JP2017120986A - Atカット水晶片及び水晶振動子 - Google Patents

Atカット水晶片及び水晶振動子 Download PDF

Info

Publication number
JP2017120986A
JP2017120986A JP2015256702A JP2015256702A JP2017120986A JP 2017120986 A JP2017120986 A JP 2017120986A JP 2015256702 A JP2015256702 A JP 2015256702A JP 2015256702 A JP2015256702 A JP 2015256702A JP 2017120986 A JP2017120986 A JP 2017120986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
crystal piece
cut
axis
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015256702A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6555779B2 (ja
Inventor
良春 佐藤
Yoshiharu Sato
良春 佐藤
芳朗 手島
Yoshiro Tejima
芳朗 手島
岩田 浩一
Koichi Iwata
浩一 岩田
和博 廣田
Kazuhiro Hirota
和博 廣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Dempa Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority to JP2015256702A priority Critical patent/JP6555779B2/ja
Priority to CN201611225568.9A priority patent/CN106921359B/zh
Priority to TW105143282A priority patent/TWI664813B/zh
Priority to US15/391,846 priority patent/US10250225B2/en
Publication of JP2017120986A publication Critical patent/JP2017120986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6555779B2 publication Critical patent/JP6555779B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02007Details of bulk acoustic wave devices
    • H03H9/02015Characteristics of piezoelectric layers, e.g. cutting angles
    • H03H9/02023Characteristics of piezoelectric layers, e.g. cutting angles consisting of quartz
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/15Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/17Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator
    • H03H9/19Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator consisting of quartz

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】特性に優れる新規なATカット水晶片を提供する。【解決手段】水晶のZ′軸と交差する2つの側面を、第1〜第3の3つの面11a〜11cで構成してある。第1の面は当該水晶片の主面11dを水晶のX軸を回転軸として4±3°回転させた面に相当する面であり、第2の面は主面を水晶のX軸を回転軸として−57±3°回転させた面に相当する面であり、第3の面は主面を水晶のX軸を回転軸として−42±3°回転させた面に相当する面である。第1の面の前述の角度をθ1、第1の面の水晶のZ′方向の長さをD、当該水晶片の主面の厚さをt、M=D/tと表し、当該水晶片の厚みねじれ振動から面すべり振動への変換率をfn(M,(θ1))と表したとき、θ1及びMはfn(M,(θ1))が所定値Th以下となるよう設定してある。【選択図】図1

Description

本発明は、ATカット水晶片及びこれを用いた水晶振動子に関する。
ATカット水晶振動子の小型化が進むに従い、機械式加工による製造方法では水晶振動子用の水晶片の製造が困難になっている。そのため、フォトリソグラフィ技術及びウエットエッチング技術を用いて製造されるATカット水晶片が開発されている。
例えば特許文献1には、上述の技術により製造されたATカット水晶片であって、水晶のX軸と交差する側面(X面)が少なくとも4つの面で構成されたATカット水晶片が開示されている。また、特許文献2には、上述の技術により製造されたATカット水晶片であって、水晶のZ′軸と交差する側面(Z′面)が少なくとも4つの面で構成されたATカット水晶片が開示されている。
また、本出願に係る出願人においても、特願2015−75927号、特願2015−173454号、特願2015−173455号に、フォトリソグラフィ技術及びウエットエッチング技術を用いて製造されるATカット水晶片として、水晶のZ′軸と交差する側面の少なくとも一方を、第1〜第3の3つの面で構成した水晶片及び水晶振動子を提案している。
特開2014−27505号公報 特開2014−27506号公報
水晶の結晶軸のZ′軸と交差する側面の少なくとも一方を第1〜第3の3つの面で構成したこのATカット水晶片によれば、振動漏れが少なく、特性に優れたATカット水晶振動子を実現できる。そのため、このATカット水晶片の形状のさらなる適正化が望まれる。
この出願はこのような点に鑑みなされたものであり、従ってこの出願の目的は、水晶の結晶軸のZ′軸と交差する側面の少なくとも一方を、第1〜第3の3つの面で構成したATカット水晶片のさらなる適正な形状を提供することにある。
この目的の達成を図るため、この発明のATカット水晶片は、水晶の結晶軸のZ′軸と交差する2つの側面(すなわちZ′面)の少なくとも一方を、下記条件(a)〜(e)を満たす第1〜第3の3つの面で構成してあることを特徴とする。
(a)前述の第1〜第3の面はこの順で交わっている。
(b)前述の第1の面は、当該ATカット水晶片の水晶の結晶軸で表されるX−Z′面(当該水晶片の主面)を水晶のX軸を回転軸として4±3.5°回転させた面に相当する面である。
(c)前述の第2の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−57.5±3.5°回転させた面に相当する面である。
(d)前述の第3の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−42±3.5°回転させた面に相当する面である。
(e)前述の第1の面の前述の角度(前述の4°付近の角度)をθ1と表し、前述の第1の面の水晶のZ′方向に沿う長さをDと表し、当該水晶片の主面を持つ部分の厚さをtと表し、M=D/tと表し、当該水晶片の厚みねじれ振動から面すべり振動への変換率をfn(M,(θ1))と表したとき(ただし、n=1,2である。)、前記θ1及びMは前記変換率fn(M,(θ1))が所定値Th以下となるよう設定してある。
なお、前記−57°や−42°のマイナスとは、この発明の水晶片を水晶の−X面断面(−X側から見た断面)で見た(図1(B)、(C)参照)場合に、水晶のX軸を回転軸として時計周りに回転させる意味である(以下、同様)。この発明の水晶片の+X面断面(図1(B)、(C)を紙面の裏面)で見た場合は、上記回転方向は逆向きである。
この発明を実施するに当たり、前述のθ1及びMは下記(1)式又は(2)式を満たすよう設定するのが好適である。そして、閾値Thは、0.104が良く、好ましくは0.07が良く、より好ましくは0.05が良く、さらに好ましくは0.033が良い。
Figure 2017120986
この発明を実施するに当たり、より好ましくは、前述の第1の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として4±3°回転させた面に相当する面であり、前述の前記第2の面は、
前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−57±3°回転させた面に相当する面であり、前述の第3の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−42±3°回転させた面に相当する面であるのが良い。
さらにこの発明を実施するに当たり、当該ATカット水晶片の、水晶の結晶軸のZ′軸と交差する2つの側面双方を、前述の第1〜第3の3つの面で構成するのが好適である。より好ましくは、これら2つの側面を、当該ATカット水晶片の中心点を中心に点対称の関係にするのが好適である(図1(B)参照)。
また、この発明の水晶振動子は、上述したこの発明に係るATカット水晶片と、この水晶片を励振するための励振電極とを具えることを特徴とする。より具体的には、この水晶片の表裏の主面(上記X−Z′面)各々に励振電極を具え、この励振電極から引き出された引出し電極を具えた水晶振動子である。もちろん、これら電極を具えた水晶振動子を収納する容器をさらに具えた形態の水晶振動子も、本発明でいう水晶振動子に含まれ、このように容器に収納された形態は本水晶振動子の典型例である。
なお、この発明でいうATカット水晶片には、上述したこの発明に係る水晶片と、この水晶片と一体に形成されていてこの水晶片を貫通部を隔てて全部又は一部で囲う枠部と、同じく一体に形成されていてこれら水晶片と枠部とを連結する1又は2以上の連結部と、を具えた水晶片(以下、枠付き水晶片ともいう)も含まれる(図18)。また、この発明でいう水晶振動子には、上述の枠付き水晶片と、励振電極と、引出電極とを具えた水晶振動子や、さらにこの水晶振動子を収納する容器を具えた水晶振動子も含まれる。
この発明のATカット水晶片によれば、Z′側面が所定の3つの面であるATカット水晶片の、さらなる適正な形状が得られる。
(A)、(B)、(C)は、実施形態のATカット水晶片11の説明図である。 (A)、(B)は、実施形態の水晶片11及びそれを用いた水晶振動子の一製法例を説明する図である。 (A),(B)は、図2に続く製法例の説明図である。 (A),(B)は、図3に続く製法例の説明図である。 (A)、(B)、(C)は、図4に続く製法例の説明図である。 は、図5に続く製法例の説明図である。 (A)、(B)、(C)は、図6に続く製法例の説明図である。 (A)、(B)、(C、(D)、(E)は、水晶片11を実装して製造した水晶振動子の一例の説明図である。 は、本発明に係る実験結果の説明図である。 は、本発明に係る実験結果の図9に続く説明図である。 変換率を説明する図である。 寸法Dと変換率との関係を説明する図である。 寸法Dを違えた振動子モデル各々の有限要素法解析によるモードチャートである。 変換率を導出する方法を説明する図である。 (A)は別の振動子モデルでの寸法Dと変換率との関係を説明する図、(B)はこのモデルに基づき試作した振動子の特性を説明する図である。 (A)は試作した振動子の周波数温度特性を説明する図、(B)は同振動子のインピダンスの温度特性を説明する図である。 さらに別の振動子モデルでの寸法Dと変換率及びインピダンスとの関係を説明する図である。 他の実施形態の説明図である。
以下、図面を参照してこの発明のATカット水晶片及びこれを用いた水晶振動子の実施形態について説明する。なお、説明に用いる各図はこの発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の説明中で述べる形状、寸法、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
1. ATカット水晶片の構造
図1(A)〜(C)は、実施形態のATカット水晶片11の説明図である。特に、図1(A)は水晶片11の平面図、図1(B)は図1(A)中のM−M線に沿った水晶片11の断面図、図1(C)は図1(B)中のN部分を拡大して示した断面図である。
ここで、図1(A)、(C)中に示した座標軸X,Y′、Z′は、それぞれATカット水晶片での水晶の結晶軸を示す。なお、ATカット水晶片自体の詳細は、例えば、文献:「水晶デバイスの解説と応用」。日本水晶デバイス工業会2002年3月第4版第7頁等に記載されているので、ここではその説明を省略する。
この発明に係るATカット水晶片11の特徴は、水晶のZ′軸に交差する側面(Z′面)の形状にある。すなわち、特に図1(B)及び(C)に示したように、このATカット水晶片11は、水晶のZ′軸に交差する2つの側面(Z′面)各々を、第1の面11a,第2の面11bおよび第3の面11cの、3つの面で構成してある。しかも、第1の面11aは、この水晶片11の主面11dと交わっている面であり、然も、主面11dを水晶のX軸を回転軸としてθ1回転させた面に相当する面である。
さらに、この水晶片11では、第1の面11a、第2の面11bおよび第3の面11cがこの順で交わっている。しかも、第2の面11bは、主面11dを水晶のX軸を回転軸としてθ2回転させた面に相当する面であり、第3の面11cは、主面11dを水晶のX軸を回転軸としてθ3回転させた面に相当する面である。これらの角度θ1、θ2、θ3は、詳細は後述の「3.実験結果の説明」の項で説明するが、下記が好ましいことが分かっている。θ1=4°±3.5°、θ2=−57°±5°、θ3=−42°±5°、より好ましくは、θ1=4°±3°、θ2=−57°±3°、θ3=−42°±3°である。
さらに、この水晶片11では、第1の面11aの水晶のZ′方向に沿う長さをDと表し、水晶片の主面11dを持つ部分の厚さをtと表し、これらD,tの比率をM=D/tと表し、水晶片11の厚みねじれ振動から面すべり振動への変換率をfn(M,(θ1))と表したとき(ただし、n=1,2である。)、これらθ1及びMはこの変換率が所定値以下となるよう設定してある。なお、これらθ1及びMの設定方法の詳細は後述する「4.有限要素法解析と実験結果」の項にて説明する。
また、この実施の形態の水晶片11では、水晶のZ′軸に交差する2つの側面(Z′面)各々が、水晶片11の中心点O(図1(B)参照)を中心に、点対称の関係になっている。なお、ここでいう点対称とは、若干の形状差があったとしても実質的に同一とみなせる点対称の状態も含む。
また、この実施の形態の水晶片11の平面形状は、水晶のX軸に沿う方向を長辺とし、水晶のZ′軸に沿う方向を短辺とする矩形の形状としてある。
2. ATカット水晶片11の製法例
次に、図2〜図8を参照して、実施形態のATカット水晶片11の製法例について説明する。この水晶片11は、フォトリソグラフィ技術およびウエットエッチング技術により水晶ウエハから多数製造できる。そのため、図2〜図8では、水晶ウエハ11wの平面図と、その一部分Pを拡大した平面図を示してある。さらに、図2〜図8中の一部の図面では、水晶ウエハ11wの一部分PのQ−Q線に沿う断面図や、R部分(図5(B)参照)の拡大図も併用している。
この製法例では、先ず、水晶ウエハ11wを用意する(図2)。ATカット水晶片11の発振周波数は、周知の通り、水晶片11の主面(X−Z′面)の厚みでほぼ決まるが、水晶ウエハ11wは、最終的な水晶片11の厚さt(図5(B))より厚い、厚みTのウエハとする(図2(B))。
次に、この水晶ウエハ11wの表裏両面に、水晶片の外形を形成するための耐エッチング性マスク13を周知の成膜技術及びフォトリソグラフィ技術により形成する。この実施形態の場合の耐エッチング性マスク13は、水晶片の外形に対応する部分、各水晶片を保持するフレーム部分、および、水晶片とフレーム部分とを連結する部分(図2(A)中に11xで示した部分)で構成したものとしてある。また、耐エッチング性マスク13は、水晶ウエハの表裏で対向するように形成してある。
耐エッチング性マスク13の形成が済んだ水晶ウエハ11wを、フッ酸を主とするエッチング液中に所定の時間浸漬する。この処理により、水晶ウエハ11wの耐エッチング性マスク13で覆われていない部分が溶解されて、水晶片11の大まかな外形が得られる(図3)。
次に、水晶ウエハ11wから耐エッチングマスク13を除去する。この際、この製法例では、耐エッチング性マスク13の水晶片11に相当する部分のみを除去し、フレーム部や連結部に相当する部分は残している(図4)。フレーム部や連結部の強度を維持するためである。もちろん、設計によっては、フレーム部および連結部各々の全部又は一部上の耐エッチングマスクを除去しても良い。
次に、この水晶ウエハ11wを、フッ酸を主とするエッチング液中に、再度、所定の時間浸漬する。ここで、所定の時間とは、水晶片11の形成予定領域の厚みt(図5(B))がこの水晶片11に要求される発振周波数の仕様を満たすことができ、かつ、この水晶片11のZ′側面が本発明でいう第1〜第3の面11a〜11cで構成できる時間である。これら時間は事前の実験によって決めることができる。発明者の実験によれば、水晶片11のZ′面は、エッチングが進むにしたがい、図9に示すように、突起が残る状態、第1〜第4の4つの面で構成される状態(第4面発生状態)、そして、本発明でいう第1〜第3の3つの面で構成される状態(本発明状態)に、この順に変化することが分かった。しかも、この発明でいう第1〜第3の3つの面で構成される側面を得るためには、所定エッチング液およびエッチング温度等の場合では、水晶ウエハ11wの初期厚みTに対し、55%〜25%の範囲の厚みまでエッチングする必要があることが分かった。従って、発振周波数の仕様および第1〜第3の3つの面が得られるように、初期厚みTや上記のエッチング時間等を決める。また、第1の面11aと主面11dとの成す角度θ1は、後述する実験結果で説明するように、θ1=4°±3.5°を満たす範囲に収まる。然も、使用するエッチャントの組成により上記のθ1の角度の範囲において変更かつ制御できる。また、第1の面11aの水晶のZ′方向に沿う寸法Dは、水晶片の外形を形成する際に用いる耐エッチング性マスク13(図2参照)を水晶ウエハ11w(図2参照)の表裏に形成する際に、ウエハ表裏にてZ′方向に所定量ずらすことにより変更かつ制御できる。
次に、上記のエッチングが終了した水晶ウエハから、耐エッチングマスク(枠部等に残したもの)を除去して、水晶面を露出する(図6)。その後、この水晶ウエハ全面に、周知の成膜方法により、水晶振動子の励振電極および引出電極形成用の金属膜(図示せず)を形成する。次に、この金属膜を、周知のフォトリソグラフィ技術およびメタルエッチング技術により、電極形状にパターニングして、励振電極15aおよび引出電極15bを形成する(図7)。これにより、水晶片11、励振電極15aおよび引出電極15bを具える水晶振動子17を得ることができる(図7)。
なお、一般には、水晶振動子17を好適な容器に実装した構造物を水晶振動子と称することが多い。その典型的な例を、図8を用いて以下に説明する。なお、図8は、水晶振動子17を容器21に実装する手順を平面図およびそのS−S線に沿う断面図によって示したものである。
図7に示した状態では、水晶振動子17は、水晶ウエハ11wに連結部11xを介して結合している状態である。そこで、先ず、連結部11xに適当な外力を加えて、水晶振動子17を水晶ウエハ11wから分離し、個片化する(図8(A))。一方、容器として、例えば、周知のセラミックパッケージ21を用意する。この場合のセラミックパッケージ21は、水晶振動子17を収納する凹部21a(図8(B),(C))と、その凹部21aの底面に設けた水晶振動子固定用のバンプ21bと、パッケージ21の裏面に設けた実装端子21cとを具えている。バンプ21bと実装端子21cとはビヤ配線(図示せず)により電気的に接続してある。
このパッケージ21の凹部21a内に、水晶振動子17を実装する。詳細には、バンプ21b上に導電性接着材23(図8(E))を塗布し、この接着材23により、バンプ21bに水晶振動子17を引出電極15bの箇所で固定する。その後、水晶片11の発振周波数調整を周知の方法により所定値に調整し、次に、パッケージ21の凹部21a内を適度な真空又は不活性ガス雰囲気等にした後、蓋25により凹部21aを周知の方法により封止する。このようにしてパッケージ21に水晶振動子が収納された構造の水晶振動子が得られる。
3. 実験結果の説明
次に、図9、図10を参照して実験結果を説明する。図9は、水晶片のZ′面の形状の違いにより、その水晶片を用いて構成した水晶振動子17のインピダンスがどう相違するかを説明する図である。横軸に実験に用いた水晶片の試料番号と、各試料のZ′面の形状の特徴を示し、縦軸にインピダンスをとって示してある。なお、実験試料の発振周波数は38MHz付近である。周波数、インピダンスの詳細は表1に示してある。
Figure 2017120986
図9から分かるように、水晶片のZ′面に突起が残る試料でのインピダンスは約150〜400Ω程度である。また、水晶片のZ′面が第1〜第4の4つの面で構成された試料のインピダンスは約200〜600Ω程度である。これらに対し、水晶片のZ′面が第1〜第3の3つの面で構成され、かつ、各面のATカット主面に対する角度θ1〜θ3(図1参照)が所定角度である本発明領域の試料のインピダンスは、約80Ω程度であり、前2者に比べて半分以下の値に低減することが理解できる。
また、図10は、この発明に係る第1〜第3の面11a、11b、11cの説明図である。具体的には、この出願に係る発明者等の実験結果であって、水晶の種々の結晶面のフッ酸系エッチャントに対するエッチング速度の違いを示した図である。より詳細には、横軸にATカットの主面を基準にしこの面を水晶のX軸を回転軸として回転させた角度を取り、縦軸に上記のようにATカット板を回転させて得られる各水晶面のエッチング速度をとって示したものである。なお、各面のエッチング速度は、ATカット面のエッチング速度を基準にした相対値で示してある。
この図10から理解できるように、水晶では、ATカットの主面をθ1回転させた面に相当する面、ATカットの主面をθ2回転させた面に相当する面、ATカットの主面をθ3回転させた面に相当する面各々でのエッチング速度が、極大となることが分かる。そして、θ1は4°付近、θ2は−57°付近、θ3は−42°付近であり、然も、発明者の実験によれば、図9を用いて説明したインピダンスが良好になる領域は、θ1=4°±3.5°、θ2=−57°±5°、θ3=−42°±5°、より好ましくは、θ1=4°±3°、θ2=−57°±3°、θ3=−42°±3°であることが分かった。これらθ1〜θ3で規定される各々の面は、この発明に係る第1〜第3の面に相当する。また、上述したように、角度θ1は水晶片の外形を形成する際に用いるエッチング液の組成を変更することにより上記角度の範囲内で変更かつ制御することができる。角度θ2、θ3も同様である。
4. 有限要素法解析と実験結果
4−1.有限要素法による解析
次に、第1の面11aおよび主面11dの成す角度θ1と、第1の面11aの長さD及び水晶片11の主面11dの部分の厚さtの比率M=D/tとの適正化について説明する。
適正化のパラメータとして、水晶片11の厚みねじれ振動(主振動であり、ATカット水晶振動子の主振動である厚みすべり振動のZ′方向の伝搬モードに当たる振動)から面すべり振動(不要振動)への変換率fn(M,(θ1))に着目し、後述する「変換率の導出法」の考えに従い、θ1とMとにより変換率fn(M,(θ1))がどのように変化するかを有限要素法解析により求める。その結果を表2に示してある。θ1、Mの双方又は一方が変わると変換率fn(M,(θ1))が変化することが理解できる。この変換率fn(M,(θ1))が小さい程、厚みねじれ振動への面すべり振動の影響が小さいことを意味し、水晶振動子の特性改善に良好なことを意味する。また、この出願の発明者の研究によれば、変換率fn(M,(θ1))が0.07以下であると、より好ましくは0.104以下であると、実用上問題のない水晶振動子が得られると共に、水晶片11のZ′方向の寸法(Z′寸法)が多少変化しても水晶振動子の特性変化が起きにくい、すなわち水晶片11のZ′寸法の設計自由度が高まることが分かっている。そして、変換率fn(M,(θ1))はさらに好ましくは0.05以下が良く、さらに好ましくは0.033以下が良いことが分かっている(図12、図15,図17等を用いた後述の説明参照)。
Figure 2017120986
このような観点から表2の変換率分布において、例えば変換率が0.03以下の部分のみ区分けする意味で該当する欄を枠で囲うと共にその枠内の文字を太文字で記載すると、表2の左上半分の領域と右下半分の領域の各々一部の領域に変換率が0.03以下を示す領域が現れる。また、このような考えで変化率分布を等高線のような線で区分けをして図示をすると、図11のような分布図が得られる。また、この分布図を、変換率fn(M,(θ1))による式で区分けすると、図11中に示すように、f1(M,(θ1))、f2(M,(θ1))の領域に分けることができる。そして、この換率分布について所望の変換率に区分けするためには、発明者の検討によれば、上述した(1)式又は(2)式(課題を解決するための手段の項に記載した各式)で行えばよいことが分かった。ここで、(1)式、(2)式中のThは変換率に対する閾値である。そして、これら(1)式又は(2)式の結果が閾値Th例えば0.104以下、好ましくは0.07以下、より好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0,033以下になるようにθ1及び又はMを選択することで、設計自由度が大きい水晶振動子を実現することができる。ただし、水晶片11の主面11dを持つ部分の厚さtは水晶片の公称周波数を決める値であるから、公称周波数の制約を受ける。従って、比率Mは、主に第1の面11aの水晶のZ′軸に沿う寸法Dを変えることにより変更できる。この寸法Dは、上述したように、水晶片を得るための水晶エッチング工程(図2〜図3の工程)で使用するエッチングマスク13をウエハ表裏間でZ′方向にズラスことにより制御することが出来る。一方、角度θ1は、水晶エッチング時に用いるエッチャントの組成を変えることで制御することができる。これらの製造条件を工夫することで、θ1、Mを変化率が所定値以下になるように設計できる。
図12は、上記解析結果の具体例である。すなわち、公称周波数を38MHz(したがって厚みtはこの周波数に対応する値)、角度θ1=4.5度、角度θ2=−57.0度、角度θ3=−41.8度と固定し、寸法Dを変化させて有限要素法解析(下記の導出法)により変換率を算出して、寸法Dと変換率との関係をプロットしたものである。図12において横軸は寸法D、縦軸は変換率である。この図12から、寸法Dが70〜110μm付近で変換率は0.07以下と低い値になり、特に寸法Dが85μm付近で変換率が約0.05となり極値があることが分かる。
また、図13(A)〜(C)は、図12を用いて説明した条件において第1の面の寸法Dを44μm、85μm、117μmの3つの水準(図12の黒丸付近)にとって、各水準の水晶振動子での有限要素法により解析したモードチャートを示したものである。図13(A)〜(C)で、横軸は水晶片11のZ′寸法、縦軸は水晶片の振動周波数の変化量(単位:MHz)である。ここで、振動周波数の変化量とは、第1の面の寸法D=85μmかつ水晶片のZ′寸法=550μmとした水晶振動子での主振動周波数を基準周波数とし、寸法DとZ′寸法を違えた時の各々の振動子での周波数と上記基準周波数との差のことである。また、図13(A)〜(C)において、mで示した曲線は厚みねじれ振動モード(主振動モード)であり、SP1示した曲線は面すべり振動モード(不要モード)であり、SP2示した曲線は屈曲振動モードや縦振動モード等の不要モードである。
図13(A)〜(C)を比較することで明らかなように、寸法Dを適正範囲の値に設定した水準(D=85μmの水準)では、Z′寸法を550〜650μmの範囲で違えた場合でも他の水準に比べ不要モードの振動が生じ難いことが分かり、Z′寸法の設計自由度を大きくできることが分かる。
<変換率の導出法>
この出願で述べている変換率の導出法について以下に説明する。なお、以下の説明中で用いる用語と各式中の記号との対応関係は、下記の表3に示す通りである。
厚みねじれ振動、面すべり滑り振動それぞれの入射波、反射波のエネルギーを表3中の記号のものとすると、入射波と反射波との関係は、反射係数行列Γを用いて以下の(a)式で定義できる。

したがって反射係数行列Γ は以下の(b)式により求めることができる。
Figure 2017120986
ここで、(b)式中の入射波1、入射波2、反射波1、反射波2(表3に示した記号参照)は以下のようにして求まる。
すなわち、図14に示したような水晶片のモデルにおいて、有限要素法解析手法を用いて計算し、それぞれの振幅を得る。
得られた振幅から厚みねじれ、面滑りのそれぞれ入射波、反射波を分離する。
得られた振幅から入射波1、反射波1を計算できる。同様に、圧電励振部の長さを変えたモデルで計算し、その振幅から入射波2、反射波2が得られる。これらを上記の(b)式に代入し、反射係数行列Γが得られる。このうち、反射係数行列の非対角成分1と反射係数行列の非対角成分2(表3の記号参照)とが、反射時に別のモードに変換される大きさ、即ち変換率である。これらの絶対値は等しいため、反射係数行列の非対角成分1を変換率F(M,(θ1))として表示している。
Figure 2017120986
4−2.解析結果に対応する実験結果
次に、上記の解析結果の良否確認のため下記の実験を行った。
4−2−1.公称周波数52MHz振動子の試作
公称周波数52MHzでパッケージサイズがいわゆる1612サイズの水晶振動子について、角度θ1=2.5°。角度θ2=−59.0°、角度θ3=−40.7°として、上記有限解析手法により、寸法Dと変換率との関係を予め調べる。その結果を図15(A)に示した。なお、図15(A)において横軸は寸法D、縦軸は変換率である。この図15(A)から、寸法D=116〜121μm辺りで変換率が0.01程度と最も小さくなることが理解できる。
そこで、寸法Dを116〜121μmとなるようにして、実際に水晶振動子を試作し、その特性を調査した。試作数は30個である。図15(B)はこの調査結果の一例であり、水晶片のZ′寸法と水晶振動子のインピダンス(いわゆるクリスタルインピダンス)との関係をプロットしたものである。すなわちインピダンスに着目したモードチャートである。横軸がZ′寸法(μm)、縦軸がインピダンス(Ω)、図中「Spec」はインピダンス規格である。変換率が小さくなるように寸法Dを選択したことで、図15(B)から分かるように、Z′寸法が641〜672μmの30μmの範囲に渡って、フラットなモードチャートが得られていることが分かる。また、これら水晶振動子の温度特性を測定した。その結果を図16(A)、(B)に示した。ここで、図16(A)は、横軸に温度(℃)をとり、縦軸に周波数変動量(ppm)をとって示した周波数温度特性である。ただし、図16(A)の周波数変動量とは、各水晶振動子ごとに実測した周波数温度特性データからその近似式を求め、この近似式から求められる測定温度毎の周波数Faと、それら測定温度での実則した周波数Fbとの差(residual)である。また、図16(B)は、横軸に温度(℃)をとり、縦軸にその温度での実測のインピダンス(Ω)をとって示したインピダンスの温度特性である。図16(A)、(B)中の破線の四角枠はそれぞれ周波数変動量、インピダンスについての規格である。これらの図から、試作した各水晶振動子はいずれのものも、周波数変動、インピダンス変動は規格内であり、しかも、Dip(異常変動)もなく、良好な特性であることが分かる。
4−2−2.寸法Dと変換率、インピダンスとの関係
公称周波数40MHzでパッケージサイズがいわゆる1210サイズの水晶振動子について、角度θ1=2.6°。角度θ2=−59.0、角度θ3=−40.7°とし、Z′寸法狙い目=645〜690μm、寸法Dの狙い目=140〜165μmとして、水晶振動子を試作した。サンプル数は20個である。そして、封止後のインピダンスを測定し、インピダンスとZ′寸法との関係を検討した。
図17(A)はこの検討結果をまとめたもので、横軸にZ′寸法をとり、縦軸に水晶振動子のインピダンスをとって示したものである。なお、図17(A)中の「Spec」はインピダンスの規格である。図17(A)から分かるように、Z′寸法の大小にかかわらず、インピダンスが小さくなるものがある。そこで、寸法Dとインピダンスとの関係、および、寸法Dと変換率との関係を検討した。図17(B)はこれらの検討結果をまとめたものであり、横軸に寸法Dをとり、縦軸の左軸に変換率をとり、縦軸の右軸にインピダンスをとって、これらの関係を示したものである。図17(B)から、寸法Dは変換率、インピダンスいずれに対しても影響することが分かる。具体的にはこの試作条件の場合では寸法Dが155μm付近において変換率及びインピダンスいずれも最少になることが分かる。このことからも、寸法Dが水晶振動子の特性に影響していることが理解できる。
5.他の実施形態
上述においては、この発明のATカット水晶片およびこれを用いた水晶振動子の実施形態を説明したが、この発明は上述の実施形態に限られない。例えば、上述の例では、Z′方向の両端の側面がこの発明にかかる第1〜第3の面の3つの面で構成された例を説明したが、場合によっては、片側側面のみが第1〜第3の面の3つの面で構成される場合があっても良い。ただし、両側面が第1〜第3の面の3つの面で構成された方が、水晶振動子の特性は優れる。また、上述の例では38MHz、40MHz、52MHz付近の周波数の水晶振動子の例で説明したが、他の周波数の水晶振動子にも本発明は適用できる。
また、上述の製法例では、耐エッチング性マスク13(図2参照)の、水晶片の外形に対応する部分は、水晶ウエハの表裏で対向するように形成していた。しかし、耐エッチング性マスクの、水晶片の外形に対応する部分は、水晶ウエハの表裏でZ′方向沿ってΔZだけズラシしても良い。ズラシ方向は、水晶片の+Y′面側に設ける耐エッチング性マスクを−Y′面側に設ける同マスクに対して+Z′方向に、ΔZずれるように、表裏のマスクを相対的にずらす。このようにマスクズラシをした場合、そうしない場合に比べ、短いエッチング時間で、水晶片のZ′面を第1〜第3の3つの面で構成される形状にすることができる。また、第1の面11aのZ′方向の長さD(図5(C)参照)を、このズラシ量により制御できる利点もある。
また、この発明でいうATカット水晶片及び水晶振動子は、図18に示した構造のものであっても良い。先ず、図18(A)に示したように、この発明に係る水晶片11と、この水晶片と一体に形成されていてこの水晶片11を貫通部11yを隔てて全部で囲う枠部11yと、同じく一体に形成されていてこれら水晶片と枠部とを連結する1つの連結部11xと、を具えた水晶片及び水晶振動子である。また、図18(B)に示したように、この発明に係る水晶片11と、この水晶片と一体に形成されていてこの水晶片11を貫通部11yを隔てて一部で囲う枠部11yと、同じく一体に形成されていてこれら水晶片と枠部とを連結する1つの連結部11xと、を具えた水晶片及び水晶振動である。なお、連結部が2つ以上あっても良い。ただし、連結部が1つの方が、水晶片11から枠部への振動漏れや、枠部から水晶片への応力の影響を軽減し易い。また、連結部11xを設ける位置は図18の例に限られず、設計に応じて変更できる。
また、上述の例では水晶のX軸に沿う辺を長辺とし、Z′に沿う辺を短辺とする水晶片の例を示したが、水晶のX軸に沿う辺を短辺とし、Z′に沿う辺を長辺とする水晶片にも本発明は適用できる。また、上述の例では平面形状が矩形の水晶片の例を説明したが、角部がR加工やC加工されたような略矩形状の水晶片も本発明に含まれる。
11:実施形態の水晶片
11a;第1の面
11b:第2の面
11c:第3の面
11d:ATカット水晶片の主面(X−Z′面)
11w:水晶ウエハ
11x:連結部
11y:貫通部
11z:枠部
θ1〜θ3:ATカットの主面を水晶のX軸を回転軸として回転させる角度
13:耐エッチング性マスク
15:電極
15a:励振電極
15b:引出電極
17:水晶振動子
21:容器(例えばセラミックパッケージ)
21a:凹部
21b:バンプ
21c:実装端子
23:導電性接着材
25:蓋

Claims (10)

  1. 水晶の結晶軸のZ′軸と交差する2つの側面(すなわちZ′面)の少なくとも一方を、下記条件(a)〜(e)を満たす第1〜第3の3つの面で構成してあることを特徴とするATカット水晶片。
    (a)前述の第1〜第3の面はこの順で交わっている。
    (b)前述の第1の面は、当該ATカット水晶片の水晶の結晶軸で表されるX−Z′面(当該水晶片の主面)を水晶のX軸を回転軸として4±3.5°回転させた面に相当する面である。
    (c)前述の第2の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−57.5±3.5°回転させた面に相当する面である。
    (d)前述の第3の面は、前述の主面を水晶のX軸を回転軸として−42±3.5°回転させた面に相当する面である。
    (e)前述の第1の面の前述の角度(前述の4°付近の角度)をθ1と表し、前述の第1の面の水晶のZ′方向に沿う長さをDと表し、当該水晶片の主面を持つ部分の厚さをtと表し、M=D/tと表し、当該水晶片の厚みねじれ振動から面すべり振動への変換率をfn(M,(θ1))と表したとき(ただし、n=1,2である。)、前記θ1及びMは前記変換率fn(M,(θ1))が所定値Th以下となるよう設定してある。
  2. 前記θ1及びMは下記(1)式又は(2)式を満たすよう設定してあることを特徴とする請求項1に記載のATカット水晶片(ただし、Thは所定値である)。
    Figure 2017120986
  3. 前記所定値Thが0.104であることを特徴とする請求項2に記載のATカット水晶片。
  4. 前記所定値Thが0.07であることを特徴とする請求項2に記載のATカット水晶片。
  5. 前記所定値Thが0.05であることを特徴とする請求項2に記載のATカット水晶片。
  6. 前記所定値Thが0.033であることを特徴とする請求項2に記載のATカット水晶片。
  7. 前記側面の双方それぞれが、前記第1〜第3の3つの面で構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のATカット水晶片。
  8. 前記双方の側面は互いが当該ATカット水晶片の中心点を中心に点対称の関係にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のATカット水晶片。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水晶片と、該水晶片の表裏に設けた励振電極と、該励振電極から引き出された引出電極とを具えたことを特徴とする水晶振動子。
  10. 請求項9に記載の水晶振動子とこれを収納する容器とを具えたことを特徴とする水晶振動子。




JP2015256702A 2015-12-28 2015-12-28 Atカット水晶片及び水晶振動子 Active JP6555779B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015256702A JP6555779B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 Atカット水晶片及び水晶振動子
CN201611225568.9A CN106921359B (zh) 2015-12-28 2016-12-27 At切割晶片、晶体共振器及晶体振子
TW105143282A TWI664813B (zh) 2015-12-28 2016-12-27 At切割晶片、晶體共振器及晶體振子
US15/391,846 US10250225B2 (en) 2015-12-28 2016-12-28 AT-cut crystal element, crystal resonator and crystal unit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015256702A JP6555779B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 Atカット水晶片及び水晶振動子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017120986A true JP2017120986A (ja) 2017-07-06
JP6555779B2 JP6555779B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=59087428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015256702A Active JP6555779B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 Atカット水晶片及び水晶振動子

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10250225B2 (ja)
JP (1) JP6555779B2 (ja)
CN (1) CN106921359B (ja)
TW (1) TWI664813B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110176913A (zh) * 2018-02-20 2019-08-27 精工爱普生株式会社 振动元件、振子、振荡器、电子设备以及移动体

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6624803B2 (ja) * 2015-04-15 2019-12-25 日本電波工業株式会社 Atカット水晶片及び水晶振動子
US10763821B2 (en) * 2016-08-22 2020-09-01 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Crystal resonator
JP7396858B2 (ja) * 2019-11-01 2023-12-12 日本電波工業株式会社 圧電デバイス及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54153593A (en) * 1978-05-25 1979-12-03 Citizen Watch Co Ltd Thickness slide piezoelectric oscillator
JP2001285000A (ja) * 2000-03-29 2001-10-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子のベベル加工方法
JP2014027505A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
US20150229291A1 (en) * 2014-02-07 2015-08-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Quartz crystal vibrator and manufacturing method thereof

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2521782A1 (fr) * 1982-02-16 1983-08-19 Centre Electron Horloger Resonateur piezoelectrique encastrable
US7705524B2 (en) * 2003-07-18 2010-04-27 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. SC cut crystal resonator
JP4305542B2 (ja) * 2006-08-09 2009-07-29 エプソントヨコム株式会社 Atカット水晶振動片及びその製造方法
US7834526B2 (en) * 2007-04-10 2010-11-16 Seiko Epson Corporation Contour resonator
JP4600692B2 (ja) * 2007-12-28 2010-12-15 エプソントヨコム株式会社 水晶振動片、水晶デバイス、および水晶振動片の製造方法
JP4908614B2 (ja) * 2009-06-12 2012-04-04 日本電波工業株式会社 水晶振動子の製造方法
EP2583514B1 (en) 2010-06-16 2019-03-20 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) Methods and arrangements for transmitting and decoding reference signals
US8576809B2 (en) 2010-10-07 2013-11-05 Qualcomm Incorporated Facilitating distributed channel access for a plurality of access terminals transmitting in a wireless communication environment
JP2012186639A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Seiko Epson Corp 圧電振動片、圧電振動子、電子デバイス
JP5853429B2 (ja) * 2011-06-15 2016-02-09 株式会社大真空 電子部品用パッケージおよび圧電振動デバイス
JP2013093654A (ja) * 2011-10-24 2013-05-16 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動片及び水晶デバイス
JP6017189B2 (ja) * 2012-06-12 2016-10-26 日本電波工業株式会社 圧電振動片及び圧電デバイス
US9722167B2 (en) * 2012-07-06 2017-08-01 Daishinku Corporation Piezoelectric vibration piece and piezoelectric vibration device using same
JP6119138B2 (ja) 2012-07-27 2017-04-26 セイコーエプソン株式会社 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
TWI500229B (zh) * 2013-07-22 2015-09-11 Polytronics Technology Corp 過電流保護裝置
JP6185357B2 (ja) 2013-10-09 2017-08-23 株式会社クボタ 管路竣工図作成方法、管路竣工図作成支援システム、及び管継手接合装置
JP6338367B2 (ja) * 2013-12-24 2018-06-06 日本電波工業株式会社 水晶振動子

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54153593A (en) * 1978-05-25 1979-12-03 Citizen Watch Co Ltd Thickness slide piezoelectric oscillator
JP2001285000A (ja) * 2000-03-29 2001-10-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 水晶振動子のベベル加工方法
JP2014027505A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
US20150229291A1 (en) * 2014-02-07 2015-08-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Quartz crystal vibrator and manufacturing method thereof

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110176913A (zh) * 2018-02-20 2019-08-27 精工爱普生株式会社 振动元件、振子、振荡器、电子设备以及移动体
JP2019145978A (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 セイコーエプソン株式会社 振動素子、振動子、発振器、電子機器、および移動体
JP7062999B2 (ja) 2018-02-20 2022-05-09 セイコーエプソン株式会社 振動素子、振動子、発振器、電子機器、および移動体
CN110176913B (zh) * 2018-02-20 2023-07-04 精工爱普生株式会社 振动元件、振子、振荡器、电子设备以及移动体

Also Published As

Publication number Publication date
US10250225B2 (en) 2019-04-02
TW201724739A (zh) 2017-07-01
JP6555779B2 (ja) 2019-08-07
CN106921359B (zh) 2021-04-06
CN106921359A (zh) 2017-07-04
US20170187349A1 (en) 2017-06-29
TWI664813B (zh) 2019-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6371733B2 (ja) Atカット水晶片及び水晶振動子
JP6555779B2 (ja) Atカット水晶片及び水晶振動子
US10263597B2 (en) Crystal unit
JP6797764B2 (ja) 水晶振動子およびその製造方法
JP5581887B2 (ja) 振動片、振動子、発振器、電子機器、および周波数調整方法
US10333489B2 (en) Crystal unit
JP4569447B2 (ja) 弾性表面波素子片および弾性表面波デバイス
JP2018074271A (ja) 圧電デバイス
US20120181899A1 (en) Piezoelectric resonator and elastic wave device
JP2019193066A (ja) 水晶振動子
US11251773B2 (en) AT-cut crystal element, crystal unit, and semi-manufactured crystal unit
JP2006311303A (ja) モード結合型圧電振動子
CN114928347A (zh) 压电元件及其制造方法
CN110401429A (zh) 晶体振子及其制造方法
JP6075081B2 (ja) 水晶振動子とその製造方法
JP6624803B2 (ja) Atカット水晶片及び水晶振動子
JP2019193243A (ja) 水晶振動子およびその製造方法
JP2014022792A (ja) 圧電振動子
JP2024063739A (ja) 水晶振動片及びこれを用いた水晶デバイス
JP5872660B2 (ja) 水晶振動片
JP2020048072A (ja) 水晶振動子
JP2019192960A (ja) 圧電振動子
JPS587702Y2 (ja) 幅すべり結晶振動子
JP2006246448A (ja) 水晶振動子、水晶振動子パッケージ及び水晶発振器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6555779

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250