JP2017122391A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017122391A
JP2017122391A JP2016000952A JP2016000952A JP2017122391A JP 2017122391 A JP2017122391 A JP 2017122391A JP 2016000952 A JP2016000952 A JP 2016000952A JP 2016000952 A JP2016000952 A JP 2016000952A JP 2017122391 A JP2017122391 A JP 2017122391A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urea water
exhaust gas
addition valve
exhaust
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016000952A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6685728B2 (ja
Inventor
堀内 康弘
Yasuhiro Horiuchi
康弘 堀内
由晴 野々山
Yoshiharu Nonoyama
由晴 野々山
窪島 司
Tsukasa Kuboshima
司 窪島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016000952A priority Critical patent/JP6685728B2/ja
Publication of JP2017122391A publication Critical patent/JP2017122391A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6685728B2 publication Critical patent/JP6685728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

【課題】NOx触媒において還元剤により排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化する内燃機関の排気浄化装置において、排気ガスの流量が多い場合であっても、添加弁から噴射された還元剤噴霧が排気ガスに流されてしまうのを抑制する。【解決手段】内燃機関の排気通路2には、アンモニアによりNOxを選択的に還元浄化するSCR触媒7が設けられる。排気通路2は、SCR触媒7の上流側に曲部3を有し、曲部3の曲げ外側には還元剤としての尿素水を添加する添加弁8が設けられる。添加弁8とSCR触媒7との距離は例えばSCR触媒7の直径以下である。ポンプ18によって尿素水タンク17から尿素水が汲み上げられ、その尿素水が配管19を介して添加弁8に供給される。制御部20は、例えばエンジン回転数、エンジン負荷及びEGR率から排気ガスの流量を求め、流量が多い場合には、添加弁8に供給する尿素水の圧力を高くするようポンプ18を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、特に、排気通路に液状の還元剤を添加して、NOx触媒において還元剤により排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化する内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、内燃機関から排出される排気ガスを浄化するシステムの一つに尿素SCRシステム(SCR:Selective Catalytic Reduction)が知られている(例えば特許文献1)。尿素SCRシステムでは、内燃機関の排気通路に、還元剤により排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するNOx触媒と、そのNOx触媒の排気上流側に尿素水(液状の還元剤)を添加する添加弁(噴射弁)とが設けられる。
また特許文献1には、排気通路はNOx触媒よりも排気上流側に曲部を有し、添加弁はその曲部の曲げ外側に設けられ、曲部の排気下流側の中心軸線に対する接線よりも曲部の曲げ内側に向けて還元剤を噴射する排気浄化装置が開示されている。特許文献1の構成によれば、還元剤噴霧が排気ガスにより曲部の曲げ外側に流されてしまうのを抑制し、これにより還元剤噴霧の内壁への付着を抑制し、還元剤の浪費を抑制できるとしている。
特開2009−114910号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、排気ガスの流量の変化を考慮しておらず、排気ガスの流量が多い場合には、還元剤噴霧が排気流によって曲部の曲げ外側に流されやすく、結果、曲げ外側の内壁やその下流側の内壁に噴霧が付着するおそれがある。このように、特許文献1の構成では、排気ガスの流量によっては、還元剤噴霧が排気通路の一部の内壁側に偏ってしまうおそれがあり、つまり、還元剤噴霧の分散一様性が低下するおそれがある。分散一様性が低下すると、NOx触媒でのNOx浄化率が低下したり、供給過多となった還元剤がNOx触媒から放出される還元剤スリップが発生したりする。
本発明は上記問題に鑑みてなされ、排気ガスの流量が多い場合であっても、添加弁から噴射された還元剤噴霧が排気ガスに流されてしまうのを抑制できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に設けられ還元剤により排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するNOx触媒と、
前記NOx触媒の排気上流側に液状の還元剤を添加する添加弁と、
前記添加弁に供給される還元剤を加圧する加圧手段とを備える排気浄化システムに適用され、
排気ガスの流量を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した排気ガスの流量が多くなると還元剤の圧力を低くし、排気ガスの流量が少なくなると還元剤の圧力を高くするよう前記加圧手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、排気ガスの流量が多くなると、添加弁に供給する還元剤の圧力を低くする。還元剤の圧力が低いと、添加弁から噴射される還元剤噴霧の粒径が大きくなり、粒径が大きくなることで、噴霧の貫徹力を大きくでき、噴霧を排気ガスに流されにくくできる。反対に、排気ガスの流量が少なくなると、還元剤の圧力を高くするので、還元剤噴霧の粒径を小さくでき、噴霧を効率よく排気通路内の広い範囲に分散しやすくできる。つまり、還元剤噴霧の分散一様性を向上できる。
排気浄化システムの概略構成図である。 添加弁の先端側の断面図である。 図4の実験結果を得るための実験の概要を示した図である。 種々のガス流速毎に、添加弁から噴射される尿素水噴霧の粒径と、尿素水噴霧の移動量との関係を示した図である。 添加弁の噴射圧と尿素水噴霧の粒径との関係を示した図である。 排気ガス流量と尿素水圧力との関係の第1例を示した図である。 排気ガス流量と尿素水圧力との関係の第2例を示した図である。 変形例を説明する図であり、排気通路の直管部に添加弁を設けた例を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、車両に搭載された排気浄化システム1の概略構成を示している。先ず、排気浄化システム1の構成を説明する。排気浄化装システム1は、内燃機関としてのディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)から排出される排気ガスを浄化する装置である。詳細には、排気浄化システム1は、排気ガス中のNOxを浄化する尿素SCRシステムを含む形で構成されている。その排気浄化システム1では、エンジンに筒状の排気通路2(排気管)が接続されており、エンジンから排出された排気ガスはその排気通路2(排気管内)を矢印100の方向に流れて車両外に排出されるようになっている。
排気通路2には、排気ガス中の有害成分の一つであるHCやCOを酸化浄化する酸化触媒6(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)が配置されている。酸化触媒6は、例えば、フロースルータイプのセラミック製ハニカムや金属製のメッシュなどに、HC、COの酸化反応を促進させる触媒成分(例えば、Pt(白金)やPd(パラジウム)など)を担持した構造となっている。
排気通路2は酸化触媒6の下流側に曲部3を有し、その曲部3を介して排気ガスの流れが略90度変化する。曲部3の下流側の排気通路2aには、排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するNOx触媒としてのSCR触媒7が配置されている。SCR触媒7には、後述する添加弁8から添加された尿素水が排気熱により加水分解されることにより生成されたアンモニア(NH3)とNOxとの還元反応として例えば下記式1、式2、式3の還元反応を促進させる触媒成分が担持されている。その触媒成分は例えばバナジウム、モリブデン、タングステン等の卑金属酸化物である。このように、排気ガスがSCR触媒7を通過する間に、NOxは例えば下記式1、式2、式3により水や窒素に分解(浄化)する。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O ・・・(式1)
6NO2+8NH3→7N2+3H2O ・・・(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O ・・・(式3)
なお、アンモニアによるNOxの還元浄化が行われる際、アンモニアがNOxと反応しきれずに余剰となると、その余剰アンモニアがSCR触媒7から放出される(アンモニアスリップ)。SCR触媒7の下流側には、放出されたアンモニアを浄化する触媒(例えば酸化触媒)が設けられる場合がある。
曲部3の曲げ外側には、SCR触媒7の排気上流側に液状の還元剤としての尿素水を添加する添加弁8が設けられている。曲部3の曲げ外側には、排気通路2aの中心軸線L1に直交する平面に略平行な平坦部4(言い換えると、SCR触媒7側に法線が向いた平坦部)が部分的に形成されており、添加弁8はその平坦部4に設けられている。このように、曲部3の曲げ外側を部分的に平坦にすることで、添加弁8を容易に曲げ外側に設置することができる。なお、上記特許文献1のように、曲部3の曲げ外側に、SCR触媒7とは反対側に突出する筒状の突出部を形成して、その突出部に添加弁8を設けても良い。
本実施形態では、添加弁8は、SCR触媒7が配置された排気通路2aの中心軸線L1に対する接線上に設けられるが、特許文献1のようにその接線よりも曲部3の曲げ内側に向けて尿素水を添加するように設けられても良いし、接線からオフセットした位置に設けられたとしても良い。
また、添加弁8と、SCR触媒7の前面7aとの間には、排気ガスの旋廻流を生じさせるミキサー等の構造物が介在していない。添加弁8は、前面7aに向けて尿素水を添加するように設けられている。また、添加弁8はSCR触媒7から距離が短い位置に設けられており、詳しくは、添加弁8の先端(図2の噴孔10)から前面7aまでの距離が例えばSCR触媒7の直径以下となっている。
添加弁8は、ガソリンエンジンの筒内または吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)と同様の構造を有している。すなわち、添加弁8は、図2に示すように、添加弁8の先端側に、略円筒形状に形成されたノズルボディ9と、そのノズルボディ9内に添加弁8の軸線方向に往復移動可能に設けられた棒状のニードル12とを備えている。ノズルボディ9の先端側には、先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内周面11が形成されている。その内周面11の内周縁の内側に形成される空間15を塞ぐ形で、噴孔10が形成された噴孔形成部16を有する。ニードル12の先端部には、先端に近づくにつれて径が小さくなるよう傾斜した傾斜面13が形成されている。ニードル12の側面とノズルボディ9の内面との間の空間14は、尿素水が流通する通路となっている。
また添加弁8は、ニードル12を駆動するソレノイド等から構成された駆動部(図示外)を備えている。駆動部のソレノイドが通電されていないときには、傾斜面13が内周面11に着座することで、尿素水通路14と噴孔10とが遮断されて、噴孔10からの尿素水噴射が停止される。一方、ソレノイドが通電されると、ニードル12が内周面11から離れる方向(図2の上方向)に移動し、この移動により、尿素水通路14が開放されて、尿素水通路14の尿素水が空間15に流通し、噴孔10から尿素水が噴射される。
図1の説明に戻り、排気浄化システム1は、尿素水を貯蔵する尿素水タンク17と、尿素水タンク17と添加弁8の間を繋ぐ配管19と、尿素水タンク17から尿素水を汲み上げて配管19を通じて添加弁8側に吐出するポンプ18と、添加弁8及びポンプ18を駆動制御する制御部20とを備えている。
ポンプ18は、制御部20からの駆動信号により回転駆動される電動式ポンプである。ポンプ18による尿素水の圧送量(ポンプ圧送量)が可変調整できる構成となっており、その圧送量の変更により配管19内の尿素水圧力が変更可能になっている。なお、図1では、配管19の一端が尿素水タンク17に接続されて、その配管19の途中にポンプ18が設けられる構成だが、ポンプ18は、尿素水タンク17内に尿素水に浸漬した状態で配置されるインタンク式ポンプであっても良い。
制御部20は、CPU、ROM、RAM等により構成される周知のマイクロコンピュータである。制御部20には、エンジン回転数を検出する回転数センサ21、ドライバによるアクセル操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ22、SCR触媒7の下流側に設けられて排気ガス中のNOx量(NOx濃度)を検出するNOxセンサ23などから検出信号が逐次入力される。
制御部20は、例えばNOxセンサ23の検出信号(下流側におけるNOx量)に基づいてNOx浄化率を算出して、NOx浄化率に基づいて尿素水添加量を制御する。なお、NOx浄化率X1は、エンジンから排出されるNOx排出量Y1と、SCR触媒7の下流側におけるNOx量Y2とに基づいて算出される(X1=(Y1−Y2)/Y1)。このとき、NOx排出量Y1は、センサ21、22から求まる都度のエンジン運転状態(エンジン回転数、エンジン負荷(燃料噴射量))に基づいてマップや数式により算出される。また、SCR触媒7の下流側におけるNOx量Y2はNOxセンサ23の検出信号により算出される。
なお、尿素水添加量の制御に関し、SCR触媒7のアンモニア吸着量を算出し、そのアンモニア吸着量に基づいて尿素水添加量を制御する構成であっても良い。具体的には、SCR触媒7におけるアンモニア吸着量とアンモニア消費量(アンモニア反応量)との収支に基づいて実際のアンモニア吸着量(実吸着量)を算出するとともに、その実吸着量と目標吸着量との偏差に基づいて尿素水添加量をフィードバック制御する。
添加弁8の駆動に関しては具体的には、制御部20からは添加弁8に対して所定周期の開弁指令パルスが出力され、そのパルス出力に伴い添加弁8の駆動部(ソレノイド部)に駆動電流が流れる。そして、その通電に伴い添加弁8が開弁され、尿素水が添加(噴射)される。このとき、開弁指令パルスの出力周期(又は出力周波数)を可変に調整することで尿素水添加量が増減されるようになっている。また、尿素水添加量を減量する場合、開弁指令パルスの出力周期を大きくする。また、尿素水添加量を増量する場合、開弁指令パルスの出力周期を小さくする。なお、尿素水添加量を減量する場合には、添加弁8の開弁駆動を一定期間で停止させるようにしても良い。また、開弁指令パルスの出力周期を固定として、開弁指令パルスの幅(ディーティ比)を調整することで、尿素水添加量を増減しても良い。
ところで、添加弁8は曲部3に設けられているため、排気ガスの流量が多い場合には、尿素水噴霧は曲部3の曲げ外側に流されやすい。このように、尿素水噴霧が曲部3の一部の内壁側に偏ってしまうと、曲部3の内壁やその下流側の内壁に尿素水が付着したり、付着した尿素水に起因したデポジットが析出したりするおそれがある。また、内壁に付着した尿素水は、SCR触媒7でのNOxとの還元反応に供されず、結果として尿素水が浪費される。
また、SCR触媒7において一様にNOxの還元浄化反応を起こさせるためには、尿素水噴霧を排気通路内において一様に分散させる必要があるが、尿素水噴霧が曲部3の曲げ外側に流れてしまうと、尿素水噴霧の分散一様性が低下する。分散一様性が低下すると、SCR触媒7内の一部に偏って尿素水(アンモニア)が供給されることになり、NOx浄化率が低下する。NOx浄化率の低下を回避するために尿素水添加量を増やすと、SCR触媒7内において部分的にアンモニア供給量が過多となり、その供給過多となったアンモニアがSCR触媒7から放出されるアンモニアスリップが発生してしまい、尿素水が浪費される。
特に、本実施形態では、添加弁8とSCR触媒7との距離が短い(SCR触媒7の直径以下)ので、添加弁8から噴射された尿素水噴霧が、曲部3の曲げ外側に流された場合には、曲げ外側に偏った状態(分散一様性が乱された状態)でSCR触媒7の前面7aに尿素水噴霧が供給されやすい。仮に、添加弁8とSCR触媒7との距離が長い場合には、尿素水噴霧が曲部3の曲げ外側に流されたとしても(分散一様性が乱されたとしても)、曲部3を通過してからSCR触媒7に到達するまでの間に、尿素水噴霧の分散一様性を多少回復できる可能性がある。
以上の問題を抑制するため、制御部20は、排気ガスの流量に応じて、ポンプ18の尿素水吐出圧、すなわち添加弁8に供給される尿素水の圧力を変化させる。つまり、制御部20は、排気ガスの流量に応じてポンプ18の尿素水吐出圧を変化させることで、添加弁8の尿素水噴射圧を変化させる。以下、排気ガスの流量に応じて尿素水の圧力をどのように変化させるかについて説明する。
ここで、図4は、種々のガス流速(5m/s、10m/s、20m/s)毎に、添加弁8から噴射される尿素水噴霧の粒径と、尿素水噴霧の移動量との関係の実験結果を示している。図4の実験結果は、図3に示す実験により得られた結果である。具体的には、75mm径の角パイプ状の通路(角型ガス通路)の外周壁に、図1の添加弁8と同様の構造の添加弁を配置し、その添加弁から噴射された尿素水噴霧の到達位置が、ガス流の有無で、ガスの流れ方向にどれくらい変化するかを計測した。このとき、ガス流速及び噴霧の粒径を種々変化させて、ガス流速及び粒径ごとに、噴霧の到達位置変化(図4の縦軸の移動量)を計測した。なお、後述する図5に示すように、添加弁の噴射圧を変えることで噴霧粒径を変化させている。
図4に示すように、ガス流速が大きいほど噴霧の移動量が大きくなる。このことは、図1の構成において、ガス流速(排気ガスの流量)が大きくなると、尿素水噴霧が曲部3の曲げ外側に流されやすいことを示している。また、図4の結果では、いずれのガス流速においても、噴霧の粒径が大きいほど移動量が小さくなっている。このことは、粒径が大きいほど、噴霧が排気ガスに流されにくくなり、噴霧の貫徹力が増すことを示している。
また、図5に示すように、添加弁8の噴射圧(添加弁8に供給される尿素水の圧力)と尿素水噴霧の粒径とには相関があり、具体的には、噴射圧が大きいほど噴霧粒径が小さくなる。これは、噴射圧が大きいと、噴孔10(図2参照)における噴霧速度(噴霧初速)が大きいことを示し、噴霧初速が大きいと噴霧と排気ガスとの衝突力が大きくなり、結果、尿素水の液滴が細かく分断されやすいためである。
制御部20は、排気ガスの流量が多い場合には、噴射圧を低くすることで添加弁8から噴射される尿素水噴霧の粒径を大きくし(図5参照)、粒径を大きくすることで噴霧の貫徹力を増して(図4参照)噴霧が排気ガスに流されにくいように制御する。このことを言い換えると、制御部20は、排気ガスの流量が少ない場合には、噴射圧を高くすることで添加弁8から噴射される尿素水噴霧の粒径を小さくする。
具体的には、制御部20は、先ず、排気ガスの流量を取得する。具体的には、排気ガスの流量はエンジンの運転状態(エンジン回転数、エンジン負荷)に相関する。例えば、一般的にエンジン回転数やエンジン負荷が大きいほど排気ガスの流量が多くなる。また、排気系(排気通路2)から吸気系(吸気通路)に排気ガスの一部を還流するEGR装置が備えられている場合には、エンジン筒内に吸入するガス量のうちEGRガス量が占める割合であるEGR率が大きいほど、曲部3に流れる排気ガスの流量が少なくなる。
よって、例えば、エンジン回転数、エンジン負荷及びEGR率と、排気ガスの流量との関係(マップ)を予め調べて、それを制御部20内のメモリに記憶しておく。そして、現在のエンジン回転数、エンジン負荷及びEGR率を取得して、取得したエンジン回転数、エンジン負荷及びEGR率に対応する排気ガスの流量を、メモリに記憶されたマップから算出する。このとき、エンジン回転数は回転数センサ21(図1参照)から取得できる。エンジン負荷は、アクセルセンサ22(図1参照)が検出したアクセル操作量に基づいて制御部20自身が設定した燃料噴射量の指令値とすることができる。また、EGR率は、エンジン運転状態(エンジン回転数、エンジン負荷)に基づいて設定されるので、エンジン運転状態とEGR率との関係(マップ)をメモリに記憶しておき、そのマップに基づいて今回のEGR率を取得できる。また、EGRガス量を調整するバルブの開度に基づいてEGR率を算出しても良い。
なお、排気通路2に流量センサを設けて、その流量センサの出力に基づいて排気ガスの流量を取得しても良い。
制御部20は、排気ガスの流量を取得した後、その排気ガスの流量に応じた圧力で添加弁8に尿素水が供給されるように、ポンプ18の尿素水吐出圧を調整する。このとき、排気ガス流量Aに応じて尿素水圧力P(ポンプ18の尿素水吐出圧)をどのように調整するかは、例えば、図6のようにしても良いし、図7のようにしても良い。
図6では、排気ガス流量Aが多くなるにしたがって尿素水圧力(ポンプ18の尿素水吐出圧)を次第に(連続的に)小さくする。また、図7の方法は、所定の排気ガス流量A1を境にして、尿素水圧力Pを2段階に切り替える方法である。すなわち、図7では、排気ガス流量Aが所定の閾値A1以下の場合には、一定の尿素水圧力P1とし、排気ガス流量Aが閾値A1より大きい場合には、尿素水圧力P1より低い一定の尿素水圧力P2とする。
なお、図7では、一つの閾値A1を設定することで尿素水圧力を2段階に変更する方法だが、複数の排気ガス流量の閾値を設定して、3段階以上に尿素水圧力を変更するようにしても良い。
ポンプ18の尿素水吐出圧の調整に関し、制御部20は、例えばポンプ18の回転数を調整することで、尿素水吐出圧を調整する。例えば、ポンプ18の回転数を上げると、尿素水吐出圧を上げることができる。また、制御部20は、ポンプ吐出圧(添加弁8の噴射圧)を変更した場合であっても、添加弁8から噴射される尿素水量が目標値から変わらないように、添加弁8の開弁指令パルスの出力周期やディーティ比を適宜変更する。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。本実施形態によれば、排気ガスの流量が多い場合には、添加弁8に供給する尿素水圧力を低くして、添加弁8の尿素水噴射圧を低くするので、尿素水噴霧の粒径を大きくでき、尿素水噴霧が曲部3の曲げ外側に流されてしまうのを抑制できる。これにより、曲げ外側の内壁やその下流側の内壁に尿素水が付着したり、内壁にデポジットが析出したりするのを抑制でき、尿素水の浪費を抑制できる。また、尿素水噴霧の分散一様性を向上でき、分散一様性が低下することによるNOx浄化率の低下や、アンモニアスリップの発生を抑制できる。
また、排気ガスの流量が少ない場合には、多い場合に比べて、添加弁8に供給する尿素水圧力を高くして、尿素水噴霧の粒径を小さくするので、尿素水噴霧を微粒化(蒸発)しやすくでき、尿素水噴霧を排気通路の広い範囲に分散させることができる。つまり、尿素水噴霧の分散一様性を向上できる。このとき、排気ガスの流量が少ないので、尿素水噴霧の粒径を小さくしたとしても、排気ガスにより尿素水噴霧が曲部3の曲げ外側に流されてしまうのを抑制できる。
また、本実施形態では、添加弁8とSCR触媒7との距離が、SCR触媒7の直径以下となっているので、排気浄化システムの構成をコンパクトにすることができる。
このように、添加弁8が曲部3に設けられ、さらに、添加弁8とSCR触媒7との距離が短い場合に、排気ガスの流量に応じてSCR触媒7に供給される尿素水(アンモニア)の分散一様性が低下することがあるので、排気ガス流量に応じて噴射圧を変更する構成を採用するとその分散一様性の低下を抑制でき好適である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々の変更が可能である。例えば上記実施形態では、排気通路の曲部に添加弁を設けた例を説明したが、図8に示すように、排気通路の直線状に延びた部分(以下、直管部という)に添加弁を設けても良い。なお、図8では、図1の構成と同様の構成には同一の符号を付している。図8の例では、添加弁8は、SCR触媒7の排気上流側の直管部24の外周壁において、SCR触媒7の前面7a側に向くように外周壁の法線方向に対して斜めに傾いている。つまり、添加弁8は、前面7aに向けて尿素水を噴射するように設けられる。このとき、排気ガスの流れ方向に対して、添加弁8の尿素水噴射方向が斜めになっているので、排気ガスの流量が多くなると、尿素水噴霧の供給位置が、図8の太点線25の位置から、添加弁8が設けられた外周壁側に寄った細点線26の位置に変わってしまい、前面7aの一部に偏って尿素水噴霧が供給されてしまう。特に、添加弁8の先端(噴孔)から、前面7a(前面7aのうち添加弁8に最も近い部分)までの距離が短い(例えばSCR触媒7の直径以下)場合に、排気ガスの流量の影響で尿素水噴霧の供給に偏りが生じやすくなる。
これを抑制するため、上記実施形態のように、排気ガスの流量が多い場合には、添加弁8の噴射圧を低くすることで、尿素水噴霧の粒径を大きくでき、排気ガスに流されにくくできる。
また、本発明を尿素SCRシステム以外で具体化することも可能である。例えば、アンモニア水を排気通路に直接添加するシステム、アンモニア以外の還元剤(HC等)を用いるシステムなどにおいても具体化することも可能である。
1 排気浄化システム
2、24 排気通路
7 SCR触媒(NOx触媒)
8 添加弁
18 ポンプ(加圧手段)
20 制御部(内燃機関の排気浄化装置、取得手段、制御手段)

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路(2、24)に設けられ還元剤により排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するNOx触媒(7)と、
    前記NOx触媒の排気上流側に液状の還元剤を添加する添加弁(8)と、
    前記添加弁に供給される還元剤を加圧する加圧手段(18)とを備える排気浄化システム(1)に適用され、
    排気ガスの流量を取得する取得手段(20)と、
    前記取得手段が取得した排気ガスの流量が多くなると還元剤の圧力を低くし、排気ガスの流量が少なくなると還元剤の圧力を高くするよう前記加圧手段を制御する制御手段(20)と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置(20)。
  2. 前記排気通路は前記NOx触媒よりも排気上流側に曲部(3)を有し、
    前記添加弁は前記曲部の曲げ外側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記添加弁の先端から前記NOx触媒の排気上流側の端面(7a)までの距離が、前記NOx触媒の直径以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
JP2016000952A 2016-01-06 2016-01-06 内燃機関の排気浄化装置 Active JP6685728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016000952A JP6685728B2 (ja) 2016-01-06 2016-01-06 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016000952A JP6685728B2 (ja) 2016-01-06 2016-01-06 内燃機関の排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017122391A true JP2017122391A (ja) 2017-07-13
JP6685728B2 JP6685728B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=59306182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016000952A Active JP6685728B2 (ja) 2016-01-06 2016-01-06 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6685728B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019190415A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 いすゞ自動車株式会社 排気浄化装置および車両
WO2020137750A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
WO2020137739A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの排気浄化システム
JP2020109289A (ja) * 2018-12-28 2020-07-16 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
CN114718708A (zh) * 2022-03-10 2022-07-08 联合汽车电子有限公司 催化器最优转化窗口的修正方法、装置和存储介质

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001059417A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2009091976A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Denso Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2009097476A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Denso Corp 還元剤の噴射制御装置
JP2010053807A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Bosch Corp 還元剤供給制御装置及び内燃機関の排気浄化装置
JP2012189048A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Toyota Industries Corp 排気ガス浄化装置
JP2013036332A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2015121199A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 トヨタ自動車株式会社 車載内燃機関の排気浄化装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001059417A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2009091976A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Denso Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2009097476A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Denso Corp 還元剤の噴射制御装置
JP2010053807A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Bosch Corp 還元剤供給制御装置及び内燃機関の排気浄化装置
JP2012189048A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Toyota Industries Corp 排気ガス浄化装置
JP2013036332A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2015121199A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 トヨタ自動車株式会社 車載内燃機関の排気浄化装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019190415A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 いすゞ自動車株式会社 排気浄化装置および車両
WO2020137750A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
WO2020137739A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社デンソー エンジンの排気浄化システム
JP2020106011A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 株式会社デンソー エンジンの排気浄化システム
JP2020109289A (ja) * 2018-12-28 2020-07-16 株式会社デンソー エンジンの触媒反応システム
CN114718708A (zh) * 2022-03-10 2022-07-08 联合汽车电子有限公司 催化器最优转化窗口的修正方法、装置和存储介质
CN114718708B (zh) * 2022-03-10 2023-08-08 联合汽车电子有限公司 催化器最优转化窗口的修正方法、装置和存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP6685728B2 (ja) 2020-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6685728B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4888171B2 (ja) 排気浄化装置
JP4558816B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008151087A (ja) 排気浄化装置
JP6167031B2 (ja) 排気ガス浄化装置
JP2009085050A (ja) 添加剤噴射弁、添加剤噴射装置、及び排気浄化システム
JP2013072392A (ja) 異物除去方法及び選択還元触媒システム
EP3150816B1 (en) A method for injecting reductant into an exhaust gas of a power system using an oscillating supply pressures
JP2009257234A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP2977578B1 (en) Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2015507125A (ja) 配量装置の作動方法
EP3150812A1 (en) A method for injecting reductant into an exhaust gas of a power system
EP2927445A1 (en) Exhaust purification system for internal combustion engine
CN104838102A (zh) 内燃机的排气净化系统
JP2014218973A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP2905443A1 (en) Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
JP2010053807A (ja) 還元剤供給制御装置及び内燃機関の排気浄化装置
JP2016183573A (ja) 排気浄化装置
JP2016037903A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6379057B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2017129021A (ja) 内燃機関の排気浄化装置、気流制御部材
JP2015110928A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2016109004A (ja) 排気ガス浄化装置
JP2016079960A (ja) 排気ガス浄化装置
JP6574707B2 (ja) 添加制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6685728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250