JP2017124983A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】水に可溶であり、適用部位への付着性に優れ、適用部位の機能・特性を改善・保護又は補修することができる化粧料を提供する。
【解決手段】本発明の化粧料は、ケラチン等の水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合(−S−S−)の一部又は全部が、アミノエチルジスルフィド基(−S−S−CH2−CHR−NH2;式中、RはH、COOH、OH、NH2、又はCH3である。)に変換されたタンパク質を有効量含有する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の化粧料は、ケラチン等の水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合(−S−S−)の一部又は全部が、アミノエチルジスルフィド基(−S−S−CH2−CHR−NH2;式中、RはH、COOH、OH、NH2、又はCH3である。)に変換されたタンパク質を有効量含有する。
【選択図】なし
Description
本発明は化粧料に関し、更に詳しくは、水に可溶であり、適用部位への付着性に優れ、適用部位の機能・特性を改善・保護又は補修することができる化粧料に関する。
化粧料は、単に外観を美しく整えるだけでなく、適用部位を保護するため、あるいは適用部位における機能・特性を改善又は補修するために用いられることがある。このような化粧料に含まれる成分として、タンパク質は従来から知られている。例えば、毛髪等に含まれるタンパク質であるケラチンは、皮膚及び毛髪に対してなじみやすく、皮膚及び毛髪の保湿、感触改良、及び肌荒れ防止に有効であることが知られている。タンパク質の種類・構造・性質は様々であり、その中には、ケラチン等のように、分子内又は分子間でジスルフィド結合(−S−S−)を形成しているタンパク質がある。
化粧品成分は水溶性であることが求められるところ、通常、このようなジスルフィド結合を有するタンパク質は水不溶性である。よって、従来から、かかるジスルフィド結合を還元してチオール基(−SH)又はその誘導基とすることにより、ジスルフィド結合を開裂して可溶化することが行われている。例えば、特許文献1には、−SS−(CH2)nCOO−を側鎖基として備えるペプチドが配合されたヘアケア剤が記載されている。特許文献2には、水に不溶なタンパク質のジスルフィド結合をチオール基に還元し、その一部又は全部をカルボキシメチルジルスフィド基(−SSCH2COOH)とすることにより得られる可溶化タンパク質が記載されている。
しかし、化粧料の成分として使用する場合、単に水に可溶であるだけでなく、適用部位(例えば、皮膚及び毛髪)における付着性に優れることも求められる。一方、特許文献2記載の可溶化タンパク質では、−COOHを側鎖に有することから、水溶性は向上する反面、毛髪には付着しにくいという問題がある。
本発明は、水に可溶であり、適用部位への付着性に優れ、適用部位の機能・特性を改善・保護又は補修することができる化粧料を提供することを目的とする。
本発明の化粧料は、水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合(−S−S−)の一部又は全部が、アミノエチルジスルフィド基(−S−S−CH2−CHR−NH2;式中、RはH、COOH、OH、NH2、又はCH3である。)に変換されたタンパク質(以下、「変換タンパク質」という。)を有効量含有する。
本発明の化粧料は、可溶性に優れた変換タンパク質を含有することから、化粧品成分として好適に使用することができる。また、本発明の化粧料は、皮膚及び毛髪等の適用部位への付着性に優れていることから、適用部位の保護若しくは補修又は適用部位における機能若しくは特性を改善することができる
前記水不溶性タンパク質は、ジスルフィド結合を含む限り、その種類、由来及び構造に特に限定はない。前記水不溶性タンパク質として具体的には、例えば、ケラチン、カゼイン、コラーゲン、エラスチン、大豆タンパク質が挙げられる。前記水不溶性タンパク質として、精製・単離された該タンパク質を用いてもよく、あるいは該タンパク質を含む天然成分を用いてもよい。該天然成分として、例えば、ケラチンを含むヒト及び鳥獣の毛(人毛、羊毛、羽毛)、角、及び爪が挙げられる。
前記ジスルフィド結合は、1つのタンパク質分子内で形成されていてもよく、あるいは2以上のタンパク質分子間で形成されていてもよい。
本発明では、水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合の一部又は全部が、アミノエチルジスルフィド基(−S−S−CH2−CHR−NH2)に変換されている。上記のように、本発明では、水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合の一部がアミノエチルジスルフィド基に変換されていてもよい。よって、前記変換タンパク質には、未変換のジスルフィド結合が残存していてもよく、あるいはジスルフィド結合が開裂して形成されたチオール基を含んでいてもよい。
この変換の具体的方法には特に限定はない。該変換は通常、ジスルフィド結合とアミノエタンチオール類(H2N−CHR−CH2−SH)とを反応させることにより行われる。該変換は、ジスルフィド結合から直接行ってもよく、あるいは、ジスルフィド結合を還元剤によりチオール基に還元した後、該チオール基とアミノエタンチオール類とを反応させることにより行ってもよい。この場合、前記還元剤には特に限定はない。該還元剤としては、公知の還元剤、例えばチオグリコール酸又はその塩等のメルカプトアルキルカルボン酸及びその塩を用いることができる。
アミノエタンチオール類の量その他反応条件によっては、ジスルフィド結合のうち、一方がアミノエタンチオール類により変換され、他方がチオール基に変換する場合(下記式(1))と、両方がアミノエタンチオール類により変換される場合(下記式(2))がある。本発明における「変換」には、このいずれも含まれる。尚、下記式(1)及び(2)中、「Cys」は、前記水不溶性タンパク質に含まれるシステイン残基を意味する。
(化1)
Cys−S−S−Csy + H2N−CHR−CH2−SH
→ Cys−S−S−CH2−CHR−NH2 + Cys−SH (1)
(化2)
Cys−S−S−Csy + H2N−CHR−CH2−SH
→2 Csy−S−S−CH2−CHR−NH2 (2)
Cys−S−S−Csy + H2N−CHR−CH2−SH
→ Cys−S−S−CH2−CHR−NH2 + Cys−SH (1)
(化2)
Cys−S−S−Csy + H2N−CHR−CH2−SH
→2 Csy−S−S−CH2−CHR−NH2 (2)
前記アミノエチルジスルフィド基及び前記アミノエタンチオール類において、式中の「R」はH、COOH、OH、NH2又はCH3である。前記RがH又はCOOHであると、毛髪や皮膚のケラチンへの接着性及び可溶性の点で好ましい。また、前記アミノエタンチオール類は、H2N−CHR−CH2−SHの塩でもよい。
前記変換タンパク質は、必要に応じて他の処理を行ってもよい。例えば、分子量及び分子サイズを低下させるために、前記水不溶性タンパク質及び/又は前記変換タンパク質について、酵素、酸又はアルカリにより加水分解を行ってもよい。また、前記変換タンパク質を得た後、精製、ろ過、遠心分離等を行うことにより、他の成分又は不溶分を除去してもよい。
本発明の化粧料中、前記変換タンパク質の含有量は、有効量である限り特に限定はない。前記変換タンパク質の含有量は、通常、0.01〜10質量%である。
本発明の化粧料は、本発明の作用効果を阻害しない限り、必要に応じて、前記変換タンパク質以外の他の成分を含んでいてもよい。該他の成分として、従来から化粧料に添加含有されている公知成分、あるいは他の機能性成分が挙げられる。該他の成分として具体的には、例えば、油脂、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤(アニオン系、カチオン系、両性、非イオン系)、保湿剤、水溶性高分子、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸、pH調整剤、ビタミン、酸化防止剤、色素、防腐剤、及び香料が挙げられる。
本発明の化粧料の剤形及び使用形態には特に限定はない。本発明の化粧料は、例えば、ローション、エマルション、ゲル、軟膏・ワックス、フォーム状、固体・粉末、又は霧状で使用することができる。
本発明の化粧料の適用箇所には特に限定はない。例えば、本発明の化粧料は、皮膚又は毛髪に適用することができる。即ち、本発明の化粧料は、皮膚又は毛髪を改善、保護又は補修するために使用することができる。また本発明の化粧料は人間以外の動物に用いてもよい。
本発明の化粧料として具体的には、例えば、化粧水・乳液・クリーム・オイル等の基礎化粧品、皮膚洗浄料、マッサージ用剤、除毛・脱毛剤及びその前後処理剤、ファンデーション・口紅・アイシャドウ・アイライナー・マスカラ等のメークアップ化粧料、フェイスマスク、テープ剤、シート剤、爪用補修剤・保護剤、並びに育毛・養毛剤が挙げられる。
上記のように、前記水不溶性タンパク質としてケラチンが好ましく挙げられる。よって、本発明の化粧料は、毛髪用化粧料、特に前記水不溶性タンパク質としてケラチンを用いた毛髪用化粧料として使用することが好ましい。該毛髪用化粧料として具体的には、例えば、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナー、整髪剤、パーマネントウェーブ剤、カーリング剤、ヘアーカラー剤、育毛・養毛剤、及びこれらの剤を使用する前又は後処理剤が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、実施例に示す形態に限定されない。本発明の実施形態は、目的及び用途等に応じて、本発明の範囲内で種々変更することができる。また、実施例における結果に対する考察は、全て発明者の見解に過ぎず、何ら本発明を定義付ける趣旨の説明ではないことを付言する。
処方例1〜20の化粧料の具体的組成を以下に示す。
(1)毛髪の保湿性改善試験
サンプルとして、以下の化粧料(A)〜(D)を用いた。
(A)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりに水を添加したもの。
(B)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりにケラチン加水分解物を同濃度添加したもの。
(C)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりにケラチン誘導体としてカルボキシメチルジスルフィドケラチンを同濃度添加したもの。
(D)処方例7。
サンプルとして、以下の化粧料(A)〜(D)を用いた。
(A)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりに水を添加したもの。
(B)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりにケラチン加水分解物を同濃度添加したもの。
(C)処方例7のアミノエチルジスルフィドケラチンの代わりにケラチン誘導体としてカルボキシメチルジスルフィドケラチンを同濃度添加したもの。
(D)処方例7。
ヒトの毛髪(直毛)100gを1.0%SDS水溶液200mLに10分間含浸した。精製水で洗浄後、40℃に保温したブリーチ剤(28%アンモニア水7mL、30%過酸化水素水26mLを含む全量200mLの水溶液)に24時間含浸した。その後、再度精製水にて毛髪を洗浄し、室温で24時間風乾した。風乾後の毛髪を化粧料(A)〜(D)100mLに、それぞれ20gずつ20分間含浸した。その後、精製水にて毛髪を洗浄し、毛髪の質量が一定になるまで30℃にて風乾した。
風乾後、各毛髪の質量を測定し、次いで相対湿度75%に設定したデシケーター内に3時間静置し、吸水した状態での各毛髪の質量を測定した。測定後、相対湿度5%に設定したデシケーター内に24時間静置し、各毛髪の質量を測定した。毛髪の水分吸収率(%)及び毛髪の保水率(%)は以下の式に基づいて算出した。測定結果を以下の表に示す。
毛髪の水分吸収率(%)=(H75−HD)×100/HD
毛髪の保水率(%)=(H5−HD)×100/(H75−HD)
HD;風乾時の毛髪の質量(g)
H5;相対湿度5%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
H75;相対湿度75%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
毛髪の保水率(%)=(H5−HD)×100/(H75−HD)
HD;風乾時の毛髪の質量(g)
H5;相対湿度5%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
H75;相対湿度75%デシケーター内静置後の毛髪の質量(g)
毛髪の最適保水率は13%程度と言われ、健常な毛髪は毛髪表面が疎水的であることから水分吸収は低い一方、毛髪内部の水分が失われにくい。これに対し、一般的に損傷が激しい毛髪ほど、水分吸収率が高く(水を吸い易く)、保水率は低い(乾燥しやすい)と言われている。
表より、化粧料(A)及び(B)では、毛髪の水分吸収率は約37%〜40%と比較的高く、保水率は約3〜5%と低い結果であった。化粧料(C)では、化粧料(A)及び(B)と比較して水分吸収率は低下し、保水率の向上が認められた。一方、本発明の実施品である化粧料(D)では、水分吸収率が最も低く、また保水率は最も高かった。これらの結果から、本発明の実施品である化粧料(D)は、化粧料(A)〜(C)と比べて、毛髪の水分漏出を改善し、毛髪のパサつきを防止するものとして最適であることが分かる。
化粧料(B)に含まれる加水分解ケラチンは、分子量が小さく、どちらかと言えばアミノ酸に近く、水溶性が高い性質を有する。これは化粧品で一般的に使用される高分子と同様に、水分吸収能は高いが水溶性であるために、水分を留めることができる被膜形成が十分になされず、その結果、十分な保水率を得ることが困難になったと考えられる。
化粧料(C)に含まれるケラチンは、負の電荷をもつカルボキシメチル基を有する。これに対して、本発明の実施品である化粧料(D)に含まれるケラチンは、正の電荷を持つアミノエチル基を有する点で相違する。損傷を受けた毛髪は負の電荷に偏るため、化粧料(C)と比べて、正の電荷を持つアミノ基が増加した化粧料(D)では、ケラチンの毛髪への付着性が優位に向上し、その結果、水分吸収率及び保水率を奏したと考えられる。
(2)毛髪荷重試験
サンプルとして、上記の保湿性改善試験で用いた化粧料(A)〜(D)を用いた。
サンプルとして、上記の保湿性改善試験で用いた化粧料(A)〜(D)を用いた。
ヒトの毛髪(直毛)100gを1.0%SDS水溶液200mLに10分間含浸し、精製水で洗浄後、40℃に保温したブリーチ剤(28%アンモニア水7mL、30%過酸化水素水26mLを含む全量200mLの水溶液)に24時間含浸した。その後、精製水にて毛髪を洗浄し、毛髪を各サンプル100mLにそれぞれ20gずつ20分間含浸した後、精製水にて毛髪を洗浄し、毛髪の質量が一定になるまで30℃にて風乾した。風乾後、それぞれの毛髪20本(20cm)に50gの荷重を負荷した。
毛髪は健常毛であっても荷重及び引張力により伸長する。一方、損傷した毛髪は、毛髪内のタンパク質構造が壊れて形状維持が難しくなり、荷重及び引張力により健常毛より伸長することが知られている。そして、損傷した毛髪をケラチン等の毛髪補修成分で補修すると、損傷による伸長が改善(抑制)される。
表より、化粧料(B)では毛髪長差が−0.3cmであり、殆ど毛髪強度改善効果が認められないことが分かる。この結果は、化粧料(B)のような低分子のケラチンでは、毛髪内の隙間に入り込むが、毛髪内の構造維持(伸長改善)することはできないためと考えられる。一方、化粧料(C)は、毛髪長差が−1.5cmであり、化粧料(B)と比べて毛髪強度改善効果を奏することが分かる。化粧料(C)は、ある程度の分子量をもつケラチン誘導体であることから、化粧料(B)と比べて、毛髪内部及び毛髪表面に接着し、破壊された毛髪内のタンパク質構造を補修または被覆することにより、毛髪強度改善効果が認められたと考えられる。
これらの結果に対して、本願発明の実施品である化粧料(D)では、毛髪長差が化粧料(C)の2倍近い値(−2.9cm)を示したことから、化粧料(D)は、化粧料(C)よりも更に優れた毛髪強度改善効果を奏することが分かる。上記のように、本発明の実施品である化粧料(D)に含まれるケラチンは、正の電荷を持つアミノエチル基を有する。そして、損傷を受けた毛髪は負の電荷に偏るため、正の電荷を持つアミノ基が増加した本発明の実施品である化粧料(D)は、化粧料(C)と比べて、ケラチンの毛髪への付着性が優位に向上し、その結果、優れた毛髪強度改善効果を示したと考えられる。
Claims (2)
- 水不溶性タンパク質中のジスルフィド結合(−S−S−)の一部又は全部が、アミノエチルジスルフィド基(−S−S−CH2−CHR−NH2;式中、RはH、COOH、OH、NH2又はCH3である。)に変換されたタンパク質を有効量含有する、化粧料。
- 前記化粧料が、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナー、整髪剤、パーマネントウェーブ剤、カーリング剤、ヘアーカラー剤、及びこれらの剤を使用する前又は後処理剤である、請求項1記載の化粧料。
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