JP2017122618A - 分析用基板およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】送液回路の撥水性を高め、かつ高精度な分析を可能とする分析用基板およびその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、液状物を分析するための分析用基板1であって、液状物を貯留する1または2以上の液体槽10等と、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析部位となる1または2以上の分析部4と、液体槽10等と分析部4等とを繋ぎ、液体槽10等と分析部4との間で液状物を流すための1または2以上の流路13等とを備え、分析部4は、その内側の面に、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析に要するコート層9を備え、かつ分析用基板1の一方の表面から着脱自在に構成され、分析部4を除く少なくとも液体槽10等および流路13等に、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされている分析用基板1、およびその製造方法に関する。【選択図】図6

Description

本発明は、基板に液状の試料を供給してそれを分析するための分析部を備える分析用基板およびその製造方法に関する。
従来から、汚染有害物質、細菌、ウィルス等の光学検査では、ガラス等から板状のセルを形成し、その表面に検査対象物と検査液を載せて行うのが一般的であった。また、このような検査では、大型の検査装置に、上記セルをセットして検査を行う必要があり、検査対象物を採取した後、検査装置を設置した別の場所に持ち運び、検査を行う必要があった。このため、検査結果が出るまで長時間を要していた。加えて、検査対象物の量もある程度必要であった。
しかし、最近では、オンサイトあるいはベッドサイドといったその場での簡易な検査、および極微量の検査対象物でも高精度の検査ができることが求められてきており、細胞分析あるいはバイオテクノロジーの研究においては、特にこのような要請が多い。かかる要請に応えるべく、最近では、板状あるいは円盤状のセルの表面に流路と分析部を形成したポータブルな分析用基板が用いられている。その一例でありPOC(Point Of Care)分析等に用いられるマイクロチップは、基本的に、液状の試料あるいは試薬を充填する液体槽と、当該液体槽から送液を行うための流路と、分析を行う場である分析部とを備える。かかる構成を持つ分析用基板の好適な例として、特許文献1〜3に開示されるマイクロチップが知られている。このようなマイクロチップを用いて液状物質を分析する場合、当該マイクロチップを光学検出装置にセットし、その光学検出装置側に設けられる送液機構を利用し、マイクロチップ内の流路に液状物質を流し、分析部にて所定成分の分析を行うのが一般的である。
こうした遠心力を利用した円板型基板における液体試料の送液については、試料槽や廃液槽、およびそれらの槽間を結ぶ流路における毛細管現象と遠心力のバランスにより送液の制御性が影響するため、流路の内部表面に撥水処理を施す案が提案されている(特許文献4,5を参照)。一方、こうした円板型基板には、免疫反応などを生じさせる分析部を部品化してはめ込む方式が提案されており(特許文献6を参照)、これに抗体等の固定を行うことで、分析部の部品の交換だけで、目的に応じた測定対象物を1枚のチップ上にて分析(測定と称することもできる)することが可能となる。
特開2003−166910号公報 特開2004−000163号公報 特開2011−196849号公報 特開2009−128342号公報 特開2011−80769号公報 特開2014−126477号公報
このように分析部を着脱可能とするチップにおいて、試料槽から廃液槽までの一連の送液回路に撥水等の処理をするためには、分析部をCDチップ本体に装着した状態で回路を構成して、回路上流の試料槽から処理液を注入し、測定時における送液と同様に、回転装置にかけ、遠心力により処理液を送液回路全体に一時に送るのが最も効率よく、また確実である。
しかしながら、このような方法を用いた場合、分析部の表面にあらかじめ固定化処理された抗体上にも撥水等の表面処理が行われることとなり、その結果、その後に続く反応にも悪影響が及び、もって分析精度が損なわれる可能性が高い。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、送液回路の撥水性を高め、かつ高精度な分析を可能とする分析用基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、まず、抗体などが固定化処理された分析部に代えて、ダミーの分析部を装着し、撥水処理などの必要な表面処理を行った後に、抗体などを固定化した分析部を装着すると、分析の精度を高く維持できることを見出し、本発明に至った。本発明の具体的な解決手段は、以下のとおりである。
本発明の一実施形態に係る分析用基板は、液状物を分析するための分析用基板であって、液状物を貯留する1または2以上の液体槽と、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析部位となる1または2以上の分析部と、液体槽と分析部とを繋ぎ、液体槽と分析部との間で液状物を流すための1または2以上の流路とを備え、分析部は、その内側の面に、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析に要するコート層を備え、かつ分析用基板の一方の表面から着脱自在に構成され、分析部を除く少なくとも液体槽および流路に、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされている。
別の実施形態に係る分析用基板では、さらに、前述の分析用基板の自転中心から径方向外側に向かって、1または2以上の液体槽、該液体槽に繋がる1または2以上の流路、該流路に繋がる1または2以上の分析部が、その順に配置されていても良い。
別の実施形態に係る分析用基板では、さらに、前述の分析部の径方向外側に、1または2以上の液体槽をさらに備えても良い。
別の実施形態に係る分析用基板では、また、前述のコート層が抗体を固定化した層であっても良い。
本発明の一実施形態に係る分析用基板の製造方法は、液状物を分析するための分析用基板の製造方法であって、分析用基板に、液状物を貯留する1または2以上の液体槽と、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析部位となる1または2以上の分析部と、液体槽と分析部とを繋ぎ、液体槽と分析部との間で液状物を流すための1または2以上の流路とを備え、分析部は、その内側の面に、液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析に要するコート層を備え、かつ分析用基板の一方の表面から着脱自在に構成され、分析部を除く少なくとも液体槽および流路に、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされており、分析部の位置に、コート層の存在しないダミー分析部を取り付けるダミー分析部取付工程と、ダミー分析部を取り付けた状態にて、少なくとも液体槽および流路に、表面処理に要する処理剤を流して、表面処理を施す表面処理工程と、表面処理工程の後に、ダミー分析部を取り外して、分析部を取り付ける分析部取付工程と、を含む。
別の実施形態に係る分析用基板の製造方法では、さらに、前述の表面処理工程を、分析用基板を自転させて、その径方向外側に向かって遠心力を生じせしめて、表面処理に要する処理剤を流す工程としても良い。
別の実施形態に係る分析用基板の製造方法では、さらに、前述の表面処理工程を、その自転中心から、液体槽、流路、ダミー分析部、流路、液体槽の順に径方向外側に向かって、表面処理に要する処理剤を流す工程としても良い。
本発明によれば、送液回路の撥水性を高め、かつ高精度な分析を可能とする分析用基板を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る分析用基板の平面図、側面図および裏面図を示す。 図2は、図1中の分析ユニットの拡大図を示す。 図3は、図1の分析用基板の貫通穴に嵌め込み可能な分析部の平面図と側面図と裏面図(3A)およびA−A線断面図(3B)をそれぞれ示す。 図4は、図3の分析部を、図1の分析用基板に固定する前の一部断面図(4A)および該分析部を分析用基板に固定した後の一部断面図(4B)を示す。 図5は、図1の分析用基板の製造工程を説明するためのフローを示す。 図6は、図5中の主要工程を説明するための図を示す。 図7は、実施例1と比較例1〜3との化学発光の強度の比較を示す。 図8は、実施例2と比較例4とのレプチン標準物質濃度に対する発光強度の濃度依存性の比較を示す。
次に、本発明に係る分析用基板および分析用基板の製造方法の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<1.分析用基板の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る分析用基板の平面図、側面図および裏面図を示す。
この実施形態に係る分析用基板1は、液状物を分析するための基板であって、液状物を貯留する1または2以上の液体槽と、液状物を検出、反応、吸着、脱離若しくは分解といった分析の部位となる1または2以上の分析部4と、液体槽と分析部4とを繋ぎ、液体槽と分析部4との間で液状物を流すための1または2以上の流路と、を備える小型の分析器である。分析用基板1は、例えば、それを自転させ、遠心力を利用して中心から径方向外側に液状物を送液可能なコンパクトディスク型の基板である。分析用基板1は、中央に穴2を有する円板形状を有し、平面視にて15個の分析ユニット3(図1の点線で囲まれた領域)を備える。この実施形態では、各分析ユニット3は、同じ形態を有するが、一部若しくは全部が異なる形態であっても良い。また、分析ユニット3の数も、15個に限定されず、16個以上あるいは14個以下であっても良い。分析用基板1は、特にその材質に限定は無く、また、透光性材料あるいは非透光性材料のいずれにより構成されていても良く、好適には、樹脂やガラス等の透光性材料から成り、この実施形態ではより好適にはアクリル樹脂から成る。分析用基板1は、アクリル樹脂以外の樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等から構成されても良い。本願において、「透光性」とは、有色であるか無色であるか、および光の透過率の多寡を問わず、光を透過させることができる意味に広義に解釈される。
図1に示すように、各分析ユニット3は、その領域内に、分析用基板1と別体の分析部(詳細については後述する)4を備える。分析部4は、この実施形態では、分析用基板1の厚さ方向に貫通する貫通穴5に、分析用基板1の裏面側から押し込んで嵌め込み可能に構成されている。
図2は、図1中の分析ユニットの拡大図を示す。
この実施形態において、分析ユニット3は、分析部4と、液状物を貯留するための液体槽10,11,12と、液体槽の別の例であって廃液を集めるための廃液槽20とを備える。液体槽10,11,12および廃液槽20は、共に、分析用基板1の表側の面から厚さ方向に窪む凹部形状を有する。液体槽10、液体槽11、液体槽12および廃液槽20は、それぞれ、貫通穴5と、流路13、流路14、流路15および流路21を介して接続される。また、貫通穴5、液体槽12および廃液槽20は、それぞれ、流路17、流路19および流路23を介して凹部16、凹部18および凹部22と接続されている。流路13,14,15,17,19,21,23および凹部16,18,22は、分析用基板1の表側の面から厚さ方向内側に向かって窪む形状にて、分析用基板1に設けられている。凹部16,18,22は、分析部4、液体槽12および廃液槽20内の液状物の供給用および/または排出用の部位である。貫通穴5は、その外周の一部に、厚さ方向内側に向かって窪む凹部領域5aを備える。流路13,14,17,21は、凹部領域5aに接続されている。
図3は、図1の分析用基板の貫通穴に嵌め込み可能な分析部の平面図と側面図と裏面図(3A)およびA−A線断面図(3B)をそれぞれ示す。
図3に示す分析部4は、分析用基板1と別体にて構成され、貫通穴5に着脱自在な部品である。分析部4は、液状物を検出、反応、吸着、脱離あるいは分解する分析部位である。分析部4は、好ましくは、略円板形状の台座7と、台座7の上方に形成される円錐台8とを連接して成る。台座7は、好適には、その裏面に、内方に向かって窪む凹部6を備える。凹部6の形成により、分析部4は、その径方向に伸縮性を有するようになる。このため、分析部4は、その径方向に縮めて貫通穴5に挿入容易となり、挿入後に径方向に拡がることで貫通穴5から抜けにくくなる。
分析部4は、円錐台8の上面にコート層9を備える。コート層9は、一例として、化学発光法を利用した分析を行うことのできる層としても良い。かかるコート層9は、一例として、抗原抗体反応(免疫反応といっても良い)に利用される特定の抗体を含む層としても良い。また、コート層9は、一例として、その上面に、複数の球形ビーズからなるビーズ層とそれらの表面を金若しくは白金で覆った形態の層と、その上面に表面改質層とを積層した層としても良い。その場合のコート層9は、例えば、表面プラズモン共鳴現象を利用して分析を行うのに好適に用いることができる層となる。
分析部4は、分析用基板1と同様の材料、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂から構成できるが、樹脂以外の材料、例えば、シリコーンゴム、PDMS、ウレタンゴムなどのゴム状弾性体から構成しても良い。
図4は、図3の分析部を、図1の分析用基板に固定する前の一部断面図(4A)および該分析部を分析用基板に固定した後の一部断面図(4B)を示す。より詳細には、図4は、分析用基板の貫通穴の周辺領域を切り出した分析用基板の一部断面図を示す。
分析部4を分析用基板1に固定する場合、この実施形態では、最初に、分析用基板1の裏側から、貫通穴5に分析部4の円錐台8の部分を挿入する。次に、円錐台8より大径の台座7にて貫通穴5の裏面を塞ぐように、分析部4を貫通穴5に固定する。分析部4を貫通穴5に固定した状態において、コート層9は、分析用基板1の凹部領域5aよりも若干低い位置にある。このため、流路13,14等から送液されてくる液状物は、凹部領域5aから流れ落ち、コート層9に接する。
この実施形態では、分析部4は、液体槽10,11,12および流路13,14,15,21等の形成面と反対側の面、すなわち、分析用基板1の裏側の面から貫通穴5に固定して成る部品である。このため、予め、分析用基板1の表側の面にフィルムを貼っていても、分析用基板1に分析部4を固定できるという長所がある。
変形例として、分析部4は、液体槽10,11,12および流路13,14,15,21等の形成面、すなわち、分析用基板1の表側の面から貫通穴5に嵌め込んで固定されるようにしても良いし、また、分析部4の外周にネジ山を備え、分析部4を、ネジ溝を有する貫通穴5にネジ入れても良い。分析用基板1における分析部4の取り付け位置は、一部の液体槽10,11よりも、分析用基板1の径方向外側に配置されている。このため、液体槽10,11に液状物を入れて、分析用基板1を自転させると、その遠心力により液状物を分析部4に導くことができる。また、液体槽12を分析部4よりも径方向外側に配置することにより、分析後に、分析用基板1を自転させ、分析部4内の液状物を液体槽12に移動させ、液体槽12内の試薬と反応(例えば、中和反応、抗原抗体反応、酵素反応、呈色反応等)させることもできる。
分析部4を除く少なくとも液体槽10,11および流路13,14には、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされている。分析部4は、その内側の面に、コート層9を有するため、上記表面処理の際には、分析用基板1から外されている。なお、他の液体槽12あるいは廃液槽20(廃液槽20も液体槽の一例である)、さらには、流路15,21についても、上記表面処理がなされるようにしても良い。すなわち、コート層9を備えた分析部4さえ表面処理がなされない限り、液体槽の一部若しくは全部および/または流路の一部若しくは全部に表面処理を施すことができる。撥水処理のための処理剤としては、例えば、フッ素系のコーティング剤を挙げることができる。また、ブロッキング処理のための処理剤としては、例えば、スキムミルク溶液、血清アルブミン溶液、ブロックエース(DSファーマバイオメディカル(株)製)、イムノブロック(DSファーマバイオメディカル(株)製)などを挙げることができる。
<2.分析用基板の製造方法の実施形態>
次に、本発明の実施形態に係る分析用基板の製造方法について説明する。
図5は、図1の分析用基板の製造工程を説明するためのフローを示す。図6は、図5中の主要工程を説明するための図を示す。
この実施形態に係る分析用基板の製造方法は、分析部4の位置に、コート層9を備えていないダミー分析部を取り付けるダミー分析部取付工程と、ダミー分析部を取り付けた状態にて、少なくとも液体槽10等および流路13等に、表面処理に要する処理剤を流して、表面処理を施す表面処理工程と、表面処理工程の後に、ダミー分析部を取り外して、コート層9を備えた分析部4を取り付ける分析部取付工程と、を含む。前記表面処理工程は、分析用基板1を自転させて、その径方向外側に向かって遠心力を生じせしめて、処理剤を流す工程とするのが好ましい。とりわけ、表面処理工程は、その自転中心から、液体槽10等、流路13等、ダミー分析部、流路15、液体槽12の順に径方向外側に向かって、処理剤を流す工程とするのがさらに好ましい。
以下、図5および図6に基づき、分析用基板の製造方法についてさらに詳細に説明する。
(1)カバーシート貼付工程(S100)
カバーシート貼付工程は、分析用基板1(円板状チップとも称する)の一方の面(例えば、表側の面)にカバーシートを貼り付けて、液体槽10等や流路13等の上側の面を塞ぐ工程である。ただし、分析用基板1の上側の面を別の手段で塞いでいる場合、例えば、液体槽10等や流路13等を分析用基板1の内部に形成しているような場合には、この工程は、必ずしも要せず、本発明の分析用基板の製造方法にとって必須の工程ではない。
(2)ダミー分析部取付工程(S200)
ダミー分析部取付工程は、分析用基板1の貫通穴5に、ダミー分析部34を取り付ける工程である。ダミー分析部34は、図6に示すように、好ましくは、略円板形状の台座37と、台座37の上方に形成される円錐台38とを連接して成る。台座37は、好適には、その裏面に、内方に向かって窪む凹部36を備える。ダミー分析部34における台座37の形状は、分析部4の台座7と略同形状である。ダミー分析部34における円錐台38の形状は、分析部4の円錐台8と略同形状である。ダミー分析部34における凹部36の形状は、分析部4の凹部6と略同形状である。ただし、ダミー分析部34は、分析部4と異なり、円錐台38の上面35に、コート層9を備えていない。このように、ダミー分析部34は、コート層9を備えていない点を除き、分析部4と略同一の形態を有する。ただし、ダミー分析部34は、貫通穴5に取り付けられる形態を備える限り、分析部4と略同一の形態を備えている必要はない。ダミー分析部34を貫通穴5に取り付けた状態で、その後の撥水処理および/またはブロッキング処理を行うと、分析部4のコート層9に同処理を行うことを防止でき、もって高精度な分析が可能となる。
(3)表面処理工程(撥水処理、ブロッキング処理など)(S300)
表面処理工程は、分析部4以外の液状物の接触可能な領域(少なくとも、液体槽10等の一部若しくは全部と、流路13等の一部若しくは全部を含む)に表面処理を施す工程である。ここでいう表面処理は、この実施形態において、撥水処理および/またはブロッキング処理を含むように解釈され、さらに好ましくは、少なくとも撥水処理を含むように解釈される。ブロッキング処理とは、ブロッキング溶液を液体槽10等の一部若しくは全部、および流路13等の一部若しくは全部に接触せしめて行う非特異吸着処理を意味する。ダミー分析部34の上面35にも上記表面処理が施されるが、ダミー分析部34は、分析用基板1の製造工程中、上記表面処理の後に、分析部4と取り換えられる。このため、ダミー分析部34への表面処理は、分析に影響を及ぼさない。
(4)ダミー分析部の取り外し工程(S400)
ダミー分析部の取り外し工程は、表面処理工程の後に行われる工程である。
(5)乾燥工程(S500)
乾燥工程は、分析部4にコート層9を形成する前および/または後に洗浄し、その洗浄液を乾燥させる工程である。乾燥工程は、コート層9の種類によっては省略でき、また、分析部4の準備を前もって行うことによって、ダミー分析部34の取り外し工程の後に行う必要もない。かかる意味で、乾燥工程は、本発明の分析用基板の製造方法にとって必須の工程ではない。
(6)分析部取付工程(S600)
分析部取付工程は、ダミー分析部の取り外し工程の後に、貫通穴5に分析部4を取り付ける工程である。この段階では、分析部4以外の、液状物の接触領域に表面処理が施されており、分析部4のコート層9には該表面処理が行われていない。なお、この実施形態では、コート層9は、抗体を固定化した部位である。
上記S100〜S600の各工程を経て製造された分析用基板1に、分析対象となる液状物を供給すると、その液状物は、液体槽10等から流路13等を経て分析部4に移動し、コート層9と接触し、抗原抗体反応を起こす。当該反応の検出レベルは、例えば、発光強度の測定によって容易に把握可能である。
<3.その他の実施形態>
以上、本発明の分析用基板およびその製造方法の好適な各実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々変更して実施可能である。
例えば、分析は、液状物の検出、反応、吸着、脱離若しくは分解を含むように解釈できるが、これらに限定されない。また、液状物が水系の液状物ではない場合には、流路13等への撥水処理に代えて、表面処理として親水処理を行っても良い。分析用基板1の自転中心は、該基板1の面内中央以外に存在していても良い。表面処理は、分析用基板1を回転(自転)させながら行わなくとも良い。
ダミー分析部34および分析部4を取り付ける貫通孔5は、分析用基板1の分析ユニット3中において、該基板1の径方向最も外側に配置されていても良い。また、分析部4は、分析部位であるのが好ましいが、必ずしも分析部位でなくとも良い。分析部4は、分析に必要なコート層9を備えてさえいれば、分析部位でなくとも良い。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す形状の分析用基板(以後、円板状チップという)、図3に示す分析部および図6に示すダミー分析部を、市販のPMMA樹脂(アクリペット/三菱レイヨン製)を材料として射出成形によりそれぞれ製造した。円板状チップの流路が形成されている片面に、円板状チップの外径にあわせてカットしたポリジメチルシロキサン(以後、PDMSという)製カバーシートを貼り付け、分析部以外の一連の送液流路を形成した。次に、抗体などを固定していない、いわゆる、ダミー分析部を用意し、該ダミー分析部を、円板状チップのPDMS製カバーシートを貼り付けた反対側の面から装着し、さらに液体槽の小口径部位、および凹部16,18,22の部位(図2を参照)に相当するPDMS製カバーシートに、空気抜きのための適宜の大きさの開口部を、生検トレパンを用いてあらかじめ加工し、円板状チップを完成した。
次に、それぞれの回路の流路全体の撥水処理を行うために、市販の撥水処理剤フロロサーフFS1060(製品名/株式会社フロロテクノロジー製)をマイクロピペットにて採取し、あらかじめ開口部を加工した各回路の液体槽10,11の小口径部位および凹部16,18,22の部位(図2を参照)のそれぞれに、流路全体を処理できる程度の適量を注入した。次に、円板状チップをその中央部の貫通孔部にて、0から5000rpmまでの回転数とそれぞれの回転数での作動時間が制御可能な回転装置に固定し、1000rpmで10秒間回転することにより、液体槽10,11の小口径部位および凹部16,18,22の部位のそれぞれに接続する各流路、ダミー分析部、液体槽の回路を構成するすべての流路全体、または廃液槽として機能する液体槽12,20(図2を参照)を除く流路全体に撥水処理剤を行きわたらせた後、室温で5分間乾燥し、さらに各開口部からエアダスターを吹き付けて乾燥させ、撥水処理を完了した。次に、リン酸緩衝生理食塩水(以下、PBS(−))にて洗浄を一回行い、市販のブロックエース(DSファーマバイオメディカル株式会社製)をPBS(−)で4%に希釈した溶液を調整してブロッキング溶液とし、これをマイクロピペットにて採取し、各回路の液体槽10,11の小口径部位および凹部16の部位それぞれに、少なくとも各試料を注入する液体槽からダミー分析部を含む回路部分を処理できる適量を注入し、回転装置を用いて1000rpmで10秒間回転した後、室温で10分間放置し、非特異吸着抑制処理を完了した。最後に、PBS(−)溶液を用いて回路全体を洗浄した。
一方、インスリン抗体を固定化した分析部は、以下のような手順で作製した。まず、分析部を用意し、純水で30分、超音波洗浄と風乾の後、一次抗体として使用するインスリン抗体をPBS(−)で1μg/mlに希釈した溶液に浸漬して温度4℃において一晩静置した後、界面活性剤Tween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート)を終濃度0.05%で含むリン酸緩衝生理食塩水(以下、「PBS−T溶液」)で洗浄した。さらに、非特異吸着処理として、円板状チップの流路処理に用いた同じ4%ブロックエースPBS(−)溶液に、分析部を浸漬し、室温で1時間振とう後、PBS(−)を用いて洗浄し、インスリン抗体を固定化した分析部を作製した。次に、こうして作製したインスリン抗体固定化分析部を、先に円板状チップに装着していたダミー分析部を取り外してから装着した。
次に、上記円板状チップを用いて、次のような手順にてインスリンの抗原抗体反応試験及び測定を行った。まず、円板状チップを回転装置に設置し、インスリンを含まないPBS(−)および10ng/ml、100ng/mlに調製したインスリン標準液10μlをマイクロピペットで液体槽11の試料注入口から導入し、回転装置により1000rpmにて10秒間回転させて分析部まで送液し、分析部内で10分間放置し、抗原抗体反応を生じさせた。次に、洗浄工程として、PBS(−)溶液10μlをマイクロピペットで同じく液体槽11の試料注入口から導入し、1000rpmにて10秒間回転させ、分析部を経て廃液槽20(第1廃液槽20ともいう)に送液した。以下、同様に、10%グリセロールPBS−T溶液10μlをマイクロピペットで液体槽11の試料注入口から導入し、1000rpmにて10秒間回転させ、分析部を経て、第1廃液槽20に送液し、さらに25%グリセロールPBS−T溶液10μlをマイクロピペットで液体槽10の試料注入口から導入し、1500rpmにて30秒間回転させ、分析部を経て、第1廃液槽20に送液し、最後に3000rpmにて180秒回転させて、分析部内に残った溶液を廃液槽12(第2廃液槽12ともいう)に排出して、分析部から完全に洗浄液を除き、一連の洗浄工程を終えた。
次に、2次抗体処理工程として、PBS(−)で1/10000に希釈したHRP標識化インスリン2次抗体10μlを液体槽11の試料注入口から導入し、1000rpmにて10秒間回転させて、分析部へ送液し、10分間放置して抗原抗体反応を行った後、上述した一連の洗浄を行い、2次抗体処理を終えた。
最後に、検出工程として、発光基質SuperSignalWestFemto(Pierce社製)10μlを液体槽10の試料注入口から導入し、1500rpmにて30秒間回転させて、分析部へ送液し、3分間放置後、LAS3000mini(富士フィルム株式会社製)にて化学発光を定量的に測定した。表1は、円板状チップの処理工程と分析結果を示す。図7は、実施例1と比較例1〜3との化学発光の強度の比較を示す。表1に示すように、実施例1では、分析部内にて均一で良好なシグナルが得られた。また、図7に示すように、2水準のインスリン標準物質濃度に対して発光強度の良好な直線関係が得られた。
(実施例2)
実施例1において、インスリンの抗原抗体試薬を用いる工程に、インスリンと並び生活習慣病診断のマーカーとされるレプチンについて同様の処理を行い、検出試験としてレプチン標準物質濃度に対する発光強度の濃度依存性を求めた。実施例1と同様の手順で、円板状チップとダミー分析部を用意し、流路全体の撥水処理を行った。一方、レプチン抗体を固定化した分析部は、以下のような手順で作製した。新たに別の分析部を用意し、純水で30分間の超音波洗浄を行い、風乾後、一次抗体として使用するレプチン抗体をPBS(−)で1μg/mlに希釈した溶液に分析部を浸漬し、温度4℃において一晩静置し、1次抗体を分析部に固定化した。次に、PBS−Tによる洗浄の後、非特異吸着処理として、円板状チップの流路処理に用いた同じ4%ブロックエースPBS(−)溶液に分析部を浸漬し、室温で1時間振とう後、PBS(−)溶液を用いて洗浄し、レプチン抗体を固定化した分析部を作製した。こうして作製したレプチン抗体固定化分析部を、先に円板状チップに装着していたダミー分析部を取り外してから装着した。
次に、上記円板状チップにおいて、次のような手順でレプチンの抗原抗体反応試験及び測定を行った。まず、円板状チップを回転装置に設置し、レプチンを含まないPBS(−)及び10ng/ml、100ng/mlに調製した2水準のレプチン標準液それぞれについて、10μlをマイクロピペットで液体槽11の試料注入口から導入し、回転装置により1000rpmにて10秒間回転させて分析部まで送液し、分析部内で10分間放置し、抗原抗体反応を生じさせた。
以下、実施例1と同様の手順で、洗浄工程、2次抗体処理工程を経て、検出工程として、発光基質SuperSignalWestFemto(Pierce社製)10μlを液体槽10の試料注入口から導入し、1500rpmにて30秒間回転させて、分析部へ送液し、5分間放置後、LAS3000mini(富士フィルム株式会社製)にて化学発光を定量的に測定した。表2は、円板状チップの処理工程と分析結果を示す。図8は、実施例2と比較例4とのレプチン標準物質濃度に対する発光強度の濃度依存性の比較を示す。表2に示すように、実施例2では、分析部内にて良好な発色がみられた。また、図8に示すように(ダミーあり)、2水準のレプチン標準物質濃度に対して発光強度の良好な直線性が得られた。
(比較例1)
実施例1において、円板状チップにダミー分析部の装着に代えて、実施例1と同様の方法で作製したインスリン抗体を固定した分析部を装着し、以降の流路処理、免疫反応、測定までこれを付け替えることなく、一貫して処理、測定を行う以外については、実施例1と同じ工程を経て、抗原抗体反応および測定を行った。表1に示すように、比較例1では、実施例1に比べて発色状態は悪く、また、図7に示すように、濃度10ng/ml及び100ng/mlインスリン標準液に対するシグナルは、実施例1に比較して顕著な低下が認められ、あらかじめ分析部に固定されたインスリン抗体が、その後の処置によって悪影響を受け、正確な測定に支障をきたしたものと推察された。
(比較例2)
実施例1において、円板状チップにダミー分析部の装着に代えて、実施例1と同様の方法で作製したインスリン抗体を固定した分析部を装着し、円板状チップの流路処理について、実施例1と同様の流路の撥水処理およびブロッキング処理手順を、ブロッキング処理、撥水処理、ブロッキング処理の3工程の処理に変え、抗原抗体反応および測定を行った。表1に示すように、比較例2では、実施例1に比べて発色状態は悪く、また、図7に示すように、濃度10ng/ml及び100ng/mlインスリン標準液に対するシグナルは、実施例1に比較して顕著な低下が認められるとともにシグナルのムラが生じ、あらかじめ分析部に固定されたインスリン抗体が、その後の一連の処理によって悪影響を受け、正確な測定に支障をきたしたものと推察された。
(比較例3)
実施例1において、円板状チップにダミー分析部の装着に代えて、実施例1と同様の方法で作製したインスリン抗体を固定した分析部を装着し、円板状チップの流路処理について、実施例1と同様の流路の撥水処理およびブロッキング処理手順を、ブロッキング処理、撥水処理の2工程の処理を経て、抗原抗体反応および測定を行った。表1に示すように、比較例3では、実施例1に比べて発色状態は悪く、また、図7に示すように、濃度10ng/ml及び100ng/mlインスリン標準液に対するシグナルは、実施例1に比較して低下が認められ、あらかじめ分析部に固定されたインスリン抗体が、その後の処理によって悪影響を受け、正確な測定に支障をきたしたものと推察された。
(比較例4)
実施例2において、円板状チップにダミー分析部の装着に代えて、実施例2と同様の方法で作成したレプチン抗体を固定した分析部を装着し、以降の流路処理、免疫反応、測定までこれを付け替えることなく、一貫して処理、測定を行う以外については、実施例2と同じ工程を経て、抗原抗体反応および測定を行った。表2および図8に示すように、比較例4では、3水準のレプチン濃度に対して発光強度の良好な直線性が得られたものの、実施例1に比較して、顕著な発光強度の低下が認められ、あらかじめ分析部に固定されたレプチン抗体が、その後の処理によって影響を受け、正確な測定に支障をきたしたものと推察された。
本発明は、環境、食品、医療、品質管理等における分析に利用することができる。
1 分析用基板
4 分析部
9 コート層(抗体を固定した層)
10,11,12 液体槽
13,14,15,17,19,21,23 流路
20 廃液槽(液体槽の一例)
34 ダミー分析部

Claims (7)

  1. 液状物を分析するための分析用基板であって、
    前記液状物を貯留する1または2以上の液体槽と、
    前記液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析部位となる1または2以上の分析部と、
    前記液体槽と前記分析部とを繋ぎ、前記液体槽と前記分析部との間で前記液状物を流すための1または2以上の流路と、
    を備え、
    前記分析部は、その内側の面に、前記液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析に要するコート層を備え、かつ前記分析用基板の一方の表面から着脱自在に構成され、
    前記分析部を除く少なくとも前記液体槽および前記流路に、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされている分析用基板。
  2. 前記分析用基板の自転中心から径方向外側に向かって、1または2以上の前記液体槽、前記液体槽に繋がる1または2以上の前記流路、前記流路から繋がる1または2以上の前記分析部の順に配置されている請求項1に記載の分析用基板。
  3. 前記分析部の前記径方向外側に、1または2以上の前記液体槽をさらに備える請求項2に記載の分析用基板。
  4. 前記コート層は、抗体を固定化した層である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の分析用基板。
  5. 液状物を分析するための分析用基板の製造方法であって、
    前記分析用基板に、
    前記液状物を貯留する1または2以上の液体槽と、
    前記液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析部位となる1または2以上の分析部と、
    前記液体槽と前記分析部とを繋ぎ、前記液体槽と前記分析部との間で前記液状物を流すための1または2以上の流路と、
    を備え、
    前記分析部は、その内側の面に、前記液状物を検出、反応、吸着、脱離もしくは分解する分析に要するコート層を備え、かつ前記分析用基板の一方の表面から着脱自在に構成され、
    前記分析部を除く少なくとも前記液体槽および前記流路に、撥水処理およびブロッキング処理の少なくともいずれか1つを含む表面処理がなされており、
    前記分析部の位置に、前記コート層の存在しないダミー分析部を取り付けるダミー分析部取付工程と、
    前記ダミー分析部を取り付けた状態にて、少なくとも前記液体槽および前記流路に、前記表面処理に要する処理剤を流して、前記表面処理を施す表面処理工程と、
    前記表面処理工程の後に、前記ダミー分析部を取り外して、前記分析部を取り付ける分析部取付工程と、
    を含む分析用基板の製造方法。
  6. 前記表面処理工程は、前記分析用基板を自転させて、その径方向外側に向かって遠心力を生じせしめて、前記表面処理に要する前記処理剤を流す工程である請求項5に記載の分析用基板の製造方法。
  7. 前記表面処理工程は、その自転中心から、前記液体槽、前記流路、前記ダミー分析部、前記流路、前記液体槽の順に径方向外側に向かって、前記表面処理に要する前記処理剤を流す工程である請求項6に記載の分析用基板の製造方法。
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