JP2017105161A - ボールペンチップ及び該ボールペンチップを具備した筆記具 - Google Patents

ボールペンチップ及び該ボールペンチップを具備した筆記具 Download PDF

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Abstract

【課題】 筆記線幅を容易に変更できるようにする。【解決手段】 チップ本体10内の前端側の内向き環状突起11a1に、その後方側から転写ボール20の前半部側を接触させるとともに、転写ボール20の後半部側を、受け部材30の前端部によって受けるようにしたボールペンチップであって、受け部材30は、その前端側に、前方へ向かって徐々に断面積を縮小させた縮小部31を有し、縮小部31の最前端部が転写ボール20の後方に配置されるとともに、縮小部31よりも後側の部分がチップ本体10に後退不能に固定され、転写ボール20から押圧力を受けた際に弾性的に収縮するように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、筆記線の幅を変化させるようにしたボールペンチップ及び該ボールペンチップを具備した筆記具に関するものである。
従来、この種の筆記具には、例えば特許文献1に記載されるもののように、ボールを後方側から受ける棒伸部材の相対位置を調節するようにしたものがある。この筆記具によれば、チップ又は前記棒伸部材のねじ込み量や移動制御部材の回転量等の調節により前記棒伸部材の相対位置を変えれば、ボールとチップの小口内縁部との隙間が変わるため、インク吐出量も変わり、この結果として、筆記線の幅も変わることになる。
また、他の従来技術としては、被筆記面に対するチップの傾斜角度の調整により線幅が変わるようにしたものもある(特許文献2参照)。
特開2004−1246号公報 特開2013−252654号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術では、筆記線の幅を変えるために前記棒伸部材の相対位置を調節する必要があり、その調節操作に手間がかかった。また、特許文献2の従来技術では、筆記具の傾斜角度を変えるために筆記姿勢が崩れてしまう場合があった。
このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
内部を前後方向へ貫通した略筒状のチップ本体と、該チップ本体内の前端側に収容されるとともに外周面前端側を前記チップ本体から前方へ突出させた転写ボールと、チップ本体内における前記転写ボールよりも後方側に配置された受け部材とを備え、前記転写ボールの後半部側を、前記受け部材の前端部によって受けるようにしたボールペンチップであって、前記受け部材は、その前端側に、前方へ向かって徐々に断面積を縮小させた縮小部を有し、該縮小部の最前端部が前記転写ボールの後方に配置されるとともに、該縮小部よりも後側の部分が前記チップ本体に後退不能に固定され、前記転写ボールから押圧力を受けた際に弾性的に収縮するように構成されているボールペンチップ。
本発明は、以上説明したように構成されているので、筆記線幅を容易に変更することができる。
本発明に係るボールペンチップの第1の実施態様を示す縦断面図である。 受け部材の一例を示し、(a)は前方から視た図、(b)は半断面図、(c)は後方から視た図である。 図1における(III)−(III)線に沿う断面図である。 先端部をカシメていない状態のチップ本体の要部縦断面図である。 先端部をカシメていない状態のチップ本体を前方側から視た図である。 先端部をカシメていない状態のチップ本体の要部縦断面を示す斜視図である。 本発明に係るボールペンチップを具備した筆記具の縦断面図である。 同筆記具の使用状態を示す要部断面図である。 本発明に係るボールペンチップの第2の実施態様を示す縦断面図である。 本発明に係るボールペンチップの第3の実施態様を示す縦断面図である。 (a)は図10における(a)−(a)線に沿う断面図、(b)は図10における(b)−(b)線に沿う断面図である。 図10における(c)−(c)線に沿う断面図である。 第3の実施態様における受け部材の前側部材を示す斜視図である。 第3の実施態様における受け部材の後側部材を示す斜視図である。 本発明に係るボールペンチップの第4の実施態様を示す縦断面図である。 図15における(XV)−(XV)線に沿う断面図である。 第4の実施態様における受け部材を示す斜視図である。 本発明に係るボールペンチップの第5の実施態様を示す縦断面図である。 第5の実施態様について、転写ボールを省いて前方から視た拡大図である。 第5の実施態様における要部拡大図である。 図20における(XXI)−(XXI)線に沿う断面図であり、(a)は通常状態を示し、(b)は径方向へ撓んだ縮小部を撓み抑制突起により受けている状態を示す。
本実施の形態の第一の特徴は、内部を前後方向へ貫通した略筒状のチップ本体と、該チップ本体内の前端側に収容されるとともに外周面前端側を前記チップ本体から前方へ突出させた転写ボールと、チップ本体内における前記転写ボールよりも後方側に配置された受け部材とを備え、前記転写ボールの後半部側を、前記受け部材の前端部によって受けるようにしたボールペンチップであって、前記受け部材は、その前端側に、前方へ向かって徐々に断面積を縮小させた縮小部を有し、該縮小部の最前端部が前記転写ボールの後方に配置されるとともに、該縮小部よりも後側の部分が前記チップ本体に後退不能に固定され、前記転写ボールから押圧力を受けた際に弾性的に収縮する。
前記構成によれば、受け部材の前端側が径方向へ撓むようなことを縮小部によって防ぎ、押圧力に応じた太さの筆記線を安定的に得ることができる。
なお、前記「縮小部」には、コイルスプリングを含まない。
第二の特徴としては、受け部材の前端側が径方向へ撓むようなことをより効果的に抑制するために、前記縮小部を、前記受け部材の最前端部から後方へ向かって断面積を連続的に拡大させた中実状に形成した。
ここで、前記「中実状」とは、内部に中空部を有さない形状を意味する。
また、前記縮小部の具体例には、円錐台形状の態様や、角錐台形状の態様等が挙げられる。
第三の特徴として、チップ本体内にインク流通路を十分に確保でき且つ製造性の良好な態様とするために、前記受け部材は、前記縮小部よりも後側に、径外方向へ突出する支持突起を周方向に間隔を置いて複数有し、これら支持突起を、チップ本体の内壁面に圧接させて後退不能に固定されている。
第四の特徴としては、柔らかい筆感が得られるように、前記受け部材を、一種類の合成樹脂材料から一体に形成した(図1及び図9参照)。
第五の特徴としては、前記受け部材を効果的に弾性変形させるとともに生産性も向上するために、前記受け部材を、前記縮小部を有する前側部材と、前記支持突起を有する後側部材との2部材から構成した(図10及び図15参照)。
第六の特徴としては、品質および生産性を向上するために、前記後側部材を、前記前側部材よりも耐摩耗性の高い材料により形成した。
第七の特徴としては、前記受け部材をより効果的に弾性変形させて線幅調整を容易にするために、前記前側部材を、前記後側部材よりも弾性変形し易い材料により形成した。
第八の特徴としては、前記受け部材をより効果的に弾性変形させるとともに生産性も向上するために、前記前側部材を、前記チップ本体の内周面に緩嵌合した状態で前記転写ボールと前記後側部材との間に設けた。
第九の特徴として、チップ本体内のインクの流通抵抗を軽減するために、前記前側部材には、前記縮小部よりも後側の外周部に、前後方向へわたる縦リブが周方向に間隔を置いて複数設けられ、これら縦リブの数と、前記支持突起の数とが異なるようにした(図12参照)。
第十の特徴は、生産性の良好な好ましい態様として、前記前側部材と前記後側部材とを連結して一体化した(図15参照)。
第十一の特徴は、前記縮小部が径外方向へ撓むのを防ぐために、前記チップ本体の内壁に、前記縮小部の側壁に近接又は接触して前記縮小部の撓みを抑制する撓み抑制突起を設けた(図18〜図21参照)。
第十二の特徴は、インク流量を安定させるために、前記撓み抑制突起が周方向に間隔を置いて複数設けられ、周方向に隣接する前記撓み抑制突起の間が前後方向へ連通するインク誘導溝になっている(図19及び図20参照)。
第十三の特徴は、よりインク流量を安定させるために、チップ本体内の前端側には、後退した際の前記転写ボールを前端面により受ける括れ部が設けられ、前記撓み抑制突起は、前記括れ部の前端面よりも後方側に配置されている。
第十四の特徴として、前記括れ部は、受けた前記転写ボールを前記チップ本体の前端から前方へ突出させるように、その前後位置が設定されている(図20参照)。
第十五の特徴は、特にインク漏れを効果的に防止するために、前記縮小部の周囲に環状にコイルスプリングを配置し、該コイルスプリングの前端部を前記転写ボールに当接させるとともに、該コイルスプリングの後端部を後退不能に支持した(図9参照)。
第十六の特徴は、チップ本体内にインク流通路を十分に確保し、且つ品質および生産性を向上するために、前記チップ本体内の前端側に、角筒状内壁面を形成し、この角筒状内壁面を、前記転写ボールの外周面に近接又は接触させるようにした(図3参照)。
第十七の特徴は、上記ボールペンチップを具備して筆記具を構成した(図7参照)。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、本明細書中、「前方」とは、ボールペンチップの先端方向を意味し、「後方」とは、その逆方向を意味する。また、「径外方向」とは、ボールペンチップの径方向において中心部から離れる方向を意味し、「径内方向」とは、その逆方向を意味する。
<第1の実施態様>
図1は、本発明に係るボールペンチップ1を示す。
ボールペンチップ1は、内部を前後方向へ貫通した略筒状のチップ本体10と、該チップ本体10内の前端側に収容されるとともに外周面前端側をチップ本体10の前端から前方へ突出させた転写ボール20と、チップ本体10内における転写ボール20よりも後方側に配置された受け部材30とを備える。
このボールペンチップ1は、チップ本体10内の前端側の内向き環状突起11a1に、その後方側から転写ボール20の前半部側を当接させるとともに、転写ボール20の後半部側を、初期状態においてチップ本体10の内面では受けずに略棒状の受け部材30の前端部によって受けるようにしている。
また、このボールペンチップ1は、チップ本体10の前端側の内壁面を角筒状に形成し、この角筒状内壁面11bに、転写ボール20の外周面を近接又は接触させるようにしている。
チップ本体10は、例えばステンレス、黄銅又は洋白などの合金あるいは合成樹脂から、先端側に先細円錐状の部分を有する略筒状に形成される。
このチップ本体10内には、前端部側から順に、ボールハウス11、括れ部12、先窄み孔13、大径孔14が設けられ、これらの内部空間は前後方向に連通している。
ボールハウス11は、最前端寄りの内向き環状突起11a1と、該内向き環状突起11a1から後方へ延びる角筒状内壁面11bと、括れ部12の前端面とによって、転写ボール20を回転自在に収容する空間を構成している。
内向き環状突起11a1は、ボールハウス11内に転写ボール20が挿入された後に、チップ本体10の前端部が外部からカシメられることで形成される。
すなわち、転写ボール20が挿入される前段階において、ボールハウス11の最前端寄りには、図4に示すように、円筒状内周面11aが形成される。ボールハウス11に転写ボール20が挿入された後、円筒状内周面11aの周壁が外部からカシメられることで、円筒状内周面11aの前端側に内向き環状突起11a1が形成される。内向き環状突起11a1は、円筒状内周面11aから径内方向へ突出するようにして、転写ボール20の前半部に接触する。
角筒状内壁面11bは、正多角形筒状(図示例によれば正九角形筒状)の内壁面である。この角筒状内壁面11bを構成する各面は、平坦面状に形成される。そして、角筒状内壁面11bを構成する複数の面のうち、周方向に隣接する面の間には、入隅状部分11cが形成される。
また、括れ部12は、角筒状内壁面11bよりも後側の部分を、角筒状内壁面11bの最小径よりも小さい内径に縮径することで、略括れ状(もしくは径内方向へ突出する
環状突起状)に形成された部分である(図1及び図4参照)。この括れ部12を貫通する孔の内周面は、略円筒状の面であり、該面には、前後方向へ貫通するインク誘導溝12a(図5参照)が形成される。インク誘導溝12aは、インク流通量を適正に確保するように、その流通断面積が設定されている。
前記構成の括れ部12は、転写ボール20を後方へ挿通しないように、転写ボール20の外径よりも小さい内径に設定される。
なお、図示例以外の他例としては、括れ部12を省いて、角筒状内壁面11bを先窄み孔13の前端側に接続した形状とすることも可能である。
括れ部12の後方側には、先窄み孔13が設けられる。
先窄み孔13は、前方へ向かって連続的に縮径された略円錐台状の孔であり、後述する受け部材30の縮小部31を収容するとともに、該縮小部31を周囲の空間をインク流通経路とする。この先窄み孔13の後端側には、大径孔14が連続している。
大径孔14は、先窄み孔13の後端から後方へ連続する略円筒状に形成される。この大径孔14には受け部材30が挿入され、大径孔14の内壁面には、受け部材30の後部側の複数の支持突起32が圧接固定される。
この大径孔14は、段階的に径を縮小した複数のドリルを用いて、前方へ向かって段階的に縮径された孔を形成した後、リーマ加工等の仕上げ加工により前後方向へ連続する同径の孔に加工される。なお、図示例以外の他例としては、前記仕上げ加工を省いて、大径孔14を、前方へ向かって段階的に縮径された孔とすることも可能である。
また、転写ボール20は、例えばタングステンカーバイド又はシリコンカーバイドなどを主成分とした焼結体等の硬質金属材料、あるいは合成樹脂材料から球状に形成され、ボールハウス11内に収容されている。
この転写ボール20の前半部側は、ボールハウス11内前端側の内向き環状突起11a1に押し付けられる。そして、転写ボール20の後半部側は、チップ本体10の内面である括れ部12の前端面で受けられずに、受け部材30の前端面のみによって受けられている。すなわち、括れ部12の前端面と転写ボール20の後半部側との間には、隙間が確保され(図1参照)、受け部材30の前端面が転写ボール20の後端面に当接している。
なお、転写ボール20は、通常の筆圧で筆記が行われた場合は、チップ本体10の内面に受けられずに略棒状の受け部材30の前端部によって受けられた状態(図8参照)を維持するが、筆圧が強すぎる等して、後方への強い押圧力を受けた場合には、チップ本体10内面の括れ部12に接触する場合もあり得る。
この転写ボール20の外径は、ボールハウス11の角筒状内壁面11bに接する仮想の球体よりも若干小さい径に設定される。したがって、転写ボール20の外周面は、角筒状内壁面11bを構成する各面に対し近接する(図3参照)。
なお、転写ボール20は、ボールハウス11内面の寸法精度のばらつき等に起因して、チップ本体10の中心に対し若干偏心する場合もあり、このような場合には、該転写ボール20の外周面が角筒状内壁面11bを構成する面に対し接触することもある。
また、図3に示すように、転写ボール20の周囲において、角筒状内壁面11bの隣接する平坦面部の間には入隅状部分11cが形成される。この入隅状部分11cは、インク流通経路となる隙間s1を確保する。
また、受け部材30は、その前端側に、前方へ向かって徐々に断面積を縮小させた縮小部31を有し、該縮小部31の最前端部を転写ボール20の後方に配置している。そして、受け部材30は、縮小部31よりも後側に、周方向へ間隔を置いて、径外方向へ突出する支持突起32を複数(図示例によれば3つ)有し、これら支持突起32を、チップ本体10の内壁面に圧接させることで、進退不能に固定される。
この受け部材30は、POM(ポリアセタール)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の弾性変形可能な一種類の硬質合成樹脂材料から一体棒状に形成され、転写ボール20から受ける押圧力により弾性的に収縮する。
縮小部31は、転写ボール20との接触面から後方へ向かって外径を連続的に拡大させた円錐台状に形成される。
支持突起32は、図2に示すように、略放射状に突出して複数(図示例によれば3つ)設けられる。これら複数の支持突起32は、当該ボールペンチップ1の製造段階において、受け部材30がチップ本体10の後方側からチップ本体10内へ挿入される際に、チップ本体10の内周面に圧接される。
図2中、符号32aは、前記挿入作業を容易にするテーパ面であり、各テーパ面32aは、各支持突起32の前端側に形成される。
そして、周方向に隣り合う支持突起32,32間の空間は、インク流通路として機能する。
次に、上記構成のボールペンチップ1を用いた筆記具100について説明する(図7参照)。
筆記具100は、ノック部140の押圧操作によりボールペンリフィール120前端のボールペンチップ1を軸筒110前端から突出させ、この突出状態を、クリップ111を軸筒中心側へ撓ませる操作により解除するようにした出没式のボールペンである。
ボールペンリフィール120は、インク収容管121の前端にボールペンチップ1を接続し、これらの内部にインクを充填してなる。
次に上記構成のボールペンチップ1及び筆記具100(ボールペン)による筆記時の作用効果について説明する。
図8に示すように、転写ボール20の前端側を被筆記面に押し付ける等して、転写ボール20に後方向きの押圧力が加わると、受け部材30が軸方向へ弾性的に収縮し、転写ボール20が若干後退する。このため、転写ボール20と内向き環状突起11a1との間に隙間が形成され、該隙間からインクが吐出される。また、前記押圧力が小さくなると、受け部材30が元の長さに復元し、転写ボール20が前進して、前記隙間が狭まる。
したがって、前記押圧力が比較的大きい場合には、受け部材30の収縮量及び転写ボール20の後退量が大きくなり、転写ボール20と内向き環状突起11a1との隙間が広くなるため、インク吐出量が増えて、筆記線が太くなる。
また、前記押圧力が比較的小さい場合には、受け部材30の収縮量及び転写ボール20の後退量が小さくなり、転写ボール20と内向き環状突起11a1との隙間が狭くなるため、インク吐出量が減って、筆記線が細くなる。
通常の筆記姿勢にて筆記が行われる場合、その筆記時の筆記角度等に起因して、受け部材30の前端側には、該受け部材30の中心線の方向に対し傾斜する方向の押圧力を受ける場合がある(図8参照)。
本実施例のボールペンチップ1によれば、受け部材30の前端側には前方へ向かって徐々に断面積を縮小させる縮小部31を有するため、前記のように傾斜する方向の押圧力を受けた場合であっても、受け部材30の前端側が径方向へ撓み難く、軸方向へ弾性的に収縮する。
すなわち、仮に、受け部材30の前端側をストレートの棒状に形成した場合には、この前端側部分が径方向へ撓んで、転写ボール20の中心からずれ、転写ボール20の後退量が不安定になり、インク吐出量及び筆記線の太さも不安定になるおそれがあるが、本発明によれば、このようなことを防いで、押圧力に応じた太さの筆記線を安定的に得ることができる。
また、転写ボール20の周囲には、角筒状内壁面11bにおける入隅状部分11cにより隙間s1が確保されるため、この隙間s1がインク流通路となって、インク流量を安定的に維持する。
しかも、転写ボール20の外周面は、角筒状内壁面11bを構成する平坦面との点接触になるため、例えば転写ボールの外周面を円筒状の面に接触させるようにした従来技術等と比較し、転写ボール20の回転抵抗を小さくすることができる。
次に、本発明に係るボールペンチップの他例について説明する。
なお、以下に示すボールペンチップは、上述したボールペンチップ1に対し一部分を変更したものであるため、主にその変更部分について詳細に説明し、重複する詳細説明を省略する。
<第2の実施態様>
図9に示すボールペンチップ2は、上述したボールペンチップ1に対し、コイルスプリング40を追加した構成になっている。
詳細に説明すれば、このボールペンチップ2は、受け部材30の縮小部31の周囲に環状にコイルスプリング40を配置し、該コイルスプリング40の前端部を転写ボール20に当接させるとともに、該コイルスプリング40の後端部を縮小部31後端側の段部により後退不能に支持し、転写ボール20の後端と縮小部31の前端との間に隙間s2を確保している。
前記構成のボールペンチップ2によれば、転写ボール20に後方への押圧力が加わらない未使用状態では、転写ボール20をコイルスプリング40の弾発力により内向き環状突起11a1に圧接して、転写ボール20と内向き環状突起11a1との間からのインク漏れを効果的に防ぐことができる。
また、転写ボール20を被筆記面に押圧した際には、転写ボール20が若干後退するので、転写ボール20と内向き環状突起11a1との間に隙間ができ、該隙間からインクが吐出する。
そして、転写ボール20に対する押圧力が比較的大きい場合には、転写ボール20の後端面が受け部材30前端面に当接し、受け部材30が弾性的に収縮するため、転写ボール20と内向き環状突起11a1との間の隙間が大きくなり、該隙間によるインク流量が増加し、筆記線が太くなる。なお、転写ボール20を合成樹脂材料から形成した場合には、受け部材30の収縮に加え、該転写ボール20も収縮し易くなるため、インク流量をより増加させることができる。
よって、このボールペンチップ2においても、上述したボールペンチップ1と同様に、筆記具100(ボールペン)の部品として用いることが可能であり、筆記の際に押圧力に応じた太さの筆記線を安定的に得ることができる。
このボールペンチップ2は、上述したボールペンチップ1と同様に、筆記具100(ボールペン)の部品として用いることが可能である。
<第3の実施態様>
図10に示すボールペンチップ3は、上述したボールペンチップ1について、受け部材30を受け部材50に置換したものである。
受け部材50は、縮小部51aを有する前側部材51と、支持突起52bを有する後側部材52との2部材を、前後方向に当接させている。
前側部材51は、その前端側に、上述した縮小部31と略同形の円錐台形状の縮小部51aを有し、該縮小部51aの最前端部を転写ボール20の後端に接触させている。
そして、前側部材51は、縮小部51aよりも後側の軸状部分の外周部に、前後方向へわたる縦リブ51bを、周方向に等間隔を置いて複数(図示例によれば三つ)配設している。
縦リブ51bは、前側部材51における縮小部51aよりも後側において、チップ本体10の内周面に緩嵌合した状態で、前後方向へ連続するように形成されている。この縦リブ51bの前端側には、軸芯側へ傾斜するテーパ面51b1が形成される。
なお、図10〜図12では、縦リブ51bとチップ本体10の内周面との間に隙間を図示しているが、実際には、縦リブ51bは、チップ本体10の内周面に対し接触又は近接して緩嵌合するように形成されている。この構成によれば、チップ本体10内へ前側部材51を挿入する作業を容易にすることができる上、前側部材51全体の軸方向の弾性的な伸縮性を良好にすることができる。
縦リブ51bは、筆圧等を受けて前側部材51が撓むのを抑制する補強リブとして機能する。
また、テーパ面51b1は、受け部材50をチップ本体10内へ挿入する際の案内面として機能する。
前側部材51内における中心部の後端側には、後方を開口した円筒状の治具挿入穴51cが設けられる。
また、後側部材52は、図14に示すように,円柱状の軸部52aの外周に、径外方向へ突出する支持突起52bを周方向に等間隔を置いて複数(図示例によれば四つ)有する。この後側部材52は、前側部材51の後端面を受けるとともに、前記複数の支持突起52bを前後方向にわたってチップ本体10の内壁面に圧接させることで、進退不能に固定されている。
後側部材52の支持突起52bの数は、前側部材51の縦リブ51bの数よりも多く設定される(図12参照)。
上記構成の前側部材51は、後側部材52よりも弾性変形し易い材料により形成されている。また、後側部材52は、前側部材51よりも耐摩耗性の高い材料により形成されている。
本実施の形態の好ましい一例では、前側部材51がPE(ポリエチレン樹脂)から形成され、後側部材52がPOM(ポリアセタール樹脂)から形成されている。
前記PEには、弾性係数(弾性率)が4〜17[10^3kg/cm^2]、摩擦係数が0.3〜0.5、硬度がHDD45〜75のものを用いることが可能である。
前記POMには、弾性係数が24〜31[10^3kg/cm^2]、摩擦係数が約0.18、硬度が約HRR118のものを用いることが可能である。
次に、図10に示すボールペンチップ3において、チップ本体10内に、転写ボール20および受け部材50を組付ける手順について詳述する。
先ず、チップ本体10に対し、前方から転写ボール20が挿入され、ボールハウス11周壁の前端側がカシメ加工されることで、内向き環状突起11a1が形成される。
次に、チップ本体10に対し、後方から前側部材51が挿入され、該前側部材51(詳細には縮小部51a)の前端面が転写ボール20の後端部に当接する。
なお、チップ本体10に前側部材51を挿入する作業は、一例としては、前側部材51の治具挿入穴51cに棒状の治具(図示せず)を差し込んで行われる。前記治具は、前記挿入作業後に抜き取られる。他例としては、治具挿入穴51c及び前記治具を用いずに、チップ本体10内に前側部材51を挿入することも可能である。
次に、チップ本体10に対し、後方から後側部材52が圧入される。圧入された後側部材52は、前端部を前側部材51の後端部に当接する。したがって、前側部材51は、転写ボール20と後側部材52によって前後方向から挟まれた状態になる。
前記圧入の際の押圧力は、転写ボール20が受け部材50に押されて内向き環状突起11a1に押し付けられインク漏れが防止されるとともに、転写ボール20がスムーズに回転し、適当・適切な筆圧でもって容易に筆記が可能となるように、適宜に設定される。
よって、上記構成のボールペンチップ3においても、上述したボールペンチップ1と同様に、筆記具100(ボールペン)の部品として用いることが可能であり、筆記の際に押圧力に応じた太さの筆記線を安定的に得ることができる。
しかも、後側部材52が、前側部材51よりも耐摩耗性の高い材料により形成されているため、チップ本体10に圧入される際に、後側部材52の支持突起52bが削れ難く、ひいては、チップ本体10内に削れカス等の異物が残留するのを防ぐとともに、受け部材50とチップ本体10の嵌合力を安定させて低下しないようにすることができ、その上、前記圧入の際の作業性を向上することができる。
また、前側部材51が、後側部材52よりも弾性変形し易い材料により形成されているため、筆圧により、前側部材51の部分、特に縮小部51aを効果的に収縮させることができ、筆圧調整による線幅調整をし易くすることができる。
また、このボールペンチップ3では、受け部材50の縦リブ51bの数と、後側部材52の支持突起52bの数とを異ならせることで、インク流通経路の抵抗を少なくするようにしている。
すなわち、前側部材51は組立作業等に回転する可能性があるが、仮に、縦リブ51bと支持突起52bを同数にした場合には、隣接する各支持突起52b,52b間の前方に、縦リブ51bの後端部が位置すると、前方へ流通するインクが、各縦リブ51bの後端面から大きな抵抗を受けることになる。
しかしながら、本実施態様のボールペンチップ3によれば、図12に示すように、隣接する縦リブ51b,51b間と、隣接する支持突起52b,52b間とが軸方向へ連通する部分を確保し易くなるため、インク流通抵抗を軽減することができる。
<第4の実施態様>
図15に示すボールペンチップ4は、上述したボールペンチップ1について、受け部材30を受け部材60に置換したものである。
受け部材60は、縮小部61aを有する前側部材61と、支持突起62aを有する後側部材62との2部材から一体に構成されている。
前側部材61は、上記ボールペンチップ1における縮小部31(図1参照)と略同形状の縮小部61aのみから形成されている。
後側部材62は、上記ボールペンチップ1における縮小部31よりも後側の部分と略同形状に形成され、周方向に等間隔を置いた複数(図示例によれば三つ)の支持突起62aを有する。
前側部材61は、上記ボールペンチップ3の前側部材51と同材質(PE)であり、後側部材62は、上記ボールペンチップ3の後側部材52と同材質(POM)である。
すなわち、前側部材61が、後側部材62よりも弾性変形し易い材料により形成され、後側部材62が、前側部材61よりも耐摩耗性の高い材料により形成されている。
これら前側部材61と後側部材62は、2色成形(二重成形)によって一体に連結され、受け部材60を構成する。
なお、他例として、後側部材62の前端部に凹部を設け、該凹部に前側部材61を嵌合や螺合した態様とすることも可能である。
なお、図15中、符号62a1は、チップ本体10への挿入作業を容易にするテーパ面である。また、符号62cは、治具を差し込むための治具挿入穴であり、必要に応じて用いられる。
ボールペンチップ4の製造手順について説明すれば、チップ本体10の前端側に転写ボール20が挿入され、チップ本体10の前端側がカシメられた後、チップ本体10に対し後方側から受け部材60が圧入される。この作業は、受け部材60後端側の治具挿入穴62cに棒状の治具(図示せず)を差し込んで行われる。
前記圧入の際の押圧力は、転写ボール20が受け部材60に押されて内向き環状突起11a1に押し付けられインク漏れが防止されるとともに、転写ボール20がスムーズに回転し、適当・適切な筆圧でもって容易に筆記が可能となるように、適宜に設定される。
よって、上記構成のボールペンチップ4においても、上述したボールペンチップ1と同様に、筆記具100(ボールペン)の部品として用いることが可能であり、筆記の際に押圧力に応じた太さの筆記線を安定的に得ることができる。
しかも、後側部材62が、前側部材61よりも耐摩耗性の高い材料により形成されているため、チップ本体10に圧入される際に、後側部材62の支持突起62aが削れ難く、ひいては、チップ本体10内に削れカス等の異物が残留するのを防ぐとともに、前記圧入の際の作業性を向上することができる。
また、前側部材61(縮小部61a)が、後側部材62よりも弾性変形し易い材料により形成されているため、筆圧により、前側部材61(縮小部61a)を効果的に収縮させることができ、筆圧調整による線幅調整をし易くすることができる。
<第5の実施態様>
図18に示すボールペンチップ5は、上述したボールペンチップ4(図15参照)について、チップ本体10をチップ本体10’に置換したものである。
チップ本体10’は、先に説明したチップ本体10に対し、撓み抑制突起15及びインク誘導溝15bを設けるとともに、括れ部12を前寄りに位置変更したものである。
詳細に説明すれば、チップ本体10’内の前端側のボールハウス11内には、後退した際の転写ボール20を前端面12bにより受けるように縮径された括れ部12が設けられる(図20参照)。
チップ本体10’は、括れ部12の前端面12bよりも後方側の内壁に、縮小部61aの径方向への撓みを抑制する撓み抑制突起15を有する。
括れ部12の前端面12bは、中心部に近づくにしたがって後方へ傾斜する略すり鉢状の面である。
この括れ部12は、後退した際の転写ボール20を受けた状態で、この転写ボール20をチップ本体10’の前端から、寸法Pだけ前方へ突出させるように、その前後位置が設定されている。
寸法Pは、転写ボール20の前端側外周面を被筆記面に接触させ、通常の筆記角度(60〜90度)で筆記が行われた際に、チップ本体10’前端縁が被筆記面に擦れ難くなり、被筆記面とチップ本体10’前端縁との摩擦が小さくなって、スムーズな筆記が行われるように設定されている。
撓み抑制突起15は、縮小部61aの周囲において、周方向に所定間隔を置いて複数設けられる。周方向に隣接する撓み抑制突起15の間の部分は、前後方向へ連続するインク誘導溝15bになっている。
各撓み抑制突起15は、括れ部12の内径に対し、段状に縮径されている。
撓み抑制突起15の前端面15aの位置は、図20に二点鎖線で示すように、前方からの押圧力により転写ボール20が後退して括れ部12の前端面12b(詳細には角部)に当接した場合に、この後退した転写ボール20の後部側部分と、撓み抑制突起15の前端面15aとの間に、インク貯溜空間s3が確保されるように適宜に設定されている。
そして、各撓み抑制突起15は、図20に示すように、中心部に近づくにしたがって後方へ傾斜する前端面15aと、中心部に近づくにしたがって前方へ傾斜する後端面15cとを有し、径内方向へ突出する突端面15dを、縮小部61aの外周面に対し近接又は接触している。
突端面15dは、縮小部61aの外周面に対し接触しないで近接するように寸法設定されているが、受け部材60の寸法バラツキや製造に伴う傾斜等により、縮小部61aに接触する場合もある。
また、インク誘導溝15bは、撓み抑制突起15及び括れ部12の内周側において、周方向に所定間隔を置いて複数配設される。各インク誘導溝15bは、撓み抑制突起15及び括れ部12を貫通するように前後方向へ連続している。各インク誘導溝15bは、その底部(径外方向の内面)が、括れ部12の内径よりも径外方向側に位置している(図19参照)。
このインク誘導溝15bは、撓み抑制突起15よりも後側のインクを、該撓み抑制突起15及び括れ部12よりも前側へ流通させる。
よって、ボールペンチップ5によれば、図20〜図21に示すように、初期状態では転写ボール20が括れ部12から前方へ離れており、該転写ボール20の後端部が縮小部61aの前端部に近接又は接触している。
この状態で転写ボール20に対し後方向きの比較的強い押圧力が加わり、この押圧力により縮小部61aが径方向へ撓もうとした場合には、縮小部61aの外周面が撓み抑制突起15の内周面により受けられ、その撓みが抑制される。
したがって、縮小部61aは、径方向へほとんど撓むことなく、弾性的に後方へ収縮する。このため、前記撓みに起因し、特定方向の筆記においてインク掠れが生じたり線幅が不安定になったりするようなことを防ぐことができる。
すなわち、前記撓みにより、突端面15dと縮小部61aの隙間がばらつき、インク流量が不安定になるのを防ぐことができ、このような現象に起因する不具合を解消することができる。
しかも、本実施態様の好ましい一例によれば、撓み抑制突起15及び括れ部12にわたるインク誘導溝15bを設け、さらに、前端面15aよりも前側にインク貯溜空間s3を確保しているため、インク流通量を安定的に確保することができ、特に、強い筆圧が加わり転写ボール20が比較的大きく後退した場合でも、インクの流通路及び貯溜空間が失われることなく、その筆圧に応じた太い線を筆記することができる。
さらに、図20に二点鎖線で示すように、強い押圧力により転写ボール20の後退量が比較的大きい場合であっても、この転写ボール20が括れ部12によって受けられ、後退した状態の転写ボール20の前端側が、チップ本体10’の前端よりも前方に位置するため、チップ本体10’の前端縁が被筆記面に擦れる等して筆記不能になるようなことを防ぐことができる。
<他の変形例>
なお、上記実施態様では、括れ部12のインク誘導溝12a(図5参照)と角筒状内壁面11bの入隅状部分11cとの位置関係を特に限定していないが、インクの流通抵抗をより軽減する態様として、複数のインク誘導溝12aを、それぞれ、入隅状部分11cに対応するように配置してもよい。
また、図9に示すボールペンチップ2では、受け部材30の前端と転写ボール20の後端との間に隙間s2を設けたが、他例としては、隙間s2を省いて、受け部材30の前端を転写ボール20の後端に当接させた態様とすることも可能である。
また、図示例では、特に好ましい態様として、ボールハウス11内に角筒状内壁面11b(図3参照)を設けたが、他例としては、角筒状内壁面11bに換えて円筒状内壁面等、図示以外の形状の内壁面を設けた態様とすることも可能であり、この他例においても、前方からの押圧力により受け部材30(50又は60)を伸縮させるとともに転写ボール20を進退させて、該押圧力に応じた線幅の筆記線を得ることができる。
また、図示例によれば、受け部材30等により線幅調整可能にしたボールペンチップ1(2,3又は4)に対し、ボールハウス11内に角筒状内壁面11b(図3参照)を設けたが、角筒状内壁面11bは、受け部材30(50又は60)を具備しないボールペンチップや、受け部材30(50又は60)に換えて、転写ボール20を弾発するコイルスプリングを有するボールペンチップ等について、そのボールハウスの内壁面に適用することが可能であり、このようにした場合も、角筒状内壁面11bにおける入隅状部分11c内側の隙間s1によって、安定したインク流量を確保することができる。
また、上記ボールペンチップ1(2,3又は4)によれば、特に好ましい態様として、受け部材30(50又は60)を弾性変形可能な硬質合成樹脂材料から形成したが、他例としては、受け部材30(50又は60)の一部又は全部を金属材料(具体例としてはステンレスや真鍮等)から形成することも可能である。このようにした場合には、転写ボール20を弾性変形可能な合成樹脂材料から形成するのが好ましい。
また、図示例によれば、ボールペンチップ1を具備した筆記具100の一例として単色のボールペンを構成したが、筆記具100の他例としては、複数色のボールペンリフィールを具備した多色筆記具や、ボールペンリフィールやシャープペンリフィール等の複数種類のリフィールを具備した多機能筆記具を構成することも可能である。なお、ボールペンチップ2,3又は4についても、同様に筆記具100を構成できるのは勿論である。
また、上記ボールペンチップ3(図10参照)では、別体の前側部材51と後側部材52を当接させるようにしたが、他例としては、前側部材51と後側部材52を嵌合又は螺合により一体化した態様や、前側部材51と後側部材52を二重成形により一体化した態様等とすることも可能である。
また、ボールペンチップ4(図15参照)では、前側部材61と後側部材62を一体に連結したが、他例としては、後側部材62の前端に凹部を設けるとともに該凹部に前側部材61を進退可能に嵌め合せた態様とすることも可能である。
また、図示例によれば、ボールペンチップ2のみにコイルスプリング40を設けたが、ボールペンチップ3やボールペンチップ4についても略同様の構造を適用してコイルスプリング40を設けることが可能である。
また、ボールペンチップ1,4(図1及び図15参照)では、受け部材30(又は60)をチップ本体10に対し進退不能に嵌合したが、他例としては、受け部材30(又は60)をチップ本体10に対し後退不能且つ前進可能に係合した態様とすることも可能である。この場合、受け部材30(又は60)の前方への移動は、転写ボール20との当接により規制されることになる。
また、ボールペンチップ5(図18〜図21)では、撓み抑制突起15が縮小部61aの側壁に接触せずに近接するように寸法設定したが、他例としては、撓み抑制突起15が縮小部61aの側壁に接触するように寸法設定し、後方への押圧力により縮小部61aが撓み抑制突起15に擦れて収縮する態様とすることも可能である。
また、ボールペンチップ5(図18〜図21)は、ボールペンチップ4(図15参照)に対し撓み抑制突起15を加えた構成としたが、他例としては、ボールペンチップ1(図1)、ボールペンチップ2(図9)又はボールペンチップ3(図10)に対し、撓み抑制突起15を加えることも可能である。
また、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
1,2,3,4,5:ボールペンチップ
10,10’:チップ本体
11:ボールハウス
11a:円筒状内周面
11a1:内向き環状突起
11b:角筒状内壁面
12:括れ部
15:撓み抑制突起
15a:前端面
15b:インク誘導溝
15c:後端面
15d:突端面
20:転写ボール
30,50,60:受け部材
31,51a,61a:縮小部
32,52b,62a:支持突起
51,61:前側部材
52,62:後側部材
100:筆記具(ボールペン)
120:ボールペンリフィール
s1,s2:隙間
s3:インク貯溜空間

Claims (17)

  1. 内部を前後方向へ貫通した略筒状のチップ本体と、該チップ本体内の前端側に収容されるとともに外周面前端側を前記チップ本体から前方へ突出させた転写ボールと、チップ本体内における前記転写ボールよりも後方側に配置された受け部材とを備え、前記転写ボールの後半部側を、前記受け部材の前端部によって受けるようにしたボールペンチップであって、
    前記受け部材は、その前端側に、前方へ向かって徐々に断面積を縮小させた縮小部を有し、該縮小部の最前端部が前記転写ボールの後方に配置されるとともに、該縮小部よりも後側の部分が前記チップ本体に後退不能に固定され、前記転写ボールから押圧力を受けた際に弾性的に収縮するように構成されているボールペンチップ。
  2. 前記縮小部が、前記受け部材の最前端部から後方へ向かって断面積を連続的に拡大させた中実状に形成されている請求項1記載のボールペンチップ。
  3. 前記受け部材が、前記縮小部よりも後側に、径外方向へ突出する支持突起を周方向に間隔を置いて複数有し、これら支持突起を、チップ本体の内壁面に圧接させて後退不能に固定されている請求項1又は2記載のボールペンチップ。
  4. 前記受け部材が、一種類の合成樹脂材料から一体に形成されている請求項1乃至3何れか1項記載のボールペンチップ。
  5. 前記受け部材が、前記縮小部を有する前側部材と、前記支持突起を有する後側部材との2部材から構成されている請求項3記載のボールペンチップ。
  6. 前記後側部材が、前記前側部材よりも耐摩耗性の高い材料により形成されている請求項5記載のボールペンチップ。
  7. 前記前側部材が、前記後側部材よりも弾性変形し易い材料により形成されている請求項5又は6記載のボールペンチップ。
  8. 前記前側部材が、前記チップ本体の内周面に緩嵌合した状態で前記転写ボールと前記後側部材との間に設けられている請求項5乃至7何れか1項記載のボールペンチップ。
  9. 前記前側部材には、前記縮小部よりも後側の外周部に、前後方向へわたる縦リブが周方向に間隔を置いて複数設けられ、これら縦リブの数と、前記支持突起の数とが異なっている請求項8記載のボールペンチップ。
  10. 前記前側部材と前記後側部材とが連結され一体化されている請求項5乃至7何れか1項記載のボールペンチップ。
  11. 前記チップ本体の内壁に、前記縮小部の側壁に近接又は接触して前記縮小部の撓みを抑制する撓み抑制突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至10何れか1項記載のボールペンチップ。
  12. 前記撓み抑制突起が周方向に間隔を置いて複数設けられ、周方向に隣接する前記撓み抑制突起の間が前後方向へ連通するインク誘導溝になっていることを特徴とする請求項11記載のボールペンチップ。
  13. チップ本体内の前端側には、後退した際の前記転写ボールを前端面により受ける括れ部が設けられ、前記撓み抑制突起は、前記括れ部の前端面よりも後方側に配置されていることを特徴とする請求項11又は12記載のボールペンチップ。
  14. 前記括れ部は、受けた前記転写ボールを前記チップ本体の前端から前方へ突出させるように、その前後位置が設定されていることを特徴とする請求項13記載のボールペンチップ。
  15. 前記縮小部の周囲に環状にコイルスプリングを配置し、該コイルスプリングの前端部を前記転写ボールに当接させるとともに、該コイルスプリングの後端部を後退不能に支持した請求項1乃至14何れか1項記載のボールペンチップ。
  16. 前記チップ本体内の前端側に、角筒状内壁面が形成され、この角筒状内壁面が、前記転写ボールの外周面に近接又は接触している請求項1乃至15何れか1項記載のボールペンチップ。
  17. 請求項1乃至16何れか1項記載のボールペンチップを具備した筆記具。
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