JP2017107851A - 蓄電デバイス用セパレータ - Google Patents
蓄電デバイス用セパレータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017107851A JP2017107851A JP2016225887A JP2016225887A JP2017107851A JP 2017107851 A JP2017107851 A JP 2017107851A JP 2016225887 A JP2016225887 A JP 2016225887A JP 2016225887 A JP2016225887 A JP 2016225887A JP 2017107851 A JP2017107851 A JP 2017107851A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- separator
- polymer
- thermoplastic
- mass
- storage device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Cell Separators (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
Description
[1]
多孔性基材と、前記多孔性基材の少なくとも片面に配置された熱可塑性層とを含む蓄電デバイス用セパレータであって、
前記熱可塑性層は、無機フィラーと熱可塑性ポリマーと水溶性ポリマーとを含み、
前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの体積比(前記無機フィラーの体積:前記熱可塑性ポリマーの体積)が、35:65〜65:35であり、かつ
前記熱可塑性層中の前記水溶性ポリマーの含有量が、前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの合計質量に対して0.04質量%以上1.0質量%未満である、
前記蓄電デバイス用セパレータ。
[2]
前記蓄電デバイス用セパレータを電解液に浸漬した後に80℃及び1.0MPaの条件下でヒートプレスに供した場合に、前記ヒートプレス前の前記熱可塑性層の厚さ(Tb)に対する前記ヒートプレス後の前記熱可塑性層の厚さ(Ta)の比率(Ta/Tb)が、0.6〜0.9である、[1]に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[3]
前記熱可塑性層中の前記水溶性ポリマーの含有量は、前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの合計質量に対して0.2質量%以上0.8質量%以下である、[1]又は[2]に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[4]
前記水溶性ポリマーは、アニオン性、カチオン性、両性、又は非イオン性である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[5]
前記水溶性ポリマーは、アニオン性、カチオン性、又は両性である、[4]に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[6]
前記水溶性ポリマーは、アミド結合含有環状構造を有さない、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[7]
正極と[1]〜[6]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータと負極とから成る積層体。
[8]
正極と[1]〜[6]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータと負極とが捲回されている捲回体。
[9]
[7]に記載の積層体又は[8]に記載の捲回体と非水電解液とを含む二次電池。
本発明の蓄電デバイス用セパレータ(以下、単に「セパレータ」ともいう)は、多孔性基材、及び多孔性基材の少なくとも片面に配置された熱可塑性層を含む。このセパレータは、多孔性基材及び熱可塑性層のみから成っていてもよいし、その他の層を有していてもよい。その他の層は、多孔性基材の片面若しくは両面に、又は積層された多孔性基材層の中間層として、配置される。その他の層を有する面に熱可塑性層を配置する場合、これらの相互位置関係は任意であるが、セパレータと電極の接着性の観点から、熱可塑性層の少なくとも一部を露出させることが好ましい。
なお、本明細書における「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
本実施形態に用いる基材は、それ自体が、従来セパレータとして用いられていたものであってもよい。基材は、電子伝導性がなくイオン伝導性があり、有機溶媒の耐性が高く、かつ微細な孔径を有する多孔質膜であると好ましい。
ポリオレフィン樹脂組成物中の総ポリオレフィンに対するポリプロピレンの割合は、特に限定されないが、耐熱性と良好なシャットダウン機能の両立の観点から、1〜35質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜20質量%、更に好ましくは4〜10質量%である。
また、重合触媒も特に制限はなく、例えば、チーグラー・ナッタ系触媒及びメタロセン系触媒が挙げられる。
この場合、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂としては、限定されるものではなく、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン炭化水素のホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。具体的には、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレンランダムコポリマー等が挙げられる。
ポリエチレン:[η]=6.77×10−4Mv0.67(Chiangの式)
ポリプロピレン:[η]=1.10×10−4Mv0.80
これらの添加剤の合計含有量は、ポリオレフィン樹脂組成物100質量部に対して、0.001質量%以上20質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
気孔率=(体積−質量/膜密度)/体積×100
により求めることができる。例えば、ポリエチレンから成るポリオレフィン多孔性基材の場合には、膜密度を0.95(g/cm3)と仮定して気孔率を計算することができる。気孔率は、ポリオレフィン多孔性基材の延伸倍率の変更等により調節可能である。
本実施形態では、熱可塑性層が、多孔性基材の少なくとも片面に配置される。熱可塑性層を備えるセパレータを電極と共に捲回した後に捲回体のプレスバックを抑制するために、熱可塑性層は、多孔性基材の両面に配置されることが好ましい。
電池からヒートプレス前後の熱可塑性層の厚さ変化を測定する方法としては、電池内に含まれる電極体の端部に正負極が相対しておらずセパレータのみとなっている耳と呼ばれる箇所があるため、その箇所を切りだし測定に用いることが可能である。
さらに、本実施形態では、熱可塑性層が無機フィラー、熱可塑性ポリマー及び水溶性ポリマーを含むので、無機フィラーと熱可塑性ポリマーと水溶性ポリマーとが占める全面積を熱可塑性層の存在面積として算出する。
熱可塑性層に含まれる無機フィラーは、限定されるものではないが、200℃以上の融点を有し、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であることが好ましい。
これらの中でも、電気化学的安定性及びセパレータの耐熱特性を向上させる観点から、アルミナ、水酸化酸化アルミニウム等の酸化アルミニウム化合物;及びカオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト等の、イオン交換能を持たないケイ酸アルミニウム化合物が好ましい。
本実施形態では、熱可塑性層に含まれる熱可塑性ポリマーが、熱可塑性層と多孔性基材の接着、セパレータと電極の接着、及び熱可塑性層中の無機フィラー同士の接着の少なくとも1つに寄与する。
体積比の算出方法は限定されないが、例えば次の方法で算出することができる。
塗料としては、無機フィラーと熱可塑性ポリマーの重量、それぞれを比重で割ることにより体積に換算できる。なお一般的な方法として、無機フィラーに関してはXRD測定より、熱可塑性ポリマーに関してはIR測定、GC−MS測定により同定が可能である。
セパレータとしては塗工層の表面を削り取り、削り取った塗工層をTG測定(500℃、2時間以上)にかけることで重量減少を測定し、以下の式で重量割合を算出することができる。算出した重量割合をそれぞれ比重で割ることにより体積比に換算することができる。
塗工層中の熱可塑性ポリマー重量割合 = TG測定の重量減少割合
塗工層中の無機フィラー重量割合 = 1−TG測定の重量減少割合
1)共役ジエン系ポリマー、
2)アクリル系ポリマー、
3)ポリビニルアルコールの中間体、及び
4)含フッ素樹脂。
CH2=CRY1−COO−RY2 (P1)
{式中、RY1は水素原子又はメチル基を示し、RY2は水素原子又は1価の炭化水素基を示し、そしてRY2が1価の炭化水素基の場合は、置換基を有していてもよく、かつ鎖内にヘテロ原子を有していてもよい。}
で表される化合物が挙げられる。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート;及び
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の、芳香環を有する(メタ)アクリレート;
が挙げられる。
これらの中では、電極(電極活物質)との密着性を向上させる観点、及び電解液中での熱可塑性ポリマーの過度な膨潤を抑制し、剛性と抵抗のバランスを両立させる観点から、炭素原子数が4以上の鎖状アルキル基を有するモノマー、より具体的には、基RY2が炭素原子数4以上の鎖状アルキル基である(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましく、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートから成る群より選択される少なくとも1種がより好ましい。なお、炭素原子数が4以上の鎖状アルキル基における炭素原子数の上限は特に限定されず、例えば14であってもよいが、7が好ましい。これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
さらに、スルホン酸基、リン酸基等の官能基を有する各種のビニル系モノマー、及び酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、メチルビニルケトン、ブタジエン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等も必要に応じて使用できる。
これらは、各モノマーのうち2種以上に同時に属してもよく、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられることができる。
シアノ基を有するモノマーとしては、シアノ基を有するエチレン性不飽和モノマーが好ましく、具体的には、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が挙げられ、スチレンが好ましい。
溶剤系ポリマーとしては、熱可塑性ポリマーの中でも、有機溶媒中での溶解性を有するポリマー及び/又は有機溶媒中での分散性を有するポリマーを使用してよい。
水分散性ポリマーは、水及び水中に分散した粒状ポリマーを含む水分散体(以下「ラテックス」という)の形態であるか、又はポリマー自体が水との親和性の高い部位を有している形態でよい。
中でも、ポリマーの塗工性又は蓄電デバイスの電気特性の観点から、水分散性ポリマーが好ましく、ラテックスがより好ましい。ラテックスは、例えば、熱可塑性ポリマーを乳化重合により得るときに形成されることができる。
また、「ガラス転移」はDSCにおいて試験片であるポリマーの状態変化に伴う熱量変化が吸熱側に生じたものを指す。このような熱量変化はDSC曲線において階段状変化の形状として観測される。「階段状変化」とは、DSC曲線において、曲線がそれまでの低温側のベースラインから離れ新たな高温側のベースラインに移行するまでの部分を示す。なお、階段状変化とピークとが組み合わされたものも階段状変化に含まれることとする。
更に、「変曲点」とは、DSC曲線の階段状変化部分のこう配が最大になるような点を示す。また、階段状変化部分において、上側を発熱側とした場合に、上に凸の曲線が下に凸の曲線に変わる点と表現することもできる。「ピーク」とは、DSC曲線において、曲線が低温側のベースラインから離れてから再度同じベースラインに戻るまでの部分を示す。「ベースライン」とは、試験片に転移及び反応を生じない温度領域のDSC曲線のことを示す。
また、ポリマーのTgはFOXの式(下記式1)より概算することができる。なお、熱可塑性ポリマーのガラス転移温度としては、上記DSCを用いた方法により測定したものを採用する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wi/Tgi+・・・Wn/Tgn (1)
{式中、Tg(K)は、コポリマーのTgを示し、Tgi(K)は、各モノマーiのホモポリマーのTgを示し、Wiは、各モノマーの質量分率を示す}。
特に、ポリマーブレンド及びコアシェル構造において、Tgの高いポリマーとTgの低いポリマーを組み合せることにより、熱可塑性ポリマー全体のガラス転移温度を制御し、かつ熱可塑性ポリマー全体に複数の機能を付与することができる。
コアシェル構造の場合は、粘性の高いポリマーと弾性の高いポリマーとを組み合わせることにより、粘弾性を制御することもできる。
なお、コアシェル構造を有する熱可塑性ポリマーについては、シェルのガラス転移温度は、特に限定されないが、20℃未満が好ましく、15℃以下がより好ましく、−30℃以上15℃以下が更に好ましい。コアシェル構造を有する熱可塑性ポリマーについては、コアのガラス転移温度は、特に限定されないが、20℃以上が好ましく、20℃以上120℃以下がより好ましく、50℃以上120℃以下が更に好ましい。
本明細書では、熱可塑性ポリマーの「粒状」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察されるときに、個々のポリマーが輪郭を持った状態のことを指す。したがって、粒状熱可塑性ポリマーは、例えば、扁平形状、球状、多角形状等でよい。
(i)熱可塑性層のプレス時に押し潰され易い粒状熱可塑性ポリマーの寸法が確保されるので、熱可塑性層の表面(セパレータの表面)に熱可塑性ポリマーが存在し、それによりセパレータと電極の接着性及びセパレータを備える蓄電デバイスの剛性が向上する;
(ii)熱可塑性中の無機フィラー間に粒状熱可塑性ポリマーが介在し易くなるので、熱可塑性層自体のイオン透過性が維持される;及び
(iii)多孔性基材の孔に入り込まない程度の粒子状熱可塑性ポリマーの寸法が確保されるので、熱可塑性層を備えるセパレータのイオン透過性が維持される;
の少なくとも1つが達成されることが推察される。なお、粒状熱可塑性ポリマーの平均粒径は、下記実施例に記載の方法に準じて測定される。
本実施形態では、上記で説明された熱可塑性ポリマーから水溶性ポリマーが区別される限り、既知の水溶性ポリマーを熱可塑性層に含有させることができる。より詳細には、水溶性ポリマーは、熱可塑性ポリマーに対して非相溶性でよい。
(I)カルボン酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩を1つ有するモノマー(Ci)のホモポリマー、又は複数のモノマー(Ci)と他のモノマーとのコポリマー;
(II)カルボン酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩を複数有するモノマー(Cii)のホモポリマー、又はモノマー(Cii)と他のモノマーとのコポリマー;及び
(III)単数又は複数のカルボン酸を有するモノマーを重合又は共重合することにより得られるポリマー又はコポリマーのアンモニウム塩又はアルカリ金属塩。
本実施形態では、熱可塑性層が、無機フィラー、熱可塑性ポリマー及び水溶性ポリマーのみから成っていてもよいし、無機フィラー、熱可塑性ポリマー及び水溶性ポリマー以外の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、上記で説明された水溶性ポリマー以外の低分子量分散剤;増粘剤;及び水酸化アンモニウム等のpH調整剤が挙げられる。低分子量分散剤の具体例としては、カルボン酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩を複数有するモノマー(Cii)、カルボン酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩を複数有する非重合性化合物(例えば、アルギン酸ソーダ、及びヒアルロン酸ソーダ)等が挙げられる。
多孔性基材上に熱可塑性層を配置する方法の一態様は、無機フィラー、熱可塑性ポリマー、水溶性ポリマー及び所望により添加剤を含む塗布液を多孔性基材に塗布する工程を含む。
本実施形態に係る蓄電デバイス用セパレータは、多孔性基材上に特定の熱可塑性層を備えており、イオン透過性、及び電極活物質との接着性、特に電極と共にプレスされた時の電極活物質との接着性に優れる。
本実施形態に係る蓄電デバイス用セパレータを備える蓄電デバイスは、特に限定されないが、例えば、非水系電解液二次電池等の電池、コンデンサー及びキャパシタが挙げられる。それらの中でも、本発明の作用効果による利益がより有効に得られる観点から、電池が好ましく、非水系電解液二次電池がより好ましく、リチウムイオン二次電池が更に好ましい。
正極としては、正極集電体上に正極活物質を含む正極活物質層が形成されて成る正極を好適に用いることができる。正極集電体としては、例えばアルミニウム箔等を;正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、スピネル型LiMnO4、オリビン型LiFePO4等のリチウム含有複合酸化物等を;それぞれ挙げることができる。正極活物質層は、正極活物質に加えて、バインダ、導電材等を含んでいてもよい。
本実施形態に係るセパレータを、幅10〜500mm(好ましくは80〜500mm)、長さ200〜4,000m(好ましくは1,000〜4,000m)の縦長形状のセパレータとして製造し、セパレータを、正極−セパレータ−負極−セパレータ、又は負極−セパレータ−正極−セパレータの順で積層し、円又は扁平な渦巻状に捲回して捲回体を得、捲回体を電池缶内に収納し、更に電解液を注入することにより、蓄電デバイスを製造することができる。代替的には、シート状のセパレータ及び電極から成る積層体(例えば正極−セパレータ−負極−セパレータ−正極、又は負極−セパレータ−正極−セパレータ−負極の順に平板状に積層したもの)、又は電極及びセパレータを折り畳んで捲回体としたものを、電池容器(例えばアルミニウム製のフィルム)に入れて、電解液を注液する方法によって製造してもよい。
(1)固形分
試料をアルミ皿上に約1g精秤し、このとき量り取った試料の質量をa(g)とした。それを、130℃の熱風乾燥機で1時間乾燥し、乾燥後の試料の乾燥質量をb(g)とした。下記式により固形分を算出した。
固形分=(b/a)×100 [%]
試料の平均粒径を、粒子径測定装置(日機装株式会社製、Microtrac UPA150)を使用し、測定した。測定条件としては、ローディングインデックス=0.15〜0.3、測定時間300秒とし、得られたデータにおける50%粒子径の数値を粒子径として記載した。
ポリマー又はポリマー分散液を130℃のオーブン中に1時間静置した後、乾燥させたポリマーを重量が0.5gになるように切り取り、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=2:3(質量比)の混合溶媒10gと共に50mLのバイアル瓶に入れた。バイアル瓶中のサンプルを3時間浸透させた後、サンプルを取り出し、上記混合溶媒にて洗浄し、重量(Wa)を測定した。サンプルを150℃のオーブン中に1時間静置した後、重量(Wb)を測定し、下記式でポリマーの電解液に対する膨潤度を測定した。
熱可塑性ポリマーの電解液に対する膨潤度(倍)=(Wa−Wb)÷(Wb)
熱可塑性ポリマー粒子を含む水分散体(固形分=38〜42質量%、pH=9.0)を、アルミ皿に適量取り、130℃の熱風乾燥機で30分間乾燥した。乾燥後の乾燥皮膜約17mgを測定用アルミ容器に詰め、DSC測定装置(島津製作所社製、DSC6220)にて窒素雰囲気下におけるDSC曲線及びDDSC曲線を得た。測定条件は下記の通りとした。
1段目昇温プログラム:70℃スタート、毎分15℃の割合で昇温。110℃に到達後5分間維持。
2段目降温プログラム:110℃から毎分40℃の割合で降温。−50℃に到達後5分間維持。
3段目昇温プログラム:−50℃から毎分15℃の割合で130℃まで昇温。この3段目の昇温時にDSC及びDDSCのデータを取得。
ベースライン(得られたDSC曲線におけるベースラインを高温側に延長した直線)と、変曲点(上に凸の曲線が下に凸の曲線に変わる点)における接線との交点をガラス転移温度(Tg)とした。
ASRM−D4020に準拠して、デカリン溶剤中、135℃における極限粘度[η]を求めた。この[η]値を用いて、下記数式の関係から粘度平均分子量Mvを算出した。
ポリエチレンの場合:[η]=0.00068×Mv0.67
ポリプロピレンの場合:[η]=1.10×Mv0.80
基材から10cm×10cm角の試料を切り取り、格子状に9箇所(3点×3点)を選んで、微小測厚器(株式会社東洋精機製作所 タイプKBM)を用いて室温23±2℃で膜厚を測定した。得られた9箇所の測定値の平均値を、基材の膜厚として算出した。
基材から10cm×10cm角のサンプルを切り取り、その体積(cm3)及び質量(g)を求めた。これらの値を用い、基材の密度を0.95(g/cm3)として、気孔率を下記数式:
気孔率(%)=(1−質量/体積/0.95)×100
により計算した。
JIS P−8117に準拠し、東洋精器(株)製のガーレー式透気度計G−B2(商標)により測定した透気抵抗度を透気度とした。
カトーテック製のハンディー圧縮試験器KES−G5(商標)を用いて、開口部の直径11.3mmの試料ホルダーで基材を固定した。次に、固定された基材の中央部を、先端の曲率半径0.5mmの針を用いて、突刺速度2mm/秒で、25℃雰囲気下において突刺試験を行うことにより、最大突刺荷重として突刺強度(g)を得た。
セパレータ及びアルミニウム箔(UACJ製箔、合金番号1085、厚さ:20μm)を幅20mm、長さ40mmにカットした。セパレータとアルミニウム箔を重ねた後、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合物(EC体積/DEC体積=2/3、LiPF6濃度:1M、混合物としてのSP値=11.6)をセパレータが浸る程度にたらした。この積層体をアルミラミネートフィルム(昭和電工製、商標SPAL)に入れ四隅を加熱シーラーで封しした後、80℃、1.0MPaの条件で、60分間プレスを行った後、積層体を取り出し、エタノールで洗浄して、セパレータサンプルを得た。
アルミラミネート(昭和電工パッケージング株式会社製:St ON25/AL40/OPP40)を幅60mm、長さ80mmにカットして、ヒートシーラーで3辺を封止して、収納体を得た。
上記で作製した収納体に捲回体を入れ、さらに電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合物(EC体積/DEC体積=2/3、LiPF6濃度:1M、混合物としてのSP値=11.6)を0.5ml入れ、ヒートシーラーで封止して、12時間静置して、被プレス体を得た。
温度80℃及び圧力1MPaの条件下で、被プレス体を60分間プレスして、プレス体を得た。
a.正極の作製
正極活物質としてニッケル、マンガン、コバルト複合酸化物(NMC)(Ni:Mn:Co=1:1:1(元素比)、密度4.70g/cm3)を90.4質量%、導電助材としてグラファイト粉末(KS6)(密度2.26g/cm3、数平均粒子径6.5μm)を1.6質量%及びアセチレンブラック粉末(AB)(密度1.95g/cm3、数平均粒子径48nm)を3.8質量%、並びにバインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)(密度1.75g/cm3)を4.2質量%の比率で混合し、これらをN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを、正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターを用いて塗布し、130℃において3分間乾燥した後、ロールプレス機を用いて圧縮成形することにより、正極を作製した。この時の正極活物質塗布量は109g/m2であった。
負極活物質としてグラファイト粉末A(密度2.23g/cm3、数平均粒子径12.7μm)を87.6質量%及びグラファイト粉末B(密度2.27g/cm3、数平均粒子径6.5μm)を9.7質量%、並びにバインダとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%(固形分換算)(固形分濃度1.83質量%水溶液)及びジエンゴム系ラテックス1.7質量%(固形分換算)(固形分濃度40質量%水溶液)を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃において3分間乾燥した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより、負極を作製した。この時の負極活物質塗布量は5.2g/m2であった。
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0mol/Lとなるように溶解させることにより、非水電解液を調製した。
各実施例及び比較例で得られた蓄電デバイス用セパレータを24mmφ、正極及び負極をそれぞれ16mmφの円形に切り出した。正極と負極の活物質面とが対向するように、負極、セパレータ、正極の順に重ね、プレス又はヒートプレスをして、蓋付きステンレス金属製容器に収容した。容器と蓋とは絶縁されており、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミニウム箔と、それぞれ接していた。この容器内に前記非水電解液を0.4ml注入して密閉することにより、電池を組み立てた。
上記d.で組み立てた簡易電池を、25℃において、電流値3mA(約0.5C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を3mAから絞り始めるという方法により、電池作成後の最初の充電を合計約6時間行った。その後、電流値3mAで電池電圧3.0Vまで放電した。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法により、合計約3時間充電を行った。その後、電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電した時の放電容量を1C放電容量(mAh)とした。
次に、25℃において、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電した後、4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法により、合計約3時間充電を行った。その後、電流値12mA(約2.0C)で電池電圧3.0Vまで放電した時の放電容量を2C放電容量(mAh)とした。
そして、1C放電容量に対する2C放電容量の割合を算出し、この値をレート特性とした。
レート特性(%)=(2C放電容量/1C放電容量)×100
上記(12)a〜dのように組み立てた簡易電池を用いて、サイクル特性の評価を行った。
上記の電池を、1/3Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後、4.2Vの定電圧充電を8時間行い、その後1/3Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。次に、1Cの電流値で電圧4.2Vまで定電流充電した後、4.2Vの定電圧充電を3時間行い、更に1Cの電流で3.0Vの終止電圧まで放電を行った。最後に1Cの電流値で4.2Vまで定電流充電をした後、4.2Vの定電圧充電を3時間行い、前処理とした。なお、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表す。
剛性、レート特性及びサイクル特性の評価基準を表1に示す。
[熱可塑性ポリマー粒子A1〜A6,B1,C1,C2]
表2に記載の配合処方に従って、撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を装着した反応容器に、イオン交換水及び乳化剤を投入し、反応容器内部温度を80℃に昇温し、80℃の温度を保ったまま、開始剤を添加した。
熱可塑性ポリマー粒子A7として、架橋ポリメタクリル酸メチル(架橋PMMA)微粒子(D50=0.5μm、Tgシェル部=105℃、Tgコア部=−40℃)の水分散体(固形分:40質量%)を用意した。
熱可塑性ポリマー粒子A7を常温で1日乾燥させて、乳鉢と乳棒を用いて十分に粉砕して粉末とした。この粉末0.3gをガラス製容器に入れ、そこに、5mLの非水電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとを2:4:4の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させた溶液)を加え、粉末を非水電解液中に25℃で24時間浸漬させた。その後25μm金属メッシュで濾過して粉末と非水電解液とを分離し、得られた非水電解液(粉末に吸収されなかった非水電解液)の量を測定し、ガラス製容器に入れた非水電解液の量との差から、25℃での熱可塑性ポリマー粒子A7の非水電解液の吸収量を求めたところ、1gの熱可塑性ポリマー粒子A7当たり0.7mLであった。
25℃での吸収量測定の場合と同様にして得られた熱可塑性ポリマー粒子A7の粉末0.3gをガラス製容器に入れ、そこに、25℃での吸収量測定の場合と同じ非水電解液5mLを加え、粉末を非水電解液中に25℃で24時間浸漬させる。その後、ガラス製容器内の非水電解液を130℃に加熱し、130℃に保った状態で25μm金属メッシュで濾過して粉末と非水電解液とを分離し、得られた非水電解液(粉末に吸収されなかった非水電解液)の量を測定し、ガラス製容器に入れた非水電解液の量との差から、130℃での熱可塑性ポリマー粒子A7の非水電解液の吸収量を求めたところ、1gの熱可塑性ポリマー粒子A7当たり2.0mLであった。
表3に記載の配合処方に従って、撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を装着した反応容器に、コア部の製造に用いる単量体組成物として、メタクリル酸メチル(MMA)75質量部、メタクリル酸(MAA)4質量部及びエチレンジメタクリレート(EDMA)1質量部;乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部;イオン交換水150質量部;並びに、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5質量部を入れ、十分に攪拌した。その後、60℃に加温して重合を開始した。重合転化率が96%になるまで重合を継続させることにより、コア部を構成する粒子状の重合体を含む水分散液を得た。
なお、平均粒子径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置「SALD−3100(島津製作所社製)」により測定された粒子径分布において、小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径とした。
撹拌機を備えた反応器に、イオン交換水70質量部、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム(花王ケミカル社製、製品名「エマール2F」)0.15質量部、並びに過流酸アンモニウム(APS)0.5質量部を、それぞれ供給し、気相部を窒素ガスで置換し、60℃に昇温した。
一方、表3に記載の配合処方に従って、別の容器でイオン交換水50質量部、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、並びに、重合性単量体として、アクリル酸n−ブチル(BA)94質量部、アクリロニトリル(AN)2質量部、メタクリル酸(MAA)2質量部、N−メチロールアクリルアミド(NMA)1質量部及びアクリルアミド(AM)1質量部を混合して単量体混合物を得た。この単量体混合物を4時間掛けて前記反応器に連続的に添加して重合を行った。添加中は、60℃で反応を行った。添加終了後、さらに70℃で3時間撹拌して反応を終了し、熱可塑性ポリマー粒子A8用バインダとして、アクリルポリマー含有水分散液を製造した。得られたアクリルポリマーの平均粒子径D50は0.36μmであり、かつガラス転移温度は−45℃であった。
なお、100質量部の熱可塑性ポリマー粒子A8に対して、熱可塑性ポリマー粒子A8用バインダを6質量部(固形分基準)で使用するものとする。
[ポリオレフィン多孔性基材S1]
Mvが70万であるホモポリマーの高密度ポリエチレンを45質量部と、
Mvが30万であるホモポリマーの高密度ポリエチレンを45質量部と、
Mvが40万であるホモポリマーのポリプロピレン5質量部と、
を、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドした。
得られたポリオレフィン混合物99質量部に酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを1質量部添加し、再度タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドすることにより、混合物を得た。
得られた混合物を、窒素雰囲気下で二軸押出機へフィーダーにより供給した。
また、流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10−5m2/s)を押出機シリンダーにプランジャーポンプにより注入した。
押し出される全混合物中の、流動パラフィンの割合が65質量部、及びポリマー濃度が35質量部となるように、フィーダー及びポンプの運転条件を調整した。
このシートを同時二軸延伸機にて、温度112℃において倍率7×6.4倍に延伸した。その後、延伸物を塩化メチレンに浸漬して、流動パラフィンを抽出除去後、乾燥し、更にテンター延伸機を用いて温度130℃において横方向に2倍延伸した。
その後、この延伸シートを幅方向に約10%緩和して熱処理を行い、ポリオレフィン多孔性基材S1を得た。得られた基材S1の物性を表5に示す。
以下の材料:
SiO2「DM10C」(商標、トクヤマ社製、
粘度平均分子量が70万の高密度ポリエチレン、
粘度平均分子量が25万の高密度ポリエチレン、
粘度平均分子量40万のホモポリプロピレン、
可塑剤として、流動パラフィン、及び
酸化防止剤として、ペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
をスーパーミキサーにて予備混合することにより、ポリオレフィン第1微多孔層の原料を調製した。
以下の原料:
粘度平均分子量が70万の高密度ポリエチレン、粘度平均分子量が25万の高密度ポリエチレン、
粘度平均分子量40万のホモポリプロピレン、
可塑剤として、流動パラフィン、及び
酸化防止剤として、ペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
をスーパーミキサーにて予備混合することにより、ポリオレフィン第2微多孔層の原料を調製した。
ポリオレフィン多孔性基材S3としてポリプロピレン単層膜であるセルガードの型番「CG2500」を用意した。
表6又は7に示される多孔性基材、無機酸化物粒子、熱可塑性ポリマー粒子、及び水溶性ポリマーの種類及び配合量に従って、グラビアコーターを用いて、無機酸化物粒子、熱可塑性ポリマー粒子及び水溶性ポリマーを含む塗布液を、多孔性基材S1の両面上に各面の全てを覆うように塗布し、次に50℃で1分間加熱して乾燥することにより、ポリオレフィン多孔性基材上に熱可塑性層を形成し、蓄電デバイス用セパレータを得た。
水600g中に、耐熱性微粒子である多面体形状のベーマイト合成品(アスペクト比1.4、D50=0.63μm)50gと、バインダであるPVP(耐熱性微粒子と熱可塑性ポリマー粒子A7との合計質量に対して1.0質量%である量)とを、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌して分散させ、熱可塑性ポリマー粒子A7を、熱可塑性ポリマー粒子A7とベーマイト合成品とが体積比で50:50になるように加え、均一に分散させて塗布液を調製した。使用したPVPは、ISPジャパン社製「K−90(商品名)」であり、重量平均分子量が1,600,000であり、かつTgが174℃である。塗布液を、多孔性基材S1の両面上に各面の全てを覆うように塗布し、次に50℃で1分間加熱して乾燥することにより、ポリオレフィン多孔性基材上に熱可塑性層を形成し、蓄電デバイス用セパレータを得た。
アルミナ粒子(住友化学社製、製品名「AKP−3000」、平均粒子径D50=0.45μm、テトラポット状粒子、比重=3.9)50質量部と、エーテル化度0.8〜1.0のカルボキシメチルセルロース(ダイセルファインケム社製、製品名「Daicel1220」、1%水溶液の粘度=10Pa・s〜20mPa・s、表7中では「CMC」と略記する)0.3質量部と、100質量部の熱可塑性ポリマー粒子A8と、6質量部の熱可塑性ポリマー粒子A8用バインダとを混合し、さらにイオン交換水を添加し、アルミナ粒子を分散させて、塗布液を得た。塗布液を、多孔性基材S1の両面上に各面の全てを覆うように塗布し、次に50℃で1分間加熱して乾燥することにより、ポリオレフィン多孔性基材上に熱可塑性層を形成し、蓄電デバイス用セパレータを得た。
得られたセパレータを用いて上述の通りにリチウムイオン二次電池を組み立て、各種の評価を行なった。評価結果は表6又は7に示す。表6又は7における体積比率(無機酸化物粒子/熱可塑性ポリマー粒子)は、水酸化酸化アルミニウム(ベーマイト)の比重を3.0として、アルミナ(Al2O3)の比重を3.9として、かつアクリルポリマーの比重を1.0として算出した値である。なお、比較例3では、基材に塗布液を均一に塗工することができなかったので、剛性、レート特性及びサイクル特性の評価を省略した。
基材としてS2、S3を用いた場合も同様に、無機酸化物粒子の割合が多い比較例7,8、および、水溶性ポリマーの含有量が多い比較例9,10では、膜の剛性が悪かった。
これに対し、無機フィラーの体積:熱可塑性ポリマーの体積が、35:65〜65:35であり、かつ、熱可塑性層中の水溶性ポリマーの含有量が、無機フィラーと熱可塑性ポリマーの合計質量に対して0.04質量%以上1.0質量%未満である、実施例1〜20のセパレータでは、強い剛性を有し、電池とした場合のレート特性およびサイクル特性も良好であった。
Claims (9)
- 多孔性基材と、前記多孔性基材の少なくとも片面に配置された熱可塑性層とを含む蓄電デバイス用セパレータであって、
前記熱可塑性層は、無機フィラーと熱可塑性ポリマーと水溶性ポリマーとを含み、
前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの体積比(前記無機フィラーの体積:前記熱可塑性ポリマーの体積)が、35:65〜65:35であり、かつ
前記熱可塑性層中の前記水溶性ポリマーの含有量が、前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの合計質量に対して0.04質量%以上1.0質量%未満である、
前記蓄電デバイス用セパレータ。 - 前記蓄電デバイス用セパレータを電解液に浸漬した後に80℃及び1.0MPaの条件下でヒートプレスに供した場合に、前記ヒートプレス前の前記熱可塑性層の厚さ(Tb)に対する前記ヒートプレス後の前記熱可塑性層の厚さ(Ta)の比率(Ta/Tb)が、0.6〜0.9である、請求項1に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記熱可塑性層中の前記水溶性ポリマーの含有量は、前記無機フィラーと前記熱可塑性ポリマーの合計質量に対して0.2質量%以上0.8質量%以下である、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記水溶性ポリマーは、アニオン性、カチオン性、両性、又は非イオン性である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記水溶性ポリマーは、アニオン性、カチオン性、又は両性である、請求項4に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記水溶性ポリマーは、アミド結合含有環状構造を有さない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 正極と請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータと負極とから成る積層体。
- 正極と請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータと負極とが捲回されている捲回体。
- 請求項7に記載の積層体又は請求項8に記載の捲回体と非水電解液とを含む二次電池。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015233095 | 2015-11-30 | ||
JP2015233095 | 2015-11-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017107851A true JP2017107851A (ja) | 2017-06-15 |
JP6739320B2 JP6739320B2 (ja) | 2020-08-12 |
Family
ID=59060080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016225887A Active JP6739320B2 (ja) | 2015-11-30 | 2016-11-21 | 蓄電デバイス用セパレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6739320B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018034094A1 (ja) * | 2016-08-17 | 2018-02-22 | 日本ゼオン株式会社 | 非水系二次電池多孔膜用組成物、非水系二次電池用多孔膜及び非水系二次電池 |
CN109755446A (zh) * | 2018-12-10 | 2019-05-14 | 沈阳化工大学 | 一种锂硫电池隔膜及其制备方法 |
WO2019113349A1 (en) * | 2017-12-07 | 2019-06-13 | Enevate Corporation | Solid film as binder for battery electrodes |
WO2019116761A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-20 | 株式会社村田製作所 | リチウムイオン二次電池およびその製造方法 |
US10388943B2 (en) | 2010-12-22 | 2019-08-20 | Enevate Corporation | Methods of reducing occurrences of short circuits and/or lithium plating in batteries |
US10431808B2 (en) | 2010-12-22 | 2019-10-01 | Enevate Corporation | Electrodes, electrochemical cells, and methods of forming electrodes and electrochemical cells |
WO2020067511A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 積層型電池および積層型電池の製造方法 |
US10686214B2 (en) | 2017-12-07 | 2020-06-16 | Enevate Corporation | Sandwich electrodes and methods of making the same |
US11133498B2 (en) | 2017-12-07 | 2021-09-28 | Enevate Corporation | Binding agents for electrochemically active materials and methods of forming the same |
CN114223094A (zh) * | 2020-04-13 | 2022-03-22 | 旭化成株式会社 | 复合型单层化学交联分隔件 |
WO2022114228A1 (ja) * | 2020-11-30 | 2022-06-02 | 旭化成株式会社 | 蓄電デバイス用セパレータ及びこれを含む蓄電デバイス |
WO2023228877A1 (ja) * | 2022-05-27 | 2023-11-30 | 三井化学株式会社 | 二次電池セパレータ用コート材原料、二次電池セパレータ用コート材、二次電池セパレータおよび二次電池 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009032677A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-02-12 | Hitachi Maxell Ltd | セパレータ用多孔質膜およびその製造方法、電池用セパレータおよびその製造方法、電池用電極およびその製造方法、ならびにリチウム二次電池 |
WO2014069410A1 (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-08 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 多層多孔膜及びその製造方法、並びに非水電解液電池用セパレータ |
WO2014081035A1 (ja) * | 2012-11-26 | 2014-05-30 | 日本ゼオン株式会社 | 電極/セパレータ積層体の製造方法およびリチウムイオン二次電池 |
WO2014103792A1 (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-03 | 日本ゼオン株式会社 | 二次電池セパレーターの多孔膜用スラリー、二次電池セパレーター用多孔膜及びその製造方法、二次電池用セパレーター並びに二次電池 |
JP2015204282A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | トヨタ自動車株式会社 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
-
2016
- 2016-11-21 JP JP2016225887A patent/JP6739320B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009032677A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-02-12 | Hitachi Maxell Ltd | セパレータ用多孔質膜およびその製造方法、電池用セパレータおよびその製造方法、電池用電極およびその製造方法、ならびにリチウム二次電池 |
WO2014069410A1 (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-08 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 多層多孔膜及びその製造方法、並びに非水電解液電池用セパレータ |
WO2014081035A1 (ja) * | 2012-11-26 | 2014-05-30 | 日本ゼオン株式会社 | 電極/セパレータ積層体の製造方法およびリチウムイオン二次電池 |
WO2014103792A1 (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-03 | 日本ゼオン株式会社 | 二次電池セパレーターの多孔膜用スラリー、二次電池セパレーター用多孔膜及びその製造方法、二次電池用セパレーター並びに二次電池 |
JP2015204282A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | トヨタ自動車株式会社 | 非水電解質二次電池の製造方法 |
Cited By (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10431808B2 (en) | 2010-12-22 | 2019-10-01 | Enevate Corporation | Electrodes, electrochemical cells, and methods of forming electrodes and electrochemical cells |
US11837710B2 (en) | 2010-12-22 | 2023-12-05 | Enevate Corporation | Methods of reducing occurrences of short circuits and/or lithium plating in batteries |
US11784298B2 (en) | 2010-12-22 | 2023-10-10 | Enevate Corporation | Methods of reducing occurrences of short circuits and/or lithium plating in batteries |
US11177467B2 (en) | 2010-12-22 | 2021-11-16 | Enevate Corporation | Electrodes, electrochemical cells, and methods of forming electrodes and electrochemical cells |
US10985361B2 (en) | 2010-12-22 | 2021-04-20 | Enevate Corporation | Electrodes configured to reduce occurrences of short circuits and/or lithium plating in batteries |
US10388943B2 (en) | 2010-12-22 | 2019-08-20 | Enevate Corporation | Methods of reducing occurrences of short circuits and/or lithium plating in batteries |
US10930914B2 (en) | 2016-08-17 | 2021-02-23 | Zeon Corporation | Nonaqueous secondary battery porous film composition, nonaqueous secondary battery porous film, and nonaqueous secondary battery |
WO2018034094A1 (ja) * | 2016-08-17 | 2018-02-22 | 日本ゼオン株式会社 | 非水系二次電池多孔膜用組成物、非水系二次電池用多孔膜及び非水系二次電池 |
JPWO2018034094A1 (ja) * | 2016-08-17 | 2019-06-13 | 日本ゼオン株式会社 | 非水系二次電池多孔膜用組成物、非水系二次電池用多孔膜及び非水系二次電池 |
US10686214B2 (en) | 2017-12-07 | 2020-06-16 | Enevate Corporation | Sandwich electrodes and methods of making the same |
US11916228B2 (en) | 2017-12-07 | 2024-02-27 | Enevate Corporation | Binding agents for electrochemically active materials and methods of forming the same |
US11133498B2 (en) | 2017-12-07 | 2021-09-28 | Enevate Corporation | Binding agents for electrochemically active materials and methods of forming the same |
WO2019113349A1 (en) * | 2017-12-07 | 2019-06-13 | Enevate Corporation | Solid film as binder for battery electrodes |
US11411252B2 (en) | 2017-12-11 | 2022-08-09 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Lithium ion secondary battery and method of manufacturing the same |
CN111164820A (zh) * | 2017-12-11 | 2020-05-15 | 株式会社村田制作所 | 锂离子二次电池及其制造方法 |
JPWO2019116761A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2020-10-22 | 株式会社村田製作所 | リチウムイオン二次電池およびその製造方法 |
WO2019116761A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-20 | 株式会社村田製作所 | リチウムイオン二次電池およびその製造方法 |
JP7036125B2 (ja) | 2017-12-11 | 2022-03-15 | 株式会社村田製作所 | リチウムイオン二次電池およびその製造方法 |
CN111164820B (zh) * | 2017-12-11 | 2023-06-30 | 株式会社村田制作所 | 锂离子二次电池及其制造方法 |
JPWO2020067511A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2021-02-15 | 積水化学工業株式会社 | 積層型電池および積層型電池の製造方法 |
WO2020067511A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 積層型電池および積層型電池の製造方法 |
CN109755446B (zh) * | 2018-12-10 | 2021-11-23 | 沈阳化工大学 | 一种锂硫电池隔膜及其制备方法 |
CN109755446A (zh) * | 2018-12-10 | 2019-05-14 | 沈阳化工大学 | 一种锂硫电池隔膜及其制备方法 |
CN114223094A (zh) * | 2020-04-13 | 2022-03-22 | 旭化成株式会社 | 复合型单层化学交联分隔件 |
WO2022114228A1 (ja) * | 2020-11-30 | 2022-06-02 | 旭化成株式会社 | 蓄電デバイス用セパレータ及びこれを含む蓄電デバイス |
WO2023228877A1 (ja) * | 2022-05-27 | 2023-11-30 | 三井化学株式会社 | 二次電池セパレータ用コート材原料、二次電池セパレータ用コート材、二次電池セパレータおよび二次電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6739320B2 (ja) | 2020-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6739320B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
JP6872932B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
US10811659B2 (en) | Separator for electricity storage device, laminate and porous film | |
KR101963013B1 (ko) | 축전 디바이스용 세퍼레이터 | |
JP6436078B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用接着剤、リチウムイオン二次電池用セパレータ、及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6502523B2 (ja) | 蓄電デバイス用バインダー、蓄電デバイス用バインダー組成物 | |
JP6431621B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ並びにそれを用いた電極体及び蓄電デバイス | |
JP6692619B2 (ja) | 二次電池用セパレータ | |
JP2017027945A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
CN104838519A (zh) | 非水系二次电池用隔膜及非水系二次电池 | |
TW201349637A (zh) | 非水系蓄電池用隔離板、該製造方法及非水系蓄電池 | |
KR102208408B1 (ko) | 축전 디바이스용 세퍼레이터, 및 이를 사용한 적층체, 권회체 및 이차 전지 | |
JP2017103206A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ及びそれを用いた積層体、捲回体、リチウムイオン二次電池又は蓄電デバイス | |
JP2016197505A (ja) | 捲回体 | |
JP6877241B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP6903090B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ、及びそれを用いた捲回体、リチウムイオン二次電池、並びに蓄電デバイス | |
JP6762107B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
JP2016071963A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
JP7002229B2 (ja) | パターン塗工用スラリー | |
JP6580234B1 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ、及びそれを用いた捲回体、リチウムイオン二次電池、並びに蓄電デバイス | |
JP2018200786A (ja) | リチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP2018200780A (ja) | リチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP2018200796A (ja) | リチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP2020116925A (ja) | ポリオレフィン微多孔膜を備える多層多孔膜 | |
JP2018041726A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190731 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200414 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200707 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6739320 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |