JP2017101735A - クラッチシステム - Google Patents

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Yasuhiro Watanabe
康弘 渡辺
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

【課題】クラッチペダルとフロアとの間に異物がある場合でもクラッチ操作を確実に行うことができるクラッチシステムを提供する。
【解決手段】クラッチシステムは、クラッチペダル12と、クラッチペダル12の踏み込み量を検知するストロークセンサ16と、クラッチの断接を行うアクチュエータ15と、クラッチペダル12の位置がクラッチ断位置のしきい値を超えた時にクラッチを断動作させるように、クラッチペダル12の踏み込み量に応じてアクチュエータ15の動作を制御する制御部14と、を備える。制御部14は、クラッチペダル12とフロアとの間の異物を検出し、異物があると判断した場合に、クラッチ断位置のしきい値を、異物を挟み込む位置より踏み込み開始側に変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クラッチシステムに関する。
運転者がクラッチペダルを踏み込むことによりクラッチを断動作させ、エンジンからトランスミッションへの動力伝達を切断させ、続けて運転者がトランスミッションの変速操作を行い、その後にクラッチペダルの踏み込みをやめることでクラッチを接動作させ、エンジンからトランスミッションへ動力伝達させるようなマニュアルトランスミッション車両において、クラッチペダルとフロアとの間に異物を挟み込んでしまった場合、運転者のペダル操作が妨げられて変速操作ができないことから、運転者が危険な状況に陥ることが考えられる。
特許文献1では、ブレーキペダル等の操作ペダルが配置されている車両のフロア構造において、異物の挟み込みを防止するために、フロア上の操作ペダルが配置されている位置の周囲に、操作ペダルを取り囲むように突条を設けることが提案されている。
特許文献2では、ペダルとフロアとの間に異物がある場合に、その旨を運転者に警告するとともに、ペダル距離センサにより検出されるペダルの踏み込み量とペダル圧力センサにより検出される圧力とから、運転者が本当にペダルを踏み込みたい位置を推定演算し、その結果を他の車載装置へ送ることが提案されている。
実開平05−71085号公報 特開2006−290289号公報
しかしながら、特許文献1の案では、操作ペダルとフロアとの間への異物の侵入を完全に防ぐことはできない。また、特許文献1では、操作ペダルとフロアとの間に異物が侵入した場合の対処方法について、示唆あるいは言及が全くなされていない。
特許文献2では、ペダルの踏み込み量とペダル圧力センサにより検出される圧力とから、運転者が本当にペダルを踏み込みたい位置を推定演算することが提案されているが、異物を挟み込んだ状態でペダルを踏み込む力には異物を除去しようとする力が加わること等により、正確な位置を推定することは困難であり、クラッチ断動作を実現できる確実性がない。また、特許文献2の案をクラッチペダルに適用する場合には、クラッチセンサ、クラッチ距離センサ、クラッチ圧力センサの3つのセンサを組み合わせる必要があり、コストが高い。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、クラッチペダルとフロアとの間に異物がある場合でもクラッチ操作を確実に行うことができるクラッチシステムを提供することにある。
本発明によるクラッチシステムは、クラッチペダルと、前記クラッチペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサと、クラッチの断接を行うアクチュエータと、前記クラッチペダルの位置がクラッチ断位置のしきい値を超えた時に前記クラッチを断動作させるように、前記クラッチペダルの踏み込み量に応じて前記アクチュエータの動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記クラッチペダルとフロアとの間の異物を検出し、異物があると判断した場合に、前記クラッチ断位置のしきい値を、前記異物を挟み込む位置より踏み込み開始側に変更する。
本発明によれば、制御部が、クラッチペダルとフロアとの間の異物を検出し、異物があると判断した場合に、クラッチ断位置のしきい値を、異物を挟み込む位置より踏み込み開始側に変更するため、クラッチペダルの再踏み込み時には、クラッチペダルは異物を挟み込む前にクラッチ断位置のしきい値を超えることができる。これにより、クラッチペダルとフロアとの間に異物がある場合でもクラッチ操作を確実に行うことができる。
本発明によるクラッチシステムにおいて、前記制御部は、前記クラッチペダルの位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置において前記クラッチペダルの移動速度がゼロになることを検知した時に、異物があると判断してもよい。このような態様によれば、ストロークセンサからの信号のみに基づいて異物があることを判断できる。したがって、異物を検出するために他のセンサを追加する必要が無く、コストの面で著しく優位である。
本発明によるクラッチシステムにおいて、前記制御部は、前記クラッチペダルに複数回の踏み込み操作が行われた場合であって、各回の踏み込み操作が、前記クラッチペダルの位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置で終了した場合に、異物があると判断してもよい。このような態様によっても、ストロークセンサからの信号のみに基づいて異物があることを判断できる。したがって、異物を検出するために他のセンサを追加する必要が無く、コストの面で著しく優位である。
本発明によるクラッチシステムにおいて、前記クラッチペダルの加速度を検知する加速度センサを更に備え、前記制御部は、異物挟み込み時に特有の衝撃波形が前記加速度センサからの信号に基づいて検出された場合に、異物があると判断してもよい。このような態様によれば、加速度センサからの信号のみに基づいて異物があることを判断できる。そのため、異物を検出するために加速度センサと他のセンサとを組み合わせて用いる必要が無く、構成が単純である。
本発明によるクラッチシステムにおいて、前記クラッチペダルの裏面または前記クラッチペダルを支持するペダル軸の裏面に設けられたタッチセンサを更に備え、前記制御部は、前記タッチセンサに異物が接触した場合に、異物があると判断してもよい。このような態様によれば、タッチセンサからの信号のみに基づいて異物があることを判断できる。そのため、異物を検出するためにタッチセンサと他のセンサとを組み合わせて用いる必要が無く、構成が単純である。
本発明によるクラッチシステムにおいて、前記制御部は、異物があると判断した場合に、運転者に警告を行ってもよい。このような態様によれば、運転者は警告を受けた後に直ちにクラッチペダルの再踏み込みを行って変更済みのクラッチ断位置のしきい値に基づいたクラッチ操作を行う等の対応措置を講ずることが可能である。
本発明によれば、クラッチペダルとフロアとの間に異物がある場合でもクラッチ操作を確実に行うことができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるクラッチシステム(手動操作モード)の説明図である。 図2は、本発明の一実施の形態によるクラッチシステム(自動操作モード)の説明図である。 図3は、図1及び図2に示すクラッチシステムにおけるクラッチペダルを拡大して示す図である。 図4は、ペダル操作時におけるクラッチペダルの位置とクラッチペダルの移動速度との関係を示すグラフである。 図5は、クラッチペダルの踏み込み量(ペダルストローク)とクラッチ伝達トルクとの関係を説明するためのグラフである。 図6は、本発明の一実施の形態によるクラッチシステムの動作を説明するためのフロー図である。 図7は、加速度センサ及びタッチセンサの配置を説明するための図である。 図8は、加速度センサからの信号に基づいて検知される異物挟み込み時に特有の衝撃波形を示すグラフである。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1及び図2は、本実施の形態によるクラッチシステムの説明図である。図3は、このクラッチシステムにおけるクラッチペダルを拡大して示す図である。
図1及び図2に示すように、クラッチシステム10は、クラッチペダル12と、クラッチペダル12の踏み込み量を検知するストロークセンサ16と、クラッチ13の断接を行うアクチュエータ15と、クラッチペダル12の位置がクラッチ断位置のしきい値(図3参照)を超えた時にクラッチ13を断動作させるように、クラッチペダル12の踏み込み量に応じてアクチュエータ15の動作を制御する制御部14と、を備えている。制御部14は、記憶部(不図示)を有しており、記憶部には、クラッチペダル12の位置に関して、クラッチ断位置のしきい値(初期値)が記憶されている。また、制御部14は、クラッチ位置センサ21に接続されており、クラッチ位置センサ21から現在のクラッチ13の位置を示す信号を受信する。
また、クラッチシステム10は、手動操作モードと自動操作モードを切り替える操作モード切替部11を備えている。手動操作モードは、クラッチペダル12のペダル操作に基づいてクラッチ13の断接を行う操作モードであり、自動操作モードは、制御部14からの制御信号に基づいてアクチュエータ15が動作してクラッチ13の断接を行う操作モードである。
図1及び図2に示すように、ストロークセンサ16は、クラッチペダル12を支持するペダル軸25に設けられており、ペダル操作の操作量(踏み込み量)を検知する。制御部14は、ストロークセンサ16から現在のクラッチペダル12の踏み込み量を示す信号を受信する。
また、クラッチシステム10は、自動操作モード時にクラッチペダル12のペダル操作が行われた場合に、そのペダル操作の操作量に応じた疑似反力を発生させる疑似反力発生部18を備えている。疑似反力発生部18は、ばね部材などを用いることにより機械的に疑似反力を発生させてもよく、アクチュエータなどを用いることにより電気的に疑似反力を発生させてもよい。疑似反力の反力特性(疑似反力特性)は、手動操作モード時にペダル操作が行われた場合に、ペダル操作の操作量に応じてクラッチペダル12から受けるペダル反力の反力特性(カバー反力特性)と類似した反力特性に設定されている。
図1及び図2では、操作モード切替部11が模式的に示されている。手動操作モードでは、図1に示すように、クラッチペダル12の踏み込み量がクラッチ13へ直接伝えられ、踏み込み量に応じてクラッチ13の断接が行われる。一方、自動操作モードでは、図2に示すように、制御部14からアクチュエータ15へ制御信号が送られ、制御信号に応じてアクチュエータ15が作動してクラッチ13の断接が行われる。
操作モード切替部11は、制御部14からの切替信号に基づいて手動操作モードと自動操作モードの切り替えを行う。
たとえば、制御部14は、自動操作モード時にクラッチペダル12のペダル操作が行われると、自動操作モードから手動操作モードへ切り替え判定をする。この場合、クラッチペダル12の踏み込み量がゼロになるまでの間は、踏み込み量に応じた制御信号が制御部14からアクチュエータ15に送信されて、踏み込み量に応じたクラッチ13の断接が行われる。すなわち、アクチュエータ15がクラッチペダル12のペダル操作に追従する。そして、クラッチペダル12の踏み込み量がゼロになったときに、操作モード切替部11は、自動操作モードから手動操作モードへ切り替える。
ところで、背景技術の欄でも言及したように、運転者がクラッチペダル12を踏み込むことによりクラッチ13を断動作させ、エンジンからトランスミッションへの動力伝達を切断させ、続けて運転者がトランスミッションの変速操作を行い、その後にクラッチペダル12の踏み込みをやめることでクラッチ13を接動作させ、エンジンからトランスミッションへ動力伝達させるようなマニュアルトランスミッション車両において、図3に示すように、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32を挟み込んでしまった場合、運転者のペダル操作が妨げられて変速操作ができないことから、運転者が危険な状況に陥ることが考えられる。
より詳しくは、制御部14は、図5に実線で示すように、クラッチペダル12の位置がクラッチ断位置のしきい値を超える時にクラッチ伝達トルクがゼロになるように、クラッチペダル12の踏み込み量に応じてアクチュエータ15の動作を制御する。そのため、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32を挟み込んだ場合、クラッチペダル12の位置は異物挟み込み位置を超えることができないから、制御部14は、図5の実線に沿ってアクチュエータ15の動作を制御しても、クラッチ伝達トルクをゼロにすることができず、すなわちクラッチ13を断動作させることができない。
このような問題を解決するために、本実施の形態では、制御部14は、クラッチペダル12とフロア31との間の異物32を検出し、異物32があると判断した場合に、クラッチ断位置のしきい値を、異物32を挟み込む位置より踏み込み開始側(すなわち、異物32を挟み込む位置と踏み込み開始位置との間の位置)に変更する。これにより、制御部14は、図5に破線で示すように、クラッチペダル12の位置が変更済みのクラッチ断位置のしきい値を超える時にクラッチ伝達トルクがゼロになるように、クラッチペダル12の踏み込み量に応じてアクチュエータ15の動作を制御する。したがって、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32があっても、制御部14は、図5の破線に沿ってアクチュエータ15の動作を制御することで、クラッチ伝達トルクをゼロにすることが可能であり、すなわちクラッチ13を確実に断動作させることができる。
次に、制御部14による異物の検出方法の一例について説明する。
図4は、ペダル操作時におけるクラッチペダル12の位置とクラッチペダル12の移動速度との関係を示すグラフである。図4において、横軸はクラッチペダル12の位置(すなわち踏み込み量)を示しており、縦軸はクラッチペダル12の移動速度(すなわち踏み込み量の単位時間あたりの変化)を示している。クラッチペダル12の位置及びクラッチペダル12の移動速度は、それぞれ、ストロークセンサ16からの信号に基づいて制御部14により測定される。
ペダル操作時において、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32が存在しない場合は、図4に破線で示すように、クラッチペダル12の移動速度は、踏み込み完了位置の手前から徐々に減少し始め、踏み込み完了位置においてちょうどゼロになる。
一方、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32が存在する場合は、図4に実線で示すように、クラッチペダル12の移動速度は、踏み込み完了位置に到達する前の同一位置において(その位置は変化せずに)クラッチペダル12の移動速度がゼロになる。
したがって、本実施の形態では、制御部14は、ストロークセンサ16からの信号に基づいてクラッチペダル12の位置とクラッチペダル12の移動速度とを測定し、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置においてクラッチペダル12の移動速度がゼロになることを検知した時に、異物32があると判断するようになっている。
次に、以上のように構成されたクラッチシステム10の動作について、図6のフロー図を参照して説明する。
クラッチ操作時には、まず、クラッチペダル12が運転者により踏み込まれる(ステップS101)。
制御部14は、クラッチペダル12とフロア31との間の異物検出を行う(ステップS102)。
そして、制御部14は、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32があるかどうかを判断する(ステップS103)。より詳しくは、制御部14は、ストロークセンサ16からの信号に基づいてクラッチペダル12の位置とクラッチペダル12の移動速度とを測定し、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置においてクラッチペダル12の移動速度がゼロになることを検知した時に、異物があると判断する。
ステップS103において異物があると判断された場合、制御部14は、その旨を運転者に警告する(ステップS104)。そして、制御部14は、図3に示すように、クラッチ断位置のしきい値を、異物32を挟み込む位置より踏み込み開始側(すなわち、異物32を挟み込む位置と踏み込み開始位置との間の位置)に変更する(ステップS105)。
次に、クラッチペダル12が運転者により再び踏み込まれる(ステップS106)。この時、制御部14は、クラッチペダル12の位置が変更済みのクラッチ断位置のしきい値を超える時にクラッチ伝達トルクがゼロになるように(図5の破線に沿うように)、クラッチペダル12の踏み込み量に応じてアクチュエータ15の動作を制御する。したがって、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32があっても、制御部14は、図5の破線に沿ってアクチュエータ15の動作を制御することで、クラッチ伝達トルクをゼロにすることが可能である。これにより、クラッチ13は確実に断動作される(ステップS107)。
一方、ステップS103において異物があると判断されなかった場合、制御部14は、クラッチ断位置のしきい値が変更済みであるかどうかを判断する(ステップS108)。
ステップS108においてクラッチ断位置のしきい値が変更済みであった場合、制御部14は、運転者への警告を解除し(ステップS109)、クラッチ断位置のしきい値を初期値に戻す(ステップS110)。この場合、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32は存在しないから、ステップS101の踏み込みによってクラッチペダル12は通常のクラッチ断位置のしきい値(初期値)を超えることが可能であり、クラッチ13は確実に断動作される(ステップS107)。
また、ステップS103において異物があると判断されなかった場合であって、ステップS108においてクラッチ断位置のしきい値が変更済みではなかった場合(すなわち、クラッチ断位置のしきい値が初期値であった場合)、ステップS101の踏み込みによってクラッチペダル12は通常のクラッチ断位置のしきい値(初期値)を超えることが可能であり、クラッチ13は確実に断動作される(ステップS107)。
以上のように、本実施の形態によれば、制御部14が、クラッチペダル12とフロア31との間の異物32を検出し、異物32があると判断した場合に、クラッチ断位置のしきい値を、異物32を挟み込む位置より踏み込み開始側に変更するため、クラッチペダル12の再踏み込み時には、クラッチペダル12は異物32を挟み込む前にクラッチ断位置のしきい値を超えることができる。これにより、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32がある場合でもクラッチ操作を確実に行うことができる。
また、本実施の形態では、制御部14が、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置においてクラッチペダル12の移動速度がゼロになることを検知した時に、異物32があると判断するため、ストロークセンサ16からの信号のみに基づいて異物32があることを判断できる。したがって、異物32を検出するために他のセンサを追加する必要が無く、コストの面で著しく優位である。
また、本実施の形態では、制御部14が、異物32があると判断した場合に、運転者に警告を行うため、運転者は警告を受けた後に直ちにクラッチペダル12の再踏み込みを行って変更済みのクラッチ断位置のしきい値に基づいたクラッチ操作を行う等の対応措置を講ずることが可能である。
なお、制御部14による異物の検出方法は上述した例に限定されない。
例えば、ペダル操作時において、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32が存在しない場合は、図4に破線で示すように、踏み込み操作は、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達して終了する。
一方、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32が存在する場合は、図4に実線で示すように、クラッチペダル12の位置は、異物挟み込み位置を超えることができないから、踏み込み操作は、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達する前のある位置(すなわち異物挟み込み位置)で終了する。
したがって、制御部14は、クラッチペダル12に複数回の踏み込み操作が行われた場合であって、各回の踏み込み操作が、クラッチペダル12の位置が踏み込み完了位置に到達する前の同じ位置で終了した場合に、異物があると判断してもよい(第2例の異物検出方法)。この場合も、異物32を検出するために他のセンサを追加する必要が無く、コストの面で著しく優位である。
また、本件発明者が鋭意検討したところ、クラッチペダル12とフロア31との間に異物32を挟み込んだ場合、クラッチペダル12には、図8に示すような特有の衝撃波形による振動が生じる。
したがって、図7に示すように、クラッチペダル12には、クラッチペダル12の加速度を検知する加速度センサ23が設けられており、制御部14は、異物挟み込み時に特有の衝撃波形(図8参照)が加速度センサ23からの信号に基づいて検出された場合に、異物があると判断してもよい(第3例の異物検出方法)。この場合、加速度センサ23からの信号のみに基づいて異物32があることを判断できる。そのため、異物32を検出するために加速度センサ23と他のセンサとを組み合わせて用いる必要が無く、構成が単純である。
また、図7に示すように、クラッチペダル12の裏面またはクラッチペダル12を支持するペダル軸25の裏面にタッチセンサ22が設けられており、制御部14は、タッチセンサ22に異物32が接触した場合に、異物32があると判断してもよい(第4例の異物検出方法)。このような態様によれば、タッチセンサ22からの信号のみに基づいて異物32があることを判断できる。そのため、異物32を検出するためにタッチセンサ22と他のセンサとを組み合わせて用いる必要が無く、構成が単純である。
なお、上述した個々の実施の形態により開示する発明が限定されるものではない。各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
10 クラッチシステム
11 操作モード切替部
12 クラッチペダル
13 クラッチ
14 制御部
15 アクチュエータ
16 ストロークセンサ
18 疑似反力発生部
21 クラッチ位置センサ
22 タッチセンサ
23 加速度センサ
25 ペダル軸
31 フロア
32 異物

Claims (6)

  1. クラッチペダルと、
    前記クラッチペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサと、
    クラッチの断接を行うアクチュエータと、
    前記クラッチペダルの位置がクラッチ断位置のしきい値を超えた時に前記クラッチを断動作させるように、前記クラッチペダルの踏み込み量に応じて前記アクチュエータの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記クラッチペダルとフロアとの間の異物を検出し、異物があると判断した場合に、前記クラッチ断位置のしきい値を、前記異物を挟み込む位置より踏み込み開始側に変更する、クラッチシステム。
  2. 前記制御部は、前記クラッチペダルの位置が踏み込み完了位置に到達する前の同一位置において前記クラッチペダルの移動速度がゼロになることを検知した時に、異物があると判断する、請求項1に記載のクラッチシステム。
  3. 前記制御部は、前記クラッチペダルに複数回の踏み込み操作が行われた場合であって、各回の踏み込み操作が、前記クラッチペダルの位置が踏み込み完了位置に到達する前の同じ位置で終了した場合に、異物があると判断する、請求項1または2に記載のクラッチシステム。
  4. 前記クラッチペダルの加速度を検知する加速度センサを更に備え、
    前記制御部は、異物挟み込み時に特有の衝撃波形が前記加速度センサからの信号に基づいて検出された場合に、異物があると判断する、請求項1〜3のいずれかに記載のクラッチシステム。
  5. 前記クラッチペダルの裏面または前記クラッチペダルを支持するペダル軸の裏面に設けられたタッチセンサを更に備え、
    前記制御部は、前記タッチセンサに異物が接触した場合に、異物があると判断する、請求項1〜4のいずれかに記載のクラッチシステム。
  6. 前記制御部は、異物があると判断した場合に、運転者に警告を行う、請求項1〜5のいずれかに記載のクラッチシステム。
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