JP2017124448A - 相対データ較正装置と方法 - Google Patents
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Description
(1)部品の組み付け
ロボットアームの先端部には、部品を把持する把持装置が取り付けられている。ロボットアームは、把持装置により部品を把持して、この部品を、対象物(例えば、自動車の車体)に組み付けるように動作する。
(2)対象物の搬送
ロボットアームは、上記と同様の把持装置により、ある場所に置かれている対象物を、把持して搬送し別の場所に置く。
(3)溶接
ロボットアームの先端部には、溶接トーチが取り付けられている。ロボットアームは、溶接トーチにより金属部材同士を溶接するように動作する。
前記ロボットアームと外部センサとの相対位置および相対姿勢の一方または両方を表す相対データを記憶する記憶部と、
前記観測データと前記相対データとに基づいて、前記ロボットアームが作業を行うように前記ロボットアームを制御するアーム制御部とを備える制御装置のために設けられる相対データ較正装置であって、
前記ロボットアームに設けられたアームマーカと、
前記外部センサの観測により取得された前記アームマーカの観測データに基づいて、前記相対データを較正する較正処理部と、を備える、相対データ較正装置が提供される。
(A)前記ロボットアームにアームマーカを設け、
(B)前記外部センサにより、前記アームマーカを観測して前記アームマーカの観測データを取得し、
(C)前記アームマーカの前記観測データに基づいて、前記相対データを較正し、
前記ロボットアームが作業をするための動作をしている作業中に、前記(B)と(C)を行う、相対データ較正方法が提供される。
ロボットアーム3は、対象物1に作業を行う。図1の例では、ロボットアーム3は、搬送装置により吊り下げられ且つ搬送されて来る対象物1を把持し、指定の場所へ置く作業を行う。ただし、ロボットアーム3は他の作業を行ってもよい。この作業は、例えば、上述した(1)〜(3)のいずれかの作業であってもよい。
ロボットアーム3は、制御装置20に制御されることにより上述の作業を行う。制御装置20は、図2のように、外部センサ5(図1も参照)と記憶部7とアーム計測装置9とアーム制御部11を備える。
相対データ較正装置10は、記憶部7に記憶されている上述の相対データを較正する。記憶部7は、相対データ較正装置10に較正された最新の相対データを記憶する。制御装置20は、記憶部7に記憶されている最新の相対データに基づいて、上述のようにロボットアーム3を制御する。
あるいは、上記(c)では、後述するようにカルマンフィルタを用いて相対データを較正してもよい。または、上記(c)では、別の方法で、観測データD2、D3に基づいて相対データを較正してもよい。
相対データ較正方法は、ステップS1〜S3を有する。
外部センサ5の数が複数である場合には、いずれかの外部センサ5が、ステップS1アームマーカ13の観測データD2を取得したら(すなわち、ステップS1を行ったら)、処理はステップS3へ移行する。また、アーム側センサ17が、いずれかの外部マーカ15の観測データD3を取得したら、処理はステップS3へ移行する。外部センサ5の数が複数である場合には、外部センサ5毎に、相対データが存在し、各外部センサ5が取得したアームマーカ13の観測データD2に基づいて、ステップS3で対応する相対データが較正される。この場合、アーム側センサ17がいずれかの外部マーカ15の観測データD3を取得したら、該外部マーカ15に対応する相対データがステップS3で較正される。
なお、相対データの初期値は、予め求められていてもよいし、相対データ較正装置10により求められてもよい。
ステップS3における相対データの較正処理の一例を詳しく説明する。この例では、カルマンフィルタを用いる。
なお、式(1)(2)では省略しているが、好ましくは、Xtには、x,y,zの1回時間微分(速度)と2回時間微分(加速度)と、rx,ry,rzの1回時間微分(角速度)も含まれている。
ステップS1で取得されたアームマーカ13の観測データD2に基づいて、外部センサ座標系Saで表したアームマーカ13の位置姿勢Y1を求める。較正処理部23は、この位置姿勢Y1を次の式(4)(5)に適用することにより、相対データXtとCovXtを較正(更新)する。式(4)で較正された相対データXtは、最新のデータとして記憶部7に記憶される。CovXtは、Xtの分散共分散行列を示す。
Xt=Xt *−K1(Y1P−Y1) ・・・(4)
CovXt=(I−K1B1)・CovXt * ・・・(5)
Y1P=g1(Xt) ・・・(6)
g1(Xt)は、時刻tにおけるY1の予測値を算出するための関数である。g1(Xt)は、ロボットアーム3の運動モデルに基づいて定められる。較正処理部23は、アーム計測装置9や他のセンサにより計測されたXtをg1(Xt)に代入することにより、予測値Y1Pを算出する。
K1=CovXt・B1 T・V1 −1 ・・・(7)
ここで、B1は、次の式(8)で表される偏微分行列であり、その上付き文字「T」は転置行列を示す。
V1=B1・CovXt・B1 T+R1 ・・・(9)
ここで、R1は、ステップS1で得た観測データD2の計測誤差として想定される分散値である。
較正処理部23は、ステップS2で取得された外部マーカ15の観測データD3に基づいて、アーム座標系Sbで表した外部マーカ15の位置姿勢Yを求める。較正処理部23は、この位置姿勢Yと、最新の相対データXtに基づいて、外部センサ座標系Saで表したアーム座標系Sbの位置姿勢Y2を求める。
Xt=Xt *−K2(Y2P−Y2) ・・・(10)
CovXt=(I−K2B2)・CovXt * ・・・(11)
Y2P=g2(Xt) ・・・(12)
g2(Xt)は、時刻tにおけるY2の予測値を算出するための関数である。g2(Xt)は、ロボットアーム3の運動モデルに基づいて定められる。較正処理部23は、アーム計測装置9や他のセンサにより計測されたXtをg2(Xt)に代入することにより、予測値Y2Pを算出する。なお、g2(Xt)は、上述のg1(Xt)と同じであってもよい。
K2=CovXt・B2 T・V2 −1 ・・・(13)
ここで、B2は、次の式(14)で表される偏微分行列である。
V2=B2・CovXt・B2 T+R2 ・・・(15)
ここで、R2は、ステップS2で得た観測データD3の計測誤差として想定される分散値である。
上述の実施形態は、以下のように特徴づけられる構成により以下の効果が得られる。
外部マーカ15とアーム側センサ17を省略してもよい。この場合、較正処理部23は、外部センサ5により観測されたアームマーカ13の観測データD2に基づいて、相対データを較正する。
アームマーカ13と外部マーカ15は、特定の形状を有する部分、特定の色を有する部分、特定の時間間隔をおいて点灯する点滅光源、または、他のものであってもよい。
外部センサ5とアーム側センサ17の一方または両方は、その観測範囲内の各方向へレーザ光を射出することにより観測データを取得するレーザ距離計測装置であってもよい。この場合、観測データは、観測範囲内の物体上の各点までの距離と、これら各点へのレーザ光の射出方向とを含む。
(変更例4)
ロボットアーム3は、次のように制御されてもよい。ステップS11において、外部センサ5は、その観測範囲内における、対象物1以外の計測対象(例えば、障害物または目印)の観測データD2を取得する。ステップS12において、ステップS11で得た観測データD2に基づいて、外部センサ座標系Saでの計測対象の位置姿勢を求める。ステップS13において、記憶部7内の最新の相対データに基づいて、アーム制御部11は、ステップS12で求めた、外部センサ座標系Saでの計測対象の位置姿勢を、アーム座標系Sbでの位置姿勢に座標変換する。ステップS14において、アーム計測装置9は、ロボットアーム3の先端部3fの位置姿勢を計測により求める。ステップS15において、アーム制御部11は、ステップS13で変換した計測対象の位置姿勢と、ステップS14で求めたロボットアーム3の先端部3fの位置姿勢とに基づいて、ロボットアーム3を制御する。これにより、計測対象の位置姿勢に応じて、ロボットアーム3の先端部3f(例えばハンド)が動作する。計測対象が障害物である場合には、ステップS15において、アーム制御部11は、障害物の位置に基づいて、ロボットアーム3が障害物を回避するようにロボットアーム3を制御する。計測対象が目印である場合には、ステップS15において、アーム制御部11は、目印の位置姿勢を基準にロボットアーム3の位置姿勢を制御する。
Claims (7)
- ロボットアームの動作領域を観測することにより観測データを取得する外部センサと、
前記ロボットアームと外部センサとの相対位置および相対姿勢の一方または両方を表す相対データを記憶する記憶部と、
前記観測データと前記相対データとに基づいて、前記ロボットアームが作業を行うように前記ロボットアームを制御するアーム制御部とを備える制御装置のために設けられる相対データ較正装置であって、
前記ロボットアームに設けられたアームマーカと、
前記外部センサの観測により取得された前記アームマーカの観測データに基づいて、前記相対データを較正する較正処理部と、を備える、相対データ較正装置。 - 前記外部センサに設けられた外部マーカと、
前記ロボットアームに設けられ、前記外部マーカを観測することにより、前記外部マーカの観測データを取得するアーム側センサと、を備え、
前記較正処理部は、前記アームマーカの前記観測データと前記外部マーカの前記観測データに基づいて、前記相対データを較正する、請求項1に記載の相対データ較正装置。 - 前記アームマーカは、該アームマーカの姿勢が特定可能な形状を有し、前記アーム側センサに一体的に固定されており、
前記外部マーカは、該外部マーカの姿勢が特定可能な形状を有し、前記外部センサに一体的に固定されている、請求項2に記載の相対データ較正装置。 - 前記アーム側センサを回転軸まわりに回転駆動することにより、前記アーム側センサの向きを変えるセンサ駆動装置と、
前記ロボットアームの動作に応じて、前記アーム側センサが前記外部マーカを向くように前記センサ駆動装置を制御するセンサ向き制御部と、を備える、請求項2に記載の相対データ較正装置。 - 前記アームマーカと前記外部マーカの各々は、互いに間隔をおいて配置された複数のマーカ部を有し、
前記外部センサと前記アーム側センサの各々は、カメラであり、
前記アームマーカの前記観測データと前記外部マーカの前記観測データは、画像データである、請求項2〜4のいずれか一項に記載の相対データ較正装置。 - 外部センサの観測データと、前記ロボットアームと前記外部センサとの相対位置および相対姿勢の一方または両方を表す相対データとに基づいて前記ロボットアームを制御する場合に、前記相対データを較正する方法であって、
(A)前記ロボットアームにアームマーカを設け、
(B)前記外部センサにより、前記アームマーカを観測して前記アームマーカの観測データを取得し、
(C)前記アームマーカの前記観測データに基づいて、前記相対データを較正し、
前記ロボットアームが作業をするための動作をしている作業中に、前記(B)と(C)を行う、相対データ較正方法。 - 前記作業中に、前記(B)と(C)を繰り返し行う、請求項6に記載の相対データ較正方法。
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