JP2017125511A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの装着状態に拘わらずリップ本来の性能を発揮させることができるようにする。【解決手段】ハウジング102の回転する軸線xに沿って往復動可能に当該ハウジング102の内部に配置される環状のピストン本体10と、ピストン本体10の内周側端部に一体に結合され、ハウジング102の内周面102aに摺接するシールリップ21が設けられた環状のピストン付属環20と、ハウジング102とピストン本体10およびピストン付属環20との間に形成される環状の油圧室104と、ピストン本体10とピストン付属環20との結合部分に配置され、ピストン本体10とピストン付属環20とを結合する弾性体からなる結合部材17と、を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、密封装置に関し、特に、自動車等の車両用の自動変速機(AT(Automatic Transmission)やCVT(Continuously Variable Transmission)等)に装着されるボンデッドピストンシールに関する。
従来、自動車等の車両の自動変速機には、多板クラッチの締結に使用されるゴムリップ加橋接着タイプのボンデッドピストンシール(以下、これを「ピストン」ともいう。)が密封装置として用いられている(例えば、特許文献1を参照)。このピストンは、一般に自動変速機の内部において、多板クラッチを締結または解放させるための供給油圧に応じて駆動軸の軸方向に作動(往復動)する金属環である。
図6に示すように、ピストン100は金属環であり、自動変速機のクラッチハウジング(以下、これを「ハウジング」ともいう。)102の内部に装着されている。ハウジング102は、自動変速機の図示しない駆動軸と軸線xを中心として一体に回転するものである。ピストン100は、その外周側(軸線xから離間する方向)の先端部に、多板クラッチ110と対向配置されるように形成されたフランジ部101を有している。
ハウジング102とピストン100との間には油圧室104が形成されている。この油圧室104には、ハウジング102に形成された図示しないポートを介してATF(Automatic transmission fluid)等の作動油が供給される。
ピストン100の内周側(軸線xに近付く方向)の端部には、ハウジング102の内周面102aと摺接する環状のシールリップ106が加橋接着されている。ピストン100とハウジング102とが摺接する内周面102aの一部に形成された環状溝には、Oリング108が装着されている。したがって、ハウジング102の内周面102aとピストン100との間に形成された油圧室104は、シールリップ106およびOリング108によって密封されている。
油圧室104への作動油の供給油圧に応じて、ピストン100が軸線xに沿って多板クラッチ110へ近付くように押し下げられると、フランジ部101が多板クラッチ110を押圧し、これにより当該多板クラッチ110が締結される。油圧室104への供給油圧が解放されると、ピストン100は図示しないリターンスプリングの作用により多板クラッチ110から離れるように軸線xに沿って押し上げられ、多板クラッチ110の締結が解除される。
特開2003−56717号公報
ところで、リターンスプリングの偏荷重、ピストン100をハウジング102に取り付ける際の偏心(以下、これを「取付偏心」ともいう。)等の要因により、ピストン100がハウジング102の軸線xに対して偏心した状態のまま装着されてしまうことがある。このような装着状態では、ピストン100が軸線Xに沿って押し下げられ、または、押し上げられると、シールリップ106に過大な摩耗が発生してシール性が低下し、油圧室104から作動油が漏洩することがあった。
また、低温環境下においてはシールリップ106が硬化するので、ピストン100が軸線xに対して偏心した状態のまま装着されていると、ピストン100が軸線Xに沿って押し下げられ、または、押し上げられる際、シールリップ106に過大な負荷がかかって当該シールリップ106が破損してしまうことがあった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ピストンの装着状態に拘わらずリップ本来の性能を発揮させることができる密封装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、ハウジングの回転する軸線に沿って往復動可能に当該ハウジングの内部に配置される環状のピストン本体と、前記ピストン本体の内周側の端部に一体に結合され、前記ハウジングの内周面に摺接するシールリップが設けられた環状のピストン付属環と、前記ハウジングと前記ピストン本体および前記ピストン付属環との間に形成される環状の油圧室と、前記ピストン本体と前記ピストン付属環との結合部分に配置され、前記ピストン本体と前記ピストン付属環とを結合する弾性体からなる結合部材と、を備えるようにする。
本発明において、前記ピストン本体の内周側の端部には、孔部または突起部が形成され、前記ピストン付属環には、突起部または孔部が形成され、前記結合部材は、前記ピストン本体の前記孔部または前記突起部と、前記ピストン付属環の前記突起部または前記孔部との前記結合部分に配置されている。
本発明において、前記結合部材は、前記ピストン本体の内周側の端部の面と、前記ピストン付属環の面との間に挟まれた状態で配置されている。
本発明において、前記結合部材は、前記ピストン本体の内周側の端部と、前記ピストン付属環の外周側の端部との間に挟まれた状態で配置されている。
本発明によれば、ピストンの装着状態に拘わらずリップ本来の性能を発揮させることができる密封装置を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るピストンの構成を示す軸線に沿う断面における断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るピストンの組み付け前および組み付け後の構成を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るピストンの構成を示す軸線に沿う断面における断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るピストンの構成を示す軸線に沿う断面における断面図である。 本発明の第3の実施の形態に対応した他の実施の形態に係るピストンの構成を示す軸線に沿う断面における断面図である。 従来のピストンの構成を示す軸線に沿う断面における断面図である。
以下、本発明の第1乃至第3の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るピストンの概略構成を示す軸線に沿う部分断面図である。なお、図1は、便宜上、図6の左側半分だけを示している。図2は、本発明の第1の実施の形態に係るピストンの組み付け前および組み付け後の構成を示す側面図である。
第1の実施の形態において、ハウジング102の構成は従来と共通しており、従来のピストン100に代えて第1の実施の形態に係る新たな構成のピストン1をハウジング102の内部に装着している点が主に異なる。このピストン1は、ハウジング102との間に油圧室104を形成し、この油圧室104に供給される油圧に応じて多板クラッチ110の締結または解除を行うものである。
以下、説明の便宜上、軸線xと直交する方向(以下、これを「径方向」ともいう。)において軸線xから離れる方向(図1の矢印a方向)を外周側とし、軸線xに近付く方向(図1の矢印b方向)を内周側とする。また、軸線xに沿った方向において、ピストン1がハウジング2に近付く方向(図1の矢印c方向)を筐体側とし、軸線xに沿った方向において、ピストン1が多板クラッチ110に近付く方向(図1の矢印d方向)を多板クラッチ側とする。
図1および図2に示すように、密封装置としてのピストン1は、全体として断面略L字状の形状を有する環状の金属環であり、ハウジング102の内部に装着されている。ハウジング102は、自動変速機の図示しない駆動軸と軸線xを中心として一体に回転する。ピストン1に用いられる金属材料としては、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)等があり、当該ピストン1は例えばプレス加工や鍛造により製造される。
ピストン1は、ピストン本体10およびピストン付属環20を備えている。ピストン本体10は、ピストン1を構成する基幹部分であり、径方向の内周側(矢印b方向)から外周側(矢印a方向)へ延び、軸線xを中心とする板状の環状の部分である円環部11と、円筒部11の外周側(矢印a方向)の端部から多板クラッチ側(矢印d方向)に向かって延びる軸線xを中心とする板状の環状の部分である円筒部12と、円筒部12の多板クラッチ側(矢印d方向)の端部から外周側(矢印a方向)に向かって延びる軸線xを中心とする板状の環状の部分であるフランジ部13とを備えている。
ピストン本体10の円環部11は、径方向のほぼ中心に、筐体側(矢印c方向)に僅かに突出した環状の突出部11aを有している。この突出部11aは、ピストン1の軸線xに沿った動きに対し、ハウジング102の内周面102aに当接してストッパとして機能する部分である。
また、円環部11は、内周側(矢印b方向)の端部に、軸線xに沿った孔部としての貫通孔11h(図2(A))を有している。この貫通孔11hは、ピストン本体10に対するピストン付属環20の位置決め用の孔であり、円環部11の周方向に沿って等間隔で少なくとも3個形成されている。ただし、貫通孔11hの個数は3個に限るものではなく、それよりも多い個数形成されていてもよい。
この円環部11の貫通孔11hには、結合部材17がそれぞれ取り付けられる。結合部材17は、所定の内径h1の非貫通孔17hを有する有底円筒形状の弾性体からなる部材であり、ピストン本体10とピストン付属環20とが取り付けられる結合部分に配置されて両者の結合に用いられる。結合部材17の弾性体としては、例えば各種ゴム材があり、ゴム材としては、例えばニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムである。
なお、円環部11における内周側(矢印b方向)の端部の側面11bは、何処にも接触していないフリーな状態である。また、円環部11における内周側(矢印b方向)の端部の上面11cは、ピストン付属環20が載置される載置面となる。
円筒部12の外周側(矢印a方向)の外周面12aは、ハウジング102の内周面102aと軸線xに沿って摺動自在に接触される。円筒部12が接触するハウジング102の内周面102aに形成された環状溝には、Oリング108が取り付けられている。
フランジ部13は、ピストン1の軸線xに沿った動きに応じて、多層構造の多板クラッチ110を多板クラッチ側(矢印d方向)に向かって押圧する部分、または、多板クラッチ110から離れる部分であり、多板クラッチ110の締結または解放を行う。
ピストン付属環20は、径方向(矢印ab方向)に所定の幅を有する環状の金属環であり、ピストン本体10とは別部品として構成されている。ピストン付属環20に用いられる金属材料としては、ピストン本体10と同様に、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)等があり、当該ピストン付属環20についても例えばプレス加工や鍛造により製造される。
ピストン付属環20は、板状かつ環状の基部20a、当該基部20aにおける外周側(矢印a方向)の端部の多板クラッチ側(矢印d方向)の面に形成された突起部20b、および、基部20aの内周側(矢印b方向)の端部に固定されたシールリップ21を備えている。
突起部20bは、ピストン本体10に対するピストン付属環20の位置決め用の突起部であり、直径d1の円柱形状を有しており、結合部材17の非貫通孔17hと対向するように等間隔で同じ数だけ設けられている。突起部20bは、その直径d1が結合部材17の非貫通孔17hの内径h1と同じ大きさであり、かつ、その突起長さL1が結合部材17の非貫通孔17hの深さとほぼ同じである。突起部20bは、ピストン本体10の円環部11における端部の上面11cにピストン付属環20が載置されたとき、結合部材17の非貫通孔17hに係合される。
シールリップ21は、基部20aの内周側(矢印b方向)の端部を全体的に包み込むように加橋接着されている。シールリップ21は、基部20aの内周側(矢印b方向)の端部を筐体側(矢印c方向)および内周側(矢印b方向)から覆い、かつ内周側(矢印b方向)へ向かって延びた先端部を有する弾性体からなる部材である。すなわち、ピストン1のハウジング102に対する装着時、シールリップ21の先端部がハウジング102の内周面102aに沿って摺動するように当接される。
ピストン本体10とピストン付属環20との結合に際しては、円環部11の貫通孔11hに結合部材17が取り付けられた状態で、かつ、ピストン付属環20の突起部20bが結合部材17の非貫通孔17hに係合された状態で、ピストン本体10、結合部材17、および、ピストン付属環20が相互に加橋接着される。なお、ピストン本体10とピストン付属環20との結合に際しては、ピストン本体10の貫通孔11hにピストン付属環20を挿通させた状態で成形型に入れ、その後、成形型に結合部材17を成形するための樹脂を流し込み、その状態で加熱することにより、ピストン本体10とピストン付属環20とを結合することも可能である。
このようにピストン本体10とピストン付属環20とが結合部材17を介して一体に結合されたことによりピストン1が形成され、このピストン1がハウジング102の内部に装着された際、ピストン1とハウジング102の内周面102との間に油圧室104が構築される。ピストン1とハウジング102との間の油圧室104の密封状態は、Oリング108およびシールリップ21により保持されている。
以上の構成において、ハウジング102の内部に装着されたピストン1は、リターンスプリングの偏荷重、ピストン1をクラッチハウジング102に取り付ける際の取付偏心等により、ピストン1が軸線xに対して偏心した状態のまま装着されてしまうことがある。
しかしながら、ピストン1は、ハウジング102の内部に装着された際、当該ピストン1の軸中心とハウジング102の軸線xとが偏心していても、結合部材17の弾性力により当該偏心を吸収することができるので、ピストン付属環20におけるシールリップ21のハウジング102の内周面102aに対する当接度合いを円周方向にわたって均等化することができる。これにより、ピストン1が軸線Xに沿って押し下げられ、または、押し上げられたときであっても、シールリップ21に過大な摩耗が発生することを未然に防止することができ、かくして、油圧室104から作動油が漏洩したり、シールリップ21が破損することを予め防止することができる。
また、ピストン本体10の軸線xに最も近い円環部11の内周側(矢印b方向)の端部の領域において、ピストン1の偏心を結合部材17により吸収するようにしたことにより、ハウジング102の所定回転数以上の高速回転時、ピストン付属環20に遠心力が殆ど影響しない円環部11の内周側(矢印b方向)の端部の領域で効果的に偏心を吸収することができる。
以上の構成によれば、ピストン1は、ハウジング102に対する装着状態に拘わらずシールリップ21の本来の性能を確実に発揮させることができる。
なお、第1の実施の形態においては、ピストン1の円環部11に孔部としての貫通孔11hを設け、ピストン付属環20に突起部20bを設けるようにした場合について述べたが、本発明にこれに限らず、ピストン1の円環部11に突起部を設け、ピストン付属環20に孔部としての貫通孔を設けるようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態に係るピストンについて説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態に係るピストン50の概略構成を示すための軸線xに沿う断面における一部拡大図である。なお、第2の実施の形態において、図1および図2に示された第1の実施の形態と共通のシールリップ21には同一の符号を用い、共通の構成および作用効果についての説明は省略する。
第2の実施の形態におけるピストン50は、第1の実施の形態におけるピストン本体10の円環部11、ピストン付属環20および結合部材17に代えて、円環部51、ピストン付属環52および結合部材55を用いた点が大きな相違点である。円環部51は、その内周側(矢印b方向)の端部に貫通孔が設けられておらず、結合部材55を載置するための面51cを有している。結合部材55は、所定幅および所定高さを有する環状の弾性体であり、その弾性体の種類については第1の実施の形態における結合部材17と同様である。ピストン付属環52は、内周側(矢印b方向)の端部にシールリップ21が固定されている。
ピストン本体10の円環部51とピストン付属環52との結合に際しては、円環部51の内周側(矢印b方向)の端部の面51cに結合部材55が載置された状態で、かつ、結合部材55の上にピストン付属環52の外周側(矢印a方向)の端部の多板クラッチ側(矢印d方向)の面が載置された状態で、円環部51、結合部材55、および、ピストン付属環52が相互に加橋接着される。これにより、円環部51とピストン付属環52とが結合部材55を介して一体化されたピストン50が形成される。
このピストン50において、当該ピストン50の軸中心とハウジング102の軸線xとが偏心していても、結合部材55の弾性力により偏心を吸収することができるので、ピストン付属環52におけるシールリップ21のハウジング102の内周面102aに対する当接度合いを均等化することができる。かくして、ピストン50は、ハウジング102に対する装着状態に拘わらずシールリップ21の本来の性能を確実に発揮させることができる。
なお、ピストン50は、第1の実施の形態におけるピストン1のように、位置決め用にピストン本体10における円環部11の貫通孔11h、ピストン付属環20の突起部20bを設ける必要がないので、円環部51およびピストン付属環52に対する加工性を向上させるとともに、円環部51に対するピストン付属環52の取付性を容易化することができる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態に係るピストンについて説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態に係るピストン60の概略構成を示すための軸線xに沿う断面における一部拡大図である。図5は、本発明の第3の実施の形態に係るピストン60の他の実施の形態に係るピストン70の概略構成を示すための軸線xに沿う断面における一部拡大図である。なお、第3の実施の形態において、図1および図2に示された第1の実施の形態と共通のシールリップ21には同一の符号を用い、共通の構成および作用効果についての説明は省略する。
第3の実施の形態におけるピストン60は、第1の実施の形態におけるピストン本体10の円環部11、ピストン付属環20および結合部材17に代えて、円環部61、ピストン付属環62および結合部材65を用いた点が大きな相違点である。円環部61は、第2の実施の形態における円環部51と同一構成である。
結合部材65は、円環部61の内周側(矢印b方向)の端部と、ピストン付属環62の外周側(矢印a方向)の端部とを結合する環状の弾性体であり、その弾性体の種類については第1の実施の形態における結合部材17と同様である。結合部材65は、主に、基部65aと、外周側フランジ部65fa、内周側フランジ部65fbとを備えている。基部65aは、円環部61の内周側(矢印b方向)の端部と、ピストン付属環62の外周側(矢印a方向)の端部とを結合する部分である。外周側フランジ部65fa、内周側フランジ部65fbは、基部65aにおける筐体側(矢印c方向)の端部および多板クラッチ側(矢印d方向)の端部から外周側(矢印a方向)および内周側(矢印b方向)にそれぞれ突出したフランジ部分である。
ピストン本体10の円環部61とピストン付属環62との結合に際しては、円環部51の内周側(矢印b方向)の端部とピストン付属環62の外周側(矢印a方向)の端部を互いに対向配置した状態で、結合部材65を間に挟み付けた状態で両者が相互に加橋接着される。これにより、円環部61とピストン付属環62とが結合部材65を介して一体化されたピストン60が形成される。
このようにピストン60の外周側フランジ部65faおよび内周側フランジ部65fbのフランジ部分は、円環部61の内周側(矢印b方向)の端部およびピストン付属環62の外周側(矢印a方向)の端部を筐体側(矢印c方向)および多板クラッチ側(矢印d方向)から挟み付けた状態で加橋接着されている。このため、基部65aによる円環部61とピストン付属環62との連結状態を強化するとともに、円環部61とピストン付属環62とを軸線x方向に互いにずらすことなく結合することを可能とする。
このピストン60において、当該ピストン60の軸中心とハウジング102の軸線xとが偏心していても、結合部材65の弾性力により偏心を吸収することができるので、ピストン付属環62におけるシールリップ21のハウジング102の内周面102aに対する当接度合いを均等化することができる。かくして、ピストン60は、ハウジング102に対する装着状態に拘わらずシールリップ21の本来の性能を確実に発揮させることができる。
なお、ピストン60は、第1の実施の形態におけるピストン1のように、位置決め用にピストン本体10における円環部11の貫通孔11h、ピストン付属環20の突起部20bを設ける必要がないので、円環部61およびピストン付属環62に対する加工性を向上させるとともに、円環部61に対するピストン付属環62の取付性を容易化することができる。
さらに、ピストン60は、結合部材65の外周側フランジ部65faおよび内周側フランジ部65fbによって、円環部61とピストン付属環62とを軸線x方向に互いにずらすことなく結合することができるので軸線x方向に対して大型化することを防止することができる。
なお、第3の実施の形態においては、外周側フランジ部65faおよび内周側フランジ部65fbを有する結合部材65を用いて円環部61とピストン付属環62とを一体化させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図5に示すように、外周側フランジ部65faおよび内周側フランジ部65fbを有さない基部75aだけからなる結合部材75を用いて、円環部61とピストン付属環62とを軸線x方向に互いにずらすことない状態で両者を一体に加橋接着することにより、円環部61とピストン付属環62とを一体化させるようにしてもよい。
<他の実施の形態>
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記第1乃至第3の実施の形態に係るピストン1、50、60、70に限定されるものではなく、本発明の概念および特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題および効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
また、本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ピストン1をボンデッドピストンシールに適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、従来型のキャンセラーの存在しない通常のピストンシールに適用するようにしてもよい。
さらに、本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ハウジング102の内周面102aと円筒部12の外周面12aとをOリング108により密封するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、円筒部12の筐体側(矢印c方向)の端部に外周側(矢印a方向)に延びるシールリップを加橋接着し、このシールリップによりハウジング102の内周面102aと円筒部12の外周面12aとを密封するようにしてもよい。
本願発明の密封装置は、自動車等の車両およびその補機、一般産業機械、建設機械等においてピストンの動きを安定させる種々の分野において利用することが可能である。
1、50、60、70、100 密封装置
10 ピストン本体
11、51、61、71 円環部
11a 突出部
11b 端部側面
11c 端部上面
12 円筒部
13、101 フランジ部
17、55、65、75 結合部材
20、52、62、72 ピストン付属環
20a 基部
20b 突起部
21、106 シールリップ
102 ハウジング
102a 内周面
104 油圧室
108 Oリング
110 多板クラッチ
x 軸線

Claims (4)

  1. ハウジングの回転する軸線に沿って往復動可能に当該ハウジングの内部に配置される環状のピストン本体と、
    前記ピストン本体の内周側の端部に一体に結合され、前記ハウジングの内周面に摺接するシールリップが設けられた環状のピストン付属環と、
    前記ハウジングと前記ピストン本体および前記ピストン付属環との間に形成される環状の油圧室と、
    前記ピストン本体と前記ピストン付属環との結合部分に配置され、前記ピストン本体と前記ピストン付属環とを結合する弾性体からなる結合部材と
    を備えることを特徴とする密封装置。
  2. 前記ピストン本体の内周側の端部には、孔部または突起部が形成され、
    前記ピストン付属環には、突起部または孔部が形成され、
    前記結合部材は、前記ピストン本体の前記孔部または前記突起部と、前記ピストン付属環の前記突起部または前記孔部との前記結合部分に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記結合部材は、前記ピストン本体の内周側の端部の面と、前記ピストン付属環の面との間に挟まれた状態で配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  4. 前記結合部材は、前記ピストン本体の内周側の端部と、前記ピストン付属環の外周側の端部との間に挟まれた状態で配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
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