JP2017114634A - シート搬送装置 - Google Patents

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陽佑 澤西
Yosuke Sawanishi
陽佑 澤西
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Abstract

【課題】シートが針綴じされていることを精度良く検知できるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】フィードローラ5は、シートを搬送する搬送ローラである。リタードローラ6は、フィードローラ5によって搬送されるシートが重なって搬送されている場合に、重なっているシートを分離する分離ローラである。斜行検知センサS1、S2は、リタードローラ6の作用を受けたシートの搬送方向に沿った側端の傾きに応じて変化する信号を出力する。制御部150は、斜行検知センサS1、S2の出力に基づいて、綴じられて搬送されたシートを検出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置、画像読取装置、シート処理装置等に装備されてシートを給送するシート搬送装置に関する。
シート搬送装置は、給送部材で給送したシートを搬送手段と分離手段とで挟持して、シートに重なって搬送される重送シートを分離する分離部を有し、積載状態で収容したシートを分離部で1枚ずつに分離して、シート処理部に給送する。
給送されるシートと重送シートとが誤って針綴じされていた場合、分離部で針綴じされている重送シートを分離することができないため、重送シートがシートとともに分離部を通過しようとしてしまう。このまま搬送を継続すると重送シートに分離力として搬送方向とは逆方向の力が働くため、針綴じ位置に力が集中し、針綴じ位置でシートが破れてしまう。
そこで、特許文献1に示されるように、給送部材の直後にシート先端を検知する斜行検知手段を配置して、針綴じされているシートの斜行を検知することで、搬送を停止する技術がある。あるいは特許文献2に示されるように、分離部の上流にシートの跳ね上がり検知手段を設け、分離の開始後、跳ね上がり検知手段によって針綴じされているシートの跳ね上がりが検知されると、シートが針綴じされていると判断して搬送を停止させることが考えられる。
特開2009−051585号公報 特開2012−062202号公報
しかし、給送開始直後の給送部材の近傍では針綴じされているシートであってもシート先端の位置で斜行が発生しないことがある。このような場合、特許文献1に示されるようなシート先端の斜行を検知するセンサを通過してしまうと、その後に斜行が発生してもシート先端は通過しているので、発生した斜行を検知することはできない。特許文献2に示されるような跳ね上がり検知手段では、針綴じされているシートの跳ね上がりを検知するまで時間を要するので、搬送の停止までシートが無理やり搬送されることで変形して折れたりして、搬送の停止が間に合わないことがある。特にハガキサイズのような小さなシートの場合、跳ね上がり検知手段で検知できるほどシートが跳ね上がらないという問題がある。
本発明は、シートが針綴じされていることを精度良く検知できるシート搬送装置を提供することを目的としている。
本発明のシート搬送装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されるシートが重なって搬送されている場合に、重なっているシートを分離する分離手段と、前記分離手段の作用を受けたシートの搬送方向に沿った側端の傾きに応じて変化する信号を出力する信号出力手段と、前記信号出力手段の出力に基づいて、綴じられて搬送されたシートを検出する検出手段と、を備えるものである。
本発明のシート搬送装置では、シートが針綴じされていることを精度良く検知できる。
画像読取装置の構成の説明図である。 自動原稿搬送装置の主要部分の構成の説明図である。 通常加圧モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。 通常加圧モードにおけるカムの状態の説明図である。 加圧低減モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。 加圧低減モードにおけるカムの状態の説明図である。 離間モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。 離間モードにおけるカムの状態の説明図である。 ポジション切替機構の構成の説明図である。 各ポジションの切り替え動作の説明図である。 斜行検知センサの配置の模式図である。 画像読取装置の制御系のブロック図である。 原稿の搬送制御のフローチャートである。 重送分離処理のフローチャートである。 実施の形態2における斜行検知センサの配置の模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
(画像読取装置)
図1は画像読取装置の構成の説明図である。図1に示すように、不図示の複写機本体の上面に画像読取装置50が配置される。画像読取装置50は、画像読取部2の上に、自動原稿搬送装置1を後方へ倒して画像読取部2の上面を開放可能に配置している。画像読取部の一例である画像読取部2は、いわゆるフラットベッドスキャナである。画像読取部2は、イメージセンサを含む読取ヘッド103、ガイドレール105、モータ104等を有する。画像読取部2は、自動原稿搬送装置1から給送された原稿の画像を読み取る。
画像読取装置50は、読取ヘッド103をガラス板101の下方に停止させた状態で、自動原稿搬送装置1によってガラス板101上に原稿を通過させて原稿下面の画像を読み取る流し読みモードを実行可能である。流し読みモードに対応して、画像読取部2には、ガラス板101上に流し読みエリアが確保されている。
画像読取装置50は、原稿を画像読取部2の上部のガラス板102の上に画像を下向きにして載置し、モータ104が読取ヘッド103をガイドレール105に沿って移動させることで原稿の下面の画像を読み取る圧板読みモードも実行可能である。圧板読みモードに対応して、画像読取部2には、静止原稿を読み取るための圧板読みエリアが確保されている。
(自動原稿搬送装置)
図2は自動原稿搬送装置1の主要部分の構成の説明図である。図2に示すように、シート搬送装置の一例である自動原稿搬送装置1は、シート積載部の一例である原稿トレイ3から取り出されたシートとしての原稿を搬送する。自動原稿搬送装置1は、原稿トレイ3に複数枚積載された原稿を1枚ずつに分離して自動原稿搬送装置1内の搬送経路に送り出す。自動原稿搬送装置1は、画像読取部2において画像を読み取られた原稿を排出部の一例である排出トレイ14に排出して積載する。
原稿トレイ3は、複数枚の原稿を積載可能である。ピックアップローラ4は、原稿トレイ3に積載された原稿束の最上面の原稿に当接して回転し、最上面の原稿を繰り出してフィードローラ5に受け渡す。
搬送手段の一例であるフィードローラ5は、シートを搬送する搬送ローラである。分離手段の一例であるリタードローラ6は、フィードローラ5によって搬送されるシートが重なって搬送されている場合に、重なっているシートを分離する分離ローラである。リタードローラ6は、トルクリミッタを介して搬送方向と反対方向に駆動される。
加圧ばね7は、回動軸17jを中心に回動可能なローラホルダ17を付勢することで、リタードローラ6をフィードローラ5に向かって加圧して、リタードローラ6とフィードローラ5のニップNを形成する。フィードローラ5は、原稿を搬送方向に搬送するように回転駆動される。フィードローラ5は、ピックアップローラ4から受け渡された原稿を搬送方向下流側に配置されるレジストローラ8へ送り出す。
リタードローラ6は、フィードローラ5と共通の駆動源(210:図3)から分岐して、トルクリミッタ16を介して、原稿を搬送方向の反対方向へ搬送するように回転駆動されている。リタードローラ6は、トルクリミッタ16によって一定のトルクで、原稿に搬送方向の反対方向の負荷をかける。
リタードローラ6は、原稿を介してフィードローラ5に従動回転することにより、ピックアップローラ4から送られてきた1枚原稿をレジストローラ8へ送り出す。原稿が一枚のみニップNへ搬送されてきた場合、リタードローラ6は、原稿との間に生じた摩擦力によりトルクリミッタ16のトルクを超える回転トルクを受けて、搬送方向に連れ回される。この状態で、原稿は、ニップNを搬送方向へ通過する。
しかし、ピックアップローラ4から原稿が2枚以上重なって搬送されてきた場合、リタードローラ6は、原稿の搬送方向の反対方向に回転して、最上面の1枚以外の原稿がフィードローラ5とリタードローラ6のニップNを通過することに抵抗する。原稿が二枚以上重なってニップNへ搬送されてきた場合、最上位の原稿がフィードローラ5より搬送方向へ搬送される。一方、二枚目以降の重送原稿は、原稿間の摩擦力によるリタードローラ6に作用するトルクが通常はトルクリミッタ16のトルクより低いため、リタードローラ6の逆回転により搬送方向と逆方向へ押し戻される。これにより、最上位の原稿のみがレジストローラ8へ受け渡され、二枚目以降の重送原稿は、原稿トレイ3へ押し戻される。
原稿がニップNに存在しない場合、フィードローラ5は、リタードローラ6に接触した状態で搬送方向に回転する。リタードローラ6は、フィードローラ5によってトルクリミッタ16のトルクを超える回転トルクで駆動されて搬送方向に従動回転する。
レジストローラ8は、停止状態で待機し、フィードローラ5によって搬送された原稿の先端を停止状態のニップに突き当てさせることにより原稿の斜行を矯正する。レジストローラ8は、原稿の読み取りタイミングに合わせて回転を開始して、原稿をガラス板101上の読み取りエリアへ搬送する。レジストセンサ9は、フィードローラ5とレジストローラ8の間に配置される。レジストセンサ9は、フィードローラ5から送られてきた原稿がレジストローラ8のニップへ搬送されたことを検知する。
ガラス板101上の読み取りエリアの上方に開口部が設けられ、開口部の中央に白色ローラ10が配置される。白色ローラ10は、白色のローラで形成され、原稿をガラス板101に案内させて回転し、ガラス板101上を通過させる。
白色ローラ10の上流側にはリードローラ11が配置される。リードローラ11は、原稿の搬送方向に回転して、レジストローラ8から受け渡された原稿を白色ローラ10に受け渡す。白色ローラ10の下流側にはリードローラ12が配置される。リードローラ12は、原稿の搬送方向に回転して、白色ローラ10から受け渡された原稿を排出ローラ13へ受け渡す。
リードローラ12の下流側には排出ローラ13が配置される。排出ローラ13は、原稿の搬送方向に回転して、リードローラ12から受け渡された原稿を排出トレイ14へ排出する。排出トレイ14は、原稿トレイ3の下方に配置されて、画像読取が実行された複数枚の原稿を積載可能である。
(加圧離間機構)
図3は通常加圧モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。図4は通常加圧モードにおけるカムの状態の説明図である。図5は加圧低減モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。図6は加圧低減モードにおけるカムの状態の説明図である。図7は離間モードにおける加圧離間機構の構成の説明図である。図8は離間モードにおけるカムの状態の説明図である。図4、図6、図8中、(a)は、図3、図5、図7の加圧離間機構240を引張ばね19側から見た状態である。(b)は、図3、図5、図7の加圧離間機構240をフォトセンサ24a、24b側から見た状態である。
図3に示すように、駆動軸5aは、フィードローラ5を搬送方向に回転駆動する。トルクリミッタ16は、リタードローラ6に連結され、搬送方向に対して逆転する駆動軸(15:図4)の駆動力を受けて、フィードローラ5のリタードローラ6を搬送方向に回転させようとする回転トルクを規制する。
トルクリミッタ16は、原稿を搬送していないタイミングでは、フィードローラ5による搬送方向の摩擦力により生じる回転トルクを規制する。そして、リタードローラ6が原稿を挟持しているタイミングでは、搬送される原稿による搬送方向の摩擦力により生じる回転トルクを規制する。いずれにせよ、トルクリミッタ16は、リタードローラ6に対して所定の回転負荷トルクを与える。
図3に示すように、搬送ガイドフレーム18は、ローラホルダ17の回動軸17jを支持し、上部の搬送面で原稿を原稿トレイ3から下流側へガイドする。ローラホルダ17は、回動軸17jを回動中心にして支持され、リタードローラ6をフィードローラ5に対して接離可能に支持する。
図4の(a)に示すように、加圧ばね7は、ローラホルダ17と搬送ガイドフレーム18の間に設けられ、ローラホルダ17を、回動軸17jを中心に回動するように付勢することにより、リタードローラ6をフィードローラ5に接触させる。加圧ばね7は、ローラホルダ17を介して、リタードローラ6をフィードローラ5に加圧している。
引張りばね19は、ローラホルダ17の回動軸17jを挟んだ加圧ばね7の反対側で、ローラホルダ17のクロスバー17pに取り付けられ、加圧ばね7の付勢方向と逆方向にローラホルダ17を付勢する。したがって、リタードローラ6は、引張りばね19と加圧ばね7とに付勢されてフィードローラ5に接触している。
図5に示すように、第1カム21は、カムフォロア20に接触し、回転に伴ってカムフォロア20を揺動させる。カムフォロア20は、回動軸20jによって搬送ガイドフレーム18に対して回動自在に支持される。カムフォロア20の回動端側に設けられたフック掛け部20eに引張りばね19が取り付けられ、カムフォロア20の回動端に第1カム21が接触している。
図6の(a)に示すように、第1カム21を回転させることで、カムフォロア20が回動して、引張りばね19の長さが変化し、引張りばね19によるカムフォロア20の付勢力が変化する。これにより、リタードローラ6のフィードローラ5に対する加圧力は、再現性高く変更可能になっている。
図7に示すように、第2カム22は、第1カム21と同軸かつ並列に配置され、所定の回転角度においてローラホルダ17のクロスバー17pに接触し、ローラホルダ17を揺動する。第2カム22は、ローラホルダ17のクロスバー17pに接触して直接ローラホルダ17を持ち上げることにより、リタードローラ6をフィードローラ5から速やかに離間させることが可能である。
図8の(a)に示すように、第2カム22は、ローラホルダ17の回動軸17jを挟んだ加圧ばね7の反対側において、ローラホルダ17を加圧ばね7の付勢に抗して回動させる。これにより、ローラホルダ17に対する加圧ばね7及び引張りばね19の付勢に抗して、リタードローラ6をフィードローラ5から強制的に離間させる。
(ポジション切替機構)
図9はポジション切替機構の構成の説明図である。図10は各ポジションの切り替え動作の説明図である。図9中、(a)はポジション切替機構を上述したポジション検出部250側から見た状態、(b)はポジション切替機構を(a)の反対側から見た状態である。
図3に示すように、自動原稿搬送装置1は、リタードローラ6の加圧力を調整可能な加圧離間機構240を備えている。加圧離間機構240は、第1カム21及び第2カム22を、120°ごとの3つのポジションに位置決めて、リタードローラ6とフィードローラ5のニップ状態を3段階に切り替える。ポジション切替機構200は、回転軸23を120°ずつ回転させて、第1カム21および第2カム22を120°ごとの3つのポジションに位置決める。
第2ギア31は、欠歯ギア28と同軸上に配置され、欠歯ギア28と一体に回転される。 第1ギア32は、第1カム21及び第2カム22の回転軸23上に固定され、第2ギア31の3倍の歯数を有する。第1ギア32は、第2ギア31と噛み合って回転軸23に動力を伝達する。入力ギア27は、駆動源210により駆動されるギア駆動軸26の一端に固定される。
図9の(a)に示すように、欠歯ギア28は、一周の一部分において歯が形成されていない欠歯部28aを有し、入力ギア27と噛み合うように配置される。付勢バネ29は、欠歯ギア28の欠歯部28aが入力ギア27と向き合う位置へ欠歯ギア28に回転させるように付勢する。
ソレノイド30は、欠歯ギア28の欠歯部28aが入力ギア27と向き合う位置において、図9の(b)に示すように、爪部30aにより欠歯ギア28の回転を引き止めている。ソレノイド30は、通電することにより爪部30aの係合を解除し、欠歯ギア28を、付勢バネ29により回転させて入力ギア27に噛み合せる。
図9の(b)に示すように、カム(21、22:図3)のポジションの切り替えが必要になると、制御部150は、ソレノイド30に通電する。ソレノイド30が通電されると、爪部30aが欠歯ギア28の引っ掛り部28bから抜かれて、欠歯ギア28が付勢バネ29の付勢力により回転開始する。
図9の(a)に示すように、欠歯ギア28が所定角度回転すると、欠歯ギア28の有歯部28cが入力ギア27と噛み合い、その後、入力ギア27の駆動で欠歯ギア28が回転していく。欠歯ギア28が一周回転する直前に、有歯部28cの噛み合いが終了する。有歯部28cの噛み合い終了の直前に、欠歯ギア28が再び付勢バネ29の付勢力を受けるようになる。有歯部28cの噛み合いが終了すると、付勢バネ29の付勢により、さらに前に回転していく。その後、ソレノイド30の爪部30aが欠歯ギア28の引っ掛り部28bに引っ掛り、欠歯ギア28の一周の回転が終了する。
図3に示すように、欠歯ギア28の一周回転に対して、第2ギア31と噛み合っている第1ギア32の回転が1/3周(120°)となるので、第1カム21と第2カム22も1/3周(120°)回転する。欠歯ギア28とともに第1ギア32が1回転する毎に、第2ギア31は、第1カム21及び第2カム22とともに1/3回転する。
制御部150は、通常加圧モードと加圧低減モードと離間モードとを第1カム21及び第2カム22の回転角度に応じて切り替える。通常加圧モードでは、リタードローラ6とフィードローラ5のニップを第1の加圧力で加圧する。加圧低減モードでは、ニップを第1の加圧力よりも小さな第2の加圧力で加圧する。離間モードではニップを離間させる。
(通常加圧モード)
図4の(a)に示すように、通常の原稿搬送時に適用される通常加圧モードでは、第1カム21及び第2カム22が第一加圧ポジションに位置決められる。通常加圧モードでは、引張りばね19を最も引き伸ばした位置で第1カム21が停止している。このときの第1カム21及び第2カム22の停止位置を第一加圧ポジションとする。
通常加圧モードのとき、引張りばね19の付勢力によって生じるリタードローラ圧をaとし、加圧ばね7の付勢力によって生じるリタードローラ圧をAとすると、リタードローラ6の総圧はA+aとなる。
(加圧低減モード)
図6の(a)に示すように、重送原稿の分離時に適用される加圧低減モードでは、第1カム21及び第2カム22が第二加圧ポジションに位置決められる。第一加圧ポジションから第1カム21および第2カム22が1/3周(120°)回転した第二加圧ポジションでは、引張りばね19が自然長になってローラホルダ17に付勢力を及ぼさなくなる。リタードローラ6の加圧力において、引張りばね19の付勢力が解除されるため、リタードローラ6の総圧は、加圧ばね7による付勢力のみとなる。このときの第1カム21および第2カム22の停止位置を第二加圧ポジションと呼ぶ。
(離間モード)
図8の(a)に示すように、重送原稿の分離を中止した際に適用される離間モードでは、第1カム21及び第2カム22が離間ポジションに位置決められる。第二加圧ポジションから第1カム21および第2カム22が1/3周(120°)回転した離間ポジションでは、第2カム22が直接ローラホルダ17を回動させて、リタードローラ6をフィードローラ5から離間させている。このときの第1カム21および第2カム22の停止位置を離間ポジションと呼ぶ。
(ポジション検出部)
図3に示すように、ポジション検出部250は、回転軸23に固定されたセンサフラグ25a、25bを検出して、第1カム21及び第2カム22の第一加圧ポジション、第二加圧ポジション、及び離間ポジションを相互に判別する。
図4の(b)に示すように、フォトセンサ24a、24bは、リタードローラ6の駆動軸15に垂直な断面において、回転軸23を中心にお互いの取付け間隔を120°になるように配置される。フォトセンサ24a、24bの開口部は、第1カム21及び第2カム22の回転軸23の中心から同距離離れて回転軸23に向って開口している。
センサフラグ25a、25bは、二つの扇状の遮光片である。センサフラグ25a、25bは、第1カム21及び第2カム22の回転軸23に固定され、回転軸23を中心にしてお互いに120°位相がずれている。センサフラグ25a、25bは、デフォルト位置の第一加圧ポジションを中心とする所定の回転角度内で回動して、フォトセンサ24a、24bを遮光する。
リタードローラ6とフィードローラ5の上述した3段階のニップ状態に対応して、フォトセンサ24a、24bを用いて区別される120°ごとの3つのポジションにセンサフラグ25a、25bが位置決められる。そして、二つのフォトセンサ24a、24bのON/OFFの組み合わせにより、上述した各ポジションが検出される。
(1)通常加圧モード : センサ24a=ON 、センサ24b=ON : 図4の(b)に示すように、通常加圧モードでは、フォトセンサ24a、24bの両方がセンサフラグ25a、25bにより遮光されている。
(2)加圧低減モード : センサ24a=ON 、センサ24b=OFF: 図6の(b)に示すように、加圧低減モードでは、フォトセンサ24aのみがセンサフラグ25bにより遮光されている。
(3)離間モード : センサ24a=OFF、センサ24b=ON : 図8の(b)に示すように、離間モードでは、フォトセンサ24bのみがセンサフラグ25aにより遮光されている。
(モード切り替え)
図10に示すように、加圧離間機構240は、通常の加圧力が設定される通常加圧モードを、リタードローラ6の加圧力を低減させる加圧低減モード、あるいはリタードローラ6を離間させる離間モードへ切り替え可能である。制御部150は、ソレノイド30及び駆動源210を制御して、ポジション切替機構200を作動させることにより、図10に示すように、第一加圧ポジション、第二加圧ポジション、及び離間ポジションを相互に切り替える。
(1)通常加圧モード→加圧低減モード
図3に示すように、制御部150は、ソレノイド30をONした後、センサ24aがOFFになった時点でソレノイド30をOFFにする。その後、欠歯ギア28が1回転して空転状態となる。
(2)通常加圧モード→離間モード
図3に示すように、制御部150は、ソレノイド30をONして欠歯ギア28が1回転する時間が経過した後、センサ24aがOFFになった時点でソレノイド30をOFFにする。これにより、欠歯ギア28が連続2回転して空転状態となる。
(3)加圧低減モード→離間モード
図5に示すように、制御部150は、ソレノイド30をONした後、センサ24aがOFFになった時点でソレノイド30をOFFにする。その後、欠歯ギア28が1回転して空転状態となる。
(4)離間モード→通常加圧モード
図7に示すように、制御部150は、ソレノイド30をONした後、センサ24bがOFFになった時点でソレノイド30をOFFにする。その後、欠歯ギア28が1回転して空転状態となる。
(5)加圧低減モード→通常加圧モード
図5に示すように、制御部150は、ソレノイド30をONして欠歯ギア28が1回転する時間が経過した後、センサ24aがOFFになった時点でソレノイド30をOFFにする。これにより、欠歯ギア28が連続2回転して空転状態となる。
(重送検知制御)
図2に示すように、自動原稿搬送装置1では、通常加圧モードで原稿を搬送中、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNにおいて原稿の重送が発生すると、複数枚の原稿が重なった状態でガラス板101上の読み取りエリアを通過する。そして、原稿が重なった状態で読み取りエリアを通過すると、読み飛ばし(読み取りエラー)が発生する。
そこで、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNの下流側に重送検知センサ34を設けて、重送原稿の発生を監視し、重送原稿が発生すると、フィードローラ5とリタードローラ6の駆動を停止させている。
そして、通常加圧モードを加圧低減モードに切り替えて、フィードローラ5とリタードローラ6の駆動を再開して分離を試みている。ニップの加圧力を緩めることで、原稿間の摩擦が低下して重送原稿をリタードローラ6によって原稿トレイ3へ押し戻せる場合が多いからである。
しかし、加圧低減モードにおいても重送検知センサ34によって重送が解消されない場合、図3に示すように、操作パネル160のモニタ画面を通じて原稿の重送発生をユーザに通知している。操作パネル160は、モニタ画面を通じた原稿の重送の通知後、必要な処置を施した後に、ユーザが原稿搬送の再開を指令入力可能である。
分離後センサ33は、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNの下流側近傍に配置され、給送されている原稿を検出する。分離後センサ33は、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNの下流側で原稿を検知して、ニップNを通過した原稿の有無を検出可能である。
重送検知手段の一例である重送検知センサ34は、重送するシートを検知する。重送検知センサ34は、原稿の搬送方向において分離後センサ33と同一位置で原稿の重送を検出する。重送検知センサ34は、原稿の搬送経路を挟んで超音波の発信部と受信部とが対向して配置される。重送検知センサ34は、一種の超音波センサであって、1枚の原稿と重送された2枚の原稿とに対して異なる出力信号を出力して、原稿の重送を検出する。重送検知センサ34は、例えば、株式会社ピーアンドエフのUDC−18GM50−255S−3E3である。
(針綴じ原稿に関する問題)
原稿の片隅が針綴じ(スティプル)されている場合、ユーザは、予め、針綴じを除去して綴じ跡をほぐした原稿を画像読取装置1の原稿トレイ3にセットする必要がある。しかし、稀に、ユーザが誤って針綴じされた原稿をそのまま原稿トレイ3にセットして画像読取を開始してしまう場合がある。
このような場合、針綴じされた原稿がそのままフィードローラ5とリタードローラ6のニップNを通過して、重送検知センサ34によって重送が検知されてしまう。その後、上述したように、自動的に、通常加圧モードを加圧低減モードに切り替えて分離を試みると、重送シートがリタードローラ6に押し戻されて針綴じ部分を起点にして原稿が破れてしまうことがある。
従来技術(特許文献2)では、片隅にスティプルされた原稿の検出は可能であるが、サイズの小さい原稿の場合、原稿が押えつけられて跳ね上がりが発生しないため、検出することが困難である。また、原稿の跳ね上がりが発生するまでの間は検出を行うことが出来ないため、跳ね上がりを検出するまでの搬送により少なからず原稿にダメージを与えてしまう。
そこで、実施の形態1では、原稿の片隅が針綴じされている場合、フィードローラ5とリタードローラ6とに挟持された重送原稿に斜行が発生することに着目して、斜行検知センサS1、S2による斜行検知を契機とする搬送停止制御を付加した。リタードローラ6によって搬送方向と反対方向の力を作用させたときにフィードローラ5とリタードローラ6に挟持された重送原稿にシート幅方向におけるシートの傾きの状態である斜行が斜行検知センサS1、S2によって検知されると、原稿の搬送を停止して原稿の片隅が針綴じされている旨の警報を出力させることとした。
(斜行検知センサ)
図11は斜行検知センサの配置の模式図である。図3に示すように、搬送ガイドフレーム18に斜行検知センサS1、S2が両面テープを用いて貼り付けられている。信号出力手段の一例である斜行検知センサS1、S2は、リタードローラ6の作用を受けたシートの搬送方向に沿った側端の傾きに応じて変化する信号を出力する。斜行検知センサS1、S2は、表面及び裏面に絶縁層をコートした銅箔の電極である。
斜行検知センサS1は、搬送方向に直角な幅方向の中心を挟む一方の側に配置されてシートに対向する第1の電極を有する第1の静電容量センサである。斜行検知センサS2は、搬送方向に直角な幅方向の中心を挟む他方の側に配置されてシートに対向する第2の電極を有する第2の静電容量センサである。
図11に示すように、斜行検知センサS1、S2は、重送検知センサ34を挟む幅方向の両側のスペースを占めて対称に配置されている。斜行検知センサS1、S2は、リタードローラ6の上流端を境として重送検知センサ34の下流位置まで搬送方向に配置される。斜行検知センサS1、S2は、搬送方向に対してリタードローラ6よりも上流部から重送検知センサ34の下流部までを覆って配置されることが好ましい。
第1の静電容量センサの一例である斜行検知センサS1は、シートの搬送方向と直交する幅方向の一方の側に配置されてシートを検知する。第2の静電容量センサの一例である斜行検知センサS2は、幅方向の他方の側に配置されてシートを検知する。斜行検知センサS1、S2は、電圧を印加して静電容量を検出する一種の静電容量センサであって、静電容量センサ出力部S1−1、S2−1と静電容量センサ入力部S1−2、S2−2とから構成され、斜行検知センサS1、S2の電極面上を覆う原稿の対向体積に応じた静電容量の電圧を求めることができる。
検出回路の一例である検出回路140は、斜行検知センサS1、S2にそれぞれ交流電圧を印加する。検出回路140は、静電容量センサ出力部S1−1、S2−1にそれぞれ交流電圧を印加して、静電容量センサ入力部S1−2、S2−2に静電容量に反比例した電圧信号が発生する。検出回路140は、電圧信号をA/D変換して求めた差分値のデータを制御部150へ出力する。検出手段の一例である制御部150は、斜行検知センサS1、S2の出力に基づいて、綴じられて搬送されたシートを検出する。
給送されている原稿に斜行が発生すると、斜行検知センサS1、S2の上を覆って給送されている原稿の対向体積が変化して、静電容量センサ入力部S1−2、S2−2の静電容量の差分値が変化することで、原稿の斜行が検出可能となる。このように、斜行検知センサS1、S2は、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNにおける原稿の分離不良による分離ズレを検出する。
(原稿搬送制御)
図12は画像読取装置の制御系のブロック図である。図13は原稿の搬送制御のフローチャートである。図14は重送分離処理のフローチャートである。
図12に示すように、制御部150のCPU151は、ROM152に記録された制御プログラム及びデータをRAM153に呼び出して、プログラムを実行する。CPU151は、クラッチCL1を制御してレジストローラ8の回転/停止を制御する。CPU151は、クラッチCL2を制御してピックアップローラ4及びフィードローラ5の回転/停止を制御する。CPU151は、分離後センサ33、重送検知センサ34、レジストセンサ9の出力に応じてソレノイド30、駆動源210、カム21、カム22を制御して原稿の搬送制御を実行する。CPU151は、斜行検知センサS1、S2の出力に応じて、クラッチCL2、CL3を制御し、ピックアップローラ4、フィードローラ5、及びリタードローラ6の回転/停止を制御する。
図3を参照して図13に示すように、CPU151は、通常加圧モードで原稿の読取を開始する(S11)。通常加圧モードでは、リタードローラ6が高い総圧でフィードローラ5に圧接している。これにより、リタードローラ6は、トルクリミッタ16を空転させてフィードローラ5に従動回転し、原稿の搬送方向に回転して、原稿がフィードローラ5とリタードローラ6のニップNに進入し易い状態となる。フィードローラ5とリタードローラ6のニップNに、リタードローラ6を確実に搬送方向に連れ回す高い分離圧が設定される。
CPU151は、原稿の分離給送又は搬送動作中、分離後センサ33が原稿を検出するタイミング、及び重送検知センサ34による重送検出状態に応じて、通常加圧モードを、加圧低減モードあるいは離間モードに移行させる。加圧低減モードでは、引張りばね19の加圧力が解除され、離間モードではリタードローラ6がフィードローラ5から離間する。
CPU151は、原稿の搬送を開始する(S11)。CPU151は、搬送されている原稿が分離後センサ33へ到達するまでの間、原稿の斜行量の検出を行い続ける(S12)。原稿の搬送中、斜行検知センサS1、S2により原稿の斜行量が所定値以上であることを検出した場合(S12のN)、斜行ジャムと判断して、搬送を停止させ、ユーザへ斜行ジャムを通知する(S16)。
CPU151は、原稿の搬送中、斜行量を所定値以内に維持したまま分離後センサ33へ原稿の到達を検出すると(S13のY)、重送検知センサ34により、原稿の重送状態検出を行う(S14)。CPU151は、原稿が重送状態である場合(S14のY)、重送分離処理を行う(S15)。CPU151は、原稿が重送状態でない場合(S14のN)、通常の給送動作を継続する(S17)。
CPU151は、その後、通紙終了でない場合(S18のN)、再びフローの最初へ戻る(S11)。通紙終了である場合(S18のY)、画像読取装置1の動作を停止する。
(重送分離処理)
図14に示すように、CPU151は、重送分離処理では、フィードローラ5とリタードローラ6を停止させて、通常加圧モードを加圧低減モードに切り替える(S21)。すなわち、変更手段の一例である加圧離間機構240は、重送検知センサ34の検知結果に基づいて、フィードローラ5とリタードローラ6とによるシートの挟持力を変更する。そして、加圧離間機構240がシートの挟持力を低下させてリタードローラ6が動作した後の斜行検知センサS1、S2の出力に基づいて綴じられて搬送されたシートを検出する。
このとき、斜行検知センサS1、S2のキャリブレーション動作を行って、斜行検知センサS1、S2の出力電圧から生成する直流電圧信号を等しく設定する(S22)。検出回路140は、フィードローラ5を停止させた状態で斜行検知センサS1、S2の出力を等しくするキャリブレーションを実行する。
CPU151は、フィードローラ5とリタードローラ6を駆動して、加圧低減モードによる分離動作を行い、重送の解消を試みる(S23)。すなわち、CPU151は、キャリブレーションの実行後にフィードローラ5によるシートの搬送を開始して、斜行検知センサS1、S2の出力に基づいて綴じられて搬送されたシートを検出する。そして、CPU151は、リタードローラ6によって反対方向の力を作用させたときに、重送シートが回転もしくは幅方向の移動を引き起こして、重送シートの斜行量が変化した場合、フィードローラ5を停止させる。
CPU151は、加圧低減モードによる分離動作中、原稿の斜行量の絶対値が所定値X以上になった場合(S24のN)、フィードローラ5とリタードローラ6を停止させ、操作パネル160にスティプルジャムを表示する(S27)。すなわち、CPU151は、斜行検知センサS1、S2の検知結果に基づいて、シートに針綴じがされている旨の通知出力を行う。
CPU151は、加圧低減モードによる分離動作中、原稿の斜行量の絶対値が所定値X未満のまま重送状態が解消されると(S24のY、S25のN)、フィードローラ5とリタードローラ6を停止させて、加圧低減モードを通常加圧モードに復帰させて重送分離処理を終了する。
CPU151は、加圧低減モードによる分離動作中、原稿の斜行量の絶対値が所定値X未満のまま重送状態が継続して原稿がレジストセンサ9へ到達すると(S28のY)、原稿の分離が不可能と判断する。フィードローラ5とリタードローラ6を停止させて、操作パネル160に重送通知を表示する(S29)。
(実施の形態1の効果)
以上説明したように、実施の形態1では、自動原稿搬送装置1において原稿の分離ズレを検出することで、サイズの小さな原稿であっても片隅にスティプルSpがされていることを検出可能となった。原稿の分離ズレを検出して判断するため、サイズの小さな原稿でも片隅にスティプルSpがされていることを検出可能となった。
実施の形態1では、フィードローラ5とリタードローラ6のニップに極めて近い位置で斜行量の変化を検出しているため、斜行量の変化の検出タイミングが早まった。原稿の分離ズレを検知するため、片隅にスティプルSpがされていることを素早く検出可能となった。その分、原稿に対するダメージの進行を抑制でき、原稿へのダメージを低減することが可能となった。
実施の形態1では、複数枚の原稿が重なった状態でレジストローラ8を通過して間違った画像読取がされたり、重送原稿が搬送路内でジャムを引き起こしたりしないで済む。原稿の片隅が針綴じされている場合に、原稿が破れてしまう前にユーザに必要な処置を行わせることが可能となった。
実施の形態1では、ニップNの挟持力を低下させた後に重送シートの斜行量が変化したときにフィードローラ5を停止させる。このため、ニップNの加圧力を低下させた際のシートと重送シートのスリップに起因する針綴じ部分の破れを回避できる。
実施の形態1では、重送シートが発生すると、フィードローラ5を停止させた状態でニップNの挟持力を低下させ、その後、ニップNの挟持力を低下させた状態でフィードローラ5によるシートの搬送を開始する。このため、ニップNの加圧力を低下することで重送を回避できる場合には、画像読取が継続して、ユーザによる処置待ちのダウンタイムを発生しないで済む。
実施の形態1では、フィードローラ5を停止させた状態で斜行検知センサS1、S2の出力を等しくするキャリブレーションを実行後、フィードローラ5によるシートの搬送を開始して斜行検知センサS1、S2の出力に基づく制御を実行する。このため、簡単な回路構成で、重送シートの斜行量の変化を正確に捕捉できる。
実施の形態1では、斜行検知センサS1、S2の検知結果に基づいてフィードローラ5を停止させた場合に、原稿のシートに針綴じがされている旨の通知出力を行う。このため、ユーザは、針綴じを外して画像読取を再開することを速やかに理解できる。
<実施の形態2>
図15は実施の形態2における斜行検知センサの配置の模式図である。実施の形態1では第1カム21や第2カム22等からなる加圧離間機構240と重送検知センサ34とを設けて、重送原稿の発生を監視し、重送原稿が発生すると加圧離間機構240を動作させている。これに対して、実施の形態2では、加圧離間機構240と重送検知センサ34とを設けずに分離動作中の斜行の発生量を検知することで、スティプル原稿の有無を判断している。このため、実施の形態2を説明する図15には、加圧離間機構240と重送検知センサ34を設けていない。これ以外の構成は実施の形態1と同一であるため、図15中、実施の形態1と共通する構成には図11のものと同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図15に示すように、実施の形態2では、フィードローラ5及びリタードローラ6よりも上流側の原稿トレイ3の搬送面に実施の形態1と同様の板状の斜行検知センサS1、S2を配置している。
実施の形態2でも、斜行検知センサS1、S2に交流電圧を印加して、キャリブレーションを行った後に、斜行検知センサS1、S2の静電容量を検知する。実施の形態2でも、破線で示すように、フィードローラ5とリタードローラ6のニップNで原稿が搬送された際の斜行量の変化を検知して、原稿の下流側の片隅にスティプルSpがされていることを検知する。
加えて、フィードローラ5及びリタードローラ6よりも上流側に斜行検知センサS1、S2を配置することで、リタードローラ6に分離機能が働いた際の斜行量の増加を検知して、実施の形態1よりも早い段階で原稿の上流側の片隅にスティプルSpがされている場合も検知可能である。
<その他の実施の形態>
本発明のシート搬送装置は、実施の形態1における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法には限定されない。実施の形態1の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
実施の形態1では、画像読取装置50に搭載された自動原稿搬送装置1におけるシート搬送装置の実施例を説明した。しかし、実施の形態1のシート搬送装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、画像形成装置等でも搭載できる。文字、図像等の画像が既に形成された原稿を搬送するのみならず、画像形成装置において、未使用の記録材を画像形成部へ供給するシート搬送装置としても実施可能である。シート処理装置において、未使用の記録材をシート処理部へ供給するシート搬送装置としても実施可能である。
実施の形態1では、分離部材は、トルクリミッタ16を介して搬送方向の反対方向に回転駆動されるリタードローラ6である。しかし、分離部材は、回転負荷を持って回転するローラ又はベルトで実施されてもよく、ローラでない摩擦板で実施されてもよい。搬送ローラとの間にニップを形成して従動回転し、ニップで搬送されるシートの搬送に抵抗する抵抗ローラを備える実施の形態も可能である。
実施の形態1では、リタードローラ6は、フィードローラ5と共通の駆動源(210:図11)から分岐してトルクリミッタ16を介してフィードローラ5とは反対方向に駆動されていた。しかし、リタードローラ6に駆動源を設けず、トルクリミッタ16を介してフィードローラ5の回転に対する従動回転に負荷を発生させてもよい。リタードローラ6がニップNを搬送される原稿を搬送方向の逆方向に駆動する簡易リタード方式で実施してもよい。
実施の形態1で説明した図12、図13のフローチャートの制御は、図3の加圧離間機構240を有しない一般的なシート分離装置でも実施できる。実施の形態2で説明した「ピックアップローラ4による給送のリトライを離間モードで行う制御」は、図3の加圧離間機構240を有しない一般的なシート分離装置でも実施できる。搬送ローラとリタードローラとの少なくとも一方を移動させて、ニップの加圧力を変更可能であるとともに前記ニップを離間可能な作動機構を備えている。
実施の形態1では、検知手段として一対の静電容量センサを使用した。しかし、搬送方向と直交するシート幅方向におけるシートの傾きの状態、例えばシートの斜行、又はシートの搬送面内の回転、又はシートの幅方向の移動を検知する手段は、一対の静電容量センサには限らない。シート幅方向の所定位置にレジストセンサ9と同様な構造のセンサフラグを用いたフォトインタラプタスイッチを使用してもよい。シートに接触してメカニカルに作動するスイッチを使用してもよい。あるいは、シート幅方向の所定位置に実施の形態で説明した重送検知センサのような超音波センサを使用してもよい。
静電容量センサに交流電圧を印加する検出回路は、一対のトランジスタドライバを使用する回路構成には限らない。
1 自動原稿搬送装置、2 画像読取装置、3 原稿トレイ
4 ピックアップローラ、5 フィードローラ、6 リタードローラ
7 加圧ばね、8 レジストローラ、9 レジストセンサ
10 白色ローラ、11、12 リードローラ、13 排出ローラ
14 排出トレイ、15 リタードローラ軸
16 トルクリミッタ、17 ローラホルダ、17j 回転軸
18 搬送ガイドフレーム、19 引張りばね、20 カムフォロア
21 第1カム、22 第2カム、23 回転軸
24a、24b フォトセンサ、25a、25b センサフラグ
26 ギア駆動軸、27 入力ギア、28 欠歯ギア
29 付勢ばね、30 ソレノイド、31 第2ギア
32 第1ギア、33 分離後センサ、34 重送検知センサ
150 制御部、160 操作パネル
200 ポジション切替機構、210 駆動源、240 加圧離間機構
250 ポジション検知部
N ニップ、S1、S2 斜行検知センサ

Claims (7)

  1. シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送されるシートが重なって搬送されている場合に、重なっているシートを分離する分離手段と、
    前記分離手段の作用を受けたシートの搬送方向に沿った側端の傾きに応じて変化する信号を出力する信号出力手段と、
    前記信号出力手段の出力に基づいて、綴じられて搬送されたシートを検出する検出手段と、を備えることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 重送するシートを検知する重送検知手段と、
    前記重送検知手段の検知結果に基づいて、前記搬送手段と前記分離手段とによるシートの挟持力を変更する変更手段と、を備え、
    前記検出手段は、前記変更手段が前記挟持力を低下させて前記分離手段が動作した後の前記出力に基づいて検出することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記信号出力手段は、
    前記搬送方向と直交する幅方向の一方の側に配置されてシートを検知する第1の静電容量センサと、
    前記幅方向の他方の側に配置されてシートを検知する第2の静電容量センサと、
    前記第1の静電容量センサと前記第2の静電容量センサとにそれぞれ交流電圧を印加する検出回路と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記検出回路は、前記搬送手段を停止させた状態で前記第1の静電容量センサと前記第2の静電容量センサの出力を等しくするキャリブレーションを実行し、
    前記検出手段は、前記キャリブレーションの実行後に前記搬送手段によるシートの搬送を開始して、前記第1の静電容量センサと前記第2の静電容量センサの出力に基づいて検出することを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。
  5. 前記検出手段は、前記信号出力手段の検知結果に基づいて、シートに針綴じがされている旨の通知出力を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  6. 前記搬送手段は、前記搬送方向に回転する搬送ローラであって、
    前記分離手段は、トルクリミッタを介して前記搬送方向と反対方向に駆動される分離ローラであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  7. シートとしての原稿を積載可能なシート積載部と、
    前記シート積載部から取り出されたシートを搬送する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、
    前記シート搬送装置から給送された前記原稿の画像を読み取る画像読取部と、
    前記画像読取部で画像を読み取られた前記原稿を排出して積載する排出部と、を備えることを特徴とする画像読取装置。
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