JP2017120124A - クラッチ制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このうちの案内筒部は、例えばトランスミッション用ハウジング等の固定の部分に設けられ、トランスミッション用入力軸の周囲に配置される。
前記カム装置は、駆動側カムと被駆動側カムと複数本(3本以上)のローラ(ころ、ニードル)とを有している。
そして、このうちの駆動側カムは、軸方向側面に円周方向に亙る凹凸面である駆動側カム面を有しており、前記案内筒部に対し、相対回転可能に且つ軸方向に関して前記被駆動側カムから離れる方向への変位を不能に支持されている。又、前記被駆動側カムは、前記駆動側カム面に対向する軸方向側面に、円周方向に亙る凹凸面である被駆動側カム面を有しており、前記案内筒部に対し、相対回転不能に且つ軸方向に関する相対変位を可能に支持されている。又、前記複数本のローラは、前記駆動側カム面と前記被駆動側カム面との間に挟持されている。
前記電気的駆動源は、例えば電動モータであり、電気的に作動し、前記駆動側カムを前記被駆動側カム(案内筒部)に対して相対回転させるものである。
前記レリーズ軸受は、外輪と、内輪と、複数個の転動体(例えば玉)とを有している。そして、これら外輪と内輪とのうちの何れか一方の軌道輪(例えば内輪)は、前記案内筒部に対し軸方向に関する相対変位を可能に支持されている。又、他方の軌道輪(例えば外輪)は、ダイヤフラムばねに当接し、このダイヤフラムばねと共に回転する。
そして、本発明のクラッチ制御装置は、前記電気的駆動源により前記駆動側カムを前記被駆動側カムに対して相対回転させ、この被駆動側カムを軸方向に並進移動させる事により、前記レリーズ軸受を介して、前記ダイヤフラムばねを軸方向に押圧する。
尚、本発明のクラッチ制御装置は、前記レリーズ軸受(他方の軌道輪)により、前記ダイヤフラムばねを軸方向に押圧する事で、クラッチの接続を断っても良い(プッシュ式のクラッチ機構を構成しても良い)し、反対に、クラッチを接続しても良い。
この減速機としては、例えば、傘歯車減速機やウォーム減速機など、従来から知られた各種構造の減速機を使用する事ができる。
この様に、減速機を介して、前記電気的駆動源の回転駆動力を伝達すれば、この電気的駆動源として、出力トルクの小さい小型のものを使用する事が可能になる為、装置全体としての小型化、及び、軽量化を図れる。又、前記電気的駆動源の設置方向に関する自由度を高める事もできる為、設置スペースの小型化を図れる。
尚、本発明を実施する場合には、前記電気的駆動源の回転駆動力を、直接、前記駆動側カムに伝達する事もできる。
この様な構成によれば、部品点数の低減を図れ、部品管理コスト及び組立コストの低減を図れる。
この様な構成によれば、部品点数の低減を図れ、部品管理コスト及び組立コストの低減を図れる。
この様な構成によれば、前記カム装置の駆動に伴って前記駆動側カムに作用する反力を、前記外向フランジ部により支承する事ができ、この駆動側カムの前記案内筒部に対する相対回転を可能としつつ、前記被駆動側カムから離れる方向への変位を防止できる。
即ち、本発明の場合には、電気的に作動する電気的駆動源によりカム装置を駆動する事で、レリーズ軸受を軸方向に並進移動させ、ダイヤフラムばねを軸方向に押圧する事で、クラッチを断接する事ができる。この様に本発明の場合には、電気的にクラッチの断接制御を行える為、クラッチ制御の自動化を図る事ができる。
又、本発明の場合には、前述した従来構造で必要であった油圧関連部品やレリーズフォークを不要にできる。従って、装置全体の軽量化及び小型化を図れる。しかも、クラッチの断接制御を電気的に行え、油を使用しなくて済む為、油漏れの問題が生じる事も防止できる。
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜5を参照しつつ説明する。図1に示した様に、本例のクラッチ制御装置1は、フライホイール2、クラッチディスク3、クラッチペダル4、及び、制御器5と共に、マニュアルトランスミッションに対するエンジンの動力の伝達状態を切り換える、乾式のクラッチ装置6を構成する。
即ち、本例の場合には、電気的に作動する電動モータ17により前記カム装置16を駆動する事で、前記レリーズ軸受19を軸方向に並進移動させ、前記ダイヤフラムばね14を軸方向に押圧する事で、クラッチの断接を行う事ができる。この様に本例の場合には、電気的にクラッチの断接制御を行える為、クラッチ制御の自動化を図る事ができる。この為、イージードライブ化を図れると共に、コースティング走行を積極的に採用する事による低燃費化(燃費向上)を実現する事もできる。又、本例の場合には、前述した従来構造で必要であった、オイルリザーバ、複雑な油圧配管、及び、シリンダ(レリーズシリンダ、コンセントリックスレーブシリンダ)等の油圧関連部品を不要にできると共に、レリーズフォークを不要にできる。従って、装置全体の軽量化及び小型化を図れる。しかも、本例の場合には、クラッチの断接制御(係脱制御)を、電気的に行え、油を使用しなくて済む為、油漏れの問題が生じる事も防止できる。
尚、本例に使用する前記傘歯車減速機18は可逆性を有する為、前記電動モータ17の作動を停止したり、前記ダイヤフラムばね14の発揮する弾力よりも出力トルクを小さくする事で、このダイヤフラムばね14の弾力に基づいて、前記被駆動側カム23を軸方向片側に移動させる(押し戻す)と共に、前記駆動側カム22を前記所定方向とは逆方向に相対回転させる{図5の(B)の状態から(A)の状態に移行する}事もできる。この為、本例の場合には、前記電動モータ17として、前記駆動側カム22を前記所定方向にのみ回転可能なものを使用する事もできる。
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図6を参照しつつ説明する。本例の特徴は、減速機としてウォーム減速機39を使用した点、及び、レリーズ軸受19aを構成する内輪33aと、カム装置16aを構成する被駆動側カム23aとを、一体的に設けた点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の構造と同様である為、重複する部分の図示並びに説明は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
尚、本例に使用するウォーム減速機39は可逆性を有しない為、前記電動モータ17として、両方向に回転可能なものを使用する。但し、この様な構成を採用する事で、クラッチ切断状態や半クラッチ状態を、前記電動モータ17に電気を通電する事なく保持する事ができる。又、ウォーム減速機として、諸元により可逆性を持たせた場合には、前記実施の形態の第1例の場合と同様に、電動モータとして一方向にのみ回転可能なものを使用する事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図7を参照しつつ説明する。本例では、前記実施の形態の第2例のより具体的な構造として、グリース漏れを防止する為の密封装置(シール部材)を追加的に設けた構造に就いて説明する。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記レリーズ軸受19a、前記カム装置16a及び前記スラストニードル軸受26内に、グリースを効果的に保持する事ができ、クラッチ制御装置1を長期間に亙り円滑に作動させる事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第2例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図8〜12を参照しつつ説明する。本例の特徴は、カム装置16(図1〜5参照)の構造を工夫する事で、クラッチ制御装置1(図1、2参照)の応答性を向上させる点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例と同様である為、重複する部分の図示並びに説明は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
T=(L/2π)×F・・・(1)
T:トルク、L:カムリード、F:軸力
先ず、駆動側カム22のトルクが電動モータ17により全て入力され、このトルクがモータ出力が最大(Pmax )となるトルク(Tp )である場合を考えると、カムリード(L)は、前記(1)式を利用して導かれ、次の(2)式で表される。
L=(2π×Tp )/F・・・(2)
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第5例に就いて説明する。本例の特徴は、カム装置16(図1〜5参照)の構造を工夫する事で、クラッチの切断位置での電動モータ17(図1、2参照)の負荷トルクを低減させる点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例及び第4例と同様である為、重複する部分の図示並びに説明は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
先ず、駆動側カム22のトルクが電動モータ17により全て付与され、このトルクがモータの効率が最大となるトルク(Th )である場合を考えると、カムリード(L)は、前記(1)式を利用して導かれ、次の(3)式で表される。
L=(2π×Th )/F・・・(3)
尚、ダイヤフラムばね14は、前記図9に示した様に、クラッチの切断位置に於いて、たわみ量がδh 、荷重がFh となる。この為、クラッチの切断位置に於けるカムリード(L)は、次の(4)式で表される。
L=(2π×Th )/Fh ・・・(4)
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例及び第4例の場合と同様である。
2 フライホイール
3 クラッチディスク
4 クラッチペダル
5 制御器
6 クラッチ装置
7 クランクシャフト
8 ボルト
9 トランスミッションハウジング
10 トランスミッション入力軸
11 転がり軸受
12 クラッチカバー
13 プレッシャプレート
14 ダイヤフラムばね
15 案内筒部
16、16a カム装置
17 電動モータ
18 傘歯車減速機
19、19a レリーズ軸受
20 筒部本体
21 外向フランジ部
22、22a 駆動側カム
23、23a 被駆動側カム
24 ローラ
25 駆動側カム面
26 スラストニードル軸受
27 スラストレース
28 ニードル
29 被駆動側カム面
30 雌スプライン部
31 モータ出力軸
32a、32b かさ歯車
33、33a 内輪
34 外輪
35 玉
36 押圧部
37 支持筒部
38 ストロークセンサ
39 ウォーム減速機
40 ウォーム
41 ウォームホイール
42 ウォームホイール歯
43a、43b シール部材
44a、44b シール部材
Claims (3)
- 案内筒部と、カム装置と、電気的駆動源と、レリーズ軸受とを備え、
このうちの案内筒部は、固定の部分に設けられ、トランスミッション用入力軸の周囲に配置されており、
前記カム装置は、駆動側カムと被駆動側カムと複数本のローラとを有しており、このうちの駆動側カムは、軸方向側面に円周方向に亙る凹凸面である駆動側カム面を有し、前記案内筒部に対し相対回転可能に且つ軸方向に関して前記被駆動側カムから離れる方向への変位を不能に支持されており、前記被駆動側カムは、前記駆動側カム面に対向する軸方向側面に、円周方向に亙る凹凸面である被駆動側カム面を有し、前記案内筒部に対し相対回転不能に且つ軸方向に関する相対変位を可能に支持されており、前記複数本のローラは、前記駆動側カム面と前記被駆動側カム面との間に挟持されており、
前記レリーズ軸受は、外輪と、内輪と、複数個の転動体とを有しており、これら外輪と内輪とのうちの何れか一方の軌道輪が、前記案内筒部に対し軸方向に関する相対変位を可能に支持されており、他方の軌道輪が、ダイヤフラムばねに当接し、このダイヤフラムばねと共に回転するものであり、
前記電気的駆動源により前記駆動側カムを前記被駆動側カムに対して相対回転させ、この被駆動側カムを軸方向に並進移動させる事により、前記レリーズ軸受を介して、前記ダイヤフラムばねを軸方向に押圧する、
クラッチ制御装置。 - 前記電気的駆動源の回転駆動力を、減速機を介して、前記駆動側カムに伝達する、請求項1に記載したクラッチ制御装置。
- 前記被駆動側カムと前記一方の軌道輪とが一体的に設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したクラッチ制御装置。
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2016
- 2016-10-14 JP JP2016202189A patent/JP2017120124A/ja active Pending
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