JP4088795B2 - 流体封入式能動型防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非圧縮性流体が封入された受圧室の圧力を制御することにより能動的な防振効果を得るようにした防振装置に係り、特に、受圧室の壁部の一部を変位可能な加振板で構成して、電磁式駆動手段による加振板の駆動に基づいて受圧室の圧力を制御するようにした流体封入式能動型防振装置に関するものである。
従来から、自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等のように、防振すべき部材間に介装されて、それらの部材を防振連結する防振連結体や防振支持体の一種として、流体封入式の能動型防振装置が知られている。かかる防振装置は、一般に、防振連結すべきそれぞれの部材に取り付けられる第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を設けた構造とされており、受圧室の圧力を能動的に制御するようになっている。また、受圧室の圧力制御のためには、制御精度や応答性の高い電磁式駆動手段が好適に用いられており、受圧室の壁部の一部に変位可能に設けられた加振板を加振駆動するようになっている。
ところで、電磁式駆動手段は、良く知られているように、コイル部材への通電によって生ぜしめられる電磁力や磁力によってアーマチャ等を駆動するようになっており、電磁力や磁力の作用間隙が非常に小さく、そこに水や塵などの異物が侵入すると作動が不安定になり易い。そこで、加振板と、それを駆動する電磁式駆動手段との間の領域は、外部空間に対して高度にシールされた密閉空間とすることが望ましい。
しかしながら、加振板と電磁式駆動手段の間の領域を密閉空間にしてしまうと、加振板が加振変位した際に、密閉空間の容積変化に伴って空気ばねが加振板に作用してしまう。そのために、加振板の変位量を十分に確保し難くなったり、電磁式駆動手段に大出力が必要とされるという問題が生ずる。また、加振板に及ぼされる空気ばねの力が温度の変化で異なることから、例えば数十度以上の温度変化に晒される自動車用の防振装置等では、加振板の加振出力が変化してしまって、受圧室における圧力制御の精度を安定して得難いという問題がある。
このような問題に鑑み、例えば特開2004−76819号公報(特許文献1)には、加振板と電磁式駆動手段の間を仕切るようにダイヤフラム状のアーマチャシールを配設して、アーマチャシールと電磁式駆動手段の間を密閉空間とする一方、アーマチャシールと加振板の間を大気開放空間とした構造が提案されている。このような構造によれば、電磁式駆動手段の配設領域への異物の侵入を防止しつつ、加振板の変位に際して発生する空気圧変動を外部空間に逃がすことが可能となる。
ところが、かかる特許文献1に記載の従来構造では、加振板を変位可能に支持するために採用される支持ゴム弾性体までが大気開放空間に露呈されてしまうことから、支持ゴム弾性体のオゾン劣化が問題となり易い。特に、加振駆動される加振板がピストンの様な作用をして、支持ゴム弾性体が晒された大気開放空間には、外部空間との間で積極的な空気の給排が生ぜしめられることから、支持ゴム弾性体のオゾン劣化が一層大きな問題となる。
しかも、支持ゴム弾性体は、加振板に対して原位置への復帰方向の加振力を与えるものであって、オゾン劣化による特性変化が直接に能動的防振性能に悪影響を及ぼすことから、オゾン劣化は重大な問題である。また、オゾン劣化は一般に亀裂を発生させるが、支持ゴム弾性体は受圧室の壁部の一部を構成することから、亀裂の発生による液漏れは、より大きな問題となる。
また、支持ゴム弾性体は、加振板に復帰方向の加振力を与えると共に受圧室の壁部の一部を構成する、防振装置において極めて重要な部材である。それ故、本来、支持ゴム弾性体の材料の選択には、そのばね特性や、封入流体に対する耐蝕性および流体不透過性等といった特別に重視すべき事項がある。それ故、支持ゴム弾性体に関して耐オゾン性能を考慮しなければならなくなることは、ゴム材料の選択等に関して、その自由度が大幅に制限されてしまい、要求される耐久性やばね特性を十分に実現し難くなるおそれがあるのである。
加えて、特許文献1に記載の従来構造では、アーマチャシールが加振板に固着されており、加振板の駆動に際してアーマチャシールも変形して追従するようになっている。それ故、アーマチャシールの変形が加振板の加振抵抗となって、電磁式駆動手段に大きな出力が必要とされるという問題もある。更に、アーマチャシールは、加振板に追従して頻繁に且つ積極的に変形せしめられることから、その耐久性も問題となり易い。
特開2004−76819号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、加振板に対する空気ばね作用の問題や、加振板を変位可能に支持する支持ゴム弾性体におけるオゾン劣化の問題を、何れも回避しつつ、電磁式駆動手段の配設領域への異物の侵入を防止することが出来、それによって、電磁式駆動手段によって加振板を効率的に且つ安定して加振駆動せしめて、目的とする能動的な防振効果を有効に得ることの出来る、新規な構造の流体封入式能動型防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、(a)防振連結すべきそれぞれの部材に取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、(b)それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、(c)該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、(d)前記受圧室の別の壁部の一部を構成する加振板と、(e)前記加振板と前記第二の取付部材を弾性連結して、該加振板を変位可能に支持せしめる支持ゴム弾性体と、(f)前記加振板を挟んで前記受圧室と反対側に配設されて前記第二の取付部材によって支持せしめられ、外部からの給電によって該加振板に加振力を及ぼす電磁式駆動手段と、(g)前記加振板と前記電磁式駆動手段の間に画成されて、外部空間に対して密閉されると共に、壁部の一部を前記支持ゴム弾性体で構成して該支持ゴム弾性体を外部空間に露出させないようにした密閉室と、(h)前記密閉室の別の壁部の一部を構成し、該密閉室と反対の面に外部空間の圧力が及ぼされることにより、それら密閉室と外部空間の圧力差に基づいて変形する可撓性隔膜とを、有すると共に、前記支持ゴム弾性体の中央部分に前記加振板を固着せしめる一方、該支持ゴム弾性体の外周縁部に環状の固定金具を固着して該固定金具を前記第二の取付部材に対して流体密に固定することにより、該支持ゴム弾性体によって該加振板を該第二の取付部材に対して変位可能に支持せしめると共に、該固定金具で前記密閉室の壁部の一部を構成せしめて、該固定金具に窓部を設け、該窓部を流体密に覆蓋するようにして前記可撓性隔膜を該固定金具に被着形成した流体封入式能動型防振装置にある。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式能動型防振装置においては、電磁式駆動手段と加振板の間に密閉室が画成されて、電磁式駆動手段の配設領域が外部空間から遮断されている。それ故、電磁式駆動手段の配設領域への、外部からの水や異物等の侵入が略完全に防止されることとなり、電磁式駆動手段の出力特性ひいては加振板の加振駆動精度が長期間に亘って安定して維持される。
また、密閉室は、その壁部の一部を構成する可撓性隔膜の変形が容易に許容されることから、加振板が加振変位した場合や温度変化に晒された場合等においても、かかる密閉室の圧力が略一定に保たれ得る。それ故、加振板に及ぼされる空気ばねの作用が回避されることとなり、空気ばねに起因する駆動力のロスや、空気ばねの変化に起因する加振板の駆動特性の変化などが、問題となることもない。
しかも、支持ゴム弾性体は、密閉室の壁部の一部を構成し、外部空間に晒されることがない。それ故、大気中のオゾンによる支持ゴム弾性体の劣化が抑えられることとなり、支持ゴム弾性体の耐久性が有利に確保されると共に、ゴム材料の選択自由度も大きくなる。
従って、本態様に係る流体封入式能動型防振装置では、加振板に対する空気ばね作用の問題や、加振板を変位可能に支持する支持ゴム弾性体におけるオゾン劣化の問題を、何れも回避しつつ、電磁式駆動手段の配設領域への異物の侵入を防止することができる。その結果、電磁式駆動手段によって加振板を効率的に且つ安定して加振駆動せしめて、目的とする能動的な防振効果を長期間に亘って有効に得ることが可能となるのである。
さらに、本態様においては、固定金具を利用することで、支持ゴム弾性体を第二の取付部材に対して容易に固定することが出来、その固定部位における流体密性も高度に得ることが出来る。また、固定金具を利用して可撓性隔膜を配設することが出来ることから、可撓性隔膜の組み付けのために特別な部品や工程が不要となり、容易に製造することが出来る。なお、可撓性隔膜は、ゴム弾性体からなる薄肉の弾性隔膜で構成しても良い、その場合には、例えば、支持ゴム弾性体と一体成形することも可能であり、成形と同時に固定金具に加硫接着することが望ましい。それにより、密閉室の外部空間に対する流体密性を、一層容易に且つ高度に得ることが可能となる。また、可撓性隔膜は、適当な合成樹脂材料等からなる変形容易な薄膜で形成しても良く、それによって、例えば一層高度な耐オゾン性能や耐久性,可撓性などを設定することが可能となる。
また、本態様において、好適には、支持ゴム弾性体の外周縁部に加硫接着した固定金具を、第二の取付部材に対してかしめや圧入等で流体密に固定することによって受圧室の流体密性を確保すると共に、該固定金具を電磁式駆動手段に対しても流体密に当接固定することによって密閉室の流体密性を確保した態様が、採用される。このような態様を採用することにより、受圧室と密閉室の隔壁を構成する支持ゴム弾性体を、固定金具を利用して、受圧室と密閉室の流体密性を確保しつつ容易に組み付けることが出来る。
そこにおいて、より好適には、電磁式駆動手段を、(i)「コイル部材の回りにヨーク部材を設けて磁路を形成した固定子」と、(ii)「該固定子のヨーク部材に形成された中心孔に対して軸方向に変位可能に嵌め入れられた滑動子(アーマチャ乃至は可動子)」を含んで構成し、該固定子を、ハウジング等を介して第二の取付部材に固定すると共に、該電磁式駆動手段のヨーク部材に対して、該固定金具を軸方向で流体密に押し付けて固定した構成が採用される。
(本発明の態様
本発明の態様の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る流体封入式能動型防振装置において、前記可撓性隔膜を挟んで前記密閉室と反対側に所定容積の中間空気室を形成すると共に、該中間空気室を外部空間に接続する空気通路を屈曲乃至は湾曲した形態で延びるように形成したことにある。
このような本態様においては、中間空気室を設けたことにより、可撓性隔膜を直接に外部空間に晒す場合に比して、可撓性隔膜の保護が図られて、その耐久性と信頼性の向上が図られ得る。しかも、中間空気室を外部空間に接続する空気通路を屈曲乃至は湾曲構造としたことにより、中間空気室への水や異物の侵入を一層効果的に防止することが出来、可撓性隔膜をより高度に保護することが出来る。なお、空気通路の具体的な形態や構造,開口位置等は、例えば防振装置の配設方向や配設位置等の配設条件を考慮して適宜に設定されることとなる。
また、本態様は、前記態様2と組み合わせることによって、好適に採用される。具体的には、例えば、互いに固定された固定金具と第二の取付部材の間、或いは第二の取付部材に対して固定された電磁式駆動手段のハウジング等と固定金具との間にスペースを形成して、そこに中間空気室を構成した態様が、好適に採用される。また、そこにおいて例えば、固定金具や第二の取付部材、或いは電磁式駆動手段のハウジング等において、適当な形状に屈曲乃至は湾曲形成された部分を設けて、かかる部分を利用して空気通路を形成することにより、適当に屈曲乃至は湾曲した形態の空気通路を有利に得ることが出来る。
(本発明の態様
本発明の態様の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る流体封入式能動型防振装置において、前記本体ゴム弾性体を挟んで前記受圧室と反対側に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて非圧縮性流体が封入された容積可変の平衡室を形成すると共に、該平衡室を該受圧室に連通せしめるオリフィス通路を設けたことにある。
このような本態様においては、受圧室に振動が入力された際に、受圧室と平衡室の間に惹起される圧力差に基づいて、オリフィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく受動的な防振効果が有利に発揮され得る。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式能動型防振装置においては、電磁式駆動手段の配設領域が密閉室とされていることから、異物の侵入に起因する作動不良が略完全に防止される。また、加振板の駆動に起因して密閉室に惹起される空気ばね作用が、密閉室の壁部の一部を構成する可撓性隔膜の変形に基づいて回避される。更に、加振板の支持ゴム弾性体が外部空間に対して露出されていないことから、支持ゴム弾性体のオゾン劣化が抑えられて、その耐久性が有利に確保される。
それ故、かかる流体封入式能動型防振装置においては、加振板の加振出力を長期間に亘って安定して高精度に得ることが出来る。これにより、受圧室の圧力制御に基づく、目的とする能動的な防振効果を、高い精度で長期間に亘って有効に得ることが可能となるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1には、本発明の一実施形態としての自動車用のエンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結された構造とされており、第一の取付金具12が図示しない自動車のパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具14が図示しない自動車のボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持させるようになっている。また、そのような装着状態下、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、パワーユニットの分担荷重と防振すべき主たる振動が、何れも、エンジンマウント10の略軸方向(図1中、上下)に入力されるようになっている。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、図1中の上下方向をいう。
より詳細には、第一の取付金具12は、本体ゴムインナ金具18とダイヤフラムインナ金具20を含んで構成されていると共に、第二の取付金具14は、本体ゴムアウタ筒金具22とダイヤフラムアウタ筒金具24を含んで構成されている。また、本体ゴム弾性体16に本体ゴムインナ金具18と本体ゴムアウタ筒金具22が加硫接着されて、第一の一体加硫成形品26が構成されていると共に(図2参照。)、可撓性膜としてのダイヤフラム28に対してダイヤフラムインナ金具20とダイヤフラムアウタ筒金具24が加硫接着されて、第二の一体加硫成形品30が構成されている。
ここにおいて、第一の一体加硫成形品26における第一の取付金具12の一部を構成する本体ゴムインナ金具18は、略逆向き円錐台形状を有している。また、本体ゴムインナ金具18の上端面(大径側端面)には、略平面視多角形状乃至は楕円形状の嵌合凹部32が形成されていると共に、その略中央部分には、軸方向(図1中、上下)に所定の深さで延びる螺子穴34を備えている。
また、第一の一体加硫成形品26における第二の取付金具14の一部を構成する本体ゴムアウタ筒金具22は、大径の略円筒形状を有しており、下端部には径方向外方に広がるフランジ状部36が一体形成されていると共に、上端部には下方に行くに従って円錐状に径寸法が次第に小さくなるテーパ状部38が一体形成されている。それによって、本体ゴムアウタ筒金具22の外周面には、径方向外方に開口して周方向に延びる周溝40が形成されている。なお、周溝40は、図2にも示されているように、周上の一箇所に本体ゴム弾性体16と一体形成された仕切ゴム41が充填されることによって、周方向に一周弱の長さで延びている。
さらに、本体ゴムアウタ筒金具22の上方に離隔して、本体ゴムインナ金具18が略同一中心軸上に配置されていることによって、本体ゴムインナ金具18におけるテーパ形状の外周面と本体ゴムアウタ筒金具22におけるテーパ状部38の内周面が互いに離隔して対向位置せしめられている。そして、これら本体ゴムインナ金具18と本体ゴムアウタ筒金具22の間に本体ゴム弾性体16が配設されている。
本体ゴム弾性体16は、全体として大径の略円錐台形状を有しており、その中央部分には本体ゴムインナ金具18が差し込まれた状態で略同一中心軸上に配されて加硫接着されていると共に、その大径側端部外周面に対して本体ゴムアウタ筒金具22のテーパ状部38が重ね合わされて加硫接着されている。これにより、本体ゴム弾性体16が、本体ゴムインナ金具18と本体ゴムアウタ筒金具22を備えた第一の一体加硫成形品26として形成されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端面には、下方に開口するすり鉢形状の凹所42が形成されており、その結果、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に荷重が入力されて本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられた際に、本体ゴム弾性体16の引張応力が軽減されるようになっている。
さらに、本体ゴムアウタ筒金具22の内周面には、本体ゴム弾性体16と一体形成されたシールゴム層44が略全体に亘って被着形成されており、フランジ状部36の下面にまで延び出している。なお、本体ゴムアウタ筒金具22のテーパ状部38に本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面が加硫接着されていることにより、本体ゴム弾性体16には、軸方向(図1中、上下)の圧縮荷重に対して安定した線形に近いばね特性が発揮されるようになっている。
また、第二の一体加硫成形品30における第一の取付金具12の一部を構成するダイヤフラムインナ金具20は、小径の略円板形状を有している。更に、ダイヤフラムインナ金具20の略中央には、挿通孔46が軸方向に貫設されている。更にまた、ダイヤフラムインナ金具20における挿通孔46を外れた位置には、上方に突出する取付板部48が一体形成されていると共に、その取付板部48の中央部分には、取付孔50が軸直角方向(図1中、左右)に貫設されている。また、ダイヤフラムインナ金具20の下面には、前述の嵌合凹部32に対応した形状の嵌合凸部52が軸方向外方に向かって一体的に突出形成されている。
さらに、ダイヤフラムインナ金具20の下方に離隔して、第二の一体加硫成形品30における第二の取付金具14の一部を構成するダイヤフラムアウタ筒金具24が略同一中心軸上に配置されている。このダイヤフラムアウタ筒金具24は、薄肉の略大径円筒形状を有しており、その上方の開口部には、径方向外方に向かってフランジ状に広がる環状支持部54が一体形成されている。また、環状支持部54における径方向一方向で対向位置せしめられた両側部分には、それぞれ、固定ボルト56が上方に向かって突設されている。また、ダイヤフラムアウタ筒金具24の下方開口部には、径方向外方に向かって広がる円環形状の段差部58が一体形成されており、更に、段差部58の外周縁部には、下方に突出する略円環状のかしめ部60が一体形成されている。
また、前述の如きダイヤフラム28の内周縁部が、ダイヤフラムインナ金具20の外周縁部に加硫接着されていると共に、ダイヤフラム28の外周縁部が、ダイヤフラムアウタ筒金具24の上方の開口縁部乃至は環状支持部54の内周縁部に加硫接着されている。これによって、ダイヤフラム28が、ダイヤフラムインナ金具20とダイヤフラムアウタ筒金具24を備えた第二の一体加硫成形品30として形成されている。なお、ダイヤフラムアウタ筒金具24の内周面には、略全体に亘ってダイヤフラム28と一体形成されたシールゴム層62が被着形成されており、このシールゴム層62が、ダイヤフラムアウタ筒金具24の段差部58の下面にまで延び出して形成されている。
そして、かかる第二の一体加硫成形品30が、第一の一体加硫成形品26に対して上方から被せられて、ダイヤフラムインナ金具20の下面が本体ゴムインナ金具18の上面に重ね合わされて、嵌合凸部52が嵌合凹部32に嵌め込まれることによって、ダイヤフラムインナ金具20の挿通孔46と本体ゴムインナ金具18の螺子穴34が相互に位置合わせされると共に、固定ボルト64が、挿通孔46を通じて螺子穴34に螺着固定されている。また、本体ゴムアウタ筒金具22がダイヤフラムアウタ筒金具24に圧入されて流体密に固着されていると共に、本体ゴムアウタ筒金具22のフランジ状部36がダイヤフラムアウタ筒金具24の段差部58にシールゴム層62を介して密着状に重ね合わされている。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、それぞれ構成されて、マウントの中心軸を略同心状に囲むようにして配置されている。
なお、図面上に明示されていないが、門形のストッパ金具が、本体ゴム弾性体16やダイヤフラム28の外方を跨ぐように配されて、その両端基端部が、それぞれダイヤフラムアウタ筒金具24の環状支持部54に植設された固定ボルト56,56に固定されている。このストッパ金具は、第一の取付金具12に固定されたブラケット(図示せず)の外方に離隔位置せしめられ、該ブラケットに対する当接によって第一の取付金具12と第二の取付金具14のリバウンド方向の相対変位量を制限するようになっている。
また、第二の取付金具14の下側開口部には、隔壁部材66と加振板68が組み付けられている。隔壁部材66は、薄肉の略円板形状を有しており、中央部分が上方に向かって膨らんだドーム状とされている。また、隔壁部材66の中央部分には、複数の小孔からなる透孔70が貫設されている。本実施形態では、透孔70を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜0.25mm程度で20〜40Hzのアイドリング振動等の中周波中振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、透孔70の通路長さや通路断面積が設定変更されている。
一方、加振板68は、小径の略円板形状を有しており、金属材や合成樹脂材等の硬質材を用いて形成されている。また、加振板68の中央部分には、下方に延びる駆動軸72が一体形成されており、この駆動軸72の先端部分に雄ねじ部が形成されている。更に、加振板68の外周縁部には、上方に突出する環状連結部74が一体形成されている。また、環状連結部74の径方向外方には、離隔して略同一中心軸上に支持筒金具76が配置されている。
この固定金具としての支持筒金具76は、大径の略円筒形状を呈しており、上下の端部に、それぞれ径方向外方に拡がる略円環形状の鍔状部78a,78bが一体形成されている。なお、上方の鍔状部78aの外径寸法が、下方の鍔状部78bよりも大きくされている。また、上方の鍔状部78aの外周縁部には、下方に延びるリブ80が一体形成されている。これによって、支持筒金具76は、周方向の全周に亘って略一定のコ字状断面をもって連続して延びている。
また、これら加振板68の環状連結部74と支持筒金具76の径方向対向面間には、支持ゴム弾性体82が配設されている。支持ゴム弾性体82は、略円環形状を有していると共に、弾性変形可能な所定の厚さ寸法のゴム膜からなり、その内周面が環状連結部74の外周面に加硫接着されていると共に、その外周面が支持筒金具76の内周面に加硫接着されている。即ち、支持ゴム弾性体82が、図3〜4にも示されているように、加振板68と支持筒金具76を備えた第三の一体加硫成形品84として形成されている。
また、第三の一体加硫成形品84が、第二の取付金具14の下方開口部に順次に嵌め込まれて、支持筒金具76のリブ80がダイヤフラムアウタ筒金具24のかしめ部60に圧入されている一方、隔壁部材66の外周縁部が本体ゴムアウタ筒金具22のフランジ状部36にシールゴム層44を介して重ね合わされていると共に、支持筒金具76の上鍔状部78aが、隔壁部材66の外周縁部および本体ゴムアウタ筒金具22のフランジ状部36に重ね合わされている。そして、ダイヤフラムアウタ筒金具24のかしめ部60にかしめ加工が施されていることによって、隔壁部材66や第三の一体加硫成形品84が第二の取付金具14に固定されている。また、隔壁部材66の外周縁部と支持筒金具76の上鍔状部78aが本体ゴムアウタ筒金具22のフランジ状部36にシールゴム層44を介して流体密に固着されていることに基づいて、第二の取付金具14の下方開口部が流体密に覆蓋されている。
それによって、第三の一体加硫成形品84と本体ゴム弾性体16の対向面間には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力による本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて圧力変動を惹起せしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室86が形成されている。また、受圧室86の中間部分に隔壁部材66が配設されて受圧室86が二分されていることによって、この隔壁部材66を挟んで本体ゴム弾性体16側が主液室88とされていると共に、加振板68側が副液室90とされている。
また、本体ゴムアウタ筒金具22がダイヤフラムアウタ筒金具24にシールゴム層62を介して流体密に固着されていることによって、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム28の間には、壁部の一部がダイヤフラム28で構成されて、該ダイヤフラム28の弾性変形に基づいて容積変化が容易に許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室92が形成されている。更に、本体ゴムアウタ筒金具22の周溝40がシールゴム層44を介してダイヤフラムアウタ筒金具24で流体密に覆蓋されることとなり、それによって、受圧室86の径方向外方において周方向に所定の長さ(例えば一周弱の長さ)で延びるオリフィス通路94が形成されている。そして、オリフィス通路94の一方の端部が本体ゴムアウタ筒金具22のテーパ状部38に貫設された連通孔93を通じて平衡室92に接続されていると共に、オリフィス通路94の他方の端部が、本体ゴムアウタ筒金具22の周壁部に貫設された連通孔95を通じて受圧室86に接続されている。これにより、受圧室86と平衡室92がオリフィス通路94を通じて相互に連通されている。
なお、受圧室86(主液室88および副液室90)や平衡室92に封入される非圧縮性流体としては、例えば水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が採用可能であり、特にオリフィス通路94を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を自動車用のエンジンマウント10に要求される振動周波数域で効率的に得るために、0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。また、本実施形態では、オリフィス通路94を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜1.0mm程度で10Hz前後のエンジンシェイク等の低周波大振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路94の通路長さや通路断面積が設定変更されている。
また、加振板68を挟んで受圧室86と反対側には、アクチュエータとしての電磁式加振器96が配設されている。この電磁式加振器96は、略カップ形状のハウジング98内にコイル100が収容状態で固定的に組み付けられていると共に、コイル100の周りに、それぞれ環状の強磁性材からなる上下のヨーク部材102, 104が組み付けられて磁路が形成されている。また、上ヨーク部材102の中央には、軸方向に延びる中心孔としての筒状内周面106が形成されていると共に、該筒状内周面106には、ガイドスリーブ108が弾性的に位置決めされて装着されている。そして、アーマチャとしての強磁性材からなる滑動子110が、ガイドスリーブ108内を軸方向に滑動可能に組み付けられている。
滑動子110は、全体として略円筒形状を有しており、外周面においてガイドスリーブ108に摺動可能とされて、上下のヨーク部材102,104間に形成された時期ギャップの領域に配設されており、コイル100に通電することにより磁力が及ぼされて、ガイドスリーブ108で案内されつつ、軸方向に駆動されるようになっている。また、滑動子110の内周面には、環状の係合突部112が径方向内方に向かって突設されている。
また、略有底円筒形状を呈するハウジング98は、その底部にヨーク部材102,104を固定的に収容配置していると共に、その開口部分が上ヨーク部材102の上端部よりも上方に所定長さで延びている。また、ハウジング98の開口部分には、径方向外方に拡がる環状のフランジ状部114が一体的に形成されている。更に、ハウジング98の開口部の内径寸法が、支持筒金具76の下鍔状部78bの外径寸法よりも僅かに大きくされている。更にまた、ハウジング98のフランジ状部114の外径寸法が、支持筒金具76のリブ80の内径寸法よりも小さくされている。
さらに、ハウジング98の径方向外方には、アウタブラケット116が配設されている。アウタブラケット116は、その内径寸法がハウジング98の外径寸法よりも大きな大径の略円筒形状を有している。また、アウタブラケット116の軸方向両端部には、径方向外方に拡がる略円環形状のフランジ状部118,120が一体形成されている。なお、アウタブラケット116の軸方向一方(図1中、上)の端部に形成された上フランジ状部118の外径寸法が、ダイヤフラムアウタ筒金具24のかしめ部60の内径寸法よりも僅かに小さくされている。
そして、ハウジング98が、ダイヤフラムアウタ筒金具24のかしめ部60に嵌め込まれていると共に、支持筒金具76の下鍔状部78bに外挿されている。また、ハウジング98のフランジ状部114が、後述の介装ゴム126を介する等して支持筒金具76の上鍔状部78aに重ね合わされている。また、このような配設下では、フランジ状部114の下端面と支持筒金具76のリブ80の突出先端面が略面一とされていると共に、フランジ状部114の外周縁部とリブ80の内周縁部が、周方向の全体に亘って径方向に所定距離を隔てて位置せしめられている。なお、下鍔状部78bの外周面とハウジング98の筒壁部の内周面は、周方向の略全体に亘って密着状に当接されている。
さらに、アウタブラケット116がハウジング98に外挿されていると共に、アウタブラケット116の上フランジ状部118が、ダイヤフラムアウタ筒金具24のかしめ部60に圧入されて、ハウジング98のフランジ状部114と支持筒金具76のリブ80に重ね合わされている。ここにおいて、ハウジング98とアウタブラケット116は、周方向の全体に亘って径方向に所定の距離をもって離隔位置せしめられている。そして、かしめ部60にかしめ加工が施されることによって、ハウジング98およびアウタブラケット116が、滑動子110の中心軸がマウント中心軸(第一及び第二の取付金具12,14の中心軸)に略一致するようにして第二の取付金具14に固定されている。
特に本実施形態では、ハウジング98のフランジ状部114とアウタブラケット116の上フランジ状部118における各寸法や表面の性状、更にはかしめ部60に及ぼされるかしめ力等を適宜に調整して、それら両フランジ状部114,118の当接面間に、微小な間隙が形成されており、周方向の全周に亘って連続に乃至は不連続に延びている。これにより、支持筒金具76の上鍔状部78aと下鍔状部78bの軸方向対向面間における支持筒金具76とハウジング96の径方向対向面間には、中間空気室としての開放空間122が周方向の全周に亘って設けられている。
また、開放空間122が、ハウジング98のフランジ状部114と支持筒金具76のリブ80の径方向対向面間や該フランジ状部114とアウタブラケット116の上フランジ状部118の当接面間、ハウジング98とアウタブラケット116の径方向対向面間を通じて外部空間に至る空気通路124を通じて外部空間に接続されている。即ち、開放空間122は、上述の如き形態とされたハウジング98やアウタブラケット116、支持筒金具76がそれぞれ組み合わされることによって、第二の取付金具14の下方開口部と電磁式加振器96の間で周方向に延びるように形成されていると共に、屈曲乃至は湾曲した形態の空気通路124を通じて大気に連通されているのである。
さらに、支持筒金具76には、その筒壁部の外周面や上下の鍔状部78a,78bの軸方向対向面の略全体に亘って介装ゴム126が被着形成されている。介装ゴム126は、周方向の全体に亘って略一定の断面形状で延びており、支持ゴム弾性体82と一体形成されている。また、介装ゴム126は、周方向の適数箇所で支持筒金具76の上鍔状部78aとハウジング98のフランジ状部114の間等に挟圧配置されている。それによって、介装ゴム126の大きさや形状に基づいて、支持筒金具76の上鍔状部78aとハウジング98のフランジ状部114の間における空気通路124の大きさや形状や、開放空間122の内圧等が適宜に設定変更されるようになっている。
また、加振板68の駆動軸72が、電磁式加振器96の中心軸(滑動子110の中心軸)上で上方から加振板68の駆動軸72が差し入れられて、滑動子110の係合突部112に挿通されている。更に、この駆動軸72にコイルスプリング128が外挿されて、加振板68と係合突部112の対向面間に跨って配設されていると共に、駆動軸72の先端の雄ねじ部に対して位置決めナット130が螺着されている。そして、位置決めナット130が、駆動軸72にねじ込まれて、係合突部112を介して加振板68との間でコイルスプリング128を圧縮せしめていることによって、滑動子110が、駆動軸72に対して軸方向に位置決め固定されている。また、コイルスプリング128の両端には、カラー部材132が冠着されており、コイルスプリング128と他部材との擦れによる摩擦を軽減している。而して、駆動軸72と滑動子110が、コイルスプリング128への付勢力で軸方向において連結されていることによって、コイル100への通電で滑動子110に作用せしめられる駆動力が、駆動軸72を介して加振板68に及ぼされるようになっている。
また、ハウジング96の底壁中央には、開口部134が貫設されて、滑動子110の中心孔136に導かれている。そして、開口部134を通じて滑動子110の中心孔136に六角レンチ等の工具を差し入れて、位置決めナット130乃至は位置決めナット130の中央に締め込まれたロックボルト138を操作することにより、滑動子110の駆動軸72に対する位置を外部から調節することが出来るようになっている。要するに、位置決めナット130の駆動軸72へのねじ込み量を調節することによって、第二の取付金具14に対して支持ゴム弾性体82で弾性的に位置決め支持された加振板68に対して滑動子110の取り付け位置を変更設定することが出来るのであり、それによって、滑動子110のヨーク部材102,104に対する磁力作用対向面間の距離を調節することが出来るようになっている。
なお、位置決めナット130の外周縁部と滑動子110の対向面間には、僅かな間隙が形成されており、滑動子110が、駆動軸72に対して軸直角方向の滑り変位が許容される状態で位置決めナット130と重ね合わされて当接状態に保持されている。これにより、各部材の製造上の寸法誤差や組み付け時の位置決め誤差等に起因する駆動軸72と滑動子110との相対的な位置ずれを有利に吸収することが出来て、滑動子110をコイル100に対して軸直角方向にも安定して位置決めすることが出来る。また、電磁式加振器96の作動時における一時的な軸ずれも有利に吸収されることとなって、安定した作動特性を得ることが出来るようになっている。また、かかる軸直角方向の相対変位量の許容量としては、例えば0.2〜3mmの範囲が好適に採用される。
また、位置決めナット130やロックボルト138の先端部分が収容配置されている下ヨーク部材104の中心孔140の開口部には、周方向に連続して延びる複数条の溝部からなる取付口142が設けられており、この取付口142に対して蓋部材144が配設されている。蓋部材144は、硬質のベース板146の表面にゴム層148が被着形成された構造とされて、取付口142に嵌め入れられると共に、取付口142の端部に弾性を利用して係合された略平面視C字状の板ばね150に支持されることによって、取付口142に着脱可能に取り付けられている。これにより、必要に応じて、取付口142から蓋部材144を取り外して、前述の如き位置決めナット130の駆動軸72へのねじ込み量を調節することが出来るようになっていると共に、取付口142に蓋部材144が取り付けられていることで、下ヨーク部材104の中心孔140が、ゴム層148を介したベース板146で流体密に覆蓋されている。また、ゴム層148が加振板68の駆動軸72の先端面に対して軸方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていることによって、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に大きな振動荷重が入力されて駆動軸72が蓋部材144に当接される際に、駆動軸72の先端がゴム層148を介してベース板146に当接されることに基づいて、加振板68の変位量が緩衝的に制限されるようになっている。
また、特に、支持筒金具76の下鍔状部78bの下端面には、加振板68の支持ゴム弾性体82と一体形成されたシールゴム層152が、周方向の全体に亘って略一定の断面形状で延びるように被着形成されている。そして、下鍔状部78bの下端面が、シールゴム層152を介して上ヨーク部材102の上端面に密着状に重ね合わされている。それによって、第二の取付金具14及びハウジング98内の電磁式加振器96と第三の一体加硫成形品84の間において、コイル100や駆動軸72、コイルスプリング128等が配設された領域が、外部空間に対して流体密に閉塞された密閉室154とされている。即ち、密閉室154が、隙間なく閉じられて、外部空間に対して密閉されている。そして、このことからも明らかなように、第三の一体加硫成形品84における支持ゴム弾性体82が、密閉室154の壁部の一部として構成されていると共に、外部空間に露出されないようになっている。
そこにおいて、支持筒金具76の密閉室154に面した壁部には、窓部としての貫通窓156が形成されている。かかる貫通窓156の形状や大きさ、数等は、特に限定されるものでなく、本実施形態では、周方向に所定の長さで延びる長孔形状を有していると共に、周方向に所定距離を隔てて複数(本実施形態では、4つ)の貫通窓156が設けられている。また、介装ゴム126における各貫通窓156が形成された部位には、貫通窓156の周縁部から支持筒金具76の上鍔状部78aに向かって延びるようにして内側凹所158が形成されている。
さらに、介装ゴム126の各内側凹所158が形成された部位には、内側凹所158と反対方向に開口して、即ち開放空間122内に開口して、内側凹所158の底部付近に至る深さ寸法の外側凹所160が形成されている。それによって、内側凹所158と外側凹所160の間には、可撓性隔壁としての変形容易な薄肉のゴム膜からなる可動ゴム膜162が形成されている。
すなわち、可動ゴム膜162の下端部や幅方向両端部が、貫通窓156の縁部に加硫接着されていると共に、可動ゴム膜162の上端部が、支持筒金具76の上鍔状部78aに加硫接着されている。これにより、貫通窓156が可動ゴム膜162で気体や液体を含む流体に対して隙間なく閉じられて、所謂流体密に覆蓋されていると共に、密閉室154の壁部の一部が可動ゴム膜162を備えた支持筒金具76で構成されている。従って、可動ゴム膜162を挟んだ径方向内方には、外部空間に対して密閉された密閉室154が形成されていると共に、可動ゴム膜162を挟んだ径方向外方には、空気通路124を通じて外部空間と連通された開放空間122が形成されている。
このような構造とされたエンジンマウント10においては、第一の取付金具12が取付板部48の取付孔50に挿通される図示しない固定ボルトによってパワーユニットに対して固定される一方、第二の取付金具14がアウタブラケット116の下フランジ状部120等に固着される図示しない固定ボルトで自動車ボデーに固定されることにより、パワーユニットと自動車ボデーの間に装着されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。そして、かかる装着状態下、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に振動が入力されると、本体ゴム弾性体16の弾性変形によって受圧室86と平衡室92の間に惹起される圧力差に基づいてオリフィス通路94を通じて流体流動が生ぜしめられることとなり、該流体の共振作用等の流動作用に基づいて受動的な防振効果が発揮され得る。
また、例えば、パワーユニットのエンジン点火信号を参照信号とすると共に、車両ボデー等の防振すべき部材の振動検出信号をエラー信号として適応制御等のフィードバック制御を行うこと等によって、コイル100への通電を制御し、駆動軸72を軸方向に加振駆動せしめる。その結果、例えばエンジンシェイク等の低周波振動が入力された際に、主液室88および副液室90からなる受圧室86と平衡室92の間に圧力変動が有効に惹起せしめられるように加振板68を駆動制御せしめることによって、オリフィス通路94の流体流動量が十分に確保されて、オリフィス通路94を通じての流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が一層有利に発揮され得るのである。
また、例えばアイドリング振動等の中周波中振幅振動が入力された際に、該振動に対応した駆動力を加振板68に作用せしめることによって、加振板68の加振駆動に基づき受圧室86の内圧が制御されることとなり、当該中周波振動に対して積極的乃至は能動的な防振効果が有効に発揮され得る。
さらに、本実施形態では、隔壁部材66の透孔70を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、加振板68による能動的な防振効果を得ようとする、アイドリング振動等の中周波振動数域にチューニングされていることと相俟って、加振板68の加振駆動に基づいて副液室90に生ぜしめられる圧力変動が、透孔70を通じて主液室88に及ぼされる際に、透孔70を流動せしめられる流体の共振作用等を利用して、効率的に伝達されるようになっている。そして、主液室88および副液室90からなる受圧室86の圧力変動が積極的に乃至は能動的に制御されることにより、本体ゴム弾性体16で連結された第一の取付金具12と第二の取付金具14の振動伝達特性が調節されて、目的とする防振効果が有利に発揮され得る。
また、本実施形態では、加振板68や駆動軸72、電磁式加振器96を構成する滑動子110、コイルスプリング128、ヨーク部材102,104等が配設される領域が、密閉室154とされて外部空間からシールされていることによって、水や塵芥等が密閉室154に収められた各部材に付着することや大気中のオゾンが導き入れられることが回避されるようになっている。その結果、加振板68や駆動軸72、電磁式加振器96の長寿命化が有利に図られ得る。
そこにおいて、本実施形態では、密閉室154が密閉されていることによって、加振板68の加振駆動に伴い密閉室154に著しい圧力変動が惹起された際に、密閉室154と開放空間122の圧力差に基づく可動ゴム膜162の弾性変形に基づいて、密閉室154の圧力が吸収されるようになっている。それ故、密閉室154の圧力変動の著しい増大が抑えられて、加振板68や支持ゴム弾性体82等に及ぼされる空気ばね作用が抑えられることとなり、所期の加振力が効率的に得られることから、優れた防振効果が得られるのである。
特に本実施形態においては、加振板68を弾性支持せしめる支持ゴム弾性体82が密閉室154に露出されており、外部空間に対して露出されないようになっている。従って、大気中のオゾンによる劣化作用が支持ゴム弾性体82に及ぼされることが軽減乃至は回避されることから、支持ゴム弾性体82の長寿命化が有利に図られて、ゴムのへたり等により加振板68の駆動性能や受圧室86乃至は密閉室154の流体密性に悪影響を及ぼすこと等が好適に回避されることとなり、所期の防振効果が安定して得られるのである。
また、本実施形態では、開放空間122を外部空間に対して接続させる空気通路124が、ハウジング98のフランジ状部114とアウタブラケット116の上フランジ状部118の当接面間やアウタブラケット116とハウジング98の径方向対向面間等を利用して形成されていることにより、それらアウタブラケット114やハウジング96等を特別に加工して空気通路124を形成する必要がないことから、製造工程が有利に簡略化され得る。
しかも、本実施形態では、空気通路124の外部空間に対する開口部が軸方向に所定長さで延びるアウタブラケット116とハウジング98の径方向対向面間に形成されていると共に、空気通路124が該径方向対向面間やハウジング98のフランジ状部114とアウタブラケット116の上フランジ状部118の当接面間等を含んで屈曲乃至は湾曲された形態とされていることから、外部空間から水や粉塵やオイル等の異物が空気通路124を通じて開放空間122に侵入されることがより効果的に抑えられる。それ故、開放空間122に面した可動ゴム膜162の耐久性が向上され得る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、主液室88や副液室90、平衡室92、オリフィス通路94等の形状や大きさ、構造、数等は、例示の如きものに限定されるものでない。
また、前記実施形態では、隔壁部材66を挟んで受圧室86が主液室88と副液室90に二分されていたが、かかる隔壁部材66は必須でない。従って、受圧室86が主液室88と副液室90に二分される必要性は必ずしもない。
また、オリフィス通路94の具体的構造や寸法等は何等限定されるものでなく、要求される防振特性に応じてチューニングされる。また、オリフィス通路94は、受圧室86と平衡室92を連通させるものであれば良く、例示のように主液室88と副液室90からなる受圧室86を備えている場合には、オリフィス通路により、平衡室を主液室に連通させても良いし、平衡室を副液室に連通させても良い。
また、例えば、採用される電磁式加振器96には、例示の如きものに限定されるものでなく、具体的には、例えば固定子側に永久磁石を配設すると共に、可動子側を強磁性材からなる可動部材で構成することにより、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界によって固定子側のN極とS極を交互に増減させて、可動部材を往復駆動せしめるようにした構造のもの(原理は、例えば特開2003−339145号公報等に開示されて公知のものであるから、ここでは詳細な説明を省略する)の他、特開2000−213586号公報や特開2001−1765号公報等に開示された従来から公知の各種の電磁式アクチュエータが、何れも採用可能である。
また、前記実施形態では、可動ゴム膜162が支持筒金具76に配設されると共に、開放空間122が支持筒金具76と第二の取付金具14に固定されるハウジング98の間に形成されていたが、これら支持筒金具76や開放空間122は必須のものでなく、例えば可動ゴム膜162を第二の取付金具14やハウジング98等に配設して、可動ゴム膜152を挟んで密閉室148と反対側が外部空間に直接に露出されるようになっていても良い。
また、前記実施形態では、可動ゴム膜162が密閉室154の周上で部分的に形成されていたが、製作条件や加振板68の駆動性能等に応じて、周方向の全周に亘って連続して形成することも勿論可能である。
また、本発明は、例示の如きエンジンマウントの他、能動的な防振装置に対して広く適用可能であり、例えばFF型自動車用エンジンマウント等として採用されている円筒型のエンジンマウントにおいても、流体封入式能動型防振装置として実現する場合に適用可能であり、或いは例示の如きパワーユニットとボデー間等の二つの部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の他、制振すべき振動対象物に対して取り付けられる制振器としても、同様に利用することが可能である。具体的には、かかる流体封入式の能動型制振器は、例えば前記実施形態に示されたエンジンマウントを、その第二の取付金具をブラケットにより制振対象物に対して固定する一方、第一の取付金具に対して、その取付板部に適当な質量のマス部材を装着することにより、能動的な制振装置を実現することが出来る。
加えて、本発明は、自動車用のボデーマウントやメンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置におけるマウントや制振器などの防振装置や、そのような防振装置に用いられるアクチュエータに対して、同様に適用可能である。
本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図であって、図4のI−I断面に相当する図である。 図1におけるエンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品を示す縦断面説明図である。 図1におけるエンジンマウントの一部を構成する第三の一体加硫成形品を示す平面説明図である。 図3における第三の一体加硫成形品を示す底面説明図である。
符号の説明
10 自動車用エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
68 加振板
82 支持ゴム弾性体
86 受圧室
96 電磁式アクチュエータ
154 密閉室
162 可動ゴム膜

Claims (3)

  1. 防振連結すべきそれぞれの部材に取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、
    それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、
    該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、
    前記受圧室の別の壁部の一部を構成する加振板と、
    前記加振板と前記第二の取付部材を弾性連結して、該加振板を変位可能に支持せしめる支持ゴム弾性体と、
    前記加振板を挟んで前記受圧室と反対側に配設されて前記第二の取付部材によって支持せしめられ、外部からの給電によって該加振板に加振力を及ぼす電磁式駆動手段と、
    前記加振板と前記電磁式駆動手段の間に画成されて、外部空間に対して密閉されると共に、壁部の一部を前記支持ゴム弾性体で構成して該支持ゴム弾性体を外部空間に露出させないようにした密閉室と、
    前記密閉室の別の壁部の一部を構成し、該密閉室と反対の面に外部空間の圧力が及ぼされることにより、それら密閉室と外部空間の圧力差に基づいて変形する可撓性隔膜と
    を、有すると共に、
    前記支持ゴム弾性体の中央部分に前記加振板を固着せしめる一方、該支持ゴム弾性体の外周縁部に環状の固定金具を固着して該固定金具を前記第二の取付部材に対して流体密に固定することにより、該支持ゴム弾性体によって該加振板を該第二の取付部材に対して変位可能に支持せしめると共に、該固定金具で前記密閉室の壁部の一部を構成せしめて、該固定金具に窓部を設け、該窓部を流体密に覆蓋するようにして前記可撓性隔膜を該固定金具に被着形成したことを特徴とする流体封入式能動型防振装置。
  2. 前記可撓性隔膜を挟んで前記密閉室と反対側に所定容積の中間空気室を形成すると共に、該中間空気室を外部空間に接続する空気通路を屈曲乃至は湾曲した形態で延びるように形成した請求項1に記載の流体封入式能動型防振装置。
  3. 前記本体ゴム弾性体を挟んで前記受圧室と反対側に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて非圧縮性流体が封入された容積可変の平衡室を形成すると共に、該平衡室を該受圧室に連通せしめるオリフィス通路を設けた請求項1又は2に記載の流体封入式能動型防振装置。
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