JP2017118032A - 磁性流体組成物 - Google Patents

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小柳 幸司
Koji Koyanagi
幸司 小柳
牛尾 典明
Noriaki Ushio
典明 牛尾
山室 穂高
Hodaka Yamamuro
穂高 山室
博幸 寺崎
Hiroyuki Terasaki
博幸 寺崎
長谷部 佳宏
Yoshihiro Hasebe
佳宏 長谷部
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Abstract

【課題】材料分離抵抗性及び流動性に優れた磁性流体組成物を提供する。【解決手段】粉末状磁性材料、レオロジー改質剤組成物、水硬性粉体及び分散媒を含有し、レオロジー改質剤組成物が、第1の水溶性低分子化合物(以下、化合物(A)という)と化合物(A)とは異なる第2の水溶性低分子化合物(以下、化合物(B)という)とを含有し、化合物(A)及び(B)の組み合わせが、(1)両性界面活性剤から選ばれる化合物及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物の組み合わせ、(2)カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物の組み合わせ、並びに(3)カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物及び臭化化合物から選ばれる化合物の組み合わせ、から選択される組み合わせであるレオロジー改質剤組成物であり、レオロジー改質剤組成物と分散媒の合計と粉末磁性材料との質量比が、粉末磁性材料/(レオロジー改質剤組成物+分散媒)で、0.2以上10以下である、磁性流体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、磁性流体組成物に関する。
従来、種々の工法や装置において磁性流体の使用が検討されている。磁性流体は、例えばマグネタイト等の磁性粉体を界面活性剤等で表面処理したものを溶媒中に分散させてなるものである。
磁性流体の応用例としては、例えば、回転軸のシール、振動系のダンパー、傾斜センサー、角度センサー、スピーカーなどの装置や、更に結合剤を添加した硬化体の製造などが挙げられる。
特許文献1には、止水材として磁性流体を用いた線材の止水方法が開示されている。
特許文献2には、所定の磁性流体を磁性薬液として用い、地盤に挿入された注入管の付近で磁界により磁性薬液を滞留させて硬化させる磁性薬液注入工法が開示されている。
特許文献3には、磁性流体塊を管路中で磁場により移動させる流体ポンプが開示されている。
特許文献4には、磁性部材が混合されたセメントをセメント充填路内に流入する第1工程と、上記セメント充填路の所定箇所の外側に磁石を配置し、当該磁石の磁力で上記セメントを当該所定箇所に引っ張り込むための第2工程とを具備する磁性セメント充填工法が開示されている。
特許文献5には、骨材の少なくとも一部に磁性体を含むまだ固まらないコンクリートの内外に、上記磁性体を磁化できる磁石を取り付け、上記磁石を固体又は移動することにより性状を変えるコンクリートが開示されている。
一方、スラリーのレオロジーを改質するために種々の薬剤を用いることが、従来、提案されている。
特許文献6には、第1、第2の水溶性低分子化合物を含有するスラリーレオロジー改質剤と、粉体と、水とを含有する、所定の特性を有するスラリーが開示されている。
特許文献7には、比重4以上の重量骨材と増粘性混和剤を配合して成る放射線遮蔽用コンクリート組成物が開示されている。
特開2010−136484号 特開2005−171587号 実開昭61−86580号 特開2003−138752号 特開平10−258406号 特開2003−313537号 特開2006−38465号
磁性流体は、磁力により移動、搬送が可能であるが、磁性に応答する材料の比重が大きいため、材料分離抵抗性に優れることが要求され、また、それ自体の流動性に優れることが望まれる場合がある。
本発明は、材料分離抵抗性及び流動性に優れた磁性流体組成物を提供する。
本発明は、粉末状磁性材料、レオロジー改質剤組成物、水硬性粉体及び分散媒を含有する磁性流体組成物であって、
レオロジー改質剤組成物が、両性界面活性剤から選ばれる化合物A1及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物B1の組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物B2の組み合わせ、並びに、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及び臭化化合物から選ばれる化合物B3の組み合わせ、から選択される組み合わせの化合物を含有するレオロジー改質剤組成物であり、
レオロジー改質剤組成物と分散媒の合計と粉末磁性材料との質量比が、粉末磁性材料/(レオロジー改質剤組成物+分散媒)で、0.20以上10以下である、
磁性流体組成物に関する。
本発明によれば、材料分離抵抗性及び流動性に優れた磁性流体組成物が提供される。
<粉末状磁性材料>
粉末状磁性材料の種類としては、主にフェライト粉が用いられる。フェライトは、その分子構造によって「スピルネルフェライト」、「六方晶フェライト」、「ガーネットフェライト」に分類される。「スピルネルフェライト」としては、Mn-Zn系、Ni-Zn系、Cu-Zn系のソフトフェライトが挙げられる。また、「六方晶フェライト」としては、Ba系、Sr系のハードフェライトが用いられる。
粉末状磁性材料の形状としては、球状、マユ状、だ円状、針状、平板状、不定形(例えば粉砕されたままの特定の形状を持たないもの)などが挙げられる。
粉末状磁性材料の平均粒子径としては、0.1μm以上100μm以下であり、一般的な粒度分布測定器で計測される。
粉末状磁性材料の平均粒子径は、磁性流体組成物の固化後の強度の観点から、1μm以上100μm以下が好ましい。
粉末状磁性材料の密度は、磁性流体組成物の分散性の観点から、0.5g/cm以上8.0g/cm以下が好ましい。
粉末状磁性材料の残留磁束密度としては、磁気により応答させる観点から高いものが好ましく、室温(25℃)にて200mT以上のものが好ましい。
粉末状磁性材料は、表面処理が施されても施されてなくても良いが、粉末状磁性材料の分散媒への分散しやすさ、磁性流体組成物の低粘度化の観点から、分散媒に近い親水疎水性が付与されていることが好ましい。
好ましい粉末状磁性材料は、鉄系であり経時的な変質の起こりにくさの観点から、フェライト系粉末状磁性材料である。
<レオロジー改質剤組成物>
レオロジー改質剤組成物は、
両性界面活性剤から選ばれる化合物A1(以下、化合物A1という)及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物B1(以下、化合物B1という)の組み合わせ、
カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物B2(以下、化合物B2という)の組み合わせ、並びに
カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2(以下、化合物A2という)及び臭化化合物から選ばれる化合物B3(以下、化合物B3という)の組み合わせ、
から選択される組み合わせの化合物を含有するレオロジー改質剤組成物である。
レオロジー改質剤組成物は、前記組み合わせのいずれかの化合物を含有すること好ましい。また、レオロジー改質剤組成物は、他の組み合わせの化合物を含有しないことが好ましい。また、レオロジー改質剤組成物は、前記いずれかの組み合わせの化合物からなるものであってもよい。
また、レオロジー改質剤組成物(I)において、前記組み合わせにおける各化合物は、水溶性であることが好ましい。ここで、これらの化合物について水溶性化合物とは、室温において、水中に、単分子又は会合体・ミセル・液晶等の構造体を形成した状態又はそれらの混在した状態で、水と相分離を生じない化合物である。相とは、マクロな大きさを持ち、温度、圧力等統計的な物理量が明確に定められる領域をいう(コロイド化学、第1巻、第1版、89〜90頁、1995年10月12日発行、東京化学同人)。
レオロジー改質剤組成物(I)では、化合物A1の50mmol/Lの水溶液と化合物B1の50mmol/Lの水溶液とを化合物A1:化合物B1=1:1のモル比で混合した場合の水溶液、または、化合物A2の50mmol/Lの水溶液と化合物B2の50mmol/Lの水溶液とを化合物A2:化合物B2=1:1のモル比で混合した場合の水溶液、または、化合物A2の50mmol/Lの水溶液と化合物B3の50mmol/Lの水溶液とを化合物A2:化合物B3=1:1のモル比で混合した場合の水溶液、の20℃における粘度が、混合前のいずれの水溶液の粘度よりも高くなる組合せ、好ましくは少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも5倍、更に好ましくは少なくとも10倍、より更に好ましくは少なくとも100倍、より更に好ましくは少なくとも500倍高くなる化合物の組合せを選定することが好ましい。
ここで、粘度は、20℃の条件でB型粘度計(Cローター、6r.p.mから12r.p.m)で測定されたものをいう。以下、特記しない限り、水溶液の粘度はこの条件で測定されたものをいう。
化合物A1、化合物A2、化合物B1、化合物B2、化合物B3は、作業性及び磁性流体組成物の分散性の安定性の観点から、それぞれ分子量が1000以下、更に700以下、更に500以下であることが好ましい。また重合体の場合は重量平均分子量が500未満、更に400以下、更に300以下であることが好ましい。また、化合物A1の水溶液と化合物B1の水溶液との混合液、化合物A2の水溶液と化合物B2の水溶液との混合液、化合物A2の水溶液と化合物B3の水溶液との混合液も、室温(例えば20℃)において、水中に、単分子又は会合体・ミセル・液晶等の構造体を形成した状態及びそれらの混在した状態で、水と相分離しないことが好ましい。
本発明のレオロジー改質剤組成物は、両性界面活性剤から選ばれる化合物A1及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物B1の組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物B2の組み合わせ、並びに、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及び臭化化合物から選ばれる化合物B3の組み合わせ、から選択される組み合わせの化合物を含有する。
化合物A1の両性界面活性剤から選ばれる化合物として、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。ベタイン型両性界面活性剤としては、ドデカン酸アミドプロピルベタイン、オクタデカン酸アミドプロピルベタイン、ドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられ、粘度発現の観点からドデカン酸アミドプロピルベタインが好ましい。
化合物B1のアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物として、エチレンオキサイド付加型アルキル硫酸エステル塩型界面活性剤が挙げられる。エチレンオキサイド付加型アルキル硫酸エステル塩型界面活性剤としては、POE(3)ドデシルエーテル硫酸エステル塩、POE(2)ドデシルエーテル硫酸エステル塩、POE(4)ドデシルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられ、塩はナトリウム塩等の金属塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。なお、POEはポリオキシエチレンの略であり、( )内はエチレンオキサイド平均付加モル数である(以下同様)。
これらの中でも、磁性流体組成物が水系スラリーである場合の水相中の固形分濃度が20質量%以下でもより優れた効果を発現する観点から、ドデカン酸アミドプロピルベタインと、POE(3)ドデシルエーテル硫酸エステルトリエタノールアミン又はPOE(3)ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウムとの組み合わせが好ましい。
化合物A2のカチオン性界面活性剤から選ばれる化合物として、4級塩型カチオン性界面活性剤が挙げられる。4級塩型カチオン性界面活性剤としては、構造中に、10から26個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖アルキル基を、少なくとも1つ有しているものが好ましい。例えば、アルキル(炭素数10以上26以下)トリメチルアンモニウム塩、アルキル(炭素数10以上26以下)ピリジニウム塩、アルキル(炭素数10以上26以下)イミダゾリニウム塩、アルキル(炭素数10以上26以下)ジメチルベンジルアンモニウム塩等が挙げられ、具体的には、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、タロートリメチルアンモニウムクロライド、タロートリメチルアンモニウムブロマイド、水素化タロートリメチルアンモニウムクロライド、水素化タロートリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルエチルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルエチルジメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルプロピルジメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルピリジニウムクロライド、1,1−ジメチル−2−ヘキサデシルイミダゾリニウムクロライド、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。水溶性と増粘効果の観点から、具体的には、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(例えば花王(株)製コータミン60W)、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルピリジニウムクロライド等が好ましい。また、増粘性能の温度安定性の観点から上記のアルキル鎖長の異なるカチオン界面活性剤を2種以上併用して用いてもよい。
化合物B2のアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物として、芳香環を有するカルボン酸及びその塩、ホスホン酸及びその塩、スルホン酸及びその塩が挙げられ、具体的には、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸、安息香酸、m−スルホ安息香酸、p−スルホ安息香酸、4−スルホフタル酸、5−スルホイソフタル酸、p−フェノールスルホン酸、m−キシレン−4−スルホン酸、クメンスルホン酸、メチルサリチル酸、スチレンスルホン酸、クロロ安息香酸等であり、これらは塩を形成していていも良く、これらを2種以上併用してもよい。ただし、重合体である場合は、重量平均分子量500未満であることが好ましい。
化合物B3の臭化化合物から選ばれるものとして、無機塩が好ましく、NaBr、KBr、HBr等が挙げられる。
レオロジー改質剤組成物の化合物の組み合わせは、化合物A2と化合物B2の組み合わせが好ましい。すなわち、レオロジー改質剤組成物は、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物の組み合わせの化合物B2を含有することが好ましい。
会合体を形成し易いという観点から、化合物A2のなかでも4級塩型カチオン性界面活性剤と化合物B2のアニオン性芳香族化合物とから選ばれるものである組み合わせが好ましい。この組み合わせでは、それぞれが濃厚な水溶液でも粘性が低く、また、磁性流体組成物中の有効分濃度が少量、例えば好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下でも優れた粘性を発現し、また、それぞれが濃厚な水溶液でも粘性が低く、添加時の作業性からも好ましい。この組み合わせでは、低い添加量で磁性流体組成物の材料分離抵抗性を達成することができる。
また、化合物A2がアルキル(炭素数10以上26以下)トリメチルアンモニウム塩であり、化合物B2が芳香環を有するスルホン酸塩である組み合わせは、優れた効果を発現するためより好ましい。この組み合わせの場合、化合物(A)と化合物(B)の磁性流体組成物中の合計含有量を、より少量、例えば好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下とすることができる。更に、化合物A2がアルキル(炭素数10以上26以下)トリメチルアンモニウム塩である場合は、水硬性粉体を配合した本発明の磁性流体組成物が硬化遅延を起こさない観点から、化合物B2としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、スチレンスルホン酸又はこれらの塩が好ましく、p−トルエンスルホン酸又はその塩がより好ましい。
得られる粘度と会合体の形状の観点から、化合物A1/化合物B1のモル比は、好ましくは1/20以上、より好ましくは1/3以上、更に好ましくは1/1以上、そして、好ましくは20/1以下、より好ましくは4/1以下、更に好ましくは2/1以下、より更に好ましくは3/2以下が適している。
また、得られる粘度と会合体の形状の観点から、化合物A2/化合物B2のモル比は、好ましくは1/20以上、より好ましくは1/3以上、更に好ましくは1/1以上、そして、好ましくは20/1以下、より好ましくは4/1以下、更に好ましくは2/1以下、より更に好ましくは3/2以下が適している。
また、得られる粘度と会合体の形状の観点から、化合物A2/化合物B3のモル比は、好ましくは1/20以上、より好ましくは1/3以上、更に好ましくは1/1以上、そして、好ましくは20/1以下、より好ましくは4/1以下、更に好ましくは2/1以下、より更に好ましくは3/2以下が適している。
<水硬性粉体>
水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくはセメント、より好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントである。また、セメント等に高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポゾラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。
<分散媒>
分散媒としては、水、有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒としては、親水性の高い低級アルコール、ジオール類、ポリオール類、アルカノールアミン類、ポリアルキレングリコール類が挙げられる。
分散媒は水が好ましい。すなわち、本発明の磁性流体組成物は、分散媒として水を含有することが好ましい。
<組成、任意成分等>
本発明の磁性流体組成物は、材料分離抵抗性と流動性の観点から、レオロジー改質剤組成物と分散媒の合計と粉末磁性材料との質量比が、粉末磁性材料/(レオロジー改質剤組成物+分散媒)で、0.20以上10以下である。この質量比は、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.35以上、そして、好ましくは5.0以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは1.0以下である。
また、レオロジー改質剤組成物中の、前記組み合わせの2つの化合物の合計含有量及び分散媒の合計と粉末状磁性材料の質量比は、材料分離抵抗性と流動性の観点から、粉末状磁性材料の含有量/(2つの化合物の合計含有量+分散媒の含有量)で、好ましくは0.20以上10以下である。この質量比は、より好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.30以上、より更に好ましくは0.35以上、そして、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは1.0以下である。
本発明の磁性流体組成物は、磁気応答性を上げる観点から、粉末状磁性材料と分散媒の質量比、粉末磁性材料/分散媒で、好ましくは20.5/100以上、より好ましく25.5/100以上、更に好ましくは31/100以上、より更に好ましくは36/100以上、そして、好ましくは1035/100、より好ましくは520/100以下、更に好ましくは260/100以下、より更に好ましくは105/100以下である。
本発明の磁性流体組成物は、レオロジー改質剤組成物を、分散媒中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下含有する。
また、本発明の磁性流体組成物は、レオロジー改質剤組成物中の前記組み合わせの2つの化合物を、合計で、分散媒中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下含有する。
本発明の磁性流体組成物は、分散媒を、好ましくは20質量%以上、より好ましくは23質量%以上、更に好ましくは26質量%以上、そして、好ましくは91質量%以下、より好ましくは83質量%以下、更に好ましくは71質量%以下含有する。
本発明の磁性流体組成物は、分散媒として水を含有することが好ましい。
本発明の磁性流体組成物が、分散媒として水を含有する場合、強度確保の観点から、水硬性粉体と水との質量比が、水/水硬性粉体で、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは、40質量%以上であり、そして、好ましくは200質量%以下、より好ましくは100質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
ここで、水/水硬性粉体の質量比は、水硬性磁性流体組成物中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)であり、水/水硬性粉体×100により算出される。水/水硬性粉体の質量比は、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量に基づいて算出される。水和反応により硬化する物性を有する粉体が、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。
本発明の磁性流体組成物の形態はスラリーであり、分散媒として水を含む水系スラリーが好ましい。
また、本発明において、磁性流体組成物とは磁気応答する流体組成物であり、例えば、以下の方法で磁気応答するものは磁性流体組成物であると判断できる。
<磁気応答の判定方法>
流体組成物90gを平板の上に置き、上方空間から5cm離れた場所にネオジム磁石角型(50mm×50mm×10mm、磁束密度:202mT)を置く。流体組成物の全部が磁石に吸い寄せられた場合は磁気応答性ありとする。
本発明の好適な態様として、粉末状磁性材料、レオロジー改質剤組成物、水硬性粉体及び水を含有する水硬性磁性流体組成物であって、
レオロジー改質剤組成物が、
両性界面活性剤から選ばれる化合物A1及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物B1の組み合わせ、
カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物B2の組み合わせ、並びに
カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及び臭化化合物から選ばれる化合物B3の組み合わせ、
から選択される組み合わせの化合物を含有するレオロジー改質剤組成物であり、
レオロジー改質剤組成物と水の合計と粉末磁性材料との質量比が、粉末磁性材料/(レオロジー改質剤組成物+水)で、0.20以上10以下である、
水硬性磁性流体組成物(以下、本発明の水硬性磁性流体組成物という)が挙げられる。以下、本発明の水硬性磁性流体組成物について説明する。
本発明の水硬性磁性流体組成物に用いられる粉末状磁性材料、水硬性粉体、レオロジー改質剤組成物の具体例及び好ましい態様は上述の通りである。
本発明の水硬性磁性流体組成物は、水硬性粉体と水との質量比が、水/水硬性粉体で、硬化体の強度確保の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは、40質量%以上であり、そして、好ましくは200質量%以下、より好ましくは150質量%以下、更に好ましくは100質量%以下、より更に好ましくは75質量%以下である。
本発明の水硬性磁性流体組成物又は本発明の磁性流体組成物は、分散剤を含有することが好ましい。なお、以下の分散剤についての記載は、本発明の磁性流体組成物にも適用できる。
分散剤は、水硬性粉体用の分散剤であり、ナフタレン系重合体、メラミン系重合体、フェノール系重合体、リグニン系重合体、ポリカルボン酸系重合体、リン酸エステル系重合体など種々の分散剤が挙げられる。
分散剤は、水硬性磁性流体組成物の必要な強度に達するまでの時間を短縮する観点から、ナフタレン系重合体及びポリカルボン酸系共重合体から選ばれる分散剤が好ましく、ポリカルボン酸系重合体から選ばれる分散剤がより好ましい。
ナフタレン系重合体としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(花王株式会社製マイテイ150等)、メラミン系重合体としてはメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(花王株式会社製マイテイ150−V2等)、フェノール系重合体としては、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(特開昭49−104919号公報に記載の化合物等)、リグニン系重合体としてはリグニンスルホン酸塩(ボレガード社製ウルトラジンNA、日本製紙ケミカル株式会社製サンエキス、バニレックス、パールレックス等)等を用いることができる。
ポリカルボン酸系共重合体としては、ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステルと(メタ)アクリル酸等のカルボン酸との共重合体(例えば特開平8−12397号公報に記載の化合物等)、ポリアルキレングリコールを有する不飽和アルコールと(メタ)アクリル酸等のカルボン酸との共重合体、ポリアルキレングリコールを有する不飽和アルコールとマレイン酸等のジカルボン酸との共重合体等を用いることができる。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれるカルボン酸の意味である。
ポリカルボン酸系共重合体としては、下記の一般式(Ia)で表される単量体(Ia)と下記の一般式(Ib)で表される単量体(Ib)とを重合して得られる共重合体〔以下、ポリカルボン酸系共重合体(I)という〕を用いることができる。
Figure 2017118032
〔式中、
、R:水素原子、又はメチル基
p:0以上2以下の数
q:0又は1の数
AO:炭素数2以上4以下のアルキレンオキシ基
r:AOの平均付加モル数であり、5以上150以下の数、
:水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基
を表す。〕
Figure 2017118032
〔式中、
、R、R:水素原子、メチル基、又は(CHp1COOM
、M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム、アルキルアンモニウム、又は置換アルキルアンモニウム
p1:0以上2以下の数
を表す。なお、(CHp1COOMはCOOMと酸の場合には無水物を形成していてもよい。〕
一般式(Ia)中、AOは、水硬性磁性流体組成物の流動性の観点から、好ましくは炭素数2又は3、より好ましくは炭素数2のアルキレンオキシ基(エチレンオキシ基)である。
rは、水硬性磁性流体組成物の接水から16時間後及び24時間後の強度向上の観点から、9以上が好ましく、20以上がより好ましく、50以上がより好ましく、70以上の数がより好ましい。rは、水硬性磁性流体組成物の初期流動性の観点から、150以下が好ましく、130以下の数がより好ましい。
qが0の場合は、pは好ましくは1又は2である。qが1の場合は、pは好ましくは0である。共重合体の重合時の重合性の観点から、qは1が好ましい。qが0の場合は、単量体の製造の容易性の観点からRは水素原子が好ましい。qが1の場合は、単量体の製造の容易性の観点からRは炭素数1以上4以下のアルキル基が好ましく、さらに水溶性の観点からメチル基がより好ましい。
単量体(Ia)として、例えば、ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル及びアルケニルアルコールにアルキレンオキシドが付加したエーテル等を用いることができる。単量体(Ia)は、共重合体の重合時の重合性の観点から、ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましい。
ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステルとして、片末端封鎖されたアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル等を用いることができる。具体的には、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート及びエトキシポリエチレングリコールメタクリレート等の1種以上を用いることができる。メトキシポリエチレングリコールメタクリレートが好ましい。すなわち、単量体(Ia)は、一般式(Ia)中のR1が水素原子、R2がメチル基、pが0、qが1、AOが炭素数2のアルキレンオキシ基(エチレンオキシ基)、rが5以上、150以下の数、R3が炭素数1のアルキル基(メチル基)である化合物が好ましい。
また、アルケニルアルコールにアルキレンオキシドが付加したエーテルとして、アリルアルコールのエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。具体的には、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物及び3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
単量体(Ib)としては、アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸等から選ばれる1種以上を用いることができる。単量体(Ib)は、単量体(Ia)のmが1の場合は、共重合体の重合時の重合性の観点から、メタクリル酸又はその塩が好ましく、単量体(Ia)のmが0の場合は、共重合体の重合時の重合性の観点から、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸が好ましい。
本発明の水硬性磁性流体組成物中又は本発明の磁性流体組成物中、分散剤の含有量は、分散性と硬化遅延抑制の観点から、水硬性粉体の含有量100質量部に対し、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、更に好ましくは0.02質量部以上であり、そして、好ましく3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。
本発明の水硬性磁性流体組成物又は本発明の磁性流体組成物は、骨材を含有することが好ましい。なお、以下の骨材についての記載は、本発明の磁性流体組成物にも適用できる。
骨材は、細骨材や粗骨材等が挙げられ、細骨材は山砂、陸砂、川砂、砕砂が好ましく、粗骨材は山砂利、陸砂利、川砂利、砕石が好ましい。用途によっては、軽量骨材を使用してもよい。なお、骨材の用語は、「コンクリート総覧」(1998年6月10日、技術書院発行)による。
骨材は、コンクリートやモルタルなどの調製に用いられる通常の範囲で用いることができる。水硬性磁性流体組成物がコンクリートの場合、粗骨材の使用量は、水硬性磁性流体組成物の強度の発現とセメント等の水硬性粉体の使用量を低減し、型枠等への充填性を向上する観点から、嵩容積は好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上であり、そして、好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。
また、水硬性磁性流体組成物がコンクリートの場合、細骨材の使用量は、型枠等への充填性を向上する観点から、好ましくは500kg/m以上、より好ましくは600kg/m以上、より好ましくは700kg/m以上であり、そして、好ましくは1000kg/m以下、より好ましくは900kg/m以下である。
水硬性磁性流体組成物がモルタルの場合、細骨材の使用量は、好ましくは800kg/m以上、より好ましくは900kg/m以上、より好ましくは1000kg/m以上であり、そして、好ましくは2000kg/m以下、より好ましくは1800kg/m以下、より好ましくは1700kg/m以下である。
本発明の磁性流体組成物は、目的や用途に応じて、他の成分を含有することができる。
本発明の磁性流体組成物、更に本発明の水硬性磁性流体組成物は、本発明の効果に影響ない範囲で、更にその他の成分を含有することもできる。例えば、AE剤、遅延剤、起泡剤、増粘剤、発泡剤、防水剤、流動化剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の磁性流体組成物、更に本発明の水硬性磁性流体組成物は、磁性流体としての特性と水硬性組成物としての特性の双方を具備するため、これらの特性が有効に活用できる分野で使用できる。本発明の磁性流体組成物、更に本発明の水硬性磁性流体組成物は、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、地盤改良用、グラウト用、寒中用等の、水硬性組成物としての特性を具備することができる。
また、本発明の磁性流体組成物は、高比重粉体を含有することができる。高比重粉体からは、粉末状磁性材料、レオロジー改質剤組成物が含む化合物、及び水硬性粉体に属するものは除かれる。高比重粉体は、比重が2.0以上10以下の金属粉体をいう。
高比重粉体としては、具体的には、鉛、タングステン、及びステンレスから選ばれる金属の粉末、酸化鉛、酸化タングステンなどの酸化物の粉末、硫酸バリウムなどの硫酸塩の粉末などが挙げられる。高比重粉体は、粉末状磁性材料以外の高比重金属粉体が好ましい。
高比重粉体の形状としては、組成物を容易に移動させる観点から、球状、マユ状、だ円状、針状、平板状、特定の形を持たない粉砕された粉末等が挙げられる。
高比重粉体の平均粒子径としては、0.1μm以上100μm以下であり、一般的な粒度分布測定器で計測される。
本発明の磁性流体組成物が、高比重粉体を含有する場合、その含有量は、粉末状磁性材料100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、そして、好ましくは300質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
高比重粉体を含有する本発明の水硬性磁性流体組成物は、例えば、放射線遮蔽用コンクリートとして用いることができる。
本発明の磁性流体組成物を、該組成物の硬化物を得るための組成物として用いる場合は、該組成物は硬化剤や結合剤を含有することが好ましい。
本発明の磁性流体組成物、更には本発明の水硬性磁性流体組成物は、材料分離抵抗性に優れているため、水中で硬化させることができる。従って、水中硬化用の組成物として好適に使用できる。
〔磁性流体組成物の配合成分〕
<粉末状磁性材料>
フェライト1:LD−M(JFEマグパウダー社製、Mn−Zn系フェライト)
フェライト2:KNI−106(JFEマグパウダー社製、Ni−Zn系フェライト)
<レオロジー改質剤組成物>
化合物(A):ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドとオクタデシルトリメチルアンモニウムクロライドとを、質量で等量併用したもの。
化合物(B):p−トルエンスルホン酸ナトリウム
化合物(A)は29質量%の水溶液を用い、磁性流体組成物中の固形分が15.1gとなるように、化合物(B)は20質量%の水溶液を用い、磁性流体組成物中の固形分が8.9gとなるように、分散媒である水に混合した。
化合物A2の水溶液と化合物B2の水溶液の水の量と、分散媒の水の量との合計が、700gとなるように調整した。
<比較レオロジー改質剤>
メチルセルロース:メトローズSM−30000 信越化学工業株式会社製
<水硬性粉体>
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製普通ポルトランドセメント/住友大阪セメント(株)製普通ポルトランドセメント=50/50(質量比)の混合セメント)
<分散媒>
〔磁性流体組成物の調製〕
上記配合成分を表1のように配合し、磁性流体組成物を得た。
セメントとフェライトと水と化合物B2の水溶液とを30秒間混練した。その後、化合物A2の水溶液を添加し流動性が変わらなくなるまで混練した。混練は、モルタルミキサー(株式会社ダルトン製、万能混合撹拌機、型式:5DM−03−γ)を用いた。
比較例1では、セメントとフェライトと水を30秒間混練した。その後、メチルセルロースを添加し流動性が変わらなくなるまで混練した。
〔評価〕
<流動性測定方法>
JIS R 5201の試験方法に従って、調製した磁性流体組成物のフローを測定した。ただし、落下運動を与える操作は行っていない。結果を表1に示した。
<強度測定方法>
JIS A 1132に基づき、円柱型プラモールド(底面の直径:5cm、高さ10cm)の型枠6個に、それぞれ二層詰め方式により磁性流体組成物を充填し、20℃の室内にて気中(20℃)養生を行い硬化させた。磁性流体組成物調製から24時間後に硬化した供試体を型枠から脱型し供試体を得た。これらの内3個の供試体を24時間後の圧縮強度の測定に用い、残りの3個の供試体を7日後の圧縮強度の測定に用いた。供試体の24時間強度と7日後の強度をJISA1108に基づいて測定し、供試体3個の平均値を求めた。結果を表1に示した。
<材料不分離性測定方法>
磁性流体組成物フローを測定した時の状態を目視で観察して、材料不分離性を評価した。材料不分離の場合、すなわち組成物が均一である場合は材料不分離性ありとした。結果を表1に示した。
<水中不分離性測定方法>
調製した磁性流体組成物を水中に投入した時の水の濁りを目視で観察して、水中不分離性を評価した。水が濁らない場合を水中不分離性ありとした。結果を表1に示した。
<磁気応答性測定方法>
調製した磁性流体組成物90gを平板の上に置き、上方空間から5cm離れた場所にネオジム磁石角型(50mm×50mm×10mm、磁束密度:202mT)を置いた。この時に磁性流体組成物の全部が磁石に吸い寄せられた場合を磁気応答性ありとした。結果を表1に示した。
Figure 2017118032

Claims (7)

  1. 粉末状磁性材料、レオロジー改質剤組成物、水硬性粉体及び分散媒を含有する磁性流体組成物であって、
    レオロジー改質剤組成物が、両性界面活性剤から選ばれる化合物A1及びアニオン性界面活性剤から選ばれる化合物B1の組み合わせ、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及びアニオン性芳香族化合物から選ばれる化合物B2の組み合わせ、並びに、カチオン性界面活性剤から選ばれる化合物A2及び臭化化合物から選ばれる化合物B3の組み合わせ、から選択される組み合わせの化合物を含有するレオロジー改質剤組成物であり、
    レオロジー改質剤組成物と分散媒の合計と粉末磁性材料との質量比が、粉末磁性材料/(レオロジー改質剤組成物+分散媒)で、0.20以上10以下である、
    磁性流体組成物。
  2. 粉末状磁性材料と分散媒との質量比が、粉末状磁性材料/分散媒で、20/100以上1000/100以下である、請求項1記載の磁性流体組成物。
  3. 分散媒が水である、請求項1又は2記載の磁性流体組成物。
  4. 分散媒として水を含有し、水硬性粉体と水との質量比が、水/水硬性粉体で、20質量%以上200質量%以下である、請求項1〜3の何れか1項記載の磁性流体組成物。
  5. 高比重粉体を含有する、請求項1〜4の何れか1項記載の磁性流体組成物。
  6. 水中硬化用である、請求項1〜5の何れか1項記載の磁性流体組成物。
  7. 分散剤を含有する、請求項1〜6の何れか1項記載の磁性流体組成物。
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