JP2017108026A - 炭化珪素半導体基板の製造方法、炭化珪素半導体基板、半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品歩留まりが高く、かつ、高品質の超高耐圧デバイス用の単結晶SiCエピ基板を製造する。
【解決手段】半導体装置製造時に取り扱う半導体基板としての直径よりも、直径が5mm以上大きな単結晶SiC基板1aに、少なくとも膜厚100μm以上の単層または多層からなる単結晶SiCエピ膜2aを厚膜エピ成長させて単結晶SiC基板3aとした後、単結晶SiC基板3aを所定の直径に刳り抜き加工してから、基板端部のベベリング加工やエッジ研磨を行う。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置製造時に取り扱う半導体基板としての直径よりも、直径が5mm以上大きな単結晶SiC基板1aに、少なくとも膜厚100μm以上の単層または多層からなる単結晶SiCエピ膜2aを厚膜エピ成長させて単結晶SiC基板3aとした後、単結晶SiC基板3aを所定の直径に刳り抜き加工してから、基板端部のベベリング加工やエッジ研磨を行う。
【選択図】図1
Description
この発明は、炭化珪素半導体基板の製造方法、炭化珪素半導体基板、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
従来、単結晶SiC(炭化珪素)基板の上に単結晶SiCをエピタキシャル成長(以下、エピタキシャルをエピと略する場合がある。)させた単結晶SiCエピ基板は、1kV級の高耐圧ショットキーダイオードや高耐圧MOSFET(Metal Oxied Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電解効果トランジスタ)用途として研究開発が進められ、実用化に至った。
しかしながら、10kV超級の超高耐圧・低損失デバイスを実現するためには、pn接合の形成に基づく少数キャリア注入による伝導度変調効果を利用したバイポーラデバイスを作製する必要がある。このような超高耐圧素子用の単結晶SiCエピ基板としては、ドーパント濃度が1×1015/cm3以下の極めて低不純物濃度のドリフト層が必要となり、さらにドリフト層の膜厚は数十μmから数百μmという厚さが要求される。バイポーラデバイスにはPNダイオード、バイポーラトランジスタ(BJT:Bipolar Junction Transistor)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)などがあるが、トランジスタに関してはスイッチング速度が速いといった点で、絶縁ゲートバイポーラトランジスタが注目されている。
pn接合を有するバイポーラデバイス用の単結晶4H−SiC(四層周期六方晶の炭化珪素)エピ基板を製作するための厚膜エピ成長用の基板としては、n型単結晶4H−SiC基板とp型単結晶4H−SiC基板の2つの選択肢がある。n型4H−SiC基板は比較的高品質な基板が量産されているので入手しやすいが、n型4H−SiC基板を使用する場合は、ドリフト層はp型厚膜エピ成長を行う必要がある。この層構成だとIGBTとしてはpチャネル型IGBT(例えば、下記特許文献1参照。)が用途として考えられる。ただし、p型4H−SiCの厚膜エピ成長はメモリ効果を伴い、エピ成長層を多数回繰り返して製造しようとすると、低ドープ層のドーピングの制御性が著しく悪くなることが多いため、エピ成長を行うためドーピングの制御が難しく、さらにp型4H−SiCエピ膜はライフタイムが短いという課題がある。
一方、p型4H−SiC基板については高品質なp型4H−SiC基板の量産方法が確立されておらず、マイクロパイプ密度が高くて高抵抗な低品質の研究グレード品が少量生産されている状況に留まっている。ここで、マイクロパイプとは、SiC基板を製造する際の原料となるSiCインゴットを結晶成長により製造する際の「種結晶」に含まる先天的な結晶欠陥である。このため、n型4H−SiC基板の厚膜エピ成長はメモリ効果の影響が小さくてドーピングの制御をしやすく、キャリアライフタイムも長いにも関わらず、pn接合を形成させるための高品質なp型4H−SiC基板がないという問題があり、nチャネルIGBTの研究開発が困難な状況である。
前記の事情に鑑みて、p型4H−SiC基板ではなくて、n型4H−SiC基板を出発材料として用いるnチャネル型IGBTの試作を検討した方法が開示されている(例えば、下記非特許文献1参照。)。この方法では、n型4H−SiC基板のSi面上にn-型ドリフト層を厚膜エピ成長させた後、p型4H−SiC基板の代わりとなる高不純物濃度p型4H−SiCエピ層をコレクタ層として厚膜エピ成長させ、研磨加工によりn型4H−SiC基板を除去して、優先面を反転させることで、自立エピ基板として、4H−SiC基板のC面側にMOSゲート構造を形成している。ここで、自立エピ基板とは、出発材料として用いた基板が除去され、エピ膜自身でその形を保持している基板である。
Xiaokun Wang and James A. Cooper,"High−Voltage n−Channel IGBTs on Free−Standing 4H−SiC Epilayers",IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES,VOL.57,NO. 2,FEBRUARY 2010
しかしながら、単結晶SiC基板の主面(Si面)または裏面(C面)に、少なくとも膜厚100μm以上の単層または多層からなる単結晶SiCを厚膜エピ成長させて、高品質の超高耐圧デバイス用の単結晶SiCエピ基板を製造することは困難である。
例えば、n型4H−SiC基板のSi面上にn-型ドリフト層を厚膜エピ成長させた後、p型4H−SiC基板の代わりとなる高不純物濃度p型4H−SiCエピ層を厚膜エピ成長させエピ基板を製造すると、エピ基板の端部にはエッジクラウン(エピクラウン)と呼ばれる突起状のエピ欠陥が発生する問題がある。エピ膜の合計設定膜厚が400μm以上ともなると、高さ0.5〜1mm程度のエッジクラウンが成長する場合もある。このような状態では研磨加工が困難であることから、ベベリング加工などのエッジ研磨を行う必要が生じるが、加工作業は困難を伴う。また、基板の側面方向の研磨が必要となることから、直径がSEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格、ないしJEITA(Japan Electronics and Information Technology Industries Association)規格を満たさない状態になってしまう場合もある。
また、エピ基板の端部から基板面内の方向に、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥が形成されるという問題も生じる。このような状態から、研磨加工でn型4H−SiC基板を除去して単結晶4H−SiC自立エピ基板とすることは非常に困難で、単結晶4H−SiC自立エピ基板の歩留り自体が低くなる。
また、研磨加工は無事に完了したとしても、エピ基板の端部から基板面内の方向に伸長したクレバス状の粗大なエピ欠陥や、エピ膜中に発生した3C−SiC(立方晶構造の炭化珪素)等のエピ欠陥に起因して、機械的衝撃や熱的衝撃で破損しやすい状態となっており、デバイスの製造プロセス中に基板が破損することも多いといった課題がある。また、クレバス状のエピ欠陥はその形状をほぼ維持したまま残ってしまうため、デバイスプロセス流動中に柔らかいプラスチック製の部材等と接触すると、その部材の最表面を破壊して発塵等の問題を起こしてしまうこともある。
また、厚膜エピ成長中に発生したエピ成長欠陥が、長さ数mm程の目に見えるサイズまで非常に大きく成長してしまうことから、製品歩留まりの低下や、製造プロセス中の単結晶4H−SiCエピ基板の取り扱いにおける不具合の要因となる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、製品歩留まりが高く、かつ、高品質の超高耐圧デバイス用の単結晶SiCエピ基板を製造することを可能にする炭化珪素半導体基板の製造方法、炭化珪素半導体基板、半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、次の特徴を有する。半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、を含む。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記第1工程は、前記単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単結晶炭化珪素の前記第1膜をエピタキシャル成長により形成し、前記第1膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記単結晶炭化珪素基板と異なる導電型の単結晶炭化珪素の第2膜を、エピタキシャル成長により形成し、前記第2膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記単結晶炭化珪素基板と異なる導電型で、前記第2膜より不純物濃度が高い単結晶炭化珪素の第3膜を、エピタキシャル成長により形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記第1工程は、前記単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単結晶炭化珪素の前記第1膜をエピタキシャル成長により形成し、前記第1膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と同じ導電型で、前記第1膜と不純物濃度が異なる単結晶炭化珪素の第2膜を、エピタキシャル成長により形成し、前記第2膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と異なる導電型の単結晶炭化珪素の第3膜を、エピタキシャル成長により形成し、前記第3膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と異なる導電型で、前記第3膜と不純物濃度が異なる単結晶炭化珪素の第4膜を、エピタキシャル成長により形成することを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記所定の大きさは5mmであり、前記所定の厚さは100μmであり、前記所定の直径は前記半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より大きい直径であることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記第3工程は、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部のベベリング加工またはエッジ研磨を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記単結晶炭化珪素基板のポリタイプが、4H−SiCまたは6H−SiCであることを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記第1工程の後、前記第2工程の前に、または、前記第3工程の後に、前記単結晶炭化珪素基板を除去する工程をさらに含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法は、上述した発明において、前記第2工程は、エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、レーザ加工、機械加工、超音波加工またはウォータージェット加工により、前記所定の直径に刳り抜き加工することを特徴とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体基板は、次の特徴を有する。半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程とを含む製造方法により製造される。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、を含む製造方法により製造された炭化珪素半導体基板を有する。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、次の特徴を有する。半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程とを含む製造方法により製造された炭化珪素半導体基板を用いる。
上述した発明によれば、半導体装置製造時に取り扱う半導体基板としての直径よりも、直径が所定の大きさ以上大きな単結晶SiC基板に、少なくとも所定の厚さ以上の単層、または多層からなる単結晶SiCを厚膜エピ成長させて厚膜エピ基板とした後、所定の直径に刳り抜き加工してから、基板端部のベベリング加工やエッジ研磨を行い、単結晶SiCエピ基板を製造する。ここで、所定の直径とは、半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より大きく、厚膜エピ成長後の単結晶SiC基板の端部に存在するエピ欠陥を、刳り抜き加工で除去するために必要な長さより短い長さである。また、所定の大きさは、所定の直径より長い長さである。具体的には、所定の大きさは5mmであり、所定の厚さは100μmである。
これにより、単結晶SiCエピ基板は、単結晶SiCエピ基板のオリエンテーションフラットや基板端部のベベルに由来するクレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥や、異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥が、基板端部に存在しない状態とすることができる。
このため、単結晶SiCエピ基板の端部のベベリング加工やエッジ研磨を行う際の困難はなくなる。また、エピ欠陥等の構造的な不均一性により機械的衝撃や熱的衝撃で、単結晶SiCエピ基板が破損することを防止でき、単結晶SiCエピ基板の端部の形状不良に伴う搬送等のプロセス流動時に発塵等が発生することを防止できる。
本発明にかかる炭化珪素半導体基板の製造方法、炭化珪素半導体基板、半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、製品歩留まりが高く、かつ、高品質の超高耐圧デバイス用の単結晶SiCエピ基板を製造することを可能にするという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。+および−を含めたnやpの表記が同じ場合は近い濃度であることを示し濃度が同等とは限らない。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
本発明に係る10kV超級の超高耐圧バイポーラデバイス用の炭化珪素半導体基板の製造方法を実施するための形態について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかる単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを示す断面図である。
本発明に係る10kV超級の超高耐圧バイポーラデバイス用の炭化珪素半導体基板の製造方法を実施するための形態について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかる単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを示す断面図である。
ここで、図1は、超高耐圧nチャネル型IGBT用の単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを断面図で示している。なお、エピ成長は全て連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。
厚膜エピ成長用の基板としては、単結晶4H−SiC基板1aを用いる。単結晶4H−SiC基板1aの導電性はn型でも良いしp型でも良いし、単結晶4H−SiC基板1aとして半絶縁性基板でも良い。本発明では厚膜エピ成長後に、後述する刳り抜き加工を行うことから、デバイス(半導体装置)製造時に取り扱う半導体基板の直径よりも少なくとも5mm以上、直径が大きな単結晶4H−SiC基板1aを選定する。なお、市販の単結晶4H−SiC基板は、Si面が主面(おもて面)であることが多いが、C面を主面に変更して用いても良い。
単結晶4H−SiC基板1aの主面(優先面)に対して、前段研削または前段研磨加工後にCMP(化学機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)加工を実施しても良い。また、単結晶4H−SiC基板1aの端部に面取り(ベベリング)加工を施しても良い。
次に、単結晶4H−SiC基板1aに、一般的な純水超音波洗浄、有機溶剤超音波洗浄、SPM(Sulfuric Acid Peroxide Mixture)洗浄、RCA(強酸および高塩基溶液を用いたウェット洗浄)洗浄等を行って、十分に清浄な表面状態とする。
次に、単結晶4H−SiC基板1aを用いて、エピ成長装置により単結晶4H−SiCエピ膜2aを形成する。ここでは、単結晶4H−SiC基板1aの主面(Si面)側にエピ成長を行う。
例えば、エピ成長装置のチャンバー(反応炉)に単結晶4H−SiC基板1aをセットした後に成長温度まで加熱し、チャンバー内にSiH4(モノシラン)等のシリコン源ガスと、C3H8(プロパン)等のカーボン源ガスを供給し、さらにドーパントガスを供給する。ドーパントガスはn型であればN2(窒素)、p型であればTMA(トリメチルアルミニウム)等が用いられる。また、チャンバー内にさらにキャリアガスとしてAr(アルゴン)やH2(水素)を供給しても良い。さらにチャンバー内に供給する各ガス流量を調整して、チャンバー内の圧力・基板温度を適切に制御することで、所望のエピ濃度、エピ成長速度、結晶性、均一性において、所望の設定濃度・設定膜厚となるように単結晶4H−SiCのエピ成長を行う。
以上のようにして、単結晶4H−SiCのエピ成長を行った場合、図1に示すように、単結晶4H−SiC基板1aと反対側の単結晶4H−SiCエピ膜2aの表面の端部には突起状のエピ欠陥11が発生する。
このように、単結晶4H−SiC基板1aの上に、膜厚100μm以上の単結晶4H−SiCエピ膜2aを成長させる。ここで、単結晶4H−SiCエピ基板3aは、単結晶4H−SiC基板1aの上に、単結晶4H−SiCエピ膜2aを成長させた基板を示す。単結晶4H−SiCエピ膜2aは単層でも良いし、多層でも良い。また、単結晶4H−SiCエピ膜2aの導電型はn型でも良いし、p型でも良い。エピ成長終了後は、すぐに各ガスの供給を停止して、エピ成長装置内を高真空排気した後、Arガス等の不活性ガスをパージ(置換)して、単結晶4H−SiCエピ基板3aを取り出しても良い。また、Arガス等のキャリアガスだけを定圧ないし非定圧で流した状態で基板の加熱を止めて、十分に単結晶4H−SiCエピ基板3aを冷却してから、エピ成長装置内を高真空排気して単結晶4H−SiCエピ基板3aを取り出しても良い。また、単結晶4H−SiCエピ基板3aを取り出した後に純水、ないし有機溶剤、ないし酸性水溶液等によって洗浄処理を行っても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ膜2aをエピ成長させた後、所定の直径まで単結晶4H−SiCエピ基板3aを刳り抜き加工する。ここで、刳り抜き加工とは、周辺部を除去して中心部のみを残す加工である。例えば、円筒形の形状の場合、刳り抜き加工は、断面の円の直径を短くなるように周辺を均等に除去する加工である。また、単結晶4H−SiCエピ基板4aは、刳り抜き加工後に得られる小径の基板を示す。この小径がデバイス製造時に取り扱う半導体基板の直径になる。刳り抜き加工の方法としてはレーザ加工(レーザ光の熱で基板を切断する加工)、機械加工(切削工具や工作機械を用いて基板を切断する加工)、超音波加工(超音波を用いて基板を切断する加工)、ウォータージェット加工(小さい穴などを通して得られる細い水流を用いて基板を切断する加工)等があり、いずれを用いても併用しても構わない。
図1において、点線で囲まれた部分12は、刳り抜き加工時に刳り抜きされる部分を示す。刳り抜き加工は、突起状のエピ欠陥、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥および異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥を除去するために必要な部分を削除する。例えば、刳り抜き加工は、少なくとも5mm以上直径が短くなるように周辺部を削除する。また、図1に示すように、刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4aは、突起状のエピ欠陥11が削除されている。また、Rは、刳り抜き加工前の単結晶4H−SiCエピ基板4aの直径であり、rは刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4aの直径である。この刳り抜き加工により、突起状のエピ欠陥、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥および異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥を除去される。なお、刳り抜き後の直径rに支障がない範囲内においては、単結晶4H−SiCエピ基板3aの中心位置を中心とせずに刳り抜き加工しても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4aのエピ面側について、研削・研磨加工により鏡面仕上げとする。エピ面側の研削加工は行わなくても良い。なお、単結晶4H−SiCエピ膜2aの表面が十分に平坦である場合は、研削・研磨加工のいずれも行わなくても良い。次に、単結晶4H−SiCエピ基板4aの端部について、第1オリエンテーションフラット(不図示)および第2オリエンテーションフラット(不図示)をエッジ研磨加工により作製する。なお、第2オリエンテーションフラットは不要であれば加工しなくてもよい。図1において、点線13は、単結晶4H−SiCエピ膜2aの表面が、研削・研磨加工によって平坦化された上で、研削・研磨加工の前よりも残厚が薄くなったことを示す。単結晶4H−SiCエピ基板4aの端部のエッジ研磨加工は、単結晶4H−SiCエピ基板4aの端部の表面を研削および研磨加工を行うことである。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4aの裏面側から単結晶4H−SiC基板1aを、単結晶4H−SiCエピ膜2aの成長初期に形成された層に到達するまで、研削・研磨加工により除去する。これにより、自立エピ膜である単結晶4H−SiC自立エピ基板5aが得られる。この単結晶4H−SiC自立エピ基板5aがデバイス製造時に取り扱う半導体基板になる。次に、単結晶4H−SiC自立エピ基板5aの片面、ないし両面をCMPにより鏡面加工しても良い。図1において、点線で囲まれた部分14は、研削・研磨加工により除去される部分を示す。
また、レーザマーキング等により基板のシリアルNo.を基板に再加工しても良い。再レーザマーキング位置は、第1オリエンテーションフラット近傍のC面が好ましいが、Si面でも良いし、第1オリエンテーションフラット近傍でなくとも良い。さらに、基板の端部のベベリング加工を行ってベベル(傾斜)を形成する。ベベル面を鏡面仕上げとしても良い。ベベル形状はR(ラウンド)形状でも良いし、テーパー形状でも良い。
なお、単結晶4H−SiC自立エピ基板5aの状態となってから、基板表面の凹凸を無くし、平坦度の高い状態にするエッジ鏡面仕上げを追加しても良いし、単結晶4H−SiCエピ基板3a、ないし単結晶4H−SiCエピ基板4aの状態で、エッジ鏡面仕上げを追加しても良い。
なお、刳り抜き加工を行い単結晶4H−SiCエピ基板4aの状態となる前に、単結晶4H−SiCエピ基板3aの裏面側から単結晶4H−SiC基板1aを、単結晶4H−SiCエピ膜2aの成長初期に形成された層に到達するまで、研削・研磨加工により除去し、先にエピ自立膜としてから刳り抜き加工を行っても良い。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、デバイス製造時に取り扱う半導体基板としての直径よりも、直径が5mm以上大きな単結晶SiC基板に、少なくとも膜厚100μm以上の単層、または多層からなる単結晶SiCを厚膜エピ成長させて厚膜エピ基板とした後、所定の直径に刳り抜き加工を行う。これにより、突起状のエピ欠陥や、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥や、異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥が、基板端部に存在しない状態とすることができる。
突起状のエピ欠陥が基板端部に存在しない状態であるため、単結晶SiCエピ基板の端部のベベリング加工やエッジ研磨を行う際の困難はなくなる。また、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥が基板端部に存在しない状態であるため、単結晶4H−SiCエピ基板の歩留まりが向上する。また、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥や、異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥より、機械的衝撃や熱的衝撃で、単結晶SiCエピ基板が破損することを防止でき、単結晶SiCエピ基板の端部の形状不良に伴う搬送等のプロセス流動時に発塵等が発生することを防止できる。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2にかかる単結晶4H−SiCエピ基板の製造プロセスを示す断面図である。ここで、図2は、超高耐圧PiN(P−intrinsic−N)ダイオード用の単結晶4H−SiCエピ基板の製造プロセスを断面図で示している。なお、エピ成長は全て連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。
図2は、実施の形態2にかかる単結晶4H−SiCエピ基板の製造プロセスを示す断面図である。ここで、図2は、超高耐圧PiN(P−intrinsic−N)ダイオード用の単結晶4H−SiCエピ基板の製造プロセスを断面図で示している。なお、エピ成長は全て連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。
厚膜エピ成長用の基板としては、単結晶4H−SiC基板1bを用いる。単結晶4H−SiC基板1bの導電性はn型でも良いしp型でも良いし、単結晶4H−SiC基板1aとして半絶縁性基板でも良い。ただし、半絶縁基板を用いる場合は、超高耐圧PiNダイオードでも自立膜化する必要性が生じる。また、n型、ないしp型の単結晶4H−SiC基板と同等の接触抵抗となるようなn型、ないしp型のコンタクト層が新たに裏面側に必要となる。本発明では厚膜エピ成長後に、刳り抜き加工を行うことから、デバイス製造時に取り扱う半導体基板としての直径よりも少なくとも5mm以上は直径が大きな単結晶4H−SiC基板1bを選定する。なお、市販の単結晶4H−SiC基板はSi面が主面であることが多いが、C面を主面に変更して用いても良い。
単結晶4H−SiC基板1bの主面に対して、前段研削または前段研磨加工後にCMP加工を実施しても良い。また、単結晶4H−SiC基板1bの端部に面取り(ベベリング)加工を施しても良い。
次に、単結晶4H−SiC基板1bに、純水超音波洗浄、有機溶剤超音波洗浄、SPM洗浄、RCA洗浄等を行って、十分に清浄な表面状態とする。
次に、単結晶4H−SiC基板1bを用いて、エピ成長装置により単結晶4H−SiCエピ膜2bを形成する。ここでは、単結晶4H−SiC基板1bの主面(Si面)側にエピ成長を行う。
例えば、エピ成長装置のチャンバー内に単結晶4H−SiC基板1bをセットした後に成長温度まで加熱し、チャンバー内にSiH4(モノシラン)等のシリコン源ガスと、C3H8(プロパン)等のカーボン源ガスを供給し、さらにドーパントガスを供給する。ドーパントガスはn型であればN2(窒素)、p型であればTMA(トリメチルアルミニウム)等が用いられる。また、チャンバー内にさらにキャリアガスとしてAr(アルゴン)やH2(水素)を供給しても良い。さらにチャンバー内に供給する各ガス流量を調整して、チャンバー内の圧力・基板温度を適切に制御することで、所望のエピ濃度、エピ成長速度、結晶性、均一性において、所望の設定濃度・設定膜厚となるように単結晶4H−SiCのエピ成長を行う。
以上のようにして、単結晶4H−SiCのエピ成長を行った場合、図2に示すように、単結晶4H−SiC基板1bと反対側の単結晶4H−SiCエピ膜2bの表面の端部には突起状のエピ欠陥21が発生する。
このように、単結晶4H−SiC基板1bの上に、膜厚100μm以上の単結晶4H−SiCエピ膜2bを成長させる。ここで、単結晶4H−SiCエピ基板3bは、単結晶4H−SiC基板1bの上に、単結晶4H−SiCエピ膜2bを成長させた基板を示す。単結晶4H−SiCエピ膜2bは単層でも良いし、多層でも良いが、導電型は単結晶4H−SiC基板1bと同一としなければならない。エピ成長終了後は、すぐに各ガスの供給を停止して、エピ成長装置内を高真空排気した後、Arガス等の不活性ガスをパージして単結晶4H−SiCエピ基板3bを取り出しても良い。また、Arガス等のキャリアガスだけを定圧ないし非定圧で流した状態で基板の加熱を止めて、十分に単結晶4H−SiCエピ基板3bを冷却してから、エピ成長装置内を高真空排気して単結晶4H−SiCエピ基板3bを取り出しても良い。また、単結晶4H−SiCエピ基板3bを取り出した後に純水、ないし有機溶剤、ないし酸性水溶液等によって洗浄処理を行っても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ膜2bをエピ成長させた後、所定の直径まで単結晶4H−SiCエピ基板3bを刳り抜き加工する。ここで、単結晶4H−SiCエピ基板4bは、刳り抜き加工後に得られる小径の基板を示す。刳り抜き加工の方法としてはレーザ加工、機械加工、超音波加工、ウォータージェット加工などがあり、いずれを用いても併用しても構わない。
図2において、点線で囲まれた部分22は、刳り抜き加工時に刳り抜きされる部分を示す。また、図2に示すように、刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4bは、突起状のエピ欠陥21が削除されている。また、Rは、刳り抜き加工前の単結晶4H−SiCエピ基板4bの直径であり、rは刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4bの直径である。なお、刳り抜き後の直径rに支障がない範囲内においては、単結晶4H−SiCエピ基板3aの中心位置を中心とせずに刳り抜き加工しても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4bの端部について、第1オリエンテーションフラット(不図示)および第2オリエンテーションフラット(不図示)をエッジ研磨加工により作製する。なお、第2オリエンテーションフラットは不要であれば加工しなくてもよい。図2において、点線23は、単結晶4H−SiCエピ膜2bの表面が、研削・研磨加工によって平坦化された上で、研削・研磨加工の前よりも残厚が薄くなったことを示す。
また、レーザマーキング等により基板のシリアルNo.を基板に再加工しても良い。再レーザマーキング位置は、第1オリエンテーションフラット近傍のC面が好ましいが、Si面でも良いし、第1オリエンテーションフラット近傍でなくとも良い。さらに、基板の端部のベベリング加工を行ってベベルを作製する。ベベル面を鏡面仕上げとしても良い。ベベル形状はR形状でも良いし、テーパー形状でも良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4bのエピ面側について、研削・研磨加工により鏡面仕上げとする。エピ面側の研削加工は行わなくても良い。また、単結晶4H−SiCエピ膜2bの表面が十分に平坦である場合は、研削・研磨加工のいずれも行わなくても良い。また、単結晶4H−SiCエピ基板4bの裏面研磨加工は行っても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4bのエピ面側について、単結晶4H−SiCエピ膜2bとは異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜6bと単結晶4H−SiCエピ膜7bをエピ成長させる。ここで、異なる導電型とは、導電性が同じではない導電型である。例えば、p型と異なる導電型は、n型である。単結晶4H−SiCエピ基板5bは、単結晶4H−SiCエピ膜6bと単結晶4H−SiCエピ膜7bをエピ成長させた基板を示す。単結晶4H−SiCエピ膜6bと単結晶4H−SiCエピ膜7bのエピ成長は連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。なお、単結晶4H−SiCエピ膜6bよりも単結晶4H−SiCエピ膜7bの方がドーパント濃度は高い状態となるようにエピ条件を設定する必要がある。なお、単結晶4H−SiCエピ膜2bの表面が十分に平坦である場合は、刳り抜き加工を行う前に連続的、ないし非連続的に単結晶4H−SiCエピ膜6bと単結晶4H−SiCエピ膜7bをエピ成長しても良い。
単結晶4H−SiCエピ膜6bと単結晶4H−SiCエピ膜7bをエピ成長させて得られた単結晶4H−SiCエピ基板5bの裏面研磨加工は行っても良い。この単結晶4H−SiCエピ基板5bがデバイス製造時に取り扱う半導体基板になる。n型の単結晶4H−SiC基板1bを用いた場合、n型の単結晶4H−SiC基板1bおよび単結晶4H−SiCエピ膜2bがドリフト層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜6bがアノード層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜7bがコンタクト層となる。一方、p型の単結晶4H−SiC基板1bを用いた場合、p型の単結晶4H−SiC基板1bおよび単結晶4H−SiCエピ膜2bがドリフト層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜6bがカソード層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜7bがコンタクト層となる。
なお、自立膜化する場合は、刳り抜き加工を行い単結晶4H−SiCエピ基板4bの状態となる前に、単結晶4H−SiCエピ基板3bの裏面側から単結晶4H−SiC基板1bを、単結晶4H−SiCエピ膜2bの成長初期に形成された層に到達するまで、研削・研磨加工により除去する。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態2によれば、pn接合を有する単結晶4H−SiC基板が製造され、この単結晶4H−SiC基板から超高耐圧PiNダイオードを製造することができる。
(実施の形態3)
図3は、実施の形態3にかかる単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを示す断面図である。ここで、図3は、超高耐圧nチャネルIGBT用の単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを断面図で示している。なお、エピ成長は全て連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。
図3は、実施の形態3にかかる単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを示す断面図である。ここで、図3は、超高耐圧nチャネルIGBT用の単結晶4H−SiC自立エピ基板の製造プロセスを断面図で示している。なお、エピ成長は全て連続的であっても良いし、非連続的であっても良い。
厚膜エピ成長用の基板としては、単結晶4H−SiC基板1cを用いる。単結晶4H−SiC基板1cの導電性はn型でも良いしp型でも良いし、単結晶4H−SiC基板1cとして半絶縁性基板を用いても良い。本発明では厚膜エピ成長後に、刳り抜き加工を行うことから、所定の直径よりも少なくとも5mm以上は直径が大きな単結晶4H−SiC基板1cを選定する。なお、市販の単結晶4H−SiC基板はSi面が主面であることが多いが、C面を主面に変更して用いても良い。
単結晶4H−SiC基板1cの主面に対して、前段研削または前段研磨加工後にCMP加工を実施しても良い。また、単結晶4H−SiC基板1cの端部に面取り(ベベリング)加工を施しても良い。
次に、単結晶4H−SiC基板1cに、純水超音波洗浄、有機溶剤超音波洗浄、SPM洗浄、RCA洗浄等を行って、十分に清浄な表面状態とする。
次に、単結晶4H−SiC基板1cを用いて、エピ成長装置により単結晶4H−SiCエピ膜2cを形成する。ここでは、単結晶4H−SiC基板1cの主面(Si面)側にエピ成長を行う。
例えば、エピ成長装置のチャンバーに単結晶4H−SiC基板1cをセットした後に成長温度まで加熱し、チャンバー内にSiH4(モノシラン)等のシリコン源ガスと、C3H8(プロパン)等のカーボン源ガスを供給し、さらにドーパントガスを供給する。ドーパントガスはn型であればN2(窒素)、p型であればTMA(トリメチルアルミニウム)等が用いられる。また、チャンバー内にさらにキャリアガスとしてAr(アルゴン)やH2(水素)を供給しても良い。さらにチャンバー内に供給する各ガス流量を調整して、チャンバー内の圧力・基板温度を適切に制御することで、所望のエピ濃度、エピ成長速度、結晶性、均一性において、所望の設定濃度・設定膜厚となるように単結晶4H−SiCのエピ成長を行う。
以上のようにして、単結晶4H−SiCのエピ成長を行った場合、図3に示すように、単結晶4H−SiC基板1cと反対側の単結晶4H−SiCエピ膜2cの表面の端部には突起状のエピ欠陥31が発生する。
このように、単結晶4H−SiC基板1cの上に、膜厚100μm以上の単結晶4H−SiCエピ膜2cを成長させる。ここで、単結晶4H−SiCエピ基板3cは、単結晶4H−SiC基板1cの上に、単結晶4H−SiCエピ膜2cを成長させた基板を示す。単結晶4H−SiCエピ膜2cは単層でも良いし、多層でも良い。単結晶4H−SiCエピ膜2cの導電型はn型、あるいはp型とする。エピ成長終了後は、すぐに各ガスの供給を停止して、エピ成長装置内を高真空排気した後、Arガス等の不活性ガスをパージして単結晶4H−SiCエピ基板3cを取り出しても良い。また、Arガス等のキャリアガスだけを定圧ないし非定圧で流した状態で基板の加熱を止めて、十分に単結晶4H−SiCエピ基板3cを冷却してから、エピ成長装置内を高真空排気して単結晶4H−SiCエピ基板3cを取り出しても良い。また、単結晶4H−SiCエピ基板3cを取り出した後に純水、ないし有機溶剤、ないし酸性水溶液等によって洗浄処理を行っても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ膜2cをエピ成長させた後、単結晶4H−SiCエピ基板3cのエピ面側について、研削・研磨加工により鏡面仕上げとする。研削加工は行わなくても良い。また、単結晶4H−SiCエピ膜2cの表面が十分に平坦である場合は、研削・研磨加工のいずれも、行わなくても良い。また、単結晶4H−SiCエピ基板3cの裏面研磨は行っても良い。図3において、点線32は、単結晶4H−SiCエピ基板30のエピ面および裏面が研削・研磨加工されたことを示す。また、図3に示すように、研削・研磨加工後の単結晶4H−SiCエピ基板3cは、突起状のエピ欠陥31が削除されている。
また、単結晶4H−SiCエピ基板3cについて、単結晶4H−SiCエピ膜2cの表面に、単結晶4H−SiCエピ膜2cと同じ導電型を持ち、単結晶4H−SiCエピ膜2cと不純物濃度が異なる単結晶4H−SiCエピ膜6cをエピ成長しても良い。
また、単結晶4H−SiCエピ膜2cまたは6cの表面に、単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型を持つ単結晶4H−SiCエピ膜7cをエピ成長しても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ膜2c、6cまたは7cの表面に、単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型を持つ単結晶4H−SiCエピ膜8cをエピ成長させる。なお、単結晶4H−SiCエピ膜7cの表面には、単結晶4H−SiCエピ膜7cと不純物濃度が異なる単結晶4H−SiCエピ膜8cをエピ成長させる。
以上のようにして、単結晶4H−SiCのエピ成長を行った場合、図3に示すように、単結晶4H−SiC基板1cと反対側の単結晶4H−SiCエピ膜8cの表面の端部には突起状のエピ欠陥33が発生する。
単結晶4H−SiCエピ膜8cをエピ成長させた後、所定の直径まで単結晶4H−SiCエピ基板4cを刳り抜き加工する。ここで、単結晶4H−SiCエピ基板4cは、刳り抜き加工後に得られる小径の基板を示す。刳り抜き加工の方法としてはレーザ加工、機械加工、超音波加工、ウォータージェット加工などがあり、いずれを用いても併用しても構わない。
図3において、点線で囲まれた部分34は、刳り抜き加工時に刳り抜きされる部分を示す。また、図3に示すように、刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4cは、突起状のエピ欠陥33が削除されている。また、Rは、刳り抜き加工前の単結晶4H−SiCエピ基板4cの直径であり、rは刳り抜き加工後の単結晶4H−SiCエピ基板4cの直径である。なお、刳り抜き後の直径rに支障がない範囲内においては、単結晶4H−SiCエピ基板3aの中心位置を中心とせずに刳り抜き加工しても良い。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4cの端部について、第1オリエンテーションフラット(不図示)および第2オリエンテーションフラット(不図示)をエッジ研磨加工により作製する。なお、第2オリエンテーションフラットは不要であれば加工しなくてもよい。図3において、点線35は、単結晶4H−SiCエピ膜8cの表面が、研削・研磨加工によって平坦化された上で、研削・研磨加工の前よりも残厚が薄くなったことを示す。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4cの裏面側から単結晶4H−SiC基板1cを、単結晶4H−SiCエピ膜2cの成長初期に形成された層に到達するまで、研削・研磨加工により除去する。これにより、自立エピ膜である単結晶4H−SiC自立エピ基板5cが得られる。この単結晶4H−SiC自立エピ基板5cがデバイス製造時に取り扱う半導体基板になる。次に、単結晶4H−SiCエピ膜8cについても、研削・研磨加工しても良い。単結晶4H−SiCエピ膜5cの片面、ないし両面をCMP仕上げとしても良い。
また、レーザマーキング等により基板のシリアルNo.を基板に再加工しても良い。再レーザマーキング位置は、第1オリエンテーションフラット近傍のC面が好ましいが、Si面でも良いし、第1オリエンテーションフラット近傍でなくとも良い。さらに、基板の端部のベベリング加工を行ってベベルを作製する。ベベル面を鏡面仕上げとしても良い。ベベル形状はR形状でも良いし、テーパー形状でも良い。図3において、点線で囲まれた部分36は、研削・研磨加工により除去される部分を示す。
なお、刳り抜き加工を行い単結晶4H−SiCエピ基板4cの状態となる前に、単結晶4H−SiCエピ基板3cの裏面側から単結晶4H−SiC基板1cを、単結晶4H−SiCエピ膜2cの成長初期に形成された層に到達するまで、研削・研磨加工により除去し、先にエピ自立膜としてから刳り抜き加工を行っても良い。
例えば、単結晶4H−SiCエピ膜2cをn型とし、nチャネル型IGBTを製造する場合、n型の単結晶4H−SiCエピ膜2cがドリフト層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜8cはコンタクト層となる。この場合、単結晶4H−SiC自立エピ基板5cの、単結晶4H−SiCエピ膜2c側の面を主面にしてMOSゲート(金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート)構造を形成すればよい。n型の単結晶4H−SiCエピ膜6cは例えばオフ時にMOSゲート側のpn接合から伸びる空乏層の伸びを抑制するフィールドストップ層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜7cは例えばコレクタ層となる。
あるいは、p型の単結晶4H−SiCエピ膜2cがコンタクト層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜8cはドリフト層となる。この場合、単結晶4H−SiC自立エピ基板5cの、単結晶4H−SiCエピ膜8c側の面を主面にしてMOSゲート構造を形成すればよい。n型の単結晶4H−SiCエピ膜7cは例えばオフ時にMOSゲート側のpn接合から伸びる空乏層の伸びを抑制するフィールドストップ層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜6cは例えばコレクタ層となる。
また、単結晶4H−SiCエピ膜2cをp型とし、pチャネル型IGBTを製造する場合、p型の単結晶4H−SiCエピ膜2cがドリフト層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜8cはコンタクト層となる。この場合、単結晶4H−SiC自立エピ基板5cの、単結晶4H−SiCエピ膜2c側の面を主面にしてMOSゲート構造を形成すればよい。p型の単結晶4H−SiCエピ膜6cは例えばオフ時にMOSゲート側のpn接合から伸びる空乏層の伸びを抑制するフィールドストップ層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜7cは例えばコレクタ層となる。
あるいは、n型の単結晶4H−SiCエピ膜2cがコンタクト層となり、p型の単結晶4H−SiCエピ膜8cはドリフト層となる。この場合、単結晶4H−SiC自立エピ基板5cの、単結晶4H−SiCエピ膜8c側の面を主面にしてMOSゲート構造を形成すればよい。p型の単結晶4H−SiCエピ膜7cは例えばオフ時にMOSゲート側のpn接合から伸びる空乏層の伸びを抑制するフィールドストップ層となり、n型の単結晶4H−SiCエピ膜6cは例えばコレクタ層となる。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。また、実施の形態3によれば、pn接合を有する単結晶4H−SiC基板が製造され、この単結晶4H−SiC基板から超高耐圧nチャネルIGBTを製造することができる。
(実施例)
次に、この発明の実施例に係る単結晶4H−SiC自立エピ基板5aを製造する工程について、図1を用いて説明する。
次に、この発明の実施例に係る単結晶4H−SiC自立エピ基板5aを製造する工程について、図1を用いて説明する。
本実施例では、厚さ365μm、直径100mmのn型単結晶4H−SiC基板1aのSi面上に、設定濃度1×1018/cm3以上、設定膜厚8μmのn+型バッファー層、設定濃度4×1014/cm3、設定膜厚270μmのn-型ドリフト層の順にエピタキシャル成長を行った、単結晶4H−SiC厚膜エピ基板4aを使用する。
この単結晶4H−SiC厚膜エピ基板4aについて、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ加工機を用いて直径80mmに刳り抜いた。さらに、粒度♯600の砥石によるベベリング加工を行い、第1オリエンテーションフラットと第2オリエンテーションフラットを加工した後、直径76.6mmまで外周加工を行った。
次に、直径76.6mmとなった単結晶4H−SiCエピ基板4aについて、単結晶4H−SiCエピ膜2aの表面を設定研磨量15μmにて研削および研磨加工を行い、鏡面仕上げとした。
次に、単結晶4H−SiCエピ基板4aについて、裏面である単結晶4H−SiC基板1aのC面を設定研磨量365μmにて研削加工を行い、n型単結晶4H−SiC基板1aを完全に除去した。そのまま合計設定研磨量18μmにて研磨加工およびC面CMP加工仕上げとした。なお、ここではC面を主面としたが、Si面を主面としてCMP仕上げ
としても良いし、両面CMP仕上げとしても良い。
としても良いし、両面CMP仕上げとしても良い。
次に、再びYAGレーザ加工機を用いて、レーザ出力を調整した上で、C面側の第1オリエンテーションフラット近傍に、シリアルNo.のレーザマークを再加工した。
最後に、テープ研磨装置により粒度9μmのダイヤモンド研磨フィルムでエッジ前段研削を行い、さらに粒度1μmのダイヤモンド研磨フィルムでエッジ鏡面仕上げを行い、直径76.4mmとした。ベベル形状はR形状としたが、テーパー形状としても良い。以上により、残厚250μmのn型単結晶4H−SiCエピ膜2aからなる単結晶4H−SiC自立エピ基板5aを得た。これにより、突起状のエピ欠陥、クレバス状の粗大な空隙からなるエピ欠陥および異なるポリタイプなどの粗大なエピ欠陥がない単結晶4H−SiC自立エピ基板5aが得られることが確認された。
以上のように、本発明にかかる半導体基板は、電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用される高耐圧半導体装置の半導体基板に有用である。
1a n型またはp型の単結晶4H−SiC基板または半絶縁性基板
1b n型またはp型の単結晶4H−SiC基板または半絶縁性基板
1c n型またはp型の単結晶4H−SiC基板または半絶縁性基板
2a n型またはp型の単結晶4H−SiCエピ膜
2b 基板1bと同じ導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
2c n型またはp型の単結晶4H−SiCエピ膜
3a 単結晶4H−SiCエピ膜2aを成長させた単結晶4H−SiC基板
3b 単結晶4H−SiCエピ膜2bを成長させた単結晶4H−SiC基板
3c 単結晶4H−SiCエピ膜2cを成長させた単結晶4H−SiC基板
4a 刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
4b 刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
4c 単結晶4H−SiCエピ膜6c、7c、8cを成長させ、刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
5a 単結晶4H−SiC自立エピ基板
5b 単結晶4H−SiCエピ膜6b、7bを成長させた単結晶4H−SiC基板
5c 単結晶4H−SiC自立エピ基板
6b 基板1bと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
6c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと同じ導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
7b 基板1bと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
7c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
8c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
1b n型またはp型の単結晶4H−SiC基板または半絶縁性基板
1c n型またはp型の単結晶4H−SiC基板または半絶縁性基板
2a n型またはp型の単結晶4H−SiCエピ膜
2b 基板1bと同じ導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
2c n型またはp型の単結晶4H−SiCエピ膜
3a 単結晶4H−SiCエピ膜2aを成長させた単結晶4H−SiC基板
3b 単結晶4H−SiCエピ膜2bを成長させた単結晶4H−SiC基板
3c 単結晶4H−SiCエピ膜2cを成長させた単結晶4H−SiC基板
4a 刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
4b 刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
4c 単結晶4H−SiCエピ膜6c、7c、8cを成長させ、刳り抜き加工後の単結晶4H−SiC基板
5a 単結晶4H−SiC自立エピ基板
5b 単結晶4H−SiCエピ膜6b、7bを成長させた単結晶4H−SiC基板
5c 単結晶4H−SiC自立エピ基板
6b 基板1bと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
6c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと同じ導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
7b 基板1bと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
7c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
8c 単結晶4H−SiCエピ膜2cと異なる導電型の単結晶4H−SiCエピ膜
Claims (11)
- 半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、
エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、
刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、
を含むことを特徴とする炭化珪素半導体基板の製造方法。 - 前記第1工程は、
前記単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単結晶炭化珪素の前記第1膜をエピタキシャル成長により形成し、
前記第1膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記単結晶炭化珪素基板と異なる導電型の単結晶炭化珪素の第2膜を、エピタキシャル成長により形成し、
前記第2膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記単結晶炭化珪素基板と異なる導電型で、前記第2膜より不純物濃度が高い単結晶炭化珪素の第3膜を、エピタキシャル成長により形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。 - 前記第1工程は、
前記単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単結晶炭化珪素の前記第1膜をエピタキシャル成長により形成し、
前記第1膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と同じ導電型で、前記第1膜と不純物濃度が異なる単結晶炭化珪素の第2膜を、エピタキシャル成長により形成し、
前記第2膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と異なる導電型の単結晶炭化珪素の第3膜を、エピタキシャル成長により形成し、
前記第3膜の前記単結晶炭化珪素基板側に対して反対側の表面に、前記第1膜と異なる導電型で、前記第3膜と不純物濃度が異なる単結晶炭化珪素の第4膜を、エピタキシャル成長により形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。 - 前記所定の大きさは5mmであり、前記所定の厚さは100μmであり、前記所定の直径は前記半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より大きい直径であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。
- 前記第3工程は、刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部のベベリング加工またはエッジ研磨を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。
- 前記単結晶炭化珪素基板のポリタイプが、4H−SiCまたは6H−SiCであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。
- 前記第1工程の後、前記第2工程の前に、または、前記第3工程の後に、
前記単結晶炭化珪素基板を除去する工程
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。 - 前記第2工程は、
エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、レーザ加工、機械加工、超音波加工またはウォータージェット加工により、前記所定の直径に刳り抜き加工することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体基板の製造方法。 - 半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい、単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、
エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、
刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、
を含む製造方法により製造されたことを特徴とする炭化珪素半導体基板。 - 半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、
エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、
刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、
を含む製造方法により製造された炭化珪素半導体基板を有することを特徴とする半導体装置。 - 半導体装置製造時に取り扱う半導体基板の直径より、直径が所定の大きさ以上大きい単結晶炭化珪素基板に、所定の厚さ以上の単層または多層の単結晶炭化珪素の第1膜を、エピタキシャル成長により形成する第1工程と、
エピタキシャル成長させた前記単結晶炭化珪素基板を、所定の直径に刳り抜き加工する第2工程と、
刳り抜き加工した前記単結晶炭化珪素基板の端部を研磨加工する第3工程と、
を含む製造方法により製造された炭化珪素半導体基板を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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