JP2017100412A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カバー部が自重で閉じられる際の衝撃を抑制し、カバー部が容易に開くこと。
【解決手段】印刷装置10は、開口部16を有する筐体部12と、開口部16を覆うカバー部60と、カバー部60を筐体部12に回動可能に接続する第1ヒンジ部70及び第2ヒンジ部80と、を備え、第1ヒンジ部70は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力と、カバー部60をクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力とが略等しく、第2ヒンジ部80は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力より、カバー部60を所定の開度以上からクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力の方が大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置に関する。
従来から、印刷装置の一例として、比較的大型サイズの幅を有するロール状の媒体に画像などの記録を行う大型のインクジェットプリンターが知られていた。このような印刷装置には、装置内部のメンテナンスなどを行うために、筐体部の上部を覆い回動動作により開閉可能なカバーを備えている。大型の印刷装置に備えられているカバーは、形状も大きく質量も重いため、カバーを閉じる際の衝撃を緩和させる機構が考案されている。例えば、特許文献1には、カバーの可動範囲に応じてカバーに摩擦による抵抗力を与える第一のダンパー手段と第二のダンパー手段とを備えたカバー開閉機構を備えた印字装置(印刷装置)が開示されている。
特開2008−142975号公報
しかしながら、特許文献1に記載の印刷装置は、摩擦抵抗を生じるヒンジ部を用いているため、カバー部を閉じる際の衝撃を抑制することができるが、カバー部を開ける際にも同等の摩擦抵抗が生じてしまう。このため、カバーを開ける際に大きな労力が必要になるという問題があった。また、摩擦抵抗の小さいヒンジ部を用いた場合には、カバー部の開度が大きい状態からカバー部の自重で閉じられた際の衝撃を十分に抑制することができないという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷装置は、媒体に印刷を行う印刷部と、前記印刷部を収容し、開口部を有する筐体部と、前記開口部を覆うカバー部と、前記カバー部を前記筐体部に回動可能に接続する第1ヒンジ部、第2ヒンジ部と、を備え、前記カバー部は、前記開口部を覆うクローズ位置と前記開口部を開口するオープン位置とに変位可能であり、前記カバー部が前記クローズ位置から前記オープン位置に回動する回動方向をオープン方向とし、前記カバー部が前記オープン位置から前記クローズ位置に回動する回動方向をクローズ方向とした時、前記第1ヒンジ部は、前記カバー部を前記オープン方向に回動させる時に生じる抵抗力と、前記カバー部を前記クローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力とが略等しく、前記第2ヒンジ部は、前記カバー部を前記オープン方向に回動させる時に生じる抵抗力より、前記カバー部を所定の開度以上に開いた状態から前記クローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力の方が大きいことを特徴とする。
本適用例によれば、印刷装置のカバー部は、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部とで筐体部に接続されている。カバー部が自重で閉じられる際に筐体部が受ける衝撃は、カバー部の開度に比例して大きくなるので、カバー部をクローズ方向に回動させる(閉じる)時は、カバー部の開度が小さい時よりカバー部の開度が大きい時の方が大きい抵抗力を必要とする。本適用例では、カバー部が所定の開度より小さい開度からカバー部の自重で閉じられた際は、第1ヒンジ部からの抵抗力によってその衝撃を抑制し、カバー部が所定の開度以上の大きい開度からカバー部の自重で閉じられる際は、第1ヒンジ部及び第2ヒンジ部からの抵抗力によってその衝撃を抑制する。また、第2ヒンジ部において生じる抵抗力は、カバー部をクローズ方向に回動させる(閉じる)時よりオープン方向に回動させる(開く)時の方が小さいので、カバー部を容易に開くことができる。したがって、カバー部が自重で閉じられる際の衝撃が抑制され、カバー部を容易に開くことが可能な印刷装置を提供することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の印刷装置において、前記第1ヒンジ部は、摩擦抵抗によって抵抗力を発生させることが好ましい。
本適用例によれば、摩擦抵抗を用いた第1ヒンジ部は、カバー部の開度及び回動方向に係らず抵抗力を発生させるので、第2ヒンジ部の抵抗力が生じない範囲においてカバー部が自重で閉じられる際の衝撃を抑制することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の印刷装置において、前記第2ヒンジ部は、粘性抵抗によって抵抗力を発生させることが好ましい。
本適用例によれば、粘性抵抗を用いた第2ヒンジ部は、カバー部を所定の開度以上に開いた状態からクローズ方向(閉じる)へ回動させた時に抵抗力を発生させるので、カバー部が自重で所定の開度以上から閉じられる際の衝撃を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の印刷装置において、前記第2ヒンジ部は、カバー部をクローズ位置からオープン方向に回動させる時、カバー部の回動を阻害する粘性抵抗を生じないことが好ましい。
本適用例によれば、粘性抵抗を用いた第2ヒンジ部は、カバー部をオープン方向(開く)へ回動させた時には大きな抵抗力を生じないので、カバー部を容易に開くことができる。
[適用例5]上記適用例に記載の印刷装置において、前記第1ヒンジ部の回転軸と、前記第2ヒンジ部の回動軸とは、同じ方向に沿って設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部との回動軸は、同じ方向に沿って設けられているので、カバー部を好適に回動させることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の印刷装置において、前記カバー部は、回動させる際に把持される取手部を有し、前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とは、前記取手部の幅方向における両端部に対応する位置に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、カバー部を回動する際に応力が集中する部分である取手部の両端部に対応する位置に第1、第2ヒンジ部を配置することで、カバー部が回動時に撓むことを抑制することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の印刷装置において、前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とのうちの少なくとも一方は複数であり、前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とは、前記カバー部の幅方向を二等分する直線に対して対称に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、カバー部の開度によって、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部との抵抗力に差が生じた場合でも、第1、第2ヒンジ部は、カバー部の幅方向を二等分する直線に対して対称に配置されているので、カバー部がクローズ方向(閉じる)に回動した際、カバー部をバランス良く閉じさせることができる。
[適用例8]上記適用例に記載の印刷装置において、前記カバー部は、透明な部材で形成されている窓部を有していることが好ましい。
本適用例によれば、カバー部が透明な部材で形成されている窓部を有することで、窓部から筐体部の内部を視認し、印刷状態を確認することができる。また、透明な部材を用いた窓部は、その強度を保つために体積を増加しなくてはならず、窓部の質量も重くなる。このような窓部を有することでカバー部の質量が重くなった場合に、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部とで抵抗力を発生させることが特に有効である。
実施形態に係る印刷装置の概略全体構成を示す斜視図。 筐体部の拡大斜視図。 筐体部の内部構成を示す断面図。 第1ヒンジ部の拡大図。 第2ヒンジ部の拡大図。 第2ヒンジ部のダンパー特性を示す図。 変形例1に係る筐体部の拡大斜視図。 変形例2に係る筐体部の拡大図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならせている。
また、図1から図3及び図7、図8では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示しており、軸方向を図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。
(実施形態)
<印刷装置の概略構成>
図1は、実施形態に係る印刷装置の概略全体構成を示す斜視図である。図2は、筐体部の拡大斜視図である。図3は、筐体部の内部構成を示す断面図である。まず、印刷装置10の概略構成について図1から図3を参照して説明する。なお、本実施形態の印刷装置10は、媒体に液滴を吐出することで画像などを印刷するインクジェット式プリンターであり、比較的大型のメディア(媒体)を扱うラージフォーマットプリンター(LFP)を構成例として説明する。
図1及び図2に示すように、印刷装置10は、一対の脚部11に支持されている略直方体状の筐体部12と、筐体部12に媒体Mを給送する給送部20と、を備えている。なお、本実施形態においては、重力方向に沿う上下方向をZ軸とし+Z軸方向を「上」とする。Z軸と交差する筐体部12の長手方向及び媒体Mの幅方向をX軸とし+X軸方向を「左」とする。Z軸及びX軸の双方と交差し印刷部40において媒体Mが搬送される方向をY軸とし+Y軸方向を「前」とする。
給送部20は、筐体部12の背面(−Y軸側の面)から上方(+Z軸方向)に向かって突出するように設けられ、媒体Mが円筒状に巻き重ねられたロール体R(図3参照)を収納可能に構成されている。媒体Mは、ロール体Rが駆動モーター(図示せず)により回転駆動されることにより、ロール体Rから巻解かれて筐体部12内に供給される。
筐体部12は、給送口13、排出口15、操作部14を有している。給送口13は、筐体部12の背面上部に設けられている。給送部20に装填されたロール体Rから繰り出される媒体Mは、給送口13から筐体部12の内部に給送される。操作部14は、筐体部12の上部であって、筐体部12の長手方向の右端(−X軸側の端)に設けられている。媒体Mに画像などを印刷させるための各種の設定は、ユーザーによって操作部14から入力される。排出口15は、筐体部12の前面に設けられている。印刷部40で印刷された媒体Mは、排出口15から筐体部12の外部に排出される。また、筐体部12は、印刷部40を収容し、印刷部40のメンテナンス等を行うための開口部16と、開口部16を回動可能に覆うカバー部60とを備えている。
図3に示すように、印刷装置10は、筐体部12の内部において、媒体Mを搬送方向Fに搬送する搬送部30、媒体Mに印刷を行う印刷部40等を備え、これらの各構成部の動作を制御する制御部50を備えている。
搬送部30は、媒体Mの搬送方向Fにおいて印刷部40よりも上流側に位置しX軸方向において媒体Mの幅よりも長い軸長を有する駆動ローラー31,従動ローラー32,誘導ローラー33を含んで構成されている。誘導ローラー33は、筐体部12上方の給送部20から給送される媒体Mを印刷部40に誘導する。従動ローラー32は、媒体Mを介して駆動ローラー31に圧接して従動回転する。駆動ローラー31は、従動ローラー32との間で媒体Mを挟持し、駆動ローラー31が駆動モーター(図示せず)により回転駆動されることにより、媒体Mが搬送方向Fに搬送される。
印刷部40は、媒体Mに向けてインクを吐出する記録ヘッド41、記録ヘッド41を保持するキャリッジ42、媒体Mを支持するプラテン45等を備えている。記録ヘッド41は、複数のノズル(図示せず)を備え、インクを吐出可能に構成されている。記録ヘッド41を保持したキャリッジ42は、駆動モーター(図示せず)の動力によって媒体Mの幅方向(±X軸方向)に往復移動する。プラテン45は、記録ヘッド41と対向する上面に媒体Mの幅方向を長手方向とする略矩形形状の面を備えている。媒体Mは、プラテン45に付与される負圧によってプラテン45の上面に吸引支持される。これにより、媒体Mの浮き上がりによる記録品質の低下が防止されるようになっている。
印刷部40がキャリッジ42をX軸方向に往復移動させながら記録ヘッド41から媒体Mにインクを吐出させる吐出動作と、搬送部30が媒体Mを搬送方向Fに搬送させる搬送動作とを交互に繰り返すことにより、媒体M上に画像や文字等が印刷される。なお、本実施形態では、記録ヘッド41として、往復移動するキャリッジに搭載され媒体Mの幅方向(±X軸方向)に移動しながらインクを吐出するシリアルヘッド式を例示したが、媒体Mの幅方向(X軸方向)に延在し固定して配列されたラインヘッド式であってもよい。
<カバー部>
図2に示すように、筐体部12の上面には、印刷部40の上方に位置し、記録ヘッド41を保持したキャリッジ42が往復移動する幅と略同等の幅を有する矩形状の開口部16が設けられている。そして、図1から図3に示すように、筐体部12は、その開口部16を覆うカバー部60を有している。カバー部60は、開口部16の形状に沿った矩形のフレーム状のフレーム部61と、筐体部12の内部を視認する窓部62と、取手部63とを有している。フレーム部61は、スチール等の金属材料でフレーム状に形成され、ガラスやアクリルなどの透明な部材で形成されている窓部62を支持している。取手部63は、ユーザーがカバー部60を回動させる際に把持される。取手部63は、矩形のフレーム部61の+X軸側の長辺に沿って、長辺を2等分する直線CLに対して略対称の長さで設けられている。カバー部60は、カバー部60を閉じた状態において、開口部16の下方に位置する印刷部40を窓部62から視認可能に構成されている。カバー部60が窓部62を有することで、窓部62から筐体部12の内部を視認し、印刷部40の印刷状態を確認することができる。
図2に示すように、印刷装置10は、カバー部60を筐体部12に回動可能に接続する第1ヒンジ部70、第2ヒンジ部80を備えており、第1ヒンジ部70の回転軸と第2ヒンジ部80の回動軸とは、同じ方向に沿って設けられている。詳しくは、カバー部60の−Y軸側の一方の長辺において、カバー部60のフレーム部61は、X軸方向に沿った回動軸を有する第1、第2ヒンジ部70,80を介して筐体部12と接続されている。これにより、カバー部60を筐体部12に対して好適に回動させることができる。カバー部60は、−Y軸側の長辺を支点としてX軸回りに回動し、開口部16を覆うクローズ位置と開口部16を開口するオープン位置とに変位可能になっている。なお、以下の説明では、カバー部60がクローズ位置からオープン位置に回動する回動方向をオープン方向とし、カバー部60がオープン位置からクローズ位置に回動する回動方向をクローズ方向とする。また、X軸方向からの側面視にて、クローズ位置にあるカバー部60の位置と、カバー部60をクローズ位置からオープン位置方向に回動させた時のカバー部60の位置と、でなす角を開度θ(図3参照)という。
第1ヒンジ部70は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力と、カバー部60をクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力とが略等しい。ここで言う「略」とは、ユーザーがオープン方向とクローズ方向とにカバー部60を回動させた時に感じ取れる抵抗力に差がないことを意味する。第2ヒンジ部80は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力より、カバー部60を所定の開度以上に開いた状態からクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力の方が大きい。カバー部60が自重で閉じられる際に筐体部12が受ける衝撃は、カバー部60が筐体部12に衝突する時の回転速度に比例して大きくなる。換言すると、カバー部60の開度θに比例して大きくなるので、カバー部60がクローズ方向に回動される(閉じる)際は、カバー部60の開度θが小さい時よりカバー部60の開度θが大きい時の方が大きい抵抗力を必要とする。
本実施形態では、カバー部60が所定の開度より小さい開度から自重で閉じられる際、即ち筐体部12が受ける衝撃が小さい時は、第1ヒンジ部70で生じる抵抗力によってその衝撃が抑制される。カバー部60が自重で所定の開度より大きい開度から閉じられる際、即ち筐体部12が受ける衝撃が大きい時は、第1ヒンジ部70及び第2ヒンジ部80で生じる抵抗力によってその衝撃が抑制される。また、カバー部60をクローズ位置からオープン方向に回動させる(開く)時に生じる抵抗力は、第2ヒンジ部80で生じる抵抗力がクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力より小さいので、カバー部を容易に開くことができる。
図4は、第1ヒンジ部の拡大図である。第1ヒンジ部70は、摩擦抵抗によって抵抗力を発生させる。詳しくは、カバー部60をオープン方向及びクローズ方向に回動させた時に、両方向において回動方向と逆方向に抵抗力を生じさせるヒンジ(例えば、不二ラテックス株式会社製の摩擦ヒンジダンパー(型式:FHD−B1)、株式会社ニフコ製のフリーストップヒンジ(型式:Md4UR6)など)が知られている。これらのヒンジ(以下、摩擦ヒンジという)は、円柱状のシリンダー部71、シリンダー部71の内周に回動可能に備えられ一端がシリンダー部71から突出した回動軸としての軸部72、シリンダー部71と軸部72との間に挟まれた摩擦部材を備えた摩擦部(図示せず)などを含んでいる。
第1ヒンジ部70は、シリンダー部71の外周から法線方向に突出した羽状のプレート部73を有し、プレート部73は、カバー部60のフレーム部61に図示しない螺子などにより取り付けられている。軸部72の一端は、一端に軸部72の外周を囲う開口を有した取付け部74の一端に固定され、取付け部74の他端は、筐体部12に図示しない螺子などにより取り付けられている。これにより、カバー部60が回動されると、シリンダー部71に対して軸部72が回動し、摩擦部材により生じる摩擦抵抗が回動方向と逆方向の抵抗力として働く。第1ヒンジ部70の抵抗力は、カバー部が自重により閉まろうとする時に発生するモーメントの略50%と釣り合うように設定されている。摩擦抵抗は、オープン方向の回動及びクローズ方向の回動に対して同様に生じるため、第1ヒンジ部70に用いられている摩擦ヒンジは、カバー部60の回動方向及び開度θによらず一定の抵抗力を生じる。これにより、第2ヒンジ部80による大きな抵抗力が生じない範囲、即ちカバー部60が所定の開度より小さい範囲から閉じられる際の回動速度及び衝撃を抑制することができる。
図5は、第2ヒンジ部の拡大図である。第2ヒンジ部80は、粘性抵抗によって抵抗力を発生させる。詳しくは、カバー部60をクローズ方向に回動させた時に、回動方向と逆方向に抵抗力を生じさせるヒンジ(例えば、株式会社ニフコ製の高トルク軸ダンパー(型式:3E9A)、スガツネ工業株式会社製のラプコン・ダンパーヒンジ(型式:UDH−14AMS)など)が知られている。これらのヒンジ(以下、流体ヒンジという)は、円柱状のシリンダー部81、シリンダー部81の内周に回動可能に備えられ一端がシリンダー部81から突出した回動軸としての軸部82、可動弁や逆止弁などの弁部(図示せず)、弁部によって分離された2つの室部(図示せず)、2つの室部に充填された粘性流体(図示せず)などを含んでいる。
第2ヒンジ部80は、シリンダー部81の外周から法線方向に突出した羽状のプレート部83を有し、プレート部83は、カバー部60のフレーム部61に図示しない螺子などにより取り付けられている。軸部82の一端は、取付け部84の一端に囲われて固定され、取付け部84の他端は、筐体部12に図示しない螺子などにより取り付けられている。カバー部60がオープン位置からクローズ方向に回動されると、シリンダー部81に対して軸部82が回動し、粘性流体が2つの室部間を移動する際に生じる粘性抵抗が回動方向と逆方向の抵抗力として働く。第2ヒンジ部80に用いられている流体ヒンジは、クローズ方向に回動させた時の弁部の作用によって、2つの室部に充填されている流体を、狭小流路(オリフィス構造)を介して移動させることで抵抗力を発生させるため、クローズ方向への片方向の回動において大きな抵抗力を生じる。
図6は、第2ヒンジ部のダンパー特性を示す図である。図6の横軸は、カバー部60の開度θを表し、縦軸は、開度θに位置するカバー部60をクローズ方向又はオープン方向に回動させた時に生じる抵抗力を表している。図中の実線Aは、カバー部60を開度θからクローズ方向に回動させた時に生じる抵抗力を示し、破線Bは、カバー部60を開度θからオープン方向に回動させた時に生じる抵抗力を示している。
第2ヒンジ部80は、カバー部60をクローズ位置からオープン方向に回動させる時、カバー部60の回動を阻害させる粘性抵抗を生じない。図6の破線Bに示すように、第2ヒンジ部80は、カバー部60の開度θに係らずオープン方向への回動においては、大きな抵抗力を生じないので、カバー部60を開度0°(クローズ位置)からオープン方向へ容易に開くことができる。また、実線Aに示すように、第2ヒンジ部80は、カバー部60の開度θが略80°(所定の開度)以上の位置からクローズ方向に回動させる時に、大きな抵抗力を発生する。第2ヒンジ部80の最大抵抗力は、第1ヒンジ部70の抵抗力と略同じになるように設定されている。これにより、カバー部60が所定の開度以上の位置から閉じられる際の回動速度及び衝撃を抑制することができる。また、カバー部60をクローズ位置からオープン方向に回動させる(開く)時は、第2ヒンジ部80で生じる抵抗力が所定の開度以上の位置からクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力より著しく小さいので、カバー部60を容易に開くことができる。
第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とは、取手部63の幅方向における両端部に対応する位置に配置されている。換言すると、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とは、カバー部60の長辺を2等分する直線CLに対して対称の位置に設けられ、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80との距離は、取手部63の長さに略等しい。取手部63を把持してカバー部60を回動させた際には取手部63の両端部に応力が集中するので、取手部63の両端部に対応する位置に第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とを設けることで、カバー部60が回動時に撓むことを抑制することができる。これにより、面積の広い窓部62を設けることができる。また、透明な部材を用いた窓部62は、その強度を保つために体積(厚さ)を増加させなくてはならず、窓部62の質量も重くなる。このような窓部62を有することでカバー部60の質量が重くなった場合に、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とで抵抗力を発生させることが特に有効である。
以上述べたように、本実施形態に係る印刷装置10によれば、以下の効果を得ることができる。
印刷装置10は、第1、第2ヒンジ部70,80を備えている。第1ヒンジ部70は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力と、カバー部60をクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力とが略等しいので、所定の開度θより小さい開度からカバー部60が自重で閉じられる際の衝撃は、第1ヒンジ部70で生じる抵抗力で抑制することができる。第2ヒンジ部80は、カバー部60をオープン方向に回動させる時に生じる抵抗力より、所定の開度θ以上に開いた状態からクローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力の方が大きいので、所定の開度θより大きい開度からカバー部60が自重で閉じられる際の衝撃は、第1、第2ヒンジ部70,80で生じる抵抗力で抑制することができる。また、第2ヒンジ部80において生じる抵抗力は、カバー部60を閉じる時より開く時の方が小さいので、カバー部60を容易に開くことができる。したがって、カバー部60が自重で閉じられる際の回動速度及び衝撃が抑制され、カバー部を容易に開くことが可能な印刷装置を提供することができる。
摩擦抵抗を用いた第1ヒンジ部70は、カバー部60の回動方向及び開度θに係らず摩擦部材により生じる摩擦抵抗が回動方向と逆方向の抵抗力として働くので、カバー部60が自重で所定の開度θより小さい範囲から閉じられる際の回動速度及び衝撃を抑制することができる。
粘性抵抗を用いた第2ヒンジ部80は、所定の開度θ以上に開いた状態からのクローズ方向に回動させる時に粘性流体により生じる粘性抵抗が回動方向と逆方向の抵抗力として働くので、カバー部60が自重で所定の開度θより大きい範囲から閉じられる際の回動速度及び衝撃を抑制することができる。
粘性抵抗を用いた第2ヒンジ部80は、カバー部60の開度θに係らずオープン方向への回動において、大きな抵抗力を生じないので、カバー部60を容易に開くことができる。
第1ヒンジ部70の回転軸としての軸部72と、第2ヒンジ部80の回動軸としての軸部82とは、同じ方向であるカバー部60の一方側の長辺に沿って設けられているので、カバー部を好適に回動させることができる。
カバー部60は、透明な部材で形成されている窓部62を有しているので、窓部62から筐体部12の内部を視認し、印刷部40の印刷状態を確認することができる。
第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とは、カバー部60を回動させる際に応力が集中する取手部63の幅方向における両端部に対応する位置に配置されているので、カバー部60を回動させる時にカバー部60が撓むことを抑制することができる。これにより、面積の広い窓部62を設けることができる。また、広い窓部62は、その強度を保つために体積(厚さ)を増加させなくてはならず、窓部62の質量も重くなる。このような窓部62を有することでカバー部60の質量が重くなった場合に、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とで抵抗力を発生させることが特に有効である。
(変形例1)
図7は、変形例1に係る筐体部の拡大斜視図である。上記実施形態では、図2に示すように、カバー部60は、1つの第1ヒンジ部70と1つの第2ヒンジ部80とで筐体部12に接続されているものとして説明したが、この構成に限定するものではない。
以下、変形例1に係る印刷装置10について説明する。なお、実施形態と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
図7に示すように、本変形例の印刷装置10は、1つの第1ヒンジ部70と2つの第2ヒンジ部80とを備えている。第1ヒンジ部70は、カバー部60の長辺を2等分する直線CL上に配置され、2つの第2ヒンジ部80は、直線CLとカバー部60の両短辺との間に設けられ、直線CLと2つの第2ヒンジ部80との距離は等しい。言い換えれば、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とのうちの少なくとも一方は複数であり、第1ヒンジ部70及び第2ヒンジ部80は、カバー部60の幅方向を二等分する直線CLに対して対称に配置されている構成である。これにより、カバー部60がクローズ方向に回動した際に第1ヒンジ部70で生じる抵抗力と第2ヒンジ部80で生じる抵抗力とに差があった場合でも、カバー部60をバランス良く閉じさせることができる。なお、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80との数量及び配置位置は、これに限定されず、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とが、直線CLに対して対称に配置されていれば、同様の効果を得ることができる。
(変形例2)
図8は、変形例2に係る筐体部の拡大図である。
以下、変形例2に係る印刷装置10について説明する。なお、実施形態と同一の構成部位については、同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
図8に示すように、本変形例の印刷装置10は、2つの第1ヒンジ部70と2つの第2ヒンジ部80とを備えている。2つの第1ヒンジ部70は、直線CLとカバー部60の両短辺との間に設けられ、直線CLと2つの第1ヒンジ部70との距離は等しい。2つの第2ヒンジ部80は、第1ヒンジ部70とカバー部60の両短辺との間に設けられ、直線CLと2つの第2ヒンジ部80との距離は等しい。言い換えれば、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とはそれぞれ複数であり、第1ヒンジ部70及び第2ヒンジ部80は、カバー部60の幅方向を二等分する直線CLに対して対称に配置されている構成である。これにより、カバー部60がクローズ方向に回動した際に第1ヒンジ部70で生じる抵抗力と第2ヒンジ部80で生じる抵抗力とに差があった場合でも、カバー部60をさらにバランス良く閉じさせることができる。なお、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80との数量及び配置位置は、これに限定されず、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とが、直線CLに対して対称に配置されていれば、同様の効果を得ることができる。例えば、第1ヒンジ部70と第2ヒンジ部80とを、幅方向に沿って交互に配置してもよい。
10…印刷装置、11…脚部、12…筐体部、13…給送口、14…操作部、15…排出口、16…開口部、20…給送部、30…搬送部、40…印刷部、50…制御部、60…カバー部、61…フレーム部、62…窓部、63…取手部、70…第1ヒンジ部、71,81…シリンダー部、72,82…軸部、73,83…プレート部、74,84…取付け部、80…第2ヒンジ部。

Claims (8)

  1. 媒体に印刷を行う印刷部と、
    前記印刷部を収容し、開口部を有する筐体部と、
    前記開口部を覆うカバー部と、
    前記カバー部を前記筐体部に回動可能に接続する第1ヒンジ部、第2ヒンジ部と、
    を備え、
    前記カバー部は、前記開口部を覆うクローズ位置と前記開口部を開口するオープン位置とに変位可能であり、前記カバー部が前記クローズ位置から前記オープン位置に回動する回動方向をオープン方向とし、前記カバー部が前記オープン位置から前記クローズ位置に回動する回動方向をクローズ方向とした時、
    前記第1ヒンジ部は、前記カバー部を前記オープン方向に回動させる時に生じる抵抗力と、前記カバー部を前記クローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力とが略等しく、
    前記第2ヒンジ部は、前記カバー部を前記オープン方向に回動させる時に生じる抵抗力より、前記カバー部を所定の開度以上に開いた状態から前記クローズ方向に回動させる時に生じる抵抗力の方が大きい、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1ヒンジ部は、摩擦抵抗によって抵抗力を発生させることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
    前記第2ヒンジ部は、粘性抵抗によって抵抗力を発生させることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記第2ヒンジ部は、カバー部をクローズ位置からオープン方向に回動させる時、カバー部の回動を阻害する粘性抵抗を生じないことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第1ヒンジ部の回転軸と、前記第2ヒンジ部の回動軸とは、同じ方向に沿って設けられていることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記カバー部は、回動させる際に把持される取手部を有し、
    前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とは、前記取手部の幅方向における両端部に対応する位置に配置されていることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とのうちの少なくとも一方は複数であり、
    前記第1ヒンジ部と前記第2ヒンジ部とは、前記カバー部の幅方向を二等分する直線に対して対称に配置されていることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記カバー部は、透明な部材で形成されている窓部を有していることを特徴とする印刷装置。
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