JP2017122484A - パワーユニットマウント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性部材を効率的に加熱若しくは冷却することができ、ばね定数を好適に制御することが可能なパワーユニットマウント装置を提供する。
【解決手段】車両1の支持部材3とパワーユニット5との間に設けられる弾性部材10と、支持部材3と弾性部材10との間に設けられて弾性部材10を加熱若しくは冷却する熱電モジュール20と、を有し、熱電モジュール20の一方の伝熱面は、弾性部材10に対して熱伝導可能に接続され、熱電モジュール20の前記一方の伝熱面の反対側となる他方の伝熱面は、支持部材3に対して熱伝導可能に接続される。これにより、熱電モジュール20の前記他方の伝熱面から支持部材3を介して効率良く吸熱若しくは放熱を行うことができ、弾性部材10を効率的に加熱若しくは冷却することができる。その結果、弾性部材10のばね定数Kを好適に制御することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるパワーユニットを防振支持するパワーユニットマウント装置に関する。
一般に、車両のエンジン及びトランスミッション等を含むパワーユニットを支持するパワーユニットマウント装置には、パワーユニットから車体への振動の伝達を抑えるために、パワーユニットの振動を吸収するゴム等の弾性部材が用いられる。
この種のゴム等からなる弾性部材には、温度が変化することによってばね定数が変化するものがある。しかし、弾性部材のばね定数が変化すると、好適な防振効果若しくは制振効果が得られなくなってしまうという問題点がある。そこで、弾性部材のばね定数を所望の範囲に維持するため、弾性部材を加熱若しくは冷却して、その温度を制御することが知られている。
例えば、特許文献1には、弾性部材である防振ゴムの温度を調整する温度調節部として、熱電素子(ペルチェ素子)を備える防振支持装置が開示されている。同文献の防振支持装置では、燃料噴射信号、エンジン回転速度、クランク角等からエンジンの振動状態が検出され、その検出されたエンジンの振動状態に応じて、温度調節部への印加電圧が調整され、防振ゴムの温度が制御される。
特開2006−170250号公報
前述のとおり、弾性部材であるゴムの温度が変化することは、そのばね定数の変化につながるので、車両の振動騒音性能に影響を及ぼす。また更に、弾性部材のばね定数が変化することは、車両の走行性能や操縦安定性にも影響を及ぼす。そのため、所望の防振効果等を得る目的のみならず、車両の走行状態や運転者の要望に応じた所望の走行性能や操舵感覚等を得るために、弾性部材のばね定数を積極的に変化させたいという要望がある。
また、パワーユニットや排気管等からの放熱によって弾性部材が加熱されて、その温度が上昇することにより、弾性部材を構成するゴム材料の強度や耐久性が低下するという問題点がある。また、過剰な温度上昇によって、弾性部材であるゴムとそのゴムを固定するためのブラケット等との接合部において、ゴムとブラケット等を接合している接着剤が剥がれてしまう恐れもある。
特に、近年の車両においては、熱効率を向上させるためにパワーユニット本体や排気の温度を高める傾向にあるので、パワーユニットや排気管等の近傍に配置される弾性部材は、その温度が上昇し易い。そのため、弾性部材を冷却して、過度な温度上昇を抑える必要がある。
上記の各課題に対応するためには、弾性部材を効率的に加熱若しくは冷却することが可能なパワーユニットマウント装置が求められる。ところが、上記した従来技術のパワーユニットマウント装置では、弾性部材の加熱若しくは冷却を効率的に行うことができず、改善の余地があった。
具体的には、特許文献1に開示された従来技術では、防振ゴムのエンジン側である上端部に、防振ゴムをエンジンのブラケットに取り付けるための円板が設けられる。そして、前記円板の下方の防振ゴムの上端部中央には、丸い窪みが形成されており、この窪みの内側面に温度調節部としての熱電素子が取り付けられている。
そのため、防振ゴムを加熱若しくは冷却する際には、エンジン側の前記円板の下方に形成される前記窪みの内部の空気を熱源として、熱電素子による熱移動が行われることになる。よって、熱電素子と熱源である前記窪みの内部の空気との熱伝達率が低く、熱電素子による加熱若しくは冷却の効率が悪かった。
特に、防振ゴムを冷却する際には、熱電素子のエンジン側の面が放熱面となる。即ち、温度の高いエンジンからの熱伝達によって温度が上昇し易い前記窪みの内部に対して、熱電素子からの放熱を行う必要がある。そのため、熱電素子からの放熱が妨げられ、十分な冷却効果が得られない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、弾性部材を効率的に加熱若しくは冷却することができ、弾性部材のばね定数を好適に制御することが可能なパワーユニットマウント装置を提供することにある。
本発明のパワーユニットマウント装置は、車両の支持部材に取り付けられて前記車両のパワーユニットを支持するパワーユニットマウント装置であって、前記支持部材と前記パワーユニットとの間に設けられる弾性部材と、前記支持部材と前記弾性部材との間に設けられて前記弾性部材を加熱若しくは冷却する熱電モジュールと、を有し、前記熱電モジュールの一方の伝熱面は、前記弾性部材に対して熱伝導可能に接続され、前記熱電モジュールの前記一方の伝熱面の反対側となる他方の伝熱面は、前記支持部材に対して熱伝導可能に接続されることを特徴とする。
また、本発明のパワーユニットマウント装置は、前記弾性部材に接合されて前記熱電モジュールを支持すると共に前記支持部材に固定される固定部材を有し、前記固定部材には、前記熱電モジュールを介さずに前記支持部材と前記弾性部材とを接続する支持部が形成されることを特徴とする。
また、本発明のパワーユニットマウント装置は、前記パワーユニットマウント装置を前記支持部材に固定する締結部材を有し、前記締結部材は、前記支持部に設けられて前記支持部において前記固定部材と前記支持部材とを挟持することを特徴とする。
また、本発明のパワーユニットマウント装置は、前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、前記弾性部材の温度を検出する温度センサと、を有し、前記制御手段は、前記温度センサで検出される前記弾性部材の温度に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明のパワーユニットマウント装置は、前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、前記車両の走行モードを設定可能な設定手段と、を有し、前記制御手段は、前記設定手段によって設定される前記走行モードに基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする。
また、本発明のパワーユニットマウント装置は、前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、前記車両のエンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、を有し、前記制御手段は、前記負荷検出手段によって検出される前記エンジンの負荷に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする。
本発明のパワーユニットマウント装置によれば、車両の支持部材とパワーユニットマウント装置の弾性部材との間に、前記弾性部材を加熱若しくは冷却する熱電モジュールを有し、前記熱電モジュールの一方の伝熱面は、前記弾性部材に対して熱伝導可能に接続され、前記熱電モジュールの他方の伝熱面は、前記支持部材に対して熱伝導可能に接続される。このような構成により、熱電モジュールの前記他方の伝熱面から支持部材を介して効率良く吸熱若しくは放熱を行うことができる。
即ち、金属等からなる良熱伝導性の支持部材を介した効率的な熱伝導や、支持部材の外表面を熱源である外気との伝熱面とすることによる伝熱面積の増大、及び走行風等を利用した熱伝達率の高い熱交換によって、熱電モジュールの前記他方の伝熱面の熱伝達が促進される。これにより、弾性部材を効率的に加熱若しくは冷却することができ、弾性部材のばね定数を好適に制御することができる。
また、本発明のパワーユニットマウント装置によれば、前記弾性部材に接合されて前記熱電モジュールを支持すると共に前記支持部材に固定される固定部材を有し、前記固定部材には、前記熱電モジュールを介さずに前記支持部材と前記弾性部材とを接続する支持部が形成される。これにより、固定部材の支持部によって、パワーユニットの荷重を支持部材に伝達してパワーユニットを好適に支えることができる。その結果、熱電モジュールに作用する荷重が低減され、パワーユニットの荷重によって熱電モジュールが破損してしまうことを抑制することができる。よって、パワーユニットを支持する機能を好適に維持しつつ、熱電モジュールによる高効率な加熱若しくは冷却が可能となる。
また、本発明のパワーユニットマウント装置によれば、前記パワーユニットマウント装置を前記支持部材に固定する締結部材を有し、前記締結部材は、前記支持部に設けられて前記支持部において前記固定部材と前記支持部材とを挟持する。これにより、締結部材による締め付け力によって熱電モジュールが破損されることなく、パワーユニットマウント装置を支持部材に強固に固定することができる。
また、本発明のパワーユニットマウント装置によれば、前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、前記弾性部材の温度を検出する温度センサと、を有し、前記制御手段は、前記温度センサで検出される前記弾性部材の温度に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御しても良い。これにより、弾性部材の温度を高精度に制御することができ、その結果、ばね定数を好適に制御することができる。
また、本発明のパワーユニットマウント装置によれば、前記車両の走行モードを設定可能な設定手段を有し、前記制御手段は、前記設定手段によって設定される前記走行モードに基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御しても良い。これにより、運転者の要望に応じて弾性部材のばね定数を変化させて、車両の振動騒音性能と操縦安定性等を調整することができる。
また、本発明のパワーユニットマウント装置によれば、前記車両のエンジンの負荷を検出する負荷検出手段を有し、前記制御手段は、前記負荷検出手段によって検出される前記エンジンの負荷に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御しても良い。これにより、エンジンの負荷状態に応じて弾性部材のばね定数を調整し、好適な防振効果等を得ることができる。また、高負荷時においても弾性部材の過熱が抑制され、弾性部材の強度や耐久性の低下を抑えることができる。
本発明の実施形態に係るパワーユニットの配置を示す(A)正面図、(B)側面図である。 本発明の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す縦断面図及びパワーユニット装置の制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るパワーユニットマウントの弾性部材の温度特性を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す(A)縦断面図、(B)A−A線断面図である。 本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウントを示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るパワーユニットマウント装置を図面に基づき詳細に説明する。
図1(A)は、本発明の実施形態に係るパワーユニットマウント装置を備える車両1におけるパワーユニット5の配置を示す正面図であり、同図(B)は、同側面図である。車両1は、例えば、自動車等であり、パワーユニット5は、車両1を走行させるための動力源である。
図1(B)に示すように、パワーユニット5は、内燃機関等であるエンジン5aと、トランスミッション5bと、を有し、車両1の前部のエンジンコンパートメント内に配置される。なお、エンジン5aは、例えば、水平対向エンジン等であり、クランクシャフトが車両1の進行方向に対して略平行となる、いわゆる縦置きに搭載される。
図1(A)及び(B)に示すように、車両1の前部の底面近傍には、車幅方向に延在して車両1の車体の一部を構成する補強部材であるクロスメンバ3が設けられる。クロスメンバ3は、パワーユニット5を支える支持部材である。クロスメンバ3の上部には、パワーユニット5を支持するパワーユニットマウント2が取り付けられ、パワーユニットマウント2の上部にパワーユニット5が取り付けられる。
図2は、パワーユニットマウント2を示す側面図である。図2に示すように、パワーユニットマウント2は、クロスメンバ3とパワーユニット5との間に設けられる。そして、パワーユニットマウント2は、クロスメンバ3とパワーユニット5との間に設けられるゴム等からなる弾性部材10を有し、パワーユニット5を弾性的に支持する。
具体的には、パワーユニットマウント2は、弾性部材10の下部に接合されてクロスメンバ3の上部に固定される固定部材としてのブラケット12を有する。ブラケット12は、鋼板等から形成される。ブラケット12には、締結部材としてのボルト18が取り付けられており、ブラケット12は、ボルト18及び締結部材としてのナット19によってクロスメンバ3に締結固定される。
弾性部材10の上部には、鋼板等から形成されるブラケット11が接合されており、ブラケット11には、ボルト17が取り付けられている。そして、ブラケット11の上部には、パワーユニット5が取り付けられ、パワーユニット5は、ボルト17及び図示しないナット等によってブラケット11に締結固定される。なお、パワーユニット5は、図示しないブラケット等を介してパワーユニットマウント2のブラケット11に固定されても良い。
上述のように、クロスメンバ3とパワーユニット5との間に弾性部材10が設けられることにより、弾性部材10でパワーユニット5からの振動が吸収され、防振効果若しくは制振効果が得られる。
そして、クロスメンバ3と弾性部材10との間には、弾性部材10を加熱若しくは冷却する熱電モジュール20が設けられる。
図3は、パワーユニットマウント2を示す縦断面図及びパワーユニットマウント装置の制御系統を示すブロック図である。図3に示すように、パワーユニットマウント2の熱電モジュール20は、クロスメンバ3と弾性部材10との間に設けられる。
熱電モジュール20は、例えば、ペルチェ素子21から構成される略板状のサーモモジュールである。詳しくは、熱電モジュール20は、例えば、アルミニウム等の良熱伝導性の金属板等から構成されて略平行に設けられる伝熱板22及び伝熱板23と、伝熱板22と伝熱板23との間に挟まれる半導体素子であるペルチェ素子21と、を有する。
図3において上方または下方を向く熱電モジュール20の主面、即ち伝熱板22の上面及び伝熱板23の下面は、放熱若しくは吸熱が行われる伝熱面となる。熱電モジュール20を構成するペルチェ素子21に所定の方向の直流電流が流れることにより、ペルチェ効果によって、熱電モジュール20の一方の伝熱面からその反対側となる他方の伝熱面に向かって、またはその逆方向に、熱が移動する。
熱電モジュール20の一方の伝熱面である伝熱板22の上面は、弾性部材10に対して熱伝導可能に接続され、他方の伝熱面である伝熱板23の下面は、クロスメンバ3に対して熱伝導可能に接続される。ここで、熱伝導可能に接続されるとは、夫々の面が対向して接するように接続されることであり、対向する夫々の面の間に、板状体やシート材、接着剤、熱伝導グリース等、その他の熱伝導可能な部材を介在させても良い。
このような構成により、熱電モジュール20の伝熱板23の下面からクロスメンバ3を介して効率良く吸熱若しくは放熱を行うことができる。即ち、クロスメンバ3は、鋼板等から形成されているので、良熱伝導性のクロスメンバ3を介した効率的な熱伝導が可能となる。
また、クロスメンバ3の外表面は、熱源である外気との熱交換を行う伝熱面となるので、伝熱面積が増大する。また、クロスメンバ3は車両1の下部の走行風が当たり易い位置にあるので、走行風等を利用した熱伝達率の高い熱交換によって、熱電モジュール20の伝熱板23の下面からの熱伝達が促進される。換言すれば、クロスメンバ3を伝熱促進のための伝熱フィン若しくはヒートシンクとして機能させることができる。これにより、弾性部材10を効率的に加熱若しくは冷却することができる。
ここで、パワーユニットマウント2の弾性部材10は、図4に示す温度特性を有する。即ち、図4は、弾性部材10の温度特性を示すグラフであり、図4に示すように、弾性部材10のばね定数Kは、その温度Tに依存する。詳しくは、弾性部材の10のばね定数Kは、温度Tが上昇すると低下する。
このような温度特性は、弾性部材10を構成するゴムとして、天然ゴム(NR)に、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)やブチルゴム(IIR)等の合成ゴムを所定の割合で配合することによって得られる。
弾性部材10として、図4に示す温度特性を有するゴムを採用し、図3に示すように、熱電モジュール20によって弾性部材10を加熱若しくは冷却することにより、弾性部材10のばね定数Kを好適に制御することができる。
図3を参照して、本実施形態に係るパワーユニットマウント装置は、熱電モジュール20による加熱若しくは冷却を制御する制御手段としてのコントロールユニット25を有する。コントロールユニット25は、熱電モジュール20のペルチェ素子21に接続され、熱電モジュール20による加熱若しくは冷却を制御するための所定の演算を実行し、ペルチェ素子21に所定の極性及び電圧の直流電力を供給する。
コントロールユニット25には、熱電モジュール20の制御を行うための各種情報を検出するセンサ等が接続される。例えば、本実施形態に係るパワーユニットマウント装置は、弾性部材10の温度T(図4参照)を検出する温度センサ26を有する。コントロールユニット25は、温度センサ26で検出される弾性部材10の温度Tに基づいて、熱電モジュール20に印加される電圧を制御する。
具体的には、温度センサ26で検出される弾性部材10の温度Tが所定の目標温度の範囲内になるように熱電モジュール20に印加される電圧を調整する。これにより、弾性部材10の温度Tを高精度に制御することができ、その結果、ばね定数Kを好適に制御することができる。
また、コントロールユニット25は、エンジン5aの負荷に応じて熱電モジュール20による加熱若しくは冷却を制御しても良い。エンジン5aの負荷を検出する負荷検出手段としては、例えば、エンジン5aを冷却する冷却水の温度を検出する水温センサ27等を利用することができる。即ち、コントロールユニット25は、前述の温度センサ26で検出される弾性部材10の温度Tに基づく制御に加えて若しくは代えて、水温センサ27によって検出されるエンジン5aの冷却水の温度に基づいて熱電モジュール20に印加される電圧を制御しても良い。
なお、エンジン5aの負荷を検出する負荷検出手段としては、エンジン5aの本体や排気管の温度、エンジンコンパートメント内の温度等、その他の箇所の温度を検出する図示しないセンサ等であっても良い。また、エンジン5aへの燃料噴射量やアクセルペダルの操作量、スロットル開度、走行速度等、その他の制御情報に基づいてエンジン5aの負荷状態を演算しても良い。
上述のように、エンジン5aの負荷状態に応じて弾性部材10の温度Tを制御して、そのばね定数Kを調整することにより、弾性部材10による好適な防振効果等を得ることができる。また、高負荷時等においても弾性部材10の過熱が抑制され、弾性部材10の強度や耐久性の低下を抑えることができる。
また、コントロールユニット25は、運転者からの指示等に基づき、出力特性や操作性を変更してエンジン5a等を制御する機能を有する。例えば、燃費を向上させるようにエンジン5a等の制御を行う燃費優先の走行モードや、エンジン5aの出力を増大させるよう制御する出力優先の走行モード、更には、アクセルペダルの操作に対するレスポンスを向上させるレスポンス優先の走行モード等、複数の走行モードが設定可能である。
コントロールユニット25には、運転者が所望の走行モードを選択して設定するための設定手段として、操作スイッチ28が接続される。操作スイッチ28は、図示しないセンターコンソールやステアリング等に設けられる押し釦やダイヤル式等のスイッチである。操作スイッチ28を操作することにより、運転者は、好みの走行モードを選択することができる。
そして、コントロールユニット25は、既に説明した弾性部材10の温度Tやエンジン5aの負荷に基づく制御に加えて若しくは代えて、操作スイッチ28によって設定される走行モードに基づいて熱電モジュール20に印加される電圧を制御しても良い。これにより、運転者の要望に応じて弾性部材10のばね定数Kを変化させて、車両1の振動騒音性能と操縦安定性等を調整することができる。
具体的には、図4に示すように、弾性部材10の温度Tを上げて、ばね定数Kを小さくすることにより、弾性部材10による振動抑制効果や騒音抑制効果を高めることができる。他方、弾性部材10の温度Tを下げて、ばね定数Kを大きくすることにより、車両1の操舵安定性を向上させることができる。制御方法としては、弾性部材10の温度Tの制御目標値を、走行モードに応じて異なる値に設定しても良い。
次に、図5ないし図8を参照して、熱電モジュール20の取り付け形態を変形した例として、パワーユニットマウント102、202、302、402について詳細に説明する。なお、図5ないし図8において、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウント102を示す縦断面図である。図5に示すように、パワーユニットマウント102では、熱電モジュール20は、クロスメンバ3とブラケット12との間に挟持される。即ち、熱電モジュール20の一方の伝熱面となる上面は、ブラケット12を介して熱伝導可能に弾性部材10の下面に接続される。
ブラケット12は、弾性部材10の下部に接着剤等によって接合されており、ブラケット12には、締結部材であるボルト18が加締め若しくは溶接等によって固定されている。クロスメンバ3とブラケット12との間であってボルト18の周囲には、金属等から形成されて固定部材の一部を構成するスペーサ13が設けられる。
そして、スペーサ13の周囲には、スペーサ13と上下方向に重ならないように熱電モジュール20が配設される。スペーサ13の厚み、即ち図5における上下方向の寸法は、熱電モジュール20の厚みと略同じである。
このような構成により、スペーサ13が配設される部分において、固定部材としてのブラケット12及びスペーサ13によって、熱電モジュール20を介さずにクロスメンバ3と弾性部材10とを接続する支持部が形成される。これにより、ブラケット12及びスペーサ13によって形成される前記支持部によって、パワーユニット5の荷重をクロスメンバ3に伝達してパワーユニット5を好適に支えることができる。
その結果、熱電モジュール20に作用する荷重が低減され、パワーユニット5の荷重によって熱電モジュール20が破損してしまうことを抑制することができる。よって、パワーユニット5を支持する機能を好適に維持しつつ、熱電モジュール20による高効率な加熱若しくは冷却が可能となる。
また、ボルト18の周囲にスペーサ13が設けられるので、ボルト18及びナット19を螺合させて締め付けることにより、ブラケット12及びスペーサ13によって形成される前記支持部においてクロスメンバ3とブラケット12とが固定される。
即ち、ボルト18及びナット19によって、クロスメンバ3、スペーサ13及びブラケット12が締め付けられて固定される。これにより、ボルト18及びナット19の締め付け力によって熱電モジュール20が破損されることなく、パワーユニットマウント102をクロスメンバ3に強固に固定することができる。
なお、ブラケット12とスペーサ13とは、別々の部品として成形された後に組み立てられても良いし、1つの部品として一体的に成形されても良い。
図6は、本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウント202を示す縦断面図である。図6に示すように、パワーユニットマウント202では、弾性部材10の下部に接合される固定部材としてのブラケット212の下部に、熱電モジュール20を収納する凹部214が形成される。そして、熱電モジュール20は、ブラケット212の凹部214の内部に配設されて、クロスメンバ3とブラケット212との間に挟まれ、夫々に対して熱伝導可能に接続される。
また、パワーユニットマウント202において、締結部材としてのボルト18及びナット19は、熱電モジュール20の周囲に設けられる。ブラケット212には、ボルト18が挿通されるボルト孔の周囲において、熱電モジュール20の厚みと略同じ高さで下方に突出するスペーサ部213が形成される。
スペーサ部213は、熱電モジュール20を介さずにクロスメンバ3と弾性部材10とを接続する支持部となる。このような構成により、熱電モジュール20への荷重を抑制しつつ、スペーサ部213の近傍において、クロスメンバ3とブラケット12とを強固に固定することができる。
図7(A)は、本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウント302を示す縦断面図である。また、同図(B)は、同図(A)に示すA−A線断面図であり、パワーユニットマウント302のブラケット312、313近傍の横断面を示す。
図7(A)に示すように、固定部材であるブラケット312及びブラケット313と、熱電モジュール20とは、上下方向に重ならないように、クロスメンバ3と弾性部材10との間に配設されても良い。
ここで、ブラケット312及びブラケット313の厚みは、熱電モジュール20の厚みと略同一である。また、締結部材であるボルト18及びナット19は、ブラケット312に設けられる。即ち、ブラケット312は、熱電モジュール20を介さずにクロスメンバ3と弾性部材10とを接続する支持部となる。
図7(B)に示すように、ブラケット312は、弾性部材10の略中央のボルト18の周囲に設けられる。ブラケット312の周囲には、熱電モジュール20が配設され、熱電モジュール20の周囲には、ブラケット313が設けられる。
そして、図7(A)を参照して説明したとおり、支持部となるブラケット312がクロスメンバ3に固定される。このような構成によっても、熱電モジュール20の破損を抑制しつつパワーユニットマウント302をクロスメンバ3に強固に固定することができる。
特に、本実施形態では、熱電モジュール20の一方の伝熱面である上面と、弾性部材10の下面と、がブラケット312等を介さずに直接的に接続されるので、弾性部材10を効率的に加熱若しくは冷却できる点において優れている。
なお、ブラケット312及びブラケット313の形状は、図7(B)に示す略円形環状に限定されるものではなく、矩形状等、その他の形状でも良い。例えば、ブラケット313に鎖線で示すような切欠部314を形成し、ブラケット313を略C字形状若しくは略U字形状等としても良い。そして、その切欠部314に、熱電モジュール20が延設されても良いし、熱電モジュール20につながる配線等が配置されても良い。また、ブラケット312及びブラケット313は、一部分が連結され一体的に構成されても良い。
図8は、本発明の他の実施形態に係るパワーユニットマウント402を示す縦断面図である。図8に示すように、パワーユニットマウント402の弾性部材410は、図3等を参照して既に説明した弾性部材10と同様の特性を有し、その下面に熱電モジュール20を収納する凹部414が形成されている。
熱電モジュール20は、弾性部材410に形成される凹部414の内部に設けられ、熱電モジュール20の一方の伝熱面である上面は、弾性部材410に接続される。弾性部材410及び熱電モジュール20の下方には、ブラケット12が設けられ、熱電モジュール20の他方の伝熱面である下面は、ブラケット12を介して熱伝導可能にクロスメンバ3に接続される。
弾性部材410の略中央に位置し、熱電モジュール20が配設されない部分のブラケット12は、熱電モジュール20を介さずにクロスメンバ3と弾性部材10とを接続する支持部となる。そして、前記支持部にボルト18が設けられ、ナット19との螺合によってブラケット12がクロスメンバ3に強固に固定される。このように構成によっても、ボルト18及びナット19の締め付け力による熱電モジュール20の損傷を抑制することができる。
特に、本実施形態では、パワーユニットマウント402が一体的に組み立てられた状態で熱電モジュール20がブラケット12に覆われて露出しないので、車両1への組み立て工程等において、パワーユニットマウント402の取り扱いが容易になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 車両
2、102、202、302、402 パワーユニットマウント
3 クロスメンバ
5 パワーユニット
5a エンジン
5b トランスミッション
10、410 弾性部材
11 ブラケット
12、212、312、313ブラケット
13 スペーサ
17 ボルト
18 ボルト
19 ナット
20 熱電モジュール
21 ペルチェ素子
22 伝熱板
23 伝熱板
25 コントロールユニット
26 温度センサ
27 水温センサ
28 操作スイッチ
213 スペーサ部
214 凹部
314 切欠部
414 凹部

Claims (6)

  1. 車両の支持部材に取り付けられて前記車両のパワーユニットを支持するパワーユニットマウント装置であって、
    前記支持部材と前記パワーユニットとの間に設けられる弾性部材と、
    前記支持部材と前記弾性部材との間に設けられて前記弾性部材を加熱若しくは冷却する熱電モジュールと、を有し、
    前記熱電モジュールの一方の伝熱面は、前記弾性部材に対して熱伝導可能に接続され、
    前記熱電モジュールの前記一方の伝熱面の反対側となる他方の伝熱面は、前記支持部材に対して熱伝導可能に接続されることを特徴とするパワーユニットマウント装置。
  2. 前記弾性部材に接合されて前記熱電モジュールを支持すると共に前記支持部材に固定される固定部材を有し、
    前記固定部材には、前記熱電モジュールを介さずに前記支持部材と前記弾性部材とを接続する支持部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のパワーユニットマウント装置。
  3. 前記パワーユニットマウント装置を前記支持部材に固定する締結部材を有し、
    前記締結部材は、前記支持部に設けられて前記支持部において前記固定部材と前記支持部材とを挟持することを特徴とする請求項2に記載のパワーユニットマウント装置。
  4. 前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、
    前記弾性部材の温度を検出する温度センサと、を有し、
    前記制御手段は、前記温度センサで検出される前記弾性部材の温度に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のパワーユニットマウント装置。
  5. 前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、
    前記車両の走行モードを設定可能な設定手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記設定手段によって設定される前記走行モードに基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のパワーユニットマウント装置。
  6. 前記熱電モジュールによる加熱若しくは冷却を制御する制御手段と、
    前記車両のエンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記負荷検出手段によって検出される前記エンジンの負荷に基づいて前記熱電モジュールに印加される電圧を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のパワーユニットマウント装置。
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