JP2017118161A - 圧電デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電振動子と当該圧電振動子が実装される実装枠体との距離を確保することが容易な圧電デバイスを提供する。【解決手段】発振器1において、実装枠体7は、IC用開口43hを有している絶縁基板43、絶縁基板43の上面に位置している振動子用パッド45、及び絶縁基板43の上面を覆っているソルダーレジスト44を有している。振動子3は、実装枠体7の上面に対向している。振動子用バンプ11は、導電性であり、振動子3と振動子用パッド45との間に介在して両者を接合している。ソルダーレジスト44は、振動子用パッド45の外縁から離れた位置で振動子用パッド45を囲んでいる。振動子用バンプ11は、振動子用パッド45を振動子用バンプ11に埋もれさせており、絶縁基板43の上面のうち振動子用パッド45とソルダーレジスト44との間から露出している露出領域43aに密着している。【選択図】図2
Description
本発明は、圧電デバイスに関する。圧電デバイスは、例えば、水晶発振器である。
水晶発振器として、いわゆるH型のパッケージを有するものが知られている。このH型のパッケージは、セラミック又は樹脂によって一体的に形成されており、上面に設けられた凹部と、下面に設けられた凹部とを有している。上面の凹部には、水晶片に励振電極を設けた振動素子が実装される。下面の凹部には、振動素子に電圧を印加して発振信号を生成する集積回路素子が実装される。
特許文献1は、上記のようなH型パッケージの水晶発振器に代替的な水晶発振器を開示している。具体的には、この水晶発振器は、開口を有する基板からなる実装枠体と、前記の開口を覆うように実装枠体の上面に実装される水晶振動子と、前記の開口に収容され、水晶振動子の下面に実装される集積回路素子とを有している。水晶振動子は、振動素子と、振動素子を収容する容器体とを有している。水晶振動子(容器体)と実装枠体とはその間に介在する半田バンプによって接合されている。
圧電振動子とその周囲の部品乃至は部材との距離は、圧電デバイス(発振器)の電気特性に影響を及ぼす。例えば、圧電振動子にパッド又は配線等の導電性部材が近づくことによって浮遊容量が増加し、圧電デバイスの周波数特性が変化する。一方、特許文献1に開示された構成では、従来のH型パッケージと異なり、圧電振動子と実装枠体(実装枠体)との距離はバンプ(半田バンプ)によって規定されている。従って、圧電振動子と実装枠体との距離を安定して十分に確保できないおそれがある。ひいては、圧電デバイスの特性が低下したり、ばらついたりするおそれがある。
例えば、圧電デバイスが小型化されると、バンプを配置するための領域を十分に確保することが困難になる。その結果、バンプの体積が小さくなってバンプが薄くなり、圧電振動子と実装枠体との距離が短くなる。また、例えば、圧電振動子を実装枠体に実装するとき、圧電振動子の重みによって圧電振動子と実装枠体との間に介在するバンプが想定以上に潰れるおそれがある。この潰れにより、圧電振動子と実装枠体との距離が小さくなる。また、圧電振動子と実装枠体との距離が小さいときほど当該距離に対する潰れの量のばらつきが相対的に大きくなるから、圧電デバイスの特性のばらつきも大きくなる。
従って、圧電振動子と当該圧電振動子が実装される実装枠体との距離を確保することが容易な圧電デバイスが提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係る圧電デバイスは、平面視で素子用開口を有している絶縁基板、前記絶縁基板の上面に位置しているパッド、及び前記パッドを露出させつつ前記絶縁基板の上面を覆っているソルダーレジストを有している実装枠体と、前記素子用開口を覆うように前記実装枠体の上面に対向している圧電振動子と、前記圧電振動子と前記パッドとの間に介在して両者を接合している導電性のバンプと、前記圧電振動子の下面に実装されており、前記素子用開口内に位置している電子素子と、を有しており、前記ソルダーレジストは、前記パッドの外縁から離れた位置で前記パッドを囲んでおり、前記バンプは、前記パッドを当該バンプに埋もれさせており、前記絶縁基板の上面のうち前記パッドと前記ソルダーレジストとの間から露出している部分に密着している。
好適には、前記バンプは、前記ソルダーレジストのうち前記パッドを囲む内周面に対して、少なくとも前記内周面の下端において密着している。
好適には、前記ソルダーレジストは、前記パッドよりも厚く、前記バンプは、前記ソルダーレジストの、前記パッドを露出させるパッド用開口の全体に充填されている部分を有している。
好適には、前記バンプは、前記圧電振動子の下面と前記ソルダーレジストの上面とに挟まれてこれらに密着している部分を有している。
好適には、前記ソルダーレジストは、前記パッドよりも厚く、前記圧電振動子の下面に当接している。
好適には、前記ソルダーレジストは、前記パッドをその全周に亘って途切れることなく囲んでいる。
好適には、前記ソルダーレジストの厚さは、前記パッドの2倍以上10倍以下である。
好適には、前記実装枠体は、前記絶縁基板の下面に位置している層状の外部端子と、前記外部端子を露出させつつ前記絶縁基板の下面を覆っている第2ソルダーレジストと、を有しており、前記第2ソルダーレジストは、前記外部端子の外縁から離れた位置で前記外部端子を囲んでおり、かつ前記外部端子よりも厚い。
上記の構成によれば、圧電振動子と実装枠体との距離を確保することが容易化される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。また、図面には、図面相互の関係を明確にする等の目的で、便宜的に、D1軸、D2軸及びD3軸からなる直交座標系を付すことがある。実施形態に係る水晶発振器は、いずれの方向が上方又は下方とされてもよいが、以下では、便宜的にD3軸方向の正側を上方として、上面又は下面等の用語を用いることがある。また、便宜上、導電層の表面に(すなわち断面でない面に)ハッチングを付すことがある。
(水晶発振器の概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係る水晶発振器1(以下、「水晶」は省略)の概略構成を示す分解斜視図である。図2は、図1のII−II線における断面図である。
図1は、本発明の実施形態に係る水晶発振器1(以下、「水晶」は省略)の概略構成を示す分解斜視図である。図2は、図1のII−II線における断面図である。
発振器1は、例えば、全体として、概略、薄型の直方体状とされる電子部品であり、その寸法は適宜に設定されてよい。例えば、比較的小さいものでは、長辺又は短辺の長さは1mm以上2mm以下であり、厚さは0.5mm以上0.8mm以下である。
発振器1は、例えば、水晶振動子3(以下、「水晶」は省略)と、振動子3に実装される集積回路素子5(以下、「IC5」)と、振動子3が実装される実装枠体7とを有している。また、図2に示すように、発振器1は、IC5を振動子3に実装するためのIC用バンプ9と、振動子3を実装枠体7に実装するための振動子用バンプ11と、IC5を封止するためのアンダーフィル12とを有している。
振動子3は、交流電圧が印加されるとその内部で固有振動を生じる。IC5は、発振回路(振動子を除く)を含んで構成されており、振動子3に電圧を印加して、振動子3内の固有振動を利用して発振信号を生成する。実装枠体7は、不図示の回路基板等に接続され、振動子3のパッケージを介して、回路基板とIC5との間において電気信号を仲介する。これらの具体的な構成は、例えば、以下のとおりである。
振動子3は、例えば、水晶振動素子13(以下、「水晶」は省略)と、振動素子13を収容する素子搭載部材15と、素子搭載部材15を密閉する蓋部材17とを有している。なお、素子搭載部材15及び蓋部材17によって、振動子3のパッケージである容器体19が構成されている。
振動素子13は、例えば、水晶片21(圧電片)と、水晶片21に電圧を印加するための1対の励振電極23と、振動素子13を素子搭載部材15に実装するための1対の引出電極25とを有している。
水晶片21は、例えば、概ね長方形の板状に形成されている。水晶片21は、例えば、ATカット水晶片からなる。1対の励振電極23は、例えば、水晶片21の両主面の中央側に層状に設けられている。1対の引出電極25は、例えば、1対の励振電極23から引き出されて水晶片21の長手方向の一端側部分に設けられている。1対の励振電極23及び1対の引出電極25は、例えば、振動素子13の両主面のいずれが実装側とされてもよいように、水晶片21の長手方向に延びる不図示の中心線に関して180°回転対称の形状に形成されている。
素子搭載部材15は、例えば、絶縁性の基体27と、基体27に設けられた各種の導体(例えば金属)とを有している。各種の導体は、例えば、振動素子13を素子搭載部材15に搭載するための1対の素子搭載パッド29、振動子3を実装枠体7に実装するための複数(本実施形態では4つ)の振動子端子31、IC5を振動子3に実装するための複数(本実施形態では6つ)のIC用パッド33(図2)、及びこれらの端子及びパッドを接続する不図示の接続導体である。
基体27は、例えば、セラミックによって一体的に形成されており、その形状は、振動素子13を収容する凹部27rを有した箱状である。基体27は、例えば、平板状の基板部27aと、基板部27aに重ねられた枠部27bとを有しており、これにより、凹部27rが構成されている。
1対の素子搭載パッド29は、例えば、凹部27rの底面(基板部27aの枠部27b側の主面)に層状に設けられている。複数の振動子端子31は、例えば、基板部27aの枠部27bとは反対側の主面の4隅に層状に設けられている。複数のIC用パッド33は、例えば、基板部27aの枠部27bとは反対側の主面において、複数の振動子端子31に囲まれた領域内に2列で配列されている。不図示の接続導体は、例えば、基板部27aの主面に形成された層状導体、及び基板部27aを貫通するビア導体によって構成されている。
これらの端子又はパッドの平面形状及び面積は適宜に設定されてよい。ただし、振動子端子31は、振動子3を小型化しつつも接合面積を大きくする観点から、素子搭載部材15の下面外縁まで広がることによって、面積が大きくされていることが好ましい。すなわち、振動子端子31は、平面視において、その外縁の一部が素子搭載部材15の下面外縁(例えば角部を構成する2辺)と一致していることが好ましい。
振動素子13は、1対の引出電極25と1対の素子搭載パッド29とが1対の素子用バンプ35(図2)によって接合されることによって、素子搭載部材15に片持ち梁のように固定されるとともに、素子搭載部材15に電気的に接続される。なお、素子用バンプ35は、例えば、熱硬化性樹脂に導電性フィラーを混ぜた導電性接着剤からなる。
蓋部材17は、例えば、金属からなる。蓋部材17は、素子搭載部材15の枠部27bと接合され、これにより、凹部27rは密閉される。凹部27r内は、例えば、真空とされ、又は、適宜なガス(例えば窒素)が封入される。
蓋部材17及び素子搭載部材15の接合は適宜な方法によりなされてよい。例えば、枠部27bの蓋部材17側の面には、金属からなる枠状の第1接合用パターン37が形成される。一方、蓋部材17の枠部27b側の面には、金属からなる枠状の第2接合用パターン39が形成される。そして、両者がシーム溶接によって接合されることにより、蓋部材17及び素子搭載部材15は互いに接合される。
IC5は、例えば、概略薄型直方体状に形成されており、一方の主面に複数(本実施形態では6つ)のIC端子41を有している。IC端子41と、素子搭載部材15に設けられたIC用パッド33とがIC用バンプ9によって接合されることにより、IC5は、素子搭載部材15に固定されるとともに、素子搭載部材15に電気的に接続される。
IC端子41の数及び役割は、発振器1に要求される機能等に応じて適宜に設定されてよい。例えば、6つのIC端子41のうち、1つは基準電位をIC5に供給するためのものであり、1つは電源電圧(基準電位とは異なる電位)をIC5に供給するためのものであり、2つはIC5から振動素子13に電圧を印加するためのものであり、1つは発振信号の周波数を調整するための制御信号をIC5に入力するためのものであり、1つは発振信号をIC5から出力するためのものである。
既に述べたように、IC5は、発振回路を含んで構成されている。発振回路は、例えば、帰還型のものである。また、IC5は、温度センサ、及び、温度センサの検出した温度に基づいて発振信号の温度変化を補償する温度補償回路を含んでいてもよい。IC5は、パッケージングされたものであってもよいし、ベアチップであってもよい。
実装枠体7は、例えば、絶縁基板43と、絶縁基板43に設けられた各種の導体(例えば金属)と、この導体の短絡を抑制するためのソルダーレジスト44とを有している。各種の導体は、例えば、振動子3を実装枠体7に実装するための複数(本実施形態では4つ)の振動子用パッド45、実装枠体7(発振器1)を不図示の回路基板に実装するための複数(本実施形態では4つ)の外部端子47、及び複数の振動子用パッド45と複数の外部端子47とを接続する接続導体48(図2)である。
絶縁基板43は、例えば、ガラスエポキシ材よりなる。絶縁基板43(実装枠体7)には、当該絶縁基板43を上面から下面へ貫通するIC用開口43hが形成されている。絶縁基板43の外縁及びIC用開口43hの平面形状は適宜に設定されてよい。例えば、これらの平面形状は概略矩形である。平面視において、絶縁基板43の外縁がなす領域は、例えば、振動子3よりも広く、振動子3は絶縁基板43の外縁がなす領域に収まっている。ただし、絶縁基板43の外縁は、平面視において振動子3の外縁と概ね一致していてもよい。
複数の振動子用パッド45は、例えば、絶縁基板43の上面の4隅側に層状に設けられており、IC用開口43hを囲んでいる。別の観点では、複数の振動子用パッド45は、絶縁基板43の内縁と外縁との間に位置している。振動子用パッド45の外縁は、例えば、絶縁基板43の内縁及び外縁から離れている。振動子用パッド45の外縁の形状は、適宜に設定されてよく、例えば、矩形(図示の例)又は円形である。また、当該形状は、IC用開口43hの縁部に概ね沿って延びる外縁(切り欠き)を有する形状であってもよい。
複数の外部端子47は、例えば、絶縁基板43の下面の4隅に層状に設けられており、IC用開口43hを囲んでいる。別の観点では、複数の外部端子47は、絶縁基板43の内縁と外縁との間に位置している。複数の外部端子47の外縁は、例えば、絶縁基板43の内縁及び/又は外縁に一致する部分を有していてもよいし、一致する部分を有していなくてもよい。なお、外部端子47の面積を確保する観点からは、外部端子47は、絶縁基板43の内縁から外縁まで広がっていることが好ましい。外部端子47の外縁の形状は、適宜に設定されてよく、例えば、矩形(図示の例)若しくは円形である。また、当該形状は、IC用開口43hの縁部に概ね沿って延びる外縁(切り欠き)を有する形状であってもよい。
接続導体48は、例えば、振動子用パッド45の直下かつ外部端子47の直上において絶縁基板43を上面から下面へ貫通する孔部に充填された貫通導体によって構成されている。なお、接続導体48の、振動子用パッド45及び外部端子47に対する平面視における位置は適宜に設定されてよいが、例えば、振動子用パッド45及び外部端子47の概ね中央に位置している。
ソルダーレジスト44は、一般には、顔料等を含んだ熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)からなる。ただし、本願においては、ソルダーレジストの用語は、広く絶縁性樹脂からなる皮膜を指すものとし、例えば、顔料を含んでいなくてもよいものとする。ソルダーレジスト44は、例えば、複数の振動子用パッド45を露出させつつ、絶縁基板43の上面を覆っている。
図示の例では、絶縁基板43の下面及び側面、並びにIC用開口43hの内周面にはソルダーレジストは設けられていない。ただし、これらの面にもソルダーレジストが設けられてもよい。IC用開口43hの実質的な容積を大きくする観点からは、図示の例のように、IC用開口43hの内周面には、ソルダーレジストが設けられないことが好ましい。
振動子3は、複数の振動子端子31と振動子用パッド45とが振動子用バンプ11によって接合されることにより、実装枠体7に対して固定されるとともに、電気的に接続される。振動子用パッド45は、IC用開口43hを囲むように配置されているから、振動子3は、IC用開口43hを上面側から覆うように実装枠体7に実装される。なお、平面視において、振動子3の面積は、例えば、IC用開口43hの面積よりも大きく、IC用開口43hはその全体が振動子3に覆われる。
また、振動子3に実装されたIC5は、少なくとも一部がIC用開口43hに収容される。なお、図2では、IC5の天面(D3軸方向負側の面)は、絶縁基板43の下面よりも内部側(D3軸方向正側)に位置しているが、当該天面は、絶縁基板43の下面と概略面一とされてもよい。
IC用バンプ9及び振動子用バンプ11は、例えば、半田によって構成されている。半田は、鉛フリー半田であってもよい。
IC用バンプ9において、IC用パッド33及びIC端子41に対する接着面積は適宜に設定されてよいが、例えば、IC用バンプ9は、IC用パッド33及びIC端子41の概ね全体に密着している。振動子3の基体27とIC5の本体との間には、IC用パッド33、IC用バンプ9及びIC端子41の厚みに相当する隙間が構成されている。
振動子用バンプ11において、振動子用パッド45及び振動子端子31に対する接着面積は適宜に設定されてよいが、例えば、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45及び振動子端子31の概ね全体に密着している。振動子3の基体27と実装枠体7の絶縁基板43との間には、振動子端子31、振動子用バンプ11及び振動子用パッド45の厚みに相当する隙間が構成されている。
アンダーフィル12は、例えば、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)からなる。アンダーフィル12は、樹脂よりも熱膨張係数が低いフィラー(例えばSiO2からなる)を含んでいてもよい。
アンダーフィル12は、振動子3とIC5との間に介在してこれらに密着している。なお、アンダーフィル12は、振動子3とIC5との間に空間を生じることなく充填されていることが好ましい。なお、アンダーフィル12は、IC5の側面を適宜な高さまで覆うように設けられてもよいし、IC5を側面だけでなく天面も覆うように設けられてもよい。
また、アンダーフィル12は、IC5の周囲に広がった部分がIC用開口43hの内周面に到達しており、さらには、振動子3と実装枠体7との間に介在してこれらに密着している。アンダーフィル12は、例えば、IC用開口43hの全周に亘って振動子3と実装枠体7とに密着している。従って、IC用開口43hは、振動子3と実装枠体7との隙間を介しては外部へ通じていない。アンダーフィル12は、振動子3の外縁まで到達していなくてもよいし、振動子3の外縁まで到達していてもよいし(図示の例)、さらには、実装枠体7の外縁まで到達していてもよい。なお、アンダーフィル12によって振動子3と実装枠体7との接合を補強する観点からは、アンダーフィル12は、振動子3の外縁まで、振動子3及び実装枠体7に密着していることが好ましい。
素子搭載部材15においては、不図示の接続導体によって、6つのIC用パッド33のうちの2つと、1対の素子搭載パッド29とが接続されている。これにより、IC用パッド33に実装されたIC5と、素子搭載パッド29に実装された振動素子13とが電気的に接続されている。ひいては、IC5により振動素子13に電圧を印加して発振信号を生成することが可能となっている。
また、素子搭載部材15においては、不図示の接続導体によって、6つのIC用パッド33のうち残りの4つと、4つの振動子端子31とが接続されている。これにより、IC用パッド33に実装されたIC5と、振動子端子31が接合された振動子用パッド45を有する実装枠体7とが電気的に接続されている。ひいては、振動子用パッド45と接続されている4つの外部端子47に対する電気信号の入出力によって、IC5に対して電気信号を入出力することが可能となっている。
(振動子用バンプ及びその周辺部分の詳細)
図3(a)は図1の領域IIIaを拡大して示す平面図である。また、図3(b)は図2の領域IIIbを拡大して示す断面図である。
図3(a)は図1の領域IIIaを拡大して示す平面図である。また、図3(b)は図2の領域IIIbを拡大して示す断面図である。
ソルダーレジスト44は、例えば、振動子用パッド45をその全周に亘って途切れなく囲んでいる。また、ソルダーレジスト44は、例えば、振動子用パッド45に重なっておらず、さらには、振動子用パッド45の全周に亘って振動子用パッド45の外縁から離れている。すなわち、ソルダーレジスト44は、振動子用パッド45を露出させるパッド用開口44aを有しており、パッド用開口44aの内周面は振動子用パッド45の外縁から離れている。なお、ソルダーレジスト44は、例えば、パッド用開口44aが形成された領域を除いては、絶縁基板43の上面全体を覆っている。
振動子用パッド45の外縁とパッド用開口44aの内周面とが離れていることから、絶縁基板43の上面のうち一部(環状の露出領域43a)は、振動子用パッド45とソルダーレジスト44との間において、これらから露出している。露出領域43aの外縁の形状及び幅は適宜に設定されてよい。例えば、露出領域43aの外縁は、振動子用パッド45の外縁と概ね相似形であり、ひいては、露出領域43aの幅は、全周に亘って概ね一定である。ただし、露出領域43aの外縁の形状は、振動子用パッド45の外縁の形状と異なっていてもよい。露出領域43aの幅は、ソルダーレジスト44の厚みよりも小さくてもよいし、大きくてもよい。露出領域43aの幅は、例えば、振動子用パッド45の最大径の5%以上25%以下、又は30μm以上100μm以下である。
ソルダーレジスト44の厚みは、振動子用パッド45の厚みよりも厚くされている。例えば、ソルダーレジスト44の厚みは、振動子用パッド45の厚みの2倍以上10倍以下である。又は、振動子用パッド45の厚さが10μm以上40μm以下であるのに対して、ソルダーレジスト44の厚さは、これよりも5μm以上厚く、15μm以上100μm以下である。
振動子用バンプ11は、例えば、ソルダーレジスト44のパッド用開口44aに充填されている。すなわち、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45の上面及び側面の全体、露出領域43aの全体並びにパッド用開口44aの内周面の全体に密着している。また、別の観点では、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45を振動子用バンプ11に埋もれさせつつ露出領域43aに密着している。
なお、振動子用バンプ11が全体(全面)に密着しているといっても、製造誤差等に起因して、意図せずに密着していない部分があってもよい。例えば、露出領域43aとパッド用開口44aの内周面とがなす角部に対して、その先端まで完全に(微視的に)振動子用バンプ11を充填することは現実的に困難である。従って、この角部の先端に、不可避な微小な空洞がある場合も、振動子用バンプ11が露出領域43aの全面及びパッド用開口44aの内周面の全面に密着している状態に含まれる。露出領域43aと振動子用パッド45の側面とがなす角部についても同様である。また、角部に限らず、密着すべき面のごく一部に意図しない空洞(気泡)が生じてしまっている場合も、全面に密着している状態に含まれる。
また、振動子用パッド45が振動子用バンプ11に埋もれている状態は、振動子用パッド45の上面と側面との角部が振動子用バンプ11の表面から突出していない状態である。換言すれば、少なくとも振動子用パッド45の外縁付近において、振動子用バンプ11の、露出領域43aに対して密着している面からの厚みは、振動子用パッド45の厚みよりも厚い。また、埋もれているという場合、振動子用パッド45の側面と振動子用バンプ11とは必ずしも密着していなくてもよい。振動子用パッド45は、比較的薄くてもよく、この場合、振動子用パッド45の側面と振動子用バンプ11との密着は明らかでなくてよい。
振動子用バンプ11の厚み(露出領域43aからの厚み)は、例えば、ソルダーレジスト44の厚みよりも厚く、振動子用バンプ11は、ソルダーレジスト44の上面から突出して振動子端子31に密着している。振動子用バンプ11の厚みは、例えば、ソルダーレジスト44の厚みの1.1倍以上3倍以下である。又は、振動子用バンプ11の厚みは、ソルダーレジスト44の厚みが15μm以上100μm以下であるのに対して、5μm以上厚く、20μm以上200μm以下である。
(発振器の製造方法)
図4は、水晶発振器1の製造方法の手順を示すフローチャートである。
図4は、水晶発振器1の製造方法の手順を示すフローチャートである。
ステップST1では、振動子3が作製される。この作製方法は、公知の方法と同様とされてよい。例えば、水晶ウェハに対してエッチング及び導電材料の成膜等を行って振動素子13を作製する。セラミックグリーンシートに対して打ち抜き加工及び導電ペーストの塗布等を行ってこれを同時焼成し、素子搭載部材15を作製する。そして、ディスペンサによって素子用バンプ35を配置した素子搭載部材15に振動素子13を実装して、蓋部材17を素子搭載部材15に接合する。
ステップST2では、IC7を振動子3に実装する。すなわち、IC用バンプ9によってIC7のIC端子41と振動子3のIC用パッド33とを接合する。この実装方法も公知の方法と同様とされてよい。例えば、ディスペンサによって半田バンプをIC用パッド33に供給し、その上にIC7を配置して、IC7及び振動子3をリフロー炉に通す。
ステップST3では、ステップST1及びST2と並行して、実装枠体7が多数個取りされる母基板が作製される。この作製方法は、振動子用パッド45及びソルダーレジスト44等の具体的な形状を除いては公知の方法と同様とされてよい。例えば、絶縁基板43が多数個取りされる母基板に対して、打ち抜き加工、刃具による切削、又はマスクを介したエッチングによって、IC用開口43h及び接続導体48用の孔部を形成する。また、例えば、電解めっきによって接続導体48を形成する。また、例えば、マスクを介した導電層の蒸着、又は全面に形成した導体層のマスクを介したエッチングによって、振動子用パッド45及び外部端子47を形成する。
ソルダーレジスト44は、例えば、振動子用パッド45の形成後、ソルダーレジスト44となる感光性樹脂を母基板に全面塗布し、その感光性樹脂を露光及び現像によってパターニングすることによって形成される。また、このようなフォトリソグラフィーに代えて、例えば、ソルダーレジスト44となる熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂をスクリーン印刷によってパターン印刷することによってソルダーレジスト44が形成されてもよい。パターニングによって、図3を参照して説明したパッド用開口44aが形成される。
ステップST4では、引き続きステップST1及びST2と並行して、振動子用バンプ11が振動子用パッド45上に配置される。配置方法は公知の方法と同様とされてよい。例えば、スクリーン印刷によって半田ペーストを振動子用パッド45上に配置する。その後、一旦、半田ペーストを加熱して溶融させ、冷却して固化させることにより、振動子用バンプ11の形状を整えてもよい。また、ディスペンサ等によって溶融した半田が振動子用バンプ11に供給されてもよい。
ステップST5では、IC5が実装された振動子3を、振動子用バンプ11が配置された母基板(実装枠体7)に実装する。実装方法は公知の方法と同様でよい。例えば、まず、IC5がIC用開口43hに収容されるように、複数の振動子3を母基板中の複数の実装枠体7上に配置する。その後、複数の振動子3が配置された母基板(実装枠体7)をリフロー炉に通して、振動子用バンプ11を溶融した後に固化させる。
ステップST6では、IC用開口43hを介して未硬化状態のアンダーフィル12をIC5と振動子3との間等に充填する。充填方法は公知の方法と同様でよい。例えば、ディスペンサによって未硬化状態のアンダーフィル12をIC用開口43hへ供給する。このとき、十分な量のアンダーフィル12を供給することによって、アンダーフィル12は振動子3と母基板(実装枠体7)との間にも充填される。
ステップST7では、複数の振動子3(及びIC5)が実装された母基板(複数の実装枠体7)を切断して個片化する。これにより、複数の発振器1が作製される。切断方法としては、レーザーを用いるもの、又はダイシングブレードを用いるものなど、適宜な方法が採用されてよい。
(振動子用バンプの形成)
振動子用バンプ11は、適宜な時期に露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に密着してよい。換言すれば、適宜な時期にパッド用開口44aに充填されたような形状とされてよい。
振動子用バンプ11は、適宜な時期に露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に密着してよい。換言すれば、適宜な時期にパッド用開口44aに充填されたような形状とされてよい。
例えば、上記の密着は、ステップST4における振動子用バンプ11の配置時になされてよい。より具体的には、例えば、スクリーン印刷によって半田ペーストが配置される場合、半田ペーストが一旦加熱処理されて振動子用バンプ11の形状が整えられるときに、振動子用バンプ11は、重力及び/又は濡れ等の作用によって、パッド用開口44aに充填されたような形状とされてよい。
スクリーン印刷の際には、振動子用バンプ11が露出領域43a及びパッド用開口44aまで広がりやすくなるように、比較的大きい体積で半田ペーストが配置される。例えば、半田バンプは、平面上で溶融されれば、表面張力によって概ね半球状となるから、この半球を想定したときに、パッド用開口44aの内部形状の全部が半球に収まるように振動子用バンプ11(半田ペースト)の体積が設定される。半田ペーストの体積の確保は、例えば、印刷の際に半田ペーストがパッド用開口44aからはみ出さないように、半田ペーストの厚みを大きくすることによってなされる。半田ペーストの面積は、振動子用パッド45の面積以下であってもよいし、当該面積を超えていてもよい。
また、ステップST4において、スクリーン印刷ではなく、ディスペンサなどによって溶融状態の半田を振動子用パッド45上に供給する場合においては、その供給時に振動子用バンプ11を露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に密着させてよい。例えば、溶融状態の半田を振動子用パッド45上に供給していくと、半田は、振動子用パッド45上から露出領域43a上に広がり、さらにはパッド用開口44aの内周面の下端側に到達する。さらに半田を供給して、半田がパッド用開口44aに満たされ、かつ半田の頂面がパッド用開口44aの上面よりも上方に位置しているときに供給を停止する。
また、振動子用バンプ11の露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に対する密着は、ステップST4に代えて又は加えて、ステップST5(振動子3の実装枠体7への実装)においてなされてもよい。例えば、ステップST4で半田ペーストが振動子用パッド45上に配置され、加熱処理によって形状が整えられていない場合、ステップST5で半田ペーストが初めて溶融する。これにより、上述したステップST4での密着と同様に、振動子用バンプ11が露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に対して密着してよい。
また、ステップST5では、ステップST4とは異なり、振動子用バンプ11に対して振動子3及びIC5の重みが振動子用バンプ11に加えられる。従って、溶融した振動子用バンプ11は、自重、濡れ及び表面張力によって形成される形状よりも潰れることになる。この潰れによって、振動子用バンプ11が露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に密着してもよい。
この場合、振動子用バンプ11の体積は、ステップST4で密着が完了する場合に比較して、小さくてもよい。例えば、振動子用バンプ11の体積は、パッド用開口44aの容積と同等以上であればよい。また、ステップST5の開始直前における振動子用バンプ11は、半田ペーストの状態であってもよいし、溶融半田が固化した状態であってもよいし、露出領域43a及びパッド用開口44aの内周面に全く密着していなくてもよいし、一部に密着していてもよい。
以上のとおり、本実施形態に係る発振器1は、実装枠体7、振動子3、振動子用バンプ11及びIC5を有している。実装枠体7は、平面視でIC用開口43hを有している絶縁基板43、絶縁基板43の上面に位置している振動子用パッド45、及び振動子用パッド45を露出させつつ絶縁基板43の上面を覆っているソルダーレジスト44を有している。振動子3は、IC用開口43hを覆うように実装枠体7の上面に対向している。振動子用バンプ11は、導電性であり、振動子3と振動子用パッド45との間に介在して両者を接合している。IC5は、振動子3の下面に実装されており、IC用開口43h内に位置している。ソルダーレジスト44は、振動子用パッド45の外縁から離れた位置で振動子用パッド45を囲んでいる。振動子用バンプ11は、振動子用パッド45(基本的にはその全体)を振動子用バンプ11に埋もれさせており、絶縁基板43の上面のうち振動子用パッド45とソルダーレジスト44との間から露出している露出領域43a(少なくともその一部)に密着している。
従って、例えば、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45の上面のみに配置されている場合に比較して、下部(裾野)が広くなりやすく、ひいては、全体が厚くなりやすい。これにより、振動子3と実装枠体7との距離を確保することが容易化される。その結果、例えば、実装枠体7が発振器1の周波数特性に及ぼす影響を緩和したり、振動子用バンプ11の厚みのばらつきに起因する周波数特性のばらつきを低減したりすることが容易化される。また、例えば、振動子3と実装枠体7との距離が確保されることによって、アンダーフィル12を振動子3と実装枠体7との間に充填することも容易化され、発振器1の全体の強度が向上する。一方、振動子用バンプ11の下部の拡大は、振動子用パッド45の拡大によってではなく、露出領域43aの有効利用によってなされている。従って、実装枠体7の小型化が容易である。なお、露出領域43aは、例えば、ソルダーレジスト44によって振動子用パッド45の面積が縮小されないようにするためのマージンとして利用される。
また、例えば、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45だけでなく、絶縁基板43の露出領域43aにも密着するから、密着面積が増大し、接合強度が向上する。また、この密着面積の増大に伴う応力の増加は、振動子用パッド45だけでなく、絶縁基板43にも割り当てられるから、振動子用パッド45の絶縁基板43からの剥離のおそれが低減される。また、例えば、振動子用バンプ11の厚さが確保されると、振動子用バンプ11が破断するおそれが低減され、ひいては、導通不良が生じるおそれが低減される。
なお、発振器1では、実装枠体7にIC用開口43hが形成されていることから、振動子用パッド45の面積を確保することが困難になっている。また、振動子3にIC5が実装されていることから、振動子用バンプ11には、振動子3の荷重だけでなく、IC5の荷重も加えられることになり、振動子用バンプ11が潰れやすくなっている。このような構成においては、本実施形態における、露出領域43aを利用して振動子用バンプ11の厚みを確保する手法が特に有効である。
また、本実施形態では、振動子用バンプ11は、ソルダーレジスト44のうち振動子用パッド45を囲む内周面(パッド用開口44aの内周面)に対して、少なくとも内周面の下端において密着している。
従って、例えば、振動子用バンプ11は、その裾野がパッド用開口44aの面積よりも広い面積で広がっている場合と同等の厚みを有することになる。すなわち、振動子用バンプ11が露出領域43aのみに広がって、パッド用開口44aの内周面に到達していないときよりも、振動子用バンプ11は厚くなる。その結果、振動子3と実装枠体7との距離を確保することが、より容易化される。また、例えば、振動子用バンプ11とソルダーレジスト44とが密着することによって、ソルダーレジスト44がパッド用開口44a周辺において絶縁基板43から剥離するおそれが低減される。なお、振動子用バンプ11がパッド用開口44aの内周面の下端において密着しているといっても、パッド用開口44aと露出領域43aとの角部の先端において製造上不可避な空洞が存在してもよいことは既に述べたとおりである。
また、本実施形態では、ソルダーレジスト44は、振動子用パッド45よりも厚く、振動子用バンプ11は、振動子用パッド45を露出させるソルダーレジスト44のパッド用開口44aの全体に充填されている部分を有している。
従って、振動子用バンプ11は、パッド用開口44aに充填されたビア導体状の部分を有することになる。すなわち、振動子用バンプ11は、特許文献1におけるバンプの概念を超えたものになる。そして、振動子用バンプ11は、ビア導体状の部分(及び本実施形態では、その上の通常のバンプ状部分)によって、その厚みが確保される。その結果、振動子3と実装枠体7との距離を確保することが、より容易化される。また、例えば、振動子用バンプ11の形状をパッド用開口44aの形状によって規定することができる。また、例えば、比較的厚いソルダーレジスト44が設けられることによって、実装枠体7の強度が向上する。なお、振動子用バンプ11がパッド用開口44aの全体に充填されているといっても、製造上不可避な空洞(気泡)が生じていてもよいことは既に述べたとおりである。
また、本実施形態では、ソルダーレジスト44は、振動子用パッド45をその全周に亘って途切れることなく囲んでいる。
従って、例えば、ステップST4及び/又はST5において、溶融状態の振動子用バンプ11は、パッド用開口44aからその外側へ逃げることができない。その結果、例えば、振動子用バンプ11の粘度が低かったり、ステップST5で振動子用バンプ11に加えられる振動子3及びIC5の荷重が大きかったりしても、溶融状態の振動子用バンプ11がパッド用開口44aから流れ出るおそれが低減される。その結果、振動子用バンプ11の厚みが確実に確保される。
また、本実施形態では、ソルダーレジスト44の厚さは、振動子用パッド45の2倍以上10倍以下である。
ソルダーレジストは、パターニングの精度等を考慮して、導電層の厚さと概ね同等の厚さとされることが多い。また、小型化された電子部品においては、導電層の厚さとソルダーレジストの厚さとを比較することは容易でないことがある。しかし、ソルダーレジスト44が振動子用パッド45の2倍以上であれば、意図的にソルダーレジスト44を振動子用パッド45よりも厚くしていることは確実である。また、ソルダーレジスト44の厚さが振動子用パッド45の厚さの2倍以上であれば、ソルダーレジスト44が厚いことによって奏される既述の効果も確実に奏される。
また、ソルダーレジスト44を厚くし過ぎると、例えば、発振器1の厚みが不必要に大きくなる。また、例えば、利用可能なソルダーレジストの形成方法及び半田バンプの形成方法が制約される。しかし、ソルダーレジスト44の厚さが10倍以下であれば、発振器1の厚みも抑えられ、また、種々の形成方法の利用も容易である。なお、発振器1の平面視における小型化のみが問題である場合においては、ソルダーレジスト44の厚みは極端に厚くされてもよい。また、ソルダーレジスト44の厚さが極端に厚くても、熱硬化性樹脂からなるフィルムを絶縁基板43に貼り付けてフォトリソグラフィーによってパターニングしてソルダーレジスト44を形成したり、ディスペンサで半田(又は半田ペースト)をパッド用開口44aに充填したりして、本実施形態の発振器1を実現することは可能である。
(変形例)
図5(a)〜図7を参照して、種々の変形例について説明する。なお、以下の変形例に係る説明では、基本的に、実施形態との相違部分についてのみ言及する。特に言及のない点は、実施形態と同様であり、又は実施形態から類推可能である。また、実施形態の構成と同一又は類似する構成については、実施形態に付した符号と同一の符号を付す。
図5(a)〜図7を参照して、種々の変形例について説明する。なお、以下の変形例に係る説明では、基本的に、実施形態との相違部分についてのみ言及する。特に言及のない点は、実施形態と同様であり、又は実施形態から類推可能である。また、実施形態の構成と同一又は類似する構成については、実施形態に付した符号と同一の符号を付す。
(第1変形例)
図5(a)は第1変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
図5(a)は第1変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
第1変形例は、振動子用バンプの形状及び厚みが実施形態と異なっている。具体的には、第1変形例の振動子用バンプ111は、パッド用開口44aの内周面に密着していない。このような構成は、例えば、ステップST4において振動子用パッド45上に配置する半田(半田ペースト)の体積を実施形態よりも小さくすることによって実現される。
このような構成であっても、振動子用バンプ111は、実施形態の振動子用バンプ11と同様に、振動子用パッド45を埋もれさせつつ露出領域43a(少なくともその一部)に密着しているから、実施形態と同様の効果が奏される。例えば、振動子用バンプ111が振動子用パッド45上にのみ配置されている場合に比較して、振動子用バンプ111の裾野が広く、ひいては、振動子用バンプ111の厚みが確保される。
(第2変形例)
図5(b)は第2変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
図5(b)は第2変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
第2変形例は、振動子用バンプの形状及び厚みが実施形態と異なっている。具体的には、第2変形例の振動子用バンプ211は、パッド用開口44aの内周面のうち下方側の領域のみに密着している。このような構成は、例えば、ステップST4において振動子用パッド45上に配置する半田(半田ペースト)の体積を、実施形態よりも小さく、第1変形例よりも大きくすることによって実現される。
このような構成であっても、振動子用バンプ211は、実施形態の振動子用バンプ11と同様に、振動子用パッド45を埋もれさせつつ露出領域43a(少なくともその一部)に密着しているから、実施形態と同様の効果が奏される。例えば、振動子用バンプ111が振動子用パッド45上にのみ配置されている場合に比較して、振動子用バンプ111の裾野が広く、ひいては、振動子用バンプ111の厚みが確保される。
また、振動子用バンプ211は、実施形態の振動子用バンプ11と同様に、パッド用開口44aの内周面に対してその下端において密着しているから、その裾野は、パッド用開口44aの外側に広がっている場合と同等の厚さを有している。ひいては、振動子用バンプ211の振動子用パッド45上における厚みが確保されやすい。
(第3変形例)
図6(a)は第3変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
図6(a)は第3変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
第3変形例は、振動子用バンプの形状及び厚みが実施形態と異なっている。具体的には、第3変形例の振動子用バンプ311は、パッド用開口44aからソルダーレジスト44上に溢れており、ソルダーレジスト44の上面と振動子3の下面との間に挟まれてこれらに密着している部分を有している。このような構成は、例えば、ステップST4において振動子用パッド45上に配置する半田(半田ペースト)の体積を実施形態よりも大きくすることによって実現される。
このような構成であっても、振動子用バンプ311は、実施形態の振動子用バンプ11と同様に、振動子用パッド45を埋もれさせつつ露出領域43a(少なくともその一部)に密着しているから、実施形態と同様の効果が奏される。例えば、振動子用バンプ111が振動子用パッド45上にのみ配置されている場合に比較して、振動子用バンプ111の裾野が広く、ひいては、振動子用バンプ111の厚みが確保される。
また、振動子用バンプ311は、ソルダーレジスト44の上面と振動子3の下面との間に挟まれている部分を有していることから、製造過程においては、この部分によっても振動子3及びIC5が支持される。その結果、振動子3及びIC5の重みが分散されて、振動子用バンプ311が潰れにくくなり、振動子用バンプ311の厚みが確保され易い。また、ソルダーレジスト44と振動子3との接合が振動子用バンプ311によってなされるから、例えば、アンダーフィル12がソルダーレジスト44と振動子3との間で十分に広がらないことによる接合強度の低下を補償できる。
(第4変形例)
図6(b)は第4変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
図6(b)は第4変形例を示す、図3(b)に相当する断面図である。
第4変形例は、振動子用バンプの形状及び厚みが実施形態と異なっている。別の観点では、振動子3と実装枠体7との距離が実施形態と異なっている。具体的には、ソルダーレジスト44の上面は、振動子3の下面に当接している。従って、振動子用バンプ411の絶縁基板43の上面からの厚さは、ソルダーレジスト44の厚さと同等とされている。また、ソルダーレジスト44の上面が振動子3の下面に当接していることから、両者の間にはアンダーフィル12は配置されていない。
振動子用バンプ411は、例えば、パッド用開口44aの全体に充填されている。ただし、振動子用バンプ411は、第1変形例(図5(a))のようにパッド用開口44aの内周面に密着していなかったり、第2変形例(図5(b))のようにパッド用開口44aの内周面のうち下方側領域のみに密着していたりしてもよい。
このような構成は、例えば、溶融状態の振動子用バンプ411の粘度に対して振動子3及びIC5の重みが大きく、ステップST5における振動子用バンプ411の潰れが比較的大きい場合に生じ得る。なお、潰れが大きくても、ステップST4で配置される半田の体積が大きければ、第3変形例(図6(a))の振動子用バンプ311が形成される。
この変形例では、ソルダーレジスト44が、振動子用パッド45よりも厚く、振動子3の下面に当接していることによって、振動子用バンプ411の厚みが確保される。すなわち、ソルダーレジスト44の厚さから、振動子用パッド45及び振動子端子31の厚さを差し引いた厚さで、振動子用パッド45と振動子端子31との間に振動子用バンプ411の厚みが確保される。これにより、例えば、導通不良のおそれが低減される。
なお、この変形例では、振動子用バンプ411は、振動子用パッド45を埋もれさせつつ露出領域43aに密着している必要はない。ただし、振動子端子31と振動子用パッド45との確実な導通を図る観点からは、振動子用パッド45の上面に十分に半田が供給されることが好ましい。そして、半田が十分に供給された場合、潰れた溶融状態の振動子用バンプ411は露出領域43aに密着することが多いと考えられる。また、振動子用バンプ411が露出領域43aに密着することによって、例えば、上述した、振動子用パッド45の絶縁基板43からの剥離を抑制しつつ振動子3と実装枠体7との接合強度を向上させる効果等が奏される。
(第5変形例)
図7は第5変形例を示す、図3(b)よりも少し広い範囲における断面図である。なお、アンダーフィル12の図示は省略されている。
図7は第5変形例を示す、図3(b)よりも少し広い範囲における断面図である。なお、アンダーフィル12の図示は省略されている。
第5変形例は、実装枠体507の下面に外部端子47よりも厚いソルダーレジスト46が設けられている点のみが実施形態と相違する。なお、ソルダーレジスト46以外の構成は、図示の例では実施形態と同様の構成とされているが、第1〜第4変形例と同様の構成とされてもよい。
ソルダーレジスト46と外部端子47との関係は、例えば、ソルダーレジスト44と振動子用パッド45との関係と同様である。すなわち、ソルダーレジスト46は、外部端子47の外縁から離れて外部端子47を囲んでいる。好ましくは、ソルダーレジスト46は、外部端子47の全周に亘って途切れなく外部端子47を囲んでいる。また、ソルダーレジスト46の厚みは、外部端子47の厚みより厚くなっており、例えば、外部端子47の厚みの2倍以上10倍以下である。
この変形例では、例えば、外部端子47と不図示の回路基板のパッドとの不図示のバンプによる接合において、すなわち、発振器1の回路基板に対する実装において、振動子用バンプ11による振動子3の実装枠体7に対する実装における効果と同様の効果が奏される。例えば、バンプの厚みが確保されやすい。
なお、以上の実施形態及び変形例において、水晶発振器1は圧電デバイスの一例であり、水晶振動子は圧電振動子の一例であり、振動子用パッド45はパッドの一例であり、振動子用バンプ11はバンプの一例であり、IC5は電子素子の一例であり、IC用開口43hは素子用開口の一例であり、ソルダーレジスト46(図7)は第2ソルダーレジストの一例である。
本発明は、以上の実施形態及び変形例に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
圧電デバイスは、発振器に限定されない。例えば、電子素子は、発振回路を含んでおらず、圧電デバイスは、振動子3と実装枠体7とを有していても、依然として振動子であってもよい。この場合、例えば、振動素子13が電子素子(IC5)を介さずに外部端子47に接続され、圧電デバイスが実装される回路基板に設けられた発振回路によって振動子3に電圧が印加される。
別の観点では、電子素子は発振回路を含むICに限定されない。例えば、電子素子は、温度センサ(例えばサーミスタ)であってもよい。すなわち、圧電デバイスは、温度センサ付振動子であってもよい。温度センサは、例えば、素子搭載部材15の配線及び実装枠体7の配線を介して外部端子47に接続され、ひいては、圧電デバイスが実装される回路基板に設けられた、振動子3の特性の温度補償を行うための回路に接続される。
また、圧電デバイスは、回路基板等に実装される電子部品の一部であってよい。例えば、圧電デバイスは、恒温槽内に収容されて恒温槽付デバイスに含まれてよい。また、圧電デバイス(圧電振動子)は、水晶を用いるものに限定されず、例えば、セラミックを用いるものであってもよい。
圧電デバイスが発振器である場合において、その用途乃至は機能は適宜に設定されてよい。例えば、圧電発振器は、クロック用発振器であってもよいし、電圧制御型発振器(例えばVCXO)であってもよいし、温度補償型発振器(例えばTCXO)であってもよいし、恒温槽付発振器(例えばOCXO)の恒温槽内の発振器であってもよい。外部端子、振動子用パッド、振動子端子、IC用パッド及びIC端子の数及びその配置は、圧電発振器に要求される機能に応じて適宜に設定されてよい。
圧電振動子の具体的構成は、適宜に変更されてよい。例えば、圧電振動素子(13)は、2本の振動腕を有する音叉型のものであってもよいし、矩形の圧電片の対角線上に1対の引出電極が形成されるものであってもよい。また、例えば、素子搭載部材(15)は、枠部が金属によって構成されるものであってもよい。
実装枠体(7)は、振動子(3)に比較して十分に広くされ、その上面に振動子と並んで他の素子(例えば発振回路を含む集積回路素子)が実装されてもよい。
ソルダーレジスト(44)は、パッド(45)の概ね全体を囲んでいればよく、若干の途切れがあってもよい。例えば、図5(b)に示したように、バンプ(11)が基本的にソルダーレジストに当接しない態様においては、ソルダーレジストは、若干の途切れがあっても、短絡防止等の機能を十分に発揮できる。また、バンプが基本的にパッド用開口(44a)の内周面に密着する態様であっても、溶融状態のバンプの粘性が比較的高ければ、若干の途切れがあってもその途切れからバンプが外部へ流れることは抑制される。途切れは、例えば、30μm以下又はパッドの中心回りの角度で6°以下である。
ソルダーレジスト(44)は、パッド(45)よりも厚くなくてもよい。ソルダーレジストがパッドよりも薄くても、短絡防止等の機能は奏されるし、また、バンプ(11)がパッド用開口(44a)の内周面に密着することによるバンプの厚さ確保の効果も奏される。なお、ソルダーレジストの厚さがパッドの厚さ以下の場合においても、実施形態及び第1〜第3変形例に示した、バンプ(11)の種々の密着態様が適用されてよい。
アンダーフィルは設けられなくてもよい。また、アンダーフィルが設けられる場合において、アンダーフィルは、素子用開口(43h)から、振動子(3)と実装枠体(7)との間にまで広がっていなくてもよい。換言すれば、素子用開口と実装枠体の側面外部とは、振動子と実装枠体との隙間を介して連通されていてもよい。この場合、例えば、素子用開口から外部へ熱を逃がしやすい。
実装枠体(7)のパッド(45)と外部端子(47)とを接続する接続導体(48)は、実装枠体の孔部に充填された貫通導体に限定されない。例えば、接続導体は、実装枠体の上面においてパッドから延び、素子用開口(43h)の内周面を経由して実装枠体の下面へ至る配線によって構成されていてもよい。また、この場合に、ソルダーレジスト(44)は、実装枠体7の上面において接続導体を覆っていてもよい。
製造方法は適宜に変形されてよい。例えば、電子素子(IC5)は、振動子が実装枠体(7)の母基板に実装された後に振動子に実装されてもよく、また、この場合、電子素子は、母基板の切断の前及び後のいずれにおいて振動子に実装されてもよい。また、例えば、振動子(3)を母基板(実装枠体が多数個取りされる母基板とは別の母基板)から切り出して個片化する態様においては、その母基板に含まれる状態の振動子に電子素子が実装されてもよい。また、振動子を母基板から切り出す場合においては、振動子の母基板と、実装枠体の母基板とをバンプによって貼り合わせて、その後に切断を行ってもよい。
本願発明は、バンプ(11)によって規定されている圧電振動子と実装枠体との距離が圧電デバイスの特性に影響を及ぼすことに着目してなされている。ただし、その着目の結果得られた本願発明は、バンプの厚さが圧電デバイスの特性に影響を及ぼすような態様のものに限定されない。別の観点からの種々の効果(例えば、バンプにおける接合強度の向上又はアンダーフィルの充填容易化)が奏されるからである。
1…水晶発振器(圧電デバイス)、3…水晶振動子(圧電振動子)、5…IC(電子素子)、7…実装枠体、11…振動子用バンプ(バンプ)、43…絶縁基板、43a…露出領域、43h…IC用開口(素子用開口)、44、46…ソルダーレジスト、45…振動子用パッド(パッド)。
Claims (8)
- 平面視で素子用開口を有している絶縁基板、前記絶縁基板の上面に位置しているパッド、及び前記パッドを露出させつつ前記絶縁基板の上面を覆っているソルダーレジストを有している実装枠体と、
前記素子用開口を覆うように前記実装枠体の上面に対向している圧電振動子と、
前記圧電振動子と前記パッドとの間に介在して両者を接合している導電性のバンプと、
前記圧電振動子の下面に実装されており、前記素子用開口内に位置している電子素子と、
を有しており、
前記ソルダーレジストは、前記パッドの外縁から離れた位置で前記パッドを囲んでおり、
前記バンプは、前記パッドを当該バンプに埋もれさせており、かつ前記絶縁基板の上面のうち前記パッドと前記ソルダーレジストとの間から露出している部分に密着している
圧電デバイス。 - 前記バンプは、前記ソルダーレジストのうち前記パッドを囲む内周面に対して、少なくとも前記内周面の下端において密着している
請求項1に記載の圧電デバイス。 - 前記ソルダーレジストは、前記パッドよりも厚く、
前記バンプは、前記ソルダーレジストの、前記パッドを露出させるパッド用開口の全体に充填されている部分を有している
請求項2に記載の圧電デバイス。 - 前記バンプは、前記圧電振動子の下面と前記ソルダーレジストの上面とに挟まれてこれらに密着している部分を有している
請求項3に記載の圧電デバイス。 - 前記ソルダーレジストは、前記パッドよりも厚く、前記圧電振動子の下面に当接している
請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電デバイス。 - 前記ソルダーレジストは、前記パッドをその全周に亘って途切れることなく囲んでいる
請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電デバイス。 - 前記ソルダーレジストの厚さは、前記パッドの2倍以上10倍以下である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧電デバイス。 - 前記実装枠体は、
前記絶縁基板の下面に位置している層状の外部端子と、
前記外部端子を露出させつつ前記絶縁基板の下面を覆っている第2ソルダーレジストと、を有しており、
前記第2ソルダーレジストは、前記外部端子の外縁から離れた位置で前記外部端子を囲んでおり、かつ前記外部端子よりも厚い
請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
Priority Applications (1)
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JP2015248196A JP2017118161A (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 圧電デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015248196A JP2017118161A (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 圧電デバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017118161A true JP2017118161A (ja) | 2017-06-29 |
Family
ID=59234710
Family Applications (1)
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JP2015248196A Pending JP2017118161A (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 圧電デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017118161A (ja) |
-
2015
- 2015-12-21 JP JP2015248196A patent/JP2017118161A/ja active Pending
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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