JP2017115573A - 仮設構造物及びその構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】覆工受桁の曲げ座屈が抑えられるとともに、安全且つ低コストに構築することができる仮設構造物の構築方法を提供する。
【解決手段】覆工板1とこれを支持する覆工受桁2を備える仮設構造物の構築方法であって、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けず、その代わりに、脱着可能な締結金具3により、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結する。これにより、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けることなく、覆工受桁2の曲げ座屈が抑えられる仮設構造物を安全且つ低コストに構築することができる。
【選択図】図7
【解決手段】覆工板1とこれを支持する覆工受桁2を備える仮設構造物の構築方法であって、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けず、その代わりに、脱着可能な締結金具3により、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結する。これにより、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けることなく、覆工受桁2の曲げ座屈が抑えられる仮設構造物を安全且つ低コストに構築することができる。
【選択図】図7
Description
本発明は、覆工板を備えた仮設構造物とその構築方法に関するものである。
仮設桟橋や構台などの仮設構造物では、覆工受桁(主桁、桁、根太などとも呼ぶ)に覆工板が架設される。この覆工板は、覆工受桁上に載せたままにするか、或いは車両が覆工板の上を移動する際に覆工板がガタついて騒音が出るのを抑えるために、覆工板締結装置(金具)により覆工受桁に固定される(例えば、特許文献1〜4)。なお、覆工板を覆工受桁に対して溶接やボルト止めで固定することも考えられるが、構築・解体が高所での危険を伴う作業になるだけでなく、構築・解体作業に多大な手間とコストがかかるため、現実的な方法とは言えない。
一方、従来の仮設構造物では、曲げモーメントによって起こる覆工受桁の曲げ座屈(横倒れ座屈とも呼ぶ)を防止するために、隣り合う覆工受桁どうしを横つなぎ材で連結する構造が採られている。一般に、この横つなぎ材は溝形鋼などで構成され、図11に示すように、覆工受桁50の側面に溶接で固定されたリブプレート51に、横つなぎ材52の両端をボルトなどで固定している。なお、図において、53は覆工板、54は桁受け、55は支持杭である。
しかし、横つなぎ材を設置する作業は、高所での危険な作業になることが多く、作業者の安全確保の面で問題がある。また、横つなぎ材の材料・加工費や設置費もかかるため、仮設構造物の構築コストを上昇させる問題もある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、覆工受桁の曲げ座屈が抑えられるとともに、安全且つ低コストに構築することができる仮設構造物とその構築方法を提供することにある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、覆工受桁の曲げ座屈が抑えられるとともに、安全且つ低コストに構築することができる仮設構造物とその構築方法を提供することにある。
桟橋などの仮設構造物の上に重量車両が乗ると、その荷重が覆工板を介して覆工受桁に伝わり、覆工受桁に曲げモーメントを生じさせる。この曲げモーメントに対して、覆工受桁断面内では上部に圧縮力、下部に引張力の内部応力で抵抗する。曲げ座屈は、この圧縮力によって起こる現象で覆工受桁に大きな耐力低下を引き起こすので、従来の仮設構造物では、横つなぎ材を取り付けることによって耐力の低下を緩和している。すなわち、この横つなぎ材は、覆工受桁が曲げ座屈を生じないように、覆工受桁の水平方向での変位を抑えるために取り付けられるものである。
本発明者は、この横つなぎ材の機能に鑑み、脱着(締結・締結の解除)可能な締結金具を用いて覆工板と覆工受桁を強固に締結することにより、覆工板に横つなぎ材と同じ機能を持たせることで、横つなぎ材の設置を不要とするという着想を得た。
さきに述べたように、従来では車両が覆工板の上を移動する際に覆工板がガタついて騒音が出るのを抑えるために、覆工板締結装置(金具)により覆工板を覆工受桁に固定することが行われている。代表的な覆工板締結装置としては、特許文献1〜4に示されるような、覆工板の下面に支持されたクランプの先端で覆工受桁のフランジ部(フランジ部の縁部)をクランプするものが挙げられる。しかし、この種の覆工板締結装置は、覆工板の上下方向でのガタつきを抑える程度の拘束力しかなく、このため覆工板の水平方向の移動や覆工受桁の水平変位を抑えるような拘束力を有するものではなかった。したがって、従来では、覆工板締結装置による覆工板と覆工受桁との締結によって横つなぎ材の設置を不要とするというような発想はなく、横つなぎ材の設置は必要不可欠であると考えられていた。
さきに述べたように、従来では車両が覆工板の上を移動する際に覆工板がガタついて騒音が出るのを抑えるために、覆工板締結装置(金具)により覆工板を覆工受桁に固定することが行われている。代表的な覆工板締結装置としては、特許文献1〜4に示されるような、覆工板の下面に支持されたクランプの先端で覆工受桁のフランジ部(フランジ部の縁部)をクランプするものが挙げられる。しかし、この種の覆工板締結装置は、覆工板の上下方向でのガタつきを抑える程度の拘束力しかなく、このため覆工板の水平方向の移動や覆工受桁の水平変位を抑えるような拘束力を有するものではなかった。したがって、従来では、覆工板締結装置による覆工板と覆工受桁との締結によって横つなぎ材の設置を不要とするというような発想はなく、横つなぎ材の設置は必要不可欠であると考えられていた。
これに対して本発明者は、上記の着想に基づき検討を進めた結果、脱着(締結・締結の解除)可能な締結金具を用いて覆工板と覆工受桁の上フランジ部をより強固に締結することにより、覆工板が覆工受桁の曲げ座屈(水平方向で変位することによる曲げ座屈)を抑止する拘束部材として有効に機能し、結果として、横つなぎ材の設置が不要になることを知見した。特に、覆工受桁の曲げ座屈が生じるのは圧縮側(上フランジ側)であるため、圧縮側のなるべく近くに拘束部材を配置した方が曲げ座屈の抑止効果が高くなるが、覆工板を覆工受桁の上フランジ部に強固に締結すれば、その圧縮側に接する覆工板が拘束部材として効果的に機能するため、曲げ座屈に対して特に大きな抑止効果が得られることが判った。また、脱着(締結・締結の解除)可能な締結金具を用いることにより、覆工受桁材に溶接などの加工を施さず、覆工板上面からの安全な作業で仮設構造物の構築・解体を行うことができる。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下のような特徴を有する。
[1]覆工板(1)とこれを支持する覆工受桁(2)を備えるとともに、隣り合う覆工受桁(2)どうしを連結する横つなぎ材を設けない仮設構造物の構築方法であって、
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を複数箇所で締結することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[1]覆工板(1)とこれを支持する覆工受桁(2)を備えるとともに、隣り合う覆工受桁(2)どうしを連結する横つなぎ材を設けない仮設構造物の構築方法であって、
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を複数箇所で締結することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[2]上記[1]の構築方法において、締結金具(3)が、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備え、
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させた状態で、締付ボルト(31)を締め込むことにより、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締付ボルト(31)と受座(d)間で締結することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させた状態で、締付ボルト(31)を締め込むことにより、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締付ボルト(31)と受座(d)間で締結することを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[3]上記[2]の構築方法において、覆工板(1)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設されるとともに、締結金具(3)の金具本体(30)の両側には、金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、
覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する際には、待機位置にある締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることで、金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させることを特徴とする仮設構造物の構築方法。
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、
覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する際には、待機位置にある締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることで、金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させることを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[4]上記[2]又は[3]の構築方法において、覆工板(1)の上面板部(11)に貫設された孔(14)からボルト操作手段(7)を差し込み、該ボルト操作手段(7)で締結金具(3)の締付ボルト(31)の締め込みを行うことを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[5]上記[3]又は[4]の構築方法において、覆工板(1)の下面板部(10)の上面に、ヒンジを介して起倒可能なストッパー(4)を設け、下面板部(10)側に転倒した状態のストッパー(4)で締結金具(3)を待機位置に係止するようにしたことを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[5]上記[3]又は[4]の構築方法において、覆工板(1)の下面板部(10)の上面に、ヒンジを介して起倒可能なストッパー(4)を設け、下面板部(10)側に転倒した状態のストッパー(4)で締結金具(3)を待機位置に係止するようにしたことを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[6]上記[3]又は[4]の構築方法において、長手方向の中間部にヒンジ(90)を有する屈伸アーム(9)の一端が締結金具(3)のスライド移動方向の延長上の覆工板(1)の部位に枢着(91)され、他端が締結金具(3)の腕部(b1)の先端部位に枢着(92)され、屈伸アーム(9)を屈伸させることにより、締結金具(3)を待機位置と締結位置との間でスライド移動させるようにしたことを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[7]上記[6]の構築方法において、孔(14)から導かれた操作用のワイヤ(w)が屈伸アーム(9)に係止され、締結金具(3)が待機位置にある状態で、屈伸アーム(9)をワイヤ(w)で牽引して屈伸アーム(9)をヒンジ(90)から折りたたむことにより、締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[7]上記[6]の構築方法において、孔(14)から導かれた操作用のワイヤ(w)が屈伸アーム(9)に係止され、締結金具(3)が待機位置にある状態で、屈伸アーム(9)をワイヤ(w)で牽引して屈伸アーム(9)をヒンジ(90)から折りたたむことにより、締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることを特徴とする仮設構造物の構築方法。
[8]覆工板(1)とこれを支持する覆工受桁(2)を備えるとともに、隣り合う覆工受桁(2)どうしを連結する横つなぎ材を設けない仮設構造物であって、
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が複数箇所で締結されていることを特徴とする仮設構造物。
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が複数箇所で締結されていることを特徴とする仮設構造物。
[9]上記[8]の仮設構造物において、締結金具(3)が、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備え、
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に位置する覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が、締め込まれた締付ボルト(31)と受座(d)間で締結されていることを特徴とする仮設構造物。
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に位置する覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が、締め込まれた締付ボルト(31)と受座(d)間で締結されていることを特徴とする仮設構造物。
[10]上記[9]の仮設構造物において、覆工板(1)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設されるとともに、締結金具(3)の金具本体(30)の両側には、金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、該締結位置にある締結金具(3)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が位置していることを特徴とする仮設構造物。
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、該締結位置にある締結金具(3)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が位置していることを特徴とする仮設構造物。
[11]覆工板本体(1a)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を複数箇所で締結するための複数の締結金具(3)を備えた覆工板であって、
覆工板本体(1a)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設され、
締結金具(3)は、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備えるとともに、金具本体(30)の両側に金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板本体(1a)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板本体(1a)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板本体(1a)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であることを特徴とする覆工板。
覆工板本体(1a)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設され、
締結金具(3)は、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備えるとともに、金具本体(30)の両側に金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板本体(1a)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板本体(1a)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板本体(1a)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であることを特徴とする覆工板。
[12]上記[11]の覆工板において、覆工板本体(1a)の下面板部(10)の上面に、ヒンジを介して起倒可能であって、下面板部(10)側に転倒した状態で締結金具(3)を待機位置に係止するストッパー(4)を有することを特徴とする覆工板。
[13]上記[11]又は[12]の覆工板において、締結金具(3)が覆工板本体(1a)に対して脱着可能であることを特徴とする覆工板。
[14]上記[11]の覆工板において、長手方向の中間部にヒンジ(90)を有するとともに、一端が締結金具(3)のスライド移動方向の延長上の覆工板(1)の部位に枢着(91)され、他端が締結金具(3)の腕部(b1)の先端部位に枢着(92)された屈伸アーム(9)を有し、該屈伸アーム(9)を屈伸させることにより、締結金具(3)が待機位置と締結位置との間でスライド移動できるようにしたことを特徴とする覆工板。
[13]上記[11]又は[12]の覆工板において、締結金具(3)が覆工板本体(1a)に対して脱着可能であることを特徴とする覆工板。
[14]上記[11]の覆工板において、長手方向の中間部にヒンジ(90)を有するとともに、一端が締結金具(3)のスライド移動方向の延長上の覆工板(1)の部位に枢着(91)され、他端が締結金具(3)の腕部(b1)の先端部位に枢着(92)された屈伸アーム(9)を有し、該屈伸アーム(9)を屈伸させることにより、締結金具(3)が待機位置と締結位置との間でスライド移動できるようにしたことを特徴とする覆工板。
本発明によれば、隣り合う覆工受桁どうしを連結する横つなぎ材を設けることなく、覆工受桁の曲げ座屈が抑えられる仮設構造物を安全且つ低コストに構築することができる。
本発明は、覆工板1とこれを支持する覆工受桁2を備える仮設構造物の構築方法において、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けず、その代わりに、脱着(締結・締結の解除)可能な締結金具3により、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結するものである。これにより、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈(水平方向で変位することによる曲げ座屈)を抑止する拘束部材として有効に機能し、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けることなく、覆工受桁2の曲げ座屈が抑えられる仮設構造物を安全且つ低コストに構築することができる。特に、覆工受桁2の曲げ座屈が生じるのは圧縮側(上フランジ側)であるため、圧縮側のなるべく近くに拘束部材を配置した方が曲げ座屈の抑止効果が高くなるが、覆工板1を覆工受桁2の上フランジ部20に強固に締結すれば、その圧縮側に接する覆工板1が拘束部材として効果的に機能するため、曲げ座屈に対して特に大きな抑止効果が得られる。
なお、本発明において、覆工受桁2の曲げ座屈とは、さきに述べたように、仮設構造物上に載せられた重量物(車両、重機、設備など)の荷重が覆工板1を介して覆工受桁2に伝わり、覆工受桁2に作用する曲げモーメントにより生じる覆工受桁2の材軸方向圧縮力によって起こる水平方向の横倒れ座屈のことである。
なお、本発明において、覆工受桁2の曲げ座屈とは、さきに述べたように、仮設構造物上に載せられた重量物(車両、重機、設備など)の荷重が覆工板1を介して覆工受桁2に伝わり、覆工受桁2に作用する曲げモーメントにより生じる覆工受桁2の材軸方向圧縮力によって起こる水平方向の横倒れ座屈のことである。
図1〜図5は、本発明による仮設構造物の構築方法の一実施形態を示している。図1は、2本の覆工受桁間に1枚の覆工板に架設し、覆工板と覆工受桁を締結金具で締結した状態を示す側面図である。図2〜図5は、締結金具による覆工板と覆工受桁の締結部を部分的に示したものであり、図2は締結金具による締結前の状態を示す側面図、図3は同じく部分切欠平面図、図4は図2の状態から締結金具による覆工板と覆工受桁の締結がなされ、締結が完了した状態を示す側面図、図5は図4中のV−V線に沿う断面図である。図6は本実施形態で使用した締結金具を示す側面図である。また、図7は、本実施形態で構築された仮設構造物の上部構造の一部を示す側面図である。なお、図3では、締結金具3は、突起部eを除き仮想線で示してある。
この仮設構造物では、図7に示すように、支持杭6の上端に桁受け5が固定され、この桁受け5の上端に覆工受桁2が固定される。桁受け5と覆工受桁2は、ともに大型H形鋼で構成される。また、覆工板1は、複数本のH形鋼を並列させてフランジどうしを溶接で接合するとともに、その接合体の周り(側面)に側板を溶接で接合したものであり、したがって、H形鋼の下フランジが下面板部10を、上フランジが上面板部11をそれぞれ構成している。
覆工受桁2は、所定の間隔で複数条設けられる。これらの覆工受桁2に複数の覆工板1が架設されるが、各覆工板1は隣り合う2つの覆工受桁2の片側の上フランジ部20に載るように架設される。
なお、厚さが異なる覆工板1を使用する場合の高さ調整のため、或いは覆工板1の下面(一般に、この下面には凹凸がある)と覆工受桁2の上面とが広く面で接するようにするため、覆工受桁2と覆工板1との間に図示するような板体8を介装させてもよい。
覆工受桁2は、所定の間隔で複数条設けられる。これらの覆工受桁2に複数の覆工板1が架設されるが、各覆工板1は隣り合う2つの覆工受桁2の片側の上フランジ部20に載るように架設される。
なお、厚さが異なる覆工板1を使用する場合の高さ調整のため、或いは覆工板1の下面(一般に、この下面には凹凸がある)と覆工受桁2の上面とが広く面で接するようにするため、覆工受桁2と覆工板1との間に図示するような板体8を介装させてもよい。
覆工板1を覆工受桁2に架設する際、脱着(締結・締結の解除)可能な締結金具3により、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結する。この締結金具3による締結部の位置や数は特に限定されないが、通常は、各覆工板1の少なくとも4隅を締結部とする。この実施形態における締結金具3による締結部を図7に示す。
一方、本発明では覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材として機能するので、図11に示すような隣り合う覆工受桁どうしを連結する横つなぎ材は設けない。
一方、本発明では覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材として機能するので、図11に示すような隣り合う覆工受桁どうしを連結する横つなぎ材は設けない。
締結金具3は、高い締め付け力が得られるとともに、脱着(締結・締結の解除)可能なものであれば、その構成に特別な制限はないが、本実施形態では、図6に示すような締結金具(狭締金具)を用いている。この構造の締結金具3は、締付ボルト31の先端と受座dの間に被締結材料(板材)を挟み込んで締付ボルト31を締め付けることにより、被締結材料どうしを締結するものであり、特に高い締め付け力が得られるため、ボルト先端の材料への食い込みと材料どうしが接する面の摩擦により、非常に強固な締結状態が得られる特徴がある。
この締結金具3は、金具本体30と、この金具本体30のネジ孔cに装着された締付ボルト31を備える。金具本体30は、本体部aから同じ方向に突き出た2つの腕部b1,b2を有し、一方の腕部b1の先端にネジ孔cが貫設され、他方の腕部b2の先端に受座dが形成されている。このネジ孔cと受座dは、ネジ孔cの孔軸(締付ボルト31の軸線)の延長線が受座dの中心を通るように設けられている。そして、金具本体30の両腕部b1,b2間に覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を位置させた状態で、締付ボルト31を締め込むことにより、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締付ボルト31と受座d間で締結する。
本実施形態では、締結金具3が覆工板1(覆工板本体1a)にスライド移動可能に懸吊保持され、締結金具3をスライド移動させることで締結位置にセットできるようにしている。
覆工板1の下面板部10には長穴12が貫設されるとともに、締結金具3の金具本体30の両側には、金具落下防止用の突起部e(覆工板1の下面板部10にスライド可能に係合させることで締結金具3を覆工板1に懸吊保持させるための突起部e)が設けられている。本実施形態の突起部eは、腕部b1と本体部aの上部に沿って配置され、溶接などで固定された丸棒で構成されている。
覆工板1の下面板部10には長穴12が貫設されるとともに、締結金具3の金具本体30の両側には、金具落下防止用の突起部e(覆工板1の下面板部10にスライド可能に係合させることで締結金具3を覆工板1に懸吊保持させるための突起部e)が設けられている。本実施形態の突起部eは、腕部b1と本体部aの上部に沿って配置され、溶接などで固定された丸棒で構成されている。
締結金具3は、その金具本体30の腕部b1と本体部aの上部が長穴12を通して覆工板1の内側空間13(下面板部10と上面板部11間の空間)に位置した状態で、突起部eが長穴12両側の下面板部10の上面側にスライド可能に係合することで覆工板1に懸吊保持されるとともに、長穴12の長手方向に沿ってスライド移動が可能である。そして、このスライド移動範囲の一端側が待機位置(すなわち、締結金具3が覆工受桁2の上フランジ部20と干渉しない位置)、他端側が覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締結する締結位置となっている。
覆工板1の下面板部10の上面には、ヒンジ40を介して起倒可能(回動可能)な板状のストッパー4が設けられ、下面板部10側に転倒した状態のストッパー4の先端で締結金具3を待機位置に係止するようにしている。一方、ストッパー4を回動させて起立させることにより、締結金具3の係止が解除され、締結金具3は締結位置にスライド移動することができる。
ストッパー4の先端側部には、ストッパー4を起倒(回動)動作させるための操作手段(例えば針金など)の端部を係止するための係止部41が設けられている。
ストッパー4の先端側部には、ストッパー4を起倒(回動)動作させるための操作手段(例えば針金など)の端部を係止するための係止部41が設けられている。
本実施形態において、締結金具3により、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締結するには、以下のようにする。
なお、覆工板1の上面板部11には孔14が貫設されており、締結金具3の締付ボルト31の締め込みを行うボルト操作手段7(トルクレンチなど)やストッパー4を起倒(回動)動作させる操作手段などは、この孔14を通じて覆工板1の内側空間13に挿入される。一般に、覆工板1の上面板部11の4隅には覆工板吊り上げ用の吊り孔が貫設されており、本実施形態ではこの吊り孔を孔14に利用している。但し、別途、操作用として孔14を設けてもよい。また、孔14(吊り孔)近傍の覆工板1の側面板部15には、孔14から内側空間13に入り込んだゴミや埃を排出するための窓孔16が設けられている。
なお、覆工板1の上面板部11には孔14が貫設されており、締結金具3の締付ボルト31の締め込みを行うボルト操作手段7(トルクレンチなど)やストッパー4を起倒(回動)動作させる操作手段などは、この孔14を通じて覆工板1の内側空間13に挿入される。一般に、覆工板1の上面板部11の4隅には覆工板吊り上げ用の吊り孔が貫設されており、本実施形態ではこの吊り孔を孔14に利用している。但し、別途、操作用として孔14を設けてもよい。また、孔14(吊り孔)近傍の覆工板1の側面板部15には、孔14から内側空間13に入り込んだゴミや埃を排出するための窓孔16が設けられている。
覆工板1をクレーンなどで吊り上げて覆工受桁2の上に配置するが、この際には、図2及び図3に示すように、締結金具3は覆工受桁2の上フランジ部20と干渉しない待機位置にある。ストッパー4は下面板部10側に転倒した状態にあり、その先端で締結金具3を待機位置に係止している。
この状態から、ストッパー4を回動させて起立させて締結金具3の係止を解除する。ストッパー4を回動させて起立させるには、例えば、先端にフックを有する操作手段(例えば針金など)を孔14から挿入してフックを係止部41に引っ掛けて、ストッパー4を上方に回動させて起立させる。
この状態から、ストッパー4を回動させて起立させて締結金具3の係止を解除する。ストッパー4を回動させて起立させるには、例えば、先端にフックを有する操作手段(例えば針金など)を孔14から挿入してフックを係止部41に引っ掛けて、ストッパー4を上方に回動させて起立させる。
次いで、締結金具3を締結位置までスライド移動させることで、金具本体30の両腕部b1,b2間に覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を位置させた後、上面板部11の孔14からトルクレンチなどのボルト操作手段7(図4及び図5に仮想線で示す)を差し込み、これで締結金具3の締付ボルト31の締め込みを行い、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締結する。図1と図4及び図5は、この締結が完了した状態を示している。
なお、締結金具3を締結位置までスライド移動させるには、(i)窓孔16を通じた作業者の手作業で締結金具3を動かしてスライド移動させる、(ii)孔14またはその他の操作孔を通して適当な操作手段(例えば、締結金具3を牽引又は/及び押し動かす棒状部材、針金、ワイヤなど)を挿入し、この操作手段で締結金具3を動かしてスライド移動させる、(iii)内側空間13に設置した駆動装置(例えば、シリンダー装置)で締結金具3を動かしてスライド移動させる、などの方法を採ることができる。
また、繰り返す振動によって締付ボルト31のゆるみが生じないようにするため、締付ボルト31の雄ネジ部や金具本体30のネジ孔cにナイロン(例えば、商品名「ナイロック」)を塗布するようにしてもよい。
また、繰り返す振動によって締付ボルト31のゆるみが生じないようにするため、締付ボルト31の雄ネジ部や金具本体30のネジ孔cにナイロン(例えば、商品名「ナイロック」)を塗布するようにしてもよい。
本実施形態のように、締結金具3が覆工板1(覆工板本体1a)にスライド移動可能に懸吊保持され、締結金具3をスライド移動可能させることで締結位置にセットできるようにし、しかも、覆工板1の上面板部11に形成された孔14を通じて、締結金具3の締付ボルト31の締め込みなどの作業を行うことができるので、作業者が覆工板1上で安全かつ効率的に覆工板1と覆工受桁2の締結作業(さらには、解体作業)を行うことができる。
なお、図2〜図5の実施形態では、覆工板1の下面板部10に形成された長穴12を利用して、締結金具3を待機位置からスライド移動可能させることで締結位置にセットできるようにしているが、他の実施形態として、締結金具3の金具本体30を構成する本体部aを覆工板1の下面板部10に対して水平方向で回動可能に保持させ、締結金具3を待機位置(締結金具3が覆工受桁2の上フランジ部20と干渉しない位置)から水平方向で回動させることで締結位置にセットできるようにしてもよい。
図9及び図10は、本発明による仮設構造物の構築方法の他の実施形態において、締結金具による覆工板と覆工受桁の締結部を部分的に示したものであり、図9は締結金具による締結前の状態を示す側面図、図10は、図9の状態から締結金具による覆工板と覆工受桁の締結がなされ、締結が完了した状態を示す側面図である。
この実施形態は、図1〜図5の実施形態のストッパー4に代えて、ヒンジで屈伸することにより締結金具3を水平方向でスライド移動させる屈伸アーム9を設け、この屈伸アーム9の屈伸により、締結金具3を待機位置と締結位置との間でスライド移動させるようにしたものである。
この実施形態は、図1〜図5の実施形態のストッパー4に代えて、ヒンジで屈伸することにより締結金具3を水平方向でスライド移動させる屈伸アーム9を設け、この屈伸アーム9の屈伸により、締結金具3を待機位置と締結位置との間でスライド移動させるようにしたものである。
屈伸アーム9は、長手方向の中間部にヒンジ90を有するとともに、一端が締結金具3のスライド移動方向の延長上の覆工板1の部位(本実施形態では覆工受桁2の真上に位置する覆工板1の端部における側面板部15の下部又は下面板部10)に枢着91され、他端が締結金具3の腕部b1の先端部位(本実施形態では突起部eを構成する丸棒の先端部)に枢着92されている。
屈伸アーム9の長手方向中間部(本実施形態ではヒンジ90又はその近傍)には、ワイヤ係止用の係止部(図示せず)が設けられ、また、覆工板1の端部における側面板部15の高さ方向中間部にはワイヤガイド用のプーリ17が設けられている。孔14から導かれた操作用のワイヤwは、プーリ17に案内され、その先端が屈伸アーム9の前記係止部に係止されている。
なお、屈伸アーム9は、アームを伸長させる方向に付勢するスプリングをヒンジ90などに内蔵させてもよい。
また、本実施形態の他の構成は、図1〜図5の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
屈伸アーム9の長手方向中間部(本実施形態ではヒンジ90又はその近傍)には、ワイヤ係止用の係止部(図示せず)が設けられ、また、覆工板1の端部における側面板部15の高さ方向中間部にはワイヤガイド用のプーリ17が設けられている。孔14から導かれた操作用のワイヤwは、プーリ17に案内され、その先端が屈伸アーム9の前記係止部に係止されている。
なお、屈伸アーム9は、アームを伸長させる方向に付勢するスプリングをヒンジ90などに内蔵させてもよい。
また、本実施形態の他の構成は、図1〜図5の実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、図9に示すように屈伸アーム9が伸長した状態で締結金具3が待機位置にあり、締結金具3は屈伸アーム9によりその位置に係止されている。この状態で、ワイヤwで屈伸アーム9を牽引すると、屈伸アーム9がヒンジ90から折りたたまれることで締結金具3がスライド移動し、最終的に締結金具3は締結位置までスライド移動する。この状態で、図1〜図5の実施形態と同様に、孔14からトルクレンチなどのボルト操作手段7(図10に仮想線で示す)を差し込み、これで締結金具3の締付ボルト31の締め込みを行い、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締結する。図10は、この締結が完了した状態を示している。
また、締結金具3の締結を解いて、再び待機位置までスライド移動させるには、屈伸アーム9がアームを伸長させる方向に付勢するスプリングをヒンジ90などに内蔵している場合には、屈伸アーム9をワイヤwで牽引していない状態で、締結金具3の締結を解けば、屈伸アーム9がスプリングの付勢で伸長し、締結金具3は自動的に待機位置にスライド移動する。また、屈伸アーム9がそのようなスプリングを有していない場合には、締結金具3の締結を解いた後、図10の状態にある屈伸アーム9を、孔14から挿し込んだ棒などで押し込んで伸長させ、締結金具3を待機位置にスライド移動させる。
本発明では、隣り合う覆工受桁2どうしを連結する横つなぎ材を設けず、その代わりに、脱着可能な締結金具3により、覆工板1が覆工受桁2の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結するものであるが、より具体的な条件としては、覆工板1と覆工受桁2との相対変位(すべりによる水平方向での相対変位)が生じないような締め付け力で、覆工板1の下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結する。なお、覆工板1と覆工受桁2との相対変位(すべりによる水平方向での相対変位)とは、仮設構造物上に載せられた重量物(車両、重機、設備など)の荷重が覆工板1を介して覆工受桁2に伝わり、覆工受桁2に作用する曲げモーメントにより生じる覆工受桁2の材軸方向圧縮力によって水平方向の横倒れ座屈を起こす際の相対変位のことである。
締結金具3による締め付け力の具体例を挙げると、例えば、覆工板1(下面板部10)の少なくとも4隅を締結金具3により覆工受桁2の上フランジ部20に締結する場合において、覆工受桁2が以下のようなサイズのH形鋼(図8参照)であるとすると、
高さH=900mm
フランジ幅B=300mm
ウェブ厚さt1=16mm
フランジ厚さt2=28mm
H/2=450mm
h/2=422mm
覆工受桁2の上フランジ部20に生じる応力と圧縮力は以下のようになる。
フランジ最大縁応力[σb]=210N/mm2
フランジ内側応力[σb’]=197N/mm2
圧縮力[N]=709120N(フランジ)+664847N(ウェブ)
=2373967N
=2374kN
よって、必要座屈抑止力は以下のようになる。
必要座屈抑止力[N/50]=47.5kN
高さH=900mm
フランジ幅B=300mm
ウェブ厚さt1=16mm
フランジ厚さt2=28mm
H/2=450mm
h/2=422mm
覆工受桁2の上フランジ部20に生じる応力と圧縮力は以下のようになる。
フランジ最大縁応力[σb]=210N/mm2
フランジ内側応力[σb’]=197N/mm2
圧縮力[N]=709120N(フランジ)+664847N(ウェブ)
=2373967N
=2374kN
よって、必要座屈抑止力は以下のようになる。
必要座屈抑止力[N/50]=47.5kN
また、上記と同じ条件において、覆工受桁2が以下のようなサイズのH形鋼であるとすると、
高さH=594mm
フランジ幅B=302mm
ウェブ厚さt1=14mm
フランジ厚さt2=23mm
H/2=297mm
h/2=274mm
覆工受桁2の上フランジ部20に生じる応力と圧縮力は以下のようになる。
フランジ最大縁応力[σb]=210N/mm2
フランジ内側応力[σb’]=194/mm2
圧縮力[N]=1402180N(フランジ)+371588N(ウェブ)
=1773768N
=1774kN
よって、必要座屈抑止力は以下のようになる。
必要座屈抑止力[N/50]=35.5kN
高さH=594mm
フランジ幅B=302mm
ウェブ厚さt1=14mm
フランジ厚さt2=23mm
H/2=297mm
h/2=274mm
覆工受桁2の上フランジ部20に生じる応力と圧縮力は以下のようになる。
フランジ最大縁応力[σb]=210N/mm2
フランジ内側応力[σb’]=194/mm2
圧縮力[N]=1402180N(フランジ)+371588N(ウェブ)
=1773768N
=1774kN
よって、必要座屈抑止力は以下のようになる。
必要座屈抑止力[N/50]=35.5kN
このように覆工受桁2を構成するH形鋼のサイズに応じて、覆工受桁2の座屈を抑止するための必要座屈抑止力を求めることができ、したがって、このような必要座屈抑止力が得られるような締め付け力で締結金具3による締結を行うことが好ましい。
ここで、本実施形態で用いる図6のような構造の締結金具3の場合には、はさみ代範囲(締付ボルト31の先端と受座dとの間で挟むことが可能な被締結材料の厚さ):20〜80mm、使用耐力P(締付ボルト軸方向に対する直角方向での被締結材料のズレに対する抵抗力):40kN以上程度の締結金具を用いることが好ましい。また、締結金具3のサイズは特に制限はないが、上記のような仕様の締結金具3では、一般的には、図6においてL1:60〜150mm、L2:70〜200mm、L3:20〜80mm、L4:20〜70mm、L5:20〜80mm程度となるが、これに限定されるものではない。
例えば、規定の締め付けトルクが300N・m、使用耐力Pが90kNの締結金具3を用いた場合、1つの締結金具3による1箇所当たりの締結部の締め付けトルクを規定の300N・mで締め付けることにより90kNまでのすべり力に対応できるので、覆工板1と覆工受桁2との相対変位(すべりによる水平方向での相対変位)を抑え、覆工受桁2の曲げ座屈を防止することができる。
ここで、本実施形態で用いる図6のような構造の締結金具3の場合には、はさみ代範囲(締付ボルト31の先端と受座dとの間で挟むことが可能な被締結材料の厚さ):20〜80mm、使用耐力P(締付ボルト軸方向に対する直角方向での被締結材料のズレに対する抵抗力):40kN以上程度の締結金具を用いることが好ましい。また、締結金具3のサイズは特に制限はないが、上記のような仕様の締結金具3では、一般的には、図6においてL1:60〜150mm、L2:70〜200mm、L3:20〜80mm、L4:20〜70mm、L5:20〜80mm程度となるが、これに限定されるものではない。
例えば、規定の締め付けトルクが300N・m、使用耐力Pが90kNの締結金具3を用いた場合、1つの締結金具3による1箇所当たりの締結部の締め付けトルクを規定の300N・mで締め付けることにより90kNまでのすべり力に対応できるので、覆工板1と覆工受桁2との相対変位(すべりによる水平方向での相対変位)を抑え、覆工受桁2の曲げ座屈を防止することができる。
本発明で使用される締結金具3は、上記のような締め付け力が得られるように、許容耐力が高いものを用いることが好ましい。一般に、締結金具3の金具本体30は、高い耐力を得るために鍛造鋼で構成される。
本発明が適用される仮設構造物に制限はなく、例えば、橋の架け替え工事中の代替えとなる仮設橋、丘陵地の現場への仮設道路としての仮設橋、河川や海岸で重機作業するための仮設桟橋、道路などの開削工事現場に設置される仮設橋、建築工事での構台等を対象にできるが、これらに限定されない。
本発明が適用される仮設構造物に制限はなく、例えば、橋の架け替え工事中の代替えとなる仮設橋、丘陵地の現場への仮設道路としての仮設橋、河川や海岸で重機作業するための仮設桟橋、道路などの開削工事現場に設置される仮設橋、建築工事での構台等を対象にできるが、これらに限定されない。
また、本発明で用いる覆工板は、覆工板本体1aに複数の締結金具3が附属したもの(製品)であってもよい。すなわち、覆工板本体1aの下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を複数箇所で締結するための複数の締結金具3を備えた覆工板である。この場合、覆工板本体1aの下面板部10に長穴12が貫設され、一方、締結金具3は、本体部aから同じ方向に突き出た2つの腕部b1,b2を有し、一方の腕部b1の先端にネジ孔cが貫設され、他方の腕部b2の先端に受座dが形成された金具本体30と、この金具本体30のネジ孔cに装着された締付ボルト31を備えるとともに、金具本体30の両側に金具落下防止用の突起部eが設けられる。そして、締結金具3は、その金具本体30の腕部b1と本体部aの上部が長穴12を通して覆工板本体1aの内側空間に位置した状態で、突起部eが長穴12両側の下面板部10の上面側にスライド可能に係合することで覆工板本体1aに懸吊保持されるとともに、長穴12の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、このスライド移動範囲の一端側を待機位置、他端側を覆工板本体1aの下面板部10と覆工受桁2の上フランジ部20を締結する締結位置とする。
また、覆工板本体1aの下面板部10の上面に、ヒンジを介して起倒可能であって、下面板部10側に転倒した状態で締結金具3を待機位置に係止するストッパー4を設けることができる。
また、この覆工板は、搬送の容易さや締結金具3の点検保守などを考慮し、締結金具3を覆工板本体1aに対して脱着可能としてもよい。長穴12の幅を締結金具3の金具本体30の幅(厚さ)に対して広目にすれば、締結金具3を長穴12の幅方向で傾けた状態とすることにより、締結金具3を長穴12から脱着することができる。
また、この覆工板は、搬送の容易さや締結金具3の点検保守などを考慮し、締結金具3を覆工板本体1aに対して脱着可能としてもよい。長穴12の幅を締結金具3の金具本体30の幅(厚さ)に対して広目にすれば、締結金具3を長穴12の幅方向で傾けた状態とすることにより、締結金具3を長穴12から脱着することができる。
また、この覆工板では、上記ストッパー4に代えて、図9及び図10に示すような屈伸アーム9を設けてもよい。この屈伸アーム9は、長手方向の中間部にヒンジ90を有し、一端が締結金具3のスライド移動方向の延長上の覆工板1の部位に枢着91され、他端が締結金具3の腕部b1の先端部位に枢着92される。この屈伸アーム9を屈伸させることにより、締結金具3を待機位置と締結位置との間でスライド移動させることができる。
覆工板本体1aと締結金具3に関するその他の構成、機能などの詳細は、図1〜図7と図9及び図10の実施形態で述べたと同様である。
覆工板本体1aと締結金具3に関するその他の構成、機能などの詳細は、図1〜図7と図9及び図10の実施形態で述べたと同様である。
1 覆工板
1a 覆工板本体
2 覆工受桁
3 締結金具
4 ストッパー
5 桁受け
6 支持杭
7 ボルト操作手段
8 板体
9 屈伸アーム
10 下面板部
11 上面板部
12 長穴
13 内側空間
14 孔
15 側面板部
16 窓孔
17 プーリ
20 上フランジ部
30 金具本体
31 締付ボルト
40 ヒンジ
41 係止部
90 ヒンジ
91,92 枢着部
a 本体部
b1,b2 腕部
c ネジ孔
d 受座
e 突起部
w ワイヤ
1a 覆工板本体
2 覆工受桁
3 締結金具
4 ストッパー
5 桁受け
6 支持杭
7 ボルト操作手段
8 板体
9 屈伸アーム
10 下面板部
11 上面板部
12 長穴
13 内側空間
14 孔
15 側面板部
16 窓孔
17 プーリ
20 上フランジ部
30 金具本体
31 締付ボルト
40 ヒンジ
41 係止部
90 ヒンジ
91,92 枢着部
a 本体部
b1,b2 腕部
c ネジ孔
d 受座
e 突起部
w ワイヤ
Claims (14)
- 覆工板(1)とこれを支持する覆工受桁(2)を備えるとともに、隣り合う覆工受桁(2)どうしを連結する横つなぎ材を設けない仮設構造物の構築方法であって、
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を複数箇所で締結することを特徴とする仮設構造物の構築方法。 - 締結金具(3)が、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備え、
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させた状態で、締付ボルト(31)を締め込むことにより、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締付ボルト(31)と受座(d)間で締結することを特徴とする請求項1に記載の仮設構造物の構築方法。 - 覆工板(1)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設されるとともに、締結金具(3)の金具本体(30)の両側には、金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、
覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する際には、待機位置にある締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることで、金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を位置させることを特徴とする請求項2に記載の仮設構造物の構築方法。 - 覆工板(1)の上面板部(11)に貫設された孔(14)からボルト操作手段(7)を差し込み、該ボルト操作手段(7)で締結金具(3)の締付ボルト(31)の締め込みを行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の仮設構造物の構築方法。
- 覆工板(1)の下面板部(10)の上面に、ヒンジを介して起倒可能なストッパー(4)を設け、下面板部(10)側に転倒した状態のストッパー(4)で締結金具(3)を待機位置に係止するようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設構造物の構築方法。
- 長手方向の中間部にヒンジ(90)を有する屈伸アーム(9)の一端が締結金具(3)のスライド移動方向の延長上の覆工板(1)の部位に枢着(91)され、他端が締結金具(3)の腕部(b1)の先端部位に枢着(92)され、屈伸アーム(9)を屈伸させることにより、締結金具(3)を待機位置と締結位置との間でスライド移動させるようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の仮設構造物の構築方法。
- 孔(14)から導かれた操作用のワイヤ(w)が屈伸アーム(9)に係止され、締結金具(3)が待機位置にある状態で、屈伸アーム(9)をワイヤ(w)で牽引して屈伸アーム(9)をヒンジ(90)から折りたたむことにより、締結金具(3)を締結位置までスライド移動させることを特徴とする請求項6に記載の仮設構造物の構築方法。
- 覆工板(1)とこれを支持する覆工受桁(2)を備えるとともに、隣り合う覆工受桁(2)どうしを連結する横つなぎ材を設けない仮設構造物であって、
脱着可能な締結金具(3)により、覆工板(1)が覆工受桁(2)の曲げ座屈を抑止する拘束部材となるような締め付け力で、覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が複数箇所で締結されていることを特徴とする仮設構造物。 - 締結金具(3)が、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備え、
金具本体(30)の両腕部(b1),(b2)間に位置する覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が、締め込まれた締付ボルト(31)と受座(d)間で締結されていることを特徴とする請求項8に記載の仮設構造物。 - 覆工板(1)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設されるとともに、締結金具(3)の金具本体(30)の両側には、金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板(1)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板(1)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であり、該締結位置にある締結金具(3)の両腕部(b1),(b2)間に覆工板(1)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)が位置していることを特徴とする請求項9に記載の仮設構造物。 - 覆工板本体(1a)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を複数箇所で締結するための複数の締結金具(3)を備えた覆工板であって、
覆工板本体(1a)の下面板部(10)に長穴(12)が貫設され、
締結金具(3)は、本体部(a)から同じ方向に突き出た2つの腕部(b1),(b2)を有し、一方の腕部(b1)の先端にネジ孔(c)が貫設され、他方の腕部(b2)の先端に受座(d)が形成された金具本体(30)と、該金具本体(30)のネジ孔(c)に装着された締付ボルト(31)を備えるとともに、金具本体(30)の両側に金具落下防止用の突起部(e)が設けられ、
締結金具(3)は、その金具本体(30)の腕部(b1)と本体部(a)の上部が長穴(12)を通して覆工板本体(1a)の内側空間に位置した状態で、突起部(e)が長穴(12)両側の下面板部(10)の上面側にスライド可能に係合することで覆工板本体(1a)に懸吊保持されるとともに、長穴(12)の長手方向に沿ってスライド移動が可能であり、該スライド移動範囲の一端側が待機位置、他端側が覆工板本体(1a)の下面板部(10)と覆工受桁(2)の上フランジ部(20)を締結する締結位置であることを特徴とする覆工板。 - 覆工板本体(1a)の下面板部(10)の上面に、ヒンジを介して起倒可能であって、下面板部(10)側に転倒した状態で締結金具(3)を待機位置に係止するストッパー(4)を有することを特徴とする請求項11に記載の覆工板。
- 締結金具(3)が覆工板本体(1a)に対して脱着可能であることを特徴とする請求項11又は12に記載の覆工板。
- 長手方向の中間部にヒンジ(90)を有するとともに、一端が締結金具(3)のスライド移動方向の延長上の覆工板(1)の部位に枢着(91)され、他端が締結金具(3)の腕部(b1)の先端部位に枢着(92)された屈伸アーム(9)を有し、該屈伸アーム(9)を屈伸させることにより、締結金具(3)が待機位置と締結位置との間でスライド移動できるようにしたことを特徴とする請求項11に記載の覆工板。
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JP7499735B2 (ja) | 2020-06-01 | 2024-06-14 | 鹿島建設株式会社 | 床版の架設構造及び床版の架設方法 |
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2016
- 2016-12-16 JP JP2016244712A patent/JP2017115573A/ja active Pending
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