JP2017120320A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が駆動装置によって図中時計回り方向に回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。
定着装置20は、内部が中空な表面無端移動体である定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体からなる加圧部材としての加圧ローラ22とを備えている。
図3の鎖線Aが、従来例の定着ベルト21の温度分布を示しており、実線Bが、本実施形態の定着ベルト21の温度分布を示している。また、図3のWは、定着ニップ部Nに通紙する用紙幅を示している。
図4に示すように、本実施形態では、摺動シート29は、ニップ部の通紙方向長さよりも長く、ニップ形成部材24を包み込むように折りたたまれて設けられている。
摺動シート29が、定着ベルト21を介して、加圧ローラ22により押圧されることにより、摺動シート29に含浸している潤滑剤が図中矢印に示すように、搾り出されて定着ベルト21の内周面に付着する。これにより、定着ベルト21の内周面とニップ形成部材24との摩擦抵抗を低減することができる。
定着ベルト21の幅方向両端部には、それぞれフランジ42に設けられたガイド部42aが挿入されており、定着ベルト21はガイド部42aによって回転可能に保持されている。ガイド部42aは、加圧ローラ側が切り欠かれた略円筒形状をしている。ガイド部42aは、定着ベルト21の内径とほぼ同等の外径を有し、定着ベルト21の両端から内側に所定量入り込む長さを有している。
図6に示すように、本実施形態においては、ニップ形成部材24の均熱部24bの摺動シート29と対向する部分に、溝部41aを設けた。溝部41aは、用紙通紙方向に延びており、定着ベルト21の幅方向に等間隔で複数設けられている。
図7は、変形例1について説明する図である。
図7に示すように、変形例1においては、溝部41aに貯まった潤滑剤が、長手方向中央部に集まるように、均熱部24bの長手方向端部側の溝部41aを傾斜させたものである。
摺動シート内の潤滑剤は、定着ベルト21の移動に伴い、定着ベルト21に搾られるようにして、ニップ部における定着ベルト21の移動方向上流側から下流側へと移動する。また、同様にして、溝部41aに貯まった潤滑剤が、ニップ部における定着ベルトの移動方向上流側から下流側へと移動する。よって、均熱部24bの長手方向端部側の溝部41aを、通紙方向下流側が、長手方向中央に位置するように傾斜させる。これにより、溝部41aに貯まった潤滑剤が、定着ベルト21の移動方向上流側から下流側へと移動するとき、溝部41aに案内されて、長手方向中央へ寄せられる。これにより、溝部41aに貯まった潤滑剤が、長手方向中央寄りで、摺動シート29に吸収され、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのをより一層抑制することができる。
図8は、変形例2について説明する図である。図8(a)は、要部分解斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のAの部分の概略断面図である。
この変形例2は、図8(b)に示すように、長手方向端部側の傾斜した溝部の溝深さを、通紙方向に平行な中央の溝部の溝深さよりも深くしたものである。
溝部の溝深さを、深くすることで、溝部で保持できる潤滑剤量を増やすことができる。これにより、端部側の溝部に保持された潤滑剤が満杯となって、端部側の潤滑剤を溝部41aに十分漏れ出させることができないという事態が生じるのを抑制することができる。
図9は、変形例3について説明する図である。
この変形例3は、定着ベルト21の内周面に溝部21aを設けたものである。かかる構成としても、加圧ローラにより摺動シートが押圧された際に、潤滑剤が定着ベルト21に設けた溝部に漏れ出し、定着ベルト21の溝部21aに貯めることができる。これにより、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。この変形例3においても、定着ベルト21に設ける溝部21aの深さ、幅、溝部の数などは、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出さないように、適宜設定すればよい。
(態様1)
回転可能な無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の内周側に配置されるニップ形成部材24と、ニップ形成部材24に対し定着ベルト21を間に挟んで対向するように配置され、ニップ形成部材24と定着ベルト21を挟みこんでニップ部が形成されるように、定着ベルト21をニップ形成部材側へ加圧する加圧ローラ22などの加圧部材と、定着ベルト21とニップ形成部材24との間に潤滑剤を含浸する摺動シート29などの潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、ニップ形成部材24の潤滑剤含浸部材との接触面および定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けた。
これによれば、加圧ローラ22などの加圧部材による摺動シート29などの潤滑剤含浸部材への押圧で、潤滑剤含浸部材に含浸された潤滑剤は、前記ニップ形成部材24の前記潤滑剤含浸部材との接触面および前記定着ベルト21の内周面の少なくとも一方に設けられた溝に漏れ出し、上記溝に貯められる。このように、潤滑剤含浸部材に含浸されている潤滑剤が漏れ出ることができる箇所を、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向両端部以外に設けることで、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向端部から、潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、潤滑剤含浸部材に含まれる潤滑剤の量が少なくなると、溝に貯まった潤滑剤が、潤滑剤含浸部材に戻る。これにより、経時に亘り、潤滑剤含浸部材と定着ベルトとの間に潤滑剤を介在させることができ、定着ベルトを円滑に回転させることができる。
(態様1)において、前記ニップ形成部材24の摺動シートなどの潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、前記ニップ形成部材24は、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部24bを有し、該均熱部24bに前記溝を設けた。
これによれば、先の図3を用いて説明したように、均熱部24bを設けることで、定着ベルト21の幅方向端部温度の上昇を抑制することができる。また、均熱部24bに溝を設けることにより、この均熱部24bの溝に摺動シート29などの潤滑剤含浸部材の潤滑剤を漏れ出させることができる。
(態様1)または(態様2)において、前記ニップ形成部材24の摺動シートなどの潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、前記溝を、定着ベルト21の幅方向中央へ傾倒させた。
これによれば、変形例1で説明したように、溝に漏れ出した潤滑剤を、定着ベルトの幅方向に中央に寄せることができる。これにより、溝に漏れ出した潤滑剤を、定着ベルト幅方向中央側で、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材に吸収させることができる。これにより、潤滑剤含浸部材の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを寄り一層抑制することができる。
(態様3)において、前記溝を、定着ベルト21の幅方向に複数設け、上記幅方向端部側の溝深さを、上記幅方向中央側の溝深さに比べて深くした。
これによれば、変形例2で説明したように、端部側の溝部で、確実に端部側の溝部に潤滑剤含浸部材の潤滑剤を漏れ出させることができ、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向の端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
感光体5などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段(本実施形態では、帯電装置6、露光装置9、現像装置7などで構成)と、トナー像を前記像担持体上から用紙Pなどの記録材上に転写する転写装置3などの転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着装置20などの定着手段とを備えた画像形成装置において、定着手段として、(態様1)乃至(態様4)いずれかに記載の定着装置を用いる。
これによれば、経時に亘り定着不良や紙しわ等の不具合の発生を抑制することができる。
3:転写装置
5:感光体
6:帯電装置
7:現像装置
9:露光装置
20:定着装置
21:定着ベルト
21a:溝部
22:加圧ローラ
23:ハロゲンヒータ
24:ニップ形成部材
24a:ベース部
24b:均熱部
25:ステー
26:反射部材
27:温度センサ
28:分離板
29:摺動シート
41a:溝部
42:フランジ
42a ガイド部
Claims (5)
- 回転可能な無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内周側に配置されるニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材に対し前記定着ベルトを間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と前記定着ベルトを挟みこんでニップ部が形成されるように、前記定着ベルトを前記ニップ形成部材側へ加圧する加圧部材と、
前記定着ベルトと前記ニップ形成部材との間に潤滑剤を含浸する潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、
前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面および前記定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、
前記ニップ形成部材は、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部を有し、該均熱部に前記溝を設けたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1または2に記載の定着装置において、
前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、
前記溝を、前記定着ベルトの幅方向中央へ傾倒させたことを特徴とする定着装置。 - 請求項3に記載の定着装置において、
前記溝を、前記定着ベルトの幅方向に複数設け、
上記幅方向端部側の溝深さを、上記幅方向中央側の溝深さに比べて深くしたことを特徴とする定着装置。 - 像担持体と、
像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
前記定着手段として、請求項1乃至4いずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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