JP2015001246A - 密封装置 - Google Patents

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健 渡邉
信行 江口
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Abstract

【課題】外周部材200からの離脱を防止すると共に、外部空間Bからのダスト等の浸入を許容することなく内側の空間Sの蓄圧を開放することの可能な密封装置1を提供する。
【解決手段】軸方向へ相対運動可能な外周部材200と内周部材300のうちの一方の部材に装着され、外環11及びこの外環11に一体に設けられたシールリップ12,13を有する密封装置本体10と、外環11に開設された結合部材挿通孔11cに挿通されて密封装置本体10を前記一方の部材に結合する結合部材30と、密封装置本体10と結合部材30側の端面32aとの間に介在され放圧路21を有するスペーサ20を備え、前記端面32aに密接され放圧路21側の流体圧力が外部空間Bより所定以上高圧となったときに端面32aから開いて前記圧力を外部空間Bへ開放するチェックリップ16が、スペーサ20の外周に位置して設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば油圧シリンダ装置の往復動ロッド等、機器の往復動部分のダストシール手段として用いられる密封装置に関するものである。
図6は、従来の密封装置をダストシールとして採用した油圧シリンダ装置のロッドシールシステムを示すものである。このロッドシールシステム100は、油圧シリンダ装置のシリンダ200と、その内周に挿通され軸方向往復動するロッド300との間をシールするものであって、シリンダ200内の作動油の漏れを防止するUパッキンからなるメインシール110と、このメインシール110の内側(シリンダ200内の油圧室A側)に配置されて油圧室Aからの油圧がメインシール110に直接作用しないようにするバッファリング120と、メインシール110の外側に配置されて外部空間Bからの泥水やダストの浸入を防止するダストシールとしての密封装置130を備えている。そしてこれらメインシール110、バッファリング120、ダストシールとしての密封装置130はそれぞれ、シリンダ200の内周面に形成した環状溝201〜203に保持されると共に、ロッド300の外周面に摺動可能に密接されている。
ダストシールとしての密封装置130は、図7にも示すように、シリンダ200の環状溝203の内周面に圧入嵌着された金属製の外環131に、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)により一体に成形されたオイルリップ132とダストリップ133を備え、このオイルリップ132及びダストリップ133がロッド300の外周面に摺動可能に密接されている(例えば下記の特許文献参照)。
特開2006−29518号公報
図7に示すような従来の密封装置130は、金属製の外環131がシリンダ200の環状溝203の内周面203aに対して張り代をもち、この張り代によって、外部空間Bの泥水やダストが環状溝203の内周面203aと外環131との間から浸入するのを防止し、かつ環状溝203からの密封装置130の離脱を防いでいる。しかしながら張り代を有することによって、環状溝203への密封装置130の組み込み(挿入)には大きな力が必要であり、人間の手で直接挿入することは困難である。しかも、環状溝203へ斜めに挿入されてしまうおそれがあり、そのような場合、外環131の変形によって離脱しやすくなってしまうため、組み込み作業は慎重に行わなければならない。
また、この種のロッドシールシステム100では、油圧室Aからバッファリング120を通過してメインシール110を僅かながら漏れた作動油の一部が、メインシール110とダストシールとしての密封装置130との間の密閉空間Sに溜まって蓄圧Pが発生することがある。そして環状溝203に対する密封装置130の固定力を、外環131の張り代のみに依存しているものでは、上述のような蓄圧Pによって、密封装置130が環状溝203から離脱してしまうおそれがある。このような離脱を防止するには、外環131の張り代を大きくすることが有効であるが、この場合は環状溝203へ組み込む際の挿入抵抗も大きくなることから、組み込み作業が一層困難になる問題がある。
一方、油圧室Aから作動油の一部がバッファリング120を通過してメインシール110から密閉空間Sへ漏れたとしても、この漏油が空間Sに溜まって蓄圧Pが発生することのないようにするには、図7に示すように密封装置130のオイルリップ132に小孔132aを開設することによって、蓄圧Pを、ダストリップ133の内周を通過させて外部空間Bへ開放することも考えられるが、外部ダスト環境が厳しい条件では、外部空間Bからのダスト等が小孔132aを通じて内部へ浸入し、メインシール110やバッファリング120の摺動面に介入して油漏れを増大させる原因となるおそれがある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、取付相手部材からの離脱を防止すると共に、外部空間からのダスト等の浸入を許容することなく内側の空間の蓄圧を開放することの可能な密封装置を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、互いに同心的に配置されて軸方向へ相対運動可能な外周部材と内周部材のうちの一方の部材に装着され、外環及びこの外環に一体に設けられて前記外周部材と内周部材のうちの他方の部材に摺動可能に密接されるシールリップを有する密封装置本体と、前記外環に開設された結合部材挿通孔に挿通されて前記密封装置本体を前記一方の部材に結合する結合部材と、前記密封装置本体と前記結合部材側の端面との間に介在され径方向へ貫通した放圧路を有するスペーサを備え、前記密封装置本体に、前記結合部材側の端面に密接され前記放圧路側の流体圧力が外部空間より所定以上高圧となったときに前記結合部材側の端面から開いて前記圧力を前記外部空間へ開放するチェックリップが、前記スペーサの外周に位置して設けられたものである。
請求項2の発明に係る密封装置は、請求項1に記載された構成において、外環が筒状部を有し、この筒状部の先端に、外周部材と内周部材のうちの一方の部材に結合部材の結合力により圧縮状態で密接される固定シール部が一体に設けられたものである。
請求項3の発明に係る密封装置は、請求項1又は2に記載された構成において、外周部材と内周部材のうちの一方の部材に、外環をこの一方の部材と同心的に嵌合可能な環状凹部が形成されたものである。
請求項1の発明に係る密封装置によれば、外環にシールリップを一体に備える密封装置本体が、外周部材と内周部材のうちの一方の部材に結合部材によって結合されるので、前記一方の部材からの密封装置本体の離脱が確実に防止される。また、この密封装置本体の内側空間の圧力は前記外環の結合孔及びスペーサと前記結合部材との間の隙間から前記スペーサに形成された放圧路を通じてチェックリップの内周に達しており、この圧力が外部空間よりも所定以上に高圧になると、前記チェックリップが前記結合部材側の端面から開いて前記圧力を外部空間へ開放するので、蓄圧が防止される。
請求項2の発明に係る密封装置によれば、請求項1の発明による効果に加え、密封装置本体における外環の筒状部の先端に一体に設けられた固定シール部が、外周部材と内周部材のうちの一方の部材に、結合部材の結合力により圧縮状態で密接されるので、外環と前記一方の部材との間からの外部ダスト等の浸入が確実に防止される。
請求項3の発明に係る密封装置によれば、請求項1又は2の発明による効果に加え、周部材と内周部材のうちの一方の部材に形成された環状凹部によって、密封装置本体をこの一方の部材に同心的に位置決めされるので、取付作業を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置をダストシールとして採用した油圧シリンダ装置のロッドシールシステムを、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置におけるスペーサを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置の作用を示す説明図である。 従来の密封装置をダストシールとして採用した油圧シリンダ装置のロッドシールシステムを、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。 従来の密封装置を、軸心Oを通る平面で切断して示す半断面図である。
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。まず図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置1をダストシールとして採用した油圧シリンダ装置のロッドシールシステムを示すものである。
このロッドシールシステムは、油圧シリンダ装置のシリンダ200と、その端部内周の軸孔204に挿通され、内端近傍に油圧によりシリンダ200の内周を軸方向往復動する不図示のピストンが取り付けられたロッド300との間をシールするものであって、シリンダ200内の作動油の漏れを防止するメインシール110と、このメインシール110の内側(シリンダ200内の油圧室A側)に配置されたバッファリング120と、メインシール110の外側に配置されたダストシールとしての本発明の密封装置1を備えている。そしてこれらメインシール110、バッファリング120、ダストシールとしての密封装置1はそれぞれ、シリンダ200の内周面に形成した環状溝201,202に保持されると共に、ロッド300の外周面に摺動可能に密接されている。なお、シリンダ200は、請求項1に記載された外周部材に相当するものであり、ロッド300は、請求項1に記載された内周部材に相当するものである。
図1に示すロッドシールシステムにおいて、メインシール110は、油圧室Aの作動油が外部へ漏れるのを阻止する内周リップ111a及び外周リップ111bを有し、これらのリップ111a,111bが油圧室A側を向くように環状溝201に装着され、油圧室Aの油圧を受けて内周リップ111aがロッド300の外周面に摺動可能に密接されると共に、外周リップ111bが環状溝201の底面(内周面)に密接されることによって、断面略U字状のゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)製のUパッキン111と、このUパッキン111をパッキン装着溝111における低圧側で支承する硬質の合成樹脂材料製のバックアップリング112とで構成される。
バッファリング120は、油圧室Aの油圧によるメインシール110の負荷を緩和し、かつ高温の作動油がメインシール110側へ直接接触しないようにして、メインシール110の耐久性を向上させるために配置されたものであって、内周リップ部121a及び外周リップ部121bを有し、これらのリップ121a,121bが油圧室A側を向くように環状溝202に装着され、油圧室Aの油圧を受けて内周リップ121aがロッド300の外周面に摺動可能に密接されると共に、外周リップ121bが環状溝202の底面(内周面)に密接されるUパッキン121と、このUパッキン121の背面部の内周に嵌め込まれた硬質の合成樹脂材料製のバックアップリング122とから構成される。
そして、ダストシールとしての本発明の密封装置1は、図2及び図3に一層明確に示すように、外環11及びこの外環11に一体に設けられてロッド300の外周面に摺動可能に密接されるオイルリップ12及びダストリップ13を有する密封装置本体10と、スペーサ20と、密封装置本体10をシリンダ200に結合するボルト30とを備える。なお、ボルト30は、請求項1に記載された結合部材に相当するものであり、オイルリップ12及びダストリップ13は、請求項1に記載されたシールリップに相当するものである。
密封装置本体10における外環11は、鋼板などの金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作されたものであって、軸心Oを通る平面で切断した断面形状(図示の断面形状)が略L字形をなし、すなわち円盤状のフランジ部11aと、このフランジ部11aの外径端からシリンダ200側となる方向へ屈曲して延びる筒状部11bからなる。また、フランジ部11aには、円周方向所定の位相間隔で複数のボルト挿通孔11cが開設されている。なお、ボルト挿通孔11cは、請求項1に記載された結合部材挿通孔に相当するものである。
密封装置本体10におけるオイルリップ12及びダストリップ13は、外環11のフランジ部11aの内径部にゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)で一体に成形されたものであって、オイルリップ12はシリンダ200側へ向けて小径になる円錐筒状に形成され、ダストリップ13は、シリンダ200と反対側(外部空間B側)へ向けて小径になる円錐筒状に形成され、ロッド300の外周面に対して適当な締め代をもっている。また、ロッド300の外周面との摺動面となる領域には、円周方向へ連続した所要数の潤滑溝12a,13aが形成されている。
オイルリップ12及びダストリップ13の根元からは、このオイルリップ12及びダストリップ13から連続したゴム状弾性材料からなる被覆層14が延びていて、外環11の表面のうちボルト挿通孔11cの開口部を除く表面全体を覆うように一体に設けられている。そしてこの被覆層14のうち、外環11の筒状部11bの先端を覆う部分は、シリンダ200の外端面に圧縮状態で密接される固定シール部15となっており、外環11のフランジ部11aの外側面を覆う部分には、ボルト挿通孔11cの外周に位置して先端側が大径となる円錐筒状のチェックリップ16が形成されている。
スペーサ20は、硬質の合成樹脂又は金属等からなるものであって、図4に示すように環状をなし、内径が外環11のボルト挿通孔11cと略同径であると共に、外環11のボルト挿通孔11cに沿って被覆層14に形成した穴部14aに挿入可能となるように、外径がチェックリップ16の根元の内径(被覆層14の穴部14aの内径)と略同径に形成されている。また、このスペーサ20の軸方向の高さh2は、その外周側に位置するチェックリップ16の周囲の被覆層14の厚さtより大きく、被覆層14の穴部14aに露出した外環11のフランジ部11aの外側面からチェックリップ16の先端までの高さh1よりも僅かに小さいものとなっている。
スペーサ20における外環11のフランジ部11aと反対側となる端面には、径方向へ貫通した所要数の放圧溝21が形成されている。この放圧溝21は、請求項1に記載された放圧路に相当するものである。なお、放圧溝21は誤組み込みを防止するためにスペーサ20の両端面に形成してもよい。
ボルト30は、外周に螺子溝が形成された軸部31a及びそれよりも大径の頭部31bを有するボルト本体31と、前記軸部31aに外挿すると共に頭部31bに当接させたワッシャ(平ワッシャ)32からなるものである。ワッシャ32におけるボルト本体31の頭部31bと反対側を向いた端面32aは、請求項1に記載された結合部材側の端面に相当するもので、この端面32aにはチェックリップ16の先端部が密接されている。
シリンダ200の外端面には、ロッド300が挿通される軸孔204の周りに円周方向所定の位相間隔で複数の螺子孔205が設けられている。そして密封装置本体10における外環11のフランジ部11aのボルト挿通孔11cは、シリンダ200の螺子孔205と対応する位置関係で開設されたものである。また、シリンダ200の外端面における螺子孔205の開設位置より外周側には、固定シール部15(被覆層14)で覆われた外環11の筒状部11bの先端部を密嵌又は遊嵌可能な環状凹部206が軸孔204と同心に形成されている。
以上の構成を備える密封装置1において、密封装置本体10は、ボルト30におけるボルト本体31の軸部31aを、ワッシャ32、スペーサ20及び外環11のボルト挿通孔11cを挿通して、シリンダ200の外端面における螺子孔205にねじ込むことにより、シリンダ200の外端面に取り付けられる。またこのとき、固定シール部15(被覆層14)で覆われた外環11の筒状部11bの先端部をシリンダ200の外端面における環状凹部206に嵌め込むことによって、あらかじめ密封装置本体10をシリンダ200と同心に位置決めしておくことができる。そしてこの密封装置本体10の固定は、外環11の張り代に依存するものではないため、環状凹部206に対する張り代を設定する必要もない。したがって、取付作業を容易に行うことができる。
図2に示す装着状態では、ボルト本体31の頭部31b、ワッシャ32、スペーサ20及び密封装置本体10における被覆層14の穴部14aに露出した外環11のフランジ部11aが、互いに圧接状態となっており、外環11のフランジ部11aとワッシャ32の間に介在するスペーサ20は、その軸方向の高さh2が、外環11のフランジ部11aの外側面からチェックリップ16の先端までの高さh1よりも僅かに小さいため、チェックリップ16の先端部が、ワッシャ32の端面32aに適当な面圧で密接されている。
すなわち、外環11のフランジ部11aとワッシャ32との対向距離が、スペーサ20によってその軸方向高さh2に規定されるため、ワッシャ32の端面32aに対するチェックリップ16の接触圧、言い換えれば空間Sの内圧によって前記端面32aから開く時の前記内圧の値が一定の値に規定される。
そしてこの密封装置1は、先に説明したように、図1に示すロッドシールシステムにおいてダストシールとして機能するもので、すなわちシリンダ200側を向いたオイルリップ12が、ロッド300の外周面に摺動可能に密接されることによって、メインシール110側からの漏油をシールするものであり、シリンダ200と反対側(外部空間B側)を向いたダストリップ13が、ロッド300の外周面に摺動可能に密接されることによって、外部空間Bからの泥水やダストの浸入を防止するものである。
また、密封装置本体10における被覆層14のうち、外環11の筒状部11bの先端部を覆っている固定シール部15が、ボルト30(ボルト本体31)の緊結力によって圧縮状態でシリンダ200の外端面に密接されているので、外環11の筒状部11bの先端部とシリンダ200の外端面との間から外部空間Bのダストや泥水等が浸入するのを確実に防止することができる。
ここで、図1に示すロッドシールシステムでは、ロッド300の軸方向往復動作に伴って、油圧室Aからバッファリング120及びメインシール110とロッド300の外周面との摺動部を僅かながら漏れた作動油の一部は、メインシール110とダストシールとしての密封装置1との間の密閉空間Sに溜まる。そして、このような漏油により密閉空間Sに蓄積される圧力は、密封装置本体10における外環11のボルト挿通孔11c及びスペーサ20とその内周に挿通されたボルト本体31の軸部31aとの間の隙間、及びスペーサ20の放圧溝21を通じて、チェックリップ16の先端部とワッシャ32の端面32aとの密接部の内周に達している。
そして図5に示すように、密閉空間Sに蓄積される圧力(蓄圧)Pが、外部空間B(大気圧)より所定以上高圧になった時点で、その差圧によってチェックリップ16の先端部がワッシャ32の端面32aから開くので、前記蓄圧Pが外部空間Bへ開放される。
このため、蓄圧Pが所定以上高圧になることはなく、蓄圧Pによってロッド300の外周面へのオイルリップ12の摺動面圧が増大して過大な摩擦抵抗を生じるようなことを有効に防止できる。しかも上述のように、チェックリップ16は密閉空間S内の圧力が外部空間Bより所定以上高圧になった時にのみワッシャ32の端面32aから開いて外部空間Bへの圧力放出の流れのみを許容する逆止シール機能を有するものであるため、外部空間Bからのダストや泥水等の浸入は、有効に遮断される。
なお、図示の実施の形態では、チェックリップ16をワッシャ32の端面32aに密接させた構成としたが、ワッシャ32を設けない場合はボルト本体31の頭部31bの端面に密接させた構成とすることもできる。
また、図示の実施の形態は、本発明に係る密封装置を油圧シリンダ装置のロッドシールシステムにおけるダストシールとして適用したものであるが、本発明はこれに限らず、内部空間に蓄圧が発生するおそれのあるオイルシールなど、他の密封装置にも適用することができる。
1 密封装置
10 密封装置本体
11 外環
11c ボルト挿通孔(結合部材挿通孔)
12 オイルリップ(シールリップ)
13 ダストリップ(シールリップ)
14 被覆層
15 固定シール部
16 チェックリップ
20 スペーサ
21 放圧溝(放圧路)
30 ボルト(結合部材)
31 ボルト本体
32 ワッシャ
32a 端面(結合部材側の端面)
200 シリンダ(外周部材)
206 環状凹部
300 ロッド(内周部材)
A 油圧室
B 外部空間
S 密閉空間

Claims (3)

  1. 互いに同心的に配置されて軸方向へ相対運動可能な外周部材と内周部材のうちの一方の部材に装着され、外環及びこの外環に一体に設けられて前記外周部材と内周部材のうちの他方の部材に摺動可能に密接されるシールリップを有する密封装置本体と、前記外環に開設された結合部材挿通孔に挿通されて前記密封装置本体を前記一方の部材に結合する結合部材と、前記密封装置本体と前記結合部材側の端面との間に介在され径方向へ貫通した放圧路を有するスペーサを備え、前記密封装置本体に、前記結合部材側の端面に密接され前記放圧路側の流体圧力が外部空間より所定以上高圧となったときに前記結合部材側の端面から開いて前記圧力を前記外部空間へ開放するチェックリップが、前記スペーサの外周に位置して設けられたことを特徴とする密封装置。
  2. 外環が筒状部を有し、この筒状部の先端に、外周部材と内周部材のうちの一方の部材に結合部材の結合力により圧縮状態で密接される固定シール部が一体に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 外周部材と内周部材のうちの一方の部材に、外環をこの一方の部材と同心的に嵌合可能な環状凹部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の密封装置。
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