JP2017106190A - 大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法 - Google Patents

大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既設トンネルを拡幅することが可能な大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法を提供する。【解決手段】ランプトンネル1からトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間を構築する工程と、径方向空間の側壁からトンネル掘削機を発進させて環状に掘進させた後に径方向空間に到達させ環状トンネル31Aを構築する工程と、複数本の環状トンネル31A−31Cを連続させることによってランプトンネル1を囲繞する円筒外殻部3を構築する工程と、円筒外殻部3内側の地盤を掘削して、円筒外殻部3の両端を塞ぐように妻壁部4を構築する工程と、妻壁部4の内側から妻壁部4の外側に向けて複数本の先行トンネルを間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、隣り合う先行トンネル同士の間に後行トンネルを構築する後行トンネル施工工程と、先行トンネルおよび後行トンネルにより囲まれた領域を掘削して大断面を形成する掘削工程とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法に関する。
道路トンネルの合流部や鉄道トンネルの駅舎部は、通常の本線トンネルよりも拡幅された大断面の地下空間になる。このため、特許文献1に開示されているように、平行に配列された複数本の小断面トンネルによって円筒状の外殻を形成し、その内部を掘削するという方法によって構築されることがある。
一方、特許文献2には、本線シールドトンネルの底部を切り広げて円周シールド発進基地を構築し、そこから本線シールドトンネルの外周に沿って周方向に掘進させた円周シールド機によって、リング状の外殻シールド発進基地を構築する方法が開示されている。この外殻シールド発進基地からは、本線シールドトンネルと平行に構築される複数本の外殻シールドトンネル用の掘削を行うための外殻シールド機を発進させる。
特開2015−105513号公報 特開2015−129411号公報
しかしながら特許文献2に開示された方法では、円周シールド機の高さ分しか本線シールドトンネルを拡幅することができず、大断面の発進基地が必要となる場合には対応することができない。
特許文献2の施工方法は、外殻覆工壁を形成する際に後行トンネルに開口部を形成するので、後行トンネルの強度が低下するおそれがある。そのため、後行トンネルを支持し得る仮設支持部材を予め先行トンネルに設置しておくか、別途仮設支持部材を設置する必要がある。しかしながら、仮設支持部材の設置には、手間と費用がかかる。
また、特許文献2の施工方法は、先行トンネルと後行トンネルとの接合部における水密性を確保するために、膨張袋体を設けるなど、止水処理工に手間や費用がかかる。
そこで、本発明は、既設トンネルを大幅に拡幅することが可能な大断面覆工体および大断面トンネルの構築方法を提案することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明の地中構造物の構築方法は、既設トンネルから地中に構築した拡幅部を起点として大断面トンネルを構築する構築方法であって、前記既設トンネルからトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間を構築する工程と、前記径方向空間の側壁からトンネル掘削機を発進させて環状に掘進させた後に前記径方向空間に到達させることで環状トンネルを構築する工程と、複数本の前記環状トンネルを連続させることによって前記既設トンネルを囲繞する円筒外殻部を構築する工程と、前記円筒外殻部内側の地盤を掘削して、前記円筒外殻部の両端を塞ぐように妻壁部を構築する工程と、前記妻壁部の内側から該妻壁部の外側に向けて複数本の先行トンネルを間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、隣り合う前記先行トンネル同士の間に後行トンネルを構築する後行トンネル施工工程と、前記先行トンネルおよび前記後行トンネルにより囲まれた領域を掘削して大断面トンネルを形成する掘削工程とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記円筒外殻部の両端の地盤を凍結させることで凍結壁部を形成することが好ましい。また、前記各先行トンネル内に中詰コンクリートを充填することができる。また、前記各先行トンネル内および前記後行トンネル内に中詰コンクリートを充填することができる。さらに、前記後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネルの断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、前記掘削坑内に型枠を設置した後、前記型枠と前記掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより前記後行トンネルの覆工を形成することができる。
大断面覆工体の発明は、既設トンネルに接続された拡幅部を起点として筒状に並設された複数本のトンネルと、前記各トンネル内に充填された中詰コンクリートの硬化体と、を備える大断面覆工体であって、前記拡幅部は、既設トンネルを囲繞する複数本の連続した環状トンネルによって形成された円筒外殻部と、前記円筒外殻部の両端を塞ぐように設けられた妻壁部とからなり、前記複数本のトンネルは、間隔をあけて形成された複数本の第一トンネルと、隣り合う前記第一トンネル同士の間に形成された第二トンネルとからなり、前記第一トンネルの覆工は、切削可能なセグメントを組み合わせることにより形成されており、前記第二トンネルの覆工は、現場打ちコンクリートにより形成されているとともに、前記第一トンネル内に残置されていることを特徴とする。
このように構成された本発明の大断面トンネルの構築方法は、まず既設トンネルからトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間を構築する。そして、その径方向空間から発進させたトンネル掘削機によって、既設トンネルを包含するように複数本の環状トンネルを構築することによって円筒外殻部を形成する。
このため、径方向空間の長さに応じて、既設トンネルを任意の大きさに拡幅することができ、大幅に拡幅することも可能になる。特に、環状トンネルが矩形トンネルであれば、一定の壁厚の円筒外殻部にすることができる。
また、大断面覆工体の発明は、既設トンネルを囲繞する複数本の連続した環状トンネルによって形成された円筒外殻部と、その円筒外殻部の両端を塞ぐように設けられた妻壁部とによって構成される。すなわち、円筒外殻部の径が大きくなっても、妻壁部によって塞げばよいので、既設トンネルを大幅に拡幅することが可能になる。
さらに、第二トンネルを現場打ちコンクリートにより形成しているため、第一トンネルとの水密性が優れている。
なお、大断面覆工体は、第一トンネルと第二トンネルとの重ね合わせ厚さ(大断面覆工体の半径方向に対するトンネル同士のラップ長)により、構造上必要な覆工厚さを確保している。
また、第一トンネルと第二トンネルとの重ね合わせ幅(大断面覆工体の周方向に対するトンネル同士のラップ長)を調整すると、大断面覆工体の断面形状(直径)を変化させることができる。
本実施の形態の大断面トンネルの構築方法によって構築された発進基地を模式的に示した斜視図である。 径方向空間を構築する工程を説明する横断面図である。 径方向空間の外観を説明する縦断面図である。 薬液注入によって環状に形成される薬液注入部を説明する横断面図である。 径方向空間から矩形シールド機を発進させる工程を説明する縦断面図である。 矩形シールド機を環状に掘進させる工程を説明する横断面図である。 径方向空間に到達した矩形シールド機の一部を回収する工程を説明する横断面図である。 径方向空間内で環状トンネルを完成させる工程を説明する横断面図である。 複数本の環状トンネルを構築する工程を説明する縦断面図である。 円筒外殻部の両端を凍結壁部で塞ぐ工程を説明する縦断面図である。 発進基地の内空となる掘削を行う工程を説明する横断面図である。 掘削によって解放された面に妻壁部を順に構築していく工程を説明する横断面図である。 掘削によって解放された面に妻壁部を順に構築していく工程を説明する縦断面図である。 発進基地となる内空の掘削及びそこに残されたランプトンネルのセグメントの一部を撤去する工程を説明する横断面図である。 発進基地から外殻シールド機を発進させる工程を説明する縦断面図である。 本発明の実施形態の大断面トンネルを示す横断図である。 (a)は大断面トンネルの平面図、(b)は同縦断図である。 大断面覆工体の一部を示す拡大断面図である。 (a)は図17(a)のA−A断面図、(b)は同B−B断面図である。 (a)は本実施形態の大断面トンネルの施工方法の先行トンネル施工工程および先行トンネル充填工程を示す断面図、(b)は同後行トンネル施工工程を示す断面図、(c)は(b)に続く後行トンネル施工工程の断面図である。 (a)は本実施形態の大断面トンネルの施工方法の配筋工程を示す断面図、(b)は後行トンネル充填工程を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る大断面トンネルを構築するための外殻シールド機を発進させる発進基地について図面を参照して説明する。
<発進基地2>
図1は、本実施の形態によって構築される発進基地2と、その前後に接続される既設トンネル(1,11)との関係を模式的に示した斜視図である。既設トンネルであるランプトンネル1と本線トンネル11は、予め地中に構築されている。本実施の形態では、このランプトンネル1から地中に拡幅部となる発進基地2を地中構造物として構築する方法を説明する。
この発進基地2は、ランプトンネル1及び本線トンネル11をさらに長い区間で拡幅させた大空間を構築するために、外殻シールド機7(図15参照)を発進させる基地となる。
例えば、道路トンネルである本線トンネル11及びランプトンネル1であれば、外殻シールド機7によって略平行に構築された複数本の小断面トンネルによって、合流本体部21の外殻が円筒状に形成される。また、本線トンネル11が鉄道トンネルであれば、発進基地2から構築される地下大空間は、駅舎部などになる。
発進基地2は、ランプトンネル1及び本線トンネル11を囲繞する複数本の連続した環状トンネル31A,31B,31Cによって形成された円筒外殻部3と、円筒外殻部3の両端を塞ぐように設けられた妻壁部4,4とによって主に構成される。
環状トンネル31A−31Cは、後述するように、トンネル掘削機によって掘削された地中に設置された鋼殻セグメント32,・・・を繋ぎ合せることで、環状(円周状)に成形される。
そして、複数の環状トンネル31A−31Cをランプトンネル1のトンネル軸に略平行する方向に連続させることで、所定の長さの円筒状の円筒外殻部3が形成される。
一方、妻壁部4は、繊維補強コンクリートや鉄筋コンクリートなどのセメント系混合材料によって、円板状に構築される。図1から明らかなように、ランプトンネル1の断面と比較して妻壁部4の面積は広く、発進基地2がランプトンネル1の拡幅部であると言える。
次に、本実施の形態の発進基地2の構築方法について、図2−図15を参照しながら順に説明する。
図2に破線で示した長方形の外縁は、施工領域12を示している。この施工領域12の内側で発進基地2の構築が行われる。この構築は、例えばランプトンネル1を利用して行われる。
まず、ランプトンネル1からトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間5を構築する工程について説明する。この工程では、最初に径方向空間5の外周に沿って凍結部51を構築する。
この凍結部51は、ランプトンネル1の底部から斜め下方に挿し込まれた凍結管(図示省略)などを使って形成される。その後、ランプトンネル1の覆工部を形成するセグメント1aの一部を撤去し、凍結部51によって保護された地盤を掘削する。
この掘削された地盤の孔壁は、平面視長方形の立坑鋼殻52によって保護される。図3は、複数の立坑鋼殻52,・・・によって外殻が形成された直方体状の径方向空間5を、側方から見た縦断面図である。径方向空間5の下面は、底蓋53によって塞がれる。
図4は、完成した径方向空間5を横断面図に示している。ランプトンネル1から斜め下方に向けて延伸された径方向空間5の底部の側壁からは、トンネル掘削機としての矩形シールド機38(図6参照)を発進させることになる。なお、トンネル掘削機は、推進工法の先導掘進機であってもよい。また、径方向空間5は、鉛直下方に向けて延伸させるなど、任意の方向に向けて延伸させることができる。
この矩形シールド機38は、径方向空間5から発進させて径方向空間5に再び戻るように円形の経路で掘進させる。この矩形シールド機38の経路に沿ってランプトンネル1及び本線トンネル11から薬液注入を行い、地盤を環状に改良した薬液注入部33を形成しておく。
また、矩形シールド機38を発進及び到達させる径方向空間5の外側の地盤は、発進側凍結部34及び到達側凍結部35として凍結させておく。さらに、矩形シールド機38を発進及び到達させる径方向空間5の側面には、図5に示すように、鋼製の梁材や柱材等を使って略長方形の開口補強部36を構築する。
そして、開口補強部36の略中央を、矩形シールド機38を発進させる鏡切部37とするための補強を行う。ここで、矩形シールド機38は、断面矩形の四角筒状に形成されている。この矩形シールド機38を、図6に示すように環状の薬液注入部33に沿って、その内部を掘進させる。
矩形シールド機38の後方には、矩形の函体が鋼殻セグメント32として設置されていく。なお、この図では、鋼殻セグメント32の単位長さ当たりの継目の線は省略されている。
そして、図7に示すように、矩形シールド機38が到達側凍結部35に貫入した段階で、径方向空間5の到達側の開口補強部36内の一部を切り開き、矩形シールド機38の前面のカッタ部381を解体して、径方向空間5に回収する。このカッタ部381は、再利用することができる。
一方、矩形シールド機38の胴体部となる断面矩形の四角筒状のスキンプレート382は、そのまま地中に残置させる。そして、図8に示すように、スキンプレート382の先端と、発進側の開口補強部36から突出させた鋼殻セグメント32の後端とを、径方向空間5の内部で接続部321よって連続させる。
この接続部321は、鋼殻セグメント32と同様の鋼材によって形成することができる。また、施工誤差を容易に吸収させることが可能な鉄筋コンクリート構造にすることもできる。そして、この接続によって、1本目の環状トンネル31Aが完成する。本実施の形態では、同様にしてさらに2本の環状トンネル31B,31Cを構築する。
図9は、径方向空間5の開口補強部36の内側に、3本の環状トンネル31A,31B,31Cが連続して並んだ状態を示した縦断面図である。なお、環状トンネル31B,31Cは、いずれが先に構築されてもよく、並行して構築することもできる。また、環状トンネル31A,31B,31Cと底蓋53との隙間は、流動化処理土などによる埋戻し部54とする(図11など参照)。
このようにして3本の環状トンネル31A,31B,31Cによってランプトンネル1及び本線トンネル11を囲繞する円筒外殻部3が構築された後に、図10に示すように、円筒外殻部3の両端を凍結壁部41,41で塞ぐ工程に移行する。
凍結壁部41を形成するための凍結管411は、例えば覆工部が撤去されない箇所のランプトンネル1及び本線トンネル11の内側から地中に向けて挿入される。また、ランプトンネル1からは、後述する掘削のための排土管61,61が上方に向けて押し込まれる。
円筒外殻部3及び両端の凍結壁部41,41で囲まれた地盤は、図11に示すように、上部から掘削される。掘削は、排土管61から徐々に広げるようにして行われ、ある程度の大きさの排土シャフト6に拡幅された後に、油圧ショベル62が搬入されて、効率的に掘削が続けられる。
掘削されて露出された円筒外殻部3の内周面には、外殻シールド機7を発進させる際に使用されるレール部23が取り付けられていく。また、ランプトンネル1の底部には床版1bを設け、排土シャフト6を通って排出される掘削土を、効率よく搬送できるようにしておく。
そして、地盤の掘削によって露出した凍結壁部41の内側の壁面には、繊維補強コンクリートや鉄筋コンクリートによって妻壁部4を構築していく。図12には、妻壁部4の一部となる逆巻き部4aを示した。
すなわち妻壁部4は、図13にも示すように、環状トンネル31B,31Cの端部から下方に向けて、掘削の進捗に合わせて逆巻き工法によって構築される。掘削の進捗に合わせて逐次、逆巻き部4aを構築していくことによって、凍結壁部41の露出を最小限に抑えることができる。
また、妻壁部4の外殻シールド機7を発進させる発進予定部4bについては、カッタでの切削が可能となるように、繊維補強コンクリートなどで鉄筋の無い状態に形成することができる。また、妻壁部4に予め箱抜きなどをしておくなどして、妻壁部4を鉄筋コンクリートで構築することもできる。図14に、第1段階で発進させる外殻シールド機7の発進予定部4b,・・・を破線で示した。
掘削ステップ63,・・・で例示されているように、所定の高さ単位で掘削を進めていく際に、露出したランプトンネル1のセグメント1aは、逐次、撤去していく。
但し、ランプトンネル1の床版1b周辺は、外殻シールド機7によるトンネル構築時に、資機材の搬送などに利用されるため、そのまま残しておく。また、径方向空間5の立坑鋼殻52,・・・についても、逐次撤去していく。
このようにして構築された発進基地2の内部から、合流本体部21を構築するための外殻シールド機7を発進させる。ここで、図14,図15に示すように、発進基地2の内空には、妻壁部4,4間に架け渡される切梁と兼用させた作業床24,・・・が複数の高さに設けられている。
また、掘削時に円筒外殻部3の内周面に敷設されたレール部23には、資機材を供給するための資機材搬送装置71が取り付けられる。この資機材搬送装置71によって、外殻シールド機7を発進位置まで搬送したり、坑口の作業床としたりすることができる。
外殻シールド機7は、円筒状のシールド掘削機で、妻壁部4の発進予定部4bから地中に向けて発進される。外殻シールド機7によって構築される大断面トンネル22は、ランプトンネル1と略平行になるように構築される。図15の下部には、セグメントで覆工部が形成された大断面トンネル22の側面を図示した。
次に、本実施の形態の発進基地2の構築方法及び発進基地2の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の発進基地2の構築方法では、まず既設のランプトンネル1からトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間5を構築する。そして、その径方向空間5から発進させた矩形シールド機38によって、複数本の環状トンネル31A−31Cを構築し、それらを連続させることによって円筒外殻部3を構築する。
このため、径方向空間5の長さに応じて、既設トンネルを任意の大きさに拡幅することができ、大幅に拡幅することも可能になる。本実施の形態では、ランプトンネル1だけでなく、本線トンネル11も内部に含まれるような大断面の拡幅部について説明した。
また、環状トンネル31A−31Cを矩形トンネルとすることで、一定の壁厚の円筒外殻部3を形成することができる。そして、矩形トンネルであれば、上下左右に余分な掘削を行わなくても所望する厚さの壁を構築することができるので、経済的である。
また、径方向空間5から矩形シールド機38を発進させる前に、地盤が環状に改良された薬液注入部33を形成しておくことで、矩形シールド機38を環状に安定して掘進させることができる。すなわち矩形シールド機38は、円筒シールド機のような地盤のアーチ効果が得られないため、地盤改良をしておくことによって、正確な経路で安定して掘進できるようにしておくことが望ましい。
さらに、円筒外殻部3及び凍結壁部41,41で囲まれた地盤の掘削土をランプトンネル1を通って排出させるのであれば、連続して効率的に排土を行うことができるので、短時間で掘削作業を行うことができる。
また、本実施の形態の発進基地2は、ランプトンネル1及び本線トンネル11を囲繞する複数本の連続した環状トンネル31A−31Cによって形成された円筒外殻部3と、その円筒外殻部3の両端を塞ぐように設けられた円板状の妻壁部4,4とによって構成される。
すなわち、円筒外殻部3の径は、発進基地2として必要となる任意の大きさに構築することができ、円筒外殻部3の両端は、開放された大きさに合わせて現地で構築された妻壁部4,4によって塞げばよいので、ランプトンネル1の拡幅倍率に制限がなく、大幅に拡幅することもできる。
以上、図面を参照して、発進基地2の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、3本の環状トンネル31A−31Cによって円筒外殻部3を構築する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2本又は4本以上の環状トンネルによって、任意の大きさの円筒外殻部を構築することができる。
また、前記実施の形態では、径方向空間5から矩形シールド機38を発進させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、円筒状のシールド掘削機を径方向空間5から発進させて環状トンネルを構築することもできる。
さらに、前記実施の形態では、直方体状の径方向空間5を構築する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、円柱状の径方向空間とすることもできる。
<大断面トンネル22>
本実施形態では、図16に示すように、道路トンネル(本線トンネル11およびランプトンネル1)の合流部の構築に必要な大断面地下空間を形成するための大断面トンネル22を例示する。
大断面トンネル22は、本線トンネル11およびランプトンネル1を内包可能な大断面覆工体22により、外面が覆われている。
大断面トンネル22の外径(大断面覆工体13の外径)は、図17(a)および(b)に示すように、発進基地2から到達立坑18に向けて徐々に小さくなっている。
なお、大断面トンネル22は、発進基地2から到達立坑18に向って徐々に拡径していてもよいし、同一の外径であってもよい。大断面トンネル22(大断面覆工体13)の形状や寸法は限定されるものではない。
また、到達立坑は、地上から構築しなくても、本線トンネル11またはランプトンネル1から構築する場合がある。工事用地等の関係から到達立坑を設けることができないときは、外殻シールド機7をすべて地中に埋め殺しとし、大断面トンネル22の端部は妻壁のみ設ける場合もある。
本実施形態の大断面覆工体13は、図16に示すように、交互に並設された第一トンネル(先行トンネル)14および第二トンネル(後行トンネル)15により円筒状に形成されている。各トンネル14,15の内部には、中詰コンクリート16が充填されている。
なお、大断面覆工体13の断面形状は円形に限定されるものではなく、例えば、矩形状や楕円形状等であってもよい。
隣り合う第一トンネル14と第二トンネル15は、図18に示すように、一部を重ねた状態(ラップさせた状態)で並設されている。
大断面覆工体13は、第一トンネル14と第二トンネル15との重ね合わせ厚さL(トンネルの覆工同士の地山側交点から内空側交点までの間隔)により構造上必要な覆工厚さを確保している。
また、大断面覆工体13の内径は、第一トンネル14と第二トンネル15との重ね合わせ幅(一方のトンネルが他方のトンネルに入り込んでいる長さ)Lの大きさに応じて内径が変化する。
本実施形態の第一トンネル14および第二トンネル15は、図16に示すように、同じ外径の円筒状の覆工により形成されている。なお、第一トンネル14および第二トンネル15の断面形状は限定されるものではない。例えば、第一トンネル14と第二トンネル15とが、異なる外径を有していてもよい。
第一トンネル14の覆工140は、無筋コンクリート製のセグメントを組み合わせることにより形成されている。
本実施形態の第一トンネル14の覆工140を構成するセグメントは鋼繊維補強コンクリートにより形成されているが、第一トンネル14の形成に必要な強度を有し、かつ、シールド掘削機により切削が可能であれば、セグメントを構成する材料は限定されない。
本実施形態では、樹脂製ボルトを介してセグメント同士およびセグメントリング同士を接合する。また、セグメントリング同士の接合部では、一方のセグメントリングに凹部、他方のセグメントリングには凸部が形成されていて、互いに係合可能に形成されている。なお、セグメントリング同士の接合構造は、シールド掘削機により切削が可能であれば限定されない。
第二トンネル15の覆工150は、図18に示すように、内面がスチールセグメント151により覆われた現場打ちコンクリート(覆工コンクリート)152により形成されている。なお、第二トンネル15の覆工構造は限定されるものではなく、例えば、コンクリート製のセグメントを組み立てることにより形成してもよい。
第二トンネル15の覆工150の一部は、両隣の第一トンネル14,14の内部に残置されている。
中詰コンクリート16は、繊維補強コンクリートである。なお、本実施形態では、第一トンネル14と第二トンネル15の内部に充填する中詰コンクリート16として同じ配合のコンクリートを採用するが、第一トンネル14と第二トンネル15には、それぞれ異なる配合の中詰コンクリート16を充填してもよい。
また、少なくとも第一トンネル14に充填される中詰コンクリート16は、大断面覆工体13に作用する外力に対して第一トンネル14の覆工と一体となって十分な耐力を発現するとともに、シールド掘削機による切削が可能な材料であれば限定されるものではない。一方、第二トンネル15に充填される中詰コンクリート16は、大断面覆工体13に作用する外力に対して第二トンネル15の覆工と一体となって十分な耐力を発現するものであればよい。
大断面覆工体13には、周方向に連続する主筋17が内空側と地山側にそれぞれ配筋されている。主筋17は、並設されたトンネル14,15および中詰コンクリート16を周方向に貫通している。
なお、主筋17は、必要に応じて配筋すればよく、省略してもよい。
次に、本実施形態の大断面トンネルの構築方法について説明する。
大断面トンネルの構築方法は、先行トンネル施工工程、先行トンネル充填工程、後行トンネル施工工程、配筋工程、後行トンネル充填工程および掘削工程を備えている。
先行トンネル施工工程は、図20(a)に示すように、複数本の第一トンネル14,14,…を、間隔をあけて円筒状に並設する工程である。
第一トンネル14の施工は、図示しないシールド掘削機により地山を切削するとともに、シールド掘削機の後部においてセグメントリングを形成し、このセグメントリングをシールド掘削機の後方に連設することにより行う。
第一トンネル14同士の間隔は、トンネル14,15の断面形状、第一トンネル14と第二トンネル15とのラップ長(重ね合わせ幅)Lおよび大断面覆工体13の断面形状等に応じて適宜設定する。
先行トンネル充填工程は、第一トンネル14内に中詰コンクリート16を充填する工程である。
第一トンネル14内への中詰コンクリート16の打設は、コンクリートポンプにより中詰コンクリート16を圧送することにより行う。本実施形態では、到達立坑18側の坑口に型枠を設置した状態で、発進基地2側から配管されたコンクリート管を利用して、到達立坑18側から中詰コンクリート16を充填していく。なお、中詰コンクリート16の打設方法は限定されるものでなく、例えば、発進基地2側から到達立坑18側に向けて充填してもよいし、発進基地2および到達立坑18の両側から配管されたコンクリート管を利用してトンネル中央部から充填してもよい。
なお、第一トンネル14内への中詰コンクリート16の打設のタイミングは限定されるものではなく、例えば、全ての第一トンネル14の施工が完了してから実施してもよいし、施工が完了した第一トンネル14から順に実施してもよい。
後行トンネル施工工程は、図20(b)に示すように、隣り合う第一トンネル14,14同士の間に第二トンネル15を構築する工程である。
第二トンネル15の施工は、まず、シールド掘削機(図示せず)を利用して、隣接する先行トンネル14,14の断面の一部を切削しながら掘削孔153を形成する。
シールド掘削機により所定延長掘進したら、シールド掘削機の後方にスチールセグメント151を配設する。スチールセグメント151は残置させる。このとき、スチールセグメント151と掘削孔153の内面との間には、所定の厚さの隙間が形成される。
次に、図20(c)に示すように、シールド掘削機の後部から、スチールセグメント151と掘削孔153の内面との隙間に覆工コンクリート152を打設する。すなわち、スチールセグメント151を内型枠として、覆工コンクリート152を打設する。
そして、覆工コンクリート152を養生し、覆工コンクリート152に所定の強度が発現することで、大断面覆工体13としての第二トンネル15の覆工が形成される。
なお、スチールセグメント151自体に所定の耐力があるため、覆工コンクリート152の強度発現に係わらず、シールド掘削機による掘削を連続的に行うことができる。
配筋工程は、図21(a)に示すように、主筋17を配筋する工程である。
配筋工程では、まず、一の第二トンネル15内から他の第二トンネル15に向けて、隣接する第一トンネル14を貫通する鉄筋挿入孔171を削孔する。鉄筋挿入孔171は、トンネル軸方向に対して所定の間隔をあけて、地山側と内空側にそれぞれ形成する。なお、鉄筋挿入孔171の形成ピッチ、内径および配置は限定されるものではなく、適宜、決定すればよい。
次に、鉄筋挿入孔171に鉄筋172を挿入し、第一トンネル14を貫通させる。鉄筋挿入孔171に挿入される鉄筋172は、鉄筋挿入孔171の長さよりも十分に大きい長さを有している。
続いて、第二トンネル15内において、左右に隣り合う第一トンネル14,14を貫通した鉄筋52の端部同士を接続して、円形状の主筋17を形成する(図21(b)参照)。なお、鉄筋52同士の接続方法は限定されるものではなく、例えば、機械式継手を利用してもよいし、重ね継手を利用し、十分な継手長を確保した状態で番線等を巻き付けてもよい。
鉄筋挿入孔171と鉄筋52との隙間には、モルタル等の充填材を充填する。
後行トンネル充填工程は、図21(b)に示すように、第二トンネル15内に中詰コンクリート16を充填する工程である。
第二トンネル15内への中詰コンクリート16の打設は、コンクリートポンプにより中詰コンクリート16を圧送することにより行う。本実施形態では、到達立坑18側の坑口に型枠を設置した状態で、発進基地2側から到達立坑18側に向けて配管されたコンクリート管を利用して、到達立坑18側から中詰コンクリート16を充填していく。なお、中詰コンクリート16の打設方法は限定されるものでなく、例えば、発進基地2側から充填してもよいし、発進基地2および到達立坑18の両側から配管されたコンクリート管を利用してトンネル中央部から充填してもよい。
なお、第二トンネル15内への中詰コンクリート16の打設のタイミングは限定されるものではなく、例えば、全ての第二トンネル15の施工が完了してから実施してもよいし、施工が完了した第二トンネル15から順に実施してもよい。
中詰コンクリート16に所定の強度が発現したら、大断面覆工体13が完成する。
掘削工程は、大断面覆工体13(第一トンネル14および第二トンネル15)により囲まれた領域を掘削して大断面トンネル22を形成する工程である。
本実施形態では、大断面覆工体13の頂部から掘削を行う。また、図16に示すように、大断面覆工体13の内部の掘削に伴い、大断面覆工体13の内面に沿って、支保工130を設置し、さらに、支保工130と大断面覆工体13の内面との間に、間詰コンクリート131を打設する。なお、支保工130および間詰コンクリート131は、必要に応じて施工すればよく、省略してもよい。また、大断面覆工体13の内部の掘削方法は限定されるものではなく、例えば、下部(路盤)から掘削してもよい。
本実施形態の大断面覆工体13および大断面トンネルの施工方法によれば、第二トンネル15の覆工150を現場打ちコンクリートにより形成しているため、第一トンネル14と第二トンネル15との水密性が優れている。すなわち、覆工コンクリート152を第一トンネル14の覆工140および第一トンネル14内の中詰コンクリート16に密着させた状態で打設することで、第一トンネル14と第二トンネル15との間に隙間が形成されることがなく、第一トンネル14と第二トンネル15とを密着させることができる。そのため、第一トンネル14と第二トンネル15との接合部における止水工法や保持工法等を省略あるいは縮小することができる。
また、第一トンネル14と第二トンネル15との重ね合わせ厚さLにより、構造上必要な覆工厚さを確保している。つまり、大断面覆工体13は、大断面トンネル22の覆工として構造上必要な耐力を有しており、別途補助工法等を要することがない。
また、第一トンネル14と第二トンネル15との重ね合わせ幅Lを調整することにより、大断面覆工体13の断面形状を、本線トンネル11とランプトンネル1との接合部の形状に応じて変化させることができる。
また、本実施形態の大断面トンネルの構築方法によれば、中詰コンクリート16が充填された第一トンネル14および第二トンネル15の集合体により大断面覆工体13を形成するため、トンネル14,15に開口部を形成して覆工体を別途形成する必要がない。そのため、止水工法や凍結工法といった補助工法等を用いることがない。これにより、止水工法としての薬液注入工法の充填不良や、地震等の被災に伴う停電による凍結工法の凍結範囲の融解等のリスクがないこと、このような補助工法に要する手間や費用を削減し、簡易かつ安価に大断面トンネル22(大断面覆工体13)を構築することができる。
なお、トンネル14,15同士は、主筋17を介して一体化された構造体(大断面覆工体13)となる。
また、中詰コンクリート16が充填された第一トンネル14を切削するため、第一トンネル14の覆工を切削した際に第一トンネル14に破損が生じることが防止されており、安全な施工を可能としている。そのため、第二トンネル15を施工する際に、第一トンネル14内に支保構造を構築する必要がない。
第二トンネル15の覆工を第一トンネル14内に残置させておくことで、大断面覆工体13の施工時(中詰コンクリート16の打設および主筋17の配筋)の安定性が確保されており、別途支保構造を構築するための手間や費用を省略することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
前記実施形態では、道路トンネルを構築する場合について説明したが、大断面トンネル22(大断面覆工体13)の用途は道路に限定されるものではなく、例えば鉄道等、その他のあらゆる地下構造物に適用することができる。
前記実施形態では、大断面覆工体13が、本線トンネル11とランプトンネル1との2本のトンネルを巻き込む場合について説明したが、大断面覆工体13は、必ずしも2本のトンネルを巻き込んでいる必要はない。
前記実施形態では、大断面トンネル22の前後に発進基地2と到達立坑18を形成する場合について説明したが、到達立坑18は、必ずしも形成する必要がない。例えば、立坑を形成する用地を確保することができない場合には、大断面トンネル22を所定の到達位置まで構築し、到達位置の妻部外側を凍結させて止水対策を施した上で、大断面覆工体13の内部掘削し、妻壁を構築すれば良い。
隣り合う第一トンネル14と第二トンネル15は、取付部材(例えば差し筋等)を介して連結してもよい。
トンネル14,15の形状寸法や本数等は、大断面トンネル22の形状寸法に応じて適宜決定すればよい。
1 ランプトンネル(既設トンネル)
1a セグメント(覆工部)
2 発進基地(地中構造物、拡幅部)
3 円筒外殻部
31A,31B,31C 環状トンネル
33 薬液注入部
38 矩形シールド機(トンネル掘削機)
4 妻壁部
41 凍結壁部
5 径方向空間
6 排土シャフト
13 大断面覆工体
14 第一トンネル(先行トンネル)
140 覆工
15 第二トンネル(後行トンネル)
150 覆工
151 スチールセグメント
152 覆工コンクリート
16 中詰コンクリート
17 主筋
ここで、前記円筒外殻部の両端の地盤を凍結させることで凍結壁部を形成することが好ましい。また、前記各先行トンネル内に中詰コンクリートを充填することができる。また、前記各先行トンネル内および前記後行トンネル内に中詰コンクリートを充填することがで
きる。さらに、前記後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネルの断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、前記掘削内に型枠を設置した後、前記型枠と前記掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより前記後行トンネルの覆工を形成すること
ができる。

Claims (5)

  1. 既設トンネルから地中に構築した拡幅部を起点として大断面トンネルを構築する構築方法であって、
    前記既設トンネルからトンネル軸の略直交方向に向けて径方向空間を構築する工程と、
    前記径方向空間の側壁からトンネル掘削機を発進させて環状に掘進させた後に前記径方向空間に到達させることで環状トンネルを構築する工程と、
    複数本の前記環状トンネルを連続させることによって前記既設トンネルを囲繞する円筒外殻部を構築する工程と、
    前記円筒外殻部内側の地盤を掘削して、前記円筒外殻部の両端を塞ぐように妻壁部を構築する工程と、
    前記妻壁部の内側から該妻壁部の外側に向けて複数本の先行トンネルを間隔をあけて並設する先行トンネル施工工程と、
    隣り合う前記先行トンネル同士の間に後行トンネルを構築する後行トンネル施工工程と、
    前記先行トンネルおよび前記後行トンネルにより囲まれた領域を掘削して大断面トンネルを形成する掘削工程と、
    を備えたことを特徴とする大断面トンネルの構築方法。
  2. 前記円筒外殻部の両端の地盤を凍結させることで凍結壁部を形成する工程を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の大断面トンネルの構築方法。
  3. 前記各先行トンネル内および前記後行トンネル内に中詰コンクリートを充填する先行トンネル充填工程と、後行トンネル充填工程とを備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の大断面トンネルの構築方法。
  4. 前記後行トンネル施工工程では、隣接する先行トンネルの断面の一部を切削しながら掘削孔を形成し、前記掘削坑内に型枠を設置した後、前記型枠と前記掘削孔の内面との間にコンクリートを充填することにより前記後行トンネルの覆工を形成することを特徴とする、請求項3に記載の大断面トンネルの構築方法。
  5. 既設トンネルに接続された拡幅部を起点として筒状に並設された複数本のトンネルと、
    前記各トンネル内に充填された中詰コンクリートの硬化体と、を備える大断面覆工体であって、
    前記拡幅部は、既設トンネルを囲繞する複数本の連続した環状トンネルによって形成された円筒外殻部と、
    前記円筒外殻部の両端を塞ぐように設けられた妻壁部とからなり、
    前記複数本のトンネルは、間隔をあけて形成された複数本の第一トンネルと、隣り合う前記第一トンネル同士の間に形成された第二トンネルとからなり、
    前記第一トンネルの覆工は、切削可能なセグメントを組み合わせることにより形成されており、
    前記第二トンネルの覆工は、現場打ちコンクリートにより形成されているとともに、前記第一トンネル内に残置されていることを特徴とする、大断面覆工体。
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