JP2017112298A - 静電チャックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電チャックの温度分布の均一性が低下することを抑制する。【解決手段】静電チャックは、第1の表面を有し内部に冷媒流路が形成されたベース板と、第2の表面を有する他の部材と、ベース板と他の部材とを接着する接着層とを備える。この静電チャックの製造方法は、ベース板の第1の表面に第1のシート状接着剤を貼り付ける工程と、他の部材の第2の表面に第2のシート状接着剤を貼り付ける工程と、ベース板の第1の表面と他の部材の第2の表面とを第1のシート状接着剤および第2のシート状接着剤を介して貼り合わせた状態で、第1のシート状接着剤および第2のシート状接着剤を硬化させることにより、接着層を形成する工程とを備える。【選択図】図3

Description

本明細書に開示される技術は、静電チャックの製造方法に関する。
例えば半導体製造装置において、ウェハを静電引力により吸着して保持する静電チャックが用いられる。静電チャックは、例えば金属により形成されたベース板と、セラミックスにより形成されたセラミックス板と、ベース板とセラミックス板とを接着する接着層とを備える。静電チャックは、内部電極を有しており、内部電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス板の表面(以下、「吸着面」という)にウェハを吸着して保持する。
ベース板とセラミックス板とを接着する接着層は、例えば、接着剤のペーストを半硬化させてゲル状としたシート状接着剤をベース板とセラミックス板との間に配置し、該接着剤を硬化させることにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−158962号公報
静電チャックに保持されたウェハの温度分布が不均一になると、ウェハに対する各処理(成膜、加工、露光等)の精度が低下するため、静電チャックにはウェハの温度分布を均一にする性能が求められる。例えば、ベース板の内部には冷媒流路が形成されており、冷媒流路に冷媒が流されることによりベース板が冷却され、接着層を介したベース板からセラミックス板への熱伝達によりセラミックス板が冷却され、セラミックス板の吸着面に保持されたウェハが冷却されるが、このとき静電チャックには、ウェハを均一に冷却する性能が求められる。
ここで、ベース板の内部に冷媒流路が形成されているため、ベース板には凹凸やうねりが生じやすい。また、セラミックス板にも凹凸やうねりが生じ得る。上記従来の接着層の形成方法では、ベース板およびセラミックス板に凹凸やうねりが存在すると、接着層がベース板やセラミックス板の表面に密着しない箇所が生じ、当該箇所においてベース板とセラミックス板との間の伝熱性が低下する場合がある。そのような場合には、伝熱性が低下した箇所においてセラミックス板の冷却が十分になされず、セラミックス板の吸着面における温度分布の均一性が低下し、ひいては、ウェハの温度分布の均一性が低下するおそれがある。
なお、このような課題は、ベース板とセラミックス板とが接着層により接着された構成の静電チャックに限らず、ベース板と他の部材とが接着層により接着された構成の静電チャックに共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される静電チャックの製造方法は、第1の表面を有する板状であり、内部に冷媒流路が形成されたベース板と、第2の表面を有する板状であり、前記第2の表面が前記ベース板の前記第1の表面に対向するように配置された他の部材と、前記ベース板の前記第1の表面と前記他の部材の前記第2の表面との間に配置され、前記ベース板と前記他の部材とを接着する接着層と、を備える静電チャックの製造方法において、前記ベース板の前記第1の表面に、第1のシート状接着剤を貼り付ける工程と、前記他の部材の前記第2の表面に、第2のシート状接着剤を貼り付ける工程と、前記ベース板の前記第1の表面と前記他の部材の前記第2の表面とを前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤を介して貼り合わせた状態で、前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤を硬化させることにより、前記接着層を形成する工程と、を備える。本静電チャックの製造方法は、ベース板の第1の表面に第1のシート状接着剤を貼り付け、他の部材の第2の表面に第2のシート状接着剤を貼り付ける工程を備えるため、ベース板と他の部材との両方に凹凸やうねりが存在しても、第1のシート状接着剤によってベース板の凹凸やうねりが緩和され、かつ、第2のシート状接着剤によって他の部材の凹凸やうねりが緩和され、接着層がベース板の第1の表面や他の部材の第2の表面に密着しない箇所が生ずることが抑制され、他の部材における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
(2)上記静電チャックの製造方法において、前記第1のシート状接着剤の厚さは、前記第2のシート状接着剤の厚さと略同一であるとしてもよい。本静電チャックの製造方法によれば、例えば、一様な厚さのシート状接着剤を、第1のシート状接着剤および第2のシート状接着剤として使用することができるため、第1のシート状接着剤および第2のシート状接着剤の製造工程を効率化することができ、ひいては、静電チャックの製造工程を効率化することができる。
(3)上記静電チャックの製造方法において、前記ベース板が前記他の部材より厚い場合には、前記第1のシート状接着剤は前記第2のシート状接着剤より厚く、前記ベース板が前記他の部材より薄い場合には、前記第1のシート状接着剤は前記第2のシート状接着剤より薄いとしてもよい。本静電チャックの製造方法によれば、厚さがより厚いために凹凸やうねりの程度が大きくなりやすい部材に、より厚いシート状接着剤が貼り付けられるため、シート状接着剤によって部材の比較的大きな凹凸やうねりを効果的に緩和することができる。
(4)上記静電チャックの製造方法において、前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤は、接着成分と粉末成分とを含み、前記第1のシート状接着剤における前記接着成分の含有割合である接着成分割合(%)の値と、前記第2のシート状接着剤における前記接着成分の含有割合である接着成分割合(%)の値との差の絶対値は20(%)以下であるとしてもよい。本静電チャックの製造方法によれば、第1のシート状接着剤と第2のシート状接着剤との組成を互いに近似させることにより、第1のシート状接着剤と第2のシート状接着剤とを併用して形成された接着層において特異点が発生することを抑制し、接着層における剥がれの発生を抑制することができる。
(5)上記静電チャックの製造方法において、前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤は、接着成分と粉末成分とを含み、前記第1のシート状接着剤に含まれる前記接着成分と、前記第2のシート状接着剤に含まれる前記接着成分とは、同一材料であるとしてもよい。本静電チャックの製造方法によれば、第1のシート状接着剤と第2のシート状接着剤との組成を互いに近似させることにより、第1のシート状接着剤と第2のシート状接着剤とを併用して形成された接着層において特異点が発生することを抑制し、接着層における剥がれの発生を抑制することができる。
(6)上記静電チャックの製造方法において、前記他の部材は、セラミックスで形成されたセラミックス板であるとしてもよい。本静電チャックの製造方法によれば、セラミックス板における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、静電チャックおよびその製造方法、静電チャックにおけるベース板と他の部材との接着方法等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における静電チャック10の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態における静電チャック10のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 比較例における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 比較例における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 第2実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 第2実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。 第2実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。
A.第1実施形態:
A−1.静電チャック10の構成:
図1は、第1実施形態における静電チャック10の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、第1実施形態における静電チャック10のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック10は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図3以降についても同様である。
静電チャック10は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。図1および図2に示すように、静電チャック10は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス板100およびベース板200を備える。セラミックス板100とベース板200とは、セラミックス板100の下面(以下、「セラミックス側接着面S2」という)とベース板200の上面(以下、「ベース側接着面S1」という)とが上記配列方向に対向するように配置されている。静電チャック10は、さらに、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2とベース板200のベース側接着面S1との間に配置された接着層300を備える。なお、ベース板200のベース側接着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当する。
セラミックス板100は、例えば円形の平板形状部材であり、セラミックス(例えば、アルミナや窒化アルミニウム等)により形成されている。セラミックス板100の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された一対の内部電極400と、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された抵抗発熱体で構成されたヒータ500とが設けられている。一対の内部電極400に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWがセラミックス板100の上面(以下、「吸着面Ss」という)に吸着固定される。また、ヒータ500に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ500が発熱することによってセラミックス板100が温められ、セラミックス板100の吸着面Ssに保持されたウェハWが温められる。セラミックス板100は、特許請求の範囲における他の部材に相当する。
ベース板200は、例えばセラミックス板100より径が大きい円形の平板形状部材であり、金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース板200の内部には冷媒流路210が形成されており、冷媒流路210に冷媒(例えば、フッ素化液や水等)が流されることによってベース板200が冷却され、接着層300を介したベース板200からセラミックス板100への熱伝達によりセラミックス板100が冷却され、セラミックス板100の吸着面Ssに保持されたウェハWが冷却される。なお、本実施形態では、ベース板200の上下方向における厚さTaは、セラミックス板100の上下方向における厚さTbより厚い。
接着層300は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤により形成されており、セラミックス板100とベース板200とを接着する。
A−2.静電チャック10の製造方法:
次に、第1実施形態における静電チャック10の製造方法を説明する。図3は、第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示すフローチャートである。また、図4から図6は、第1実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。
はじめに、図4に示すように、セラミックス板100とベース板200とを準備する(S110)。なお、セラミックス板100およびベース板200は、公知の製造方法によって製造可能であるため、ここでは製造方法の説明を省略する。図4に示す例では、ベース板200のベース側接着面S1に1つの凹部Pc1が存在しており、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に1つの凹部Pc2が存在している。
次に、図5に示すように、ベース板200のベース側接着面S1に第1のシート状接着剤As1を貼り付け、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に第2のシート状接着剤As2を貼り付ける(S130)。ここで、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2(以下、まとめて「シート状接着剤As」という)は、接着成分(例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等)と粉末成分(例えばアルミナやシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等)とを混合して作製したペーストを、例えば離型シート上に膜状に塗布した後、硬化処理によって半硬化させてゲル状としたものである。ペーストは、カップリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。シート状接着剤Asは、粘度が比較的高いため、ある程度の厚さを確保したり厚さを均一にしたりすることが容易である。なお、硬化処理の内容は、使用する接着剤の種類に応じて異なり、熱硬化型の接着剤であれば硬化処理として熱を付与する処理が行われ、水分硬化型の接着剤であれば硬化処理として水分を付与する処理が行われる。
ベース板200のベース側接着面S1に第1のシート状接着剤As1を貼り付けることにより、第1のシート状接着剤As1がベース側接着面S1になじんで、ベース側接着面S1における凹凸やうねりが緩和される。同様に、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に第2のシート状接着剤As2を貼り付けることにより、第2のシート状接着剤As2がセラミックス側接着面S2になじんで、セラミックス側接着面S2における凹凸やうねりが緩和される。なお、接着剤が部材表面の凹凸やうねりを緩和するとは、部材表面に凹凸やうねりがあっても、接着剤が部材表面に一様に接すると共に、接着剤における部材表面に対向する表面とは反対側の表面が部材表面より平坦に近くなることを意味する。図5に示すように、第1のシート状接着剤As1におけるベース側接着面S1に対向する表面とは反対側の表面は略平坦形状になっており、第2のシート状接着剤As2におけるセラミックス側接着面S2に対向する表面とは反対側の表面も略平坦形状になっている。
なお、本実施形態では、第1のシート状接着剤As1の厚さT1と、第2のシート状接着剤As2の厚さT2とは、略同一である。ここで、厚さT1と厚さT2とが略同一とは、0.9×T2≦T1≦1.1×T2という関係が成立することを意味する。また、S130において、第1のシート状接着剤As1の貼り付けと第2のシート状接着剤As2の貼り付けとが同時に実行されてもよいし、一方の貼り付けが実行された後に他方の貼り付けが実行されてもよい。
次に、図6に示すように、ベース板200のベース側接着面S1とセラミックス板100のセラミックス側接着面S2とを第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2を介して貼り合わせた状態で、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2を硬化させる硬化処理を行うことにより、接着層300を形成する(S150)。これにより、静電チャック10の製造が完了する。なお、上述したように、硬化処理としては、使用する接着剤の種類に応じた処理(熱を付与する処理や水分を付与する処理)が行われる。また、S150の工程のうち少なくともベース板200とセラミックス板100とを貼り合わせる作業は、真空状態の密閉容器内にセラミックス板100およびベース板200を収容した状態で実行されると、接着層300内に気泡が生じにくいという点で好ましい。
A−3.第1実施形態の効果:
第1実施形態における静電チャック10の製造方法によれば、以下の効果を奏する。図7および図8は、比較例における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。ベース板200は、その内部に冷媒流路210(図2)が形成されており、金属製で、厚さも比較的厚いため、凹凸やうねりが生じやすい。また、セラミックス板100にも凹凸やうねりが生じ得る。ベース板200およびセラミックス板100の両方に凹凸やうねりが存在する場合に、図7に示す比較例のように、ベース板200とセラミックス板100との一方のみ(図7の例ではベース板200のみ)にシート状接着剤Asを貼り付け、図8に示すようにシート状接着剤Asを硬化させて接着層300を形成すると、製造された静電チャック10において、シート状接着剤Asが貼り付けられた方の部材(ベース板200)の凹凸やうねりは緩和されるものの、他方の部材(セラミックス板100)の凹凸やうねりは効果的に緩和されず、接着層300が他方の部材(セラミックス板100)の表面(セラミックス側接着面S2)に密着しない箇所が生じ、当該箇所において伝熱性が低下する場合がある。このような場合には、ベース板200の冷媒流路210に冷媒を流してベース板200を冷却し、これによってセラミックス板100を冷却する際に、伝熱性が低下した箇所においてセラミックス板100の冷却が十分になされず、セラミックス板100における温度分布の均一性が低下し、ひいては、吸着面Ssに保持されたウェハWの温度分布の均一性が低下するおそれがある。本実施形態の静電チャック10の製造方法は、ベース板200のベース側接着面S1に第1のシート状接着剤As1を貼り付け、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に第2のシート状接着剤As2を貼り付ける工程を備えるため、ベース板200とセラミックス板100との両方に凹凸やうねりが存在しても、第1のシート状接着剤As1によってベース板200の凹凸やうねりが緩和され、かつ、第2のシート状接着剤As2によってセラミックス板100の凹凸やうねりが緩和され、接着層300がベース板200のベース側接着面S1やセラミックス板100のセラミックス側接着面S2に密着しない箇所が生ずることが抑制され、セラミックス板100における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態の静電チャック10の製造方法では、第1のシート状接着剤As1の厚さT1と、第2のシート状接着剤As2の厚さT2とは、略同一である。そのため、本実施形態では、例えば、一様な厚さのシート状接着剤Asを、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2として使用することができるため、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2の製造工程を効率化することができ、ひいては、静電チャック10の製造工程を効率化することができる。
なお、上述したように、本実施形態において使用される第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2は、接着成分と粉末成分とを含むが、第1のシート状接着剤As1における接着成分の含有割合(重量割合)である接着成分割合(%)の値と、第2のシート状接着剤As2における接着成分の含有割合(重量割合)である接着成分割合(%)の値との差の絶対値が20(%)以下であることが好ましい。このようにすれば、第1のシート状接着剤As1と第2のシート状接着剤As2との組成を互いに近似させることができ、第1のシート状接着剤As1と第2のシート状接着剤As2とを併用して形成された接着層300において特異点が発生することを抑制し、接着層300における剥がれの発生を抑制することができる。
また、第1のシート状接着剤As1に含まれる接着成分と、第2のシート状接着剤As2に含まれる接着成分とは、同一材料(例えばシリコーン系樹脂)であることが好ましい。このようにしても、第1のシート状接着剤As1と第2のシート状接着剤As2との組成を互いに近似させることができ、第1のシート状接着剤As1と第2のシート状接着剤As2とを併用して形成された接着層300において特異点が発生することを抑制し、接着層300における剥がれの発生を抑制することができる。
B.第2実施形態:
図9から図11は、第2実施形態における静電チャック10の製造方法を示す概略図である。以下では、第2実施形態における静電チャック10の製造方法の内、上述した第1実施形態における静電チャック10の製造方法と同一内容については、その説明を適宜省略する。
図9に示すように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、セラミックス板100とベース板200とを準備する(図3のS110)。図9に示す例では、ベース板200のベース側接着面S1に1つの凹部Pc1が存在しており、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に1つの凹部Pc2が存在している。ここで、一般に、部材の厚さが厚いほど、部材に生ずる凹凸やうねりの程度が大きくなる傾向にある。そのため、図9に示す例では、ベース板200のベース側接着面S1の凹部Pc1の深さは、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2の凹部Pc2の深さより深い。
次に、図10に示すように、ベース板200のベース側接着面S1に第1のシート状接着剤As1を貼り付け、セラミックス板100のセラミックス側接着面S2に第2のシート状接着剤As2を貼り付ける(図3のS130)。このとき、第2実施形態では、第1のシート状接着剤As1の厚さT1は、第2のシート状接着剤As2の厚さT2より厚い。
次に、図11に示すように、ベース板200のベース側接着面S1とセラミックス板100のセラミックス側接着面S2とを第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2を介して貼り合わせた状態で、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2を硬化させる硬化処理を行うことにより、接着層300を形成する(図3のS150)。これにより、静電チャック10の製造が完了する。
第2実施形態における静電チャック10の製造方法によれば、第1実施形態における静電チャック10の製造方法と同様に、ベース板200とセラミックス板100との両方に凹凸やうねりが存在しても、第1のシート状接着剤As1によってベース板200の凹凸やうねりが緩和され、かつ、第2のシート状接着剤As2によってセラミックス板100の凹凸やうねりが緩和され、接着層300がベース板200のベース側接着面S1やセラミックス板100のセラミックス側接着面S2に密着しない箇所が生ずることが抑制され、セラミックス板100における温度分布の均一性が低下することを抑制することができる。
また、一般に、部材の厚さが厚いほど、部材に生ずる凹凸やうねりの程度が大きくなる傾向にあるため、セラミックス板100より厚いベース板200に生ずる凹凸やうねりの程度は大きくなりやすい。第2実施形態では、ベース板200に貼り付けられる第1のシート状接着剤As1の厚さT1が、セラミックス板100に貼り付けられる第2のシート状接着剤As2の厚さT2より厚いため、第1のシート状接着剤As1によってベース板200の比較的大きな凹凸やうねりを効果的に緩和することができ、セラミックス板100における温度分布の均一性が低下することを効果的に抑制することができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記各実施形態では、ベース板200の上下方向における厚さTaはセラミックス板100の上下方向における厚さTbより厚いとしているが、反対に、セラミックス板100の厚さTbはベース板200の厚さTaより厚いとしてもよい。この場合には、上記第2実施形態において、セラミックス板100に貼り付けられる第2のシート状接着剤As2の厚さT2をベース板200に貼り付けられる第1のシート状接着剤As1の厚さT1より厚くすれば、第2のシート状接着剤As2によってセラミックス板100の比較的大きな凹凸やうねりを効果的に緩和することができ、セラミックス板100における温度分布の均一性が低下することを効果的に抑制することができる。
また、上記各実施形態では、ベース板200とセラミックス板100とが接着層300により接着される構成の静電チャック10の製造方法について説明したが、本発明は、ベース板200と他の部材とが接着層により接着される構成の静電チャック10の製造方法についても適用可能である。例えば、ベース板200とセラミックス板100との間にポリイミドにより形成されたヒータ層が配置され、ベース板200とヒータ層とが接着層により接着された構成の静電チャック10の製造方法にも本発明を同様に適用することができる。この場合にも、第1のシート状接着剤As1の厚さT1と第2のシート状接着剤As2の厚さT2とを略同一とすれば、第1のシート状接着剤As1および第2のシート状接着剤As2の製造工程を効率化することができ、ひいては、静電チャック10の製造工程を効率化することができる。あるいは、この場合にも、ベース板200が他の部材より厚い場合に、第1のシート状接着剤As1の厚さT1を第2のシート状接着剤As2の厚さT2より厚くし、ベース板200が他の部材より薄い場合に、第1のシート状接着剤As1の厚さT1を第2のシート状接着剤As2の厚さT2より薄くする(すなわち、第2のシート状接着剤As2の厚さT2を第1のシート状接着剤As1の厚さT1より厚くする)と、セラミックス板100または他の部材の比較的大きな凹凸やうねりを効果的に緩和することができ、セラミックス板100または他の部材における温度分布の均一性が低下することを効果的に抑制することができる。
また、上記各実施形態の静電チャック10では、セラミックス板100の内部に一対の内部電極400が設けられた双極方式が採用されているが、セラミックス板100の内部に1つの内部電極400が設けられた単極方式が採用されてもよい。また、内部電極400は、セラミックス板100の内部ではなく、セラミックス板100と接着層300との間に配置されているとしてもよい。
また、上記各実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
10:静電チャック 100:セラミックス板 200:ベース板 210:冷媒流路 300:接着層 400:内部電極 500:ヒータ

Claims (6)

  1. 第1の表面を有する板状であり、内部に冷媒流路が形成されたベース板と、第2の表面を有する板状であり、前記第2の表面が前記ベース板の前記第1の表面に対向するように配置された他の部材と、前記ベース板の前記第1の表面と前記他の部材の前記第2の表面との間に配置され、前記ベース板と前記他の部材とを接着する接着層と、を備える静電チャックの製造方法において、
    前記ベース板の前記第1の表面に、第1のシート状接着剤を貼り付ける工程と、
    前記他の部材の前記第2の表面に、第2のシート状接着剤を貼り付ける工程と、
    前記ベース板の前記第1の表面と前記他の部材の前記第2の表面とを前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤を介して貼り合わせた状態で、前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤を硬化させることにより、前記接着層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする、静電チャックの製造方法。
  2. 請求項1に記載の静電チャックの製造方法において、
    前記第1のシート状接着剤の厚さは、前記第2のシート状接着剤の厚さと略同一であることを特徴とする、静電チャックの製造方法。
  3. 請求項1に記載の静電チャックの製造方法において、
    前記ベース板が前記他の部材より厚い場合には、前記第1のシート状接着剤は前記第2のシート状接着剤より厚く、
    前記ベース板が前記他の部材より薄い場合には、前記第1のシート状接着剤は前記第2のシート状接着剤より薄いことを特徴とする、静電チャックの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の静電チャックの製造方法において、
    前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤は、接着成分と粉末成分とを含み、
    前記第1のシート状接着剤における前記接着成分の含有割合である接着成分割合(%)の値と、前記第2のシート状接着剤における前記接着成分の含有割合である接着成分割合(%)の値との差の絶対値は20(%)以下であることを特徴とする、静電チャックの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の静電チャックの製造方法において、
    前記第1のシート状接着剤および前記第2のシート状接着剤は、接着成分と粉末成分とを含み、
    前記第1のシート状接着剤に含まれる前記接着成分と、前記第2のシート状接着剤に含まれる前記接着成分とは、同一材料であることを特徴とする、静電チャックの製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の静電チャックの製造方法において、
    前記他の部材は、セラミックスで形成されたセラミックス板であることを特徴とする、静電チャックの製造方法。
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