記複数のスリットが交差する角度のうち小さい方の角度θA〔deg〕が下記式(1),(2)を満たす請求項1に記載の現像剤回収容器のシール構造。
0.9A≦θA…(1)
A=180/n…(2)
(ただし、nは前記シート部材の枚数であり、2以上の自然数である。) - 前記中心軸線が延在する方向から見た場合に、前記複数のスリットが交差する交点は、前記開口部の中心軸線を中心とする直径DAの仮想円の内側に配置され、
前記直径DAが前記挿入部の外径DCの25%以下である請求項1又は2に記載の現像剤回収容器のシール構造。 - 前記シート部材の永久圧縮歪みは15%以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の現像剤回収容器のシール構造。
- 前記搬送部は、前記挿入部の外面の前記開口部に対応する位置に、全周に亘って形成される溝を有する請求項1〜4の何れか一項に記載の現像剤回収容器のシール構造。
- 前記搬送部は、前記挿入部の外面の前記開口部に対応する位置に、全周に亘って形成されるテーパを有し、
前記テーパは、前記挿入部の先端側に向かって縮径するように形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の現像剤回収容器のシール構造。 - トナーまたは現像剤を収容する現像剤回収容器の開口部を開閉するシール構造であって、
前記開口部は、前記トナーまたは前記現像剤を搬送する搬送部材の挿入部が挿入されて、前記搬送部材が接続され、
前記シール構造は、前記搬送部材が接続された状態において前記開口部に挿入された前記挿入部に密着すると共に、前記搬送部材が取り外された状態において前記開口部を閉じるシール部材を備え、
前記シール部材は、前記開口部の径方向に対向して、当該開口部の中心側に向かって張り出す一対のシート片を備えた複数のシート部材を有し、
前記一対のシート片は、互いの先端部において重なり合うラップ部を形成し、
前記複数のシート部材は、前記開口部の中心軸線が延在する方向に積層され、複数の前記ラップ部は、前記シート部材ごとに異なる方向に延在している現像剤回収容器のシール構造。 - 前記一対のシート片のうちの少なくとも一方の前記シート片の引っ張り強さは、7MPa以上である請求項7に記載の現像剤回収容器のシール構造。
- 前記シート片は、厚さ2mm以下であり伸縮性を有するゴム膜から成り、
前記中心軸線が延在する方向から見た場合に、隣り合う前記複数のラップ部が交差する角度のうち小さい方の角度θB〔deg〕が下記式(3),(4)を満たす請求項7又は8に記載の現像剤回収容器のシール構造。
0.9B≦θB…(3)
B=180/m…(4)
(ただし、mは前記シート部材の数であり、2以上の自然数である。) - 前記中心軸線が延在する方向から見た場合に、前記複数のラップ部が交差する交差部は、前記開口部の中心軸線を中心とする直径DBの仮想円の内側に配置され、
前記直径DBが前記挿入部の外径DCの25%以下である請求項7〜9の何れか一項に記載の現像剤回収容器のシール構造。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載のシール部材である第1のシール部材と、
請求項7〜10の何れか一項に記載のシール部材である第2のシール部材と、を備える現像剤回収容器のシール構造。 - 前記開口部を有し、前記トナーまたは前記現像剤が収容される収容部と、
前記開口部に装着された前記シール部材と、を備える、
請求項1〜11の何れか一項に記載のシール構造を有する現像剤回収容器。 - 静電像担持体を有し、前記静電像担持体の表面に静電像を現像するための現像装置と、
前記静電像担持体の表面に残留する前記トナーを除去するクリーニングユニットと、
前記クリーニングユニットで除去された前記トナーを搬送する前記搬送部材と、を備える、
請求項12に記載の現像剤回収容器を備えた画像形成装置。
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JP2016003598A JP2017125888A (ja) | 2016-01-12 | 2016-01-12 | 現像剤回収容器のシール構造、現像剤回収容器及び画像形成装置 |
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