JP2017103162A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】過充電状態におけるCIDの迅速作動を実現することが可能なリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明により提供されるリチウムイオン二次電池は、正極シートとセパレータシートと負極シートとがこの順で積層された電極体、分解してプロトンを発生するガス発生剤、該電極体と該ガス発生剤とを収容した電池ケース、および該電池ケース内の圧力上昇により作動する電流遮断機構、を備える。この二次電池において、前記セパレータシート内にはリチウムイオンの流通が可能な金属箔が配置されており、かつ該金属箔は前記正極シートと導通している。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両搭載用高出力電源として好ましく用いられている。このような二次電池の一態様として、充電装置の誤作動等によって過充電状態に陥ったときに、該過充電状態を電池内圧等により検知し、電流を遮断する機構(電流遮断機構:CID:Current Interrupt Device)を設けたものがある。上記CIDを設けた二次電池では、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル等のガス発生剤を含有させて、過充電状態になったときの電池内圧の上昇量や上昇速度を制御し、CIDの作動精度を高めることが行われている。CIDを備え、ガス発生剤を使用する二次電池を開示する先行技術文献としては、例えば特許文献1が挙げられる。
特開2013−161731号公報
上記二次電池内に存在するガス発生剤は、過充電状態になると正極側で反応(酸化分解)して、その際H(プロトン)が発生する。このHは、セパレータを通過して負極まで移動し、そこで還元されて水素ガス(H)となる。こうして発生した水素ガスが電池内の内圧を上昇させ、CIDが作動する。このような過充電状態におけるガス発生過程において、水素ガスの発生速度は上記Hの正負極間移動時間や酸化反応場の量に依存する。そのため、場合によっては、水素ガス発生までに時間を要し、CIDの高精度作動の制限になる場合があった。
本発明は、上記の問題に鑑みて創出されたものであり、その目的は、過充電状態におけるCIDの迅速作動を実現することが可能なリチウムイオン二次電池を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明により、正極シートとセパレータシートと負極シートとがこの順で積層された電極体、分解してプロトンを発生するガス発生剤、該電極体と該ガス発生剤とを収容した電池ケース、および該電池ケース内の圧力上昇により作動する電流遮断機構(CID)、を備えるリチウムイオン二次電池が提供される。この二次電池において、前記セパレータシート内にはリチウムイオンの流通が可能な金属箔が配置されており、かつ該金属箔は前記正極シートと導通している。上記の構成によると、過充電状態におけるCIDの作動速度が向上する。
一実施形態に係るセパレータシートを模式的に示す上面図である。 水素ガス発生の過程を模式的に示す説明図である。 一実施形態に係る捲回電極体を展開して示す模式図である。 一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の模式断面図である。 過充電試験における試験用電池の内圧変化を示すグラフである。
以下、リチウムイオン二次電池(二次電池と略す場合がある。)に係る好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、一実施形態に係るセパレータシートを模式的に示す上面図である。図1に示すように、セパレータシート(セパレータと略す場合がある。)40は多孔質樹脂層42と金属箔44とを備える長尺状(帯状)の部材である。金属箔44は、その一部が多孔質樹脂層42に挟まれており、また他の一部が多孔質樹脂層42外に露出している。ここでは、金属箔44のうち、多孔質樹脂層42に挟まれた部分を内箔部44aといい、多孔質樹脂層42外に露出した部分を露出部44bという。露出部44bは、金属箔44の幅方向の一端を含む所定領域に位置しており、金属箔44の長さ方向に平行して延びている。露出部44bは、後述の正極シートの正極集電体と接触する部分であり、これによって、金属箔44は正極シート(具体的には正極集電体)と導通する。
ここで、セパレータ40内に金属箔44を配置する利点について説明する。二次電池が過充電状態になると、図2の左方に示すように、二次電池内においてガス発生剤は正極(具体的には正極活物質)の表面で酸化電位に晒されて酸化分解して、その際H(プロトン)が発生する。このHは、セパレータを通過して負極(具体的には負極活物質)まで移動(拡散)し、そこで還元されてHとなる。すなわち水素ガス(H)が発生する。この水素ガスによって、電池内の内圧が上昇してCIDが作動する。本発明によると、金属箔44が正極シートと導通しているため、図2の右方に示すように、正極10においてガス発生剤100の分解によってHが発生するだけでなく、セパレータの金属箔44においてもガス発生剤100の分解によってHが発生する。すなわち、ガス発生剤100の酸化反応場が従来に比して増加するため、Hが効率良く発生する。また、セパレータの金属箔44において発生したHは、図2の左方に示すような、Hが正負極間全体を移動しなければならない従来の構造と比べて、H発生から水素ガス発生までの時間が短縮され、迅速なガス発生が実現される。その結果、過充電状態におけるCIDの作動速度が向上すると考えられる。このことは、ガス発生効率向上の点でも有利であり、CIDの作動に必要なガス量の確保が容易になる(ひいてはガス発生剤の添加量を少なくしたり、CID作動SOCを低下させたりする)などの利点をもたらし得る。なお、本発明は、上記の解釈に限定されるものではない。
本実施形態のセパレータ40についてさらに詳しく説明する。特に図示しないが、多孔質樹脂層42は、樹脂層Aと樹脂層Bの2層を有する。樹脂層Aおよび樹脂層Bは、同一の長方形状(帯形状ともいう。)を有しており、金属箔44の大部分(主要部)を挟んで、金属箔44が介在した状態で重なっている。金属箔44において、樹脂層Aおよび樹脂層Bと積層した部分は内箔部44aである。内箔部44aが存在する領域では、セパレータ40は、樹脂層Aと樹脂層Bとの間に金属箔44(内箔部44a)が配置された構造を有する。また、金属箔44のうち、樹脂層Aおよび樹脂層Bに挟まれていない部分(露出部44b)は、その少なくとも一方の表面が外部に露出している。セパレータ40において、樹脂層Aおよび樹脂層Bは、セパレータ40の幅方向において金属箔44の露出部44b側とは反対側の端部がヒートシール等で接着固定されている。なお、樹脂層A、樹脂層Bは、それぞれ独立したシート状部材からなるものであってもよく、1枚の樹脂シートを折り返してなるものであってもよい。
セパレータは、正極活物質層と負極活物質層とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する部材から構成されていればよい。セパレータ材料としては、各種多孔質樹脂シート(多孔質樹脂層であり得る。)を用いることができる。上記多孔質樹脂シートの好適例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を主体に構成されたシートが挙げられる。一好適例として、1種または2種以上のポリオレフィン系樹脂を主体に構成された単層または多層構造のシート(ポリオレフィン系シート)が挙げられる。上記多孔質樹脂シートは、必要に応じて、各種可塑剤、酸化防止剤等の添加剤を含有し得る。多孔質樹脂シートの厚さは3〜30μm(好ましくは5〜25μm、典型的には8〜15μm)程度とすることが適当である。本実施形態のように、多孔質樹脂層が複数の層を有する場合には、各層の厚さは上記の範囲から選択され得る。なお、多孔質樹脂シートの表面には、例えば無機フィラーを含む耐熱層が設けられていてもよく、各種表面処理が施されていてもよい。
金属箔は、Liの流通が可能な形状を有しており、典型的にはLiの流通が可能なパンチング孔を有する。例えば、パンチング孔の孔径(直径)は1〜2mm(例えば1.3mm)、ピッチは1〜3mm(例えば2mm)であり得る。金属箔としては、導電性に優れた材料が好ましく、正極集電体と同じ材料を用いることがより好ましい。金属箔材料の具体例として、アルミニウム、ニッケル、チタン等の各種金属、これらの合金やステンレス鋼等の各種合金類を好ましく用いることができる。金属箔の厚さは、Li流通性と導電性とのバランス、強度等の耐久性等によって決定される。上記厚さは、凡そ40μm以下とすることが適当であり、好ましくは30μm以下である。また上記厚さは、凡そ5μm以上(例えば10μm以上)とすることが好ましい。金属箔の多孔質樹脂層への積層、配置方法としては、公知、慣用の各種方法を採用することができる。
セパレータの総厚さは、特に限定されるものではないが、Li通過性の観点から、70μm以下(例えば60μm以下、典型的には50μm以下)とすることが好ましい。また強度面から、上記総厚さは凡そ5μm以上(例えば10μm以上、典型的には15μm以上)とすることが好ましい。上述のように、セパレータの厚さによって正負極間距離は規定され、当該距離が長いと過充電時のガス発生速度は低下すると考えられるが、本発明によると、セパレータの厚さにかかわらず、過充電状態において迅速なガス発生が可能である。したがって、本発明による効果は、厚手のセパレータを用いる態様で、好ましくかつ顕著に発現する傾向がある。
次に、セパレータを含む電極体について説明する。図3は、一実施形態に係る捲回電極体を模式的に示す図であり、捲回電極体80を構築する前段階における長尺状のシート構造(電極シート)を示している。図3に示すように、捲回電極体80は、正極シート(正極と略す場合がある。)10と、負極シート(負極と略す場合がある。)20とを備える。正極10は、長尺状の正極集電体12と、正極集電体12の少なくとも一方の表面(典型的には両面)に配置された正極活物質層14とを備える。また、負極20は、長尺状の負極集電体22と、負極集電体22の少なくとも一方の表面(典型的には両面)に配置された負極活物質層24とを備える。
セパレータ40は、正極10および負極20の間に配置されている。なお、図3ではセパレータ40は1枚しか示していないが、本実施形態において、セパレータは捲回電極体80中に2枚配置されている。換言すると、捲回電極体80には、正極10、セパレータ40、負極20、もう一枚のセパレータ(図示せず)がこの順で積層された積層体からなる。この積層体は、長尺方向に捲回されることによって捲回体とされ、さらにこの捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状に成形されている。セパレータ40を構成する多孔質樹脂層42は、正極活物質層14および負極活物質層24の積層部分の幅より大きい幅を有する。これを正極活物質層14および負極活物質層24の積層部分に挟むように配することで、正極活物質層14および負極活物質層24が互いに接触して内部短絡が生じることを防いでいる。なお、電極体は捲回電極体に限定されない。電池の形状や使用目的に応じて、例えばラミネート型等、適切な形状、構造を適宜採用することができる。捲回電極体も扁平形状のものに限定されず円筒状であってもよい。
捲回電極体80の幅方向(捲回方向に直交する方向)の中心部には、正極集電体12の表面に形成された正極活物質層14と、負極集電体22の表面に形成された負極活物質層24とが重なり合って密に積層された部分が形成されている。また、正極10の幅方向の一方の端部には、正極活物質層14が形成されずに正極集電体12が露出した部分(正極活物質層非形成部16)が設けられている。この正極活物質層非形成部16は、セパレータ40および負極20からはみ出た状態となっている。すなわち、捲回電極体80の幅方向の一端には、正極集電体12の正極活物質層非形成部16が重なり合った正極集電体積層部15が形成されている。また、捲回電極体80の幅方向の他端にも、上記一端の正極10の場合と同様に、負極集電体22の負極活物質層非形成部26が重なり合った負極集電体積層部25が形成されている。
セパレータ40に含まれる金属箔44は、捲回電極体80において正極集電体12の正極活物質層非形成部16と当接するように配置されている。これによって、金属箔44は正極シート10と導通し、セパレータ40内における配置と相俟って、捲回電極体80を備える二次電池が過充電状態となったときに、迅速なガス発生が実現される。
次に、二次電池の電極体を構成する各構成要素について説明する。正極を構成する正極集電体としては、例えばアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金からなる箔状のものを用い得る。正極集電体の厚さは特に限定されず、例えば5〜30μmとすることができる。正極活物質層は、主成分(50重量%を超えて含まれる成分。以下同じ。)として正極活物質を含む。正極活物質は、特に限定されず、例えば、スピネル構造または層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物、ポリアニオン型(例えばオリビン型)のリチウム遷移金属化合物等の1種または2種以上を用い得る。好ましい一態様では、正極活物質として、Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素(好ましくはNi、CoおよびMnのうちの少なくとも1種)を含むリチウム遷移金属複合酸化物(例えばLiNiCoMnO)が用いられる。正極活物質層は、正極活物質の他、必要に応じて各種添加剤(例えば、カーボンブラック等の導電材や、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の結着剤、増粘剤等)を含有し得る。
負極を構成する負極集電体としては、例えば銅または銅を主成分とする合金からなる箔状のものを用い得る。負極集電体の厚さは特に限定されず、例えば5〜30μmとすることができる。負極活物質層には、電荷担体となるLiを吸蔵および放出可能な負極活物質の1種または2種以上が主成分として含まれる。負極活物質の組成や形状に特に制限はない。負極活物質としては、グラファイトカーボン(黒鉛)、アモルファスカーボン等の炭素材料が挙げられる。少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が好ましく用いられる。なかでも天然黒鉛を主成分とする炭素材料の使用が好ましい。上記天然黒鉛は鱗片状の黒鉛を球形化したものであってもよい。特に、黒鉛の表面にアモルファスカーボンがコートされた炭素質粉末が好ましい。負極活物質粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、凡そ5〜30μmであることが好ましい。なお、本明細書において、平均粒径としては、レーザー散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(平均粒径D50:50%体積平均粒径)が採用される。負極活物質層は、負極活物質の他に、結着剤や増粘剤その他の添加剤の1種または2種以上を必要に応じて含有し得る。結着剤、増粘剤としては、例えば、正極活物質層に含有され得るものを好ましく用いることができる。
次に、上記捲回電極体を備える二次電池について説明する。図4は、一実施形態に係る二次電池の模式断面図である。図4に示すように、二次電池1は、角型の電池ケース50と、電池ケース50内に収容される捲回電極体80とを備える。電池ケース50内にはまた、非水電解質(非水電解液)90が収容されている。この非水電解液90は捲回電極体80に含浸している。電池ケース50は、上面に開口部を有する扁平箱形状のケース本体52と、その開口部を塞ぐ蓋体54とを備える。ケース本体52の開口部は、捲回電極体80を上記開口部からケース本体52内に収容した後、蓋体54によって封止される。このように電池ケース50の内部が密閉されることにより、二次電池1は密閉型電池となる。
電池ケース50の上面(蓋体54)には、正極端子70および負極端子72が設けられている。正極端子70は正極10の幅方向の一端に付設された正極集電板74と電気的に接続しており、負極端子72は負極20の幅方向の一端に付設された負極集電板76と電気的に接続している。また、電池ケース50内にはCID(電流遮断機構)30が設けられている。CID30は、正極端子70と捲回電極体80との間に設けられ、電池ケース50の内圧が上昇し、所定の圧力に達したときに正極端子70から正極10に至る導電経路を電気的に分断するように構成されている。具体的には、CID30は、変形金属板32と、変形金属板32に接合された接続金属板34とを備える。変形金属板32は、中央部分が下方へ湾曲したアーチ形状の湾曲部分33を有する。湾曲部分33の周縁部分は、集電リード端子35を介して正極端子70に接続されている。また、変形金属板32の湾曲部分33の一部(先端)は、接続金属板34の上面と接合点36にて接合されている。接続金属板34の下面(裏面)には正極集電板74が接合されており、正極集電板74は捲回電極体80の正極10に接続されている。CID30はまた、プラスチックにより形成された絶縁ケース38を備える。絶縁ケース38は、変形金属板32を囲むように設けられている。絶縁ケース38には、変形金属板32の湾曲部分33を嵌入する開口部が形成されており、変形金属板32の湾曲部分33は、該開口部に嵌入されることで該開口部を封止している。これによって、絶縁ケース38内は密閉状態に保持されるため、密閉された湾曲部分33の上方には、電池ケース50の内圧は作用しない。これに対して、絶縁ケース38外の湾曲部分33の下面には、電池ケース50の内圧が作用する。このような構造を有するCID30において、過充電電流に起因して電池ケース50の内圧が高まると、該内圧は、変形金属板32の下方へ湾曲した湾曲部分33を上方へ押し上げるように作用する。この作用(力)は、電池ケース50の内圧が上昇するにつれて増大する。そして、電池ケース50の内圧が設定圧力を超えると、湾曲部分33が上下反転する。この湾曲部分33の反転によって、変形金属板32と接続金属板34との接続は断たれ、導電経路は電気的に分断され、電流は遮断される。なお、CIDは上記構造に限定されず、また機械的な変形に基づくものに限定されるものでもない。例えば、電池ケースの内圧をセンサで検知し、該センサで検知した内圧が設定圧力を超えると充電電流を遮断するような外部回路を設けたCIDであってもよい。
非水電解質は、典型的には適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する電解液である。上記非水溶媒としては、特に限定されず、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)の1種または2種以上を用いることができる。なかでも、EC、DMCおよびEMCの混合溶媒が好ましい。支持塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiI等のリチウム化合物(リチウム塩)の1種または2種以上を用いることができる。なお、支持塩の濃度は特に限定されないが、凡そ0.1mol/L〜5mol/L(例えば0.5mol/L〜3mol/L、典型的には0.8mol/L〜1.5mol/L)の濃度とすることができる。
また、二次電池はガス発生剤を含む。ここでガス発生剤とは、所定の電池電圧を超えた際にガスを発生する添加剤であり、典型的には、電池が過充電状態になったときに分解してH(プロトン)を発生させ、このHに由来してガスを発生させる化合物をいう。ガス発生剤は典型的には非水電解質中に含まれる。その場合、ガス発生剤は非水電解質中に溶解または分散し得る化合物であることが好ましい。また、ガス発生剤は、電池の稼働電圧では酸化されないが、過充電状態になったときに非水電解質の非水溶媒の酸化分解よりも先に反応(酸化)するものであることが望ましい。したがって、ガス発生剤の酸化電位(酸化開始電位)は、好ましくは、稼働電圧の最大値に対応した正極の上限電位よりも高いが、非水電解質の非水溶媒の酸化電位(酸化開始電位)よりも低い。ガス発生剤の酸化電位の好適な範囲は、4.3V以上(典型的には4.4V以上)であり、また4.8V以下(典型的には4.6V以下)である。ガス発生剤の好適例としては、例えばアルキルベンゼン類、シクロアルキルベンゼン類、ビフェニル類、ターフェニル類、ジフェニルエーテル類、ジベンゾフラン類が挙げられる。なかでも、シクロアルキルベンゼン類(例えばシクロヘキシルベンゼン(CHB))、ビフェニル類(例えばビフェニル(BP))が好ましい。ガス発生剤の使用量(添加量)は、非水電解質中において凡そ0.1〜10重量%(例えば0.5〜7重量%、典型的には1〜5重量%)とすることが好ましい。
上記の二次電池は、過充電状態におけるCIDの迅速作動を実現することができ、実用性に優れたものである。したがって、この特徴を活かして、ハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車、電気自動車等のような車両の駆動電源として好ましく利用され得る。本発明によると、上記二次電池(複数の電池が接続された組電池の形態であり得る。)を搭載した車両が提供される。
次に、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
<実施例>
正極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ15μm)の両面に正極活物質層が形成された長尺状正極シートを作製した。形成した正極活物質層は、正極活物質としてのLiNiCoMnOと、導電材としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのPVDFとを94:3:3の混合比で含む。また、負極集電体としての銅箔(厚さ10μm)の両面に負極活物質層が形成された長尺状負極シートを作製した。形成した負極活物質層は、負極活物質としての球形化黒鉛と、増粘剤としてのCMCと、結着剤としてのSBRとを98:1:1の混合比で含む。
多孔質樹脂シートとして単層PEシート(厚さ10μm)を用意し、このPEシートで銅箔(厚さ50nm)を図1に示す構造となるように挟み込んで、パンチング孔を有する金属箔(アルミニウム箔)がその内部に配置された長尺状の金属箔含有セパレータシートを作製した。パンチング孔の孔径(直径)は1.3mm、ピッチは2mmとした。金属箔の厚みは25μmとした。この金属箔含有セパレータにおいて、金属箔は、樹脂層(PE層)に挟まれた内箔部と、該樹脂層から露出した露出部とを有する。金属箔を挟み込んだ樹脂層は、上記セパレータの幅方向において金属箔の露出部側とは反対側の端部にてヒートシール等で接着固定した。
上記負極シートを、上記金属箔含有セパレータで挟み込み、上記正極シートを重ねて捲回することによって捲回体を作製し、さらに該捲回体を側面方向からプレスして拉げさせることにより、扁平形状の捲回電極体を作製した。この捲回電極体において、セパレータから露出した金属箔は、正極集電体の正極活物質層非形成部と捲回電極体の捲回方向に沿って接触している。上記捲回電極体につき、正極集電体の端部とセパレータから露出した金属箔とを正極端子を溶接し、負極集電体の端部を負極端子に溶接し、捲回電極体を角型電池ケースに収容した後、非水電解液を注入し、電池ケース内を密封した。非水電解液としては、ECとDMCとEMCとの混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを約1モル/Lの濃度で含有させ、さらにCHBを濃度が4%、BPを濃度が1%となるように含有させたものを使用した。このようにして角型リチウムイオン二次電池(電池容量:30Ah)を作製した。この角型リチウムイオン二次電池には、図4に示すようなCIDを正極集電体と正極端子との間に設けている。
<比較例>
金属箔を配置せず、またセパレータの厚さを20μmとした他は実施例と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
[過充電試験]
実施例および比較例に係る角型リチウムイオン二次電池を試験用電池として用いた。各試験用電池につき、25℃の環境下で、開始SOC(State of Charge)100%、充電電流値60Aの条件でSOC150%に到達するまで過充電試験を行った。過充電試験中の試験電池の内圧[MPa]を計測した。結果を図5に示す。
図5に示されるように、比較例に係る二次電池では、CIDが作動するSOCは約149%であった。これに対し、実施例に係る二次電池では、ガス発生剤の酸化反応場が大幅に増加したことからガス発生速度(ガス圧立ち上がり)が促進され、内圧上昇が比較例よりも早く進行し、CIDが作動するSOCは約122%となり、CIDの作動をSOC基準で27%ほど低減することができた。これらの結果は、本明細書に記載した本発明の作用効果を裏付けるものであることが当業者によって理解される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。本発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれ得る。
1 リチウムイオン二次電池
10 正極シート
20 負極シート
30 電流遮断機構(CID)
40 セパレータシート
42 多孔質樹脂層
44 金属箔
50 電池ケース
80 捲回電極体
100 ガス発生剤

Claims (1)

  1. 正極シートとセパレータシートと負極シートとがこの順で積層された電極体、分解してプロトンを発生するガス発生剤、該電極体と該ガス発生剤とを収容した電池ケース、および該電池ケース内の圧力上昇により作動する電流遮断機構、を備え、
    前記セパレータシート内にはリチウムイオンの流通が可能な金属箔が配置されており、かつ該金属箔は前記正極シートと導通している、リチウムイオン二次電池。
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