JP2017120320A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向端部から、潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる定着装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置は、回転可能な無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の内周側に配置されるニップ形成部材24とを備えている。また、ニップ形成部材24に対し定着ベルト21を間に挟んで対向するように配置され、ニップ形成部材24と定着ベルト21を挟みこんでニップ部が形成されるように、定着ベルト21をニップ形成部材側へ加圧する加圧ローラなどの加圧部材を備えている。さらに、定着ベルト21とニップ形成部材24との間に潤滑剤を含浸する摺動シート29などの潤滑剤含浸部材を備えている。そして、ニップ形成部材24の潤滑剤含浸部材との接触面および定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けている。【選択図】図6

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関するものである。
従来から、ウォームアップ時間が短く、消費電力の少ない定着装置として、定着ベルトを挟んだ状態で加圧部材をニップ形成部材に圧接させてニップ部を形成する定着装置を備えた画像形成装置が知られている。
特許文献1には、この種の定着装置であって、上記ニップ形成部材の定着ベルトとの接触部分にシリコーンオイルなどの潤滑剤を含浸する潤滑剤含浸部材たる摺動シートを貼り付けた定着装置が記載されている。
ニップ形成部材に貼り付けられた上記摺動シートに含浸された潤滑剤が定着ベルトの内周面に付着し、摺動シートと定着ベルトとの間に潤滑剤が介在することになる。これにより、摺動シートと定着ベルトとの摩擦力が、潤滑剤の潤滑効果により低減することができ、定着ベルトを円滑に回転させることができると記載されている。
しかしながら、上記摺動シートが、定着ベルトを介して、加圧ローラにより押圧されることにより、摺動シートに含浸している潤滑剤が摺動シートの定着ベルト幅方向の端部側へ移動し、上記摺動シートの上記幅方向端部から漏れ出すおそれがあった。
上記課題を解決するために、本発明は、回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの内周側に配置されるニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対し前記定着ベルトを間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と前記定着ベルトを挟みこんでニップ部が形成されるように、前記定着ベルトを前記ニップ形成部材側へ加圧する加圧部材と、前記定着ベルトと前記ニップ形成部材との間に潤滑剤を含浸する潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面および前記定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向端部から、潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 本実施形態に係る定着装置の断面図。 均熱部材を設けない従来例の定着ベルト21の幅方向の温度分布と、均熱部材を設けた本実施形態の定着ベルトの幅方向の温度分布とを示す図。 摺動シートに含浸した潤滑剤の定着ベルトの内周面への付着について説明する図。 定着ベルトを保持するベルト保持部材としてのフランジと、定着ベルトとを示す斜視図。 本実施形態の特徴部について説明する図。 変形例1について説明する図。 変形例2について説明する図。 変形例3について説明する図。
以下、本発明を、画像形成装置に適用した実施形態について説明する。
なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。
なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、中間転写ベルト30と、4つの一次転写ローラ31と、二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34と、ベルトクリーニング装置35とを備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルト部材であり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)と交流電圧(AC)との少なくとも一方が、各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)と交流電圧(AC)との少なくとも一方が、二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた廃トナー移送ホースは、廃トナー収容器の入口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部が設けられており、ボトル収容部には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと各現像装置7との間には、補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けられている。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙Pを装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ14が設けてある。
以上の構成を備えた画像形成装置の基本動作は次の通りである。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が駆動装置によって図中時計回り方向に回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。
帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図中反時計回り方向に回転駆動し、中間転写ベルト30を図中矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧または定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。このようにして、中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。
また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき、二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり2つまたは3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2を用いて本実施形態に係る定着装置20の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る定着装置20の断面図である。
定着装置20は、内部が中空な表面無端移動体である定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体からなる加圧部材としての加圧ローラ22とを備えている。
定着ベルト21の内側には、定着ベルト21を加熱する熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21を介して対向する加圧ローラ22とニップ部Nを形成するニップ形成部材24とが設けられている。さらに、定着ベルト21の内側には、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26が設けられている。ハロゲンヒータ23は、定着装置20の側板に固定支持されている。
また、定着ベルト21のおもて面に対向して配置され、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27を備えている。さらに、定着ベルト21から用紙Pを分離する記録媒体分離手段としての分離板28や、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する加圧手段なども備えている。
定着ベルト21としては、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)が用いられる。定着ベルト21は、ニッケルやステンレス鋼等の金属材料またはポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材を有している。また、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層を備えている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
加圧ローラ22は、芯金22a、弾性層22b及び離型層22cによって構成されている。なお、弾性層22bは芯金22aの表面に配置されており、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、またはフッ素ゴム等が用いられる。また、離型層22cは弾性層22bの表面に設けられ、PFAまたはPTFE等が用いられる。
加圧ローラ22は、加圧手段としてのスプリングなどによって定着ベルト21側に向けて加圧されることにより、定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。
加圧ローラ22は、画像形成装置本体に設けられているモータ等の駆動源によって回転駆動される。加圧ローラ22が回転駆動されると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の熱源を配設してもよい。
また、弾性層22bが無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上する。しかし、未定着トナーを押し潰して定着させるときに、ベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを改善するには、厚さ100[μm]以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100[μm]以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができる。
弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着ベルト21と加圧ローラ22とは、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
図2に示す定着装置20では、ハロゲンヒータ23からの輻射熱(ヒータ光)で定着ベルト21を直接加熱する方式であって、定着ベルト21の内側に熱源としてのハロゲンヒータ23が設けられている。
ハロゲンヒータ23は、画像形成装置1の本体に設けられた電力供給手段である電源により電力が供給されて出力制御され、発熱するように構成されている。
この電源によるハロゲンヒータ23の出力制御は、例えば温度センサによる定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて、ハロゲンヒータ23のオン/オフまたは通電量を制御するように行われる。このようなハロゲンヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度を所望の温度(定着温度)に設定できるようになっている。
また、定着ベルト21を加熱する熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH(電磁誘導加熱)ヒータ、抵抗発熱体、セラミックヒータ、又はカーボンヒータ等を用いてもよい。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の軸方向または加圧ローラ22の軸方向にわたって長手状に配設され、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましいが、ステー25を樹脂製とすることも可能である。ステー25は定着装置20の側板に固定支持されている。
上記反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に配設されている。本実施形態では、反射部材26をステー25に固定している。また、反射部材26は、ハロゲンヒータ23によって直接加熱されるため、高融点の金属材料等で形成されることが望ましい。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23からステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23からの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
また、本実施形態のような反射部材26を設けずに、ステー25のハロゲンヒータ23側の面を研磨又は塗装などの鏡面処理をし、反射面を形成してもよい。また、上記反射部材26又はステー25の反射面の反射率は、90%以上であることが望ましい。
ただ、ステー25はその強度を確保するために形状や材質が自由に選択できないため、本実施形態のように反射部材26を別途設けた方が、形状や材質の選択の自重度が広がり、反射部材26とステー25はそれぞれの機能に特化することができる。また、反射部材26をハロゲンヒータ23とステー25との間に設けることにより、ハロゲンヒータ23に対する反射部材26の位置が近くなるので、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。
また、光の反射による定着ベルト21の加熱効率をさらに向上させるには、反射部材26又はステー25の反射面の向きを検討する必要がある。反射面をハロゲンヒータ23を中心とする同心円状に配設した場合は、光がハロゲンヒータ23に向かって反射されるため、その分、加熱効率が低下してしまう。これに対し、反射面の一部又は全部を、ハロゲンヒータ23以外の方向で定着ベルト側へ光を反射する向きに配設した場合は、ハロゲンヒータ23の方向へ反射される光量が少なくなるため、反射光による加熱効率を向上させることができる。
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。具体的には、ハロゲンヒータ23によって定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
また、ニップ形成部材24は、耐熱温度200℃以上の耐熱部材からなるベース部24aと、金属などの良熱伝導性材料からなる後述する均熱部24bとで構成されている。ベース部24aを耐熱温度200℃以上の耐熱部材で構成することで、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベース部24aには、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。本実施形態では、LPCである東レ社製のTI−8000を用いている。
図3は、均熱部24bを有さないニップ形成部材を用いた従来例の定着ベルト21の幅方向の温度分布と、均熱部24bを有するニップ形成部材を用いた本実施形態の定着ベルト21の幅方向の温度分布とを示す図である。
図3の鎖線Aが、従来例の定着ベルト21の温度分布を示しており、実線Bが、本実施形態の定着ベルト21の温度分布を示している。また、図3のWは、定着ニップ部Nに通紙する用紙幅を示している。
従来例では、ハロゲンヒータ23から定着ベルト21に与えられた熱は、通紙幅Wの領域(以下、通紙部という)では、主にニップ部Nで定着ベルト外側と当接する紙・トナー・加圧ローラ、また、定着ベルト内側で当接するニップ形成部材24に伝達される。一方、通紙幅外側の領域(以下、非違通紙部という)では、定着ベルト21に与えられた熱は、ニップ形成部材24にのみに伝達される。従来のニップ形成部材24は、一般的に熱伝導率の低い樹脂からなるベース部のみで構成されており、ニップ形成部材24への伝熱量が少なく、熱移動がしにくい。その結果、非通紙部においては連続通紙するにつれ定着ベルト21への熱蓄積がすすみ、図3の鎖線Aに示すように、非通紙部の温度が、通紙部の温度よりも高くなる。特に、定着ベルト21や加圧ローラ径、線速、生産性が固定されている場合、非通紙部が大きい程定着ベルト21に蓄積する熱が増え、端部温度上昇が大きくなる。
一方、本実施形態では、ニップ形成部材24が、熱伝導率の高い均熱部24bを有しているので、定着ベルト21の非通紙部に過剰に蓄積する熱を均熱部24bにより吸熱する。その吸熱した熱は、通紙により熱を奪われ、比較的低温となっている幅方向中央の通紙部やハロゲンヒータの非加熱部へと熱移動する。これにより、図3の実線Bに示すように、定着ベルト21非通紙部の温度上昇を抑制することができた。図3に示すように、均熱部24bを設けた場合、均熱部24bを設けなかった場合に比べて、非通紙部の温度を、5〜10℃下げることができた。
ニップ形成部材24を、良熱伝導性の部材のみで構成して、端部温度上昇の抑制能力を高めることも可能である。しかし、この場合は、定着ベルト21の熱が、ニップ形成部材から金属製のステー25へ伝導され、ステー25から定着ベルトの側板へ伝導されることでニップ形成部材24の温度の低下が速く、定着ベルト21の熱を過剰に奪っていく。その結果、通紙部での温度落ち込みの原因となる。また、熱を過剰に吸熱してしまうため、定着ベルト21が定着温度に到達するまで時間がかかってしまいウォームアップタイムや消費電力量にも悪影響を及ぼす。このため、ニップ形成部材24は、熱伝導性の悪い部材からなるベース部24aと、熱伝導性の良い部材からなる均熱部24bとで構成することで、ベース部24aが、ステー25への熱移動を抑制することができ、ニップ形成部材24が定着ベルトの熱を過剰に吸熱するのを抑制し、かつ、定着ベルトの温度を幅方向で均等にすることができる。
また、均熱部24bには銅などの金属部材を用いることが望ましいが、非通紙部の温度上昇の大きさに合わせ樹脂製とすることも可能である。
また、ニップ形成部材24と定着ベルト21との間に潤滑剤が含浸された潤滑剤含浸部材たる摺動シート29が設けられている。摺動シート29は、耐熱性を有する微細なフッ素系繊維を織り込んだシートや、耐熱性を有する多孔質樹脂からなり、潤滑剤を毛細管現象によって吸収させている。
潤滑剤としては、例えばシリコーンオイルが挙げられ、耐熱性及び耐久性及び潤滑能力としては望ましく、使用条件により様々な粘度のものを選択することが可能なため良い。その他の潤滑剤としては、フッ素系・シリコン系のグリスも挙げられる。
本実施形態においては、定着ベルト内周面とニップ形成部材24は圧接するように構成されているため、定着ベルト内周面とニップ形成部材表面との間の摩擦が大きいと定着ベルト21の走行を妨げ、定着不良や紙しわ等を発生させてしまう。また、摩擦が大きいことによるトルク上昇により定着装置の寿命が短くなってしまう。そこで、上述したように、潤滑剤を含浸した摺動シート29を設けて、摺動シート29からベルト内周面に潤滑剤を塗布して、潤滑剤により、ニップ形成部材24と定着ベルト内周面との摩擦を低減させている。これにより、定着ベルト21のスムースな走行を行うことができる。
図4は、摺動シート29に含浸した潤滑剤の定着ベルト21の内周面への付着について説明する図である。
図4に示すように、本実施形態では、摺動シート29は、ニップ部の通紙方向長さよりも長く、ニップ形成部材24を包み込むように折りたたまれて設けられている。
摺動シート29が、定着ベルト21を介して、加圧ローラ22により押圧されることにより、摺動シート29に含浸している潤滑剤が図中矢印に示すように、搾り出されて定着ベルト21の内周面に付着する。これにより、定着ベルト21の内周面とニップ形成部材24との摩擦抵抗を低減することができる。
図5は、定着ベルトを保持するベルト保持部材としてのフランジ42と、定着ベルト21とを示す斜視図である。
定着ベルト21の幅方向両端部には、それぞれフランジ42に設けられたガイド部42aが挿入されており、定着ベルト21はガイド部42aによって回転可能に保持されている。ガイド部42aは、加圧ローラ側が切り欠かれた略円筒形状をしている。ガイド部42aは、定着ベルト21の内径とほぼ同等の外径を有し、定着ベルト21の両端から内側に所定量入り込む長さを有している。
図5に示すように、ガイド部42aは、加圧ローラ側が切り欠かれた略円筒形状をしているため、摺動シート29の長手方向の両端部には、部材が接触しておらず、オープンになっている。そのため、摺動シート29が加圧ローラ22により押圧される際にその長手方向の両端部から潤滑剤が漏れ出てしまうことがある。摺動シート29の長手方向両端部から漏れ出た潤滑剤は、定着ベルト21の摺動シート29の長手方向端部よりも外側に付着する。そして、定着処理を繰り返す中で潤滑剤が定着ベルト21の幅方向端部に移動し、定着ベルト21とガイド部42aとの間から潤滑剤が漏れる。その結果、経時の使用で、摺動シート29に含浸される潤滑剤が徐々に減っていき、最終的には枯渇してしまう。潤滑剤が枯渇すると、ニップ形成部材24と定着ベルト21との間の摩擦が大きくなってしまう。そこで、本実施形態では、摺動シート29の長手方向両端からの潤滑剤が漏れ出すのを抑制するようにした。以下に、図面を用いて説明する。
図6は、本実施形態の特徴部について説明する図である。
図6に示すように、本実施形態においては、ニップ形成部材24の均熱部24bの摺動シート29と対向する部分に、溝部41aを設けた。溝部41aは、用紙通紙方向に延びており、定着ベルト21の幅方向に等間隔で複数設けられている。
このように、均熱部24bに溝部41aを設けることで、加圧ローラ22により摺動シート29が押圧された際、摺動シート29に含浸された潤滑剤は、溝部41aに漏れ出し、溝部41aに貯められる。これにより、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、経時の使用で、摺動シート29内の潤滑剤が減少すると、溝部41aに貯まっている潤滑剤が摺動シート29に吸収される。これにより、経時に亘り、定着ベルト21の内周面に潤滑剤を塗布することができ、定着ベルト21の内周面とニップ形成部材24との摩擦抵抗を低減することができる。
また、溝部41aの深さ、溝部41aの幅、溝部41aの数などは、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出さないように、適宜設定すればよい。さらには、潤滑剤の粘度によっても、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出しをコントロールすることができる。
本実施形態においては、ニップ形成部材24が均熱部24bを有する構成であるが均熱部24bを有さない構成でもよい。この場合は、ニップ形成部材24のベース部24aに溝部を形成する。
次に、変形例について、説明する。
[変形例1]
図7は、変形例1について説明する図である。
図7に示すように、変形例1においては、溝部41aに貯まった潤滑剤が、長手方向中央部に集まるように、均熱部24bの長手方向端部側の溝部41aを傾斜させたものである。
摺動シート内の潤滑剤は、定着ベルト21の移動に伴い、定着ベルト21に搾られるようにして、ニップ部における定着ベルト21の移動方向上流側から下流側へと移動する。また、同様にして、溝部41aに貯まった潤滑剤が、ニップ部における定着ベルトの移動方向上流側から下流側へと移動する。よって、均熱部24bの長手方向端部側の溝部41aを、通紙方向下流側が、長手方向中央に位置するように傾斜させる。これにより、溝部41aに貯まった潤滑剤が、定着ベルト21の移動方向上流側から下流側へと移動するとき、溝部41aに案内されて、長手方向中央へ寄せられる。これにより、溝部41aに貯まった潤滑剤が、長手方向中央寄りで、摺動シート29に吸収され、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのをより一層抑制することができる。
[変形例2]
図8は、変形例2について説明する図である。図8(a)は、要部分解斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のAの部分の概略断面図である。
この変形例2は、図8(b)に示すように、長手方向端部側の傾斜した溝部の溝深さを、通紙方向に平行な中央の溝部の溝深さよりも深くしたものである。
溝部の溝深さを、深くすることで、溝部で保持できる潤滑剤量を増やすことができる。これにより、端部側の溝部に保持された潤滑剤が満杯となって、端部側の潤滑剤を溝部41aに十分漏れ出させることができないという事態が生じるのを抑制することができる。
[変形例3]
図9は、変形例3について説明する図である。
この変形例3は、定着ベルト21の内周面に溝部21aを設けたものである。かかる構成としても、加圧ローラにより摺動シートが押圧された際に、潤滑剤が定着ベルト21に設けた溝部に漏れ出し、定着ベルト21の溝部21aに貯めることができる。これにより、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。この変形例3においても、定着ベルト21に設ける溝部21aの深さ、幅、溝部の数などは、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出さないように、適宜設定すればよい。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
回転可能な無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の内周側に配置されるニップ形成部材24と、ニップ形成部材24に対し定着ベルト21を間に挟んで対向するように配置され、ニップ形成部材24と定着ベルト21を挟みこんでニップ部が形成されるように、定着ベルト21をニップ形成部材側へ加圧する加圧ローラ22などの加圧部材と、定着ベルト21とニップ形成部材24との間に潤滑剤を含浸する摺動シート29などの潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、ニップ形成部材24の潤滑剤含浸部材との接触面および定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けた。
これによれば、加圧ローラ22などの加圧部材による摺動シート29などの潤滑剤含浸部材への押圧で、潤滑剤含浸部材に含浸された潤滑剤は、前記ニップ形成部材24の前記潤滑剤含浸部材との接触面および前記定着ベルト21の内周面の少なくとも一方に設けられた溝に漏れ出し、上記溝に貯められる。このように、潤滑剤含浸部材に含浸されている潤滑剤が漏れ出ることができる箇所を、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向両端部以外に設けることで、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向端部から、潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、潤滑剤含浸部材に含まれる潤滑剤の量が少なくなると、溝に貯まった潤滑剤が、潤滑剤含浸部材に戻る。これにより、経時に亘り、潤滑剤含浸部材と定着ベルトとの間に潤滑剤を介在させることができ、定着ベルトを円滑に回転させることができる。
(態様2)
(態様1)において、前記ニップ形成部材24の摺動シートなどの潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、前記ニップ形成部材24は、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部24bを有し、該均熱部24bに前記溝を設けた。
これによれば、先の図3を用いて説明したように、均熱部24bを設けることで、定着ベルト21の幅方向端部温度の上昇を抑制することができる。また、均熱部24bに溝を設けることにより、この均熱部24bの溝に摺動シート29などの潤滑剤含浸部材の潤滑剤を漏れ出させることができる。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、前記ニップ形成部材24の摺動シートなどの潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、前記溝を、定着ベルト21の幅方向中央へ傾倒させた。
これによれば、変形例1で説明したように、溝に漏れ出した潤滑剤を、定着ベルトの幅方向に中央に寄せることができる。これにより、溝に漏れ出した潤滑剤を、定着ベルト幅方向中央側で、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材に吸収させることができる。これにより、潤滑剤含浸部材の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを寄り一層抑制することができる。
(態様4)
(態様3)において、前記溝を、定着ベルト21の幅方向に複数設け、上記幅方向端部側の溝深さを、上記幅方向中央側の溝深さに比べて深くした。
これによれば、変形例2で説明したように、端部側の溝部で、確実に端部側の溝部に潤滑剤含浸部材の潤滑剤を漏れ出させることができ、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向の端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様5)
感光体5などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段(本実施形態では、帯電装置6、露光装置9、現像装置7などで構成)と、トナー像を前記像担持体上から用紙Pなどの記録材上に転写する転写装置3などの転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着装置20などの定着手段とを備えた画像形成装置において、定着手段として、(態様1)乃至(態様4)いずれかに記載の定着装置を用いる。
これによれば、経時に亘り定着不良や紙しわ等の不具合の発生を抑制することができる。
1:画像形成装置
3:転写装置
5:感光体
6:帯電装置
7:現像装置
9:露光装置
20:定着装置
21:定着ベルト
21a:溝部
22:加圧ローラ
23:ハロゲンヒータ
24:ニップ形成部材
24a:ベース部
24b:均熱部
25:ステー
26:反射部材
27:温度センサ
28:分離板
29:摺動シート
41a:溝部
42:フランジ
42a ガイド部
特開2014−178520号公報

Claims (5)

  1. 回転可能な無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内周側に配置されるニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材に対し前記定着ベルトを間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と前記定着ベルトを挟みこんでニップ部が形成されるように、前記定着ベルトを前記ニップ形成部材側へ加圧する加圧部材と、
    前記定着ベルトと前記ニップ形成部材との間に潤滑剤を含浸する潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、
    前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面および前記定着ベルトの内周面の少なくとも一方に溝を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、
    前記ニップ形成部材は、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部を有し、該均熱部に前記溝を設けたことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2に記載の定着装置において、
    前記ニップ形成部材の前記潤滑剤含浸部材との接触面に前記溝を設けたものであって、
    前記溝を、前記定着ベルトの幅方向中央へ傾倒させたことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置において、
    前記溝を、前記定着ベルトの幅方向に複数設け、
    上記幅方向端部側の溝深さを、上記幅方向中央側の溝深さに比べて深くしたことを特徴とする定着装置。
  5. 像担持体と、
    像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
    前記定着手段として、請求項1乃至4いずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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