JP2017124612A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び液体吐出方法 - Google Patents
液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び液体吐出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017124612A JP2017124612A JP2016239370A JP2016239370A JP2017124612A JP 2017124612 A JP2017124612 A JP 2017124612A JP 2016239370 A JP2016239370 A JP 2016239370A JP 2016239370 A JP2016239370 A JP 2016239370A JP 2017124612 A JP2017124612 A JP 2017124612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- common
- recovery
- flow path
- channel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14016—Structure of bubble jet print heads
- B41J2/14032—Structure of the pressure chamber
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/015—Ink jet characterised by the jet generation process
- B41J2/04—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
- B41J2/045—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2/14016—Structure of bubble jet print heads
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/1707—Conditioning of the inside of ink supply circuits, e.g. flushing during start-up or shut-down
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/175—Ink supply systems ; Circuit parts therefor
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/14467—Multiple feed channels per ink chamber
Abstract
Description
本実施形態の液体吐出装置は、インク等の液体をインクタンクと液体吐出ヘッドの間で循環させる形態のインクジェット記録装置(記録装置)であるが、その他の形態であっても良い。例えば、インクを循環せずに、液体吐出ヘッドの上流側と下流側に2つのタンクを設け、一方のインクタンクから他方のインクタンクへインクを流すことで、圧力室内のインクを流動させる形態であっても良い。
また本実施形態の液体吐出ヘッドは、被記録媒体の幅に対応した長さを有する、所謂ライン型ヘッドであるが、被記録媒体に対してスキャンを行いながら記録を行う、所謂シリアル型の液体吐出ヘッドにも本発明を適用できる。シリアル型の液体吐出ヘッドとしては、例えばブラックインク用及びカラーインク用記録素子基板を各1つずつ搭載する構成が挙げられる。ただし、これに限らず、数個の記録素子基板を、吐出口列方向に吐出口をオーバーラップさせるように配置した、被記録媒体の幅よりも短い、短尺のラインヘッドを作成し、それを被記録媒体に対してスキャンさせる形態のものであっても良い。
このように、以下に述べる実施形態は本発明の適切な具体例であるので、技術的に好ましい様々の限定が付けられているが、本発明の思想に沿うものであれば、本発明は、本明細書の実施形態やその他の具体的方法に限定されるものではない。
(インクジェット記録装置の説明)
本発明の、液体吐出装置、特にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置1000(以下、記録装置とも称する)の概略構成を図1に示す。記録装置1000は、被記録媒体2を搬送する搬送部1と、被記録媒体の搬送方向と略直交して配置されるライン型(ページワイド側)の液体吐出ヘッド3とを備えている。この記録装置1000は、複数の被記録媒体2を連続的もしくは間欠的に搬送しながら1パスで連続記録を行うライン型記録装置である。被記録媒体2はカット紙に限らず、連続したロール紙であってもよい。液体吐出ヘッド3はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)インクによるフルカラー印刷が可能である。これは、後述するように液体を液体吐出ヘッドへ供給する供給路である液体供給手段、2つのインクタンク(メインタンク及びバッファタンク)(図2)が流体的に接続される。また、液体吐出ヘッド3には、液体吐出ヘッド3へ電力及び吐出制御信号を伝送する電気制御部が電気的に接続される。吐出ヘッド3内における液体経路及び電気信号経路については後述する。
図19は、本発明の各実施形態の説明に先立ち、本発明のインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドの構成例について説明する。図19(a)は液体吐出ヘッドの記録素子基板10の吐出口13が形成される側の面の平面図を示し、図19(b)は図19(a)のA−A’線における断面図を示す。図19(a)に示すように、記録素子基板10には、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生する記録素子15が設けられている。さらに、記録素子基板10には、記録素子15を収容する圧力室23にインクを供給する個別供給流路17aと、圧力室23内のインクを回収するための個別回収流路17bが形成されている。記録素子基板10を形成している一つの部材である吐出口形成部材12には、インクを吐出する吐出口13が形成されている。尚、本明細書では、記録素子15としては熱エネルギーを発生可能な発熱素子であるヒーターについて説明するが、本発明はこれに限られない。例えば圧電素子といった電気機械変換素子やその他の吐出のためのエネルギーを発生する各種の記録素子が採用可能である。
このように、記録素子15の駆動による熱がインクに伝わる系においては、記録素子15の休止状態、あるいは駆動してからある程度の時間が経過した後にはヘッド内の温度分布は安定する。しかしながら過渡状態のときには様相は異なり、インクに記録素子15からの熱がある時定数を持って伝わるので、過渡状態では圧力室23内のインク温度は時々刻々と変わり、吐出特性も変化する。そこで、圧力室23近傍の温度をモニタリングし、所定の閾値以下であると判定されれば記録素子15あるいは圧力室23近傍を温める熱源(不図示)をインクが沸騰しない程度に駆動する。これにより圧力室23内のインク温度を設定範囲内に維持し、吐出特性のバラツキを抑えることができる。
2つの第1循環ポンプ1001,1002は、液体吐出ヘッド3の液体接続部111から液体を吸引してバッファタンク1003へ流す役割を有する。第1循環ポンプとしては定量的な送液能力を有する容積型ポンプが好ましい。具体的にはチューブポンプ、ギアポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプ等が挙げられるが、例えば一般的な定流量弁やリリーフ弁をポンプ出口に配して一定流量を確保する形態であってもよい。液体吐出ヘッド3の駆動時には第1循環ポンプ(高圧側)1001及び第1循環ポンプ(低圧側)1002によって、それぞれ共通供給流路211、共通回収流路212内をある一定量のインクが流れる。
負圧制御ユニット230は、第2循環ポンプ1004と液体吐出ユニット300との間の経路中に設けられている。これは、記録を行うデューティ(Duty)の差によって循環系の流量が変動した場合でも、負圧制御ユニット230よりも下流側(即ち液体吐出ユニット300側)の圧力を予め設定した一定圧力に維持するように動作する機能を有する。負圧制御ユニット230を構成する2つの圧力調整機構としては、それ自身よりも下流の圧力を、所望の設定圧を中心として一定の範囲以下の変動に制御できるものであれば、どのような機構を用いても良い。一例としては所謂「減圧レギュレーター」と同様の機構を採用することができる。このような構成にすることにより、バッファタンク1003の液体吐出ヘッド3に対する水頭圧の影響を抑制できるので、記録装置1000におけるバッファタンク1003のレイアウトの自由度を広げることができる。
第2循環ポンプ1004としては、液体吐出ヘッド3の駆動時に使用するインク循環流量の範囲において、一定圧以上の揚程圧を有するものであればよく、ターボ型ポンプや容積型ポンプなどを使用できる。具体的には、ダイヤフラムポンプ等が採用可能である。また第2循環ポンプ1004の代わりに、例えば負圧制御ユニット230に対してある一定の水頭差をもって配置された水頭タンクも採用可能である。このように液体吐出ヘッド3にインクを供給する側のポンプを1つにまとめることにより、装置全体のポンプ数を削減でき、装置サイズを小さくすることが可能となる。
Pu_i>Pd_i 不等式1
Pu_o>Pd_o 不等式2
共通供給流路211には圧力調整機構Hが、共通回収流路212には圧力調整機構Lが接続されているため、2つの共通流路間に差圧が生じているから不等式1を満たす。また第1循環ポンプ1001、1002により共通供給流路と共通回収流路の内部に、不等式2を満足する一定量のインクが流されている。
この構成をとることにより、各記録素子基板に対して、共通供給流路211から分岐供給流路213aを通り記録素子基板内の複数の圧力室を介して分岐回収流路213bを通過し共通回収流路212へ至るインクの流れ(図2の白矢印)が発生する。さらに2つの流入口から供給されたインクが各記録素子基板を介さずにそれぞれの共通流路に回収口へ至る流れが同時に発生する。そのため、比較的多量の流量のインクを供給させた場合においても液体吐出ヘッド3の内部の供給経路における圧力損失の増加を抑制することが可能となり、吐出を行っていない圧力室23内にインクの流れを発生させることができる。このため、各記録素子基板で発生する熱を共通供給流路211及び共通回収流路212の流れで液体吐出ヘッド3の外部へ排出することが出来る。また、動作状態によらず吐出口や圧力室においてもインクの流れを生じさせることが出来るので、その部位におけるインクの増粘を抑制できる。また増粘したインクやインク中の異物を共通回収流路212へと排出することができる。このため、本実施形態の液体吐出ヘッド3は、高速で高画質な記録が可能となる。
実施形態1に係る液体吐出ヘッド3の構成について説明する。図3(a)及び図3(b)は本実施形態に係る液体吐出ヘッド3の斜視図である。液体吐出ヘッド3は、1つでC/M/Y/Kの4色のインクを吐出可能な記録素子基板10を直線上に15個配列(インラインに配置)したライン型の液体吐出ヘッドである。図3(a)に示すように、液体吐出ヘッド3には各記録素子基板10と、フレキシブル配線基板40及び電気配線基板90を介して電気的に接続された信号入力端子91と電力供給端子92とを備えている。信号入力端子91及び電力供給端子92は記録装置1000の制御部と電気的に接続され、それぞれ、吐出駆動信号及び吐出に必要な電力を記録素子基板10に供給する。電気配線基板90内の電気回路によって配線を集約することで、信号出力端子91及び電力供給端子92の数を記録素子基板10の数に比べて少なくできる。これにより、記録装置1000に対して液体吐出ヘッド3を組み付ける時又は液体吐出ヘッドの交換時に取り外しが必要な電気接続部の数が少なくて済む。図3(b)に示すように、液体吐出ヘッド3の両端部に設けられた液体接続部111は、記録装置1000の液体供給系と接続される。これによりCMYK4色のインクが記録装置1000の供給系から液体吐出ヘッド3に供給され、また液体吐出ヘッド3を通ったインクが記録装置1000の供給系へ回収されるようになっている。このように各色のインクは、記録装置1000の経路と液体吐出ヘッド3の経路を介して循環可能である。
図4に液体吐出ヘッド3を構成する各部品またはユニットの分解斜視図を示す。液体吐出ユニット300、液体供給ユニット220、及び電気配線基板90が筺体80に取り付けられている。液体供給ユニット220には液体接続部111(図3)が設けられるとともに、液体供給ユニット220の内部には、供給されるインク中の異物を取り除くため、液体接続部111の各開口と連通する各色別のフィルタ221(図2、図3)が設けられている。フィルタ221を通過した液体はそれぞれの色に対応して供給ユニット220上に配置された負圧制御ユニット230へ供給される。
図9は、本実施形態の記録装置に適用される循環流路のうち、上述した第1の循環経路とは異なる循環形態である第2の循環経路を示す模式図である。前述の第1の循環経路との主な相違点は以下の通りである。負圧制御ユニット230を構成する2つの圧力調整機構が共に、負圧制御ユニット230よりも上流側の圧力を、所望の設定圧を中心として一定範囲内の変動に制御する機構(所謂「背圧レギュレーター」と同作用の機構部品)である。また、第2循環ポンプ1004が、負圧制御ユニット230の下流側を減圧する負圧源として作用するものである。そして、第1循環ポンプ(高圧側)1001及び第1循環ポンプ(低圧側)1002が液体吐出ヘッドの上流側に配置され、負圧制御ユニット230が液体吐出ヘッドの下流側に配置されている。
実施形態2の負圧制御ユニット230は、液体吐出ヘッド3により記録を行う際の記録デューティの変化によって生じる流量の変動があっても、上流側(液体吐出ユニット300側)の圧力変動を、予め設定された圧力を中心として一定範囲内に安定させる。このようにすると、液体吐出ヘッド3に対するバッファタンク1003の水頭圧の影響を抑制できるので、記録装置1000におけるバッファタンク1003のレイアウトの選択幅を広げることができる。第2循環ポンプ1004の代わりに、例えば負圧制御ユニット230に対して所定の水頭差をもって配置された水頭タンクも採用可能である。本実施形態においても液体吐出ヘッド3からインクを回収する側のポンプを1つにまとめることにより装置全体のポンプ数を削減でき、装置サイズを小さくすることが可能となる。また、実施形態1と同様に、図9に示したように負圧制御ユニット230は、それぞれに対して互いに異なる制御圧が設定された2つの圧力調整機構を備えている。2つの負圧調整機構の内、高圧設定側(図9にHと記載)、低圧設定側(図9にLと記載)はそれぞれ、液体供給ユニット220内を経由して、液体吐出ユニット300内の共通供給経路211、及び共通回収流路212に接続されている。また共通供給流路211には第1の流入口7aと第1の回収口8aが形成されており、第1の流入口7aは第1循環ポンプ(第1の送液ポンプ)1001と、第1の回収口8aは圧力調整機構Hとそれぞれ流体接続されている。共通回収流路212には第2の流入口7bと第2の回収口8bが形成されており、第2の流入口7bは第1循環ポンプ(第2の送液ポンプ)1002と、第2の回収口8bは圧力調整機構Lとそれぞれ流体接続されている。
2つの負圧調整機構及び2つの第1循環ポンプにより、共通供給流路211の圧力が共通回収流路212の圧力に対して相対的に制御される。それにより、共通供給流路211から分岐供給流路213a及び各記録素子基板10の内部流路を介して共通回収流路212へ至るインク流れが発生すると共に、各流入口から供給されたインクが各記録素子基板を介さずにそれぞれの共通流路の回収口へと流れる。このように、第2の循環経路では、液体吐出ユニット300内には第1の循環経路と同様のインク流れ状態が得られるが、第1の循環経路の場合とは異なる2つの利点がある。
一方で第2の循環経路(図9)の場合は、記録待機時に必要な液体吐出ヘッド3への液体供給量は流量Aである。そして、全吐出時に必要な液体吐出ヘッド3への供給量は流量Fとなる。そうすると、第2の循環経路の場合、第1循環ポンプ(高圧側)1001及び第1循環ポンプ(低圧側)1002の設定流量の合計値、即ち必要供給流量の最大値はA又はFの大きい方の値となる。このため、同一構成の液体吐出ユニット300を使用する限り、第2の循環経路における必要供給量の最大値(A又はF)は、第1の循環経路における必要供給流量の最大値(A+F)よりも必ず小さくなる。そのため第2の循環経路の場合、採用可能な循環ポンプの自由度が高まり、例えば構成の簡単な低コストの循環ポンプを使用したり、本体側経路に設置される冷却器(不図示)の負荷を低減したりでき、記録装置本体のコストを低減できるという利点がある。この利点は、A又はFの値が比較的大きくなるラインヘッドであるほど大きくなり、ラインヘッドの中でも長手方向の長さが長いラインヘッドほど有益である。
しかしながら一方で、第1の循環経路の方が、第2の循環経路に対して有利になる点もある。すなわち、第2の循環経路では、記録待機時に液体吐出ユニット300内を流れる流量が最大であるため、記録デューティの低い画像であるほど、各吐出口近傍に高い負圧が印加された状態となる。このため、特に共通供給流路211及び共通回収流路212の流路幅(液体の流れ方向と直交する方向の長さ)を小さくしてヘッド幅(液体吐出ヘッドの短手方向の長さ)を小さくすると、ムラの見えやすい低デューティ画像で吐出口近傍に高い負圧が印加される。そのため、サテライト滴の影響が大きくなる虞がある。一方、第1の循環経路の場合、高い負圧が吐出口近傍に印加されるのは高デューティ画像形成時であるため、仮にサテライトが発生しても視認されにくく、画像への影響は小さいという利点がある。2つの循環経路の選択は、液体吐出ヘッド及び記録装置本体の仕様(吐出流量F、最小循環流量A、及びヘッド内流路抵抗等)に照らして、好ましい方を採用することができる。
図10は本発明の液体吐出ヘッドの特徴を説明するのに適した各記録素子基板での駆動時の温度分布を示す図であり、横軸に共通流路の延在方向をとり、縦軸に各記録素子基板の温度をとっている。本例における流路部材210の熱拡散率は記録素子基板10の熱拡散率よりも小さく、図10には流路部材210の熱拡散率が7×10−7m2/sのヘッドを実線で図示している。図10中には点線で、本例の効果と比較するために、流路部材210の熱拡散率が8×10−6m2/sのヘッドを示している。図からも明らかなように、流路部材210の熱拡散率が記録素子基板10の熱拡散率より高くなると、共通流路に連通している流入口から回収口に向けて温度差が生じてしまう。一方、流路部材210の熱拡散率が低いと、記録素子基板10の位置によらず温度が略一定に保たれている。このように、共通流路延在方向に記録素子基板10を複数配列し、各共通流路内をインクが流動する構成において、各記録素子基板からの熱を伝えにくくすることにより、吐出されるインク滴の体積のばらつきを抑制することが可能となる。なお、ここでは流路部材の熱拡散率の具体的数値を挙げて述べたが、記録素子基板10からの熱を共通流路のインクに伝えにくくさせるという機能を付加することが達成されるのであればその構成は限定されない。
以下に図11を用いて実施形態3について説明する。本実施形態においても実施形態1あるいは実施形態2と同様のインク流れ状態が得られている。また、前述した実施形態と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。図11は本実施形態の液体吐出ヘッドの断面を示した図で、多層の流路部材が形成されている。第2流路部材60及び第3流路部材70にて、各記録素子基板が配列される方向(流路部材の長手方向)に延在する各共通流路(211a~211d、212a~212d)が形成されている。また、第1流路部材50にて、各共通流路と交差する方向(流路部材の短手方向)に延在する複数の分岐流路213d(個別流路)が構成されている。この分岐流路溝と共通流路溝を別部材で構成することにより、長い溝とそれに交差する非常に細かい溝とが共存するような部材も、例えば樹脂の成形等で作成することが可能となり、製造コストを下げられるメリットがある。
本実施形態では流路部材50、60、70の3層の流路部材が記載してあるが、各共通流路と各分岐流路を別部材で構成するという思想が実現されるのであれば、層数に関する特段の限定はない。また分岐流路を形成する流路部材は、記録素子基板毎に形成されても、複数の記録素子基板毎に1つ形成されても、全ての記録素子基板に対して1つ形成されてもよい。いずれの場合であっても、各共通流路と分岐流路が別部材に形成されていることが達成されるのであればその構成は限定されない。
本実施形態でも、共通流路と分岐流路及び複数の圧力室との接続関係は先に述べた実施形態と同じで、圧力室を介さない共通流路内だけのインク流れと共通供給流路から各圧力室を通過し共通回収流路へと流れるインク流れとが得られている。図12は本実施形態の液体吐出ヘッドの断面を示した図である。本実施形態の液体吐出ヘッド3を構成する流路部材は、実施形態3と同様に多層構造であり、共通流路を形成する細長い流路部材は各記録素子基板の搭載精度を高精度に保つため線膨張係数が記録素子基板10とほぼ同等の材質からなる。第2流路部材60の材質としては、具体的にはシリコンやアルミナなどの無機材料やインバー等の線膨張係数が低い金属材料等が想定され、いずれも熱拡散率が記録素子基板10に近い値となっている。そこで本実施形態では、複数の分岐流路を形成する第1流路部材50の熱拡散率を記録素子基板10及び第2流路部材60よりも低くしている。そうすることにより、各記録素子基板から各共通流路を通過しているインクへ伝熱しにくくし、吐出されるインク滴の体積を揃えることが可能となる。
本実施形態では2層の流路部材50、60が記載してあるが、各共通流路と各分岐流路を別部材で構成するという思想が実現されるのであれば、層数に関する特段の限定はない。また図示されている共通流路は1色分のみだが、第2流路部材が熱や膨潤等の外乱による変形をせず、第1流路部材により記録素子基板と第2流路部材が熱的に伝熱しにくい構成であれば、複数の色数分の共通流路が形成されていてもいい。
以下に図13,14を用いて各実施形態に適用可能な記録素子基板の構成について説明する。図13(a)に示すように、記録素子基板10の吐出口形成部材12に、各インク色に対応する4列の吐出口列が形成されている。なお、以後、複数の吐出口13が配列された吐出口列が延びる方向を「吐出口列方向」と呼ぶ。図13(b)に示すように、各吐出口列に沿って、一方の側には液体供給路18が、他方の側には液体回収路19がそれぞれ延在している。液体供給路18及び液体回収路19は記録素子基板10に設けられた吐出口列方向に延びた流路であり、それぞれ供給口17a、回収口17bを介して吐出口13と連通している。図13(c)及び図14に示すように、記録素子基板10の、吐出口13が形成された面の裏面にはシート状のカバープレート20が積層されている。カバープレート20には、後述する液体供給路18及び液体回収路19に連通する開口21が複数設けられている。本例においては、1本の液体供給路18に対して3個の開口21、1本の液体回収路19に対して2個の開口21が、カバープレート20にそれぞれ設けられている。図13(b)に示すようにカバープレート20の夫々の開口21は、複数の連通口と連通している。図13のB−B線断面図である図14に示すように、カバープレート20は、記録素子基板10の基板11に形成される液体供給路18及び液体回収路19の蓋部材としての機能を有する。カバープレート20は、液体に対して十分な耐食性を有している物が好ましく、また、混色防止の観点から、開口21の開口形状及び開口位置には高い精度が求められる。このためカバープレート20の材質として感光性樹脂材料やシリコンを用い、フォトリソプロセスによって開口21を設けることが好ましい。このようにカバープレートは開口21により流路のピッチを変換するものであり、圧力損失を考慮すると厚みは薄いことが望ましく、フィルム状の部材で構成されることが望ましい。
次に、記録素子基板10内でのインクの流れについて説明する。基板11とカバープレート20によって形成される液体供給路18及び液体回収路19はそれぞれ、分岐供給流路213aを介して共通供給流路211と、分岐回収流路213bを介して共通回収流路212と接続されている。従って2つの負圧調整機構により液体供給路18と液体回収路19との間には差圧が生じ、インクは液体供給路18から供給口17a、圧力室23、回収口17bを経由して液体回収路19へ流れる(図14の矢印Cで示した流れ)。
続いて、液体吐出ヘッド3内でのインクの流れについて説明する。共通供給流路には第1の流入口7a及び第1の回収口8aが流体接続しており、共通回収流路には第2の流入口7bと第2の回収口8bが連通している。この構成においても実施形態1と同じ2つの不等式を満たしているので、液体吐出ヘッド3内でのインク流れは大まかに次の3経路からなっている。1つ目は第1の流入口から共通供給流路を通過して第1の回収口へ至る流れである。2つ目は第2の流入口から共通回収流路を通過して第2の回収口へ至る流れである。3つ目は第1の流入口から共通供給流路211、分岐供給流路213a、液体供給路18を介して圧力室23を通過し液体回収路19、分岐回収流路213b、共通回収流路212を通って第2の回収口へ至る流れである。これらの流れによって、記録を休止している吐出口13や圧力室23において、吐出口13からの蒸発によって生じる増粘インクや泡や異物などを液体回収路19へ回収することができる。また吐出口13や圧力室23のインクの増粘を抑制することが出来る。このように、記録素子基板10を経由することなく流動する経路を備えることで、本例のような微細で流路抵抗の大きい流路を備える記録素子基板10を有する場合であっても、液体の循環流の逆流を抑制することができる。このようにして、本例の液体吐出ヘッドでは、圧力室や吐出口近傍の液体の増粘を抑制できるので、吐出の方向ずれや不吐出を抑制でき、結果として高画質な記録を行うことができる。
各実施形態において、共通供給流路211及び共通回収流路212のそれぞれの流入口へ供給されるインクの総量は、流路部材上に配置される全記録素子基板から吐出されるインク量の総和より多い。これにより、吐出動作によらず各共通流路の流れは流入口から入り回収口へ至る一方向の流れとなり、吐出口13を通過した際にインク中の揮発性成分が蒸発したインクが再びヘッド内へ逆流してくることはなくなる。また、吐出されるインク量を一定に保つための保温手段により発せられた熱で加熱されたインクが液体回収路19、分岐回収流路213b、共通回収流路212を流れても、共通回収流路内のインクの昇温を抑制することができる。
各実施形態に適用できるインクの温調に関する構成及び効果について具体的な関係式をあげながら説明する。
第2の流入口7bにおけるインク温度をTini、分岐回収流路213bにおけるインク温度をToutflow_branch、共通回収流路212に連通している連通口61でのインク温度をToutflow_outとする。そして流入口7bから共通回収流路212に流入してくるインク流量をQoutflow、圧力室23を通って分岐回収流路213bに流れるインク総流量をQbranchとする。ここで、第1流路部材50の熱拡散率が比較的小さく、記録素子基板10で発生した熱が流路部材内のインクに伝わりにくい系の場合、熱平衡状態になったときのそれぞれの関係は以下の式を満たす。
Toutflow_out=(Qoutflow×Tini+Qbranch×Toutflow_branch)/(Qoutflow+Qbranch) 式1
Tini<Toutflow_branch 式2
上記の式1、式2に基づいて、バッファタンク1003から液体吐出ヘッド3の第2の流入口7bへ供給されるインク流量を第1の流入口への供給量より大きくすれば共通回収流路212内のインク温度上昇を抑制できる。
以上説明したように、吐出口13を通過した際に保温手段により加温されたインクが液体回収路19、分岐回収流路213b、共通回収流路212を流れても、共通回収流路内を流れるインクにより昇温を抑制でき、結果として高画質な記録を行うことができる。
仮に吐出量が5×10−15m3とすると、駆動周波数が2.7kHzよりも低周波数の場合は圧力差による供給量より吐出口からの吐出量が少なくなるため、マクロな時間スケールで見ると吐出時でもインクの流れは供給口17aを介し回収口17bに至る。吐出動作をしていない場合は圧力室内のインクを設定温度範囲に温めているため液体供給路、液体回収路、及びその近傍のインク温度は高めになっている。しかし、吐出動作時は、吐出されるインク量とほぼ同量のインクが流入してくるため、圧力室近傍のインク温度は非駆動時よりも低下する。つまり、供給口17aから流入し回収口17bを介し流出するというマクロな時間スケールにおけるインクの流れが同じでも、非駆動時と駆動時では熱の伝わり方が異なり、圧力室内のインク温度は過渡的に変化し、吐出特性のバラツキを誘発させる。吐出特性がばらつくことにより画像品位が低下するが、特に被記録媒体上をインクが埋めつくさない時の方が画像品位の低下が視認されやすい、つまり駆動周波数があまり高く無い時の吐出特性バラツキの影響が大きい。
本例はこの現象を抑制するために、共通供給流路211と繋がっている第1循環ポンプ(高圧側)の流量だけを多くして流量を増加させる構成である。分岐供給流路213a及び液体供給路18のインク温度をTin-Ch(t)という時間関数、分岐回収流路213b及び液体回収路19のインク温度をTout-Ch(t)という時間関数で表す。そして、吐出動作時に流入裏面流路を介してインク供給口に流入してくる流量をQin、インク排出口を介して排出裏面流路に排出される流量をQoutと定義すると、駆動に伴う全吐出量Qinjeは以下の式で表される。
以上説明したように、本例において温度制御のための熱が伝播し温められてしまう流入側のインク温度を、共通供給流路211の流量を増加させインク温度上昇を抑制することにより、駆動状態の変化に伴うインクの昇温を低減することもできる。
以下に図15を用いて実施形態5について説明する。図15に示すように、本実施形態においては、共通供給流路211と共通回収流路212を流れるインクの流動方向が逆方向になっている。本実施形態の各圧力室23にかかる負圧に関して共通流路の延在方向における分布をとったのが図16(a)である。実線が共通供給流路211内の圧力分布、1点鎖線が共通回収流路212内の圧力分布、点線が圧力室23内の圧力分布をそれぞれ表している。共通供給流路211の流れ方向は図中の左側から右側に向かう方向であり、共通回収流路212の流れ方向は図中の右側から左側に向かう方向である。図からも明らかなように各圧力室内の圧力値がほぼ均一な状態に保たれる。例えば吐出口13のサイズが大きい場合、圧力室23にかかる静圧値に対して吐出口13から吐出されるインク量が敏感に変化してしまう。しかし、本実施形態の構成をとることにより、液体吐出ヘッド内のどの圧力室からでも均一なインク量を吐出することが可能となり高画質な印刷を得られる。また図15に示しているように、負圧制御ユニット230を分割することが可能となるため、寸法を小さく、かつ配置箇所を別々にすることが可能となる。そうすることにより液体吐出ヘッド3内での負圧制御ユニット230の配置の自由度が格段にあがり、ユーザーにとって取り回しのしやすい形状にすることが可能となる。また本実施形態においても負圧制御ユニット230と連通するポンプを1つにまとめることにより装置全体のポンプ数を削減でき、装置サイズを小さくできる。
本実施形態における共通供給流路211と共通回収流路212には、局所的に流路抵抗が他の流路よりも大きい抵抗部217a、217bが形成されている。具体的には、抵抗部217bの抵抗は、共通供給流路211の上流部の抵抗よりも大きく、抵抗部217aの抵抗は、共通回収流路212の下流部の抵抗より大きい。抵抗部217aは、回収口8と、この回収口8に最も近い分岐供給流路213aとの間に形成される。また抵抗部217bは、流入口7と、この流入口7に最も近い分岐回収流路213bとの間に形成されている。
本実施形態によるインクジェット記録装置1000及び液体吐出ヘッド3の構成を説明する。なお以降の説明においては、主として実施形態1〜6と異なる部分のみを説明し、実施形態1と同様の部分については説明を省略する。
(インクジェット記録装置の説明)
本実施形態によるインクジェット記録装置を図26に示す。本実施形態の記録装置1000はCMYKのインクごとに対応した単色用の液体吐出ヘッド3を4つ並列配置することで被記録媒体へフルカラー記録を行う点が実施形態1とは異なる。実施形態1において1色あたりに使用できる吐出口列数が2列だったのに対し、本実施形態において1色あたりに使用できる吐出口列数は20列である(図25(a))。このため、記録データを複数の吐出口列に適宜振り分けて記録を行うことで、非常に高速な記録が可能となる。更に、不吐出になる吐出口があったとしても、その吐出口に対して被記録媒体の搬送方向に対応する位置にある、他列の吐出口から補間的に吐出を行うことで信頼性が向上し、商業印刷などに好適である。実施形態1と同様に、各液体吐出ヘッド3に対して、記録装置1000の供給系、バッファタンク1003及びメインタンク(インクタンク)1006(図2)が流体的に接続される。また、それぞれの液体吐出ヘッド3には、液体吐出ヘッド3へ電力及び吐出制御信号を伝送する電気制御部が電気的に接続される。
本実施形態に係る液体吐出ヘッド3の構造について説明する。図20(a)及び20(b)は本実施形態に係る液体吐出ヘッド3の斜視図である。液体吐出ヘッド3は液体吐出ヘッド3の長手方向に直線上に配列される16個の記録素子基板10を備えたインクジェット式のライン型記録ヘッドである。液体吐出ヘッド3は、実施形態1と同様に、液体接続部111、信号入力端子91、及び電力供給端子92を備えている。しかしながら本実施形態の液体吐出ヘッド3は、実施形態1に比べて吐出口列が多いため、液体吐出ヘッド3の両側に信号出力端子91及び電力供給端子92が配置されている。これは記録素子基板10に設けられる配線部で生じる電圧低下や信号伝送遅れの低減のためである。
図24(a)に、1つの吐出モジュール200の斜視図を、図24(b)にその分解図を示す。実施形態1と異なり、記録素子基板10の複数の吐出口列方向に沿った両辺部(記録素子基板10の各長辺部)に複数の端子16がそれぞれ配置され、それらに電気接続されるフレキシブル配線基板40も、1つの記録素子基板10に対して2枚配置される。これは、記録素子基板10に設けられる吐出口列数が例えば20列であり、実施形態1の8列よりも大幅に増加しているためである。即ち、端子16から、吐出口列に対応して設けられる記録素子15までの最大距離を短く抑制して、記録素子基板10内の配線部で生じる電圧低下や信号伝送遅れを低減することを目的としている。また支持部材30の液体連通口31は、記録素子基板10に設けられた全吐出口列に跨がって開口している。その他の点は、実施形態1と同様である。
図25(a)は記録素子基板10の吐出口13が配される側の面の模式図、図25(c)は図25(a)の面の裏面を示す模式図である。図25(b)は、図25(c)において記録素子基板10の裏面側に設けられているカバープレート20を除去した状態の記録素子基板10の面を示す模式図である。図25(b)に示すように、記録素子基板10の裏面には吐出口列方向に沿って、液体供給路18と液体回収路19とが交互に設けられている。吐出口列数は実施形態1よりも大幅に増加しているものの、実施形態1との本質的な差異は、前述のように端子16が記録素子基板の吐出口列方向に沿った両辺部に配置されていることである。各吐出口列毎に一組の液体供給路18と液体回収路19が設けられていること、カバープレート20に、支持部材30の液体連通口31と連通する開口21が設けられていることなど、基本的な構成は実施形態1と同様である。
本実施形態によるインクジェット記録装置1000及び液体吐出ヘッド3の構成を説明する。実施形態8の液体吐出ヘッドは、B2サイズの被記録媒体に対して1スキャンで記録を行うページワイド型である。実施形態8は上述した実施形態と異なる部分を説明し、同様の部分については説明を省略する。
(インクジェット記録装置の説明)
図27に本実施形態のインクジェット記録装置の模式図を示す。記録装置1000は、液体吐出ヘッド3から被記録媒体に直接記録を行わず、一度、中間転写体(中間転写ドラム1007)に液体を吐出し画像を形成した後に、その画像を被記録媒体2に転写する構成である。記録装置1000では、CMYKの4種類のインクに夫々対応した4つの単色用の液体吐出ヘッド3が、中間転写ドラム1007に沿って円弧状に配置されている。これによって中間転写体上にフルカラー記録が行われ、その記録画像は、中間転写体上で適切な乾燥状態にされた後、紙搬送ローラー1009によって搬送される被記録媒体2へ、転写部1008で転写される。上述した実施形態の紙搬送系は主にカット紙を意図した水平搬送であったのに対し、本実施形態においては本体ロール(不図示)から供給される連続紙にも対応可能である。このようなドラム搬送系では、紙に一定の張力をかけながら搬送することが容易なため、高速記録時においても搬送ジャムが少ない。このため装置の信頼性が向上し、商業印刷などに好適である。各液体吐出ヘッド3に対して、記録装置1000の供給系、バッファタンク1003及びメインタンク1006が流体的に接続される。また、それぞれの液体吐出ヘッド3には、液体吐出ヘッド3へ電力及び吐出制御信号を伝送する電気制御部が電気的に接続される。
記録装置1000のタンクと液体吐出ヘッド3との間における液体循環経路としては、図2又は図9に示した循環経路も適用可能であるが、図28に示す循環経路が好適である。上述した循環経路との主な差異は、第1循環ポンプ1001,1002及び第2循環ポンプ1004の各々の流路に連通するバイパス弁1010が付加されていることである。このバイパス弁1010は予め設定された圧力を超過すると弁が開くことで、バイパス弁1010の上流側の圧力を下げるという機能(第1の機能)を有する。また記録装置本体の制御基板からの信号によって、任意のタイミングで弁を開閉する機能(第2の機能)も有する。
第1の機能により、第1循環ポンプ1001,1002の下流側または第2循環ポンプ1004の上流側の流路に、過剰または過小な圧力が掛かることを抑制することができる。例えば、第1循環ポンプ1001,1002の機能に支障が発生した場合、過剰な流量や圧力が液体吐出ヘッド3に加わる場合がある。それにより液体吐出ヘッド3の吐出口から液体の漏洩が生じたり、液体吐出ヘッド3内の各接合部に破断が生じたりする虞がある。しかし本実施形態のように、第1循環ポンプ1001、1002にバイパス弁が追加されている場合、過剰な圧力が発生した場合でも、バイパス弁1010が開くことで各循環ポンプ上流側へと液体経路が開放されるため、上記のようなトラブルを抑制できる。
また第2の機能により、循環駆動停止時には、第1循環ポンプ1001,1002及び第2循環ポンプ1004の停止後に、本体側からの制御信号に基づいて、速やかに全てのバイパス弁1010を開放する。これにより、液体吐出ヘッド3の下流部(負圧制御ユニット230〜第2循環ポンプ1004の間)の高負圧(例えば、数kPa〜数十kPa)を短時間に開放することができる。循環ポンプとしてダイヤフラムポンプなどの容積型ポンプを使用した場合には、通常、ポンプ内に逆止弁が内蔵されている。しかしながら、バイパス弁を開くことで、下流側のバッファタンク1003側からも液体吐出ヘッド3の下流部の圧力解放を行える。上流側からだけでも液体吐出ヘッド3の下流部の圧力解放は行えるが、液体吐出ヘッドの上流側流路と液体吐出ヘッド内流路には圧力損失がある。そのため、圧力開放に時間が掛かり、過渡的に液体吐出ヘッド3内の共通流路内の圧力が下がり過ぎて、吐出口のメニスカスが破壊される恐れがある。液体吐出ヘッド3の下流側のバイパス弁1010を開くことで、液体吐出ヘッドの下流側の圧力解放が促進されるため、吐出口のメニスカス破壊のリスクが軽減される。
本発明の実施形態9に係る液体吐出ヘッド3の構造についてさらに説明する。図29(a)は本実施形態に係る液体吐出ヘッド3の斜視図、図29(b)はその分解斜視図である。液体吐出ヘッド3は液体吐出ヘッド3の長手方向に直線状(インライン)に配列される36個の記録素子基板10を備え、1色の液体で記録を行うインクジェット式のページワイド型の記録ヘッドである。液体吐出ヘッド3は、信号入力端子91及び電力供給端子92を備える他、ヘッドの長手側面を保護するシールド板132が設けられている。
図29(b)は液体吐出ヘッド3の斜視分解図であり、液体吐出ヘッド3を構成する各部品またはユニットがその機能毎に分割されて表示されている(シールド板132は不図示)。各ユニット及び各部材の役割や、液体吐出ヘッド3内の液体流通の順は上述した実施形態と同様である。主な相違点は、複数に分割されて配置された電気配線基板90、負圧制御ユニット230の位置、および第1流路部材の形状である。本実施形態のように、例えばB2サイズの被記録媒体に対応した長さを有する液体吐出ヘッド3の場合、液体吐出ヘッド3の使用電力が大きいため、8枚の電気配線基板90が設けられる。各々の電気配線基板90は、液体吐出ユニット支持部81に取り付けられた長尺の電気配線基板支持部82の両側面に4枚ずつ取り付けられる。
図30(a)は、液体吐出ユニット300、液体供給ユニット220及び負圧制御ユニット230を備える液体吐出ヘッド3の側面図、図30(b)は液体の流れを示す概略図、図30(c)は図30(a)のG−G線部における断面を示す斜視図である。理解を容易にするために、一部の構成は簡略化している。
液体供給ユニット220内には液体接続部111とフィルタ221が設けられるとともに、負圧制御ユニット230が液体供給ユニット220の下方に一体化して形成されている。これによって負圧制御ユニット230と記録素子基板10との高さ方向の距離が、上述した実施形態に比べて短くなっている。この構成により、液体供給ユニット220内の流路接続部の数が減り、記録液体の漏洩に対する信頼性が向上するだけでなく、部品点数や組み立て工程数も低減できるという利点がある。
また負圧制御ユニット230と吐出口が形成される面とにおける水頭差が相対的に小さくなるので、図27に示すような、液体吐出ヘッド3の傾斜角度が、各液体吐出ヘッドごとに異なるような記録装置へ好適に適応できる。水等差が小さくできるため、複数の液体吐出ヘッド3を異なる傾斜角で用いても、それぞれの記録素子基板の吐出口に加わる負圧差を低減できるためである。また負圧制御ユニット230から記録素子基板10までの間の距離が小さくなることでその間の流抵抗が小さくなるので、液体の流量変化による圧損差も小さくなり、より安定な負圧制御が行える点でも好ましい。
共通供給流路211及び共通回収流路212の下流側には、それぞれ負圧制御ユニット230が接続される。また、共通供給流路211の途中には複数の個別供給流路213aへの分岐部があり、共通回収流路212の途中には複数の個別回収流路213bへの分岐部がある。個別供給流路213a及び個別回収流路213bは複数の第1流路部材50内に形成されており、夫々の個別流路は、記録素子基板10の裏面に設けられた蓋部材20の開口21(図19(c)参照)と連通している。
図30(b)にHとLで示した負圧制御ユニット230は、高圧側(H)と、低圧側(L)のユニットである。それぞれの負圧制御ユニット230は、相対的に高(H)、低(L)の負圧で、負圧制御ユニット230よりも上流側の圧力を制御するように設定された背圧型圧力調整機構である。共通供給流路211は負圧制御ユニット230(高圧側)と接続され、共通回収流路212は負圧制御ユニット230(低圧側)と接続されており、それにより共通供給流路211と共通回収流路212の間には差圧が発生する。その差圧によって、液体が、共通供給流路211から個別供給流路213a、記録素子基板10内の吐出口13(圧力室23)、個別回収流路213bを順に通過して共通回収流路212へと流れる。
図30(c)は図30(a)のG−G線部における断面を示す斜視図である。本実施形態において個々の吐出モジュール200は、第1流路部材50、記録素子基板10、フレキシブル配線基板40から構成されている。本実施形形態においては上述した実施形態で説明した支持部材30(図8)がなく、蓋部材20を備える記録素子基板10が直接第1流路部材50に接合される。第2流路部材に設けられる共通供給流路211は、その上面に形成される連通口61から、第1流路部材50の下面に形成される個別連通口53を介して、個別供給流路213aに供給される。その後液体は、圧力室23を経由して個別回収流路213b、個別連通口53、連通口61を順に経由して共通回収流路212へと回収される。
上述した実施形態とは異なり、第1流路部材50の下面(第2流路部材60側の面)にある個別連通口53は、第2流路部材50の上面に形成される連通口61に対して十分大きな開口となっている。この構成により、吐出モジュール200を第2流路部材60上にマウントする際に位置がズレた場合でも、第1流路部材と第2流路部材の間で確実に流体連通が行わるようになっている。従って、ヘッド製造時の歩留まりが向上しコストダウンが図れるようになっている。
また本発明は各種吐出手段(例えば、圧電素子、発熱素子、静電方式)を用いた液体吐出ヘッドに適用可能であるが、液体吐出ヘッド内の流路部(圧力室23およびそれに連通する流路24)の抵抗が大きい液体吐出ヘッドについて特に好適に適用できる。例えば、圧力室に連通する流路24の高さhが8μm以下の液体吐出ヘッドに好適に適用できる。また、複数の記録素子基板10が配列されるフルライン型の液体吐出ヘッドで、吐出口の配列密度が600dpi以上の高密度の吐出口を備える液体吐出ヘッドにも好適に適用できる。
8a,8b 回収口
13 吐出口
15 記録素子
17a 個別供給流路
17b 個別回収流路
18 液体供給路
19 液体回収路
23 圧力室
211 共通供給流路
212 共通回収流路
213a 個別供給流路
213b 個別回収流路
3 液体吐出ヘッド
Claims (34)
- 液体を吐出する複数の吐出口と、
液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生する複数の記録素子と、
前記複数の記録素子へ液体を供給するための複数の供給流路と、
前記複数の供給流路に連通し、前記複数の供給流路に液体を供給するための共通供給流路と、
前記複数の供給流路から前記複数の記録素子に供給された液体を回収するための複数の回収流路と、
前記複数の回収流路に連通し、前記複数の回収流路から液体を回収するための共通回収流路と、
を備え、
液体吐出ヘッドの外部から前記共通供給流路に液体を供給するための第1の流入口と、前記共通供給流路から前記液体吐出ヘッドの外部へ液体を回収するための第1の回収口と、を備え、前記第1の流入口と前記第1の回収口とは、前記記録素子が配される流路部を介することなく前記共通供給流路によって連通しており、
前記液体吐出ヘッドの外部から前記共通回収流路に液体を供給するための第2の流入口と、前記共通回収流路から前記液体吐出ヘッドの外部へ液体を回収するための第2の回収口と、を備え、前記第2の流入口と前記第2の回収口とは、前記記録素子が配される流路部を介することなく前記共通回収流路によって連通していることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記共通供給流路内の液体は、前記供給流路、前記記録素子が配される流路部、前記回収流路をこの順に介して前記共通回収流路に供給される、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記記録素子が配される流路部は、前記吐出口に対向し、内部に前記記録素子を収容する圧力室を含む、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記複数の供給流路は前記共通供給流路の延在方向と交差する方向に延在し、前記複数の回収流路は前記共通回収流路の延在方向と交差する方向に延在する、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通供給流路と前記共通回収流路は互いに沿って延在している、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通供給流路を流れる液体と前記共通回収流路を流れる液体の流動方向は同じである、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通供給流路を流れる液体と前記共通回収流路を流れる液体の流動方向は異なる、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通供給流路の前記流入口の近傍における液体の静圧値は、前記共通回収流路の前記流入口の近傍における静圧値より大きく、
前記共通供給流路の前記回収口の近傍における静圧値は、前記共通回収流路の前記回収口の近傍における静圧値より大きい、
請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記共通供給流路及び前記回収流路に供給される液体の流量は、前記吐出口の全てから吐出される流量よりも多いことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通供給流路を単位時間あたりに流れる流量は、前記共通回収流路を単位時間あたりに流れる流量より多い、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記共通回収流路を単位時間あたりに流れる流量は、前記共通供給流路を単位時間あたりに流れる流量より多い、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体吐出ヘッドは、前記記録素子を備える記録素子基板と、前記記録素子基板を支持する支持部材と、を含み、
前記共通供給流路、前記供給流路、前記共通回収流路、及び前記回収流路は、前記支持部材に形成されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記支持部材の熱拡散率が、前記記録素子基板の熱拡散率よりも小さいことを特徴とする、請求項12に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記液体吐出ヘッドは、前記記録素子を備える記録素子基板と、前記記録素子基板を支持する支持部材と、を含み、
前記支持部材は、前記供給流路及び前記回収流路が形成される第1の支持部材と、前記共通供給流路及び前記共通回収流路が形成される第2の支持部材との積層構成により形成されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 積層構成からなる前記支持部材において、少なくとも第1の支持部材の熱拡散率が、前記記録素子基板の熱拡散率よりも小さいことを特徴とする、請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
- 液体を吐出する複数の吐出口と、液体を前記吐出口から吐出するための記録素子を内部に備える複数の圧力室と、前記複数の前記圧力室へ液体を供給するための複数の第1の共通流路と、前記複数の前記圧力室から液体を回収するための複数の第2の共通流路と、を含む記録素子基板と、
前記第1の共通流路と連通する複数の供給流路と、
前記第2の共通流路と連通する複数の回収流路と、
前記複数の供給流路と流体接続している共通供給流路と、
前記複数の回収流路と流体接続している共通回収流路と、
を備え、
前記共通供給流路に液体を供給するための第1の流入口と、前記共通供給流路から液体を回収するための第1の回収口と、前記共通回収流路に液体を供給するための第2の流入口と、前記共通回収流路から液体を回収するための第2の回収口と、を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記第1の流入口と前記第1の回収口とは、前記圧力室を介することなく前記共通供給流路によって連通し、
前記第2の流入口と前記第2の回収口とは、前記圧力室を介することなく前記共通回収流路によって連通していることを特徴とする請求項16に記載の液体吐出ヘッド。 - 複数の前記記録素子基板を支持すると共に、当該複数の記録素子基板が配列される支持部材を有し、前記支持部材には前記複数の供給流路と、前記複数の回収流路と、前記共通供給流路と、前記共通回収流路と、が設けられている、請求項16または17に記載の液体吐出ヘッド。
- 液体を吐出する複数の吐出口と、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生する複数の記録素子を内部に備える圧力室と、第1の流入口及び第1の回収口と連通する第1の共通流路と、前記第1の共通流路と連通し、前記複数の記録素子へ液体を供給するための複数の第1の個別流路と、第2の流入口及び第2の回収口と連通する第2の共通流路と、前記第2の共通流路と連通し、前記圧力室内の液体を前記第2の共通流路に回収するための複数の第2の個別流路と、を備える液体吐出ヘッドと、
液体を、前記第1の共通流路、前記第1の個別流路、前記複数の記録素子、前記第2の個別流路、前記第2の共通流路の順に供給する供給手段と、
を有する液体吐出装置であって、
前記第1の流入口と前記第1の回収口とは、前記圧力室を介することなく前記第1の共通流路によって連通し、前記第2の流入口と前記第2の回収口とは、前記圧力室を介することなく前記第2の共通流路によって連通していることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記圧力室は前記吐出口と対向している、請求項19に記載の液体吐出装置。
- 前記第1の流入口と連通する第1の負圧制御ユニットと、前記第2の流入口と連通する第2の負圧制御ユニットと、を備える、請求項20に記載の液体吐出装置。
- 前記第1及び前記第2の流入口と連通する、液体を送液する第1の送液ポンプと、
前記第1の回収口と連通する、液体を回収する第1の回収ポンプと、
前記第1の回収口と連通する、液体を回収する第2の回収ポンプと、
を備える、請求項19から21のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第1の流入口と連通する、液体を送液する第1の送液ポンプと、
前記第2の流入口と連通する、液体を送液する第2の送液ポンプと、
前記第1の回収口と連通する、液体を回収する第1の回収ポンプと、
前記第2の回収口と連通する、液体を回収する第2の回収ポンプと、
を備える、請求項19から21のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第1の流入口と連通する、液体を送液する第1の送液ポンプと、
前記第2の流入口と連通する、液体を送液する第2の送液ポンプと、
前記第1及び前記第2の回収口と連通する、液体を回収する第1の回収ポンプと、
を備える、請求項19から21のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第1及び前記第2の流入口と連通する、液体を送液する第1の送液ポンプと、
前記第1及び前記第2の回収口と連通する、液体を回収する第1の回収ポンプと、
を備える、請求項19から21のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第1の負圧制御ユニット及び前記第2の負圧制御ユニットと連通するインクタンクを備える、請求項19から25のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
- 液体を吐出する複数の吐出口と、液体を前記吐出口から吐出するための記録素子を内部に備える複数の圧力室と、前記複数の前記圧力室へ液体を供給するための複数の第1の共通流路と、前記複数の前記圧力室から液体を回収するための複数の第2の共通流路と、を含む記録素子基板と、
前記第1の共通流路と連通する複数の供給流路と、
前記第2の共通流路と連通する複数の回収流路と、
前記複数の供給流路と流体接続している共通供給流路と、
前記複数の回収流路と流体接続している共通回収流路と、
液体吐出ヘッドに液体を供給するための流入口と、
前記液体吐出ヘッドから液体を回収するための回収口と、
を備え、
前記流入口は、前記共通供給流路の一端側および前記共通回収流路の一端側と連通しており、
前記回収口は、前記共通供給流路の他端側および前記共通回収流路の他端側と連通しており、
前記共通回収流路の前記一端側の流抵抗は、前記共通供給流路の前記一端側の流抵抗より大きく、
前記共通供給流路の前記他端側の流抵抗は、前記共通回収流路の前記他端側の流抵抗より大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記記録素子を内部に備える圧力室に隣接する流路の高さが8μm以下である、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド
- 被記録媒体に対応した長さを有するライン型の液体吐出ヘッドである、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記記録素子を内部に備える圧力室内の液体は当該圧力室の外部との間で循環される、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 液体を吐出する複数の吐出口と、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生する複数の記録素子を内部に備える圧力室と、前記複数の記録素子へ液体を供給するための複数の供給流路と、前記複数の供給流路に液体を供給するための共通供給流路と、前記供給流路から前記記録素子に供給された液体を回収するための複数の回収流路と、前記複数の回収流路から液体を回収するための共通回収流路と、液体吐出ヘッドの外部から前記共通供給流路に液体を供給するための第1の流入口と、前記共通供給流路から前記液体吐出ヘッドの外部へ液体を回収するための第1の回収口と、前記液体吐出ヘッドの外部から前記共通回収流路に液体を供給するための第2の流入口と、前記共通回収流路から前記液体吐出ヘッドの外部へ液体を回収するための第2の回収口と、を備える液体吐出ヘッドから液体を吐出する液体吐出方法において、
前記第1の流入口から前記共通供給流路に流入した液体を前記第1の回収口から前記液体吐出ヘッドの外部に回収させ、かつ、前記第2の流入口から前記共通回収流路に流入した液体を前記第2の回収口から前記液体吐出ヘッドの外部に回収する第1の工程と、前記第1の工程における液体の供給を行っている状態で、前記吐出口から液体を吐出させる第2の工程と、
を有することを特徴とする液体吐出方法。 - 前記第1の工程により、前記圧力室の内部に液体の流れを生じさせた状態で前記吐出口から液体を吐出させる、請求項31に記載の液体吐出方法。
- 前記共通供給流路を流れる液体の圧力は、前記共通回収流路を流れる液体の圧力より大きい、請求項31または32に記載の液体吐出方法。
- 前記第1の回収口から回収される液体は、前記圧力室を経由しない、請求項31から33のいずれか1項に記載の液体吐出方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US15/389,301 US9925792B2 (en) | 2016-01-08 | 2016-12-22 | Liquid discharge head, liquid discharge apparatus, and liquid discharge method |
KR1020170002142A KR20170083499A (ko) | 2016-01-08 | 2017-01-06 | 액체 토출 헤드, 액체 토출 장치 및 액체 토출 방법 |
EP17000019.4A EP3189970B1 (en) | 2016-01-08 | 2017-01-06 | Liquid discharge head, liquid discharge apparatus, and liquid discharge method |
CN201710013956.9A CN107053849B (zh) | 2016-01-08 | 2017-01-09 | 液体排出头、液体排出设备和液体排出方法 |
US15/888,974 US10201980B2 (en) | 2016-01-08 | 2018-02-05 | Liquid discharge head, liquid discharge apparatus, and liquid discharge method |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002950 | 2016-01-08 | ||
JP2016002950 | 2016-01-08 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017124612A true JP2017124612A (ja) | 2017-07-20 |
JP6957147B2 JP6957147B2 (ja) | 2021-11-02 |
Family
ID=59364696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016239370A Active JP6957147B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-12-09 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6957147B2 (ja) |
KR (1) | KR20170083499A (ja) |
CN (1) | CN107053849B (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019064109A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | キヤノン株式会社 | 液体吐出装置、液体吐出ヘッドおよび回復方法 |
JP2019104151A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 株式会社リコー | 液体を吐出する装置及び液体を吐出する装置のメンテナンス方法 |
JP2021094755A (ja) * | 2019-12-16 | 2021-06-24 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10214023B1 (en) * | 2017-08-30 | 2019-02-26 | Xerox Corporation | Fluid design for recirculation within high packing density inkjet print heads |
JP2022026847A (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-10 | キヤノン株式会社 | インクジェット記録装置及びインクタンク |
JP2022084488A (ja) * | 2020-11-26 | 2022-06-07 | キヤノン株式会社 | 記録装置 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05220952A (ja) * | 1992-02-14 | 1993-08-31 | Seiko Epson Corp | インクジェット式印字ヘッド |
JP2008142910A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | Fujifilm Corp | 液滴吐出機構および画像形成装置 |
JP2009012376A (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-22 | Seiko Epson Corp | 流体噴射装置 |
JP2010228099A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-14 | Fujifilm Corp | 液体吐出装置 |
JP2012011671A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Olympus Corp | インクヘッド及びこれを搭載したインクジェットプリンタ |
JP2012250503A (ja) * | 2011-06-06 | 2012-12-20 | Fujifilm Corp | 液滴吐出ヘッド |
JP2013180411A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Fujifilm Corp | 液体吐出装置及び液体供給装置 |
JP2013193371A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Sii Printek Inc | ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置 |
JP2014237323A (ja) * | 2010-12-28 | 2014-12-18 | 富士フイルム株式会社 | 液滴吐出装置内での流体再循環 |
JP2015085677A (ja) * | 2013-09-24 | 2015-05-07 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
WO2015147804A1 (en) * | 2014-03-25 | 2015-10-01 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Printhead fluid passageway thin film passivation layer |
JP2016107495A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3114776B2 (ja) * | 1992-06-23 | 2000-12-04 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式ライン記録ヘッドを用いたプリンタ |
JP4806617B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2011-11-02 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録装置 |
KR101402084B1 (ko) * | 2007-01-16 | 2014-06-09 | 삼성전자주식회사 | 잉크 공급유닛과 프린트헤드 조립체 및 화상형성장치 |
CN102026813B (zh) * | 2008-05-23 | 2015-05-27 | 富士胶片株式会社 | 流体液滴喷射装置 |
JP5620726B2 (ja) * | 2010-06-30 | 2014-11-05 | 富士フイルム株式会社 | 液体吐出ヘッド及びインクジェット記録装置 |
WO2012058016A1 (en) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | Eastman Kodak Company | Liquid dispenser including sloped outlet opening wall |
-
2016
- 2016-12-09 JP JP2016239370A patent/JP6957147B2/ja active Active
-
2017
- 2017-01-06 KR KR1020170002142A patent/KR20170083499A/ko not_active IP Right Cessation
- 2017-01-09 CN CN201710013956.9A patent/CN107053849B/zh active Active
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05220952A (ja) * | 1992-02-14 | 1993-08-31 | Seiko Epson Corp | インクジェット式印字ヘッド |
JP2008142910A (ja) * | 2006-12-06 | 2008-06-26 | Fujifilm Corp | 液滴吐出機構および画像形成装置 |
JP2009012376A (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-22 | Seiko Epson Corp | 流体噴射装置 |
JP2010228099A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-14 | Fujifilm Corp | 液体吐出装置 |
JP2012011671A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Olympus Corp | インクヘッド及びこれを搭載したインクジェットプリンタ |
JP2014237323A (ja) * | 2010-12-28 | 2014-12-18 | 富士フイルム株式会社 | 液滴吐出装置内での流体再循環 |
JP2012250503A (ja) * | 2011-06-06 | 2012-12-20 | Fujifilm Corp | 液滴吐出ヘッド |
JP2013180411A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Fujifilm Corp | 液体吐出装置及び液体供給装置 |
JP2013193371A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Sii Printek Inc | ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置 |
JP2015085677A (ja) * | 2013-09-24 | 2015-05-07 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
WO2015147804A1 (en) * | 2014-03-25 | 2015-10-01 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Printhead fluid passageway thin film passivation layer |
JP2016107495A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019064109A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | キヤノン株式会社 | 液体吐出装置、液体吐出ヘッドおよび回復方法 |
US11511549B2 (en) | 2017-09-29 | 2022-11-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid ejection apparatus, liquid ejection head, and recovery method |
JP2019104151A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 株式会社リコー | 液体を吐出する装置及び液体を吐出する装置のメンテナンス方法 |
JP7037744B2 (ja) | 2017-12-11 | 2022-03-17 | 株式会社リコー | 液体を吐出する装置及び液体を吐出する装置のメンテナンス方法 |
JP2021094755A (ja) * | 2019-12-16 | 2021-06-24 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
JP7463089B2 (ja) | 2019-12-16 | 2024-04-08 | キヤノン株式会社 | 液体吐出ヘッド |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20170083499A (ko) | 2017-07-18 |
CN107053849A (zh) | 2017-08-18 |
JP6957147B2 (ja) | 2021-11-02 |
CN107053849B (zh) | 2019-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20200276812A1 (en) | Liquid ejection head and liquid ejection apparatus | |
US10040288B2 (en) | Liquid ejection module and liquid ejection head | |
US10214014B2 (en) | Liquid ejection head and liquid ejection apparatus | |
JP6498252B2 (ja) | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 | |
JP6957147B2 (ja) | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 | |
JP7005143B2 (ja) | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 | |
JP2019014174A (ja) | 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、及び液体の供給方法 | |
JP2017124617A (ja) | 液体吐出用基板、液体吐出ヘッド、および液体吐出装置 | |
JP6987497B2 (ja) | 液体吐出モジュールおよび液体吐出ヘッド | |
JP2017124616A (ja) | 液体吐出装置および液体吐出ヘッド | |
US10201980B2 (en) | Liquid discharge head, liquid discharge apparatus, and liquid discharge method | |
US10538094B2 (en) | Liquid ejection head | |
JP6708415B2 (ja) | 液体吐出装置、および液体吐出装置の制御方法 | |
JP2019010757A (ja) | 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 | |
JP2017124603A (ja) | 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 | |
US20200254758A1 (en) | Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus | |
JP2017124602A (ja) | 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 | |
JP6878020B2 (ja) | 液体吐出装置および液体吐出ヘッド | |
JP2017124601A (ja) | 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 | |
US11712891B2 (en) | Liquid ejection head and liquid ejection apparatus | |
JP2017124605A (ja) | 液体吐出ヘッドおよび記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191113 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210525 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210907 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211006 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6957147 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |