JP2017115010A - 洗浄剤組成物、その製造方法、及びこれを用いた洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の使用で容易に水処理施設の洗浄対象に付着した毛髪等の繊維状物を除去できる洗浄剤組成物を提供すること【解決手段】アルカリ金属水酸化物12と増粘剤14との水分散液又は水溶液と、次亜塩素酸アルカリ金属塩18と、界面活性剤16と、の混合物である、水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物10である。これにより、得られる混合物は所定の粘性を有するものとなり、水処理施設の洗浄対象に施された場合に、当該洗浄対象に対する洗浄剤組成物10の付着性および滞留性が向上し、洗浄性能を向上させることが可能となる。また、本発明は、本発明の洗浄組成物10の製造方法、およびこれを用いた水処理施設の洗浄方法、ならびに洗浄組成物10を容器に充填した洗浄剤物品を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物、特に下水処理施設における沈砂池スクリーン等に付着した、し渣や夾雑物を洗浄するための洗浄剤組成物、その製造方法、及びこれを用いた洗浄方法に関する。
下水処理場やポンプ場には、一般に沈砂池が設置される。沈砂池は、下水等の処理対象水中の無機物や比較的大きな浮遊物を除去する目的の池であり、放流水域の汚染や土砂の堆積を防止し、ポンプ及び処理施設の摩耗や閉塞を防ぎ、処理作業の円滑化における役割を担うものである。
更に、沈砂池には、原則的にスクリーン(特に柵状のバースクリーン)が設けられ、下水中に浮遊するごみが堰き止められ、回収される。
下水処理場のスクリーンには粗目スクリーン、細目スクリーン等の種類があるが、下水に混入する雑多な浮遊性の夾雑物を、まずは前段に設けられた粗目スクリーンにて大まかに除去し、さらに後段に設けられた細目スクリーンにて再度除去するのが一般的である。
細目スクリーンの目幅は15〜25mm程度であるため、夾雑物の捕捉を有効に行う一方で、閉塞も生じやすい傾向にある。いわゆる「スクリーンかす」によるスクリーンの全体又は部分的な閉塞と、これによる流速の低下するのを防ぐためには、スクリーンの定期的な洗浄が必要とされる。このための洗浄方法としては水槽内を機械的撹拌してスクリーンかすと沈渣に分離する羽根車撹拌式と、水槽内に設けられた散気装置で空気撹拌してスクリーンかすと沈渣に分離する空気撹拌式がある。
いずれの方法でもスクリーンかすは、ある程度は除去できるものの、バースクリーンに絡みついた毛髪等の繊維状物は上記方法のみで完全に除去することは困難である。
毛髪等の繊維状物を除去するための確実な方法は、現在に至っても、人手での除去作業に頼るところが大きい。
この他の方法としては、アルカリ性水溶液を、ジョウロなどを使用して散布する方法がある。
さらには、アルカリ性洗浄液に有機系増粘剤を混合してゲル状にしたろ布洗浄剤が提案されている(特許文献1)。
この他、次亜塩素酸アルカリ金属塩、界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、水を含有するぬめり除去剤が、台所洗面所、浴室、便所等の水回りに発生する「ぬめり」を除去するものとして存在している(特許文献2)。
特公平7−37637公報 特開2003−55698公報
上述の方法のうち、バースクリーンに絡みつた毛髪に対して、アルカリ性水溶液を、ジョウロなどを使用して散布する方法では、毛髪を含む汚れの箇所に洗浄液が留まらず直ぐに流れ落ちてしまうので、洗浄液の大部分が無駄になり、毛髪の除去も極めて不完全なものとなる。
また、洗浄を十分にしようとすると多量のアルカリ性洗浄液が必要とされるため、アルカリ性水溶液下水処理場への流入、更には洗浄液自体の処理の問題が生ずる。
さらに、特許文献1記載のろ布洗浄剤は、ろ布及びろ布周辺装置の腐食を回避しつつ洗浄を行うことを目的とすることから、その洗浄力は比較的穏やかであり、毛髪などの溶解困難な汚れ及びごみに対しては十分なものではない。
更に、特許文献2記載のぬめり除去剤は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、界面活性剤、アルカリ金属水酸化物、及び水を含有するものであるが、主に住居やオフィス等の台所、洗面所等のタンパク質成分由来のぬめり除去を対象としており、毛髪などの繊維状物の除去は困難である。
このような現状においては、前述した様に、バースクリーンに絡みついた毛髪等の繊維状物は薬剤による除去は殆ど行われておらず、人手で取り除いているため、清掃作業や交換作業には多大な労力とコストを要している。さらに、人手による作業中には下水処理設備等の運転を一時的に休止しなければならないといった問題がある。
本発明は、上記の現状に鑑みて少量の使用で容易に水処理施設の洗浄対象に付着した毛髪等の繊維状物を除去できる洗浄剤組成物を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物であって、アルカリ金属水酸化物と増粘剤との水分散液又は水溶液と、次亜塩素酸アルカリ金属塩と、界面活性剤と、の混合物であることを特徴とする。
この構成によれば、アルカリ金属水酸化物及び増粘剤の水分散液または水溶液と界面活性剤とが混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘性を有するものとなる。これにより、水処理施設の洗浄対象に施された場合に、当該洗浄対象に対する洗浄剤組成物の付着性および滞留性が向上し、洗浄性能を向上させることが可能となる。
また、上記目的は、アルカリ金属水酸化物と次亜塩素酸アルカリ金属塩と増粘剤との水分散液又は水溶液と、界面活性剤と、の混合物であることを特徴とする水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物によっても達成される。
この構成によれば、アルカリ金属水酸化物、次亜塩素酸アルカリ金属塩及び増粘剤の水分散液または水溶液と界面活性剤とが混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘性を有するものとなる。これにより、水処理施設の洗浄対象に施された場合に、当該洗浄対象に対する洗浄剤組成物の付着性および滞留性が向上し、洗浄性能を向上させることが可能となる。
本発明に係る洗浄剤組成物の好ましい態様は以下の通りである。
(1)界面活性剤がアルキルアミンオキシドである。
(2)増粘剤がポリアクリル酸系重合体である。
(3)洗浄剤組成物の全体に対して、前記増粘剤が0・05〜10質量%含まれる。
(4)洗浄剤組成物の全体に対して、アルカリ金属水酸化物が0.1〜10質量%、次亜塩素酸アルカリ金属塩が0.1〜15質量%、及び増粘剤が0.05〜10質量%含まれ、更に水が洗浄剤組成物の全量を100質量%とする量で含まれる。
さらに、上記目的は、上記洗浄剤組成物を容器に充填してなる洗浄剤物品によっても達成される。
また、上記目的は、アルカリ金属水酸化物と増粘剤とを水に分散又は溶解して、アルカリ金属水酸化物と増粘剤との水分散液又は水溶液を得る分散又は溶解工程と、前記水分散液又は水溶液に、次亜塩素酸アルカリ金属塩及び界面活性剤を添加する添加工程と、を有することを特徴とする洗浄剤組成物の製造方法によっても達成される。
この構成によれば、アルカリ金属水酸化物および増粘剤の水分散液または水溶液と界面活性剤とが混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘性を有するものとなる。これにより、水処理施設の洗浄対象に施された場合に、当該洗浄対象に対する洗浄剤組成物の付着性および滞留性が向上し、洗浄性能を向上させることが可能となる。
そのうえ、上記目的は、アルカリ金属水酸化物と次亜塩素酸アルカリ金属塩と増粘剤とを水に分散又は溶解して、水分散液又は水溶液を得る分散又は溶解工程と、前記水分散液又は水溶液に、界面活性剤を添加する添加工程と、を有することを特徴とする洗浄剤組成物の製造方法。
この構成によれば、アルカリ金属水酸化物、次亜塩素酸アルカリ金属塩及び増粘剤の水分散液または水溶液と界面活性剤とが混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘性を有するものとなる。これにより、水処理施設の洗浄対象に施された場合に、当該洗浄対象に対する洗浄剤組成物の付着性および滞留性が向上し、洗浄性能を向上させることが可能となる。
また、上記目的は、上記洗浄剤組成物を、前記水処理施設の洗浄対象に対して50〜1000g/mの割合で施して洗浄することを特徴とする水処理施設の洗浄方法によっても達成される。
本発明に係る水処理施設の洗浄方法の好ましい態様は以下の通りである。
(1)洗浄対象が、水処理施設のスクリーンである。
本発明の洗浄剤組成物は、アルカリ金属水酸化物及び増粘剤を含む均一な水分散液または水溶液と、次亜塩素酸アルカリ金属塩と、界面活性剤と、の混合物として構成され、主に水処理施設(施設内の機器及び部品含む)を洗浄するために使用される。本発明の洗浄剤組成物は、スクリーンや周辺装置の垂直面や傾斜面への洗浄剤組成物の付着性や滞留性に優れ、水処理施設における夾雑物の他、毛髪等の繊維状物の除去、すなわち洗浄性能において優れた効果を発揮する。特に、少量の洗浄剤組成物により上記の効果が得られるために、価格性能比が良好であるうえ、環境への影響も少ない。
さらに、本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物の製造方法により製造される。このような製造方法を採用することにより、本発明の洗浄剤組成物が上記の効果を有するものとされる。
また、本発明の洗浄方法により、本発明の洗浄組成物による上記の効果が奏される。
本発明の実施の形態に係る洗浄剤組成物の製造方法を説明するためのフローチャートである。 洗浄剤組成物の製造方法の他の例を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態について図1に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る洗浄組成物の製造方法を説明するためのフローチャートである。図示のように、所定の工程を経て本実施の形態に係る洗浄剤組成物10は製造される。
洗浄剤組成物10は、水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物である。
本発明において洗浄の対象とされる水処理施設とは、水処理(特に下水処理)を行う施設の設備全般を意味し、スクリーン設備及び汚水沈砂設備のごみや夾雑物が付着する箇所、特に汚水沈砂設備のスクリーン、自動除塵機、現場盤、コンベヤ、ホッパ、及びこれらの各部品を包括的に意味するものである。
また、本実施の形態において、図1に示すように、洗浄剤組成物10は、アルカリ金属水酸化物12及び増粘剤14が水に均一に分散された水分散液又は水溶液と、次亜塩素酸アルカリ金属塩18と、界面活性剤16と、の混合物である。
次亜塩素酸アルカリ金属塩18は、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウムが挙げられる。次亜塩素酸アルカリ金属塩の配合量は0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%である。次亜塩素酸アルカリ金属塩の配合量が0.5質量%未満では毛髪溶解力が不十分となる。一方、10質量%を超えると塩素臭が強くなり作業環境が悪化するので好ましくない。
アルカリ金属水酸化物12は、次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定化に必要なものである。具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。アルカリ金属水酸化物の配合量は0.1〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。アルカリ金属水酸化物の配合量が0.1質量%未満では洗浄剤としての保存安定性が不十分となり洗浄に長時間を要するようになる。一方、15質量%を超えると経済的に好ましくない。
界面活性剤16は、洗浄剤組成物10のスクリーンかす表面全体への均一広がり性を十分に発揮させる。
なお、スクリーンかすとは、水処理施設のスクリーン等の設備に付着する夾雑物をいい、水処理施設がし尿処理場や下水処理場である場合には、し渣ともいう。
本発明で使用可能な界面活性剤16として好ましいものは、下記式(I)で表されるアルキルアミンオキシドである。
Figure 2017115010
(式中、Rは、炭素数1〜30のアルキル又はアルケニル基であり、R及びRは各々独立して炭素数1〜4のアルキル基である。)
本発明に従い用いられるアミンオキシドの、Rは炭素原子1〜30、好ましくは1〜20、更に好ましくは8〜14の炭素原子を含む飽和あるいは不飽和、置換あるいは非置換、直鎖あるいは分岐鎖アルキル基である。RおよびRは、炭素原子を含む飽和あるいは不飽和、置換あるいは非置換、直鎖あるいは分岐鎖アルキル基である。
式(I)で表される化合物の具体例としては、ラウリルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、カプロイルアミノプロピルジメチルアミンオキシド、ラウロイルアミノプロピルジメチルアミンオキシド、ミリスチロイルアミノプロピルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、ラウリル−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ミリスチル-ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ヤシアルキル-ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド等のアミンオキシドが挙げられる。
アルキルアミンオキシドは一種を単独で用いても良いし、二種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも特に洗浄性能、発泡性能の点からラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシドが好ましい。
界面活性剤16の配合量は、本発明の組成物の全質量を基準として0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。0.01重量%未満であると洗浄剤組成物10のスクリーンかす表面全体への広がりが遅くなり洗浄が不十分となる。一方、10重量%を超えると、洗浄剤組成物10全体の均一性が悪化し分離してしまうので好ましくない。
さらに、上記界面活性剤16以外に、本発明の目的を阻害しない範囲内でアルキルジメチルベタインのような他の界面活性剤を併用してもよい。適当なアルキルジメチルベタインの例は、ココナツジメチルベタイン、ラウリルジメチルベタイン、デシルジメチルベタイン、2‐(N‐デシル‐N,N‐ジメチル‐アンモニア)アセテート、2‐(N‐ココN,N‐ジメチルアンモニオ)アセテート、ミリスチルジメチルベタイン、パルミチルジメチルベタイン、セチルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタインである。
増粘剤14は、水処理施設の洗浄対象に施された洗浄剤組成物10の安定性や付着性を増加させるために添加されるポリマーである。洗浄剤組成物10は増粘剤14が配合されることで、スクリーンや周辺装置の垂直面や傾斜面への付着性や滞留性が向上し、洗浄性能が向上することとなる。
増粘剤14としては、上述したアルカリ金属水酸化物12と混合された強アルカリ性下において洗浄剤組成物をクリーム状にできるものであればどのようなものであってもよいが、有機系増粘剤、例えば、アラビアゴム、ドラガントゴム等の植物ゴム及びアルギン酸、フノリ等の海藻類などの天然系有機増粘剤、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの半合成系有機増粘剤、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合物、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物、イソブチレン−無水マレイン酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸、アクリル酸−ビニルアルコール共重合物、アクリル酸−デンプン共重合物、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ビニルアルコール−マレイン酸エステル共重合物などの合成系有機増粘剤が挙げられる。
上記の例示した増粘剤の中では、洗浄対象であるスクリーンドラム等への付着性の点から、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸、アクリル酸−ビニルアルコール共重合物、アクリル酸−デンプン共重合物等のアクリル酸系重合体が好ましい。
増粘剤14の配合量は、0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。0.05%質量以上配合することにより、スクリーンや周辺装置の垂直面や傾斜面への付着性や滞留性を向上させることが可能となる。配合量が10質量%を超えると洗浄剤組成物10の粘度が高くなり過ぎるため、均一広がり性が悪化したり、充填される容器からの吐出が困難になるという問題を生じることがある。
次に、本実施の形態に係る洗浄剤組成物10の製造方法について、図1を参照して説明する。
[分散または溶解工程]
まず、図示しない撹拌槽に蒸留水(水)が投入される。次に、適切な撹拌手段によって撹拌される蒸留水中にアルカリ金属水酸化物12と増粘剤14が添加され、アルカリ金属水酸化物12が蒸留水中に溶解し、且つ増粘剤14が蒸留水中に均一に分散または溶解するまで撹拌手段による撹拌が行われる。すなわち、撹拌の結果、アルカリ金属水酸化物12及び増粘剤14が蒸留水中に均一に分散若しくは溶解した水分散液又は水溶液が得られる(以上、分散または溶解工程)。
[添加工程]
アルカリ金属水酸化物12及び増粘剤14の水分散液又は水溶液に次亜塩素酸アルカリ金属塩18及び界面活性剤16が添加され、さらに撹拌が行われる。添加された次亜塩素酸アルカリ金属塩18と界面活性剤16が均一に混合するまで撹拌が行われ、洗浄剤組成物10が得られる(以上、添加工程)。
したがって、得られた洗浄剤組成物10は、アルカリ金属水酸化物12及び増粘剤14の水分散液または水溶液と、次亜塩素酸アルカリ金属塩18と、界面活性剤16と、の混合物である。
洗浄剤組成物10は、容器に充填されて洗浄剤物品となる。容器としては、洗浄剤組成物10を噴霧可能なスプレー容器、直接搾り出し可能なチューブ容器、塗布に用いる刷毛等を挿入可能な広口容器等が挙げられる。
次に、本実施の形態に係る洗浄組成物10を用いた水処理施設の洗浄方法を、洗浄組成物10を洗浄対象である柵状のバースクリーン(スクリーン)に施す場合を例に説明する。
洗浄組成物10は、水処理施設のバースクリーンに対して、50〜1000g/mの割合で施される。施す方法としては、耐アルカリ性の刷毛を用いた直接塗布やスプレー塗布が挙げられるが、この限りではなく、種々のやり方で行うことができる。バースクリーンは、施された洗浄組成物10が表面に付着した状態で10分から1時間程度静置される。
その後、水処理施設の洗浄対象の表面を水洗、好ましくは高圧洗浄によってすすぎ落とすことで、洗浄が完了する。
したがって、本実施の形態によれば、アルカリ金属水酸化物12及び増粘剤14を含む均一な水分散液または水溶液、次亜塩素酸アルカリ金属塩18、並びに界面活性剤16が混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘度を有するものとなる。
すなわち、アルカリ金属水酸化物12、増粘剤14、次亜塩素酸アルカリ金属塩18、界面活性剤16が同時に混合させる場合に生じるゲル化の進行や、増粘剤14を最後に添加した場合に生じる粘度発現不足の問題も解消することができる。
これにより、洗浄剤組成物10は施された水処理施設の洗浄対象上への付着性および滞留性が向上しており、洗浄性能が向上したものとなっている。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、図2に示すように、上記実施の形態の[添加工程]において添加されていた次亜塩素酸アルカリ金属塩16を、[分散又は溶解工程]において添加することとしても良い。
この場合、得られる洗浄剤組成物30は、アルカリ金属水酸化物12、次亜塩素酸アルカリ金属塩18及び増粘剤14の水分散液又は水溶液と、界面活性剤16と、の混合物となる。
洗浄剤組成物30によっても、アルカリ金属水酸化物12、次亜塩素酸アルカリ金属塩18及び増粘剤14を含む均一な水分散液または水溶液、並びに界面活性剤16が混合されることとなるから、得られる混合物は所定の粘度を有するものとなる。
以下、本発明をさらに実施例により詳細に説明する。
[実施例1]
1.洗浄剤組成物の調製
水酸化ナトリウム5質量部、ポリアクリル酸1質量部、及び蒸留水92質量部を、マグネチックスターラー(東京硝子器械株式会社製、Fine F−612)を用いて攪拌し、均一な混合物を得た。
次いで、上記の均一な混合物に次亜塩素酸ナトリウムとして1質量部及びラウリルジメチルアミンオキシド(ライオン・アクゾ社製)1質量部を添加して、更にマグネチックスターラーにより撹拌し、均一な洗浄剤組成物を調製した。
2.液垂試験
得られた洗浄剤組成物1gをアルミ板面上に載置し、このアルミ板を鉛直方向に直立保持した。組成物がアルミ平面上を流動して、10cm下方に到達するまでの時間を測定した。
3.溶解試験
更に、洗浄剤組成物100mlを含む100ml容のビーカーに、0.5gの毛髪束を15cm浸漬させ、20分後の毛髪の状態を観察した。結果を表1に示す。
なお、また、毛髪溶解試験の評価は以下の基準に従った。
<評価基準>
◎:毛髪が完全に溶解した。
○:毛髪が50%程度残っている。
△:毛髪が80%程度残っている。
×:毛髪が殆ど溶解していない。
[実施例2〜7、比較例1〜4]
表1に示す組成物を調製し実施例1と同様に試験を実施した。実施例1〜7及び比較例1〜4の結果を表1に示す。
Figure 2017115010
※1:界面活性剤Aはラウリルジメチルアミンオキシドを意味し、界面活性剤Bはヤシアルキルジメチルアミンオキシドを意味する。
※2:増粘剤Xはポリアクリル酸を意味し、増粘剤Yはポリアクリル酸ナトリウムを意味する。
10、30 洗浄剤組成物
12 アルカリ金属水酸化物
14 増粘剤
16 界面活性剤
18 次亜塩素酸アルカリ金属塩

Claims (11)

  1. アルカリ金属水酸化物と増粘剤との水分散液又は水溶液と、
    次亜塩素酸アルカリ金属塩と、
    界面活性剤と、
    の混合物であることを特徴とする水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物。
  2. アルカリ金属水酸化物と次亜塩素酸アルカリ金属塩と増粘剤との水分散液又は水溶液と、
    界面活性剤と、
    の混合物であることを特徴とする水処理施設を洗浄するための洗浄剤組成物。
  3. 前記界面活性剤がアルキルアミンオキシドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
  4. 増粘剤がポリアクリル酸系重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
  5. 洗浄剤組成物の全体に対して、前記増粘剤が0.05〜10質量%含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
  6. 洗浄剤組成物の全体に対して、アルカリ金属水酸化物が0.1〜10質量%、次亜塩素酸アルカリ金属塩が0.1〜15質量%、及び増粘剤が0.05〜10質量%含まれ、更に水が洗浄剤組成物の全量を100質量%とする量で含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物を容器に充填してなる洗浄剤物品。
  8. アルカリ金属水酸化物と増粘剤とを水に分散又は溶解して、アルカリ金属水酸化物と増粘剤との水分散液又は水溶液を得る分散又は溶解工程と、
    前記水分散液又は水溶液に、次亜塩素酸アルカリ金属塩及び界面活性剤を添加する添加工程と、
    を有することを特徴とする洗浄剤組成物の製造方法。
  9. アルカリ金属水酸化物と次亜塩素酸アルカリ金属塩と増粘剤とを水に分散又は溶解して、水分散液又は水溶液を得る分散又は溶解工程と、
    前記水分散液又は水溶液に、界面活性剤を添加する添加工程と、
    を有することを特徴とする洗浄剤組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜6に記載の洗浄剤組成物を、前記水処理施設の洗浄対象に対して50〜1000g/mの割合で施して洗浄することを特徴とする水処理施設の洗浄方法。
  11. 前記洗浄対象が、水処理施設のスクリーンであることを特徴とする請求項8に記載の水処理施設の洗浄方法。
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