JP6877241B2 - リチウムイオン二次電池用セパレータ - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
ポリオレフィン樹脂(A)と、樹脂(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを含む、リチウムイオン二次電池用セパレータであって、
上記樹脂(B)は、少なくとも上記ポリオレフィン樹脂(A)で形成された微多孔性フィルムの表面に存在し、かつポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群から選択され、少なくともポリオレフィン樹脂(A)の一部と共重合している、リチウムイオン二次電池用セパレータ。
[2]
上記樹脂(B)は、少なくともポリオレフィン樹脂(A)の一部とグラフト重合又はブロック共重合している、[1]に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
[3]
上記ポリオレフィン樹脂(A)で形成された微多孔性フィルムは、
上記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を縦方向(MD)方向に延伸して多孔化してなる乾式微多孔性フィルム、
上記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を横方向(TD)方向に延伸して多孔化してなる乾式微多孔性フィルム、及び
上記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体の横方向(TD)延伸後にカレンダー処理をして多孔化してなる乾式微多孔性フィルム
から成る群から選択される少なくとも1つである、[1]又は[2]に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
[4]
上記リチウムイオン二次電池用セパレータは、樹脂(D)をさらに含み、かつ上記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を少なくとも縦方向(MD)又は横方向(TD)に延伸し、延伸された成形物に上記樹脂(D)を含浸させることにより得られる、[3]に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池用セパレータである。本明細書では、セパレータとは、リチウムイオン二次電池において複数の電極の間に配置され、かつリチウムイオン透過性及び必要に応じてシャットダウン特性を有する部材をいう。
ポリオレフィン樹脂(A)と相溶性の高い樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群から選択される少なくとも1つである。樹脂(A)の活性点が樹脂(B)の一部と共重合することにより、分解反応が起こり難くなる。その結果、ポリオレフィン樹脂(A)から構成される微多孔性フィルムと比較して、ポリオレフィン樹脂(A)の微多孔性フィルムの酸化分解によるガス発生を抑制することができる。
ポリオレフィン樹脂(A)と樹脂(B)がポリマーアロイ様の構造を成すことにより、ポリオレフィン樹脂(A)のみからなるフィブリルよりも高強度のフィブリルを得ることができ、その結果としてセパレータ表面のZ軸方向に起因する応力集中を解消し、少なくとも完全短絡現象又は微小短絡現象のいずれかを抑制する。
本明細書では、微小短絡現象とは、無放電状態において、完全短絡に比べて僅かな自己放電により端子電圧が徐々に低下する現象をいう。
本実施形態に係る微多孔性フィルムは、ポリオレフィン樹脂(A)を主成分として含み、かつポリオレフィン樹脂(A)とは異なる樹脂(B)が担持されている。微多孔性フィルムは、電子伝導性が小さく、イオン伝導性を有し、有機溶媒に対する耐性が高く、孔径が微細であることが好ましい。所望により、ポリオレフィン樹脂(A)のフィブリルにより形成される微多孔の表面は、樹脂(B)により、又は樹脂(A)〜(C)とは異なる樹脂(D)により、さらにコーティングされていてよい。
微多孔性フィルムがポリオレフィン樹脂(A)を主成分として含むことは、微多孔性フィルム中のポリオレフィン樹脂(A)の割合が、微多孔性フィルムの質量に対して50質量%以上であることを意味する。微多孔性フィルム中のポリオレフィン樹脂(A)の割合は、フィルムの濡れ性、厚み及びシャットダウン特性の観点から、好ましくは50質量%以上100質量%以下、より好ましくは55質量%以上99質量%以下、特に好ましくは60質量%以上98質量%以下である。
これらの中でも、シャットダウン特性の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びこれらの共重合体、並びにこれらの混合物が好ましく、シャットダウン特性、オクタン非溶解性及びヘキサン非溶解性の観点から、単数又は複数のポリプロピレンがより好ましい。
ポリプロピレンの具体例としては、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン等が挙げられる。
エチレン−プロピレンコポリマーは、ランダム若しくはブロック構造、又はエチレンプロピレンラバーの形態でよい。
ポリオレフィン樹脂(A)で形成された微多孔性フィルムの表面に存在する樹脂(B)は、ポリオレフィン樹脂(A)に担持されており、好ましくは、微多孔性フィルムにコーティングされているか、かつ/又は微多孔性フィルムの微多孔内に含浸している。
熱可塑性樹脂(C)の具体例としては、以下の1)〜4)が挙げられる。
1)共役ジエン系重合体、
2)アクリル系重合体、
3)ポリビニルアルコール系樹脂、及び
4)含フッ素樹脂。
中でも、電極とのなじみ易さの観点からは上記1)共役ジエン系重合体が好ましく、耐電圧性の観点からは上記2)アクリル系重合体及び4)含フッ素樹脂が好ましい。
また、共役ジエン系重合体は、後述する(メタ)アクリル系化合物又は他の単量体を単量体単位として含んでいてもよい。具体的には、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体及びその水素化物等である。
このような化合物としては、例えば、下記式(P1)で表される化合物が挙げられる。
CH2=CRY1−COO−RY2 (P1)
式(P1)中、RY1は水素原子又はメチル基を示し、RY2は水素原子又は1価の炭化水素基を示す。RY2が1価の炭化水素基の場合は、置換基を有していてもよくかつ鎖内にヘテロ原子を有していてもよい。1価の炭化水素基としては、例えば、直鎖であっても分岐していてもよい鎖状アルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基が挙げられる。また、置換基としては、例えば、ヒドロキシル基及びフェニル基が挙げられ、ヘテロ原子としては、例えばハロゲン原子、酸素原子等が挙げられる。(メタ)アクリル系化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
このような(メタ)アクリル系化合物としては、(メタ)アクリル酸、鎖状アルキル(メタ)アクリレート、シクロアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、フェニル基含有(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
そのようなRY2を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体例としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の、芳香環を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
そのようなシクロアルキル基を有する単量体としては、より具体的には、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。シクロアルキル基の脂環を構成する炭素原子の数は、4〜8が好ましく、6及び7がより好ましく、6が特に好ましい。また、シクロアルキル基は置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、例えば、メチル基及びt−ブチル基が挙げられる。これらの中では、シクロヘキシルアクリレート及びシクロヘキシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が、アクリル系重合体調製時の重合安定性が良好である点で好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ラジカル重合性の二重結合を2個以上有している単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。上記多官能(メタ)アクリレートは、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、及び4官能(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。具体的には、例えば、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。なかでも、上記と同様の観点から、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
メチロール基を有する単量体としては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロールアクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
上記アルコキシメチル基を有する単量体としては、アルコキシメチル基を有するエチレン性不飽和単量体が好ましく、具体的には例えば、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド等が挙げられる。
上記加水分解性シリル基を有する単量体としては、例えば、ビニルシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
更に、スルホン酸基、リン酸基等の官能基を有する各種のビニル系単量体、及び酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ビニルピロリドン、メチルビニルケトン、ブタジエン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等も必要に応じて使用できる。
これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。また、上記他の単量体は、上記各単量体のうち2種以上に同時に属するものであってもよい。
シアノ基を有する単量体としては、シアノ基を有するエチレン性不飽和単量体が好ましく、具体的には、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
ヒドロキシル基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル系重合体が、(メタ)アクリル酸を単量体単位として有する場合、その含有割合は、アクリル系重合体100質量%に対して、好ましくは0.1〜5質量%である。上記単量体の含有割合が、0.1質量%以上であると、セパレータは膨潤状態でのクッション性が向上する傾向にあり、5質量%以下であると、重合安定性が良好な傾向にある。
アクリル系重合体が、架橋性単量体を単量体単位として有する場合、アクリル系重合体における架橋性単量体の含有割合は、アクリル系重合体100質量%に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜3質量%である。上記単量体の含有割合が0.01質量%以上であると耐電解液性が更に向上し、10質量%以下であると膨潤状態でのクッション性の低下をより抑制することができる。
(1)(メタ)アクリル酸エステルを単量体単位として有する共重合体(但し、下記の(2)共重合体及び(3)共重合体を除く。)、好ましくは、
(メタ)アクリル酸5質量%以下(より好ましくは0.1〜5質量%)と、
(メタ)アクリル酸エステル単量体3〜92質量%(より好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは15〜75質量%、特に好ましくは25〜55質量%)と、
アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群より選択される少なくとも1種15質量%以下(より好ましくは10質量%以下)と、
架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%)と
の共重合体;
(2)芳香族ビニル単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを単量体単位として有する共重合体、好ましくは、
芳香族ビニル単量体5〜95質量%(より好ましくは10〜92質量%、更に好ましくは25〜80質量%、特に好ましくは40〜60質量%)と、
(メタ)アクリル酸5質量%以下(より好ましくは0.1〜5質量%)と、
(メタ)アクリル酸エステル単量体5〜95質量%(より好ましくは15〜85質量%、更に好ましくは20〜80質量%、特に好ましくは30〜75質量%)と、
アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群より選択される少なくとも1種10質量%以下(より好ましくは5質量%以下)と、
架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%)と
の共重合体;並びに
(3)シアノ基を有する単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを単量体単位として有する共重合体、好ましくは、
シアノ基を有する単量体1〜95質量%(より好ましくは5〜90質量%、更に好ましくは50〜85質量%)と、
(メタ)アクリル酸5質量%以下(好ましくは0.1〜5質量%)と、
(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜95質量%(より好ましくは5〜85質量%、更に好ましくは10〜50質量%)と、
アミド基を有する単量体、シアノ基を有する単量体、及びヒドロキシル基を有する単量体から成る群より選択される少なくとも1種10質量%以下(より好ましくは5質量%以下)と、
架橋性単量体10質量%以下(より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%)と
の共重合体。
上記(3)共重合体において、(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、鎖状アルキル(メタ)アクリレート及びシクロアルキル(メタ)アクリレートから成る群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。上記鎖状アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素原子数が6以上の鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。(3)共重合体における鎖状アルキル(メタ)アクリレートの共重合割合は、1〜95質量%であることが好ましく、3〜90質量%であることがより好ましく、5〜85質量%であることが更に好ましい。この共重合割合の上限値は、60質量%であってもよく、特に40質量%又は30質量%であってもよく、とりわけ好ましくは20質量%である。(3)共重合体におけるシクロヘキシルアルキル(メタ)アクリレートの共重合割合は、1〜95質量%であることが好ましく、3〜90質量%であることがより好ましく、5〜85質量%であることが更に好ましい。この共重合割合の上限値は、60質量%であってもよく、特に50質量%であってもよく、とりわけ好ましくは40質量%である。
また、上記(3)共重合体がアミド基を有する単量体成分を有する場合、その共重合割合は、0.1〜10質量%であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましい。更に、上記(3)共重合体がヒドロキシル基を有する単量体成分を有する場合、その共重合割合は、0.1〜10質量%であることが好まし好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
上記界面活性剤は、単量体組成物100質量部に対して0.1〜5質量部用いることが好ましい。界面活性剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ラジカル重合開始剤は、単量体組成物100質量部に対して、好ましくは0.05〜2質量部用いることができる。ラジカル重合開始剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記4)含フッ素樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等が、
それぞれ挙げられる。
また、「ガラス転移」はDSCにおいて試験片であるポリマーの状態変化に伴う熱量変化が吸熱側に生じたものを指す。このような熱量変化はDSC曲線において階段状変化の形状として観測される。「階段状変化」とは、DSC曲線において、曲線がそれまでの低温側のベースラインから離れ新たな高温側のベースラインに移行するまでの部分を示す。なお、階段状変化とピークとが組み合わされたものも階段状変化に含まれることとする。
更に、「変曲点」とは、DSC曲線の階段状変化部分のこう配が最大になるような点を示す。また、階段状変化部分において、上側を発熱側とした場合に、上に凸の曲線が下に凸の曲線に変わる点と表現することもできる。「ピーク」とは、DSC曲線において、曲線が低温側のベースラインから離れてから再度同じベースラインに戻るまでの部分を示す。「ベースライン」とは、試験片に転移及び反応を生じない温度領域のDSC曲線のことを示す。
また、ポリマーのTgはFOXの式(下記式(2))より概算することができる。なお、熱可塑性ポリマーのガラス転移温度としては、上記DSCを用いた方法により測定したものを採用する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+‥‥+Wi/Tgi+‥‥Wn/Tgn (2)
ここで、式(2)中において、Tg(K)は、コポリマーのTgを示し、Tgi(K)は、各モノマーiのホモポリマーのTgを示し、Wiは、各モノマーの質量分率を示す。
ゲル分率は、重合するモノマー成分及び各モノマーの投入比、重合条件を変更することにより、調整することができる。
特に、ポリマーブレンド及びコアシェル構造において、ガラス転移温度の高いポリマーと低いポリマーとを組み合せることにより、熱可塑性樹脂(C)全体のガラス転移温度を制御できる。
なお、コアシェル構造を備える熱可塑性樹脂(C)のシェルのガラス転移温度は、特に限定されないが、20℃未満が好ましく、15℃以下がより好ましく、−30℃以上15℃以下が更に好ましい。また、コアシェル構造を備える熱可塑性ポリマーのコアのガラス転移温度は、特に限定されないが、20℃以上が好ましく、20℃以上120℃以下がより好ましく、50℃以上120℃以下が更に好ましい。
熱可塑性樹脂(C)の表面被覆率は、例えば、後述のセパレータの製造方法において、フィルムに塗布する塗布液中の熱可塑性樹脂(C)含有量、塗布液の塗布量、並びに塗布方法及び塗布条件を変更することにより、調整することができる。
ポリオレフィン樹脂(A)、樹脂(B)及び熱可塑性樹脂(C)とは異なる樹脂(D)は、微多孔性フィルムの微多孔部の表面の少なくとも一部を覆うように、好ましくは微多孔部を構成するフィブリルの外周部を覆うように、配置されてよい。
微多孔性フィルムは、樹脂(A)〜(D)以外の構成要素を含んでよい。そのような構成要素としては、例えば、無機フィラー、樹脂繊維の織布又は不織布、紙、絶縁性物質粒子の集合体などが挙げられる。
微多孔性フィルムの気孔率は、好ましくは30%以上、より好ましく30%超95%以下、更に好ましくは35%以上75%以下、特に好ましくは35%以上、55%以下である。イオン伝導性向上の観点から30%以上が好ましく、強度の観点から95%以下が好ましい。気孔率は、樹脂組成、樹脂と可塑剤の混合比率、延伸条件、熱固定条件などを制御することによって調整されることができる。
フィラー多孔層は、無機フィラー及び樹脂バインダを含む。
フィラー多孔層に使用する無機フィラーとしては、特に限定されないが、200℃以上の融点を持ち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であるものが好ましい。
無機フィラーとしては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄等の酸化物系セラミックス;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス;シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス;ガラス繊維等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。
アルミナ、水酸化酸化アルミニウム等の酸化アルミニウム化合物;及び
カオリナイト、ディカイト、ナクライト、ハロイサイト、パイロフィライト等の、イオン交換能を持たないケイ酸アルミニウム化合物が好ましい。
フィラー多孔層に含有される樹脂バインダの種類としては、特に限定されないが、リチウムイオン二次電池の電解液に対して不溶であり、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲において電気化学的に安定な樹脂バインダを用いることが好ましい。
このような樹脂バインダの具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素樹脂;フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等の含フッ素ゴム;スチレン−ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体及びその水素化物、メタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、エチレンプロピレンラバー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のゴム類;エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエステル等の、融点及び/又はガラス転移温度が180℃以上の樹脂等が挙げられる。
樹脂バインダの平均粒径は、重合時間、重合温度、原料組成比、原料投入順序、pHなどを調整することで制御することが可能である。
フィラー多孔層の層密度は、0.5〜3.0g/cm3であることが好ましく、0.7〜2.0cm3であることがより好ましい。フィラー多孔層の層密度が0.5g/cm3以上であると、高温での熱収縮率が良好となる傾向にあり、3.0g/cm3以下であると、透気度が低下する傾向にある。
本発明の別の態様は、上記で説明した微多孔性フィルムを用いてリチウムイオン二次電池用セパレータを製造する方法である。
ポリオレフィン樹脂組成物の溶融混練物又は成形シートを乾式法又は湿式法により多孔化することにより微多孔性フィルムを製造する工程;
ニトリル系樹脂、アクリル系樹脂、及び脂肪族共役ジエン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの樹脂(B)と微多孔性フィルムとを複合化する工程;及び
微多孔性フィルムに熱可塑性樹脂(C)を適用する工程;
を含む。
微多孔性フィルムは、ポリオレフィン樹脂組成物の溶融混練物又は成形シートを乾式法又は湿式法により多孔化することにより製造されることができる。
樹脂(B)と微多孔性フィルムの複合化は、微多孔性フィルム面に対する樹脂(B)の滴下、微多孔性フィルムへの樹脂(B)の塗工、微多孔性フィルム上での樹脂(B)含有塗料の印刷、樹脂(B)中での微多孔性フィルムの含浸、樹脂(B)への微多孔性フィルムのディッピングなどの方法により行うことができる。樹脂(B)は、上記で説明したとおりである。
熱可塑性樹脂(C)を微多孔性フィルムの少なくとも一方の面(片面)に担持する方法は、特に限定されない。
例えば、熱可塑性樹脂(C)を含有する塗布液を微多孔性フィルムの少なくとも一方の面に塗布した後、必要に応じて塗布液の溶媒又は分散媒を除去する方法が挙げられる。上記塗布液としては、重合体粒子が媒体中に分散した分散体を用いることが好ましい。
具体的には、20℃未満のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂粒子(1)と、20℃以上のガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂粒子(2)との混合物を使用することが好ましい。熱可塑性樹脂粒子(1)のガラス転移温度は、15℃以下であることがより好ましく、−30℃以上15℃以下であることが更に好ましい。熱可塑性樹脂粒子(2)のガラス転移温度は、20℃以上120℃以下であることがより好ましく、50℃以上120℃以下であることが更に好ましい。その場合、熱可塑性樹脂粒子(1)及び(2)のいずれも約100nm以上の平均粒径を有することが好ましく、100nm以上1,000nm以下の平均粒径を有することがより好ましく、100nm以上800nm以下の平均粒径を有することが更に好ましい。
フィラー多孔層の形成方法としては、例えば、基材の少なくとも片面に、無機フィラーと樹脂バインダとを含む塗工液を塗工する方法を挙げることができる。この場合の塗工液は、分散安定性及び塗工性の向上のために、溶剤、分散剤等を含んでいてもよい。
塗工液を基材に塗工する方法は、必要とする層厚及び塗工面積を実現できる限り特に限定されない。樹脂バインダを含んだフィラー原料と、ポリマー基材原料と、を共押出法により積層して押出してもよいし、基材とフィラー多孔膜とを個別に作製した後に貼り合せてもよい。
ミツトヨ社製のデジマチックインジケータIDC112を用いて室温23±2℃で多孔性フィルムの厚さを測定した。
多孔性フィルムから5cm×5cm角のサンプルを切り出し、そのサンプルの体積と質量から下記式を用いて気孔率を算出した。
気孔率(%)=(体積(cm3)−質量(g)/樹脂組成物の密度(g/cm3))/体積(cm3)×100
JIS P−8117に準拠したガーレー式透気度計にて多孔性フィルムの透気度を測定した。
熱可塑性樹脂の塗工液(不揮発分=38〜42%、pH=9.0)をアルミ皿に適量とり、130℃の熱風乾燥機で30分間乾燥した。乾燥後の乾燥皮膜約17mgを測定用アルミ容器に詰め、DSC測定装置(島津製作所社製、DSC6220)にて窒素雰囲気下におけるDSC曲線及びDDSC曲線を得た。なお測定条件は下記のとおりとした。
(1段目昇温プログラム)
70℃スタート、毎分15℃の割合で昇温、110℃に到達後5分間維持。
(2段目降温プログラム)
110℃から毎分所定の割合で降温、−50℃に到達後所定時間維持。
上記2段目降温プログラムにおける降温速度、及び−50℃の維持時間は、それぞれ、以下のとおりである。
(製造例A1及びA2)
降温速度 40℃/min
維持時間 5分間
(製造例A3〜A23及びA25)
降温速度 30℃/min
維持時間 4分間
(3段目昇温プログラム)
−50℃から毎分15℃の割合で130℃まで昇温。この3段目の昇温時にDSC及びDDSCのデータを取得した。
そして、ベースライン(得られたDSC曲線におけるベースラインを高温側に延長した直線)と、変曲点(上に凸の曲線が下に凸の曲線に変わる点)における接線との交点をガラス転移温度(Tg)とした。
正極活物質として数平均粒子径11μmのリチウムのニッケル、マンガン及びコバルト混合酸化物と、導電助剤として数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末及び数平均粒子径48nmのアセチレンブラック粉末と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、混合酸化物:グラファイト炭素粉末:アセチレンブラック粉末:PVDF=100:4.2:1.8:4.6の質量比で混合した。得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドンを固形分68質量%となるように投入して更に混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延して正極とした。圧延後のものをタブ部を除き30mm×50mmの長方形状に打ち抜いて正極を得た。
負極活物質として数平均粒子径12.7μmのグラファイト炭素粉末(III)及び数平均粒子径6.5μmのグラファイト炭素粉末(IV)と、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース溶液(固形分濃度1.83質量%)と、ジエン系ゴム(ガラス転移温度:−5℃、乾燥時の数平均粒子径:120nm、分散媒:水、固形分濃度40質量%)とを、グラファイト炭素粉末(III):グラファイト炭素粉末(IV):カルボキシメチルセルロース溶液:ジエン系ゴム=90:10:1.44:1.76の固形分質量比で全体の固形分濃度が45質量%になるように混合して、スラリー状の溶液を調製した。このスラリー状の溶液を厚さ18μmの銅箔の片面に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、ロールプレスで圧延した。圧延後のものをタブ部を除き32mm×52mmの長方形状に打ち抜いて負極を得た。
エチレンカーボネート(表中では「EC」とも表記する)とエチルメチルカーボネート(表中では「MEC」とも表記する)とを体積比1:2で混合した混合溶媒にLiPF6塩を1mol/L含有させて電解液Aを得た。
上述のようにして作製した正極と負極とを、実施例又は比較例で得られたセパレータの両側に重ね合わせた積層体を、アルミニウム箔(厚さ40μm)の両面を樹脂層で被覆したラミネートフィルムからなる袋内に正負極の端子を突設させながら挿入した後、電解液Aを0.5mL袋内に注入し、−90kPaに減圧後、−30kPaに戻す操作を2回実施した後、−95kPaで5分間保持した。常圧に戻した後、−85kPaに減圧後、仮封止を行って、シート状ラミネートリチウムイオン二次電池を作製した。減圧、仮封止に際しては、株式会社テクニー製の減圧シール装置(型式:M−3295)を用いた。
測定用のリチウムイオン二次電池として、1C=15mAとなる小型電池を作製して用いた。リチウムイオン二次電池の充電及び放電容量の測定は、アスカ電子(株)製充放電装置ACD−01(商品名)及び二葉科学社製恒温槽PLM−63S(商品名)を用いて行った。
得られたリチウムイオン二次電池を、25℃に設定した恒温槽(二葉科学社製、商品名「PLM−73S」)に収容し、充放電装置(アスカ電子(株)製、商品名「ACD−01」)に接続し、20時間静置した。次いで、その電池を0.2Cの定電流で4.2Vまで充電し、4.2Vを保持するようにして、充電電流が0.02Cに収束するまで初回充電を行った。その後、10分間の休止を経て、0.2Cの定電流で3.0Vまで放電した。この充放電を3回行い、コンディショニングを完了させた。
コンディショニングを終え、再度4.2Vに充電したラミネートセルを、25℃恒温槽内に設置した試料台との間に1mmの段差を設けた状態でセットし、セルの両端を把持した。直径15.8mmのSUS製丸棒で、セルを圧壊速度0.2mm/s、1.95tonの力で押し潰し、電圧が0.5Vに到達するまで圧壊試験を行った。圧壊試験時に、電圧が4.1Vから4.0Vに到達するまでの時間(微小短絡現象が起きている時間)と、電圧が3.8Vから3.0Vに到達するまでの時間(完全短絡現象が起きている時間)とを、それぞれを測定した。
100サイクル後の電池をCT観察したところ、電池のデフォームは観察されなかった。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽、及び温度計を取り付けた反応容器に、イオン交換水70.4質量部と、「アクアロンKH1025」(登録商標、第一工業製薬株式会社製25%水溶液、表中「KH1025」と表記。以下同様。)0.5質量部と、「アデカリアソープSR1025」(登録商標、株式会社ADEKA製、25%水溶液、表中「SR1025」と表記。以下同様。)0.5質量部と、を投入し、反応容器内部温度を80℃に昇温した。その後、80℃の容器内部温度を保ったまま、過硫酸アンモニウム(2%水溶液)(表中「APS(aq)」と表記。以下同様。)を7.5質量部添加した。
得られた乳化液を滴下槽から上記反応容器に滴下した。滴下は反応容器に過硫酸アンモニウム水溶液を添加した5分後に開始し、150分かけて乳化液の全量を滴下した。乳化液の滴下中は、容器内部温度を80℃に維持した。
ポリオレフィン樹脂(A)としてポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を、孔径30mm、L/D(L:押出機の原料供給口から排出口までの距離(m)、D:押出機の内径(m)。以下、同じ。)=30、及び温度200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、押出機先端に設置したリップ厚2.5mmのTダイ(200℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂にエアナイフを用いて25℃の冷風を当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比200及び巻き取り速度20m/分の条件下で巻き取り、フィルムを成形した。
表1に示すPP/PE/PPの三層構造を有する微多孔性フィルム(C2)を、実施例1と同じ乾式多孔化法により得た。樹脂(B)としてのポリ塩化ビニル(PVC)と、上記で作製された熱可塑性樹脂(C)とを、微多孔性フィルム(C2)に塗工し、電子線(EB)を照射して(トータル線量:50kGy)、セパレータを得た。
上記で作製された熱可塑性樹脂(C)を微多孔性フィルム(C1)に塗工して、セパレータを得た。
上記で作製された熱可塑性樹脂(C)を微多孔性フィルム(C2)に塗工して、セパレータを得た。
Claims (4)
- ポリオレフィン樹脂(A)と、樹脂(B)と、熱可塑性樹脂(C)とを含み、
前記樹脂(B)は、少なくとも前記ポリオレフィン樹脂(A)で形成された微多孔性フィルムの表面に存在し、かつポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びポリエチレンテレフタレート(PET)からなる群から選択され、少なくともポリオレフィン樹脂(A)の一部と共重合している、リチウムイオン二次電池用セパレータ。 - 前記樹脂(B)は、少なくともポリオレフィン樹脂(A)の一部とグラフト重合又はブロック共重合している、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
- 前記ポリオレフィン樹脂(A)で形成された微多孔性フィルムは、
前記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を縦方向(MD)方向に延伸して多孔化してなる乾式微多孔性フィルム、
前記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を横方向(TD)方向に延伸して多孔化してなる乾式微多孔性フィルム、及び
前記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体の横方向(TD)延伸後にカレンダー処理をして多孔化してなる乾式微多孔性フィルム
から成る群から選択される少なくとも1つである、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。 - 前記リチウムイオン二次電池用セパレータは、樹脂(D)をさらに含み、かつ前記ポリオレフィン樹脂(A)を含む前駆体を少なくとも縦方向(MD)又は横方向(TD)に延伸し、延伸された成形物に前記樹脂(D)を含浸させることにより得られる、請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータ。
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