JP2003088367A - Dna分析方法及びdna分析装置並びに反応流路部品 - Google Patents

Dna分析方法及びdna分析装置並びに反応流路部品

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JP2003088367A
JP2003088367A JP2001282887A JP2001282887A JP2003088367A JP 2003088367 A JP2003088367 A JP 2003088367A JP 2001282887 A JP2001282887 A JP 2001282887A JP 2001282887 A JP2001282887 A JP 2001282887A JP 2003088367 A JP2003088367 A JP 2003088367A
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dna
fluorescent
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Hisao Inami
久雄 稲波
Yasuhiko Sasaki
康彦 佐々木
Akira Miyake
亮 三宅
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、塩基配列の分析時間の短縮及び分析
の簡便化、低コスト化が可能なDNA分析方法及びDN
A分析装置を提供する。 【解決手段】プライマーが結合したDNAサンプルに、
4種のデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP:dA
TP、dCTP、dGTP及びdTTP)を順次加えて
いき、dNTPがDNAサンプルに結合した時のプライ
マーの伸長を順次検出することによりDNAの配列を1
塩基単位で決定する方法において、前記dNTPにそれ
ぞれ蛍光色素を標識してから、前記DNAサンプルに前
記4種の蛍光標識dNTPのいずれかを順次添加・反応
させ、次にdNTPを分解する試薬を前記DNAサンプ
ルに添加することにより、前記添加された蛍光標識dN
TPのうち未反応の蛍光標識dNTPを分解・洗浄した
後、前記DNAサンプルに光を照射し、前記DNAサン
プルに結合した前記蛍光標識dNTPから発する蛍光を
検出することにより、前記添加されたdNTPが前記D
NAサンプルに結合し、プライマーが伸長したか否かを
分析するDNA分析方法及びDNA分析装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNA(デオキシ
リボ核酸)の塩基配列決定を行うDNA分析方法及びD
NA分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲノム解析を中心に、DNAの塩基配列
決定の高効率化のニーズが高まっている。従来のDNA
分析方法の一つとして、プライマーが結合したDNAサ
ンプルのプライマー以降の塩基配列を分析する手法がP
CTWO98/28440号に開示されている。具体的
には、DNAサンプルを構成する4種の塩基、すなわち
アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン
(T)に対して、それぞれ相補性を有する4種のデオキシ
ヌクレオチド三リン酸(dNTP)、すなわちデオキシ
チミン三リン酸(dTTP)、デオキシグアニジン三リ
ン酸(dGTP)、デオキシシトシン三リン酸(dCT
P)、デオキシアデニン三リン酸(dATP)を前記D
NAサンプルに順次加え、その都度結合の有無を検出す
ることにより、DNAサンプルのプライマー以降の塩基
配列を1塩基単位で読み取る分析方法である。
【0003】この方法では、前記dNTPが前記DNA
サンプルに結合した時のプライマーの伸長に伴い、前記
dNTPからピロリン酸(PPi)が遊離する。
【0004】 (DNA)n+dNTP→(DNA)n+1+PPi …(1) PPiはアデノシン三リン酸スルフリラーゼ(ATPス
ルフリラーゼ)の存在下、アデノシン5’-ホスホ硫酸
(APS)と反応することで、アデノシン三リン酸(A
TP)へと変換される。
【0005】 PPi+APS→ATP+SO4 2- …(2) 生成したATPの濃度は、以下のルシフェリン-ルシフ
ェラーゼ発光反応により検出される。
【0006】 ATP+luciferin+O2→ AMP+PPi+oxyluciferin+CO2+光…(3) なお、未反応の前記dNTPと余剰ATPは、アピラー
ゼ等の核酸分解酵素により分解される。
【0007】 dNTP→dNTP+PPi→dNMP+PPi …(4) ATP→ADP+PPi→AMP+PPi …(5)
【0008】また、蛍光標識法によるDNAの自動シー
クエンシングは公知であって、例えば、特開2001−
8692号には複数種類の蛍光体がDNA鎖に結合され
るDNA断片試料であり、少なくとも一種類の励起され
た蛍光体からのエネルギーの移動により他の種類の蛍光
体から発する蛍光の波長によってDNA断片試料が識別
できることの開示がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は、反
応行程;前記反応式(1)〜(5)及び使用する試薬の種類が
多いため、試薬調整が煩雑で、試薬濃度の経時変化によ
る発光信号に乱れが生じ、分析コストが高い原因となっ
ている。また、未反応物質(dNTP)及び中間生成物
(ATP)の分解(反応式(4)、(5))に長時間を要し分
析時間が長くかかること、試薬の使用量を微量にすると
検出物質の十分な発光量が得られない問題があった。
【0010】本発明は、反応行程を短縮して試薬の種類
及び使用量の低減が可能なDNA分析方法及びDNA分
析装置を提供する。
【0011】また、本発明は、未反応物質及び中間生成
物の分解時間を短縮して塩基配列の分析時間を短縮でき
るDNA分析方法及びDNA分析装置を提供する。
【0012】更に、本発明は、検出物質の発光量を増大
させ分析を簡便化できるDNA分析方法及びDNA分析
装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨は次のとおりである。 [1] プライマーが結合したDNAサンプルに、4種
のデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP:dAT
P、dCTP、dGTP及びdTTP)を順次加え、前
記dNTPが前記DNAサンプルに結合した時のプライ
マーの伸長を順次検出してDNAの配列を1塩基単位で
決定する方法において、前記4種のdNTPにそれぞれ
蛍光色素を標識(以下、蛍光標識dNTPという)する
手順、前記DNAサンプルに前記4種の蛍光標識dNT
Pのいずれかを順次添加・反応させる手順、次にdNT
Pを分解する試薬を前記DNAサンプルに添加すること
により、前記添加された蛍光標識dNTPのうち未反応
の蛍光標識dNTPを分解・洗浄する手順、前記DNA
サンプルに光を照射し、前記DNAサンプルに結合した
前記蛍光標識dNTPから発する蛍光を検出する手順、
を含むDNA分析方法である。
【0014】[2] プライマーを伸長させる酵素と、
未反応dNTPを分解する試薬と、pHを一定に保つ働
きをもつ緩衝液を含む混合試薬に、4種の蛍光標識dN
TP(dATP、dCTP、dGTP及びdTTP)の
いずれかを加えて混合し、該混合液の前記混合試薬と前
記蛍光標識dNTPを、プライマーが結合したDNAサ
ンプルが保持された反応流路内に供給して前記DNAサ
ンプルと反応させる第1の手順と、前記混合試薬を前記
反応流路に流して未反応のdNTPを分解・洗浄する第
2の手順と、前記DNAサンプルに光を照射し、蛍光の
有無を検出して、前記供給された蛍光標識dNTPが前
記DNAサンプルに結合し、プライマーが伸長したか否
かを分析する第3の手順を有し、前記第1〜3の手順を
前記4種の蛍光標識dNTPについて順次繰り返すDN
A分析方法である。
【0015】そして、前記項[1]又は[2]におい
て、4種のdNTPが同一の蛍光色素により標識されて
いることが好ましい。
【0016】更に、前記項[2]において、4種の蛍光
標識dNTPを、「dATPとdCTP」或いは「dA
TPとdGTP」から成る第1のグループと、「dTT
PとdGTP」或いは「dTTPとdCTP」からなる
第2のグループに分け、前記グループ内の2種のdNT
Pを異なる蛍光色素で標識した後、一方のグループの2
種の蛍光標識dNTPと混合試薬を反応流路内でそれぞ
れ混合して、前記第1〜3の手順を順次繰り返し、次に
他方のグループの2種の蛍光標識dNTPを用いて、前
記と同様に第1〜3の手順を順次繰り返すDNA分析方
法である。前記の第3の手順で、前記DNAサンプルに
2種の波長の光を照射することが好ましい。
【0017】更に、上記の項[1]又は項[2]におい
て、蛍光色素がdNTPの塩基に標識されていることこ
とが好ましい。
【0018】また、前記項[2]において、プライマー
を伸長させる酵素は、TaqDNAポリメラーゼ、TthDN
Aポリメラーゼ、VentDNAポリメラーゼ、サーモシー
ケナーゼのいずれかであり、未反応dNTPを分解する
試薬は、ATPジホスファーゼ、ATPピロホスファー
ゼのいずれかであり、また緩衝液は、トリス-塩酸、Mg
Cl2とディチオスレイトールの混合液であることが好ま
しい。更に、前記混合試薬は酸化剤を含むことが好まし
い。
【0019】[3] プライマーを伸長させる酵素と、
未反応dNTPの分解試薬と、pHを一定に保つ働きを
もつ緩衝液を含む混合試薬に、4類の蛍光標識dNTP
(蛍光標識dATP、蛍光標識dCTP、蛍光標識dG
TP及び蛍光標識dTTP)のいずれかを加えて両者を
反応流路内で混合し、該混合液の前記混合試薬と前記4
種の蛍光標識dNTPを、プライマーが結合したDNA
サンプルと反応流路内で反応させる手順を4種の蛍光標
識dNTPについて順次繰り返すための第1の手段と、
前記混合試薬と前記蛍光標識dNTPを前記DNAサン
プルに反応流路内で反応させた後、前記混合試薬を前記
反応流路に流して、反応流路内に残留する前記未反応d
NTPを分解・洗浄するための第2の手段と、前記混合
試薬と前記蛍光標識dNTPを前記DNAサンプルに反
応流路内で接触、反応させ、次に前記混合試薬を前記反
応流路に流して、反応流路内に残留する前記未反応dN
TPを分解・洗浄した後、前記DNAサンプルに励起光
を照射し、蛍光を検出する第3の手段と、を備えたDN
A分析装置である。
【0020】[4] プライマーを伸長させる酵素と、
未反応dNTPの分解試薬と、pHを一定に保つ働きを
もつ緩衝液とを含む混合試薬を保管する混合試薬槽と、
4種の蛍光標識dNTP(dATP、dCTP、dGT
P及びdTTP)のそれぞれを個別に保管する4つの蛍
光標識dNTP槽と、前記混合試薬槽に接続された反応
流路と、該反応流路と前記4つの蛍光標識dNTP槽と
をそれぞれ接続する4本の蛍光標識dNTP流路と、前
記各槽に保管された流体を前記反応流路にそれぞれ供給
するポンプと、前記反応流路に設けられDNAサンプル
が固定された反応部と、前記反応流路の下流側に設けら
れ混合試薬或いは蛍光標識dNTPを排出するための排
出口と、前記反応流路における、前記DNAサンプルと
前記蛍光標識dNTPとの結合を検出する蛍光検出部と
を備えているDNA分析装置である。
【0021】前記項[3]又は[4]において、反応部
は、アミノ基がコーティングされたガラス板にDNAサ
ンプルが固定されたものであることが好ましい。また、
反応部は複数に区画されたガラス板に異なるDNAサン
プルが固定されていることが好ましく、反応流路に対し
脱着可能に構成されていることが好ましい。
【0022】[5] プライマーが結合したDNAサン
プルに、4種のdNTP(dATP、dCTP、dGT
P及びdTTP)を順次加え、前記dNTPが前記DN
Aサンプルに結合した時のプライマーの伸長を順次検出
してDNAの配列を1塩基単位で決定するDNA分析方
法において、前記4種のdNTPにそれぞれ発光色素を
標識してから、前記DNAサンプルに前記4種の光標識
dNTPを順次添加して反応させ、次にdNTPの分解
試薬を前記DNAサンプルに添加することにより、前記
添加された光標識dNTPのうち未反応の光標識dNT
Pを分解・洗浄した後、前記DNAサンプルに光を照射
し、前記DNAサンプルに結合した前記光標識dNTP
の発光を検出するDNA分析方法である。
【0023】[6] プライマーを伸長させる酵素と、
未反応dNTPの分解試薬と、緩衝液とを含む混合試薬
に、4種の光標識dNTP(dATP、dCTP、dG
TP及びdTTP)のいずれかを加えて混合し、該混合
液の前記混合試薬と前記光標識dNTPを前記DNAサ
ンプルが保持された反応流路内に供給して接触させ反応
させる第1の手順と、前記混合試薬を前記反応流路に流
して未反応のdNTPを分解・洗浄する第2の手順と、
前記DNAサンプルに光を照射し、発光の有無を検出す
る第3の手順とを有し、前記の第1〜3手順を前記4種
の光標識dNTPについて繰り返すDNA分析方法であ
る。
【0024】[7] プライマーを伸長させる酵素と、
未反応dNTPの分解試薬と、緩衝液を含む混合試薬
に、4類の光標識dNTP(光標識dATP、光標識d
CTP、光標識dGTP及び光標識dTTP)のいずれ
かを加えて両者を反応流路内で混合し、該混合液の前記
混合試薬と前記4種の光標識dNTPを、プライマーが
結合したDNAサンプルと反応流路内で反応させる手順
を4種の光標識dNTPについて順次繰り返すための第
1の手段と、前記混合試薬と前記光標識dNTPを前記
DNAサンプルに反応流路内で反応させた後、前記混合
試薬を前記反応流路に流して、反応流路内に残留する前
記未反応dNTPを分解・洗浄するための第2の手段
と、前記混合試薬と前記光標識dNTPを前記DNAサ
ンプルに反応流路内で接触、反応させ、次に前記混合試
薬を前記反応流路に流して、反応流路内に残留する前記
未反応dNTPを分解・洗浄した後、前記DNAサンプ
ルに励起光を照射し、発光を検出する第3の手段と、を
備えるDNA分析装置である。
【0025】[8] シリコン基板上に、少なくとも1
本の反応流路を有し、該反応流路は蛍光標識dATP注
入口、蛍光標識dCTP注入口、蛍光標識dTTP注入
口、蛍光標識dGTP注入口を介して前記4種類の蛍光
標識dNTP注入口に対応する蛍光標識dATP流路、
蛍光標識dCTP流路、蛍光標識dTTP流路、蛍光標
識dGTP流路に連通しており、更に、前記4種類の蛍
光標識dNTP注入口の下流側にDNAサンプルと前記
4種の蛍光標識dNTPを順次添加して反応させる反応
部及び排出口を有する反応流路部品である。
【0026】前記項[8]において、反応流路は断面形
状が幅0.1〜5mm、深さ0.05〜0.5mmであ
り、流路長が10〜100mm、流路内容積が100μ
L以下であることが好ましく、蛍光標識dNTP流路の
断面形状が幅0.5mm、深さ0.2mmであり、流路
長が10mm、流路内容積が1μLであることが好まし
い。また、前記の反応部はガラス板の表面にアミノ基を
有するコーティング層を介してDNAサンプルが固定さ
れ、前記ガラス板により反応流路を覆う構造であること
が好ましい。
【0027】[9] DNA分析の蛍光標識に用いる蛍
光色素に応じて波長選択が可能な励起光源、該励起光源
が発した励起光を点光源に絞るピンホール部A、前記励
起光を反射するダイクロイックミラー、該ダイクロイッ
クミラーを反射した光を反応部に収束する焦点レンズ、
前記収束された励起光の照射によりDNAサンプルと4
種の蛍光標識dNTP(dATP、dCTP、dGTP
及びdTTP)のいずれかを順次添加して反応させる反
応部、該反応部から励起された蛍光を前記ダイクロイッ
クミラーを透過させたのち該蛍光の特定の領域の周波数
にカットするバンドパスフィルター、前記励起光の焦点
以外の位置から発せられた蛍光を遮断するピンホール部
B、及び該ピンホール部Bを透過した蛍光を検出する検
出器を有するDNA分析装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、同一の蛍光色素により標識
された4種のdNTPを使用する場合の実施例を、図1
を用いて説明する。図1は、分析方法の手順を示すフロ
ーチャート図である。
【0029】[実施例1]初めに、DNAサンプルを作
成する。塩基配列を分析したい一本鎖DNAサンプル
に、塩基数15〜20のプライマーを加え、95℃で5
分間アニールした後に室温で30分間静置する。これに
より、一本鎖DNAサンプルとプライマーは結合する。
この時結合しなかったプライマーは洗浄して流す(ステ
ップ101)。
【0030】次いで、プライマー伸長酵素とdNTP分
解試薬を混合した試薬を調整する。プライマー伸長酵素
としては、TaqDNAポリメラーゼ、TthDNAポリメラ
ーゼ、VentDNAポリメラーゼ、サーモシーケナーゼの
いずれかを用いることができる。 またdNTP分解試
薬としては、ATPジホスファーゼ、ATPピロホスフ
ァーゼのいずれかを用いることができる。
【0031】更に、プライマーの伸長が円滑に進むよう
に混合試薬に緩衝液を付加することが好ましい。該緩衝
液としては、pH緩衝液としてのトリス-塩酸等、プライ
マーの伸長反応の基質となる錯体(dNTPとMg2+
を作成するためのMgCl2、酵素タンパク質を酸化変性
から保護するためのディチオスレイトールを混合して用
いることが好ましい(ステップ102)。
【0032】次に、4種類のデオキシヌクレオチド三リ
ン酸:dNTP(dATP、dCTP、dGTP及びd
TTP)に同一の蛍光色素を標識する。
【0033】本発明では4種類のdNTPを同時に加え
ることがなく順次加えていくため、それぞれのdNTP
を色で識別する必要がない。蛍光色素が1種類であるか
ら励起波長も1種類で済み、蛍光の検出を容易にでき
る。
【0034】蛍光色素としては、Cy3(アマシャム・
ファルマシア・バイオテク株式会社製)、Cy5(アマ
シャム・ファルマシア・バイオテク株式会社製)、フル
オレセインイソチオシアネート、ローダミン、テキサス
レッド等を用いることができる。蛍光色素をdNTPに
標識する方法は特に限定されるものではないが、例えば
アミノ基導入試薬としてのエチレンジアミンをdNTP
の塩基に結合させる方法がある。一例としてdNTPが
dCTPの場合の反応式を以下に示す。
【0035】
【化1】
【0036】dCTPの塩基に結合したエチレンジアミ
ンの先端のアミノ基は活性であり、カルボキシル基と反
応する。上記の蛍光色素は官能基としてカルボキシル基
を有するので、dCTPに容易に標識することができる
(ステップ103)。
【0037】次いで、DNAサンプルに混合試薬と1種
類の蛍光標識dNTP,例えば蛍光標識dATP(dA
TP-fluore)を加える。混合試薬を触媒として蛍光標
識dATPがDNAサンプルに結合した時、プライマー
は伸長する(ステップ104)。
【0038】 (DNA)n+dATP-fluore→(DNA)n+1-fluore+PPi …(6) このあと、結合しなかった蛍光標識dATPを混合試薬
により分解・洗浄する(ステップ105)。
【0039】 dATP→dADP+PPi→dAMP+PPI …(7) こうしてDNAサンプルに蛍光標識dATPが結合した
場合、蛍光色素の励起光をDNAサンプルに照射するこ
とで、蛍光を検出することができる。例えば蛍光色素と
してCy3を用いた場合、最大励起波長が550nmの
励起光を照射することで、波長が570nmの蛍光を検
出できる。
【0040】本実施例によれば反応行程を従来の5(反
応式(1)〜(5))から2(反応式(6)〜(7))に短縮できる
ために、試薬の使用量を大幅に低減できる。
【0041】また、従来技術のルシフェリン-ルシフェ
ラーゼ発光反応では、試薬を微量化すると検出物質の発
光量が充分でなかったが、本実施例によれば検出する蛍
光強度は励起光の強度に依存するため、発光量を励起光
の強度で増大することができ、従来よりも少ない試薬の
使用量で発光の検出を容易に行うことができる。
【0042】蛍光強度If(λ,θ)は次式より求めること
ができる。 If(λ,θ)=(1-η)Ie(λ)Cφ(θ)ε(λ) (式中の、If(λ,θ)は蛍光強度、Ieは励起光強度、η
は散乱定数、λは励起光波長、Cは蛍光色素濃度、φは
量子収率、εは吸光係数である。)
【0043】蛍光色素の退色速度は励起光の強度に伴い
増加することから、励起光の強度を強め、蛍光色素が退
色するのに要する時間を短くすることで分析時間が短縮
される。また、混合試薬に予め酸化剤を添加することで
蛍光色素の酸化が促進され、蛍光色素の退色時間は短く
なる。蛍光色素が完全に退色しない状況で発光信号のベ
ースラインの上昇を考慮して分析することができる(ス
テップ106)。
【0044】次に、DNAサンプルに混合試薬と蛍光標
識dCTPを加える。混合試薬を触媒として蛍光標識d
CTPがDNAサンプルに結合した時、プライマーは伸
長する(ステップ107)。
【0045】次に、結合しなかった蛍光標識dCTP
を、混合試薬により分解・洗浄する(ステップ10
8)。
【0046】上記により、DNAサンプルに蛍光標識d
CTPが結合した場合、蛍光色素の励起光をDNAサン
プルに照射して、蛍光を検出できる。(ステップ10
9)。
【0047】更に、DNAサンプルに混合試薬と蛍光標
識dTTPを加える。混合試薬を触媒として蛍光標識d
TTPがDNAサンプルに結合した時、プライマーは伸
長する(ステップ110)。
【0048】この後、結合しなかった蛍光標識dTTP
を混合試薬により分解・洗浄する(ステップ111)。
【0049】上記により、DNAサンプルに蛍光標識d
TTPが結合した場合、蛍光色素の励起光をDNAサン
プルに照射することで、蛍光を検出することができる
(ステップ112)。
【0050】最後に、DNAサンプルに混合試薬と蛍光
標識dGTPを加える。混合試薬を触媒として蛍光標識
dGTPがDNAサンプルに結合した時、プライマーは
伸長する(ステップ113)。
【0051】この後、結合しなかった蛍光標識dGTP
を混合試薬により分解・洗浄する(ステップ114)。
【0052】上記により、DNAサンプルに蛍光標識d
GTPが結合した場合、蛍光色素の励起光を前記DNA
サンプルに照射して、蛍光を検出できる(ステップ11
5)。
【0053】以上の行程を、4種類の蛍光標識dNTP
について繰り返して、DNAサンプルの配列を一塩基ず
つ決定する(ステップ116)。 なお、蛍光標識dA
TPと蛍光標識dTTP、或いは蛍光標識dCTPと蛍
光標識dGTPはそれぞれ結合する可能性があり、上述
のように蛍光標識dATPと蛍光標識dTTP、或いは
蛍光標識dCTPと蛍光標識dGTPが連続しない順序
で蛍光標識dNTPを反応させるのが望ましい。これに
より各蛍光標識dNTP間の汚染を防止して、蛍光標識
dNTPとDNAサンプルとの確実な結合を図ることが
できる。
【0054】次に、DNAサンプルと蛍光標識dNTP
との具体的な結合について、図2を用いて説明する。図
2は、DNAサンプルと蛍光標識dNTPとの結合を示
す模式図である。
【0055】DNAサンプル201は、一本鎖DNAサ
ンプル202と、この一本鎖DNAサンプル202に結
合しているプライマー203とから成っている。該DN
Aサンプル201の初期状態は、図2(a)に示すよう
に、一本鎖DNAサンプル202にプライマー203が
結合し、一本鎖DNAサンプル202のプライマー20
3以降の塩基配列がわからない場合の例である。なお、
塩基配列の記号は、A:アデニン、G:グアニン、C:シ
トシン、T:チミンである。
【0056】この初期状態で、混合試薬の存在下、蛍光
標識dATP211を添加すると、図2(b)に示される
ように、DNAサンプル201と蛍光標識dATP21
1が結合する。そして、未反応の蛍光標識dATP21
1を混合試薬により分解・洗浄する。その後、結合した
蛍光標識dATP211に励起光を照射して、1塩基分
の蛍光強度を計測する。
【0057】次に、混合試薬の存在下、蛍光標識dCT
P212を添加すると、図2(C)に示すように、DNA
サンプル201と蛍光標識dCTP212が結合しな
い。そして、未反応の蛍光標識dCTP212を混合試
薬210により分解・洗浄する。励起光を照射しても蛍
光は計測されない。
【0058】更に、混合試薬の存在下、蛍光標識dTT
P213を添加すると、図2(d)に示すように、DNA
サンプル201と2つの蛍光標識dTTP213が続け
て結合する。そして、未反応の蛍光標識dTTP213
を混合試薬210により分解・洗浄する。その後、結合
した蛍光標識dTTP213に励起光を照射して、2塩
基分の蛍光強度を計測する。
【0059】最後に、混合試薬の存在下、蛍光標識dG
TP214を添加すると、図2(e)に示すように、DN
Aサンプル201と蛍光標識dGTP214が結合す
る。そして、未反応の蛍光標識dGTP214を混合試
薬210により分解・洗浄する。その後、結合した蛍光
標識dGTP214に励起光を照射して、1塩基分の蛍
光強度を計測する。
【0060】以上の行程により、計測した蛍光強度のプ
ロファイルは蛍光標識dATP211で1塩基分、蛍光
標識dTTP213で2塩基分、蛍光標識dGTP21
4で1塩基分の順序であるから、DNAサンプル201
のプライマー203以降の塩基配列がTAACであるこ
とが分析される。
【0061】次に、本実施例のDNA分析装置を図3、
図4、図5、図6及び図7を用いて説明する。図3はD
NA分析装置の全体を示す構成図、図4は反応流路の詳
細図、図5は反応部の断面図、図6はポンプの断面図、
図7は検出部の詳細図である。
【0062】DNA分析装置は、プライマー伸長酵素と
dNTP分解試薬と緩衝液とから構成される混合試薬2
10を保管する混合試薬槽300と、4種の蛍光標識d
NTP、すなわち蛍光標識dATP211、蛍光標識d
CTP212、蛍光標識dTTP213、蛍光標識dG
TP214をそれぞれ保管する4つの蛍光標識dNTP
槽、即ち、蛍光標識dATP槽301、蛍光標識dCT
P槽302、蛍光標識dTTP槽303、蛍光標識dG
TP槽304と、反応流路310と、各蛍光標識dNT
P槽(301〜304)と反応流路310とを結ぶ4本
の蛍光標識dNTP流路、すなわち蛍光標識dATP流
路311、蛍光標識dCTP流路312、蛍光標識dT
TP流路313、蛍光標識dGTP流路314と、混合
試薬210を混合試薬槽300から吸引して反応流路3
10に吐出する混合試薬ポンプ320と、各蛍光標識d
NTP(211〜214)を各蛍光標識dNTP槽(3
01〜304)から吸引して反応流路310に吐出する
4つの蛍光標識dNTPポンプ、すなわち蛍光標識dA
TPポンプ321、蛍光標識dCTPポンプ322、蛍
光標識dTTPポンプ323、蛍光標識dGTPポンプ
324と、DNAサンプル201が固定された反応部3
30と、励起光源370と検出器375等から成ってい
る。
【0063】シリコン製の反応流路310は、80mm
×80mm程度のシリコン基板上に、マイクロファブリ
ケーションを用いて制作されている。流路の途中に4つ
の蛍光標識dNTP注入口、すなわち蛍光標識dATP
注入口341、蛍光標識dCTP注入口342、蛍光標
識dTTP注入口343、蛍光標識dGTP注入口34
4を有している。ここで、蛍光標識dATP注入口34
1、蛍光標識dCTP注入口342、蛍光標識dTTP
注入口343、蛍光標識dGTP注入口344はそれぞ
れ、蛍光標識dATP流路311、蛍光標識dCTP流
路312、蛍光標識dTTP流路313、蛍光標識dG
TP流路314に連通している。更に、反応流路310
は、蛍光標識dNTP注入口(341〜344)の下流
側で、排出口350との間に位置する反応部330を有
している。
【0064】ここで、反応流路310は断面形状が幅1
mm、深さ0.2mmであり、流路長が50mm、流路
内容積が10μLである。また、蛍光標識dNTP流路
(311〜314)は断面形状が幅0.5mm、深さ
0.2mmであり、流路長が10mm、流路内容積が1
μLである。更には、混合試薬槽300及び蛍光標識d
NTP槽(301〜304)の直径は10mm、深さが
10mm、容積が785μLである。また、dNTP注
入口(341〜344)と反応部330との間隔は10
〜30mmである。
【0065】図5に示すように反応部330はDNAサ
ンプル201が固定されたガラス板331を支持してい
る。そして、天井部分をカットした反応流路310を覆
う構造となっている。該反応部330は分析対象のDN
Aサンプル201毎に脱着可能であるため、サンプル間
の汚染を確実に防ぎ、DNAサンプル201の交換を容
易に行うことができる。
【0066】ここで、ガラス板331へのDNAサンプ
ル201の固定方法について述べる。まず、ガラス板3
31にアミノプロピルトリメトキシシラン(APS)を
添加し、120〜160℃程度でベークすると、ガラス
板331の表面にアミノ基が固定される。次に、アミノ
基がコーティングされたガラス板331にDNAサンプ
ル201を塗布し、ガラス板331を恒温恒湿槽に入れ
て、37℃、湿度90%で1時間保温する。その後、U
Vクロスリンカーを用いて60mJ/cm2の紫外線をガ
ラス板331に照射して、DNAサンプル201はガラ
ス板331に強固に固定される。
【0067】混合試薬ポンプ320及び4つの蛍光標識
dNTPポンプ(321〜324)は、図6に示すよう
に厚さ1.5mm程度のシリコン製容積型ポンプであ
り、マイクロファブリケーションにより吸入口361、
吐出口362、ダイアフラム363、ポンプ室364、
吸入弁365及び吐出弁366等の加工が施されてい
る。ポンプの駆動は、外部のアクチュエーター367で
ダイアフラム363を変形させることにより行う。すな
わち、ダイアフラム363が上方に膨らんだ時はポンプ
室364の内部が減圧されるため、吐出弁366が閉じ
て吸入弁365が開き、吸入口361からポンプ室36
4に液体が吸入される。次に、ダイアフラム363が下
方に凹むとポンプ室364の内部が加圧されるため、吸
入弁365が閉じて吐出弁366が開き、吐出口362
からポンプ室364の外部へと液体が吐出される。
【0068】次に、検出部について図7を用いて説明す
る。励起光源370は使用する蛍光色素に応じて選択す
る。例えば、最大励起波長が550nmのCy3或いは
578nmのローダミン、594nmのテキサスレッド
に対してはHe-Neレーザーが使用でき、最大励起波長
が494nmのフルオレセインイソチオシアネートには
アルゴンレーザーを使用できる。また最大励起波長が6
49nmのCy5を用いる場合には超高圧水銀ランプが
使用できる。
【0069】励起光源370より発した励起光380
は、ピンホール371で絞られ点光源の状態になる。ダ
イクロイックミラー372を反射した励起光380は焦
点レンズ373により収束され、反応部330に照射さ
れる。反応部330において励起された蛍光381はダ
イクロイックミラー372を透過したのち、バンドパス
フィルター374に達する。蛍光381の周波数は、バ
ンドパスフィルター374により特定の領域のみにカッ
トされる。そして、励起光380の焦点以外の位置から
発せられた蛍光がピンホール371により遮断されたの
ち、蛍光381はCCDカメラ等の検出器375により
検出される。
【0070】次に、DNA分析装置の動作手順を図3を
用いて説明する。まず、混合試薬ポンプ320を駆動し
て、反応流路310の内部を混合試薬210で充填す
る。この状態で、蛍光標識dATPポンプ321を一定
時間(本実施例では1s)駆動することにより、蛍光標
識dATP211が蛍光標識dATP槽301から蛍光
標識dATP流路311を通って反応流路310に一定
量(本実施例では0.5μL)注入され、混合試薬21
0と混合される。混合試薬210と蛍光標識dATP3
11の混合液は、流速2.5mm/sで反応部330に
達した後、この混合液は反応部330に固定されたDN
Aサンプル201と反応する。次に、混合試薬ポンプ3
20を一定時間(本実施例では5s)駆動することによ
り、混合試薬210が一定量(本実施例では2.5μ
L)反応流路310に注入され、この混合試薬210は
反応部330に残留した未反応の蛍光標識dATP21
1を分解・洗浄して排出口350へと排出する。そして
未反応の蛍光標識dATP211の排出後、反応部33
0に励起光380を照射し、蛍光381の検出を行うこ
とで、蛍光標識dATP211の結合の有無が計測され
る。以下、蛍光標識dCTP212、蛍光標識dTTP
213、蛍光標識dGTP214についても同様の操作
を繰り返すことで、DNAサンプル201の塩基配列が
分析される。
【0071】本実施例によれば装置がフロー式であるた
め、未反応の蛍光標識dNTPが反応部330に長時間
滞留し、迷光することはない。また装置がフロー式であ
るため、混合試薬210により分解・洗浄された未反応
の蛍光標識dNTPが反応部330に滞留することなく
排出される。よって、未反応の蛍光標識dNTPの分解
・洗浄時間が大幅に短縮され、分析時間の短縮が可能で
ある。なお、本実施例では励起光源を仕様するため、従
来技術に比べて検出部は少し大きくなるが、実質センサ
ーシステムの大きさだけと考えてよく、コンパクトな装
置を提供できる。
【0072】[実施例2]図8を用いて、2種類の蛍光
色素を使用しdNTPを2種類ずつ検出する場合につい
て説明する。図8は分析方法の手順を示すフローチャー
ト図である。なお、装置構成は実施例1と同様である。
【0073】DNAサンプル201の作成及び混合試薬
210の調整手順、即ち、ステップ121〜122は、
図1のステップ101〜102と同じである。
【0074】次に、4種の蛍光標識dNTPを、「dA
TPとdCTP」或いは「dATPとdGTP」から成
る第1のグループと、「dTTPとdGTP」あるいは
「dTTPとdCTP」からなる第2のグループに分け
る。
【0075】蛍光標識dATP211と蛍光標識dTT
P213、或いは蛍光標識dCTP212と蛍光標識d
GTP214とはそれぞれ結合する可能性があるため同
一グループにしない。
【0076】そして、同一グループ内の蛍光標識dNT
Pを異なる2種の蛍光色素で標識する。蛍光色素とし
て、Cy3、Cy5、フルオレセインイソチオシアネー
ト、ローダミン、テキサスレッド等を組み合わせて用い
ることができる(ステップ123)。
【0077】使用する試薬の調整が済んだら、DNAサ
ンプル201に混合試薬210と第1グループの一方の
蛍光標識dNTP(例えば蛍光標識dATP211)を
加える。混合試薬210を触媒として蛍光標識dATP
211がDNAサンプル201に結合した時、プライマ
ー203は伸長する(ステップ124)。
【0078】さらに、第一グループのもう一方の蛍光標
識dNTP(例えば蛍光標識dCTP212)を加え、
同様の反応を進行させる(ステップ125)。
【0079】この後、結合しなかった2種の蛍光標識d
NTPを、混合試薬210により分解・洗浄する(ステ
ップ126)。
【0080】こうしてDNAサンプル201に蛍光標識
dNTPが結合した場合、2種の蛍光色素の励起光38
0をDNAサンプル201に照射して、それぞれ異なる
波長の蛍光381を検出できる。例えば、最大励起波長
が550nmのCy3と578nmのローダミンを蛍光色
素として選択した場合、励起光源370としてHe-Ne
レーザーを使用し、レーザー顕微鏡などの検出器375
を用いて、Cy3とローダミン由来の蛍光を分離して検
出できる。
【0081】また、最大励起波長が大きく異なる2種の
蛍光色素を使用した場合、2種の波長の励起光380を
照射して、2種の蛍光の検出を確実にできる(ステップ
127)。
【0082】次に、DNAサンプル201に混合試薬2
10と第2グループの一方の蛍光標識dNTP(例えば
蛍光標識dTTP213)を加える。混合試薬210を
触媒として蛍光標識dTTP211がDNAサンプル2
01に結合した時、プライマー203は伸長する(ステ
ップ128)。
【0083】更に、同一グループのもう一方の蛍光標識
dNTP(例えば蛍光標識dGTP214)を加え、同
様の反応を進行させる(ステップ129)。
【0084】この後、結合しなかった2種の蛍光標識d
NTPを混合試薬210により分解・洗浄する(ステッ
プ130)。
【0085】こうしてDNAサンプル201に蛍光標識
dNTPが結合した場合、2種の蛍光色素の励起光38
0をDNAサンプル201に照射することで、それぞれ
異なる波長の蛍光381を検出することができる(ステ
ップ131)。
【0086】以上の行程を、2つのグループについて繰
り返し、DNAサンプル201の塩基配列を決定できる
(ステップ132)。
【0087】本実施例では、蛍光色素を2種類用いる
が、最大励起波長の近い組み合わせを選択することで励
起光源370と検出器375は1つで済むことから、コ
ンパクトな装置を提供できる。
【0088】図8に示す本実施例の分析方法は、図1に
示す実施例1の分析方法よりも洗浄行程が少なく分析時
間を更に短縮できる。
【0089】[実施例3]実施例1及び実施例2と基本
構成は同一であるが、実施例1及び2では、反応部33
0に設けたガラス板331に1種類のDNAサンプル2
01を固定したが、本実施例ではガラス板331を複数
に区画し、それぞれのコンパートメントに異なるDNA
サンプル201をスポットして固定することにより、多
種のDNAサンプル201を同時に配列決定することが
できる。
【0090】[実施例4]実施例1〜3の装置がフロー
式であるが、本発明においてはフロー方式に特定されな
い。例えば、バッチ式の反応槽を使用した場合について
説明する。
【0091】まず、ガラス容器の内側底部にDNAサン
プル201を固定する。次に、プライマーを伸長させる
酵素と、未反応dNTPを分解する試薬と、pHを一定
に保つ働きをもつ緩衝液を含む混合試薬210と、4種
類の蛍光標識dNTP(蛍光標識dATP、蛍光標識d
CTP、蛍光標識dGTP及び蛍光標識dTTP)のい
ずれかを、DNAサンプル201が固定されたガラス容
器に加えてDNAサンプル201と反応させた後、ガラ
ス容器内の試薬を全て排出する。
【0092】次に、DNAサンプル201が固定された
ガラス容器に混合試薬210を加え、ガラス容器内に残
留する未反応の蛍光標識dNTPを分解・洗浄した後、
混合試薬210をガラス容器から排出する。最後に、ガ
ラス容器底部のDNAサンプル201に対して、ガラス
容器下側から励起光を照射し、蛍光の検出を行うこと
で、前記実施例と同様にDNAサンプル201の塩基配
列を決定することができる。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、dNTPに蛍光色素を
標識したので、dNTPとDNAサンプルの結合及びそ
れに伴うプライマー伸長の有無を、DNAサンプルに結
合した蛍光標識dNTPから発する蛍光の検出で分析で
き、反応行程を短縮して試薬の使用量を低減できる。
【0094】また、検出する蛍光の強度は励起光の強度
に依存するため、発光量を励起光の強度で増大すること
ができ、少ない試料の使用量で分析を簡便にできる。
【0095】また、本発明によれば、装置をフロー式と
することによって、混合試薬により分解・洗浄された未
反応の蛍光標識dNTPを反応部に滞留させることなく
排出できるような構成とでき、未反応の蛍光標識dNT
Pの分解・洗浄時間を短縮して塩基配列の分析時間を短
縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の分析手順を示すフローチ
ャート図である。
【図2】 図1のDNAサンプルと蛍光標識dNTPと
の結合状態を示す模式図である。
【図3】 図1の装置構成の一例を示す斜視図である。
【図4】 図3の反応流路部分の構成を拡大した斜視図
である。
【図5】 図3、4の反応部の構成を示す断面図であ
る。
【図6】 図3のポンプの構成を示す断面図である。
【図7】 図3の検出部の構成を示す構成図である。
【図8】 本発明の実施例2の分析手順を示すフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
201…DNAサンプル、202…一本鎖DNAサンプ
ル、203…プライマー、210…混合試薬、211…
蛍光標識dATP、212…蛍光標識dCTP、213
…蛍光標識dTTP、214…蛍光標識dGTP、30
0…混合試薬槽、301…蛍光標識dATP槽、302
…蛍光標識dCTP槽、303…蛍光標識dTTP槽、
304…蛍光標識GTP槽、310…反応流路、311
…蛍光標識dATP流路、312…蛍光標識dCTP流
路、313…蛍光標識dTTP流路、314…蛍光標識
dGTP流路、320…混合試薬ポンプ、321…蛍光
標識dATPポンプ、322…蛍光標識dCTPポン
プ、323…蛍光標識dTTPポンプ、324…蛍光標
識dGTPポンプ、330…反応部、331…ガラス
板、341…蛍光標識dATP注入口、342…蛍光標
識dCTP注入口、343…蛍光標識dTTP注入口、
344…蛍光標識dGTP従来技術注入口、350…排
出口、361…吸入口、362…吐出口、363…ダイ
アフラム、364…ポンプ室、365…吸入弁、366
…吐出弁、367…アクチュエーター、370…励起光
源、371…ピンホール、372…ダイクロイックミラ
ー、373…焦点レンズ、374…バンドパスフィルタ
ー、375…検出器、380…励起光、381…蛍光。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/64 G01N 33/53 M 33/53 33/58 A 33/58 37/00 101 37/00 101 C12N 15/00 A (72)発明者 三宅 亮 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G043 AA01 AA04 BA16 CA04 DA02 EA01 GA07 GB21 HA01 HA09 JA03 KA02 KA05 KA09 LA03 MA01 2G045 AA35 BA13 BB03 BB14 BB51 DA12 DA13 FA12 FA16 FB01 FB02 FB07 FB12 JA07 4B024 AA11 AA20 CA01 HA08 HA14 HA19 4B029 AA07 AA23 DG06 FA10 FA15 4B063 QA13 QQ42 QR08 QR13 QR62 QS25 QS34 QX02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プライマーが結合したDNAサンプルに、
    4種のデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP:dA
    TP、dCTP、dGTP及びdTTP)を順次加え、
    前記dNTPが前記DNAサンプルに結合した時のプラ
    イマーの伸長を順次検出してDNAの配列を1塩基単位
    で決定する方法において、前記4種のdNTPにそれぞ
    れ蛍光色素を標識(以下、蛍光標識dNTPという)す
    る手順、前記DNAサンプルに前記4種の蛍光標識dN
    TPのいずれかを順次添加・反応させる手順、次にdN
    TPを分解する試薬を前記DNAサンプルに添加するこ
    とにより前記添加された蛍光標識dNTPのうち未反応
    の蛍光標識dNTPを分解・洗浄する手順、前記DNA
    サンプルに光を照射し、前記DNAサンプルに結合した
    前記蛍光標識dNTPから発する蛍光を検出する手順、
    を含むことを特徴とするDNA分析方法。
  2. 【請求項2】プライマーを伸長させる酵素と、未反応d
    NTPを分解する試薬と、pHを一定に保つ働きをもつ
    緩衝液を含む混合試薬に、4種の蛍光標識dNTP(d
    ATP、dCTP、dGTP及びdTTP)のいずれか
    を加えて混合し、該混合液の前記混合試薬と前記蛍光標
    識dNTPを、プライマーが結合したDNAサンプルが
    保持された反応流路内に供給して前記DNAサンプルと
    反応させる第1の手順と、 前記混合試薬を前記反応流路に流して未反応のdNTP
    を分解・洗浄する第2の手順と、 前記DNAサンプルに光を照射し、蛍光の有無を検出し
    て、前記供給された蛍光標識dNTPが前記DNAサン
    プルに結合し、プライマーが伸長したか否かを分析する
    第3の手順を有し、 前記第1〜3の手順を前記4種の蛍光標識dNTPにつ
    いて順次繰り返すことを特徴とするDNA分析方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、4種のdNTP
    が同一の蛍光色素により標識されていることを特徴とす
    るDNA分析方法。
  4. 【請求項4】請求項2において、4種の蛍光標識dNT
    Pを、「dATPとdCTP」或いは「dATPとdG
    TP」から成る第1のグループと、「dTTPとdGT
    P」或いは「dTTPとdCTP」からなる第2のグル
    ープに分け、前記グループ内の2種のdNTPを異なる
    蛍光色素で標識した後、一方のグループの2種の蛍光標
    識dNTPと混合試薬を反応流路内でそれぞれ混合し
    て、前記第1〜3の手順を順次繰り返し、次に他方のグ
    ループの2種の蛍光標識dNTPを用いて、前記と同様
    に第1〜3の手順を順次繰り返すことを特徴とするDN
    A分析方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、第3の手順で、前記D
    NAサンプルに2種の波長の光を照射することを特徴と
    するDNA分析方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、蛍光色
    素がdNTPの塩基に標識されていることを特徴とする
    DNA分析方法。
  7. 【請求項7】請求項2において、プライマーを伸長させ
    る酵素は、TaqDNAポリメラーゼ、TthDNAポリメラ
    ーゼ、VentDNAポリメラーゼ、サーモシーケナーゼの
    いずれかであり、未反応dNTPを分解する試薬は、A
    TPジホスファーゼ、ATPピロホスファーゼのいずれ
    かであり、また緩衝液は、トリス-塩酸、MgCl2とディ
    チオスレイトールの混合液であることを特徴とするDN
    A分析方法。
  8. 【請求項8】請求項2において、前記混合試薬は酸化剤
    を含むことを特徴とするDNA分析方法。
  9. 【請求項9】プライマーを伸長させる酵素と、未反応d
    NTPの分解試薬と、pHを一定に保つ働きをもつ緩衝
    液を含む混合試薬に、4類の蛍光標識dNTP(蛍光標
    識dATP、蛍光標識dCTP、蛍光標識dGTP及び
    蛍光標識dTTP)のいずれかを加えて両者を反応流路
    内で混合し、該混合液の前記混合試薬と前記4種の蛍光
    標識dNTPを、プライマーが結合したDNAサンプル
    と反応流路内で反応させる手順を4種の蛍光標識dNT
    Pについて順次繰り返すための第1の手段と、 前記混合試薬と前記蛍光標識dNTPを前記DNAサン
    プルに反応流路内で反応させた後、前記混合試薬を前記
    反応流路に流して、反応流路内に残留する前記未反応d
    NTPを分解・洗浄するための第2の手段と、 前記混合試薬と前記蛍光標識dNTPを前記DNAサン
    プルに反応流路内で接触、反応させ、次に前記混合試薬
    を前記反応流路に流して、反応流路内に残留する前記未
    反応dNTPを分解・洗浄した後、前記DNAサンプル
    に励起光を照射し、蛍光を検出する第3の手段と、を備
    えることを特徴とするDNA分析装置。
  10. 【請求項10】プライマーを伸長させる酵素と、未反応
    dNTPの分解試薬と、pHを一定に保つ働きをもつ緩
    衝液とを含む混合試薬を保管する混合試薬槽と、4種の
    蛍光標識dNTP(dATP、dCTP、dGTP及び
    dTTP)のそれぞれを個別に保管する4つの蛍光標識
    dNTP槽と、前記混合試薬槽に接続された反応流路
    と、該反応流路と前記4つの蛍光標識dNTP槽とをそ
    れぞれ接続する4本の蛍光標識dNTP流路と、前記各
    槽に保管された流体を前記反応流路にそれぞれ供給する
    ポンプと、前記反応流路に設けられDNAサンプルが固
    定された反応部と、前記反応流路の下流側に設けられ混
    合試薬或いは蛍光標識dNTPを排出するための排出口
    と、前記反応流路における、前記DNAサンプルと前記
    蛍光標識dNTPとの結合を検出する蛍光検出部とを備
    えていることを特徴とするDNA分析装置。
  11. 【請求項11】請求項9又は10において、前記反応部
    は、アミノ基がコーティングされたガラス板にDNAサ
    ンプルが固定されたものであることを特徴とするDNA
    分析装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、反応部は複数に区
    画されたガラス板に異なるDNAサンプルが固定されて
    いることを特徴とするDNA分析装置。
  13. 【請求項13】請求項9〜12のいずれかにおいて、反
    応部は反応流路に対し脱着可能に構成されていることを
    特徴とするDNA分析装置。
  14. 【請求項14】プライマーが結合したDNAサンプル
    に、4種のdNTP(dATP、dCTP、dGTP及
    びdTTP)を順次加え、前記dNTPが前記DNAサ
    ンプルに結合した時のプライマーの伸長を順次検出して
    DNAの配列を1塩基単位で決定するDNA分析方法に
    おいて、前記4種のdNTPにそれぞれ発光色素を標識
    してから、前記DNAサンプルに前記4種の光標識dN
    TPを順次添加して反応させ、次にdNTPの分解試薬
    を前記DNAサンプルに添加することにより、前記添加
    された光標識dNTPのうち未反応の光標識dNTPを
    分解・洗浄した後、前記DNAサンプルに光を照射し、
    前記DNAサンプルに結合した前記光標識dNTPの発
    光を検出することを特徴とするDNA分析方法。
  15. 【請求項15】プライマーを伸長させる酵素と、未反応
    dNTPの分解試薬と、緩衝液とを含む混合試薬に、4
    種の光標識dNTP(dATP、dCTP、dGTP及
    びdTTP)のいずれかを加えて混合し、該混合液の前
    記混合試薬と前記光標識dNTPを前記DNAサンプル
    が保持された反応流路内に供給して接触させ反応させる
    第1の手順と、前記混合試薬を前記反応流路に流して未
    反応のdNTPを分解・洗浄する第2の手順と、前記D
    NAサンプルに光を照射し、発光の有無を検出する第3
    の手順とを有し、前記の第1〜3手順を前記4種の光標
    識dNTPについて繰り返すことを特徴とするDNA分
    析方法。
  16. 【請求項16】プライマーを伸長させる酵素と、未反応
    dNTPの分解試薬と、緩衝液を含む混合試薬に、4類
    の光標識dNTP(光標識dATP、光標識dCTP、
    光標識dGTP及び光標識dTTP)のいずれかを加え
    て両者を反応流路内で混合し、該混合液の前記混合試薬
    と前記4種の光標識dNTPを、プライマーが結合した
    DNAサンプルと反応流路内で反応させる手順を4種の
    光標識dNTPについて順次繰り返すための第1の手段
    と、 前記混合試薬と前記光標識dNTPを前記DNAサンプ
    ルに反応流路内で反応させた後、前記混合試薬を前記反
    応流路に流して、反応流路内に残留する前記未反応dN
    TPを分解・洗浄するための第2の手段と、 前記混合試薬と前記光標識dNTPを前記DNAサンプ
    ルに反応流路内で接触、反応させ、次に前記混合試薬を
    前記反応流路に流して、反応流路内に残留する前記未反
    応dNTPを分解・洗浄した後、前記DNAサンプルに
    励起光を照射し、光を検出する第3の手段と、を備える
    ことを特徴とするDNA分析装置。
  17. 【請求項17】シリコン基板上に、少なくとも1本の反
    応流路を有し、該反応流路は蛍光標識dATP注入口、
    蛍光標識dCTP注入口、蛍光標識dTTP注入口、蛍
    光標識dGTP注入口を介して前記4種類の蛍光標識d
    NTP注入口に対応する蛍光標識dATP流路、蛍光標
    識dCTP流路、蛍光標識dTTP流路、蛍光標識dG
    TP流路に連通しており、更に、前記4種類の蛍光標識
    dNTP注入口の下流側にDNAサンプルと前記4種の
    蛍光標識dNTPを順次添加して反応させる反応部及び
    排出口を有することを特徴とする反応流路部品。
  18. 【請求項18】請求項17において、反応流路は断面形
    状が幅0.1〜5mm、深さ0.05〜0.5mmであ
    り、流路長が10〜100mm、流路内容積が100μ
    l以下であることを特徴とする反応流路部品。
  19. 【請求項19】請求項17において、反応流路は蛍光標
    識dNTP流路の断面形状が幅0.5mm、深さ0.2
    mmであり、流路長が10mm、流路内容積が1μlで
    あることを特徴とする反応流路部品。
  20. 【請求項20】請求項17において、サンプルと4反応
    部はガラス板の表面にアミノ基を有するコーティング層
    を介してDNAサンプルが固定され、前記ガラス板によ
    り反応流路を覆う構造であることを特徴とする反応流路
    部品。
  21. 【請求項21】DNA分析の蛍光標識に用いる蛍光色素
    に応じて波長選択が可能な励起光源、該励起光源が発し
    た励起光を点光源に絞るピンホール部A、前記励起光を
    反射するダイクロイックミラー、該ダイクロイックミラ
    ーを反射した光を反応部に収束する焦点レンズ、前記収
    束された励起光の照射によりDNA種の蛍光標識dNT
    P(dATP、dCTP、dGTP及びdTTP)のい
    ずれかを順次添加して反応させる反応部、該反応部から
    励起された蛍光を前記ダイクロイックミラーを透過させ
    たのち該蛍光の特定の領域の周波数にカットするバンド
    パスフィルター、前記励起光の焦点以外の位置から発せ
    られた蛍光を遮断するピンホール部B、及び該ピンホー
    ル部Bを透過した蛍光を検出する検出器を有することを
    特徴とするDNA分析装置。
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