JP2006308054A - 防振用アクチュエータおよびそれを用いた能動型防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル部材の熱が簡単な構造で効率的に抑えられることによって、消費電力に対する加振力の発生効率が有利に向上され得る、新規な構造の防振用アクチュエータを提供する。
【解決手段】略円筒状の周辺部と底壁部からなる略カップ状のハウジング14の内側にコイル部材18を配設すると共に、該コイル部材18への通電によって駆動力が及ぼされるアーマチャを該ハウジング14の軸方向に変位可能に配設せしめて、該ハウジング14の開口部側に配設される被駆動部材を該アーマチャで該ハウジング14の軸方向に加振駆動するようにした防振用アクチュエータにおいて、波板状に湾曲して周方向に延びる略環状の放熱プレート78を、ハウジング14の周壁部13に外挿状態で装着した。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振対象部材に装着されることにより能動的な防振効果を発揮し得る能動型防振装置に用いられる防振用アクチュエータと、それを用いた能動型防振装置に係り、特に自動車のエンジンマウントやボデーマウント、制振器などの防振装置において好適に採用される防振用アクチュエータおよびそれを用いた能動型防振装置に関するものである。
例えば自動車のボデー等のように振動低減が重要視される防振対象部材において振動を低減するために、従来では、一般に、ショックアブソーバやゴム弾性体等の減衰効果を利用した振動減衰手段や、コイルスプリングやゴム弾性体等のばね効果を利用した振動絶縁手段の如き防振装置が採用されているが、これらの防振装置は何れも受動的な防振作用を利用するものである。それ故、例えば防振すべき振動の周波数等の特性が変化する場合やより高度な防振効果が要求される場合等においては、充分な防振効果を得ることが難しいという問題があった。そこで、近年では、防振対象部材や防振装置に加振力を及ぼすことにより、防振すべき振動を積極的に乃至は相殺的に低減せしめるようにした能動型防振装置が開発され、検討されている。例えば、特許文献1(特開2001−1765号公報)や特許文献2(特開平9−89040号公報)に記載のものが、それである。
このような能動型防振装置では、加振力を発生するアクチュエータが必要であり、かかるアクチュエータにおいては、発生加振力に関して周波数や位相の高度の制御性が要求される。そこで、能動型防振装置に採用される防振用アクチュエータとしては、コイル部材と該コイル部材への通電によって駆動力を受けるアーマチャ等の出力部材を備え、コイル部材への通電を制御することにより電磁力や磁力の作用によって出力部材に及ぼされる出力をコントロールすることの出来る電磁式のアクチュエータが好適に採用される。
より具体的には、かかる電磁式のアクチュエータは、例えば特許文献1,2にも示されているように、略カップ形状のハウジングの内側にコイル部材を配設すると共に、アーマチャをハウジングの軸方向に変位可能に配設する一方、ハウジングの開口部側に出力部材を離隔配置せしめて出力部材をハウジングに対して支持ゴム弾性体で連結すると共に、出力部材からハウジングの内方に延び出すインナロッドをアーマチャに取り付けた構造とされている。このようなアクチュエータでは、コイル部材への通電によってアーマチャから出力部材に加振力を及ぼして、出力部材をハウジングの軸方向に加振変位せしめるようになっている。
しかしながら、上述の如き従来構造の電磁式アクチュエータにおいては、コイル部材への通電に際して、コイル部材の電気抵抗による発熱(ジュール熱)で電流が抑えられることに起因して、出力部材の駆動力が低下する問題があった。
また、特に、自動車用の防振装置等に採用される電磁式アクチュエータにおいては、気温や振動部材乃至は防振対象部材が発する熱の影響等によって、高温下に晒され易い傾向にあり、前述のジュール熱の発生と相俟って、コイル部材の熱の上昇が一層抑えられ難くなる問題がある。
なお、このような問題に対処するために、例えばコイル部材を収容配置したハウジングの外部空間に晒される部分を比較的に大きくしたり、ハウジングの厚さ寸法を小さくしたり等して、ハウジングの内側に配されたコイル部材の熱をハウジングから外部に積極的に放出させることが考えられる。
ところが、前述の電磁式アクチュエータにおいては、車両への配設スペースやパワーユニット等の振動部材の耐荷重入力性能等を考慮して、ハウジングの外部空間に晒される部分を比較的に大きくしたり、ハウジングの厚さ寸法を小さくしたりする等の設計変更が困難であるため、コイル部材の放熱効果が十分に発揮され難い問題があった。その結果、消費電力に対する加振力の目的とする発生効率が十分に発揮され難かったのである。
特開2001−1765号公報 特開平9−89040号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、コイル部材の熱が簡単な構造で効率的に抑えられることによって、消費電力に対する加振力の発生効率が有利に向上され得る、新規な構造の防振用アクチュエータとかかる防振用アクチュエータを用いた新規な構造の能動型防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(防振用アクチュエータに関する本発明の態様1)
防振用アクチュエータに関する本発明の態様1の特徴とするところは、略円筒状の周壁部と底壁部からなる略カップ形状のハウジングの内側にコイル部材を配設すると共に、該コイル部材への通電によって駆動力が及ぼされるアーマチャを該ハウジングの軸方向に変位可能に配設せしめて、該ハウジングの開口部側に配設される被駆動部材を該アーマチャで該ハウジングの軸方向に加振駆動するようにした防振用アクチュエータにおいて、波板状に湾曲して周方向に延びる略環状の放熱プレートを、前記ハウジングの前記周壁部に外挿状態で装着した防振用アクチュエータにある。
本態様に従う構造とされた防振用アクチュエータにおいては、放熱プレートがハウジングの周壁部に外挿状態で装着されると、放熱プレートが波板状に湾曲していることによって、放熱プレートの内周側に突出した部分がハウジングに対して直接に又は間接に当接される。従って、コイル部材への通電に伴う発熱等が、熱伝導による熱伝達によって、ハウジングから放熱プレートに伝わる。
そこにおいて、放熱プレートが波板状に湾曲して周方向に延びる略環状とされていることによって、放熱プレートの表面積が大きくされて、大気中への放熱面積が大きく確保され得る。これにより、コイル部材の熱が、ハウジング乃至はハウジングに固着された放熱プレートから外部に効率良く放出される。
また、放熱プレートは軸方向視で略花びら状とされていて、ハウジングに装着される際に、ハウジングと放熱プレートの間に軸方向に貫通した通孔が形成される。それによって、空気の流通路が確保されて、放熱プレート自体の空冷効果が期待でき、放熱プレートにおいて優れた放熱性能を得ることが出来る。
従って、本態様に係る防振用アクチュエータにあっては、ハウジングを含むアクチュエータ自体を大きく設計変更することなく、ハウジングの表面積が実質的に大きく確保され得る。しかも、放熱プレートをハウジングに対して容易に装着固定することが可能となる。それ故、コイル部材の熱が簡単な構造で効率的に抑えられて、出力特性の安定化や消費電力に対する加振力の発生効率の向上が有利に図られ得るのである。
(防振用アクチュエータに関する本発明の態様2)
防振用アクチュエータに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の態様1に係る防振用アクチュエータにあって、前記ハウジングの内側において、外部空間に対して遮断された密閉室を形成して、前記コイル部材と前記アーマチャの間の隙間を該密閉室に位置せしめたことにある。
本態様においては、ハウジングの内側に配されたコイル部材とアーマチャの間の隙間が外部空間に対して高度にシールされる。それによって、当該隙間に埃や塵等の異物が入り込んだり噛み込んだりして、アクチュエータの出力特性が変化してしまうことが回避される。
そこにおいて、密閉室の空気が外部に放出されないことに起因して、ハウジングの内側に熱がこもり易くなることが懸念されるが、本態様に係る放熱プレートがハウジングに固定されていることによって、コイル部材乃至は密閉室における空気の熱がハウジングおよび放熱プレートを通じて有利に放出される。それ故、本態様のアクチュエータにおいては、ハウジングの密閉化による異物の入り込み防止によって、出力特性の安定化や信頼性の向上と、密閉化に伴う熱障害の回避とが、両立して実現され得る点に大きな技術的特徴を有する。
(防振用アクチュエータに関する本発明の態様3)
防振用アクチュエータに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の態様1又は2に係る防振用アクチュエータにおいて、前記放熱プレートを、周上の一箇所で開口して周方向に半周以上で延びる開口環状体とすると共に、該放熱プレートの内側に、該放熱プレートと同様に周上の一箇所で開口した略C字形状の嵌着金具を固着する一方、前記ハウジングの前記周壁部において外周面を周方向に延びる周溝を形成して、該周溝に該嵌着金具を嵌め入れて装着したことにある。
本態様においては、放熱プレートが開口環状体とされていることから、拡縮変形が容易になり、ハウジングに対する装着作業性の更なる向上が図られ得る。
(防振用アクチュエータに関する本発明の態様4)
防振用アクチュエータに関する本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の態様3に係る防振用アクチュエータにあって、前記ハウジングにおいて、その外周面に装着された前記放熱プレートと前記嵌着金具にそれぞれ設けられた周上の一箇所の開口部分が位置せしめられる部位に、給電用貫通孔を形成し、前記コイル部材への給電用のコネクタを該給電用貫通孔に挿通配置したことにある。
本態様においては、放熱プレートや嵌着金具に設けられた開口部分が位置せしめられる部位に給電用コネクタが挿通配置されることによって、給電用コネクタを避けるために特別に放熱プレートを設計変更する必要がなくなり、製作性が有利に向上され得ると共に、放熱プレートの表面積が有効に確保され得る。
(能動型防振用マウントに関する本発明)
能動型防振用マウントに関する本発明の特徴とするところは、相互に連結されることにより振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成し、該加振部材に加振力を及ぼす駆動手段を設けて、該駆動手段で該加振部材を加振駆動することにより該受圧室の圧力を能動的に制御するようにした能動型防振用マウントにおいて、前記駆動手段として本発明の態様1乃至4の何れかに係る防振用アクチュエータを採用し、該防振用アクチュエータにおける前記ハウジングを前記第二の取付部材に固定する一方、前記加振部材を前記被駆動部材として前記アーマチャで加振駆動せしめるようにした能動型防振用マウントにある。
(能動型防振用制振器に関する本発明)
能動型防振用制振器に関する本発明の特徴とするところは、防振対象部材に装着されることにより、該防振対象部材に加振力を及ぼして能動的な制振作用を発揮する能動型防振用制振器であって、本発明の態様1乃至4の何れかに係る防振用アクチュエータを用い、該防振用アクチュエータにおける前記ハウジングと前記被駆動部材の一方において前記防振対象部材に固定するための取付部を設けると共に、それらハウジングと被駆動部材の他方にマス部を設けた能動型防振用制振器にある。
これら能動型防振用マウントや能動型防振用制振器等の能動型防振装置に関する本発明においては、本発明の態様1乃至4の何れかに係る防振用アクチュエータが採用されていることによって、コイル部材への通電による発熱等が放熱プレートの放熱効果に基づいて有利に抑えられる。それ故、加振部材やマス部に発生加振力が効率的に及ぼされて、所期の能動的な防振効果が安定して得られるのである。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた防振用アクチュエータにおいては、波板状に湾曲して周方向に延びる略環状の放熱プレートがハウジングに外挿状態で装着されていることによって、ハウジングの表面積が実質的に大きく確保され得ると共に、放熱プレートのハウジングに対する装着固定が容易となる。それ故、コイル部材の熱が簡単な構造で効率的に抑えられて、消費電力に対する加振力の発生効率が有利に向上され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態としての電磁式加振器10が能動型防振用マウントとしての自動車用エンジンマウント12に装着された形態が示されている。この電磁式加振器10は、ハウンジング14を含んで構成されており、ハウジング14がエンジンマウント12の一部に固着されること等によって、マウント12に組み付けられて、マウント12の一部を構成する駆動手段として機能する。以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、マウント12乃至はハウジング14の略中心軸方向となる図1中の上下方向をいう。
より詳細には、ハウジング14は、大径の略円筒状の周壁部13と底壁部15からなる略有底円筒形状とされていると共に、その上端部分には、略円環板形状のフランジ状部16が軸直角方向に広がるようにして一体形成されている。また、ハウジング14には、略円環ブロック状のコイル部材18が収容されていると共に、コイル部材18の軸方向両側から、それぞれ環状の強磁性材からなる上下のヨーク部材20,22に挟み込まれて磁路が形成されている。ハウジング14の底壁部15には、下ヨーク部材22が固定的に収容配置されていると共に、ハウジング14の周壁部13には、上ヨーク部材20が固定的に収容配置されており、ハウジング14の開口部分が上ヨーク部材20の上端部よりも上方に所定長さで延びている。これにより、コイル部材18が、コイル部材18の中心軸とハウジング14の中心軸を略同一線上に位置せしめるようにして、ハウジング14に組み付けられている。
また、上ヨーク部材20の中央には、軸方向に延びる中心孔としての筒状内周面24が形成されていると共に、該筒状内周面24には、略円筒形状のガイドスリーブ26が弾性的に位置決めされて装着されている。更に、アーマチャとしての強磁性材からなる滑動子28が、ガイドスリーブ26内を軸方向に滑動可能に組み付けられている。
滑動子28は、全体として略円筒形状を有しており、外周面においてガイドスリーブ26に摺動可能とされて、上下のヨーク部材20,22間に形成された磁気ギャップの領域に配設されており、コイル部材18に通電することにより磁力が及ぼされて、ガイドスリーブ26で案内されつつ、軸方向に駆動されるようになっている。また、滑動子28の内周面には、環状の係合突部30が径方向内方に向かって突設されている。
また、コイル部材18や上ヨーク部材20の上方におけるハウジング14の開口部側には、被駆動部材である加振部材としての加振板32が配されている。加振板32は、小径の略円板形状を有しており、金属材や合成樹脂材等の硬質材を用いて形成されている。加振板32の中央部分には、下方に延びる駆動軸34が一体形成されており、この駆動軸34の先端部分に雄ねじ部が形成されている。加振板32の外周縁部には、上方に突出する環状連結部36が一体形成されている。環状連結部36の径方向外方には、離隔して略同一中心軸上に支持金具38が配置されている。支持金具38は、大径の略円筒形状を呈しており、上下の端部に、径方向外方に拡がる略円環形状の上鍔状部40と下鍔状部42が、それぞれ一体形成されている。上鍔状部40の外径寸法が、下鍔状部42の外径寸法よりも大きくされている。
これら加振板32の環状連結部36と支持金具38の間には、支持ゴム弾性体44が配設されている。支持ゴム弾性体44は、略円環形状を有していると共に、弾性変形可能な所定の厚さ寸法のゴム膜からなり、その内周面が環状連結部36の外周面に加硫接着されていると共に、その外周面が支持金具38の内周面に加硫接着されている。即ち、支持ゴム弾性体44が、加振板32や支持金具38を備えた略円板形状の一体加硫成形品46として形成されている。
また、支持金具38の外周面には、支持ゴム弾性体44と一体形成された環状のシールゴム48が被着形成されている。シールゴム48の外径寸法が、略全体に亘って支持金具38の下鍔状部42の外径寸法よりも僅かに大きくされている。また、シールゴム48の上端部が径方向外方に延びて上鍔状部40の下面に被着形成されている。更に、シールゴム48の下端部が下鍔状部42の下面に回されて被着形成されている。なお、シールゴム48の外周面には、必要に応じて1又は2以上のシールリップが一体形成される。
加振板32や支持金具38を備えた支持ゴム弾性体44の一体加硫成形品46が、ハウジング14の開口部分に嵌め込まれて、支持金具38の下鍔状部42が、シールゴム48を介してハウジング14に圧入されている。また、支持金具38の上鍔状部40が、ハウジング14のフランジ状部16にシールゴム48を介して密着状に重ね合わされていると共に、支持金具38の下鍔状部42が、その下端面に被着されたシールゴム48を介して上ヨーク部材20の上端部に密着状に重ね合わされている。それによって、ハウジング14の開口部分が支持ゴム弾性体44の一体加硫成形品46で覆蓋されていると共に、ハウジング14の内側における支持ゴム弾性体44と上ヨーク部材20の間には、外部空間に対して流体密に閉塞された密閉室50が形成されている。この空気室としての密閉室50に対して、コイル部材18と滑動子28の間の隙間が位置せしめられている。
また、加振板32の駆動軸34が、ハウジング14(滑動子28)の中心軸上で上方から差し入れられて、滑動子28の係合突部30に挿通されている。この駆動軸34にコイルスプリング52が外挿されて、加振板32と係合突部30の対向面間に跨って配設されていると共に、駆動軸34の先端の雄ねじ部に対して位置決めナット54が螺着されている。そして、位置決めナット54が、駆動軸34にねじ込まれて、係合突部30を介して加振板32との間でコイルスプリング52を圧縮せしめていることによって、滑動子28が、駆動軸34に対して軸方向に位置決め固定されている。また、コイルスプリング52の両端には、カラー部材56が冠着されており、コイルスプリング52と他部材との擦れによる摩擦を軽減している。而して、駆動軸34と滑動子28が、コイルスプリング52への付勢力で軸方向において連結されていることによって、コイル部材18への通電で滑動子28に作用せしめられる駆動力が、駆動軸34を介して加振板32に及ぼされるようになっている。
また、ハウジング14の底壁部15の中央には、開口部58が貫設されて、滑動子28の中心孔60に導かれている。そして、開口部58を通じて滑動子28の中心孔60に六角レンチ等の工具を差し入れて、位置決めナット54乃至は位置決めナット54の中央に締め込まれたロックボルト62を操作することにより、滑動子28の駆動軸34に対する位置を外部から調節することが出来るようになっている。要するに、位置決めナット54の駆動軸34へのねじ込み量を調節することによって、ハウジング14に対して支持ゴム弾性体44で弾性的に位置決め支持された加振板72に対して滑動子28の取り付け位置を変更設定することが出来るのであり、それによって、滑動子28の上下のヨーク部材20,22に対する磁力作用対向面間の距離を調節することが出来るようになっている。
なお、位置決めナット54の外周縁部と滑動子28の対向面間には、僅かな間隙が形成されており、滑動子28が、駆動軸34に対して軸直角方向の滑り変位が許容される状態で位置決めナット54と重ね合わされて当接状態に保持されている。これにより、各部材の製造上の寸法誤差や組み付け時の位置決め誤差等に起因する駆動軸34と滑動子28との相対的な位置ずれを有利に吸収することが出来て、滑動子28をコイル部材18に対して軸直角方向にも安定して位置決めすることが出来る。また、電磁式加振器10の作動時における一時的な軸ずれも有利に吸収されることとなって、安定した作動特性を得ることが出来るようになっている。また、かかる軸直角方向の相対変位量の許容量としては、例えば0.2〜3mmの範囲が好適に採用される。
また、位置決めナット54やロックボルト62の先端部分が収容配置されている下ヨーク部材22の中心孔64の開口部には、周方向に連続して延びる複数条の溝部が軸方向に連設されてなる取付口66が設けられており、この取付口66に対して蓋部材68が配設されている。蓋部材68は、硬質のベース板70の表面にゴム層72が被着形成された略平板形状とされて、取付口66に嵌め入れられていると共に、取付口66の端部に弾性を利用して係合された略平面視C字状の板ばね74に支持されることによって、取付口66に着脱可能に取り付けられている。これにより、必要に応じて、取付口66から蓋部材68を取り外して、前述の如き位置決めナット54の駆動軸34へのねじ込み量を調節することが出来るようになっていると共に、取付口66に蓋部材68が取り付けられていることで、下ヨーク部材22の中心孔64が、ゴム層72を介したベース板70で流体密に覆蓋されている。また、ゴム層72が加振板32の駆動軸34の先端面に対して軸方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていることによって、駆動軸34が蓋部材68に当接する際に、駆動軸34とベース板70の間に設けられたゴム層72の弾性変形作用に基づいて、当接に起因する打音が軽減されるようになっている。
そこにおいて、ハウジング14には、放熱部材76が固定されている。放熱部材76は、図3にも示されているように、周方向に所定の長さで延びる放熱プレート78と嵌着金具80を含んで構成されている。特に本実施形態では、放熱部材76が、全体として半周より大きな周方向長さ(例えば2/3〜1/12周の長さ)で延びる略平面視C字形状の開口環状体とされている。
放熱プレート78は、長手板状の部材が周方向に波状に起伏して延びる形状を呈しており、例えば銅や鋼等の比較的に熱伝導率が大きい金属材を用いて形成されている。即ち、放熱プレート78は、波板状に湾曲していると共に周上の一箇所で開口して周方向に半周以上の長さで延びる、略花弁状の開口環状体とされている。放熱プレート78の軸方向寸法は、本実施形態ではコイル部材18の軸方向寸法と略同じとされているが特に限定されるものでなく、例えばスペースが許す範囲で軸方向でハウジング14から下方に突出していても良い。
一方、嵌着金具80は、略平面視C字形状を呈する薄肉の板状とされていると共に、ばね鋼やステンレス等の金属材を用いて形成されている。嵌着金具80の周方向長さが、放熱プレート78のそれよりも大きく(周方向の開口部の角度が、放熱プレート78より嵌着金具80の方が大きく)されている。また、嵌着金具80の周方向端部82が外周側に突出しており、各周方向端部82には、操作用孔84が貫設されている。
このような嵌着金具80の外周側から放熱プレート78が被せられるようにして、嵌着金具80の外周面に放熱プレート78の内周面が重ね合わせられていると共に、嵌着金具80の各周方向端部82に放熱プレート78の各周方向端部が重ね合わせられて、嵌着金具80と放熱プレート78が適当な箇所で溶接等によって相互に固着されている。特に本実施形態では、一対の嵌着金具80,80が設けられて、その一つが放熱プレート78の軸方向上端部に固着されていると共に、もう一つが放熱プレート78の軸方向中間部分に固着されている。
それによって、放熱プレート78と一対の嵌着金具80,80を含んで放熱部材76が構成されていると共に、放熱部材76が、主として軸方向(図1中、上下)線に沿った板厚方向(図2,3中、上下左右等)に湾曲乃至は屈曲等の変形が許容されるようになっている。言い換えれば、放熱部材76の周方向両端部を周方向で相対的に離隔乃至は接近せしめるように変形させることが出来、その変形に伴って、放熱部材76の径寸法を大きくさせたり小さくさせたりする、放熱部材76の拡縮変形が許容されるようになっている。なお、本実施形態の放熱部材76は、周方向に延びる銅や鋼等の金属材を用いて形成されていることに基づいて、弾性を備えているが、要求される製造条件等に応じて、弾性に代えて塑性を備えていても良い。
また、ハウジング14におけるコイル部材18の外周側に位置する周壁部13には、周方向に所定の長さで延びる周溝86が設けられている。特に本実施形態では、一対の周溝86,86が軸方向(図1中、上下)に離隔して設けられてる。なお、ハウジング14の周壁部13における周溝86の深さ寸法を備えた部分の外径寸法が、放熱部材76における嵌着金具80の内径寸法と略同じとされていると共に、周壁部13における周溝86を除いた周溝86周りの外径寸法が、放熱部材76における放熱プレート78の内径寸法と略同じとされている。
また、放熱部材76が、各嵌着金具80の周方向両端部82,82を周方向で相対的に離隔するように変位させることにより拡開されて、ハウジング14の底壁部から外挿される。更に、かかる拡開された状態が解除されて、放熱部材76の弾性に基づいて放熱部材76が拡開する前の形状に戻されると共に、放熱部材76の各嵌着金具80が、ハウジング14の各周溝86に嵌め込まれて支持されている。これにより、放熱部材76がハウジング14に外挿状態で装着されていると共に、コイル部材18の外周側に位置するハウジング14の周壁部13と放熱部材76の放熱プレート78における波状部分の径方向内方に突出した部分(谷部)の複数が全体に亘って重ね合わせられている。
なお、放熱部材76を拡開したりその拡開状態を解除したりする際には、例えば、スナップリングプライヤ等とも称される公知の穴用リングバサミが好適に用いられる。即ち、穴用リングバサミにおける先端部分の一対が、それぞれ各嵌着金具80の周方向両端部82,82に形成された操作用孔84,84に差し入れられて、ハサミのグリップ部分を把持して絞ることにより、ハサミの両先端部分が互いに離隔する方向に広げられる。それに伴い、放熱部材76の周方向両端部が周方向に相対的に変位して、放熱部材76が拡開変形される。また、ハサミのグリップ部分の絞りを解除することにより、嵌着金具80の周方向両端部82,82が周方向に互いに接近する方向に変位して、放熱部材76の拡開状態が解除される。
さらに、ハウジング14に外嵌固定された放熱部材76における波状の径方向外方に突出した部分(山部)の複数とハウジング14の周壁部13の間には、略山状断面で軸方向に延びる通孔88の複数が形成されている。
特に本実施形態では、ハウジング14の周壁部13における両周溝86,86が形成された部位の周上の一箇所に給電用貫通孔89が貫設されていると共に、コイル部材18の給電用コネクタ90が、給電用貫通孔89を通じて軸直角方向外方に突出している。これにより、給電用コネクタ90が、各周溝86に嵌着された嵌着金具80の周方向両端部82,82の間に位置せしめられている。換言すれば、放熱部材76の周方向両端部の間の開口部分に給電用コネクタ90が位置せしめられていることによって、放熱部材76が、開口環状体であることを利用して、給電用コネクタ90を避けるようにハウジング14に固定されている。
このような構造とされた電磁式加振器10は、図1〜2に示される如き自動車用エンジンマウント12に対して組み付けられる。ここにおいて、エンジンマウント12は、第一の取付部材としての第一の取付金具92と第二の取付部材としての第二の取付金具94が本体ゴム弾性体96によって弾性的に連結された構造とされている。また、第一の取付金具92が一方の部材としてのパワーユニットに固定される一方、第二の取付金具94が他方の部材としての自動車ボデーに固定されることにより、マウント12が、パワーユニットをボデーに対して防振支持させるようになっている。そのような装着状態下、第一の取付金具92と第二の取付金具94の間には、パワーユニットの分担荷重と防振すべき主たる振動が、何れも、マウント12の中心軸方向(図1中、上下)に入力されるようになっている。
詳細には、第一の取付金具92は、本体ゴムインナ金具98とダイヤフラムインナ金具100を含んで構成されていると共に、第二の取付金具94は、本体ゴムアウタ筒金具102とダイヤフラムアウタ筒金具104を含んで構成されている。また、本体ゴム弾性体96に本体ゴムインナ金具98と本体ゴムアウタ筒金具102が加硫接着されて、第一の一体加硫成形品106が構成されていると共に、可撓性膜としてのダイヤフラム108に対してダイヤフラムインナ金具100とダイヤフラムアウタ筒金具104が加硫接着されて、第二の一体加硫成形品110が構成されている。
第一の一体加硫成形品106における第一の取付金具92の一部を構成する本体ゴムインナ金具98は、略逆向き円錐台形状を有している。また、本体ゴムインナ金具98の略中央部分には、軸方向(図1中、上下)に所定の深さで延びる螺子穴112を備えている。
また、第一の一体加硫成形品106における第二の取付金具94の一部を構成する本体ゴムアウタ筒金具102は、大径の略円筒形状を有しており、下端部には径方向外方に広がるフランジ状部114が一体形成されていると共に、上端部には下方に行くに従って円錐状に径寸法が次第に小さくなるテーパ状部116が一体形成されている。それによって、本体ゴムアウタ筒金具102の外周面には、径方向外方に開口して周方向に延びる凹溝118が形成されている。なお、凹溝118は、周上の一箇所に本体ゴム弾性体96と一体形成された図示しない仕切ゴムが充填されることによって、その周上の一部が仕切ゴムで仕切られて、周方向に一周弱の長さで延びている。
さらに、本体ゴムアウタ筒金具102の上方に離隔して、本体ゴムインナ金具98が略同一中心軸上に配置されていることによって、本体ゴムインナ金具98におけるテーパ形状の外周面と本体ゴムアウタ筒金具102におけるテーパ状部116の内周面が互いに離隔して対向位置せしめられている。そして、これら本体ゴムインナ金具98と本体ゴムアウタ筒金具102の間に本体ゴム弾性体96が配設されている。
本体ゴム弾性体96は、全体として大径の略円錐台形状を有しており、その中央部分には本体ゴムインナ金具98が差し込まれた状態で略同一中心軸上に配されて加硫接着されていると共に、その大径側端部外周面に対して本体ゴムアウタ筒金具102のテーパ状部116が重ね合わされて加硫接着されている。これにより、本体ゴム弾性体96が、本体ゴムインナ金具98と本体ゴムアウタ筒金具102を備えた第一の一体加硫成形品106として形成されている。また、本体ゴム弾性体96の大径側端面には、下方に開口するすり鉢形状の凹所120が形成されており、その結果、第一の取付金具92と第二の取付金具94の間に荷重が入力されて本体ゴム弾性体96が弾性変形せしめられた際に、本体ゴム弾性体96の引張応力が軽減されるようになっている。
さらに、本体ゴムアウタ筒金具102の内周面には、本体ゴム弾性体96と一体形成されたシールゴム層122が略全体に亘って被着形成されており、フランジ状部114の下面にまで延び出している。なお、本体ゴムアウタ筒金具102のテーパ状部116に本体ゴム弾性体96の大径側端部外周面が加硫接着されていることにより、本体ゴム弾性体96には、軸方向(図1中、上下)の圧縮荷重に対して安定した線形に近いばね特性が発揮されるようになっている。
また、第二の一体加硫成形品110における第一の取付金具92の一部を構成するダイヤフラムインナ金具100は、小径の略円板形状を有している。更に、ダイヤフラムインナ金具100の略中央には、挿通孔124が軸方向に貫設されている。更にまた、ダイヤフラムインナ金具100における挿通孔124を外れた位置には、上方に突出する取付板部126が一体形成されていると共に、その取付板部126の中央部分には、取付孔128が貫設されている。
さらに、ダイヤフラムインナ金具100の下方に離隔して、第二の一体加硫成形品110における第二の取付金具94の一部を構成するダイヤフラムアウタ筒金具104が略同一中心軸上に配置されている。ダイヤフラムアウタ筒金具104は、薄肉の略大径円筒形状を有している。ダイヤフラムアウタ筒金具104の下方開口部には、径方向外方に向かって広がる円環板形状の段差部130が一体形成されており、更に、段差部130の外周縁部には、下方に突出する略円環状のかしめ部132が一体形成されている。
更にまた、前述の如きダイヤフラム108の内周縁部が、ダイヤフラムインナ金具100の外周縁部に加硫接着されていると共に、ダイヤフラム108の外周縁部が、ダイヤフラムアウタ筒金具104の上方の開口縁部に加硫接着されている。それによって、ダイヤフラム108が、ダイヤフラムインナ金具100とダイヤフラムアウタ筒金具104を備えた第二の一体加硫成形品110として形成されている。なお、ダイヤフラムアウタ筒金具104の内周面には、略全体に亘ってダイヤフラム108と一体形成されたシールゴム層134が被着形成されており、このシールゴム層134が、ダイヤフラムアウタ筒金具104の段差部130の下面にまで延び出して形成されている。
第二の一体加硫成形品110が、第一の一体加硫成形品106に対して上方から被せられて、ダイヤフラムインナ金具100の下面が本体ゴムインナ金具98の上面に重ね合わされて、ダイヤフラムインナ金具100の挿通孔124と本体ゴムインナ金具98の螺子穴112が相互に位置合わせされると共に、固定ボルト136が、挿通孔124を通じて螺子穴112に螺着固定されている。また、本体ゴムアウタ筒金具102のテーパ状部116がダイヤフラムアウタ筒金具104に圧入されて、テーパ状部116の外周縁部(面)とダイヤフラムアウタ筒金具104の内周面がシールゴム層134を介して密着状に重ね合わせられている。更に、本体ゴムアウタ筒金具102のフランジ状部114とダイヤフラムアウタ筒金具104の段差部130がシールゴム層134を介して密着状に重ね合わせられている。これにより、第一の取付金具92と第二の取付金具94が、それぞれ構成されて、マウントの中心軸を略同心状に囲むようにして配置されていると共に、第二の取付金具94が、筒状を呈しており、その軸方向一方(図1中、上)の開口部が、本体ゴム弾性体96やダイヤフラム108を含んで流体密に閉塞されている。
また、第二の取付金具94の軸方向他方(図1中、下)の開口部には、仕切部材としての隔壁部材138が配されている。隔壁部材138は、薄肉の略円板形状を有しており、中央部分が上方に向かって膨らんだ略円形ドーム状とされている。隔壁部材138が第二の取付金具94の下方の開口部から軸方向に嵌め込まれて、隔壁部材138の外周縁部が、シールゴム層122を介して本体ゴムアウタ筒金具102のフランジ状部114に密着状に重ね合わせられている。これにより、自動車用エンジンマウント12におけるマウント本体140が構成されている。そして、このようなマウント本体140に対して、本実施形態に係る電磁式加振器10が取り付けられる。
すなわち、電磁式加振器10における支持ゴム弾性体44の一体加硫成形品46が、第二の取付金具94の下方開口部から軸方向に嵌め込まれて、一体加硫成形品46における支持金具38の上鍔状部40が、シールゴム層122を介して本体ゴムアウタ筒金具102のフランジ状部114に重ね合わせられていると共に、支持ゴム弾性体44と一体形成されて上鍔状部40に被着されたシールゴム層を介して、隔壁部材138の外周部分に重ね合わせられている。なお、上鍔状部40の外周縁部には、下方に所定長さで延びる環状のリブ142が一体形成されており、一体加硫成形品46を第二の取付金具94に嵌め入れる際に、リブ142がダイヤフラムアウタ筒金具104のかしめ部132に圧入されている。
これにより、本体ゴム弾性体96と支持ゴム弾性体44の軸方向対向面間には、壁部の一部が本体ゴム弾性体96で構成されて、第一の取付金具92と第二の取付金具94の間への振動入力による本体ゴム弾性体96の弾性変形に基づいて圧力変動が惹起される、非圧縮性流体が封入された流体封入領域としての受圧室144が形成されている。また、受圧室144の中間部分に隔壁部材138が配設されて受圧室144が二分されていることによって、隔壁部材138を挟んだ本体ゴム弾性体96側が主液室146とされていると共に、隔壁部材138を挟んだ加振板32および支持ゴム弾性体44側が副液室148とされている。
主液室146と副液室148は、隔壁部材138に貫設された一又は二以上の小孔からなる透孔150を通じて相互に連通せしめられている。特に本実施形態では、透孔150を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜0.25mm程度で20〜40Hzのアイドリング振動等の高周波小振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、透孔150の通路長さや通路断面積が設定変更されている。
また、本体ゴムアウタ筒金具102がダイヤフラムアウタ筒金具104にシールゴム層134を介して流体密に固着されていることによって、本体ゴム弾性体96とダイヤフラム108の間には、壁部の一部がダイヤフラム108で構成されてダイヤフラム108の弾性変形に基づいて容積変化が容易に許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室152が形成されている。更に、本体ゴムアウタ筒金具102の凹溝118がシールゴム層134を介してダイヤフラムアウタ筒金具104で流体密に覆蓋されていることによって、受圧室146の径方向外方において周方向に所定の長さ(例えば一周弱の長さ)で延びるオリフィス通路154が形成されている。そして、オリフィス通路154の一方の端部が本体ゴムアウタ筒金具102のテーパ状部116および本体ゴム弾性体96の周壁部に形成された連通孔156を通じて平衡室152に接続されていると共に、オリフィス通路154の他方の端部が、本体ゴムアウタ筒金具102の周壁部に貫設された図示しない連通孔を通じて受圧室94の一部を構成する主液室146に接続されている。これにより、受圧室144と平衡室152がオリフィス通路154を通じて相互に連通されている。
なお、受圧室144(主液室146や副液室148)や平衡室152に封入される非圧縮性流体としては、例えば水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が採用可能であり、特にオリフィス通路154を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を自動車用のエンジンマウント12に要求される振動周波数域で効率的に得るために、0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。特に本実施形態では、オリフィス通路154を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜1.0mm程度で10Hz前後のエンジンシェイク等の低周波大振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路154の通路長さや通路断面積が設定変更されている。また、受圧室144や平衡室152に非圧縮性流体を封入せしめるには、例えば、マウント本体140や支持ゴム弾性体44の一体加硫成形品46を非圧縮性流体中で組み付けることによって、実現される。
また、透孔150やオリフィス通路154のチューニングは、例えば、主液室146や副液室148、平衡室152の各壁ばね剛性(単位容積だけ変化させるのに必要な圧力変化量に対応する特性値)等を考慮しつつ、透孔150やオリフィス通路154における通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、透孔150やオリフィス通路154を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該透孔150やオリフィス通路154のチューニング周波数として把握することが出来る。
また、コイル部材18や上下のヨーク部材20,22、滑動子28が配設されたハウジング14が、第二の取付金具94の下方開口部から軸方向に嵌め込まれて、ハウジング14のフランジ状部16が、シールゴム48を介して支持金具38の上鍔状部40に重ね合わせられていると共に、上ヨーク部材20が、シールゴム48を介して支持金具38の下鍔状部42に重ね合わせられており、更に下鍔状部42の外周部分が、シールゴム48を介してハウジング14の周壁部に圧入されている。
さらに、コイルスプリング52が、駆動軸34に外挿されて、加振板32と滑動子28の係合突部30の間で弾性的に保持されている。更にまた、駆動軸34の先端部分が、滑動子28の係合突部30に挿通されていると共に、該先端部分が位置決めナット54を用いて係合突部30に螺着固定されている。
また、ハウジング14の径方向外方には、ベースブラケット158が配設されている。ベースブラケット158は、その内径寸法がハウジング14の外径寸法よりも大きな大径の略円筒形状とされていると共に、軸方向中間部分から下方にかけて次第に径寸法が大きくなる逆テーパ状部を備えている。また、ベースブラケット158の軸方向両端部には、上下のフランジ状部160,162が一体形成されている。下フランジ状部162には、複数の固定用孔164が貫設されている。
かかるベースブラケット158がハウジング14の底壁部から外挿されていると共に、ベースブラケット158の上フランジ状部160が、第二の取付金具94のかしめ部132に嵌め込まれて、ハウジング14のフランジ状部16と支持金具38の上鍔状部40のリブ42に重ね合わせられている。そして、かしめ部132にかしめ加工が施されることに基づいて、支持ゴム弾性体44の一体加硫成形品46やハウジング14、ベースブラケット158が、第二の取付金具94に固定されて、第二の取付金具94の下方の開口部を流体密に閉塞させている。特に本実施形態では、ベースブラケット158における周壁部には、窓部166が貫設されており、ハウジング14にベースブラケット158が外挿される際に、ハウジング14に突設された給電用コネクタ90が、窓部166をくぐり抜けて外部に突出している。
その結果、本実施形態では、第二の取付金具94とベースブラケット158が略同心軸上に配されて、ベースブラケット158が第二の取付金具94の軸方向外方に延び出していると共に、ベースブラケット158とハウジング14が軸直角方向で所定距離を隔てて対向位置せしめられて、それらベースブラケット158とハウジング14の間に環状の空気通路168が設けられている。空気通路168は、コイル部材18の外周側を軸方向に延びており、ハウジング14の底壁部15とベースブラケット158の下フランジ状部162の間や或いはベースブラケット158の周壁部に貫設された図示しない連通孔を通じて、外部空間に連通されている。
また、放熱部材76における各嵌着金具80の操作用孔84,84に穴用リングバサミの先端部分等が差し込まれると共に、ハサミのグリップ部分を絞ることによって、嵌着金具80の周方向両端部を周方向外方に開かせて、放熱部材76が拡開変形される。この拡開変形された状態の放熱部材76がハウジング14の底壁部15から軸方向に外挿されて、放熱部材76の周方向両端部間の開口部分に給電用コネクタ90が軸方向に挿通される。そして、ハサミのグリップ部分の絞りを解除して、放熱部材76の弾性変形乃至はグリップの絞り解除によるハサミの先端部分の変位に基づいて、放熱部材76が拡縮変形される前の状態に戻ると共に、嵌着金具80,80が、それぞれハウジング14の周壁部13に形成された周溝86,86に嵌め込まれて支持される。また、ハサミの先端部分は操作用孔84から抜かれる。
これにより、放熱プレート78が、ハウジング14の周壁部13におけるコイル部材18の外周側に位置する部位に外挿状態で装着されている。また、放熱プレート78が、ハウジング14とベースブラケット158の軸直角方向対向面間における空気通路168内に収容配置されていると共に、該空気通路168を通じて外部空間に連通されている。而して、電磁式加振器10が、エンジンマウント12に装着されている。
このような構造とされたエンジンマウント12においては、第一の取付金具92が、取付板部126の取付孔128に挿通される図示しない固定ボルトによって、パワーユニットに固定される一方、第二の取付金具94が、ベースブラケット158の下フランジ状部162における複数の固定用孔164に挿通された図示しない固定ボルトを用いて、車両ボデーに固定される。これにより、エンジンマウント12が、パワーユニットと車両ボデーの間に装着されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。
上述の如く装着されたエンジンマウント12においては、第一の取付金具92と第二の取付金具94の間に振動が入力されると、本体ゴム弾性体16の弾性変形によって受圧室144と平衡室152の間に惹起される圧力差に基づいてオリフィス通路154を通じて流体流動が生ぜしめられることとなり、該流体の共振作用等の流動作用に基づいて受動的な防振効果が発揮され得る。
また、例えば、パワーユニットのエンジン点火信号を参照信号とすると共に、車両ボデー等の防振すべき部材の振動検出信号をエラー信号として適応制御乃至はフィードバック制御を行うこと等によって、コイル部材18への通電を制御し、駆動軸34を軸方向に加振駆動せしめる。その結果、例えばエンジンシェイク等の低周波振動が入力された際に、主液室146および副液室148からなる受圧室144と平衡室152の間に圧力変動が有効に惹起せしめられるように加振板32を駆動制御せしめることによって、オリフィス通路154の流体流動量が十分に確保されて、オリフィス通路154を通じての流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が一層有利に発揮され得るのである。
また、例えばアイドリング振動等の高周波小振幅振動が入力された際に、該振動に対応した駆動力を加振板32に作用せしめることによって、加振板32の加振駆動に基づき受圧室144の内圧が制御されることとなり、当該高周波振動に対して積極的乃至は能動的な防振効果が有効に発揮され得る。
特に本実施形態では、隔壁部材138の透孔150を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、加振板32による能動的な防振効果を得ようとする、アイドリング振動等の高周波振動数域にチューニングされていることと相俟って、加振板32の加振駆動に基づいて副液室148に生ぜしめられる圧力変動が、透孔150を通じて主液室146に及ぼされる際に、透孔150を流動せしめられる流体の共振作用等を利用して、効率的に伝達される。
ところで、コイル部材18に通電すると、コイル部材18の電気抵抗によって、コイル部材18にジュール熱が生ぜしめられる。また、ハウジング14の内側に形成された密閉室50の温度が、コイル部材18のジュール熱や電磁式加振器10の周囲の環境が高温とされることに基づいて、上昇する。特に本実施形態では、コイルのハウジング14がヨークを構成しており、コイルの周囲に略密接状態でハウジング14が直接に配設されている。このハウジング14の周壁部13の外周面に対して、直接に、冷却機能を有する放熱部材としての放熱プレートが外嵌装着されている。
そこにおいて、波板状に湾曲して周方向に延びるC字形状の放熱プレート78がハウジング14の周壁部13に外嵌固定されていることによって、ハウジング14を含む電磁式加振器10自体を大きく設計変更することなく、周壁部13の表面積が実質的に大きく確保され得る。しかも、周壁部13と放熱プレート78の間に形成された複数の通孔88を通じての空気の流動作用によって、放熱プレート78自体の空冷効果が発揮され、放熱プレート78において優れた放熱性能が得られる。
その結果、密閉室50の空気の熱やコイル部材18の熱等が、熱伝導作用によって、ハウジング14から放熱プレート78に効率良く伝えられて、放熱プレート78から空気通路168を通じて外部に放出される。それ故、コイル部材18の熱が簡単な構造で効率的に抑えられることとなり、消費電力に対する加振力の発生効率が有利に向上され得るのである。特に、本実施形態では、放熱プレート78が径方向内方への縮径方向の力を有する状態で組み付けられている。この縮径方向の力により、放熱プレート78は、花弁状のすべての内周側突出先端部が、嵌着金具80及び/又はハウジング14の周壁部13の外周面に対して密着状態で重ね合わせられている。具体的には、例えば、嵌着金具80が周溝86に嵌め込まれた状態下で、嵌着金具80の外周面が周溝86の開口部よりも内方に入り込んだ状態とされており、嵌着金具80による縮径力や放熱プレート78自体の縮径力により、放熱プレート78の花弁状のすべての内周側突出先端部が、周壁部13の外周面に対して密接状態で当接せしめられるようにされる。或いは、嵌着金具80が周溝86に嵌め込まれた状態下で、嵌着金具80の内周面が周溝86の底面に密着せしめられると共に、該嵌着金具80の外周面が周溝86の開口部よりも外方に突出位置せしめられており、この嵌着金具80の外周面に対して放熱プレート78の花弁状のすべての内周側突出先端部が密着状態で当接せしめられるようにされる。何れにしても、放熱プレート78は、それ自体の弾性や嵌着金具80の弾性を利用して、ハウジング14に対して、直接に或いは嵌着金具80を介して間接に、密接状態で当接保持されているのであり、これによって熱伝導が安定して発揮されるようになっている。
また、本実施形態では、放熱プレート78と放熱プレート78の内側に固着された嵌着金具80を含んでなる放熱部材76がC字形状の開口環状体とされていると共に、嵌着金具80がハウジング14の周壁部13の周溝86に嵌め込まれることによって、放熱プレート78がハウジング14に固定されていることから、放熱プレート78のハウジング14に対する装着容易性および支持安定性が有利に向上され得る。
さらに、本実施形態では、ハウジング14内で熱が高いと考えられるコイル部材18の外方に放熱プレート16がハウジング14を挟んで配設されていることにより、コイル部材18の放熱効果が一層有利に発揮され得る。
更にまた、本実施形態では、放熱プレート16がハウジング14とベースブラケット158の間に設けられた空気通路168を通じて外部空間に対する連通状態が確保されていることにより、放熱効果が安定して得られる。また、例えば、空気通路168の外部空間に対する開口部から空気が積極的に流入乃至は排出されるようにマウントを配置させること等によって、空気通路168がエアダクトのように機能することも可能であり、それによって、放熱効果の更なる向上が期待され得る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、放熱プレート78における形状や大きさ、配設位置、数等は、要求される製作性や放熱効果に応じて適宜に設定変更されるものであり、例示のものに限定されない。具体的には、軸方向に複数個の放熱プレート78を装着しても良い。
すなわち、前記実施形態では、放熱プレート78の軸方向の上端部分と中間部分にそれぞれ嵌着金具80が固着されていたが、軸方向に一つだけ設けられていても良い。また、放熱プレート78が嵌着金具80を含んでなる放熱部材76の一部として構成される必要はなく、例えば嵌着金具を用いることなく、放熱プレートの単体をハウジングの周壁部に直接に重ね合わせて外嵌装着し、必要に応じて溶接等で固着しても良い。
また、前記実施形態にあって、放熱プレート78がC字形状の開口環状体とされていたが、例えば周方向に連続して延びる円環状体とされて、ハウジングの周壁部に圧入固定されても良い。更にまた、放熱プレート78と嵌着金具80の両方を、開口部を備えない円筒形状乃至は円環形状とし、周壁部13に直接に外嵌固定しても良い。円筒形状乃至は円環形状とすることにより、放熱プレートや嵌着金具の周壁部に対する密着強度を一層大きく確保することが可能となる。また、その場合には、周壁部13への圧入端を規定するために、周壁部13の軸方向中間部分に段差部を形成するようにしても良い。また、嵌着金具80としても、例示の如き小断面の2つを採用することに限定されず、例えば放熱プレート78の全長に亘る軸方向長さを有する嵌着金具や、放熱プレート78と一体形成された嵌着金具等を採用しても良い。
また、前記実施形態では、放熱プレート78がコイル部材18の外方に位置するハウジング14の周壁部13に固定されていたが、ハウジング14やベースブラケットの形状や要求される放熱効果等に応じて、例えばコイル部材18の外方に代えて或いは加えて密閉室の外方に位置するハウジングの周壁部に固定されることも可能である。なお、前記実施形態におけるベースブラケット158は、必ずしも必要でない。また、ベースブラケット158を採用する場合にも、放熱プレート78による放熱効率の向上を図るために、例えばベースブラケット158に切欠きや開口窓等を形成して、放熱プレート78へのエアの接触や交換を積極的に促すことも有効である。更に、周壁部13の周上におけるスペースの大きさが部分的に異なるような場合には、例えば、放熱プレート78のフィンを部分的に突出高さを大きくして、スペースを効率的に利用して放熱プレート78の放熱面積を確保することも可能であり、上述の如くベースブラケット158に切欠き等を形成した場合には、当該切欠き等を通じて、放熱プレート78の一部をベースブラケット158の外方にまで突出させても良い。
また、前記実施形態のエンジンマウント12に設けられていた隔壁部材138は、必須の部材でない。即ち、受圧室144が主液室146と副液室148に二分される必要は必ずしもない。
さらに、前記実施形態では、本体ゴム弾性体96を挟んで受圧室144と平衡室152が形成されていると共に、エンジンシェイク等の低周波数域にチューニングされたオリフィス通路154を通じて、受圧室144と平衡室152が相互に連通せしめられていたが、例えばエンジンシェイク等の低周波振動を防振せしめる必要がない場合やエンジンシェイク等が他のオリフィス通路のチューニングで対応される場合等に、オリフィス通路154は必ずしも設けられる必要はない。また、平衡室152も必須の部材でない。
また、オリフィス通路154や透孔150の具体的構造や寸法等は何等限定されるものでなく、要求される防振特性に応じてチューニングされる。
また、例えば、採用される電磁式加振器10には、例示の如きものに限定されるものでなく、具体的には、例えば固定子側に永久磁石を配設すると共に、可動子側を強磁性材からなる可動部材で構成することにより、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界によって固定子側のN極とS極を交互に増減させて、可動部材を往復駆動せしめるようにした構造のもの(原理は、例えば特開2003−339145号公報等に開示されて公知のものであるから、ここでは詳細な説明を省略する)の他、特開2000−213586号公報や特開2001−1765号公報等に開示された従来から公知の各種の電磁式アクチュエータが、何れも採用可能である。
加えて、前記実施実施形態では、パワーユニットと車両ボデーの間に配されて両者を防振連結させる能動型の自動車用エンジンマウント12に適用されるものの具体例が示されていたが、例えば特開2001−65631号公報等にも示されているように、防振対象部材としての自動車ボデー等に固定するための取付部としての取付金具をハウジングに設けると共に、被駆動部材としての案内ロッドにマス部(マス部材)を設けて、コイル部材に通電してマス部を加振変位せしめることによって、防振対象部材に加振力を及ぼして能動的な制振作用を発揮するようにした能動型防振用制振器に対して本発明を適用することも勿論可能である。
本発明の一実施形態としての電磁式加振器を備えた自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。 図1における自動車用エンジンマウントを示す底面説明図である。 図1における電磁式加振器の一部を構成する放熱部材を示す平面説明図である。
符号の説明
10 電磁式加振器
13 周壁部
14 ハウジング
15 底壁部
18 コイル部材
28 滑動子
32 加振板
78 放熱プレート

Claims (6)

  1. 略円筒状の周壁部と底壁部からなる略カップ形状のハウジングの内側にコイル部材を配設すると共に、該コイル部材への通電によって駆動力が及ぼされるアーマチャを該ハウジングの軸方向に変位可能に配設せしめて、該ハウジングの開口部側に配設される被駆動部材を該アーマチャで該ハウジングの軸方向に加振駆動するようにした防振用アクチュエータにおいて、
    波板状に湾曲して周方向に延びる略環状の放熱プレートを、前記ハウジングの前記周壁部に外挿状態で装着したことを特徴とする防振用アクチュエータ。
  2. 前記ハウジングの内側において、外部空間に対して遮断された密閉室を形成して、前記コイル部材と前記アーマチャの間の隙間を該密閉室に位置せしめた請求項1に記載の防振用アクチュエータ。
  3. 前記放熱プレートを、周上の一箇所で開口して周方向に半周以上で延びる開口環状体とすると共に、該放熱プレートの内側に、該放熱プレートと同様に周上の一箇所で開口した略C字形状の嵌着金具を固着する一方、前記ハウジングの前記周壁部において外周面を周方向に延びる周溝を形成して、該周溝に該嵌着金具を嵌め入れて装着した請求項1又は2に記載の防振用アクチュエータ。
  4. 前記ハウジングにおいて、その外周面に装着された前記放熱プレートと前記嵌着金具にそれぞれ設けられた周上の一箇所の開口部分が位置せしめられる部位に、給電用貫通孔を形成し、前記コイル部材への給電用のコネクタを該給電用貫通孔に挿通配置した請求項3に記載の防振用アクチュエータ。
  5. 相互に連結されることにより振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成し、該加振部材に加振力を及ぼす駆動手段を設けて、該駆動手段で該加振部材を加振駆動することにより該受圧室の圧力を能動的に制御するようにした能動型防振用マウントにおいて、
    前記駆動手段として請求項1乃至4の何れかに記載の防振用アクチュエータを採用し、該防振用アクチュエータにおける前記ハウジングを前記第二の取付部材に固定する一方、前記加振部材を前記被駆動部材として前記アーマチャで加振駆動せしめるようにしたことを特徴とする能動型防振用マウント。
  6. 防振対象部材に装着されることにより、該防振対象部材に加振力を及ぼして能動的な制振作用を発揮する能動型防振用制振器であって、
    請求項1乃至4の何れかに記載の防振用アクチュエータを用い、該防振用アクチュエータにおける前記ハウジングと前記被駆動部材の一方において前記防振対象部材に固定するための取付部を設けると共に、それらハウジングと被駆動部材の他方にマス部を設けたことを特徴とする能動型防振用制振器。
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