JP2016109004A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Yasuhiro Horiuchi
康弘 堀内
由晴 野々山
Yoshiharu Nonoyama
由晴 野々山
和久 濱邊
Kazuhisa Hamabe
和久 濱邊
慎也 浅浦
Shinya Asaura
慎也 浅浦
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【課題】旋廻流型通路内に噴射された還元剤を、一様に分散させて還元触媒に供給することができる排気ガス浄化装置を提供する。【解決手段】SCRF(還元触媒)の上流に形成されたスパイラルミキサー31(旋廻流型通路)は、外筒32とボス33とボス33回りに螺旋状に傾斜した傾斜面で構成された旋回流板34とを備える。スパイラルミキサー31内には、旋廻流板34から起立するように、噴射弁6から噴射された尿素水(還元剤)を衝突させる衝突板35が配置される。衝突板35は、一方の板面353がスパイラルミキサー31の内側かつ噴射弁6に向くように配置される。衝突板35の上流端351の、スパイラルミキサー31の中心Oからの距離R1が、衝突板35の下流端352の中心Oからの距離R2よりも大きくなるように、衝突板35は配置される。距離R2は外筒32の半径Rmの略1/2倍に設定され、距離R1は半径Rmに近い値に設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、排気ガス浄化装置に関し、詳細には内燃機関の排気通路に配置された還元触媒により排気ガス中の有害成分を還元浄化する排気ガス浄化装置に関する。
内燃機関の排気浄化システムの一つに尿素SCRシステムが知られている。その尿素SCRシステムでは排気通路に排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するための還元触媒(SCR触媒、NOx選択還元触媒、SCRF)が設けられる。その還元触媒の上流には、排気ガス中に還元剤としての尿素水を排気通路に噴射する噴射弁が設けられる。そして、還元触媒において、尿素水から生成されたアンモニアでNOxを窒素と水とに分解する還元反応が行われる。
還元触媒でNOxの還元浄化を効果的に行うためには、噴射弁から噴射された液状の還元剤を微粒化して排気ガス中に広い範囲で分散させる必要がある。そこで、従来では、尿素水を効率よく分散(微粒化、蒸発)させるために、還元触媒の前段(上流)の排気通路を旋回流型通路とした技術の提案がある(特許文献1参照)。この特許文献1の技術では、旋回流型通路内に尿素水が噴射され、噴射された尿素水及び排気ガスは旋回流型通路を旋回流で通過するので、尿素水及び排気ガスが還元触媒に到達するまでの距離、つまり尿素水の分散距離をかせぐことができる。
米国特許出願公開第2012/0216513号明細書
しかしながら、噴射弁から旋廻流型通路内に供給された還元剤は、排気ガスの旋廻流に作用する遠心力により、旋廻流型通路の外周側に集中し、還元触媒の上流面に一様に分散せずに外周部に偏って分布する。その結果、エミッション量の変化に応じて還元触媒に供給すべき還元剤量の供給精度が大幅に悪化する。還元剤量の供給精度が悪化すると、例えば還元触媒のある部分では排気ガス量に対して還元剤量が過少の状態となってしまい、この場合には、エミッション(NOx)を効果的に浄化できない。また、例えば還元触媒のある部分では排気ガス量に対して還元剤量が過多の状態になってしまい、この場合には、エミッションの浄化に寄与しない分の還元剤が還元触媒の下流に放出されるスリップが発生してしまう。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、旋廻流型通路内に噴射された還元剤を、一様に分散させて還元触媒に供給することができる(分散一様性を向上できる)排気ガス浄化装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の排気ガス浄化装置は、内燃機関の排気通路に配置された還元触媒と、
前記還元触媒の上流側にあって、旋廻流で排気ガスが通過するように構成された旋廻流型通路と、
前記旋廻流型通路の外筒に取り付けられ、前記還元触媒において排気ガス中の有害物質の還元反応を行わせるための還元剤を前記旋廻流型通路内に噴射する噴射弁と、
前記旋廻流型通路内において一方の板面が前記旋廻流型通路の内側かつ前記噴射弁に向くように配置され、前記噴射弁から噴射された前記還元剤を前記一方の板面に衝突させる衝突板とを備え、
前記衝突板の端部のうち旋廻流の方向の上流側に位置する端部を上流端、旋廻流の方向の下流側に位置する端部を下流端として、
前記衝突板は、前記上流端の前記外筒の中心からの距離である上流端距離が、前記下流端の前記中心からの距離である下流端距離よりも大きくなるように配置されたことを特徴とする。
本発明によれば、旋廻流型通路内に衝突板が設置されているので、噴射弁から噴射された還元剤をその衝突板に衝突させることにより、還元剤の液滴を微粒化や蒸発させることができ、還元剤を排気ガスの広範囲に分散させることができる。また、衝突板は、衝突板の上流端距離が下流端距離よりも大きくなるように配置される。つまり、衝突板は、旋廻流の下流にいくにしたがって旋廻流型通路の内側に向かうように配置される。これにより、その衝突板に沿って排気ガス及び還元剤を旋廻流型通路の内側(外筒の中心側)に案内することができる。よって、還元剤が旋廻流型通路の外周側に集中してしまうのを抑制でき、還元剤を一様に分散させて還元触媒に供給することができる(分散一様性を向上できる)。
第1実施形態の排気浄化システムの側面断面図である。 図1のII−II線でスパイラルミキサーを切ったときの断面を上流側から見た図である。 衝突板を外筒と略並行して配置した場合における尿素水の濃度分布を示した図である。 第2実施形態におけるスパイラルミキサーの断面図である。 第3実施形態の排気浄化システムの側面断面図である。 図5のVI−VI線でスパイラルミキサーを切ったときの断面を上流側から見た図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、車両に搭載された排気浄化システム1(本発明の「排気ガス浄化装置」に相当)の側面断面図を示している。先ず、排気浄化システム1の構成を説明する。排気浄化システム1は、内燃機関としてのディーゼルエンジン2(以下、単にエンジンという)から排出される排気ガスを浄化するシステムである。詳細には、排気浄化システム1は、排気ガス中のNOxを浄化する尿素SCRシステムを含む形で構成されている。その排気浄化システム1では、エンジン2に円筒状の排気通路3が接続されており、エンジン2から排出された排気ガスはその排気通路3を流れて車両外に排出されるようになっている。
排気通路3には、排気ガス中の有害成分の一つであるHCやCOを酸化浄化する酸化触媒4(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)が配置されている。酸化触媒4は、例えば、ウォールスルータイプのセラミック製ハニカムや金属製のメッシュなどに、HC、COの酸化反応を促進させる触媒成分(例えば、Pt(白金)やPd(パラジウム)など)を担持した構造となっている。
酸化触媒4の活性は温度による依存性が高く、低温ではほとんど酸化作用はない。そのため、エンジン2の始動後に早めに酸化触媒4を暖めてHCやCOの酸化浄化を促進するために、酸化触媒4は後述するSCRF5よりも上流(エンジン2に近い側)に配置されている。また、酸化触媒4は、酸化反応により排気ガスを昇温して、昇温した排気ガスによりSCRF5に堆積した粒子状物質(PM、すす)を燃焼除去する役割も担っている。
酸化触媒4の下流の排気通路3には、排気ガス中のNOxを選択的に還元浄化するSCRF(Selective Catalytic Reduction Filter)5が配置されている。SCRF5は、NOxのSCR(選択触媒還元)を促進する触媒成分(SCR触媒)を含有するとともに、排気ガス中の粒子状物質を捕獲する機能も有している。SCRF5は、例えば、ウォールスルータイプのセラミック製ハニカムに触媒成分を担持した構造となっている。排気ガスは、SCRF5の多孔性の隔壁を通過しながら下流に流れ、その間に排気ガス中の粒子状物質がSCRF5に捕集される。
SCRF5に含有されている触媒成分は、尿素水から生成されたアンモニア(NH3)とNOxとの還元反応として例えば下記式1、式2、式3の還元反応を促進させるものであり、例えばバナジウム、モリブデン、タングステン等の卑金属酸化物である。このように、排気ガスがSCRF5を通過する間に、NOxは例えば下記式1、式2、式3により水や窒素に分解(浄化)する。なお、SCRF5に代えて、通常のSCR触媒、すなわち粒子状物質の捕集機能を有せず、NOxの還元浄化のみを行うタイプの触媒を採用しても良い。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O ・・・(式1)
6NO2+8NH3→7N2+3H2O ・・・(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O ・・・(式3)
なお、SCRF5は無尽蔵にアンモニアを貯蔵できるわけではなく、SCRF5に貯蔵できるアンモニアの最大貯蔵量は、SCRF5の温度(触媒温度)によって変化する。触媒温度が急激に下がった場合や、SCRF5にアンモニア(尿素水)が過剰供給された場合には、SCRF5からアンモニアが放出されるアンモニアスリップという現象が発生する。そのため、SCRF5の下流の排気通路には、SCRF5から放出されたアンモニアを浄化するための酸化触媒が設けられることがある。
酸化触媒4とSCRF5の間の排気通路31は、排気ガスを旋回流で通過させる、つまり旋回流を生じさせる旋回流型通路に構成されている。以下では、旋回流型通路をスパイラルミキサーという。スパイラルミキサー31の長さ、つまり酸化触媒4とSCRF5の間の長さは、例えば50mm〜100mm程度となっている。スパイラルミキサー31は、後述する噴射弁6から噴射された尿素水(尿素水噴霧)を排気ガス中に分散させて、尿素水と排気ガスとの混じりを良くするための通路である。
そのスパイラルミキサー31は、該スパイラルミキサー31の外周壁を構成する円筒状の外筒32と、その外筒32の中心軸線L1付近に配置されてその中心軸線L1と同等の方向に伸びた棒状のボス33と、外筒32及びボス33に溶接接続された旋回流板34とを備えている。本実施形態では、ボス33は、正面視円状であり、ボス33の中心軸線L2と外筒32の中心軸線L1とが一致する位置に配置されているが、中心軸線L2が中心軸線L1からずれた位置に配置されたとしても良い。
旋廻流板34は、排気ガスの流れを旋廻流に変更する機能を有した板である。詳細には、旋廻流板34は、旋廻流板34の外縁が外筒32の内側の面に接続し、内縁がボス33の正面視円状の側面に接続して、ボス33の側面回りに螺旋状に傾斜した傾斜面で構成された板である。つまり、旋廻流板34の外縁が描く線は外筒32が伸びた方向に螺旋状に推移し、旋廻流板34の内縁が描く線はボス33が伸びた方向に螺旋状に推移する。なお、本実施形態では、旋廻流板34は、排気ガスの旋回流が上流側(後述する図2の方向)から見て右回り(時計回り)に発生するように、旋廻流板34の傾斜面が調整されている。ただし、上流側から見て、左回り(反時計回り)の旋回流を発生させるスパイラルミキサー(旋廻流板)を採用しても良い。
図2は、図1のII−II線でスパイラルミキサー31を切ったときの断面を矢視方向(上流側)から見たときの図である。図1のII−II線は、スパイラルミキサー31の入口領域(旋廻流板34より上流領域)の位置において軸線L1に直交する線である。旋廻流板34は、ボス33回りに一回転分(360°分)の傾斜面から構成されている。すなわち、図2において外筒32の円周を、ボス33を中心としたアナログ時計の時間としてあらわしたときに、旋廻流板34は、図2の略7時半方向に位置する旋廻流板34の板縁341(実線)で螺旋が開始した後、同じく略7時半方向に位置する板縁342(破線)(板縁341の下流に位置する板縁)まで、ボス33を中心に時計回りに螺旋状に回転している。なお、一回転以外の回転分(一回転未満の回転分や、一回転以上の回転分)の旋廻流板を採用しても良い。
また、螺旋開始を示す板縁341と螺旋終了を示す板縁342の間(厳密には板縁341、342、外筒32及びボス33の間)で開口(旋廻流板の出口)が形成されている。その開口は、旋廻流板34の傾斜面に沿って流れた旋廻流の出口となる部分であり、旋廻流の方向に開いている。開口を通過した旋廻流の排気ガス及び尿素水が、SCRF5に供給される。
図1、図2に示すように、スパイラルミキサー31には、噴射弁6から噴射された尿素水を衝突させるための衝突板35が設けられている。その衝突板35は、図2に示すように、旋廻流の流れが強くなる旋廻流板34の出口付近の領域(螺旋終了を示す板縁342の手前領域)において、一方の板面353(衝突面)が、スパイラルミキサー31の内側(ボス33の側)かつ噴射弁6に向くように配置されている。衝突板35と噴射弁6の間に、スパイラルミキサー31の内側(ボス33)が位置している。
詳しくは、衝突板35は、旋廻流板34の出口の手前(図2では、時計方向におけるおよそ4時から7時半までの範囲)に位置する旋廻流板34の板面から起立する形で配置されている(図1、図2参照)。本実施形態では、衝突板35と軸線L1とは平行になっている。また、衝突板35は、図2の方向から見ると、旋廻流の方向(旋廻流板34の螺旋方向)に沿って湾曲した形状に形成される。さらに、衝突板35は、正面方向から見ると(噴射弁6の側から見ると)、略長方形状(台形に近い長方形状)に形成される。また、衝突板35は、図1に示すように、旋廻流板34よりも上流(軸線L1が伸びた方向における上流)に及ぶ形で配置されている。衝突板35の端部を形成する4辺のうち軸線L1が伸びた方向における下流側に位置する1辺が、旋廻流板34に溶接等で接続されている。なお、衝突板35と旋回流板34とは、一体に成型されても良い。
旋廻流板34の配置についてさらに詳しく説明すると、旋廻流板34の端部(4辺)のうち、旋廻流の方向における上流側に位置する端部(1辺)を上流端351、旋廻流の方向における下流側に位置する端部(1辺)を下流端352として、上流端351の、スパイラルミキサー31の中心O(外筒32の中心、ボス33の中心)からの距離R1(上流端距離)が、下流端352の中心Oからの距離R2よりも大きくなっている(図2参照)。つまり、衝突板35は、旋廻流の方向における上流から下流にいくにしたがって次第に中心Oに近づくように配置される。
このとき、上流端距離R1は、外筒32の半径Rmに近い値とするのが好ましい。つまり、上流端351は外筒32に近い位置に配置されるのが好ましい。そうすることで、衝突板35の面積をある程度大きくでき、噴射弁6から噴射された尿素水噴霧を微粒化しやすくできる。また、下流端距離R2は、半径Rmの略1/2倍(0.4倍〜0.6倍)とするのが好ましい。そうすることで、衝突板35を通過した排気ガス及び尿素水を、スパイラルミキサー31の外周側と内側とに均一に分散させることができる。下流端距離R2が半径Rmの略1/2倍より大きい(半径Rmの0.6倍より大きい)とすると、衝突板35を通過した排気ガス及び尿素水はスパイラルミキサー31の外周側に偏ってしまう。反対に、下流端距離R2が半径Rmの略1/2倍より小さい(半径Rmの0.4倍より小さい)とすると、衝突板35を通過した排気ガス及び尿素水はスパイラルミキサー31の内側に偏ってしまう。ただし、上流端距離R1が下流端距離R2より大きいという条件を満たしていれば、下流端距離R2が半径Rmの略1/2倍以外であったとしても、衝突板を外筒に略並行に設ける構成(後述の図3の構成)に比べて、尿素水の分散一様性を向上できる。つまり、下流端距離R2は半径Rmの略1/2倍以外でも良い。
衝突板35の大きさは、スパイラルミキサー31内に尿素水が滞留するのを抑制することと、排気ガスの流れが阻害されるのを抑制することの両方を考慮して設定するのが好ましい。すなわち、衝突板35が大きいほど、噴射弁6から噴射された尿素水を衝突板35に衝突させやくなり、衝突板35から尿素水への熱伝達量が大きくなるので、尿素水を微粒化して分散しやくできる。一方で、衝突板35が大きすぎると、衝突板35の存在により排気ガスが流れにくくなるので、エネルギー損失(圧損)が大きくなる。
衝突板35を含むスパイラルミキサー31の各部材は、排気ガスや尿素水による腐食を防止するために耐腐食性のある金属(例えばステンレス)で形成されている。
スパイラルミキサー31の外周壁、つまり外筒32には、スパイラルミキサー31内に尿素水(還元剤)を噴射する噴射弁6が配置されている。具体的には、噴射弁6は、酸化触媒4とSCRF5との間に設けられ、スパイラルミキサー31の入口領域、つまり旋廻流板34の手前側(上流側)において外筒32に取り付けられている。詳しくは、噴射弁6は、外筒32が伸びた方向に直交する方向に、かつ、噴射弁6の軸線L3(ノズル中心線)が、衝突板35の中心付近に向くように(衝突板35に向けて尿素水を噴射するように)、取り付けられている。噴射弁6が配置される外筒32の部分には開口63(図1参照)が形成されており、その開口63に合わさる形で筒状部62(図2参照)が配置されている。その筒状部62の一端が開口63に繋がり、他端が外筒32の外側に位置している。外筒32の外側に位置する筒状部62の端部には、その端部から筒状部62の径方向に突出したフランジ部64が接続されている。噴射弁6はそのフランジ部64にボルトにより取り付けられている。
噴射弁6は、尿素水を霧状に噴射させるためのノズル61(図2参照)を備えている。ノズル61の先端には尿素水の噴射口となる噴孔が形成されている。その先端が筒状部62内に位置する形で噴射弁6が設けられている。このように、噴射弁6は筒状部62を介してスパイラルミキサー31の主配管である外筒32に接続されているので、スパイラルミキサー31内を流れる排気ガスの主流(高温の排気ガス流)から距離をあけて噴射弁6(ノズル61)を配置できる。これによって、噴射弁6が高温になりすぎて故障するのを防止できる。
噴射弁6は、ガソリンエンジンの筒内または吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)と同様の構造を有している。すなわち、噴射弁6は、電磁ソレノイド等からなる駆動部と、尿素水を流通させる尿素水通路やノズル61を開閉するためのニードルを有する弁本部とを備えた電磁式開閉弁として構成されている。そして、電磁ソレノイドが通電されると、その通電に伴いニードルが開弁方向に移動し、そのニードルの移動に伴いノズル先端に形成された噴孔から尿素水が噴射される。
また、排気浄化システム1には、尿素水を貯蔵する尿素水タンク(図示外)、尿素水タンクと噴射弁6の間を繋ぐ配管(図示外)、尿素水タンクから尿素水を汲み上げて配管を通じて噴射弁6側に吐出するポンプ(図示外)、配管内の尿素水の圧力を所定圧力となるように調整するレギュレータ(図示外)、噴射弁6を駆動制御する制御回路(図示外)等が設けられている。その制御回路は、噴射弁6を間欠駆動して、エンジン2の運転状態に応じた尿素水量、言い換えるとエンジン2から排出されるNOx量に応じた尿素水量を噴射弁6で噴射させる。
以上が排気浄化システム1の構成である。次に、排気浄化システム1の作用を説明する。噴射弁6を制御する制御回路はエンジン2の運転状態に応じた量の尿素水を噴射弁6に噴射させる。噴射弁6からスパイラルミキサー31内に噴射された尿素水噴霧65(図2参照)の大部分は衝突板35の内側に向いた衝突面353に衝突する。衝突板35(衝突面353)に衝突した尿素水噴霧は、排気ガスや衝突板35から熱をもらって速やかに蒸発(微粒化)する。
衝突板35に衝突し微粒化した尿素水噴霧は、スパイラルミキサー31内の広い範囲に満遍なく散らばって、排気ガスとともに旋回流板34に囲まれたスパイラル状の通路を通過する。このとき、衝突板35は、旋廻流の方向に沿って湾曲しているので、その衝突板35で、排気ガス及び尿素水噴霧を旋廻流の方向に案内することができる。言い換えると、衝突板35の存在で、排気ガス及び尿素水噴霧の流れが阻害されてしまうのを抑制できる(圧損を低減できる)。さらに、衝突板35は、上流端距離R1が下流端距離R2よりも大きくなるように配置されているので、排気ガス及び尿素水噴霧を旋廻流の方向に流しつつ、スパイラルミキサー31の内側に向けることができる。つまり、排気ガス及び尿素水噴霧を、スパイラルミキサー31の外周に集中してしまうのを抑制でき、スパイラルミキサー31の外周と内側とに一様に(均一に)分散させることができる。
スパイラルミキサー31内に一様に分散した排気ガス及び尿素水噴霧がSCRF5の上流側表面51(図1参照)の各部に一様に分散して到達する。なお、尿素水は、SCRF5の内部で又はSCRF5に到達する前に、加水分解によりアンモニア(NH3)に変換される。そして、SCRF5にて、アンモニアとNOxとが反応して、NOxが還元浄化される。
これに対して、図3は、本発明の比較例として、衝突板が外筒32に近い位置において外筒32と略並行して配置した場合、つまり衝突板の上流端距離R1と下流端距離R2とが略等しい場合における、外筒32内の尿素水の濃度分布を示している。図3は、SCRF5(図1参照)の上流側表面51からスパイラルミキサー310を見たときの濃度分布を示している。また、図3において、符号「9」の部材は、外筒32と略並行して配置された衝突板を示している。また、図3のスパイラルミキサー310の構成は、衝突板9以外は図1、図2に示すスパイラルミキサー31と同じであり、図3において、スパイラルミキサー31と同じ部材には同一符号を付している。また、図3において、色が濃い部分ほど、尿素水の濃度が高いことを示している。
図3に示すように、衝突板9を外筒32と略並行して配置した場合には、旋廻流の遠心力によって、尿素水がスパイラルミキサー31の外周に偏ってしまう。
以上説明したように、本実施形態によれば、衝突板の上流端距離が下流端距離よりも大きくなるようにしているので、尿素水をスパイラルミキサー内に一様に分散でき、SCRFへの尿素水の供給精度を向上できる。これにより、エンジンの状態に応じて変化するエミッション(NOx)を効果的に浄化できるとともに、SCRFから浄化に寄与しないアンモニアが放出されるアンモニアスリップを抑制できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を上記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。図4は、本実施形態におけるスパイラルミキサー36の断面図を示している。図4は、図2と同じ方向(図1のII−II線の矢視方向)から見たときの断面図である。図4において、第1実施形態と同じ構成には同一符号を付している。
図4のスパイラルミキサー36では、衝突板37が第1実施形態の衝突板35と異なっており、それ以外は第1実施形態の構成と同じである。本実施形態の衝突板37は、第1実施形態と同様に、旋廻流板34から起立するように配置されるとともに、衝突板37の上流端371の、スパイラルミキサー36の中心からの距離R1(上流端距離)が、下流端372の中心からの距離R2(下流端距離)よりも大きくなるように、配置されている。
一方、衝突板37には、上流端371と下流端372の間の位置に曲げ段部373(段差部)が形成されている。その曲げ段部373は、曲げ段部373より上流側(旋廻流の方向における上流側)の衝突板37の部分375(上流部)から見て、スパイラルミキサー36の外周側(外筒32側)に曲がるように形成されている。別の言い方をすると、曲げ段部373は、曲げ段部373より下流側(旋廻流の方向における下流側)の衝突板37の部分376(下流部)から見て、スパイラルミキサー36の内側(ボス33側)に曲がるように形成されている。この曲げ段部373には、曲げ段部373を貫通する1又は複数の孔374が形成されている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られることに加えて、上流部375の外側をまわってきた排気ガスを、曲げ段部373の孔374を通して、衝突板37の内側(下流部376の内側)に流すことができる。これによって、排気ガス及び尿素水が、スパイラルミキサー36の外周に偏ってしまうのをより一層抑制できる。つまり、尿素水の分散一様性をより一層向上できる。また、衝突板37に孔374が形成されることで、衝突板37の存在による圧損を低減できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図5は、本実施形態の排気浄化システム10の側面断面図を示している。なお、図5において、図1の排気浄化システム1と同じ構成には同一符号を付している。
本実施形態の排気浄化システム10は、図1の排気浄化システム1とスパイラルミキサー内の構成が異なっており、それ以外は図1の構成と同じである。詳しくは、図5のスパイラルミキサー38は、補助ガイド板39(本発明のガイド板に相当)を備える点で図1のスパイラルミキサー31と異なっており、それ以外はスパイラルミキサー31の構成と同じである。
図6は、図5のVI−VI線でスパイラルミキサー38を切ったときの断面を矢視方向(上流側)から見たときの図である。図6に示すように、補助ガイド板39は、旋廻流板34の螺旋終了を示す板縁342(旋廻流板34の出口)よりも、旋廻流の方向における下流の位置に配置されている。詳しくは、補助ガイド板39は、旋廻流板34のうち、旋廻流板34の螺旋開始を示す板縁341からの一部における裏面(SCRF5側に向いた面)から、SCRF5の側に起立する形で配置されている。
図5に示すように、補助ガイド板39は、正面視で略長方形状(台形に近い長方形状)に形成される。図5の方向から見て、補助ガイド板39の4辺のうちの2辺391、392は、外筒32が伸びた方向と略平行の直線形状であり、残りの2辺393、394は、外筒32が伸びた方向に略直交する方向、つまり軸線L1に平行に伸びている。詳しくは、2辺393、394は、図6の方向から見ると、旋廻流の方向に沿って湾曲した形状に形成されている。なお、補助ガイド板39の辺394が旋廻流板34の裏面に溶接等で接続されている。
また、図6の方向から見て、旋廻流の方向における上流側に位置する辺392の、スパイラルミキサー38の中心O(外筒32の中心)からの距離R3は、例えば、衝突板35の下流端距離R2と同等、つまりスパイラルミキサー38の半径の略1/2倍に設定されている。さらに、旋廻流の方向における下流側に位置する辺391の中心Oからの距離R4も、例えば、スパイラルミキサー38の半径の略1/2倍に設定されている。なお、距離R3が距離R4よりも大きくなるように、補助ガイド板39を配置しても良い。
これによれば、上記実施形態と同様の効果が得られることに加えて、旋廻流板34の出口を通過した位置に、旋廻流の方向に沿って伸びた補助ガイド板39が配置されているので、旋廻流板34の出口を通過した排気ガス及び尿素水を、その補助ガイド板39で、スパイラルミキサー38の内側に案内することができる。つまり、旋廻流板34の出口以降においても、排気ガス及び尿素水がスパイラルミキサー38の外周に偏ってしまうのを抑制できる。よって、SCRF5の上流側表面に供給される尿素水の分散一様性をより一層向上できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々の変更が可能である。例えば、還元触媒(SCRF、SCR触媒)の上流に酸化触媒が配置されていない排気浄化システムに本発明を適用しても良い。また、ガソリンエンジンの排気浄化システムに本発明を適用しても良い。
1、10 排気浄化システム(排気ガス浄化装置)
2 ディーゼルエンジン(内燃機関)
3 排気通路
31、36、38 スパイラルミキサー(旋廻流型通路)
32 スパイラルミキサーの外筒
6 噴射弁
35、37 衝突板
351、371 衝突板の上流端
352、372 衝突板の下流端

Claims (5)

  1. 内燃機関(2)の排気通路(3)に配置された還元触媒(5)と、
    前記還元触媒の上流側にあって、旋廻流で排気ガスが通過するように構成された旋廻流型通路(31、36、38)と、
    前記旋廻流型通路の外筒(32)に取り付けられ、前記還元触媒において排気ガス中の有害物質の還元反応を行わせるための還元剤を前記旋廻流型通路内に噴射する噴射弁(6)と、
    前記旋廻流型通路内において一方の板面(353)が前記旋廻流型通路の内側かつ前記噴射弁に向くように配置され、前記噴射弁から噴射された前記還元剤を前記一方の板面に衝突させる衝突板(35、37)とを備え、
    前記衝突板の端部のうち旋廻流の方向の上流側に位置する端部(351、371)を上流端、旋廻流の方向の下流側に位置する端部(352、372)を下流端として、
    前記衝突板は、前記上流端の前記外筒の中心からの距離である上流端距離が、前記下流端の前記中心からの距離である下流端距離よりも大きくなるように配置されたことを特徴とする排気ガス浄化装置(1、10)。
  2. 前記下流端距離は、前記外筒の半径の0.4倍〜0.6倍であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記衝突板(37)は、前記外筒が伸びた方向に直交する平面で前記外筒を切った断面の方向から前記衝突板を見たとき、前記上流端(371)と前記下流端(372)の間の位置に曲げ段部(373)を有し、
    前記曲げ段部は、前記曲げ段部より上流側の前記衝突板の部分である上流部(375)を基準として前記旋廻流型通路(36)の外周側に曲がるように形成され、かつ、前記曲げ段部を貫通する孔(374)が形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記旋廻流型通路(38)内の、旋廻流の方向における前記衝突板より下流の位置に配置され、前記衝突板を通過した排気ガス及び前記還元剤を前記旋廻流型通路の内側に案内するガイド板(39)を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化装置(10)。
  5. 前記還元剤は尿素水であり、
    前記還元触媒は、尿素水から生成されたアンモニアで排気ガス中のNOxを還元させる触媒であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排気ガス浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109184867A (zh) * 2018-08-24 2019-01-11 无锡威孚力达催化净化器有限责任公司 内嵌旋转叶片的筒式尿素混合器
CN113719953A (zh) * 2021-10-08 2021-11-30 杭州科技职业技术学院 一种除湿和光热催化协同的空气净化系统

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