JP2017124749A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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正行 寺田
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Abstract

【課題】 潤滑油の撹拌抵抗に基づく電動モータの出力低下および効率悪化を抑制する。【解決手段】 電動モータ26で構成された駆動部Aと、複数の歯車30〜33からなる平行軸歯車減速機39で構成された減速部Bと、車輪用軸受46で構成された軸受部Cと、駆動部Aを収容するケーシング22と、駆動部Aに潤滑油を供給して電動モータ26を冷却する潤滑機構とを備えたインホイールモータ駆動装置であって、駆動部Aは、ケーシング22に回転自在に支持され、電動モータ26のロータ24を保持するモータ回転軸25を備え、潤滑機構は、モータ回転軸25の潤滑油流入側および潤滑油流出側で径方向に延びる径方向油路60,62と、潤滑油流入側の径方向油路60と潤滑油流出側の径方向油路62とを繋ぎ、ロータ24の内周に接しながら軸方向に延びる軸方向油路61とで構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、電動モータの出力軸と車輪用軸受とを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関する。
従来のインホイールモータ駆動装置は、例えば、特許文献1に開示された構造のものがある。この特許文献1のインホイールモータ駆動装置は、駆動力を発生させる電動モータと、その電動モータの回転を減速して出力する平行軸歯車減速機と、その平行軸歯車減速機からの出力を車輪に伝達する車輪ハブとで構成されている。
このインホイールモータ駆動装置は、電動モータと平行軸歯車減速機との間に中間プレートを設け、その中間プレートのインボード側に、電動モータを収容するモータハウジングを設けると共に、中間プレートのアウトボード側に、平行軸歯車減速機を収容するギヤハウジングを設けた構造を具備する。
電動モータは、モータハウジングに固定されたステータと、そのステータの内側で回転自在に支持されたロータ軸とで構成されている。平行軸歯車減速機は、電動モータのロータ軸に同軸的に連結されたモータ入力歯車と、ギヤハウジングに回転自在に支持されてモータ入力歯車と噛合する第1カウンタ歯車と、第1カウンタ歯車と同軸的に支持された第2カウンタ歯車と、車輪ハブの車軸に設けられて第2カウンタ歯車と噛合する出力歯車とで構成されている。
このインホイールモータ駆動装置では、電動モータの冷却と、平行軸歯車減速機の潤滑とを目的として、電動モータおよび平行軸歯車減速機に潤滑油を供給する必要がある。電動モータおよび平行軸歯車減速機の潤滑構造としては、回転ポンプを内蔵させ、回転ポンプから吐出される潤滑油を軸心給油構造でもって電動モータおよび平行軸歯車減速機に供給し、回転ポンプへ還流させる循環構造が可能である。
特開2014−46742号公報
ところで、特許文献1で開示されたインホイールモータ駆動装置では、小型でありながら高速回転および高トルクを備えた電動モータを必要とする。この電動モータを高速回転させる場合は、鉄損によるロータ軸での発熱が顕著となる。
そのため、このインホイールモータ駆動装置において、電動モータのロータ軸を冷却することが重要となる。この電動モータの潤滑構造では、電動モータのステータおよびロータ軸の冷却を軸心給油構造でもって行うことが可能である。
この軸心給油構造では、ロータ軸に形成された軸心油路からロータ軸内部の油路を介してロータ軸の外周に向けて潤滑油を圧送することにより、ロータ軸を冷却する。さらに、そのロータ軸の外周からステータに向けて潤滑油を噴出させることにより、ステータを冷却する。
しかしながら、ロータ軸の外周からステータに向けて潤滑油を噴出する軸心給油構造では、噴出された潤滑油が、ロータ軸の外側に位置するステータにより撹拌抵抗となって、ロータ軸の回転に対する抵抗となる。その結果、電動モータの出力低下および効率悪化を招くおそれがある。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、潤滑油の撹拌抵抗に基づく電動モータの出力低下および効率悪化を抑制し得るインホイールモータ駆動装置を提供することにある。
本発明に係るインホイールモータ駆動装置は、電動モータで構成された駆動部と、その駆動部の回転を減速して出力する減速部と、車輪用軸受で構成された軸受部と、駆動部を収容するケーシングと、駆動部に潤滑油を供給して電動モータを冷却する潤滑機構とを備えた構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明の駆動部は、ケーシングに回転自在に支持され、電動モータのロータを保持するモータ回転軸を備えている。また、本発明の潤滑機構は、モータ回転軸の潤滑油流入側および潤滑油流出側で径方向に延びる径方向油路と、潤滑油流入側の径方向油路と潤滑油流出側の径方向油路とを繋ぎ、ロータの内周に接しながら軸方向に延びる軸方向油路とで構成されている。
本発明では、潤滑油流入側および潤滑油流出側の径方向油路と、電動モータのロータの内周に接する軸方向油路とで駆動部の潤滑機構を構成したことにより、軸方向油路を流通する潤滑油でもって電動モータのロータを冷却することができる。
また、本発明では、従来の軸心給油構造と異なり、ロータの外周から潤滑油を噴出させない構造を採用していることから、潤滑油の撹拌抵抗に基づく電動モータの出力低下および効率悪化を抑制することができる。
本発明によれば、潤滑油流入側および潤滑油流出側の径方向油路と、電動モータのロータの内周に接する軸方向油路とで駆動部の潤滑機構を構成したことにより、軸方向油路を流通する潤滑油でもって電動モータのロータを冷却することができる。本発明では、従来の軸心給油構造と異なり、ロータの外周から潤滑油を噴出させないので、潤滑油の撹拌抵抗に基づく電動モータの出力低下および効率悪化を抑制することができる。
本発明の実施形態で、インホイールモータ駆動装置の全体構成を示す断面図である。 図1の平行軸歯車減速機を構成する歯車のみをアウトボード側から見た概要図である。 図1のP−P線に沿う断面図である。 図1のモータ回転軸および電動モータのロータを示す拡大断面図である。 図1の分配板を示す拡大斜視図である。 図5の分配板およびステータのコイルを示す側面図である。 図5の分配板の変形例を示す斜視図である。 インホイールモータ駆動装置を搭載した電気自動車の概略構成を示す平面図である。 図8の電気自動車を示す後方断面図である。
本発明に係るインホイールモータ駆動装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。図8は、インホイールモータ駆動装置21を搭載した電気自動車11の概略平面図、図9は、電気自動車11を後方から見た概略断面図である。
電気自動車11は、図8に示すように、シャシー12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、後輪14に駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを装備する。後輪14は、図9に示すように、シャシー12のホイールハウジング15の内部に収容され、独立懸架式の懸架装置(サスペンション)16を介してシャシー12の下部に固定されている。
電気自動車11は、ホイールハウジング15の内部に、左右それぞれの後輪14を駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャシー12上にモータ、ドライブシャフトおよびデファレンシャルギヤ機構などを設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の後輪14の回転をそれぞれ制御することができるという利点を有する。
電気自動車11の走行安定性およびNVH特性を向上させるためにばね下重量を抑える必要があり、さらに、広い客室スペースを確保するためにインホイールモータ駆動装置21の小型化が求められる。
図1に示す実施形態のインホイールモータ駆動装置21は、以下の構造を具備する。これにより、コンパクトなインホイールモータ駆動装置21を実現し、ばね下重量を抑えることで、走行安定性およびNVH特性に優れた電気自動車11を得ることができる。
この実施形態の特徴的な構成を説明する前に、インホイールモータ駆動装置21の全体構成を説明する。以下の説明では、インホイールモータ駆動装置21を車両に搭載した状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図1の左側)と称し、中央寄りとなる側をインボード側(図1の右側)と称する。
インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように、駆動力を発生させる駆動部A
と、駆動部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪としての後輪14(図8および図9参照)に伝達する軸受部Cとを備えている。駆動部Aと減速部Bはケーシング22に収容されて、電気自動車11のホイールハウジング15(図9参照)内に取り付けられる。
駆動部Aは、ケーシング22に固定されたステータ23と、ステータ23の径方向内側に隙間をもって対向するように配置されたロータ24と、ロータ24の径方向内側に配置されてロータ24と一体回転するモータ回転軸25とを備えたラジアルギャップ型の電動モータ26で構成されている。
モータ回転軸25は、毎分一万数千回転程度で高速回転可能である。ステータ23は、磁性体からなるコア75にコイル76を巻回することによって構成されている。ロータ24は、永久磁石または磁性体が内部に配置されている。
モータ回転軸25は、径方向外側へ一体的に延びるホルダ部27によりロータ24を保持している。ホルダ部27は、ロータ24が嵌め込み固定された凹溝を環状に形成した構成としている。モータ回転軸25は、その軸方向一方側端部(図1の右側)が転がり軸受28に、軸方向他方側端部(図1の左側)が転がり軸受29によって、ケーシング22に対して回転自在に支持されている。
減速部Bは、入力歯車である第1歯車30と、中間歯車である第2歯車31および第3歯車32と、出力歯車である第4歯車33とからなる平行軸歯車減速機39で構成されている。なお、減速部Bは、平行軸歯車減速機39以外の他の減速機、例えば、遊星歯車減速機やサイクロイド減速機等であってもよい。
平行軸歯車減速機39では、第1歯車30と第2歯車31とが噛合し、第3歯車32と第4歯車33とが噛合することにより、モータ回転軸25の回転運動を2段で減速する。平行軸歯車減速機39において、第1歯車30と第2歯車31からなる第1段の減速比は2〜4程度とし、第3歯車32と第4歯車33からなる第2段の減速比は3〜5程度とすることが好ましい。
第1歯車30は、インボード側に延びる軸部34をモータ回転軸25にスプライン嵌合で連結することにより、モータ回転軸25に同軸的に取り付け固定されている。第2歯車31は、中間軸35に取り付け固定されている。第3歯車32は、中間軸35に一体的に形成されている。第4歯車33は、その軸部36を減速機出力軸37のインボード側軸部38にスプライン嵌合で連結することにより、減速機出力軸37に同軸的に取り付け固定されている。
第1歯車30の軸部34は、転がり軸受40によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。第2歯車31が取り付け固定され、第3歯車32が一体的に形成された中間軸35は、転がり軸受41,42によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。減速機出力軸37が取り付け固定された第4歯車33の軸部36は、転がり軸受43,44によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。減速機出力軸37のアウトボード側軸部45は、軸受部Cのハブ輪47にスプライン嵌合で連結され、減速部Bの出力を後輪14(図8および図9参照)に伝達する。
第1歯車30〜第4歯車33および各歯車の回転軸を図2に基づいて説明する。図2は、図1の平行軸歯車減速機39を構成する第1歯車30〜第4歯車33のみをアウトボード側から見た概要図である。
第1歯車30は、モータ回転軸25(図1参照)に取り付け固定され、その軸心C1を中心にして回転する。第2歯車31は、中間軸35(図1参照)に取り付け固定され、第3歯車32は、中間軸35に一体的に形成され、その軸心C2を中心にして回転する。第4歯車33は、減速機出力軸37(図1参照)に取り付け固定され、その軸心C3を中心にして回転する。なお、モータ回転軸25と減速機出力軸37は同軸上に配置されていることから、それぞれの軸心C1と軸心C3は一致している。
この実施形態では、モータ回転軸25、中間軸35および減速機出力軸37の各軸心C1,C2,C3が直線E−E上に配置され、減速部Bの径方向のコンパクト化を図っている。ただし、各軸心C1,C2,C3の配置は、この実施形態のような配置に限らず、各歯車30〜33の噛合いを維持した状態で、ケーシング22のスペースなどを考慮して適宜ずらしてもよい。
ここで、第1歯車30〜第4歯車33には、はすば歯車を用いている。はすば歯車は、同時に噛合う歯数が増え、歯当たりが分散されるので音が静かで、トルク変動が少ない点で有効である。歯車のかみあい率や限界の回転数などを考慮して、モジュールは1〜3程度が好ましい。このように、平行軸歯車減速機39にはすば歯車を用いることで、製造が容易でコストの低減が図れ、性能面でも、静粛かつ効率のよいインホイールモータ駆動装置21を実現することができる。
インホイールモータ駆動装置21は、ホイールハウジング15(図9参照)の内部に収められ、ばね下荷重となるため、小型軽量化が必須である。例えば、第1歯車30と第2歯車31の第1段での減速比を1/2.5、第3歯車32と第4歯車33の第2段での減速比を1/4.5とすれば、平行軸歯車減速機39の減速比は約1/11となる。このように、大きな減速比を持つ平行軸歯車減速機39を用いた場合、毎分一万数千回転程度の高速回転の電動モータ26と組み合わせることで電動モータ26の小型化が図れ、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を実現できる。
軸受部Cは、図1に示すように、以下のような構造の車輪用軸受46で構成されている。車輪用軸受46は、減速機出力軸37にトルク伝達可能に連結されたハブ輪47と、ハブ輪47の外周に嵌合された内輪48と、ハブ輪47および内輪48の外側に配置された外輪49と、ハブ輪47および内輪48と外輪49との間に配置された複数の玉50と、複数の玉50を保持する保持器51とを備えた複列アンギュラ玉軸受である。車輪用軸受46の軸方向両端部には、泥水などの侵入防止およびグリースの漏洩防止のためにシール部材52が設けられている。
車輪用軸受46は、減速機出力軸37のアウトボード側軸部45の端部に形成された雄ねじ部にナット53を螺合させることにより、平行軸歯車減速機39に締め付け固定されている。車輪用軸受46の外輪49は、ケーシング22に取り付け固定されている。車輪用軸受46の内輪48は、減速機出力軸37のフランジ部54に当接することにより抜け止めされている。車輪用軸受46のハブ輪47にハブボルト55で後輪14(図8および図9参照)が連結される。
以上の構成からなるインホイールモータ駆動装置21の全体的な作動原理を説明する。
図1に示すように、駆動部Aにおいて、ステータ23に交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けてロータ24が回転する。減速部Bにおいて、モータ回転軸25の回転が平行軸歯車減速機39の第1歯車30〜第4歯車33によって減速され、減速機出力軸37を介して軸受部Cに伝達される。
この時、モータ回転軸25の回転が平行軸歯車減速機39により減速されて減速機出力軸37に伝達されるので、低トルク、高速回転型の電動モータ26を採用した場合でも、後輪14(図8および図9参照)に必要なトルクを伝達することが可能となる。
以上の実施形態では、駆動部Aとしてラジアルギャップ型の電動モータ26を例示したが、任意の構成を持つモータが適用可能である。例えば、ケーシングに固定されたステータと、ステータの軸方向内側に隙間をもって対向するように配置されたロータとを備えるアキシャルギャップ型の電動モータであってもよい。
この実施形態におけるインホイールモータ駆動装置21の全体構成は、前述のとおりであるが、その特徴的な構成を以下に詳述する。
インホイールモータ駆動装置21は、駆動部Aの電動モータ26を冷却するために潤滑油を供給すると共に、減速部Bの平行軸歯車減速機39を潤滑するために潤滑油を供給する潤滑機構を具備する。潤滑機構は、図1に示すように、回転ポンプ56と、ケーシング22に配設された油路57,58と、モータ回転軸25に配設された油路59〜63と、第1歯車30および軸部34に配設された油路64,65とを主な構成としている。
回転ポンプ56は、中間軸35のインボード側端部と同軸的に連結されたポンプ駆動軸66を備え、押え板67によりケーシング22に組み込まれている。ポンプ駆動軸66は、転がり軸受41によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。回転ポンプ56の吐出口68および吸入口69がケーシング22に設けられている。また、駆動部Aと減速部Bとを区画するケーシング22の隔壁部70には、潤滑油を駆動部Aから減速部Bへ流通させる排油孔71(図3参照)が配設されている。
図1に示すように、回転ポンプ56の吐出口68から延びる油路57は、ケーシング22の内部を周回し、モータ回転軸25のインボード側端部で油路59と連通する。油路59は、モータ回転軸25の潤滑油流入側でロータ24に向かって延びる径方向油路60と連通する。径方向油路60は、その端部でロータ24の内周に接しながら軸方向に延びる軸方向油路61と連通する。軸方向油路61は、その端部で軸心に向かって延びる径方向油路62と連通する。径方向油路62は、モータ回転軸25の潤滑油流出側で油路63と連通する(図4参照)。油路63は、モータ回転軸25のアウトボード側端部で第1歯車30の軸部34の油路64と連通する。
第1歯車30の軸部34の内部を軸線方向に沿って延びる油路64は、第1歯車30の内部で径方向に沿って延びる油路65と連通する。第1歯車30の軸部34の油路64は、第1歯車30のアウトボード側端部で開口する。第1歯車30の内部の油路65は、第1歯車30の歯面で開口する。
回転ポンプ56へ潤滑油を還流させるための油路58は、一端が回転ポンプ56の吸入口69と連通し、他端がケーシング22の隔壁部70の下部で減速部B側に開口する。潤滑油を強制的に循環させるための回転ポンプ56は、吐出口68と連通する油路57と、吸入口69と連通する油路58との間に設けられている。
図1および図3に示すように、回転ポンプ56は、ポンプ駆動軸66のインボード側端部に取り付けられたインナロータ72と、ケーシング22に回転自在に支持されたアウタロータ73と、ポンプ室74と、油路57に連通する吐出口68と、油路58に連通する吸入口69とを備えるサイクロイドポンプである。回転ポンプ56は、中間軸35の回転で駆動することから、別の駆動機構を必要としないので、部品点数の低減が図れる。
インナロータ72は、モータ回転軸25の回転を第1歯車30および第2歯車31からなる第1段で減速して駆動されることにより、中間軸35の回転と同期して回転する。一方、アウタロータ73は、インナロータ72の回転に伴って従動回転する。回転ポンプ56をケーシング22内に配置することによって、インホイールモータ駆動装置21の大型化を防止することができる。
インナロータ72は、回転中心C4を中心として回転し、アウタロータ73は、回転中心C5を中心として回転する。インナロータ72およびアウタロータ73は異なる回転中心C4,C5を中心として回転するので、ポンプ室74の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口69から流入した潤滑油が吐出口68から油路57に圧送される。インナロータ72の歯数をnとすると、アウタロータ73の歯数は(n+1)となる。なお、この実施形態では、n=7としている。
潤滑機構による潤滑油の流れを以下に説明する。図1において、インホールモータ駆動装置21の油路内部に付した白抜き矢印は潤滑油の流れを示す。なお、図示しないが、駆動部Aおよび減速部Bにおけるケーシング22の下部には潤滑油が貯留されている。
駆動部Aにおいて、電動モータ26のロータ24は、以下のようにして冷却される。
回転ポンプ56の吐出口68から圧送された潤滑油は、油路57を経由してモータ回転軸25の油路59に達する。モータ回転軸25では、回転に伴う遠心力およびポンプ圧力でもって潤滑油が径方向油路60から軸方向油路61へ達し、軸方向油路61を流通する潤滑油により電動モータ26のロータ24を冷却する。ロータ24を冷却した潤滑油は、径方向油路62を経て油路63に達し、第1歯車30の軸部34の油路64に向かう。
電動モータ26のロータ24の冷却では、潤滑油流入側および潤滑油流出側の径方向油路60,62と、電動モータ26のロータ24の内周に接する軸方向油路61とで潤滑機構を構成したことにより、軸方向油路61を流通する潤滑油でもって電動モータ26のロータ24を冷却することができる。
この潤滑機構では、従来の軸心給油構造と異なり、ロータ24の外周から潤滑油を噴出させない構造を採用している。このことから、潤滑油の撹拌抵抗に基づく電動モータ26の出力低下および効率悪化を抑制することができる。
また、駆動部Aにおいて、電動モータ26のステータ23は、以下のようにして冷却される。
ステータ23を冷却する潤滑機構は以下の構造を有する。図1に示すように、ケーシング22の上部に配設された油路57において、ステータ23のコア75が取り付けられた部位に、ステータ23のコイル76の上方位置で開口する油孔77が設けられている。この油孔77とコイル76との間に、油孔77から流下した潤滑油を受ける樋状の分配板78を配設する。この実施形態では、分配板78をコア75の側面に取り付けているが、ケーシング22等の他の固定部位に取り付けることも可能である。
分配板78は、図5に示すように、コア75の側面に取り付けられた垂直配置の固定部79と、その固定部79から側方へ延びる水平配置の受け部80とからなる断面L字状をなす。また、分配板78の受け部80は、図6に示すように、複数個のコイル76が環状のコア75の周方向に沿って配列されていることから、そのコイル76の配列方向に沿う円弧形状を有する。
分配板78の受け部80には、コア75の上部に位置するコイル76に対応させて複数個(図では3個)の流下口81が設けられている。これら3個の流下口81および受け部80の両端部に、コイル76に向けて下方へ延びる舌状の導油片82を延設している。つまり、コア75の上部に位置する5つのコイル76に対して5個の導油片82が各コイル76の上方に配置されていることになる。
この実施形態では、切り欠き状の流下口81としているが、孔状の流下口としてもよい。また、導油片82は、受け部80の一部を下方へ切り起こすことにより、流下口81の形成と共に受け部80と一体的に形成しているが、受け部80と別体で形成することも可能である。
この潤滑機構では、ケーシング22の油路57を流通する潤滑油が油孔77から分配板78の受け部80に流下される。分配板78の受け部80に流下された潤滑油は、受け部80の各流下口81に分流してその流下口81から導油片82にガイドされながらステータ23のコイル76に流下する。導油片82にガイドされながら流下口81から供給された潤滑油によりステータ23のコイル76が冷却される。
図6に示すように、油路57の油孔77の直下に位置する分配板78の中央の流下口81の開口面積よりも、分配板78の両側に位置する流下口81の開口面積を大きくしている。これにより、油孔77から流下して分配板78の受け部80の中央から両側に分流する潤滑油が、中央の流下口81と両側の流下口81とで均等にコイル76に供給されるようにしている。
油路57の油孔77の直下に位置する分配板78の中央の流下口81では、図示左側に導油片82を設けているが、図示右側に導油片を設けてもよい。また、分配板78の両側に位置する流下口81では、潤滑油が流下する上流側に導油片82を設けているが、潤滑油が流下する下流側に導油片を設けてもよい。
以上のように、ステータ23のコイル76の冷却では、分配板78の流下口81に導油片82を延設したことにより、流下口81から流下する潤滑油が導油片82でステータ23のコイル76に向けてガイドされる。これにより、潤滑油が分配板78の受け部80の下面を伝ってステータ23のコイル76以外の部位に流下されることがなく、コイル76に供給される潤滑油の流量が低下することはない。
従って、流下口81の下方に位置するコイル76に最適な流量の潤滑油が確実に供給され、その潤滑油によりコイル76を効率よく冷却することができる。その結果、コイル76の発熱に基づくコア75の磁力低下による電動モータ26の出力低下および効率悪化を抑制することができる。
なお、この実施形態では、固定部79および受け部80からなる断面L字状の分配板78を例示したが、図7に示すように、受け部80の端部に固定部79と対向する壁部83を起立させた断面凹状の分配板78を使用することも可能である。このような形状の分配板78を採用することにより、受け部80の端部から潤滑油が漏洩してステータ23のコイル76以外の部位に流下することを防止できる。
一方、減速部Bの潤滑として、油路63の潤滑油は、モータ回転軸25の回転に伴う遠心力およびポンプ圧力によって油路64,65を経由して第1歯車30の歯面に流出し、高速回転する第1段の第1歯車30を潤滑する。第1段の第2歯車31および第2段の第3歯車32と第4歯車33は、減速部Bにおけるケーシング22の下部に貯留した潤滑油を跳ね掛けて潤滑される。
駆動部Aの冷却、減速部Bの潤滑を行った潤滑油は、ケーシング22の内壁面を伝って重力により下部へ移動する。駆動部Aの下部へ移動した潤滑油は、排油孔71(図3参照)から減速部Bの下部へ流入する。減速部Bの下部へ移動および流入した潤滑油は、ケーシング22の油路58から吸い上げられて回転ポンプ56の吸入口69へ還流する。
この実施形態では、図8および図9に示すように、後輪14を駆動輪とした電気自動車11を例示したが、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等も含むものである。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
21 インホイールモータ駆動装置
22 ケーシング
24 ロータ
25 モータ回転軸
26 電動モータ
30〜33 歯車
39 平行軸歯車減速機
46 車輪用軸受
60,62 径方向油路
61 軸方向油路
A 駆動部
B 減速部
C 軸受部

Claims (1)

  1. 電動モータで構成された駆動部と、前記駆動部の回転を減速して出力する減速部と、車輪用軸受で構成された軸受部と、前記駆動部を収容するケーシングと、駆動部に潤滑油を供給して前記電動モータを冷却する潤滑機構とを備えたインホイールモータ駆動装置であって、
    前記駆動部は、前記ケーシングに回転自在に支持され、前記電動モータのロータを保持するモータ回転軸を備え、前記潤滑機構は、前記モータ回転軸の潤滑油流入側および潤滑油流出側で径方向に延びる径方向油路と、前記潤滑油流入側の径方向油路と前記潤滑油流出側の径方向油路とを繋ぎ、前記ロータの内周に接しながら軸方向に延びる軸方向油路とで構成されていることを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
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