JP2017116402A - 車載用レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の方向における受信アンテナの存在範囲を狭くしつつ物体の仰角を容易に求められる車載用レーダ装置を提供する。
【解決手段】受信アンテナ部212が、所定の基準方向に垂直な第1の方向に沿って複数の受信アンテナ215が配列された第1アンテナアレイと、基準方向に垂直であり、かつ、第1の方向と異なる第2の方向に沿って3個以上の受信アンテナ215が配列された第2アンテナアレイと、を含む。演算部が、基準方向および第1の方向に平行な面上において第1アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と基準方向とがなす角度である第1検出角と、基準方向および第2の方向に平行な面上において第2アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と基準方向とがなす角度である第2検出角と、第1の方向と第2の方向とがなす角度である相対傾斜角とを用いて、物体の水平面に対する仰角を求める。
【選択図】図2
【解決手段】受信アンテナ部212が、所定の基準方向に垂直な第1の方向に沿って複数の受信アンテナ215が配列された第1アンテナアレイと、基準方向に垂直であり、かつ、第1の方向と異なる第2の方向に沿って3個以上の受信アンテナ215が配列された第2アンテナアレイと、を含む。演算部が、基準方向および第1の方向に平行な面上において第1アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と基準方向とがなす角度である第1検出角と、基準方向および第2の方向に平行な面上において第2アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と基準方向とがなす角度である第2検出角と、第1の方向と第2の方向とがなす角度である相対傾斜角とを用いて、物体の水平面に対する仰角を求める。
【選択図】図2
Description
本発明は、車載用レーダ装置に関する。
レーダにより車両の周囲の物体を検出する技術を利用して、近年、衝突回避、運転補助、自動運転等の研究が行われている。レーダ装置は、例えば車両の前方部において地表近傍に設けられ、物体までの距離と方位角とが検出される。また、物体の仰角の検出も求められる場合がある。そこで、特開2011−27695号公報では、物体の上下方向の位置も検出するレーダ装置が開示されている。当該レーダ装置では、左右方向に配列された3個の素子アンテナが設けられ、中央の素子アンテナが上下方向にずらされる。中央の素子アンテナおよび右側の素子アンテナにより第1の斜め方向における物体の角度が検出され、左側の素子アンテナおよび中央の素子アンテナにより第2の斜め方向における物体の角度が検出される。そして、検出された2つの角度から、物体の上下方向の位置が求められる。
特開2011−27695号公報
ところで、車載用のレーダ装置では、物体から地表を介して受信アンテナに到達する地表反射波と、当該物体から受信アンテナに直接到達する直接波とが受信アンテナにて受信される。特開2011−27695号公報のレーダ装置では、第1の斜め方向および第2の斜め方向における2つの角度が、地表反射波と直接波との合成波から検出され、物体の上下方向位置の算出に用いられる。したがって、所定期間内における上下方向位置の平均値と分散とを求めて、補正後の上下方向位置を求める煩雑な処理が必要となる。
複数の受信アンテナを2次元に配列することにより、物体の仰角を容易に求めることも考えられる。しかしながら、車両においてレーダ装置が配置可能なスペースは制限されるため、所定の方向における受信アンテナの存在範囲を狭くすることも求められている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、所定の方向における受信アンテナの存在範囲を狭くしつつ物体の仰角を容易に求めることを目的としている。
本発明の例示的な一の実施形態に係る車載用レーダ装置は、送信波を送出する送信アンテナ部と、前記送信波に起因する反射波を受ける受信アンテナ部と、前記受信アンテナ部からの信号を受ける演算部と、を備える。前記受信アンテナ部が、所定の基準方向に垂直な第1の方向に沿って複数の受信アンテナが配列された第1アンテナアレイと、前記基準方向に垂直であり、かつ、前記第1の方向と異なる第2の方向に沿って3個以上の受信アンテナが配列された第2アンテナアレイと、を含む。車両の車体に固定された状態において前記第1の方向が水平方向である場合に、前記第1アンテナアレイに含まれる前記複数の受信アンテナの数が2個以上であり、前記第1の方向が水平方向以外である場合に、前記複数の受信アンテナの数が3個以上である。前記第1の方向に沿って見た場合に、前記基準方向に垂直な方向に関して、前記第2アンテナアレイに含まれる各受信アンテナの存在範囲の少なくとも一部が、前記第1アンテナアレイと重なる。前記演算部が、前記基準方向および前記第1の方向に平行な面上において前記第1アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と前記基準方向とがなす角度である第1検出角と、前記基準方向および前記第2の方向に平行な面上において前記第2アンテナアレイを用いて取得される前記物体の方向と前記基準方向とがなす角度である第2検出角と、前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度である相対傾斜角とを用いて、前記物体の水平面に対する仰角を求める。
本発明によれば、受信アンテナ部において、基準方向および第1の方向に垂直な方向における受信アンテナの存在範囲を狭くしつつ物体の仰角を容易に求めることができる。
図1は、本発明の例示的な一の実施形態に係る車載用レーダ装置11(以下、「レーダ装置」という。)を含む車両1を簡略化して示す側面図である。図1では、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を矢印にて示す。X方向、Y方向およびZ方向は、車両1の幅方向、上下方向および長さ方向にそれぞれ対応する。後述の図において同様である。以下の説明では、幅方向および長さ方向が水平となるように車両1を配置した状態を前提としている。すなわち、X方向およびZ方向は、水平方向である。また、Z方向は、直進する車両1の進行方向であり、以下、「基準方向」ともいう。
車両1は、車体10と、車体10を移動させる駆動機構15と、車体10に固定されたレーダ装置11と、を含む。レーダ装置11は、衝突回避、運転補助、自動運転等に利用される。レーダ装置11は、例えば車両1の前方部において地表近傍に設けられる。駆動機構15は、エンジン、操舵機構、動力伝達機構、車輪等により構成される。
図2は、レーダ装置11のアンテナ部21を示す正面図である。図3は、図2の矢印III−IIIの位置におけるアンテナ部21の断面図である。図2および図3では、車両1の車体10に固定された状態におけるアンテナ部21を示し、図2および図3におけるX方向、Y方向およびZ方向は、図1と同じである。
レーダ装置11のアンテナ部21は、送信アンテナ部211と、受信アンテナ部212と、を含む。送信アンテナ部211は、送信波を送出する。受信アンテナ部212は、送信波に起因する反射波を受ける。送信アンテナ部211は、第1送信アンテナ213と、第2送信アンテナ214と、を含む。第1送信アンテナ213および第2送信アンテナ214はホーンアンテナであり、XY平面に平行な開口面219を有する。第1送信アンテナ213および第2送信アンテナ214の開口面219の形状は、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形である。第1送信アンテナ213および第2送信アンテナ214の開口面219のY方向の長さは同じである。第1送信アンテナ213の開口面219のX方向の幅は、第2送信アンテナ214の開口面219のX方向の幅よりも狭い。これにより、第1送信アンテナ213は、放射範囲が広い第1送信波を送出し、第2送信アンテナ214は、第1送信波とは放射パターンが異なり、放射範囲が第1送信波よりも狭い第2送信波を送出する。すなわち、送信アンテナ部211は、第1送信波と第2送信波とを送出可能である。
受信アンテナ部212は、複数の受信アンテナ215を含む。図2の例では、5個の受信アンテナ215が設けられる。各受信アンテナ215はホーンアンテナであり、XY平面に平行な開口面219を有する。各受信アンテナ215の開口面219の形状は、X方向およびY方向に平行な辺を有する矩形である。複数の受信アンテナ215の開口面219の形状は同一である。各受信アンテナ215の開口面219のY方向の長さは、X方向の幅よりも大きい。すなわち、開口面219の長手方向が上下方向である。
5個の受信アンテナ215は、X方向におよそ沿って並ぶ。5個の受信アンテナ215のうち、X方向の両端および中央に位置する3個の受信アンテナ215では、開口面219の中央が正確にX方向に配列される。以下の説明では、当該3個の受信アンテナ215の集合を「第1アンテナアレイ」と呼び、第1アンテナアレイの受信アンテナ215の配列方向を「第1配列方向」と呼ぶ。図4Aでは、第1アンテナアレイ216に含まれる3個の受信アンテナ215に平行斜線を付している。第1配列方向は、Z方向に垂直かつX方向に平行である。第1アンテナアレイ216では、3個の受信アンテナ215が第1配列方向に一定の第1配置間隔P1にて配列される。
5個の受信アンテナ215のうち、残りの2個の受信アンテナ215および中央に位置する1個の受信アンテナ215では、開口面219の中央がX方向に対して傾斜した方向(以下、「第2配列方向」という。)に正確に配列される。第2配列方向はZ方向に垂直かつX方向に対して傾斜する。以下の説明では、第2配列方向に並ぶ3個の受信アンテナ215の集合を「第2アンテナアレイ」と呼ぶ。図4Bでは、第2アンテナアレイ217に含まれる3個の受信アンテナ215に平行斜線を付している。第2アンテナアレイ217では、3個の受信アンテナ215が第2配列方向に第1配置間隔P1とは異なる一定の第2配置間隔P2にて配列される。第2配置間隔P2は、第1配置間隔P1よりも狭い。第1アンテナアレイ216と第2アンテナアレイ217では、中央の受信アンテナ215が共有されている。すなわち、第1アンテナアレイ216に含まれる一の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217の受信アンテナ215を兼ねる。
アンテナ部21の各ホーンアンテナでは、MMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)、伝送線路(具体的には、マイクロストリップ線路、トランスデューサ、導波管)、ホーンの順に信号を送受信するための構成が電気的または空間的に接続される。
ここで、各受信アンテナ215の開口面219を当該受信アンテナ215の存在領域として捉える。受信アンテナ部212では、第1配列方向に沿って見た場合に、第2アンテナアレイ217において、中央の受信アンテナ215を除く2個の受信アンテナ215におけるY方向の存在範囲の一部が、第1アンテナアレイ216と重なる。また、中央の受信アンテナ215におけるY方向の存在範囲の全部が、第1アンテナアレイ216と重なる。したがって、第1配列方向に沿って見た場合に、Y方向に関して、第2アンテナアレイ217に含まれる各受信アンテナ215の存在範囲の少なくとも一部が、第1アンテナアレイ216と重なる。
図5は、レーダ装置11の構成の概略を示すブロック図である。第1送信アンテナ213および第2送信アンテナ214は選択部311に接続される。選択部311は高周波発振器312に接続される。これにより、高周波発振器312と第1送信アンテナ213との接続と、高周波発振器312と第2送信アンテナ214との接続とが切り替えられ、第1送信アンテナ213または第2送信アンテナ214に高周波電力が供給される。すなわち、第1送信波の送出と第2送信波の送出とが切り替えられる。本実施形態では、使用される周波数帯域が比較的狭いFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式が採用され、高周波発振器312からの高周波信号の周波数は、上下に変動する。
5個の受信アンテナ215のそれぞれは、ミキサ321およびA/D変換器322に順に接続される。A/D変換器322は選択部33に接続される。受信アンテナ215には、送信波が外部の物体にて反射して得られる反射波が入射する。受信アンテナ215およびこれに付随する回路にて得られる反射波の信号は、ミキサ321に入力される。ミキサ321には高周波発振器312からの信号も入力され、両信号が合わされることにより、送信波と反射波との周波数の差を示すビート信号が得られる。ビート信号は、A/D変換器322にてデジタル信号に変換され、選択部33に入力される。
選択部33は、5つのビート信号の少なくとも一部を選択して演算部35に入力する。演算部35では、ビート信号をフーリエ変換してさらに演算処理を行うことにより、物体の位置、速度等を求める。演算部35における演算処理については後述する。選択部311、高周波発振器312、選択部33および演算部35は、制御部34に接続される。制御部34はこれらの構成要素を制御することにより、演算部35における検出動作を実現する。
制御部34の動作は、近傍監視モードと、遠方監視モードと、を含む。図6Aは近傍監視モードの様子を示す図であり、図6Bは遠方監視モードの様子を示す図である。図6Aおよび図6Bにおいて、下側がアンテナ側であり、上側が車両1の前方に対応する。範囲41は送信波の放射範囲を示す。第1送信アンテナ213および第2送信アンテナ214では、主ローブに対してサイドローブは十分に小さい。パターン42は受信アンテナ部212のアンテナパターンを示す。符号421は主ローブを指し、符号422は主ローブ421以外のサイドローブを指す。
近傍監視モードでは、制御部34による選択部311の制御により、第1送信アンテナ213から第1送信波が送出される。一方、制御部34による選択部33の制御により、第2アンテナアレイ217(図4B参照)に含まれる3個の受信アンテナ215に由来する信号が演算部35に入力される。比較的狭い第2配置間隔P2にて並ぶ3個の受信アンテナ215からの信号を利用することにより、受信アンテナ部212における主ローブ421の広がりを広くすることができる。その結果、後述の遠方監視モードに比べて、近傍監視モードでは、方位分解能は低く、有効検出方位範囲は広くなる。既述のように、第1送信波は第2送信波に比べて放射範囲41が広い。したがって、近傍監視モードでは、広範囲に亘って物体を検出することが実現される。
遠方監視モードでは、制御部34による選択部311の制御により、第2送信アンテナ214から第2送信波が送出される。一方、制御部34による選択部33の制御により、5つの受信アンテナ215のうち、第1アンテナアレイ216(図4A参照)に含まれる3個の受信アンテナ215に由来する信号のみが演算部35に入力される。比較的広い第1配置間隔P1にて並ぶ3個の受信アンテナ215からの信号のみを利用することにより、受信アンテナ部212における主ローブ421の広がりを狭くすることができる。一方、サイドローブ422は大きくなる。
しかし、第2送信波の放射範囲41は狭いため、図6Bに示すようにサイドローブ422の方向には第2送信波は放射されない。換言すれば、前方遠くに位置する物体を検知するために、監視を必要としない正面から逸れた方位には電波は照射されない。これにより、サイドローブ422の影響を抑えつつ主ローブ421における反射波の検出が実現される。遠方監視モードでは、方位分解能は高くなり、有効検出方位範囲は狭くなる。遠方監視モードでは、遠方の狭い範囲における物体を検出することが実現される。
例えば、近傍監視モードと遠方監視モードとは高速に切り替えられる。すなわち、制御部34の制御により、第1送信波と第2送信波とは交互に送出される。また、一定時間の第1送信波の送出を2回行い、続いて、一定時間の第2送信波の送出を2回行う動作が繰り返されてもよい。このように、第1送信波と第2送信波とは、所定の順序にて切り替えられて送出される。
次に、演算部35における物体の仰角の演算について述べる。図7は、物体9からアンテナ部21へと至る反射波の経路を示す図である。図7では、物体9とアンテナ部21とを結ぶ線分を含む面を示している。物体9からの反射波は、図7中の太い実線の経路dと、太い破線の経路gとに沿ってアンテナ部21に入射する。経路dに沿う反射波は、物体9からアンテナ部21に直接到達するため、以下、当該反射波を「直接波」と呼ぶ。経路gに沿う反射波は、物体9から地表Tに向かい、地表Tで反射した後、アンテナ部21に到達するため、以下、当該反射波を「地表反射波」と呼ぶ。
図7において地表TはY方向に垂直であり、水平であるものとする。演算部35において求めるべき物体9の仰角は、直接波の経路dと、Y方向に垂直な水平面とがなす角度ηdである。アンテナ部21の近傍における地表反射波の経路gと水平面とがなす角度ηgは、後述の仮想物体9aを設定した場合における仮想物体9aの俯角となる。以下の説明では、俯角ηgは負の角度であるものとする。
既述のように、第1アンテナアレイ216の第1配列方向は、基準方向であるZ方向に垂直かつX方向に平行である。したがって、演算部35では、図8に示すように、Z方向およびX方向に平行な面上において、アンテナ部21から物体9に向かう方向とZ方向とがなす角度である第1検出角θが、第1アンテナアレイ216を用いて取得される。図8と、後述の図9および図10では、アンテナ部21の位置を原点Oとしている。第1検出角θでは、例えば、図8中のZ軸から原点Oを中心として反時計回りが正の角度であり、時計回りが負の角度である。後述の第2検出角において同様である。図7中の直接波の経路dおよび地表反射波の経路gをY方向に沿って見た場合、両者は重なるため、直接波に対する第1検出角および地表反射波に対する第1検出角はほぼ同じθとなる。典型的には、1個の第1検出角θが取得される。第1アンテナアレイ216を用いて取得される2つの距離、すなわち、直接波の経路dの長さ、および、地表反射波の経路gの長さは互いに相違する。
一方、第2アンテナアレイ217の第2配列方向は、Z方向に垂直かつX方向に対して傾斜する。すなわち、第2配列方向は水平面に対して傾斜する。第2配列方向をX'方向とし、Z方向およびX'方向に垂直な方向をY'方向とすると、図9に示すように、X'方向およびY'方向は、X方向およびY方向に対して角度τだけ傾斜する。角度τは、第1配列方向と第2配列方向とがなす角度であり、以下、「相対傾斜角」という。相対傾斜角τは、0°よりも大きく、90°未満である。
演算部35では、図10に示すように、Z方向およびX'方向に平行な面上において、アンテナ部21から物体9に向かう方向とZ方向とがなす角度である第2検出角θ'が、第2アンテナアレイ217を用いて取得される。実際には、図7中の直接波の経路dおよび地表反射波の経路gをY'方向に沿って見た場合、両者は重ならないため、直接波に対する第2検出角と、地表反射波に対する第2検出角とは相違する。図10では、直接波に対する第2検出角θ'を示している。以下の説明では、直接波に対する第2検出角を「第2検出角θ'd」と記し、地表反射波に対する第2検出角を「第2検出角θ'g」と記して両者を区別する。3個の受信アンテナ215を含む第2アンテナアレイ217を用いることにより、演算部35では、直接波に対する第2検出角θ'dと、地表反射波に対する第2検出角θ'gとを同時に、かつ、区別して検出可能である。
ここで、アンテナ部21の位置を原点Oとするとともに、X軸、Y軸およびZ軸で規定される座標系(以下、「XYZ座標系」という。)において、物体9の座標を(x,y,z)と表現する。図7中の直接波の経路dの長さ、すなわち、物体9とアンテナ部21との間の直線距離をρ、仰角ηdをη、第1検出角をθとして、物体9の座標(x,y,z)は、数1にて表される。
また、アンテナ部21の位置を原点Oとするとともに、X'軸、Y'軸およびZ軸で規定される座標系(以下、「X'Y'Z座標系」という。)において、物体9の座標を(x',y',z)と表現する。直接波の経路dとY'方向に垂直な面とがなす角度をη'、直接波に対する第2検出角θ'dをθ'として、物体9の座標(x',y',z)は、数2にて表される。なお、傾斜座標系であるX'Y'Z座標系においても、物体9とアンテナ部21との間の距離ρは、水平座標系であるXYZ座標系と同じである。
数2中のx'およびy'は、x、yおよび相対傾斜角τを用いて、数3にて表される。
数3中のx'の式は、数2中のzの式を用いて数4のように変形される。
数4は、数1を用いて数5のように変形される。
数5をηについて解くことにより、数6が得られる。
数1ないし数6では、直接波について説明したが、地表反射波についても同様である。具体的には、図7中において、地表Tに関して物体9と面対称となる位置に、仮想物体9aを設定する。地表反射波の経路gの長さ、すなわち、仮想物体9aとアンテナ部21との間の直線距離をρ、仮想物体9aの俯角ηgをη、第1検出角をθとして、XYZ座標系における仮想物体9aの座標(x,y,z)は、数1にて表される。また、アンテナ部21近傍における地表反射波の経路gとY'方向に垂直な面とがなす角度をη'、地表反射波に対する第2検出角θ'gをθ'として、X'Y'Z座標系における仮想物体9aの座標(x',y',z)は、数2にて表される。数3ないし数6における式の変形は、上記と同じである。
したがって、第1検出角θおよび相対傾斜角τの値を代入した数6においてθ'として直接波に対する第2検出角θ'dを代入することにより、物体9の仰角ηdがηとして求められる。また、数6においてθ'として地表反射波に対する第2検出角θ'gを代入することにより、仮想物体9aの俯角ηgがηとして求められる。演算部35における実際の処理では、第2アンテナアレイ217を用いて2つの第2検出角が取得され、各第2検出角から数6を用いてηが算出される。そして、当該ηが正の値である場合に物体9の仰角ηdとして扱われ、当該ηが負の値である場合に仮想物体9aの俯角ηgとして扱われる。
以上のように、受信アンテナ部212は、第1配列方向に沿って3個の受信アンテナ215が配列された第1アンテナアレイ216と、第1配列方向と異なる第2配列方向に沿って3個の受信アンテナ215が配列された第2アンテナアレイ217とを含む。受信アンテナ部212では、地表反射波と直接波のそれぞれが、反射波として受信される。演算部35では、第1アンテナアレイ216を利用して取得される第1検出角と、第2アンテナアレイ217を利用して直接波に基づいて取得される第2検出角と、相対傾斜角とを用いて、物体9の水平面に対する仰角が求められる。これにより、煩雑な補正処理等を行うことなく、物体9の仰角を容易に求めることができる。
また、第1配列方向に沿って見た場合に、Z方向に垂直なY方向に関して、第2アンテナアレイ217に含まれる各受信アンテナ215の存在範囲の少なくとも一部が、第1アンテナアレイ216と重なる。これにより、受信アンテナ部212において、Y方向における受信アンテナ215の存在範囲を狭くすることができる。また、受信アンテナ部212に含まれる全ての受信アンテナ215の開口面219の長手方向が、第1配列方向および第2配列方向と交差し、かつ、同一の方向である。これにより、受信アンテナ215の配置間隔を狭くしてグレーティングローブを低減しつつ、受信アンテナ215の開口面積を稼ぐことができる。
受信アンテナ部212では、第1アンテナアレイ216における受信アンテナ215の第1配置間隔P1と、第2アンテナアレイ217における第2配置間隔P2とが相違する。これにより、方位分解能が低く有効検出方位範囲が広い監視モードと、方位分解能が高く有効検出方位範囲が狭い監視モードとを実現することができる。また、送信アンテナ部211が、放射範囲が広い第1送信波と、放射範囲が狭い第2送信波とを送出することにより、近傍監視モードと、遠方監視モードとを実現することができる。
受信アンテナ部212における受信アンテナ215の配列は様々に変更されてよい。例えば、図11Aおよび図11Bに示す受信アンテナ部212aでは、5個の受信アンテナ215のうち両端の受信アンテナ215がそれぞれ(+Y)側および(−Y)側にずれた位置に配置される。図11A中に平行斜線を付して示すように、当該両端の受信アンテナ215に挟まれた3個の受信アンテナ215が、第1アンテナアレイ216として、X方向に平行な第1配列方向に配列される。図11B中に平行斜線を付して示すように、両端および中央に位置する3個の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217として、X方向に対して傾斜した第2配列方向に配列される。第1アンテナアレイ216における第1配置間隔P1は、第2アンテナアレイ217における第2配置間隔P2よりも狭い。
また、図12Aないし図12Cに示す受信アンテナ部212bは、7個の受信アンテナ215を含む。図12A中に平行斜線を付して示すように、X方向の両端および中央に位置する3個の受信アンテナ215が、第1アンテナアレイ216として、X方向に平行な第1配列方向に配列される。図12B中に平行斜線を付して示すように、中央の受信アンテナ215、および、当該受信アンテナ215の右上および左下に位置する2個の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217として、X方向に対して傾斜した第2配列方向に配列される。図12C中に平行斜線を付して示すように、中央の受信アンテナ215、および、当該受信アンテナ215の左上および右下に位置する2個の受信アンテナ215が、他の第2アンテナアレイ217として、X方向に対して傾斜した他の第2配列方向に配列される。2個の第2アンテナアレイ217の第2配置間隔P2は互いに同じである。第1アンテナアレイ216における第1配置間隔P1は、各第2アンテナアレイ217における第2配置間隔P2よりも広い。
上記受信アンテナ部212a,212bでは、第1アンテナアレイ216および第2アンテナアレイ217のそれぞれが3個の受信アンテナ215を含む。また、第1配列方向に沿って見た場合に、Y方向に関して、第2アンテナアレイ217に含まれる各受信アンテナ215の存在範囲の少なくとも一部が、第1アンテナアレイ216と重なる。これにより、Y方向における受信アンテナ215の存在範囲を狭くしつつ物体の仰角を容易に求めることができる。第1配置間隔P1と第2配置間隔P2とが相違することにより、方位分解能が低く有効検出方位範囲が広い監視モードと、方位分解能が高く有効検出方位範囲が狭い監視モードとを実現することができる。
一般的に、N個(Nは2以上の整数)の反射波を区別して検出する場合に、アンテナアレイでは(N+1)個の受信アンテナが必要である。したがって、直接波に対する検出角と、地表反射波に対する検出角とを同時に、かつ、区別して検出するには、第1アンテナアレイ216および第2アンテナアレイ217のそれぞれにおいて3個以上の受信アンテナ215が含まれることが重要である。
一方、既述のように、第1アンテナアレイ216における第1配列方向が水平方向である場合、直接波に対する第1検出角および地表反射波に対する第1検出角は同じとなる。この場合、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215の数が2個以上であればよい。換言すると、図13ないし図15に示すように、4個の受信アンテナ215を含む受信アンテナ部212c〜212eを採用することが可能である。図13ないし図15では、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215に平行斜線を付し、第2アンテナアレイ217に含まれる受信アンテナ215を太線の矩形にて示す。
図13の受信アンテナ部212cでは、最も(+X)側の受信アンテナ215と、当該受信アンテナ215の(−X)側に隣接する受信アンテナ215とが、第1アンテナアレイ216として、水平方向である第1配列方向に配列される。最も(+X)側の受信アンテナ215を除く3個の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217として、第1配列方向に対して傾斜した第2配列方向に配列される。図13の例では、第1アンテナアレイ216に含まれる2個の受信アンテナ215を用いて、直接波および地表反射波の合成波の第1検出角が取得される。合成波の第1検出角は、直接波に対する第1検出角および地表反射波に対する第1検出角と同じであり、第1アンテナアレイ216を用いて、実質的に、直接波に対する第1検出角および地表反射波に対する第1検出角が取得される。
図14の受信アンテナ部212dでは、(+X)側から(−X)方向に向かって1番目の受信アンテナ215と、3番目の受信アンテナ215とが、第1アンテナアレイ216として、水平方向である第1配列方向に配列される。第2アンテナアレイ217に含まれる受信アンテナ215の配列は、図13の例と同じである。図14の例では、第1アンテナアレイ216に含まれる2個の受信アンテナ215の間隔が、図13の第1アンテナアレイ216に比べて大きくなり、有効検出方位範囲は狭くなる。
一方、受信アンテナ部212dでは、第2アンテナアレイ217に含まれる受信アンテナ215と、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215との間におけるY方向の位置ずれの最大値は、受信アンテナ部212cに比べて小さい。したがって、物体が遠方に位置し、物体の仰角が、取得困難な程度に小さい、または、取得不要な程度に小さい場合等には、4個の全ての受信アンテナ215を用いて、物体の方位角等が求められてもよい。この場合、Y方向における4個の受信アンテナ215の位置が同じであるものと仮定して、すなわち、当該4個の受信アンテナ215を水平方向に並ぶアンテナアレイとして扱って、各種演算処理が行われる。これにより、第1アンテナアレイ216に含まれる2個の受信アンテナ215のみを用いる場合に比べて、分解能等のレーダ性能を向上することができる。物体の仰角の取得が不要である場合に、第2アンテナアレイ217のみに含まれる受信アンテナ215を、第1アンテナアレイ216の受信アンテナ215と共に用いて、水平方向の方位角を求める上記手法は、他の受信アンテナ部において行われてもよい。本手法を採用する場合には、Y方向における受信アンテナ215間の位置ずれが小さいほど、検出精度を向上することが可能となる。
図15の受信アンテナ部212eでは、4個の受信アンテナ215のうち両端の受信アンテナ215がそれぞれ(+Y)側および(−Y)側にずれた位置に配置される。当該両端の受信アンテナ215に挟まれた2個の受信アンテナ215が、第1アンテナアレイ216として、水平方向である第1配列方向に配列される。また、図15の例では、当該2個の受信アンテナ215の受信信号の複素和を求めることにより、二点鎖線の矩形Kにて示す仮想的な受信アンテナにおける位相信号を取得することが可能である。したがって、受信アンテナ部212eでは、第1アンテナアレイ216に含まれる2個の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217の受信アンテナ215を兼ねている。また、第2アンテナアレイ217では、両端の受信アンテナ215および仮想的な受信アンテナ(矩形K参照)が、第1配列方向に対して傾斜した第2配列方向に配列されていると捉えることができる。
既述のように、図13ないし図15の例では、第1アンテナアレイ216における第1配列方向が水平方向であることを前提としている。第1配列方向が水平方向以外である場合には、直接波に対する第1検出角および地表反射波に対する第1検出角は相違するため、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215の数が3個以上であることが重要である。また、レーダ性能を向上するには、受信アンテナ215の数が多いことが好ましい。このような観点では、第1配列方向が水平方向である場合も、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215の数が3個以上であることが好ましい。
ところで、図7において、物体9の地表Tからの距離、すなわち、Y方向における物体9の高さをHo、アンテナ部21の高さをHr、アンテナ部21から物体9までの水平距離をLとすると、数7が成り立つ。なお、俯角ηgは負の角度である。
数7中の2式からHoを削除し、ηgについて解くことにより、数8が得られる。
既述のように、第2アンテナアレイ217を用いて取得される2つの第2検出角を数6に代入することにより、正の値である仰角ηdと、負の値である俯角ηgとが求められる。上記数8は、物体9の仰角ηdと、当該物体9に対応する仮想物体9aの俯角ηgとの関係を示す。演算部35の処理によっては、まず、仮想物体9aの俯角ηgのみが求められ、俯角ηgおよび数8を利用して、物体9の仰角ηdが求められてもよい。
レーダ装置11では、2つの物体の仰角が検出可能とされてよい。この場合、2つの物体のそれぞれからの直接波と地表反射波とを区別して検出するため、第1アンテナアレイ216、および、第2アンテナアレイ217のそれぞれでは、典型的には、5個以上の受信アンテナ215が設けられる。第1アンテナアレイ216では、一方の物体に関して直接波に対する第1検出角θAdと地表反射波に対する第1検出角θAgとが取得され、他方の物体に関して直接波に対する第1検出角θBdと地表反射波に対する第1検出角θBgとが取得される。同様に、第2アンテナアレイ217では、一方の物体に関して直接波に対する第2検出角θ'Adと地表反射波に対する第2検出角θ'Agとが取得され、他方の物体に関して直接波に対する第2検出角θ'Bdと地表反射波に対する第2検出角θ'Bgとが取得される。この時点では、4個の第2検出角のそれぞれが、2つの物体のいずれに対応するか、および、直接波または地表反射波のいずれに対応するかは不明である。4個の第1検出角において同様である。
第1検出角θAdと第1検出角θAgとはほぼ同じ値であり、第1検出角θBdと第1検出角θBgとはほぼ同じ値である。したがって、典型的には、2個の第1検出角が取得される。この場合、一方の第1検出角に対して、4個の第2検出角θ'Ad,θ'Ag,θ'Bd,θ'Bgを組み合わせて、数6から4個のηが求められる。また、他方の第1検出角に対して、4個の第2検出角θ'Ad,θ'Ag,θ'Bd,θ'Bgを組み合わせて、数6から4個のηが求められる。
既述のように、正の値であるηは物体の仰角ηdとして扱われ、負の値であるηは仮想物体の俯角ηgとして扱われる。よって、4個のηが2つの物体の仰角ηdの候補として特定され、4個のηが2つの仮想物体の俯角ηgの候補として特定される。このとき、2つの物体のそれぞれとアンテナ部21との間の直線距離ρも複数の候補が取得される。したがって、4個の仰角ηdの候補、4個の俯角ηgの候補、および、複数の直線距離ρの候補の各組合せを数8に代入し、数8を満たす組合せが、各物体に対する仰角ηd、俯角ηgおよび直線距離ρとして取得される。これにより、2つの物体の仰角を容易に求めることが実現される。レーダ装置11では、3以上の物体の仰角が検出可能とされてよい。
レーダ装置11および車両1は様々な変形が可能である。
第1配列方向が水平方向に対して傾斜してもよい。この場合も、上記数6を適宜修正することにより、第1検出角、第2検出角および相対傾斜角を用いて、物体の水平面に対する仰角を容易に求めることが可能である。
受信アンテナ部212では、第1アンテナアレイ216に含まれる受信アンテナ215と、第2アンテナアレイ217に含まれる受信アンテナ215とが完全に区別されてもよい。ただし、受信アンテナ215を効率よく利用するという観点では、第1アンテナアレイ216に含まれる一の受信アンテナ215が、第2アンテナアレイ217の受信アンテナ215を兼ねることが好ましい。
図12Aないし図12Cに示す受信アンテナ部212の第2アンテナアレイ217では、両端の受信アンテナ215がY方向に関して離れるため、Y方向における受信アンテナ215の存在範囲が僅かに広くなってしまう。したがって、Y方向における受信アンテナ215の存在範囲をさらに狭くするには、第1配列方向に沿って見た場合に、Y方向に関して、第2アンテナアレイ217に含まれる全ての受信アンテナ215の存在範囲が互いに部分的に重なることが好ましい。
送信アンテナ213,214および受信アンテナ215は、ホーンアンテナ以外のアンテナであってもよい。
1個の送信アンテナにアンテナパターンを変更する機構を設けて、1個の送信アンテナから第1送信波と第2送信波とが送出されてもよい。
レーダ装置11を車両1の後方部に取り付け、後方監視が行われてもよい。また、レーダ装置11が車室内に取り付けられてもよい。
車両1は、乗用車には限定されず、トラック、列車等の様々な用途のものであってよい。さらには、有人運転のものには限定されず、工場内の無人搬送車等の無人運転車両であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
本発明に係るレーダ装置は、様々な用途の車両に搭載することができる。
1 車両
9 物体
10 車体
11 車載用レーダ装置
35 演算部
211 送信アンテナ部
212,212a〜212e 受信アンテナ部
215 受信アンテナ
216 第1アンテナアレイ
217 第2アンテナアレイ
219 開口面
θ 第1検出角
θ' 第2検出角
τ 相対傾斜角
ηd 仰角
P1 第1配置間隔
P2 第2配置間隔
T 地表
9 物体
10 車体
11 車載用レーダ装置
35 演算部
211 送信アンテナ部
212,212a〜212e 受信アンテナ部
215 受信アンテナ
216 第1アンテナアレイ
217 第2アンテナアレイ
219 開口面
θ 第1検出角
θ' 第2検出角
τ 相対傾斜角
ηd 仰角
P1 第1配置間隔
P2 第2配置間隔
T 地表
Claims (9)
- 送信波を送出する送信アンテナ部と、
前記送信波に起因する反射波を受ける受信アンテナ部と、
前記受信アンテナ部からの信号を受ける演算部と、
を備え、
前記受信アンテナ部が、
所定の基準方向に垂直な第1の方向に沿って複数の受信アンテナが配列された第1アンテナアレイと、
前記基準方向に垂直であり、かつ、前記第1の方向と異なる第2の方向に沿って3個以上の受信アンテナが配列された第2アンテナアレイと、
を含み、
車両の車体に固定された状態において前記第1の方向が水平方向である場合に、前記第1アンテナアレイに含まれる前記複数の受信アンテナの数が2個以上であり、前記第1の方向が水平方向以外である場合に、前記複数の受信アンテナの数が3個以上であり、
前記第1の方向に沿って見た場合に、前記基準方向に垂直な方向に関して、前記第2アンテナアレイに含まれる各受信アンテナの存在範囲の少なくとも一部が、前記第1アンテナアレイと重なっており、
前記演算部が、前記基準方向および前記第1の方向に平行な面上において前記第1アンテナアレイを用いて取得される物体の方向と前記基準方向とがなす角度である第1検出角と、前記基準方向および前記第2の方向に平行な面上において前記第2アンテナアレイを用いて取得される前記物体の方向と前記基準方向とがなす角度である第2検出角と、前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度である相対傾斜角とを用いて、前記物体の水平面に対する仰角を求める、車載用レーダ装置。 - 前記物体から地表を介して前記受信アンテナ部に到達する地表反射波と、前記物体から前記受信アンテナ部に直接到達する直接波とのそれぞれが、前記反射波として前記受信アンテナ部にて受信され、
前記車載用レーダ装置が車両の車体に固定された状態において、前記第2の方向が前記水平面に対して傾斜し、
前記演算部において、前記直接波に対する前記第2検出角と、前記地表反射波に対する前記第2検出角とが、前記第2アンテナアレイを用いて取得される、請求項1に記載の車載用レーダ装置。 - 前記第1アンテナアレイに含まれる一の受信アンテナが、前記第2アンテナアレイの受信アンテナを兼ねる、請求項1または2に記載の車載用レーダ装置。
- 前記第1の方向に沿って見た場合に、前記基準方向に垂直な方向に関して、前記第2アンテナアレイに含まれる全ての受信アンテナの存在範囲が互いに部分的に重なる、請求項1ないし3のいずれかに記載の車載用レーダ装置。
- 前記第1アンテナアレイに含まれる各受信アンテナ、および、前記第2アンテナアレイに含まれる各受信アンテナが、前記基準方向に垂直、かつ、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する方向に長い開口面を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の車載用レーダ装置。
- 車両の車体に固定された状態において前記開口面の長手方向が上下方向である、請求項5に記載の車載用レーダ装置。
- 前記第1アンテナアレイにおいて前記複数の受信アンテナが一定の第1配置間隔にて前記第1の方向に配列され、
前記第2アンテナアレイにおいて前記3個以上の受信アンテナが、前記第1配置間隔とは異なる一定の第2配置間隔にて前記第2の方向に配列される、請求項1ないし6のいずれかに記載の車載用レーダ装置。 - 前記送信アンテナ部が、放射範囲が広い第1送信波と、放射範囲が狭い第2送信波と、を切り替えて送出する、請求項7に記載の車載用レーダ装置。
- 車両の車体に固定された状態において前記第1の方向が水平方向であり、
前記相対傾斜角をτ、前記第1検出角をθ、前記第2検出角をθ'として、前記物体の前記水平面に対する仰角ηが、
η=tan−1{(tanθ'・cosθ−sinθ・cosτ)/sinτ}
により求められる、請求項1ないし8のいずれかに記載の車載用レーダ装置。
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