JP2017100669A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の高速走行時において、ラジエータの前面に重なるように隣接して配置された熱交換器の通過風量減少を抑制する。
【解決手段】車両用冷却装置1に関し、車両2の前端部に設けられ、走行風により冷媒を冷却する熱交換器3と、熱交換器3の後面に重なるように隣接して、傾動可能に設けられ、走行風によりエンジン冷却水を冷却するラジエータ4と、車両2の車速を検出する車速センサ5と、車速センサ5の検出車速に応じてラジエータ4の傾斜角を制御する傾斜角制御装置6と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン冷却水を冷却するためのラジエータを備えた車両用冷却装置に関する。
一般に、車両においては、複数の熱交換器を車両の前端部に設けて、各熱交換器が走行風を多く受けるようにすることにより、各熱交換器の冷却性能を向上させている。
特に、エンジン冷却水を冷却するためのラジエータは、その他の熱交換器(例えば、インタークーラやエアコンコンデンサ)の後面に重なるように隣接して配置される。
特開2008−207569号公報
しかしながら、車両の高速走行時においては、ラジエータの走行風による空気抵抗が増加して、他の熱交換器の背圧が上昇する。これにより、他の熱交換器の通過風量が減少し、その冷却性能が低下し、エンジンの燃費が悪化する等の問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の高速走行時において、ラジエータの前面に重なるように隣接して配置された熱交換器の通過風量減少を抑制することが可能な車両用冷却装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用冷却装置は、車両の前端部に設けられ、走行風により冷媒を冷却する熱交換器と、前記熱交換器の後面に重なるように隣接して、傾動可能に設けられ、走行風によりエンジン冷却水を冷却するラジエータと、前記車両の車速を検出する車速センサと、前記車速センサの検出車速に応じて前記ラジエータの傾斜角を制御する傾斜角制御装置と、を備えたことを特徴とする。
また、前記傾斜角制御装置は、前記車速センサの検出車速が低いときは、前記ラジエータが走行風を多く受けるような第1の位置に前記ラジエータを位置させ、前記車速センサの検出車速が高いときは、前記ラジエータが走行風を少なく受けるような第2の位置に前記ラジエータを位置させる。
また、前記ラジエータは、その上端部に配置され車両左右方向に延びる旋回軸の周りを旋回可能である。
本発明に係る車両用冷却装置では、ラジエータの前面に重なるように隣接して配置された熱交換器の通過風量減少を抑制することが可能になるという優れた効果を発揮する。
本発明に係る車両用冷却装置を備えた車両の概略左側面図である。 本発明に係る車両用冷却装置を示す正面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明におけるラジエータの第1の位置を示す図である。 本発明におけるラジエータの第2の位置を示す図である。 本発明における傾斜角制御装置の制御状況の説明に供するタイムチャートである。 本発明における熱交換器の第1変形例を示す図である。 本発明における熱交換器の第2変形例を示す図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態に係る車両用冷却装置を説明する。なお、後述する実施形態における前後左右は、車両の走行方向を基準とする。例えば、前方は車両方向前方とし、後方は車両方向後方とする。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る車両用冷却装置の構成について、図1〜5に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用冷却装置1を備えた車両2の概略左側面図である。
図1に示すように、車両2はキャブオーバ型トラックからなり、キャブ10と、キャブ10前面の下方に設けられたバンパー11と、キャブ10の下方に設けられ、キャブ10およびバンパー11を支持するシャシフレーム12と、キャブ10の後部下方に配置されたエンジン13と、車両2の前端部に設けられ、走行風により冷媒を冷却する熱交換器3と、熱交換器3の後面に重なるように隣接して配置され、エンジン冷却水を冷却するラジエータ4とを含む。本実施形態において、熱交換器3は、ターボ過給機(不図示)とエンジン13の燃焼室(不図示)との間の吸気管(不図示)に設けられ、ターボ過給機からエンジン13の燃焼室内に供給される吸気を冷却する空冷式のインタークーラ3iからなる。
符号20は、キャブ10下方でバンパー11後方に配置されたフロントタイヤであり、符号21は、キャブの後方に配置された架装である。
キャブ10前面の下部およびバンパー11前面の上部には、走行風を取り込むためのフロントグリル(不図示)が形成される。
シャシフレーム12は、車両前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ12aと、サイドメンバ12a間を車両左右方向に架け渡されたクロスメンバ12bとを備える。
エンジン13の内部には、エンジン冷却水が流通するエンジン内水路(不図示)が設けられている。エンジン内水路は、冷却水路14によってラジエータ4と接続される。また、エンジン内水路の出口側には、冷却水の温度を検出する水温センサ15が設けられ、エンジン内水路の入口側には、エンジンにより駆動されるウォータポンプ(不図示)が設けられる。
冷却水路14は、エンジン内部で温められたエンジン冷却水が流れる第1冷却水路14aと、ラジエータ4で冷却された冷却水が流れる第2冷却水路14bとからなる。これら第1冷却水路14aおよび第2冷却水路14bは、曲折自在な構造(例えば、蛇腹構造)を有する。
第1冷却水路14aとエンジン内水路との間には、エンジン暖機用のサーモスタット16が設けられる。但し、このサーモスタット16の位置は任意であり、第2冷却水路14bとエンジン内水路との間に設けられていてもよい。
サーモスタット16は、エンジン冷却水の温度が予め設定された閾値(以下、サーモスタット閾値と称する)TT未満のときには閉じられて、第1冷却水路14aへの水流を遮断し、エンジン冷却水の温度がサーモスタット閾値TT以上のときには開かれて、第1冷却水路14aへの水流を解放する構造である。
インタークーラ3iとラジエータ4は、サイドメンバ12aの前端に位置するクロスメンバ12b上に配置され、車両用冷却装置1の一部を構成する。
次に、車両用冷却装置1の具体的な構成について、図2および図3に基づいて説明する。図2は、インタークーラ3iおよびラジエータ4を前面から見た図であり、図3は、図2のIII−III断面図である。
図2および図3に示すように、インタークーラ3iは、インタークーラコア30と、インタークーラコア30の車両左右方向の両側面に設けられた流入側タンク31および吐出側タンク32と、インタークーラコア30の上端部および下端部にて車両左右方向に延在し、流入側タンク31と吐出側タンク32とを連結する上側プレート33および下側プレート34とを備える。
インタークーラコア30は、流入側タンク31と吐出側タンク32との間に延在する複数のチューブ30aと、隣接するチューブ30a間に設けられた複数のフィン30bとを有する。チューブ30aは、ターボ過給機からエンジン13の燃焼室内に供給される吸気が内部を流通する扁平状の管からなる。フィン30bは、空気の流れを案内するルーバ(不図示)が形成された放熱用のフィンである。これらチューブ30aおよびフィン30bは、放熱性に優れたアルミニウム合金等の材質で形成される。
流入側タンク31の側面上部には、ターボ過給機側の吸気管に接続されて、流入側タンク31内に吸気を流入させるための入口35が形成される。吐出側タンク32の側面上部には、エンジン13の燃焼室側の吸気管に接続されて、吐出側タンク32内から吸気を吐出するための出口36が形成される。
ラジエータ4は、ラジエータコア40と、ラジエータコア40の車両左右方向の両側面に設けられた流入側タンク41および吐出側タンク42と、ラジエータコア40の上端部および下端部にて車両左右方向に延在し、流入側タンク41と吐出側タンク42とを連結する上側プレート43および下側プレート44とを備える。
ラジエータコア40は、流入側タンク41と吐出側タンク42との間に延在する複数のチューブ40aと、隣接するチューブ40a間に設けられた複数のフィン40bとを有する。チューブ40aは、内部をエンジン冷却水が流通する扁平状の管からなる。フィン40bは、空気の流れを案内するルーバ(不図示)が形成された放熱用のフィンである。これらチューブ40aおよびフィン40bは、放熱性に優れたアルミニウム合金等の材質で形成される。
本実施形態においては、図2に示すように、車体正面視でインタークーラコア30の全部がラジエータコア40に重なっている。但し、インタークーラコア30が部分的にラジエータコア40に重なっていてもよい。
流入側タンク41の後面上部には、第1冷却水路14aと接続されて、流入側タンク41にエンジン冷却水を流入させるための入口45が形成される。吐出側タンク42の後面上部には、第2冷却水路14bと接続されて、吐出側タンク42からエンジン冷却水を吐出するための出口46が形成される。
流入側タンク41および吐出側タンク42の上端部には、車両左右方向の両側面に回転軸47が突出形成される。また、ラジエータ4の車両左右方向の外側に位置するクロスメンバ12bには、板状の支持部材48が起立して設けられており、回転軸47は、この支持部材48の上端部に形成された軸受孔49に挿通されて、回転自在に軸支される。これにより、ラジエータ4の上端部には、回転軸47により規定され、車両左右方向に延びる旋回軸7が配置されることになり、ラジエータ4は、この旋回軸7の周りを旋回可能となる。
回転軸47の一端には、モータMが接続されており、このモータMは、支持部材48の側面に形成された支持台48s上に固定される。
モータMは、回転軸47に同軸に取り付けられたモータ軸(不図示)を有し、ラジエータ4の傾斜角を調節するモータ(例えば、DCモータまたはステッピングモータ)からなる。モータMには、制御部もしくは制御ユニットとしての電子制御ユニット(以下、ECUと称する)60が電気的に接続される。
すなわち、本実施形態においては、モータMとECU60によって、ラジエータ4の傾斜角を制御する傾斜角制御装置6が構成される。
また、本実施形態において、ECU60は、車速センサ5によって検出される車速(以下、検出車速と称する)に応じて、ラジエータ4の傾斜角を制御する。また、ECU60は、水温センサ15によって検出される水温(以下、検出水温と称する)に応じても、ラジエータ4の傾斜角を制御する。
具体的には、ECU60には、ラジエータ4が走行風を多く受けるような第1の位置P1と、ラジエータ4が走行風を少なく受けるような第2の位置P2とが予め設定されている。
ECU60は、検出車速が予め設定した閾値(以下、車速閾値と称する)VT未満のときは、第1の位置P1にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御し、検出車速が車速閾値VT以上のときは、第2の位置P2にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御する。
また、ECU60は、検出水温が予め設定した閾値(以下、水温閾値と称する)WT未満のときは、検出車速に拘わらず、上記第2の位置P2にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御し、検出水温が水温閾値WT以上のときは、上記の検出車速に応じた制御を行う。なお、水温閾値WTは、サーモスタット閾値TTよりも高い温度とする。
第1の位置P1および第2の位置P2について、図4および図5に基づいて説明する。
図4は、図3と同様の図であり、ラジエータ4が第1の位置P1に位置した状態を示している。図5は、ラジエータ4が第2の位置P2に位置した状態を示している。これらの図において、θは、鉛直軸Zに対する旋回軸7周りのラジエータ4の傾斜角を示し、Bは、インタークーラ3iの背圧が生じる領域を示す。
第1の位置P1および第2の位置P2は、ラジエータ4に当たる走行風Fの向きによって最適位置が異なる。走行風Fの向きは、フロントグリルやキャブ前面等の位置や形状等によって異なる。
本実施形態においては、矢印で示す水平方向の走行風Fの向きに対応して、ラジエータ4が走行風Fに垂直となる位置を第1の位置P1に設定し、ラジエータ4が走行風Fに平行となる位置を第2の位置P2に設定する。
第1の位置P1のときの傾斜角θはθ1=0°であり、この傾斜角のとき、ラジエータ4は、走行風Fを最も多く受けるようになる。
また、この第1の位置P1は、ラジエータ4の前面投影面積が最大となる位置であり、このとき、ラジエータコア40の通過風量は最大となるため、ラジエータ4の冷却性能が最大となる。
反対に、第2の位置P2のときの傾斜角θはθ2=90°であり、この傾斜角のとき、ラジエータ4は走行風Fを最も少なく受けるようになる。
また、この第2の位置P2は、ラジエータ4の前面投影面積が最小となる位置であり、このとき、ラジエータコア40の通過風量は最小となるため、ラジエータ4の冷却性能が最小となる。
次に、本実施形態の車両用冷却装置1の作用効果について説明する。
図1〜4に示すように、ラジエータ4は、インタークーラ3iの後面に重なるように隣接して配置される。このため、車速が高くなるにつれて、ラジエータコア40における空気抵抗が増加して、インタークーラ3iの背圧が上昇する。これにより、インタークーラコア30の通過風量が減少し、インタークーラ3iの冷却性能が低下して、エンジン13に供給される吸気の温度が上昇する。この吸気温度の上昇は、エンジン13の燃費向上と排気浄化に不利となる。
そこで、本実施形態の車両用冷却装置1においては、検出車速Vに応じてラジエータ4の傾斜角を上述の如く制御する。これにより、車両2の高速走行時(V≧VT)には、ラジエータ4を第2の位置P2に位置させて、インタークーラ3iの背圧を低下させることで、インタークーラコア30の通過風量を増加させることができる。その結果、インタークーラ3iの冷却性能を向上させることが可能になり、エンジン13の燃費と排気浄化性能を向上させることができる。
一方、低速走行時(V<VT)には、ラジエータ4を第1の位置P1に位置させることで、ラジエータ4の冷却性能が最大となり、効率良くエンジン冷却水を冷却することが可能になる。
また、検出水温Wが水温閾値WT未満のときは、検出車速に拘わらず、第2の位置P2にラジエータ4を位置させる。第2の位置P2では、ラジエータコア40の通過風量が最小となることで、ラジエータ4の冷却性能が最小となり、サーモスタット16が開いた状態でも、エンジン冷却水の温度をある程度高温に維持することができる。よって、エンジン13の暖機確保に有利となる。
以下、本実施形態の具体例について、図6に基づき説明する。
図6は、傾斜角制御装置6の制御状況の説明に供するタイムチャートであり、(a)は検出水温、(b)はサーモスタットの状態、(c)はラジエータの位置、(d)は検出車速を表す。また、水温閾値WTおよび車速閾値VTは、それぞれ一点鎖線で示され、サーモスタット閾値TTは、二点鎖線で示される。なお、本実施形態においては、例えば、水温閾値WTを85[℃]に設定し、サーモスタット閾値TTを80[℃]に設定する。
(a)に示すように、検出水温は、エンジン始動時t1から徐々に上昇していく。検出水温がサーモスタット閾値TTに達するまでの時間(t1〜t2)は、(b)に示すように、サーモスタット16が閉じているため、エンジン13で温められたエンジン冷却水がラジエータ4に流入せず、暖機が促進される。
また、このとき、検出水温は水温閾値WTに達していないため、ECU60は、検出車速に拘わらず、(c)に示す第2の位置P2にラジエータ4を位置させるように、モータMの駆動を制御する。
第2の位置P2では、ラジエータコア40の通過風量が最小となるため、エンジン冷却水の冷却が抑制されて、エンジン13の早期暖機に有利となる。
時刻t2において、検出水温がサーモスタット閾値TTに達すると、サーモスタット16が開かれて、エンジン13で温められたエンジン冷却水がラジエータ4に流入する。
但しこのとき、検出水温が水温閾値WTに達していないため、ECU60は、検出水温に応じた制御を優先的に継続し、第2の位置P2にラジエータ4を位置させた状態を維持する。この状態では、ラジエータ4の冷却性能が最小となり、エンジン13の暖機確保に有利である。
時刻t3において、検出水温が水温閾値WTに達すると、ECU60は、検出車速に応じた制御を開始する。
時刻t3においては、(d)に示すように、検出車速が車速閾値VT(例えば、80[km/h])に達していないため、ECU60は、第1の位置P1にラジエータ4を位置させるように、モータMの駆動を制御する。
第1の位置P1では、ラジエータコア40の通過風量が最大となるため、ラジエータ4の冷却性能が最大となる。その結果、時刻t3からは検出水温の上昇が抑制される。
一方、この第1の位置P1では、車速が高くなるにつれて、ラジエータコア40における空気抵抗が増加し、インタークーラ3iの背圧が上昇していくことになる。このため、インタークーラ3iの冷却性能が徐々に低下していくことになる。
その後、時刻t4において、検出車速が車速閾値VTに達すると、ECU60は、第2の位置P2にラジエータ4を位置させるように、モータMの駆動を制御する。これにより、インタークーラ3iの冷却性能を向上させて、エンジン13の燃費と排気浄化性能を向上させることが可能になる。また、高速走行時には走行風が増加するため、第2の位置P2にラジエータ4が位置していても、エンジン13の冷却を確保することができる。
その後は、時刻t5,t6に示すように、検出車速に応じてラジエータ4の位置が切り替わるように制御される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るエンジン冷却装置1について説明する。本実施形態は、第1実施形態とECUにおける制御内容が異なるのみで他の部分は同じなので、同一の構成要素については同一の符号を用い、それらの詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、ECU60は、検出車速と共に、エンジン回転数センサ22によって検出されるエンジン回転数(以下、検出エンジン回転数と称する)と、アクセル開度センサ23によって検出されるアクセル開度(以下、検出アクセル開度と称する)に基づいて、ラジエータ4の傾斜角を制御する。
より詳しくは、ECU60は、検出アクセル開度と検出エンジン回転数に基づいて、所定のマップ(不図示)を参照することで、エンジン13の運転状態が高負荷運転状態であるか、低負荷運転状態であるか、或いは中負荷運転状態であるかを判定する。
ECU60は、エンジン13が高負荷運転状態であると判定したときは、検出車速に拘わらず、第1の位置P1にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御する。
一方、ECU60は、エンジン13が高負荷運転状態でない(すなわち、低負荷または中負荷運転状態である)であると判定したときは、検出車速に応じてラジエータ4の傾斜角を制御する。すなわち、検出車速が車速閾値VT未満のときは、第1の位置P1にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御し、検出車速が車速閾値VT以上のときは、第2の位置P2にラジエータ4を位置させるようにモータMの駆動を制御する。
上記の制御内容によれば、エンジン13が高温となる高負荷運転時には、ラジエータ4の冷却性能に余裕がなく、ラジエータ4の冷却性能を優先的に確保する必要がある。よって、検出車速に拘わらず、第1の位置P1にラジエータ4を位置させる。
一方、エンジン13がそれ程高温にならず、ラジエータ4の冷却性能に余裕がある低負荷または中負荷運転時には、検出車速に応じて、次のようなラジエータ4の傾斜角制御が実行される。
先ず、低負荷または中負荷運転時で且つ高速走行時においては、エンジン13がそれ程高温にならず、走行風量も多いことから、第2の位置P2にラジエータ4を位置させてもエンジン13の冷却を確保できる。一方、このときラジエータ4を第2の位置P2に位置させると、インタークーラ3iの通過風量を増加させてインタークーラ3iの冷却性能を向上できる。そこで、この場合には、第2の位置P2にラジエータ4を位置させ、吸気冷却によるエンジン13の燃費と排気浄化性能の向上を図る。例えば、低負荷または中負荷状態で車両が高速定常走行しているようなときに、かかる状態が実現される。
次に、低負荷または中負荷運転時で且つ低速走行時においては、エンジン13はそれ程高温にならないものの、走行風量が多くない。そこで、第1の位置P1にラジエータ4を位置させることで、ラジエータ4の冷却性能を確保する。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、検出水温に応じた制御を併せて実行してもよい。この場合、例えば、検出水温に応じた制御を第1優先とし、エンジン運転状態に応じた制御を第2優先とし、検出車速に応じた制御を第3優先とする。すなわち、検出水温が水温閾値WT未満のときには、上記のエンジン運転状態および検出車速に拘わらず、第2の位置P2にラジエータ4を位置させる制御を行い、また、検出水温が水温閾値WT以上のときに、上記のエンジン運転状態および検出車速に応じた制御を行うようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る車両用冷却装置1について、図4及び図5に基づいて説明する。本実施形態は、第1実施形態とラジエータ4の第2の位置が異なるのみで他の部分は同じである。
本実施形態においては、図4および図5に示すように、第1実施形態と同じ向きの走行風Fに対して、図4に示すラジエータ4の位置を第1の位置P1とする一方、図5の2点鎖線で示すラジエータ4の位置を第2の位置P2 ’として設定する。この第2の位置P2’のとき、傾斜角θはθ2’(0<θ2’<θ2)である。
すなわち、第2の位置は、必ずしもラジエータ4が走行風に対して平行となる位置でなくてもよい。
以上の構成によれば、上記の第1実施形態程ではないが、第2の位置P2’のときに第1の位置P1のときよりも空気抵抗が減少する。従って、第1の位置P1のときよりも空気抵抗が減少する位置であれば、任意の位置を第2の位置P2’として設定することが可能である。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、ラジエータ4の傾斜角は、エンジン運転状態および検出車速に拘わらず、検出車速のみに応じて制御されてもよい。
また、熱交換器3は、上述の実施形態ではインタークーラ3iからなるが、図7に示すように、エアコンコンデンサ3cであってもよい(熱交換器の第1変形例)。この場合、インタークーラ3iの場合と同様に、車両2の高速走行時に、ラジエータ4を第2の位置P2に位置させることで、エアコンコンデンサ3cの冷却性能を向上させることが可能となる。これにより、エンジン13を動力源として使用するエアコンコンプレッサ(不図示)の作動頻度が減少するため、エンジン13の燃費と排気浄化性能を向上させることができる。
また、図8に示すように、車両2の前端部に、前方からエアコンコンデンサ3c、インタークーラ3i、ラジエータ4の順でそれぞれ重なるように隣接して配置してもよい(熱交換器の第2変形例)。このようにラジエータ4の前に複数の熱交換器3c,3iを配置することで、車両2の高速走行時には、各熱交換器3i,3cの通過風量が大きく減少することになるが、ラジエータ4を第2の位置P2に位置させることで、これら各熱交換器3c,3iの通過風量を増加させて、冷却性能を向上させることができる。
また、例えば、上述の実施形態では、ラジエータ4の位置を車速に応じて第1の位置および第2の位置の2段階で変更しているが、例えば、第3の位置、第4の位置を増やして、ラジエータ4の位置をより多段階で変更してもよい。また、車速に応じて連続可変となるようにラジエータ4の位置を変更しても良い。
さらに、上述の実施形態では、ラジエータ4は、その上端部に配置され車両左右方向に延びる旋回軸7の周りを旋回可能であるが、旋回軸7の位置や向きは任意に設定できる。例えば、車両左右方向に延びる旋回軸をラジエータ4の下端部に配置してもよい。また、上下方向に延びる旋回軸をラジエータの左右何れかの端部に配置してもよい。
1 車両用冷却装置
2 車両
3 熱交換器(インタークーラ)
4 ラジエータ
5 車速センサ
6 傾斜角制御装置
7 旋回軸

Claims (3)

  1. 車両の前端部に設けられ、走行風により冷媒を冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器の後面に重なるように隣接して、傾動可能に設けられ、走行風によりエンジン冷却水を冷却するラジエータと、
    前記車両の車速を検出する車速センサと、
    前記車速センサの検出車速に応じて前記ラジエータの傾斜角を制御する傾斜角制御装置と、を備えた
    ことを特徴とする車両用冷却装置。
  2. 前記傾斜角制御装置は、前記車速センサの検出車速が低いときは、前記ラジエータが走行風を多く受けるような第1の位置に前記ラジエータを位置させ、前記車速センサの検出車速が高いときは、前記ラジエータが走行風を少なく受けるような第2の位置に前記ラジエータを位置させる
    請求項1に記載の車両用冷却装置。
  3. 前記ラジエータは、その上端部に配置され車両左右方向に延びる旋回軸の周りを旋回可能である
    請求項1又は2に記載の車両用冷却装置。
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